JPH04225001A - ポルフィランの製造法 - Google Patents

ポルフィランの製造法

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JPH04225001A
JPH04225001A JP41833590A JP41833590A JPH04225001A JP H04225001 A JPH04225001 A JP H04225001A JP 41833590 A JP41833590 A JP 41833590A JP 41833590 A JP41833590 A JP 41833590A JP H04225001 A JPH04225001 A JP H04225001A
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porphyran
metal salt
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soluble organic
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Shinji Irie
入江 慎二
Takashi Nozawa
野沢 孝志
Katsumi Murata
村田 克巳
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Kikkoman Soyfoods Co
Kibun Foods Inc
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Kibun Food Chemifa KK
Kibun Foods Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポルフィランの製造法
に関するものであり、更に詳細には、高価な有機溶媒を
使用することなく、安価に且つ安全にポルフィランを製
造するための工業的方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポルフィランは紅藻類のポルフィラ属(
Porphyra)の海藻に含まれる、硫酸化ガラクト
ースを主構成糖とする多糖類である。ポルフィランは抗
腫瘍性や、脱硫酸化によるゲル化性を有し、医薬、食品
分野への利用が期待されている。ポルフィランを含む海
藻には、我々日本人が古くから板海苔やつくだ煮などで
食用としてきたアサクサノリ(Porphyra  t
enera)やスサビノリ(Porphyra  ye
zoensis)等があり、現在では大量に入手が可能
であって、原料供給の面での問題は特には存在しない。
【0003】しかしながら、高純度のポルフィランを安
価に工業生産する技術はいまだに確立されておらず、そ
の有効利用の途が妨げられていた。例えば、精製におい
てエタノールを用いる方法が知られてはいるが(西出ら
、日本水産学会誌54(12)2189−2194(1
988))、この方法は高価なエタノールを、しかも濾
液に対して3倍量という多量使用しなければならず、工
業的に満足のいく方法とはなり得ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、純度の高い、特に夾雑蛋白質含量が低いポルフィラ
ンを安価に工業生産する方法を開発することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポルフィ
ランの製造にかかわる上記の問題を解決するべく鋭意研
究した結果、抽出濾液に特定の塩類を添加することによ
り、少量のメタノールでの沈澱生成が可能で、しかも高
純度のポルフィランを製造できることを見出し、本発明
を完成した。
【0006】すなわち本発明は、ポルフィラン含有液を
アルカリ(土)金属塩類及び水溶性有機溶媒で処理して
ポルフィランのみを選択的に沈澱せしめる点を重要な技
術思想とするものである。以下、本発明を詳しく説明す
る。
【0007】本発明を実施するにはポルフィラン含有液
を調製する必要がある。それに先ず、ポルフィラン含有
物質を原料として用意するが、海藻を用いるのが好適で
ある。
【0008】本発明に用いる海藻は、ポルフィランを含
む海藻なら何でも良いが、入手の容易さから通常板海苔
として食用されているスサビノリが好ましい。
【0009】生あるいは乾燥した原料海藻を先づ、適当
な粉砕機で粉砕する。十分な抽出を行うためには30メ
ッシユ以上であることが望ましい。この粉砕物の乾燥重
量1部に対し、濃度3.7%以上、好ましくは7〜15
%のホルマリン水溶液5〜40部、好ましくは15〜2
5部を加え、20〜40℃で30〜60分間保持する。 このホルマリン浸漬により蛋白質を藻体に固定化し、ポ
ルフィラン製品中の蛋白を低くし、かつポルフィランの
収率を高めることが出来る。次にこのホルマリン浸漬液
に熱水5〜40部、好ましくは15〜25部を加え、7
5〜100℃、好ましくは85〜95℃に昇温保持し、
3〜10時間撹拌しつつポルフィランを抽出する。この
抽出時間を変化させて、製品粘度をコントロールするこ
とも可能である。次にこの抽出液を、遠心分離あるいは
濾過等既知の固液分離手段により不溶物を除く。
【0010】得られた濾液に、アルカリ(土)金属塩類
を0.05M以上、好ましくは0.1〜1.0M、更に
好適には0.2〜0.4Mとなるよう溶解する。塩類と
しては、ナトリウム、カリウム、リチウム等アルカリ金
属塩類、また、カルシウム、マグネシウムその他のアル
カリ土金属塩類が単用ないし併用される。塩類としては
、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩
、酢酸塩、コハク酸塩といった無機及び/又は有機酸塩
が適宜使用される。これらの内、入手容易性、有効性等
の面から、KCl、NaCl、MgCl2等が非限定的
に例示される。
【0011】塩類処理した後、水溶性有機溶媒を添加し
、もってポルフィランを沈澱せしめる。水溶性有機溶媒
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、エ
チレングリコール、アセトン、ジエチルケトン、酢酸エ
チル等、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテ
ル類その他水に溶解しうる有機溶媒であればすべてのも
のが適宜使用できる。
【0012】本発明においては、前記のように特定の塩
類処理を採用したために、従来法のように有機溶媒とし
てエタノールのみを限定使用する必要がなくなり、上記
したような各種の有機溶媒の使用がはじめて可能となっ
た。そのうえ、その使用量もごく少量で充分であるとい
う著効も奏されることとなった。
【0013】塩類無添加の場合、エタノールの使用が必
須でありしかもその使用量としては濾液の3倍容量とい
う大量のエタノールが必要であった。これに対して、本
発明においては、有機溶媒として例えばメタノールを使
用することが可能となったのみでなく、その使用量も2
倍容量という少量で充分であるという著効が奏される。
【0014】すなわち、塩類無添加の場合、高価なエタ
ノールを大量に使用する必要があるのに対して、本発明
によれば安価な有機溶媒を、しかも少量の使用で初期の
目的が達成される。したがってコストの低下、設備の小
型化が可能となって、工業化ないし効率化が達成される
のみでなく、危険性の高い有機溶媒の使用量もごく少量
で済むので安全性が高まり、労務上も大きなメリッ卜が
得られ、ますます工業化が促進されることになる。
【0015】このようにして生成した沈澱を、濾別等既
知の固液分離手段によって分離し、次いでメタノール等
溶媒で洗浄する。そして必要ある場合にはこれを乾燥し
て、目的とするポルフィランを得る。
【0016】得られたポルフィランは、不純物の混入が
低く、特に従来より最も問題となっていた不純物である
蛋白質が、従来法では1%以下の含有量に低下せしめる
ことができなかったのに対し、本発明によれば例えば下
記実施例からも明らかなように、蛋白含量がわずか0.
12%という非常に精製された状態のポルフィランを得
ることができ、ここにはじめてきわめて広範な用途にポ
ルフィランを利用することが可能となったのである。
【0017】以下、本発明を実施例及び比較例により更
に説明する。
【0018】
【実施例1】乾燥スサビノリ(30メッシュパス粉砕品
)10gに、7.4%ホルマリン200mlを加え、3
0℃で60分浸漬した。この浸漬液に熱水200mlを
加え、90℃で4時間撹拌しながら保持した。この抽出
液にケイソウ土30gを加え、濾過し、抽出濾液350
mlを得た。この濾液に塩化カリウム7.8gを溶解し
たのち、メタノール700mlを加えポルフィランを沈
殿させた。沈殿を濾別し、メタノール100mlで洗浄
したのち、40℃で8時間乾燥し、ポルフィラン2.6
gを得た。ローリー法による蛋白含量は0.12%であ
った。
【0019】
【比較例1】実施例1と同様に操作して得た抽出濾液3
50mlに、エタノール1050mlを加えポルフィラ
ンを沈殿させ、実施例1と同様に洗浄、乾燥を行ない、
ポルフィラン2.6gを得た。ローリー法による蛋白質
含量は1.04%であった。
【0020】
【比較例2】実施例1と同様に操作して得た抽出濾液3
50mlに、メタノール700mlを加えたが、沈殿生
成は全く起こらなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば溶媒として従来法のよう
に高価で且つ取扱いにも注意を要するエタノールを大量
に使用する必要がないので、安価に、小さな設備で、し
かも安全に処理を行うことができ、本発明は工業的なポ
ルフィランの製造法として非常に適している。
【0022】そのうえ得られたポルフィランは、純度が
従来法による製品よりもはるかに高いので、飲食品、化
粧品、医薬等広範な用途に使用することができる。また
、本発明によれば従来少量しか得られなかった高純度ポ
ルフィランが大量に得られるのが、各種の試験研究に自
由にポルフィランを使用できることとなり、新しい用途
の開拓も大いに期待される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポルフィラン含有溶液をアルカリ金属
    塩及び/又はアルカリ土金属塩、ならびに水溶性有機溶
    媒で処理することを特徴とするポルフィランの製造法。
  2. 【請求項2】  該塩が塩酸塩であることを特徴とする
    請求項1の製造法。
  3. 【請求項3】  該水溶性有機溶媒がメタノールである
    ことを特徴とする請求項1の製造法。
  4. 【請求項4】  得られたポルフィランが蛋白質含量1
    .0%以下のポルフィランであることを特徴とする請求
    項1の製造法。
  5. 【請求項5】  ポルフィランを含有する海藻をホルマ
    リン処理した後に熱水抽出し、次いで液体を分離し、こ
    の液体にアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土金属塩を
    加えた後、水溶性有機溶媒で処理し、得られた沈澱を分
    取し、必要あればこれを更に乾燥することを特徴とする
    ポルフィランの製造法。
JP41833590A 1990-12-27 1990-12-27 ポルフィランの製造法 Expired - Lifetime JPH08841B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100381363B1 (ko) * 2000-12-12 2003-04-26 정규진 김으로부터 고지혈증 개선효과가 있는 포피란을 추출 및정제하는 방법
JP2005120193A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Saga Prefecture ポルフィランの抽出方法および製造方法
JP2005255932A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Shirako:Kk 改質ポルフィラン
JP2007186552A (ja) * 2006-01-11 2007-07-26 Saga Prefecture ポルフィランの製造方法

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