JPH0692801A - 水性乳化懸濁状除草剤組成物およびその製造法 - Google Patents

水性乳化懸濁状除草剤組成物およびその製造法

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JPH0692801A
JPH0692801A JP3839593A JP3839593A JPH0692801A JP H0692801 A JPH0692801 A JP H0692801A JP 3839593 A JP3839593 A JP 3839593A JP 3839593 A JP3839593 A JP 3839593A JP H0692801 A JPH0692801 A JP H0692801A
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water
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herbicide
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herbicidal active
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JP3839593A
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Kazuo Naohara
一男 直原
Masako Kato
真子 加藤
Toshiki Maruyama
俊城 丸山
Aki Ezawa
朱希 江沢
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水に難溶性を示す常温において液状の除草原
体と固体の原体とを含有する、安定な水性乳化懸濁状除
草製剤の提供。 【構成】 水に難溶性を示す液状の除草原体と固体原体
を、特定の界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸カ
ルシウム、エトキシル化スチリルフェニルエーテル及び
エトキシル化ヒマシ油)およびチキソトロピー剤(例え
ば、4級アンモニウムベントナイト)を使用して、湿式
ボールミル粉砕機により製剤化する。 【効果】 低粘度でありながら低温並びに高温において
長期間貯蔵した後においても、物理的また化学的に安定
したサスポエマルジョンが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性乳化懸濁状除草剤
組成物に関する。更に詳しくは、水に難溶性の除草活性
成分を含有する複合組成物の、物理的且つ化学的に安定
な水性乳化懸濁状製剤およびその製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】除草剤分野においては、2つ以上の異な
る除草活性を持つ有効物質を混合して使用することは、
除草効果の安定、殺草スペクトラムの拡大、また、薬量
の低減等のメリットを生じることが多く、一般的に広く
行われている方法である。しかしながら、有効物質の持
つ様々な化学物性により、長期的に安定な混合製剤化は
容易ではないことが多い。仮に混合製剤化が可能であっ
ても施用目的にかなった剤型にできるとは限らず、希望
とする剤型となり得ない場合もある。また、これらの目
的が達成され、希望剤型での混合組成物化に成功して
も、有効物質に適した剤型でなければ除草効果面に支障
をきたすことも少なくない。
【0003】この様に混合製剤化が困難な例の一つとし
て、常温において液状であり水に難溶性を示す除草活性
物質と、常温において固体であり水に難溶性を示す除草
活性物質の2種類の異なる化学物性を有する除草活性物
質の液状混合製剤化が挙げられる。上記物質の製剤化
は、両物質共高濃度に溶解させ得る有機溶剤が存在すれ
ば、これに溶解させ、乳剤として物理化学的安定性の高
い製剤化が可能である。しかしながら、環境及び人体等
に対する安全性が重要視されている今日の情勢では、有
機溶剤を用いて製剤化をはかることは好ましいとは言え
ない。安全性の高い有機溶剤で目的とする物質を高濃度
に溶解するものが存在すれば乳剤化も可能ではあるが、
この様な有機溶媒が存在しないことも多く、その場合乳
剤としての製剤化は不可能である。
【0004】適当な有機溶剤が見つからない場合は、水
を分散媒とし、液状あるいは固体である除草活性成分
を、界面活性剤の作用で乳化または懸濁させる方法が考
えられる。この様な剤型は一般にサスポエマルジョン
(乳化懸濁状組成物)と呼ばれている。しかしながら、
この剤型は長期間の貯蔵、または、低温および高温の条
件下においての物理化学的安定性を確保することが難し
く、水層の分離度合いが大きくなりがちで、これが著し
い場合にはハードケーキングとなる。また、凝集および
沈澱物の生成等の化学変化も起こりやすく、この様な剤
型での製剤化は一般に困難であると考えられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の様に混合製剤化が困難とされていた、常温において液
状を示す水に難溶性の除草活性物質と、常温において固
体である水に難溶性の除草活性物質との2つの異なる化
学物性を有する物質を有効成分として含有し、水を分散
媒とし、長期的に物理的、化学的に安定である均一な調
合物を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】常温において液状であり
水に難溶性を示す除草活性物質を、水中に均一に分散さ
せる方法としては、界面活性剤の作用により乳化させる
方法が考えられる。一方、常温において固体であり水に
難溶性を示す除草原体を同様に、水中に均一に分散させ
る方法としては微粒子化した除草剤原体を界面活性剤の
作用により懸濁させる方法がある。この方法を用いて混
合製剤化する場合には乳化系と懸濁系が混在(以下サス
ポエマルジョンと称することがある)することになる
が、物理化学的安定性を得るためには各々の系が互いの
安定性を阻害するものであってはならず、よって両物質
の乳化あるいは懸濁に用いる界面活性剤も両系の安定性
を阻害するものであってはならない。また、層分離等を
防ぐためには乳化粒子あるいは懸濁粒子ができるかぎり
微小である程安定性が向上し望ましい。
【0007】本発明者らは、上記の指針のもとに鋭意検
討を重ねた結果、水に難溶性を示す常温で液状の除草活
性物質の乳化剤として、特定の界面活性剤を使用するこ
とにより乳化粒子が微小化(マイクロエマルジョン化)
し、また、これらの界面活性剤はもう一つの有効物質で
ある水に難溶性を示す常温で固体の除草活性物質をも安
定に分散化させ、異なる2種類の物質を物理化学的に安
定に共存させ、そしてこの調合物は長期に亘り化学的安
定性を有していることを見いだした。また、この調合物
中に特定のチキソトロピー剤を添加したものは、粘度が
極めて低いにも拘わらず低温あるいは高温において長期
間貯蔵した後にさえ層分離等は極めて少なく、ハードケ
ーキング等が起こることのない極めて安定な水性乳化懸
濁状製剤(サスポエマルジョン)であることを見いだし
本発明を完成した。
【0008】即ち本発明は、水を分散媒とし、(a)常
温で液状の水難溶性除草活性成分、(b)常温で固体の
水難溶性除草活性成分、(c)ドデシルベンゼンスルホ
ン酸カルシウム、エトキシル化スチリルフェニルエーテ
ルおよびエトキシル化ヒマシ油からなる、除草活性成分
の乳化及び分散作用を担う界面活性剤、および(d)4
級アンモニウムベントナイト、気相法により合成された
シリカおよび気相法により合成された酸化アルミニウム
より選ばれる少なくとも1種のチキソトロピー剤、を含
有する水性乳化懸濁状除草剤組成物、およびその製造法
である。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明は、常温で液状の水難溶性除草活性成分と、常温固
体の水難溶性除草活性成分との混合水性乳化懸濁状製剤
化に広く適用することができるが、特に次の水難溶性除
草活性成分においての良好な製剤化が可能である。
【0010】常温で液状の水難溶性除草活性成分(a)
としては、例えば下記のものを挙げることができる。クロルアセトアミド系除草剤 :プレチラクロール[2−
クロロ−2',6'−ジエチル−N−(2−プロポキシエ
チル)アセトアニライド;b.p.135℃/0.001mmHg]
(ベルギー特許第800,471号明細書)、ブタクロール
[N−ブトキシメチル−2−クロロ−2',6'−ジエチ
ルアセトアニライド;b.p.156℃/0.5mmHg](米
国特許第3,442,945号明細書)等、
【0011】チオールカーバメート系除草剤:ベンチオ
カーブ[S−4−クロロベンジルジエチルチオカーバメ
ート;b.p.126〜129℃/0.008mmHg](特許第657
420号明細書)、エスプロカルブ〔S−ベンジル N−
エチル−N−(1,2−ジメチルプロピル)チオカーバ
メート;b.p.135℃/0.35mmHg〕(農薬ハンドブ
ック1989年版の289頁)、モリネート[(S−エチル
N,N−ヘキサメチレン−チオカーバメート;b.p.2
02℃/10mmHg](米国特許第3,198,786号明細書)
等、
【0012】フェノキシ系除草剤:MCPB〔エチル
4−(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)ブチレー
ト〕(英国特許第758,980号明細書)、2,4−Dエチ
ルエステル〔エチル 2,4−ジクロロフェノキシアセ
テート;b.p.130℃/1mmHg〕(農薬ハンドブック19
89年版の271頁)、MCPAエチルエステル〔ブチル
2−メチル−4−クロロ−フェノキシアセテート;b.
p.160℃/8mmHg〕(農薬ハンドブック1989年版の2
72頁)等。
【0013】常温で固体の水難溶性除草活性成分(b)
としては、例えば下記のものを挙げることができる。アミド系除草剤 :ブロモブチド〔(RS)−2−ブロモ
−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチル
ブチルアミド;m.p.180.1℃〕(農薬ハンドブック1
989年版の505頁)、プロパニル〔3',4'−ジクロロ
プロピオンアニリド;m.p.92〜93℃〕(農薬ハンド
ブック1989年版の504頁)、メフェナセット〔2−ベ
ンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトア
ニリド;m.p.134.8℃〕(農薬ハンドブック1989年
版の506頁)等、
【0014】ウレア系除草剤:ダイムロン〔1−(α,
α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素;m.
p.203℃〕(農薬ハンドブック1989年版の508
頁)、JC−940〔1−(2−クロロベンジル)−3
−(α,α−ジメチルベンジル)尿素;m.p.166−1
67℃〕(Short Review of Herbicides & PGRs 1991年
版の90頁)等、
【0015】カーバメート系除草剤:スエップ〔メチル
−N−(3,4−ジクロロフェニル)カーバメート;m.
p.112〜114℃〕(農薬ハンドブック1989年版の5
00頁)等、
【0016】キノン系除草剤:モゲトン〔2−アミノ−
3ークロル−1,4−ナフキノン;m.p.197〜200
℃〕(農薬ハンドブック1989年版の527頁)等、
【0017】ジフェニルエーテル系除草剤:クロルニト
ロフェノン(MO)〔2,4,6,−トリクロロフェニル
−4'−ニトロフェニルエーテル;m.p.107℃〕(農
薬ハンドブック1989年版の499頁)、クロメトキシニ
ル〔2,4−ジクロロフェニル−3'−メトキシ−4'−
ニトロフェニルエーテル;m.p.113〜114℃〕(農
薬ハンドブック1989年版の500頁)、ビフェノックス
〔5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロ安
息香酸メチル;m.p.87〜88℃〕(農薬ハンドブック
1989年版の500頁)等、
【0018】ダイアジン系除草剤:オキサジアゾン〔5
−ターシャリーブチル−3−(2,4−ジクロロ−5−
イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾリ
ン−2−オン;m.p.約90℃〕(農薬ハンドブック1989
年版の516頁)、ピラゾキシフェン〔2−〔4−
(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラ
ゾール−5−イルオキシ〕アセトフェノン;m.p.111
〜112℃〕(農薬ハンドブック1989年版の517
頁)、ベンゾフェナップ[2−〔4−(2,4−ジクロ
ロ−m−トルオイル)−1,3−ジメチルピラゾール−
5−イルオキシ〕−4−メチルアセトフェノン;m.p.1
33.1〜133.5℃](農薬ハンドブック1989年版の
517頁)等。
【0019】上記除草活性成分中、常温で液状の水難溶
性除草活性成分と常温固体の水難溶性除草活性成分との
組み合わせとしては、MCPBとメフェナセット、2,
4−Dエチルエステルとメフェナセット、プレチラクロ
ールとダイムロン、エスプロカルブとダイムロン、ベン
チオカーブとダイムロン、MCPBとクロルニトロフェ
ン、MCPBとクロメトキシニル、2,4−Dエチルエ
ステルとクロルニトロフェン、2,4−Dエチルエステ
ルとクロメトキシニル、プレチラクロールとオキサジア
ゾン、ブタクロールとオキサジアゾン、及び上記した全
ての常温で液状の水難溶性除草活性成分とベンゾフェナ
ップの組み合わせが好ましい。これらの組み合わせの中
では、プレチラクロールとベンゾフェナップ及びブタク
ロールとベンゾフェナップの組み合わせが特に好まし
い。
【0020】本発明の組成物中に含有される、上記した
水難溶性除草活性成分の適当量としては、常温で液状の
成分については、好ましくは0.1〜20重量%の範囲
内、より好適には1〜10重量%の範囲内であり、常温
で固体の成分については、好ましくは0.1〜50重量
%の範囲内、より好適には1〜30重量%の範囲内であ
る。
【0021】本発明において乳化剤および分散剤として
使用される界面活性剤(c)は、アニオン系界面活性剤
であるドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ノニオ
ン系界面活性剤である10〜40個のEO(エチレンオ
キサイド)単位を含有するエトキシル化スチリルフェニ
ルエーテルおよび20〜80個のEO単位を含有するエ
トキシル化ヒマシ油であり、これらの界面活性剤を使用
することにより、物理的にも化学的にも安定で均一な乳
化系および分散系が得られる。上記の乳化剤及び分散剤
の添加量は、本発明の組成物当たり、好ましくは1重量
%以上、より好適には5〜20重量%の範囲である。
【0022】チキソトロピー剤(d)としては、4級ア
ンモニウムベントナイト、気相法により合成されたシリ
カ、あるいは気相法により合成された酸化アルミニウム
が使用され、これらを均一に分散させることにより、粘
度を200cP以下に保ちながら固体成分の沈降による
底部ハードケーキング等のない、長期的にも安定なサス
ポエマルジョンが得られる。上記のチキソトロピー剤の
添加量は、本発明の組成物当たり、好ましくは0.01
重量%以上、より好適には0.5〜10重量%の範囲で
ある。また、これらのチキソトロピー剤を添加すること
によって乳化系および懸濁系を破壊する心配は全くな
い。
【0023】本発明の組成物は、上記した(a)、
(b)、(c)及び(d)成分を必須成分とするが、必
要に応じて本発明の目的に反しない限り他の成分、例え
ば消泡剤、安定剤、凍結防止剤、防腐剤を付加的に含有
することができる。例えば、上記のチキソトロピー剤と
ともに、メチルアルコール、エチルアルコールあるいは
プロピルアルコール等のアルコールの添加によりさらに
良好な安定性が得られ、これらの物質は凍結防止剤とし
ての効果を有するため、組成物中に5〜15重量%程度
添加することが望ましい。また、ホルマリン、安息香酸
エステル類、チアベンダゾール等の防腐剤は、組成物中
に0.01〜5重量%添加することが望ましい。
【0024】本発明の水性乳化懸濁状製剤(サスポエマ
ルジョン)は、種々の方法で製造されうるが、望ましい
製造方法は下記の通りである。除草剤有効成分のうち、
常温において液状である水に難溶性の成分(a)は、乳
化剤または分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸カ
ルシウム、エトキシル化スチリルフェニルエーテル、エ
トキシル化ヒマシ油よりなる群から選択された1種また
はそれ以上の界面活性剤(c)と混合し、完全に均一と
なるまで撹拌する。これに所定量の水を加え撹拌するこ
とにより、粒子径が0.2μm以下の均一で安定なマイ
クロエマルジョンが得られる。このマイクロエマルジョ
ンにもう一つの有効成分である、常温において固体であ
る水に難溶性の物質(b)と上記のチキソトロピー剤
(d)、必要に応じて消泡剤等を添加し、剛体メディア
とともに湿式粉砕することにより、固体物質(b)の平
均粒子径が2μm以下、好ましくは0.6〜2.0μm
の懸濁状組成物を得ることができる。
【0025】このような微細粒懸濁組成物の調製には、
アジテータディスクを備えた湿式ボールミル粉砕機が使
用される。ミルに充填される剛体メディアとしては、通
常0.1〜3mmで材質はガラス、アルミナ、ジルコニア
などが使用されるが、好ましくはガラスである。湿式粉
砕機は、アジテータディスクを備えた粉砕ジャケットが
縦型、横型ともどちらでもよいが、好ましくは横型のダ
イノミルが好適である。粉砕機による処理は、下記の条
件を満たすことが好ましい。 (イ)粉砕メディアの粒子径が0.75mm以下、好ま
しくは0.5〜0.75mmであること、(ロ)粉砕機
の全容積に対して粉砕メディアの占める容積が80〜9
0%であること、(ハ)アジテータディスクの周速が
6.8m/秒以上、好ましくは6.8〜10.5m/秒
であること、および(ニ)前記成分(b)が10〜50重
量%、好ましくは20〜40重量%含有された被処理混
合物を粉砕機の容量1リットル当たり毎分0.2リット
ル以下、好ましくは0.1〜0.2リットルの割合で粉砕
機へ供給すること。上記の粉砕条件を採用することによ
り、非常に安定な水性懸濁状組成物を得ることができ
る。
【0026】上記各成分粉砕時の温度は、5〜30℃が
好ましい。30℃を越えると起泡性が増し、微粒子化に
要する時間が長くまた微粒子化が困難になるので好まし
くない。このようにして得られた水性乳化懸濁状組成物
は、減圧濾過または遠心分離によりメディアと分離する
ことにより収得される。
【0027】上記のような方法により調製された水性乳
化懸濁状製剤(サスポエマルジョン)は、粘度が低く保
たれておりながら、低温あるいは高温において長期間貯
蔵した後でさえ層分離度合いが小さく、従ってハードケ
ーキングを起こしにくい。また、凝集、沈澱物の生成等
の化学変化も起こりにくく極めて高い安定性を有する。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 プレチラクロール5.0g、ドデシルベンゼンスルホン
酸カルシウム3.0g、ポリオキシエチレンスチリルフ
ェニルエーテル(EO単位数29)3.0g、ポリオキ
シエチレンヒマシ油(EO単位数40)2.0gを混合
し、ラボスターラーで完全に均一となるまで撹拌する。
これに水51.8gを加え撹拌することにより乳化物を
得た。この乳化物に、ベンゾフェナップ20gと気相法
により合成された酸化アルミニウム(商品名:アルミニ
ウムオキサイドC、日本アエロジル社製)3.0g、エ
チルアルコール7.0g、シリコーン系消泡剤0.2gを
添加し、更にラボスターラーで内容物がなじむ程度に撹
拌した。これを直径0.1mmのガラスビース120m
lを充填した0.15リットル容量のグラインディング
コンテナーを有するアジテータ方式水平ミル[(株)シン
マルエンタープライゼス販売(WAB社製) 商品名:DYN
O-MILL KDL型]に添加し、ディスクの回転数2500rp
mにて、60分間粉砕した。コンテナー内の温度は冷却
水で冷却し25℃に保った。所定時間粉砕した後、減圧
濾過によりガラスビーズとの分離を行い水性乳化懸濁状
組成物90gを得た。
【0029】実施例2 実施例1のプレチラクロール5.0gをエスプロカルブ
7.0gに変え、その他の成分は同様にし、同じ製造方
法で水性乳化懸濁状組成物92gを得た。
【0030】実施例3 実施例1のプレチラクロール5.0%をMCPB6.5g
に変え、その他の成分は同様にし、同じ製造方法で水性
乳化懸濁状組成物92gを得た。
【0031】実施例4 実施例1の気相法により合成された酸化アルミニウムを
4級アンモニウムベントナイト(商品名:Tixogel EZ-2
00,日産ガードラー触媒株式会社製)に変えた他は同様
にして水性乳化懸濁状組成物90gを得た。
【0032】比較例1 実施例1において、気相法により合成された酸化アルミ
ニウムを除きその他成分は同様にして水性懸濁状組成物
89gを得た。
【0033】比較例2 実施例1において、気相法により合成された酸化アルミ
ニウムを、0.5%のウェランガム水溶液 20gに変
え、水の添加量を51.8%から35.8%に減じた他は
同様にして水性懸濁状組成物90gを得た。
【0034】比較例3 実施例2において、ポリオキシエチレンスチリルフェニ
ルエーテル(EO単位数29)をポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル(EO単位数30)に変え他は同
様にして水性懸濁状組成物90gを得た。
【0035】実施例5 プレチラクロール102g、ドデシルベンゼンスルホン
酸カルシウム60g、ポリオキシエチレンスチリルフェ
ニルエーテル(EO単位数29)40g、ポリオキシエ
チレンヒマシ油(EO単位数40)40gを混合し、ラ
ボスターラーで完全に均一となるまで撹拌する。これに
水1132gを加え撹拌することにより乳化物を得た。
この乳化物に、ベンゾフェナップ422gと気相法によ
り合成された酸化アルミニウム(商品名:アルミニウム
オキサイドC、日本アエロジル社製)60g、エチルア
ルコール140g、シリコーン系消泡剤4gを添加し、
更にラボスターラーで内容物がなじむ程度に撹拌した。
得られた混合物を毎分0.1リットルの割合で、直径
0.5〜0.75mmのガラスビーズ480mlを充填し
た0.6リットル容量のグラインディングコンテナーを
有するアジテータ方式水平ミル[(株)シンマルエンター
プライゼス販売(WAB社製) 商品名:DYNO-MILL KDL
型]に供給し、アジテータディスクの周速を6.8m/
秒にて粉砕処理を行った。得られた粉砕処理物を上記と
同じ条件で再度粉砕処理し、水性乳化懸濁状組成物17
40gを得た。
【0036】実施例6 実施例5の酸化アルミニウム60gを30gに減じ、乾
式法により合成されたシリカ(商品名:アエロジル200
日本アエロジル社製)30gを使用した他は同様にして
懸濁状組成物1690gを得た。
【0037】上記実施例および比較例で得られた組成物
の粘度及び組成物中のベンゾフェナップの平均粒径の測
定、並びに組成物の安定性の評価は以下の方法により行
った。 (1)粘度 上記各例における組成物の製剤直後および40℃で1カ
月保存後の粘度を、B型粘度計(東京計器(株)製)を
用いて測定した(回転速度12rpm,20℃)。 (2)安定性 50mlの共栓付きメスシリンダーに上記各例における組
成物50mlを入れ、共栓をして40℃で1ヶ月保存後、
次のとおり安定性の評価を行った。 (a)水層分離度 組成物中に生じた上澄みの占める割合(%)。 (b)ハードケーキング メスシリンダー底部に生じたハードケーキングの有無。 (c)復元性 メスシリンダーの反転倒立を10回繰り返したのちの水
層分離した状態から乳化懸濁状への復元性の有無。 (d)凝集 組成物中に生じた凝集の有無。 (3)平均粒径 マイクロトラック流動分析計 モデル7995-30(日機装社
製)にて測定した。
【0038】試験結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江沢 朱希 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を分散媒とし、(a)常温で液状の水
    難溶性除草活性成分、(b)常温で固体の水難溶性除草
    活性成分、(c)ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウ
    ム、エトキシル化スチリルフェニルエーテルおよびエト
    キシル化ヒマシ油からなる、除草活性成分の乳化及び分
    散作用を担う界面活性剤、および(d)4級アンモニウ
    ムベントナイト、気相法により合成されたシリカおよび
    気相法により合成された酸化アルミニウムより選ばれる
    少なくとも1種のチキソトロピー剤、を含有する水性乳
    化懸濁状除草剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記水性乳化懸濁状除草剤組成物が、2
    μm以下の平均粒径を有する常温で固体の水難溶性除草
    活性成分(b)を含有する請求項1記載の水性乳化懸濁
    状除草剤組成物。
  3. 【請求項3】 常温で液状の水難溶性除草活性成分
    (a)と、前記界面活性剤(c)との均一な混合物に水
    を加えてマイクロエマルジョンとし、該マイクロエマル
    ジョンに常温で固体の水難溶性除草活性成分(b)およ
    び前記チキソトロピー剤(d)を加え、得られた被処理
    混合物を湿式粉砕することを特徴とする水性乳化懸濁状
    除草剤組成物の製造法。
  4. 【請求項4】 前記水性乳化懸濁状除草剤組成物が、2
    μm以下の平均粒径を有する常温で固体の水難溶性除草
    活性成分(b)を含有する請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記湿式粉砕が、アジテータディスクを
    備えた湿式ボールミル粉砕機を使用し下記条件で実施さ
    れる請求項3記載の方法: (イ)粉砕メディアの粒子径が0.75mm以下である
    こと、(ロ)粉砕機の全容積に対して粉砕メディアの占
    める容積が80〜90%であること、(ハ)アジテータ
    ディスクの周速が6.8m/秒以上であること、および
    (ニ)前記成分(b)が10〜50重量%含有された被処
    理混合物を粉砕機の容量1リットル当たり毎分0.2リ
    ットル以下の割合で粉砕機へ供給すること。
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