JPH0686885U - 鋼管抗中継溶接用裏当リング - Google Patents

鋼管抗中継溶接用裏当リング

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JPH0686885U
JPH0686885U JP3284193U JP3284193U JPH0686885U JP H0686885 U JPH0686885 U JP H0686885U JP 3284193 U JP3284193 U JP 3284193U JP 3284193 U JP3284193 U JP 3284193U JP H0686885 U JPH0686885 U JP H0686885U
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JP
Japan
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pile
ring body
welding
ring
backing ring
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Pending
Application number
JP3284193U
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English (en)
Inventor
圓 前
正雄 秋山
浩充 藤川
美暉夫 駒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUYO KOATSU CO., LTD.
Nippon Steel Corp
Original Assignee
FUYO KOATSU CO., LTD.
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼管杭の中継溶接において、溶け残しや溶け
落ち、溶金のはみ出しによる溶接不良を防止する。品質
検査を正確に行う。 【構成】 下杭および上杭の溶接端部内に挿入されるリ
ング本体11に、複数本の細棒12を放射状に取り付け
る。細棒12の基部に切り込みを設けて、リング本体1
1から細棒12を簡単に分離できるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、鋼管杭を中継溶接する際に、その下杭と上杭にまたがって溶接端部 内に挿入されて、端面間に開先を形成する裏当リングに関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼管杭の中継溶接においては、溶接端部の端面間に開先を形成するために、裏 当リングが使用される。この裏当リングとして、特開昭61−232062号公 報および実開昭64−20996号公報には、打ち抜きにより形成した複数の保 持片を有する機能的な裏当リングが開示されている。この裏当リングの構造およ び使用状態を図1および図2に示す。
【0003】 この裏当リング40は、軸方向中間部の円周方向複数位置(例えば4位置)に 保持片41を有する。保持片41は、裏当リング40の一部を打ち抜きにより外 側へ折り曲げて形成したものである。
【0004】 使用法としては、まず、下杭20の上端部内に裏当リング40の下半部を挿入 する。保持片41が下杭20の上端面に係合するため、裏当リング40が自己保 持される。次いで、下杭20に上杭30を突き合わせる。これにより、上杭30 の下端部内に裏当リング40の上半部が挿入される。また、下杭20と上杭30 の端面間に保持片41が介在することにより、この間に所定のルート間隔が確保 される。
【0005】 すなわち、この裏当リング40は、保持片41を有することにより、自己保持 機能とルート間隔を確保する機能とを有する。
【0006】 下杭20と上杭30が突き合わされると、その端面間に形された開先に周溶接 を行う。このとき、裏当リング40は開先の底面を形成し、開先内に溶融金属を 保持して、溶接品質を高める。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような裏当リングは機能的である反面、その機能を確保す るために、保持片の長さを極端に短くすることができない。また、後述するよう に、杭内面とリング内面の間に隙間ができることからも、保持片をある程度長く する必要がある。そのため、溶接時に保持片が完全に溶融しないおそれがある。
【0008】 そこで、仮付け溶接を行った後に保持片をグラインダーやガウジングにより除 去することが行われているようであるが、その作業に手数がかかり、作業性が著 しく低下する。
【0009】 図2に示すように、保持片41が曲げ形成されることから保持片41にR部が 生じる。そのために、杭内面とリング外面の間に隙間Gができる。また、保持片 41の曲げ形成に伴って、裏当リングに開口部42が生じる。これらのため、本 溶接(初層溶接)時に溶け落ち43や溶金のはみ出し44による溶接不良が生じ やすい。
【0010】 溶接後には、溶接部の品質を確認するために、X線透過撮影や超音波探傷が行 われるが、保持片41の形成に伴ってできた開口部42が検査の障害となり、溶 接品質の検査を不正確にするという問題もある。
【0011】 本考案の目的は、自己保持機能およびルート間隔確保機能を有するのは勿論の こと、溶け残しや溶け落ち、溶金のはみ出しによる溶接不良を防止でき、更に、 作業性が良好で、品質検査に悪影響を及ぼすおそれがない裏当リングを提供する ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本考案の裏当リングは、鋼管製の下杭と上杭を中継溶接する際に、下杭と上杭 にまたがって溶接端部内に挿入されて、端面間に開先を形成する裏当リングであ って、 下杭および上杭の溶接端部内に下部および上部がそれぞれ挿入される円筒状の リング本体と、 それぞれがリング本体に取り付けられ、リング本体の軸方向中央部の円周方向 複数位置から外側へ放射状に突出すると共に、ハンマー打撃等による衝撃よって リング本体から分離されるように、それぞれの基端部に切り込みが設けられた複 数本の細棒とを具備する。
【0013】
【作用】
本考案の裏当リングにおいては、リング本体から外側へ放射状に突出した複数 本の細棒が、下杭の上端面に係合し、且つ、下杭と上杭の端面間に介在すること により、自己保持機能とルート間隔を確保する機能が得られる。
【0014】 細棒は打ち抜きによらず、リング本体とは異なる部材をリング本体に取り付け た構成のため、その基部にR部が生じず、杭内面にリング本体の内面を密着させ ることができる。また、リング本体から打ち抜きに伴う開口部を排除できる。従 って、溶け落ちや溶金のはみ出しによる溶接不良が防止されると共に、溶接品質 の検査が正確になる。
【0015】 細棒をリング本体から分離できるので、これを長くでき、確実な自己保持機能 およびルート間隔確保機能が得られる。また、この分離によって、溶け残しのお それがなくなり、更に、分離作業が容易で作業性も改善される。
【0016】
【実施例】
以下に本考案の実施例を図3〜図6に基づいて説明する。図3は本考案の裏当 リングの一例を示す斜視図、図4は細棒の部分を拡大して示す斜視図、図5は細 棒の取り付け構造を例示する断面図、図6は裏当リングの使用法を説明するため の斜視図である。
【0017】 本裏当リング10は、円筒状のリング本体11と、その軸方向中央部の円周方 向複数位置から外側へ放射状に突出した複数本の細棒12とからなる。
【0018】 リング本体11は鋼製で、その上端面から下端面へ斜めに形成されたスリット 11aを有する。スリット11aにより、リング本体11は鋼管杭の内径に合わ せて拡径され得る。リング本体11を拡径状態に固定するために、リング本体1 1aの内面には、金具11bが取り付けられている。金具11bはスリット11 aをまたいで設けられ、スリット11aを挟む一方の内面に溶接されている。リ ング本体11の上端部は鋼管杭への挿入を容易にするために、上端に向かって徐 々に縮径している。
【0019】 細棒12は鋼製の丸棒であって、リング本体11の円周方向に60度の間隔を あけて配列されている。この細棒12は、例えば図5(A)(B)に示す態様で リング本体11に取り付けられる。図5(A)では、細棒12の基端面をリング 本体11の外面にスタッド溶接(アーク加圧溶接)してあり、図5(B)では、 細棒12を雄ねじとしてその基端部を、リング本体11に設けたねじ孔にねじ込 むと共に、そのねじ込み部をリング本体11の内面側から溶接してある。
【0020】 細棒12の基部には、図4に示すように、上方に開放した切り込み12aが、 リング本体11の外面に接近して設けられている。切り込み12aの深さは、細 棒12をハンマーで打撃したときに細棒12が切り込み12aのところで容易に 折れるように決められている。リング本体11の外面から切り込み12aまでの 距離は、細棒12を除去した後の痕跡を小さくするため、出来るだけ小さくする のが良い。
【0021】 細棒12の直径は、希望するルート間隔に等しく、その長さは、溶接する鋼管 杭の肉厚よりも充分に厚くされている(例えば、肉厚+20mm程度)。
【0022】 次に、裏当リング10の使用法を説明する。
【0023】 図6(A)に示すように、裏当リング10の細棒12が下杭20の上端面に当 たるまで、リング本体11を下杭20の上端部内に挿入する。細棒12が下杭2 0の上端面に当たることにより、裏当リング10は、上部を上杭20の上方に突 出させた状態で自己保持される。
【0024】 リング本体11の外面が下杭20の内面に密着するまで、リング本体11を拡 径させる。この状態で、金具11bの開放側をリング本体11の内面に溶接する 。これによりリング本体11は、その外面が下杭20の内面に密着した状態に固 定される。
【0025】 図6(B)示すように、下杭20に上杭30を突き合わせる。このとき、下杭 20の上杭の端面間に丸棒12が介在するので、この間に希望するルート間隔が 確保される。その丸棒12は、下杭20と上杭30の間に形成された開先の外側 に突出する。また、開先の底がリング本体11により閉塞される。
【0026】 開先の円周方向複数位置において、下杭20と上杭30を仮付溶接する。50 がその溶接部である。
【0027】 溶接後、図6(C)に示すように、細棒12をハンマーで打撃して切り込み1 2aのところで細棒12を折ることにより、リング本体11から細棒12を分離 する。そして、開先に本溶接を行う。
【0028】 裏当リング10を使用すれば、自己保持機能およびルート間隔維持機能が得ら れるだけでなく、それらの機能を得るための細棒12をリング本体11とは別の 部材として、リング本体11に取り付けているので、細棒12の基部にR部が形 成されず、杭内面にリング本体11の外面を確実に密着させることができる。
【0029】 また、リング本体11から打ち抜きに伴う開口部が排除されている。従って、 本溶接での溶け落ちや溶金のはみ出しによる溶接不良が防止される。
【0030】 また、本溶接に際してリング本体11から細棒12が分離され、その痕跡12 bがリング本体11に残っても僅かであるので、細棒12の溶け残りがなくなり 、この面からも溶接品質が改善される。
【0031】 細棒12が長いので、確実な自己保持機能およびルート間隔確保機能が得られ 、細棒12を長くしてもそれが除去されるため、溶け残しは生じない。
【0032】 また、細棒12の除去はハンマーによる打撃等により簡単に行われ、細棒12 を除去することが作業性の低下につながらない。
【0033】 溶接後に、溶接部の品質を確認するために、X線透過撮影や超音波探傷を行っ た場合には、リング本体11に打ち抜きによる開口部が存在しないので、その品 質検査が正確に行われる。
【0034】
【考案の効果】
以上に説明した通り、本考案の裏当リングは、自己保持機能およびルート間隔 維持機能を得るために、リング本体に除去容易な細棒を取り付けたので、溶け残 しや溶け落ち、溶金のはみ出しによる溶接不良を防止できる。細棒を除去するに もかかわらず、この除去に手数がかからず、作業性が良好である。品質検査に悪 影響を及ぼすおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の裏当リングの構造を示す断面図である。
【図2】従来の裏当リングの問題点を説明するための断
面図である。
【図3】本考案の裏当リングの一例を示す斜視図であ
る。
【図4】細棒の部分を拡大して示す斜視図である。
【図5】細棒の取り付け構造を例示する断面図である。
【図6】裏当リングの使用法を説明するための斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 裏当リング 11 リング本体 12 細棒 12a 切り込み 20 下杭 30 上杭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤川 浩充 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属工 業株式会社和歌山製鉄所内 (72)考案者 駒井 美暉夫 大阪府堺市築港浜寺西町18番地 扶容高圧 株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管製の下杭と上杭を中継溶接する際
    に、下杭と上杭にまたがって溶接端部内に挿入されて、
    端面間に開先を形成する裏当リングであって、 下杭および上杭の溶接端部内に下部および上部がそれぞ
    れ挿入される円筒状のリング本体と、 それぞれがリング本体に取り付けられ、リング本体の軸
    方向中央部の円周方向複数位置から外側へ放射状に突出
    すると共に、ハンマー打撃等による衝撃よってリング本
    体から分離されるように、それぞれの基端部に切り込み
    が設けられた複数本の細棒とを具備することを特徴とす
    る鋼管抗中継溶接用裏当リング。
JP3284193U 1993-05-25 1993-05-25 鋼管抗中継溶接用裏当リング Pending JPH0686885U (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100729278B1 (ko) * 2006-08-18 2007-06-15 이창남 Phc 기둥의 보 접합용 패널존
JP2013170381A (ja) * 2012-02-20 2013-09-02 Seishin Co Ltd 鋼管杭用接続体、その製造方法、及び鋼管杭用接続体を用いた中空鋼管の接続方法
KR20180052802A (ko) * 2016-11-10 2018-05-21 한국기술교육대학교 산학협력단 강관 용접 구조체
JP2019011627A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 大和ハウス工業株式会社 鋼管杭用の接合部材
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JP2022041415A (ja) * 2020-09-01 2022-03-11 株式会社東部 杭頭の連結構造及び連結方法

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