JPH0685065B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0685065B2
JPH0685065B2 JP59254585A JP25458584A JPH0685065B2 JP H0685065 B2 JPH0685065 B2 JP H0685065B2 JP 59254585 A JP59254585 A JP 59254585A JP 25458584 A JP25458584 A JP 25458584A JP H0685065 B2 JPH0685065 B2 JP H0685065B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は画質の劣化を伴うことなく、スタチックマーク
等帯電にもとづく故障の発生が防止されたハロゲン化銀
写真感光材料に関する。
〔従来の技術〕
近時、ハロゲン化銀写真感光材料(以下簡単のため感光
材料ともいう)の性能に関しては、ますます複雑多岐に
亘る要求がなされており、特に写真性能が安定した高感
度乃至超高感度の感光材料が要求されている。特に、X
線用感光材料に於ては人体に対するX線の被爆量を少な
くするため、より少ないX線量で多くの情報が得られる
ような高感度であって、カブリの発生が少なく、しかも
高画質の感光材料が要求されている。
また、感光材料に用いられるプラスチックフィルムは摩
擦や剥離などにより帯電し易く、塵埃の吸引、電撃、引
火などの各種の障害を起すことが知られている。例えば
プラスチックフィルムを支持体として用いている感光材
料においては、その製造に際しての種々の工程、すなわ
ち巻き取り、巻き返し、感光層をはじめとする各種の被
膜層の塗布、および乾燥時における搬送などの工程中に
他の物質との間で摩擦や剥離をうけることによって帯電
し、これが放電する際に感光層を塗布された感光材料が
感光し、現像後スタチックマークと呼ばれる不規則な静
電気による感光むらを生じる。さらに、製造された写真
感光材料を使用したり処理したりする際にも、特に低湿
度の条件下で静電気が帯電すると、同様にスタチックマ
ーク故障を生じたり、塵埃などの付着に起因する種々の
障害を生じる。このスタチックマークは、感光材料が高
感度である程その発生が著しいが、最近における感光材
料の高感度化に加えて、高速自動処理化による苛酷な機
械的取り扱いを受ける機会の多くなったことによってさ
らに多発する傾向がみられる。
従来、プラスチックフィルム一般の帯電防止剤としては
種々の物質が使用されているが、プラスチックフィルム
を支持体として用いるハロゲン化銀写真感光材料の場合
には、前記スタチックマーク故障の防止のほか、次のよ
うな諸特性を備えることが要求される。すなわち、優れ
た帯電防止性能を有することのほか、感光材料の感光
度、階調性、カブリ、保存性等の写真特性に悪影響を与
えないこと、写真感光材料同志または他の物質と接合し
た場合に接着したり、転写したりする現象を起こさない
こと、接着テープ等に対する接着性が良好であること、
ブリードアウト現象による障害のないこと、現像、定
着、水洗等の処理工程において処理液中に析出したり、
処理液を濁したりしないこと等が要求される。
これらの要求をある程度充すことのできる極めて有効な
帯電防止剤としてポリアルキレンオキサイド系化合物が
あり広く使用されている。
また、ハロゲン化銀写真感光材料の感度を高める一つの
方法として、例えば、ザ・セオリー・オブ・ザ・ホトグ
ラフィック・プロセス(The Theory of the photographi
c process),(1967),第3版、第369〜370頁に記載さ
れているように、ポリアルキレンオキサイド(特にポリ
エチレンオキサイド)系化合物をハロゲン化銀写真感光
材料中に含有せしめることが知られている。
さらに感光材料を構成する感光層、保護層などの塗膜の
均一な塗布性を得る目的からも、ポリアルキレンオキサ
イド系界面活性剤の使用が数多く報告されている。
このようにポリアルキレンオキサイド系化合物はハロゲ
ン化銀写真感光材料に対して、極めて有効な特性を与え
る化合物であるが、その使用にあたっては、大きな制約
がある。即ち、一定の限界を越えた量を用いると、写真
画像の粒状性を劣化する性質を有しており、写真特性を
著しく悪化せしめることである。
一方、近時、ハロゲン化銀写真感光材料は写真性能及び
現像、定着等の処理性向上のためゼラチンに比して銀量
を多くする傾向にある。特に、X線用感光材料などは、
迅速処理の要請の下、画像形成処理において高いpH値で
30〜40℃の高い温度で20秒〜50秒間の短時間現像処理が
行なわれる。
一般にこのような激しい条件下での現像によって得られ
る画像は粒状性が悪化し画質の劣ったものとなる傾向が
強く、特にポリアルキレンオキサイドを加えた感光材料
では迅速現像処理した場合の画質劣化が著しく、ポリア
ルキレンオキサイド系化合物の使用が制約を受けるとい
う問題があった。
そこで、ポリアルキレンオキサイド系化合物を必要かつ
充分に用いても、高温迅速現像処理に耐えうる、高画質
のハロゲン化銀写真感光材料を得る為の技術の出現が強
く要望されているのが現状である。
また、特願昭57-40382号には、下記一般式〔III〕をポ
リアルキレンオキサイド系化合物と併用することによ
り、帯電防止性能をよくするとともに、画質の乱れを生
じせしめない方法が記載されているが、この方法では、
保存性が悪いという欠点がある。
一般式〔III〕 〔式中、A及びBは各々ヘテロ環を形成するのに必要な
非金属原子群を示し、Xは陰イオンを示す。〕 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明はポリエチレンオキサイド系化合物の添加による
画像の粒状性の劣化、特に迅速現像処理時における画質
の低下の問題を解決し、写真特性に悪影響を与えること
なく、スタチックマーク故障等の帯電故障のないハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供しようとするものである。
また本発明の他の目的は、迅速処理の要請の下、高pH、
高温で迅速現像処理しても、写真画像の画質の劣化を抑
制することができる高画質のハロゲン化銀写真感光材料
を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等はポリエチレンオキサイド系化合物の感光材
料における帯電防止能力及び迅速現像処理時の画質に対
する影響と、感光材料の親水性コロイド層の硬膜度の関
係について詳細な検討を行ない、粒子成長中に特定の雰
囲気を通過したハロゲン化銀乳剤を用い、特定のポリエ
チレンオキサイド系化合物を一定以上の硬膜度に硬膜し
た親水性コロイド層に含有せしめることにより画質の著
しい劣化を伴なうことなく、充分な帯電防止効果の得ら
れることを見出し本発明に至った。
すなわち前記の目的は支持体及び該支持体上に少なくと
も一層のハロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を
有するハロゲン化銀写真感光材料において、前記ハロゲ
ン化銀乳剤層の少なくとも一層が、ハロゲン化銀粒子成
長中にpAgが少なくとも10.5以上である雰囲気を一度通
過したものである乳剤を含有し、前記親水性コロイド層
が下記一般式〔I〕又〔II〕で示される化合物の少くと
も1種を含有し、且つ前記ハロゲン化銀写真感光材料を
50℃の水酸化ナトリウム1.5重量%水溶液中に浸漬した
とき、前記親水性コロイド層が融解し始めるまでの時間
が7分以上30分以下となるように前記親水性コロイド層
が硬膜されていることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料により達成された。
一般式〔I〕 R−LCH2CH2OmH 〔式中Rは置換または未置換のアルキル基、アルケニル
基、又はアリール基を表し、Lは酸素原子、硫黄原子、
−N−R′基、 を表し、R′は水素原子、置換又は未置換のアルキル基
又はCH2CH2OmHを表し、mは2乃至50の整数を表
す。〕 一般式〔II〕 〔式中R1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、アシル基、
アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、置換若しく
は未置換のアルキル基、アルコキシ基、フェニル基を表
し、R3は水素原子、メチル基またはα−フリル基を表
し、n及びmは2乃至50の整数を表す。〕 上記のごとき本発明による感光材料の画質は同一硬膜度
で一般式〔I〕または〔II〕の化合物を加えなかったも
のにくらべすぐれており、また一般式〔I〕又は〔II〕
の化合物の帯電防止効果は前記硬膜度において特に有効
であった。こうした現象は従来の技術からは予想し得な
いところであった。
また上記条件を満す感光材料は耐圧性にもすぐれ圧力カ
ブリの小さいものであった。
本発明に用いられる一般式〔I〕で表わされる化合物に
は次の一般式で示されるようなものがある。
〔一般式〕
〔I〕‐(A) R−OCH2CH2OmH m=2〜50 Rはアルキル基で不飽和結合を有しても良く、好ましく
は炭素数4〜22で、水素がフッ素置換されていてもよ
い。
〔I〕‐(B) R1、R2は同じかまたは異なっても良く、それぞれ水素原
子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、アルキル基、置換アルキル基、アル
コキシ基またはフェニル基を表わす。水素はフッ素置換
されていても良い。
〔I〕‐(C) R−SCH2CH2OmH m=2〜50 Rはアルキル基で不飽和結合を有しても良く、好ましく
は炭素数4〜22で、水素がフッ素置換されていても良
い。
〔I〕‐(D) R1はアルキル基で、好ましくは炭素数1〜20のもの、R2
は水素原子、アルキル基(炭素数1〜20)、フッ素置換
アルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基また
はCH2CH2OmH基を表わす。
〔I〕‐(E) R1はアルキル基で、好ましくは炭素数1〜20のもの、R2
は水素原子、アルキル基(炭素数1〜20)、フッ素置換
アルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基また
はCH2CH2OmH基を表わす。
〔I〕‐(F) R1はアルキル基で、好ましくは炭素数4〜22のもものを
表わす。
これら一般式〔I〕で示される化合物のうち、本発明に
おいて特に好ましい化合物は次のものが挙げられる。
〔例示化合物〕
〔I〕‐(1) C5H11−OCH2CH2O5H 〔I〕‐(2) C8H17−OCH2CH2O10H 〔I〕‐(3) C12H25−OCH2CH2O9H 〔I〕‐(4) C13H27−OCH2CH2O10H 〔I〕‐(5) C15H33−OCH2CH2O10H 〔I〕‐(6) C18H37−OCH2CH2O15H 〔I〕‐(7) H(CF2CF2 5OCH2CH2O10H 〔I〕‐(8) CH2ClCHClCH2OCH2CH2O5 〔I〕‐(20) C12H25−SCH2CH215H 〔I〕‐(21) C18H37−SCH2CH225H 〔I〕‐(22) C10H21−SCH2CH25 〔I〕‐(28) C5H11CONHCH2CH25 次に一般式〔II〕で表わされる化合物の代表的具体例を
示す。
〔例示化合物〕
前記一般式〔I〕または〔II〕で表される化合物は単独
で用いてもよく、複数を組合わせて用いてもよい。その
添加量の合計は10mg/m2乃至1,000mg/m2の範囲が好まし
い。
本発明による感光材料はハロゲン化銀乳剤層の外、保護
層、中間層等の親水性コロイド層を有することができ
る。親水性コロイドとしてはゼラチンが最も好ましい
が、更にバインダー物性を改良するために例えばゼラチ
ン誘導体、他の天然親水性コロイド例えばアルブミン、
カゼイン、寒天、アラビアゴム、アルギン酸およびその
誘導体例えば塩、アミドおよびエステル、でん粉および
その誘導体、セルロース誘導体例えばセルロースエーテ
ル、部分加水分解した酢酸セルロース、カルボキシメチ
ルセルロース等、または合成親水性樹脂、例えばポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸お
よびメタクリル酸またはその誘導体、例えばエステル、
アミドおよびニトリルのホモおよびコポリマー、ビニル
重合体例えばビニルエーテルおよびビニルエステルを使
用できる。
自動現像機で迅速処理する際に、ハロゲン化銀写真感光
材料中のゼラチン量は、乾燥性をよくするためにできる
だけ少ない方が望ましい。一方、ゼラチン量が減少する
とその保護コロイド性が減少し、ローラー搬送中におけ
る圧力マークが生じやすくなる。従って、本発明に係る
ハロゲン化銀写真感光材料に用いられるゼラチン量は、
使用するハロゲン化銀にあたる量の銀の重量に対し、重
量比として(ゼラチン量/銀量)0.4〜0.8が好ましい。
親水性コロイド層を本発明の範囲の硬膜するには公知の
各種無機若しくは有機の硬膜剤例えばアルデヒド系、ア
ジリジン系(例えばPBレポート、19,921、米国特許第2,
950,197号、同第2,964,404号、同第2,983,611号、同第
3,271,175号の各明細書、特公昭46-40898号、特開昭50-
91315号の各公報に記載のもの)、イソオキサゾール系
(例えば米国特許第331,609号明細書に記載のもの)、
エポキシ系(例えば米国特許第3,047,394号、西独特許
第1,085,663号、英国特許第1,033,518号の各明細書、特
公昭48-35495号公報に記載のもの)、ビニールスルホン
系(例えばPBレポート19920、西独特許第1,100,942号、
英国特許第1,251,091号、特願昭45-54236号、同48-1109
96号、米国特許第353,964号、同第3,490,911号の各明細
書に記載のもの)、アクリロイル系(例えば特願昭48-2
7949号、米国特許第3,640,720号の各明細書に記載のも
の)、カルボジイミド系(例えば米国特許第2,938,892
号明細書、特公昭46-38715号公報、特願昭49-15095号明
細書に記載のもの)、その他マレイミド系、アセチレン
系、メタンスルホン酸エステル系、トリアジン系、高分
子型の硬膜剤が使用できる。中でもアルデヒド系硬膜剤
が好ましいものとして上げられる。
これら硬膜剤の効果は親水性コロイド層の組成、親水性
コロイド層の乾燥条件等多くの要因によって異なるの
で、感光材料の製造条件に応じてその種類、添加量等を
適宜調整し得られる感光材料の親水性コロイド層の硬膜
度が本発明の範囲内になるようにすればよい。
本発明の実施において用いられるハロゲン化銀乳剤に特
に制限はないが、好ましい一実施態様は、製造又は形態
が規則正しいハロゲン化銀粒子を用いることである。本
発明でいう規則正しい粒子とは、ハロゲン化銀粒子の重
量又は粒子数で少くとも50%が規則正しい形であるハロ
ゲン化銀乳剤をいう。
本発明に用いられる、構造又は形態が規則正しいハロゲ
ン化銀粒子とは、双晶面等の異方的成長を含まず、全て
等方的に成長する粒子を意味し、例えば立方体、14面
体、正8面体、球型等の形状を有する。かかる規則正し
いハロゲン化銀粒子の製法は公知であり、例えばジャー
ナル フォトグラフィック サイエンス(Journal Photo
graphic Science)、5、332(1961)、ベル.ブンセン
グス.フイズ.ヘム(Ber.bunsenges Phys.Chem)67、949
(1963)、インターン.コングレス フォト.サイエン
ス(Intern.Congress Phot.Science)Tokyo(1967)等に
記載されている。
かかる規則正しいハロゲン化銀粒子は、同時混合法を用
いてハロゲン化銀粒子を成長させる際の反応条件を調節
することにより得られる。かかる同時混合法において
は、ハロゲン化銀粒子は、保護コロイドの水溶液中へ激
しく攪拌しつつ、硝酸銀溶液とハロゲン化物溶液とをほ
ぼ等量づつ添加することにより作られる。
そして、銀イオンおよびハライドイオンの供給は、結晶
粒子の成長に伴って、既存結晶粒子を溶失させず、また
逆に新規粒子の発生、成長を許さない、既存粒子のみの
成長に必要十分なハロゲン化銀を供給する限界成長速
度、あるいはその許容範囲において、成長速度を連続的
にあるいは段階的に逓増させることが好ましい。この逓
増方法としては特公昭48-36890号、同52-16364号、特開
昭55-142329号公報に記載されている。
この限界成長速度は、温度pH、pAg、攪拌の程度、ハロ
ゲン化銀粒子の組成、溶解度、粒径、粒子間距離、晶
癖、あるいは保護コロイドの種類と濃度等によって変化
するものではあるが、液相中に懸濁する乳剤粒子の顕微
鏡観察、濁度測定等の方法により実験的に容易に求める
ことができる。
本発明の好ましい実施態様としては、ハロゲン化銀乳剤
層に含まれるハロゲン化銀粒子の少くとも50重量%が前
記の如き規則正しい粒子であることが望ましい。
又本発明の別の好ましい実施態様は、単分散乳剤を使用
することである。
本発明に好ましく用いられる単分散乳剤とは、常法によ
り、例えばザ.フォトグラフィック.ジャーナル(The P
hotographic Journal)79、330〜338(1939)にトリベリ
ィ.スミス(Trivelli Smith)により報告された方法で、
平均粒子直径を測定したときに、粒子数又は重量で少く
とも95%の粒子が、平均粒子径の±40%以内、好ましく
は±30%以内にあるハロゲン化銀乳剤からなるものをい
う。
かかる単分散乳剤粒子は、規則正しいハロゲン化銀粒子
の場合と同様に、同時混合法を用いて作られる。同時混
合時の諸条件は規則正しいハロゲン化銀粒子の製法と同
様である。
かかる単分散乳剤の製法は公知であり、例えばジェ.フ
ォト.サイ.(J.Phot.Sci.)12,242〜251(1963)、特公
昭48-36890号、同52-16364号、特開昭55-142329号、特
開昭58-49938号の各公報に記載されている。
上記単分散乳剤を得るためには、特に種晶を用い、この
種晶を成長核として、銀イオンおよびハライドイオンを
供給することにより、粒子を成長させることが好まし
い。
この種晶の粒子サイズの分布が広いほど、粒子成長後の
粒子サイズ分布も広くなる。従って、単分散乳剤を得る
ためには、種晶の段階で粒子サイズ分布の狭いものを用
いるのが好ましい。
本発明の実施において、そのハロゲン化銀乳剤中に用い
るハロゲン化銀粒子は、例えばティ.エッチ.ジェイム
ス(T.H.James)著「ザ セオリィ.オブ.ザ.フォトグ
ラフィック プロセス(The Theory of The Photographi
c Process)38〜104頁等の文献に記載されている中性
法、酸性法、アンモニア法、順混合、逆混合、ダブルジ
ェット法、コントロールド−ダブルジェット法、コンヴ
ァージョン法、コア/シェル法などの方法を適用して製
造することができる。ハロゲン化銀組成としては、塩化
銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀などのい
ずれも用いることができるが、最も好ましい乳剤は、約
10モル%以下の沃化銀を含む沃臭化銀乳剤である。
またこれらのハロゲン化銀粒子又はハロゲン化銀乳剤中
には、写真特性の改良の為に、イリジウム塩および/ま
たはロジウム塩が含有されていてもよい。また好ましく
は、Tl,Pd,またはZn,Ni,Co,V,Th,Sr,W,Ptの塩が含有さ
れていてもよい。
更に本発明の別の好ましい実施態様によればハロゲン化
銀粒子の内部には、少なくとも20モル%以上の高濃度の
ヨウ化銀が局在化した局在化部分が存在することが好ま
しい。
この場合、粒子内部としては、粒子の外表面からできる
だけ内側にあることが好ましく、特に外表面から0.01μ
m以上離れた部分に局在部分が存在することが好まし
い。
また、局在化部分は、粒子内部にて、層状に存在しても
よく、またいわゆるコアシェル構造をとって、そのコア
全体が局在化部分となっていてもよい。この場合、外表
面から0.01μm以上の厚さのシェル部分を除く粒子コア
部の一部ないし全部が20モル%以上のヨウ化銀濃度の局
在化部分であることが好ましい。
なお、局在化部分のよう化銀は、その濃度が30〜40モル
%の範囲であることが好ましい。
このような局在化部分の外側は、ヨウ臭化銀、塩ヨウ臭
化銀、塩臭化銀、臭化銀、塩化銀のハロゲン化銀によっ
て被覆される。好ましくは、外表面から0.01μm以上、
特に0.01〜0.5μmの厚さのシェル部分がヨウ化銀を10m
ol%以下含むヨウ臭化銀であること、特に好ましくは5m
ol%以下のヨウ臭化銀で形成される。さらに好ましく
は、そのシェル部分がヨウ化銀を含まないハロゲン化銀
(通常、臭化銀)で形成される。
本発明において、粒子内部(好ましくは粒子外壁から0.
01μm以上離れている粒子の内側)に少なくとも20モル
%以上の高濃度ヨウ化銀の局在化部分を形成する方法と
しては、種晶を使うものが好ましいが、種晶を使わない
ものであってもよい。
種晶を使わない場合は、保護ゼラチンを含む反応液相
(以後、母液という)中に、熟成開始前は成長核となる
ようなハロゲン化銀がないので、まず銀イオンおよび少
なくとも20モル%%以上の高濃度ヨウ素イオンを含むハ
ライドイオンを供給して成長核を形成させる。そして、
さらに添加供給を続けて、成長核から粒子を成長させ
る。最後に、ヨウ化銀を10mol%以下含むヨウ臭化銀
で、好ましくは5mol%以下のヨウ臭化銀で、さらに好ま
しくは、そのシェル部分がヨウ化銀を含まないハロゲン
化銀(通常、臭化銀)で0.01μm以上の厚さをもつシェ
ル層を形成せしめる。
種晶を使う場合には、種晶のみに少なくとも20モル%以
上のヨウ化銀を形成し、こののちシェル層で被覆しても
よい。あるいは、種晶のヨウ化銀量を0とするか10モル
%以下の範囲内とし、種晶を成長させる工程で粒子内部
に少なくとも20モル%のヨウ化銀を形成させて、このの
ちシェル層で被覆してもよい。
この場合、本発明においては、粒子全体では全ハロゲン
化銀に対してヨウ化銀の割合が0.5〜10モル%の範囲内
であるため、前者の方法では種晶の粒径が後者に比べて
大きくなり、粒子サイズの分布が広くなる。後者のよう
に多重構造をもつものの方が本発明においては好まし
い。
本発明の実施に際しては、上記の如き化学増感前の粒子
成長中に、保護コロイドを含む母液のpAgが少なくとも1
0.5以上である態様を好ましく採用できる。特に好まし
くは11.5以上の非常にブロムイオンが過剰な雰囲気を一
度でも通過させる。このようにして(111)面を5%以
上増加させて粒子を丸めることにより、本発明の効果を
一層高めることができる。
この場合、(111)の増加率は、上記の10.5以上のpAg雰
囲気を通過させる前のものに対するものであり、特に
(111)面の増加率が10%以上、より好ましくは10〜20
%となることが好ましい。
ハロゲン化銀粒子外表面を(111)面もしくは(100)面
のどちらかが覆っているか、あるいはその比率をどのよ
うに測定するかについては、平田明による報告、“ブレ
チン オブ ザ ソサイアティ オブ サイエンティフ
ィック フォトグラフィ オブ ジャパン"No.13,5〜15
ページ(1963))に記載されている。
本発明において、化学増感前の粒子成長中に、保護コロ
イドを含む母液のpAgが少なくとも10.5以上である雰囲
気を一度通過させることにより、平田の測定方法によっ
て、(111)面が5%以上増加しているか否かは容易に
確認することができる。
この場合、上記pAgとする時期は、化学増感前である
が、ハロゲン化銀粒子の成長のために銀イオンを添加す
る時期から脱塩工程前が好ましく、特に銀イオンの添加
終了後であって、化学増感前に通常行われているいわゆ
る脱塩工程前であることが望ましい。これは、粒径分布
の狭い単分散乳剤が得やすいからである。
なお、pAgが10.5以上である雰囲気での熟成は、2分以
上行うことが好ましい。
このようなpAg制御により、(111)面が5%以上増加
し、形状が丸みを帯びることになる。
本発明の実施において用いられるハロゲン化銀乳剤の粒
径、及び分布に特に制限はないが、好ましい実施態様は
平均粒径の差が互いに0.10μ以上0.30μ未満で異なる2
種以上のハロゲン化銀乳剤を用いることである。
本発明において平均粒径が3.0μより大きい時には、粒
状性の劣化が著しく、本発明の目的を達成できない。一
方、平均粒径が0.2μより小さい時は感度の低下が著し
い。本発明におけるハロゲン化銀粒子の平均粒径は、好
ましくは0.4〜1.7μの範囲である。
本発明において2種類以上の異なった平均粒径をもつハ
ロゲン化銀乳剤を用いる場合、それぞれの乳剤のハロゲ
ン化銀の組成は互いに異なっても同じであってもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤はハロゲン化銀粒子の成長の
終了後に、適当な方法によって化学増感に適するPAgや
イオン濃度にする事ができる。例えば凝集法やヌードル
水洗法など、リサーチディスクロリジャー17643号(Rese
arch Disclosure 17643号)記載の方法で行なう事ができ
る。
前記のようなハロゲン化銀粒子に施す化学増感法として
は、例えば、チオ硫酸ナトリウム、チオ尿素化合物等を
用いる硫黄増感法、塩化金酸塩、三塩化金等を用いる金
増感法、二酸化チオ尿素、塩化第一錫、銀熟成等を用い
る還元増感法、その他パラジウム増感法、セレン増感法
等があり、これらを単独でもちいたり、これらを二種以
上併用したりすることができる。この場合、特に金増感
と硫黄増感を併用することが好ましい。
また本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は上記硫黄増
感法等の他にセレン増感法を用いる事もできる。例えば
セレノウレア、N,N′−ジメチルセレノウレアなどを用
いた米国特許第1,574,944号明細書、同第3,591,385号明
細書、特公昭43-13849号公報、同44-15748号公報に記載
の方法を採用する事ができる。
2種以上の乳剤を混合して用いるときは、乳剤を混合し
て化学増感を施してもよく、各乳剤を単独に化学増感し
た後混合してもよい。
本発明のハロゲン化銀粒子は、その粒子の成長過程にI
r、Rh、Pt、Auなどの貴金属イオンを添加し、粒子内部
に包含せしめる事ができ、また、低PAg雰囲気や適当な
還元剤を用いて粒子内部に還元増感核を付与する事がで
きる。
本発明のハロゲン化銀写真材料においては乳剤に光学増
感を施すことができる。光学増感剤については特に限定
はなく、例えばシアニン色素、メロシアニン色素等、通
常ハロゲン化銀乳剤の光学増感に用いられる公知の光学
増感剤を用いることができるが、光学増感の最も好まし
い実施態様の1つは、本発明のハロゲン化銀乳剤層に下
記一般式〔III〕〔IV〕又は〔V〕で表される化合物か
ら選ばれた少くとも1種の増感色素を添加したものであ
る。前述のごとく光学増感を施した高感度感光材料は一
般に保存中における減感、或いはカブリ増加が大きく保
存性が悪化するが本発明によれば保存性の悪化が防止さ
れるため光学増感の利点を有効利用した極めて感度の高
い感光材料を得ることができる。また光学増感感光材料
の感度を増感前のものと同一感度レベルに保つことにす
ればハロゲン化銀粒子を微細化することが可能となるた
め画質、耐圧性等にすぐれたものを得ることができる。
一般式〔III〕〔IV〕〔V〕は下記に示す通りである。
一般式〔III〕 〔式中、R11,R12,R13は各々置換もしくは非置換のア
ルキル基、アルケニル基またはアリール基を表わし、少
なくともR11とR13の内1つはスルホアルキル基またはカ
ルボキシアルキル基をとる。X 1はアニオン、Z1およ
びZ2は置換または非置換のベンゼン環を完成するに必要
な非金属原子群、nは1または2を表わす。(ただし、
分子内塩を形成するときはnは1である。)〕 〔式中R14,R15は各々置換もしくは非置換のアルキル
基、アルケニル基またはアリール基を表わし、少なくと
もR14とR15の内いずれかはスルホアルキル基またはカル
ボキシアルキル基をとる。R6は水素原子、低級アルキル
基、アリール基を表わす。X 2はアニオン、Z1およびZ
2は置換または非置換のベンゼン環を完成するに必要な
非金属原子群、nは1または2を表わす。(ただし、分
子内塩を形成するときはnは1である。)〕 〔式中R17およびR19は各々置換もしくは非置換の低級ア
ルキル基、R18およびR20は低級アルキル基、ヒドロキシ
アルキル基、スルホアルキル基、カルボキシアルキル
基、X 3はアニオン、Z1およびZ2は置換または非置換
のベンゼン環を完成するに必要な非金属原子群、nは1
または2を表わす。(ただし、分子内塩を形成するとき
はnは1である。)〕 また式〔III〕においてX 1で示されるアニオンとして
は、例えば塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン、チオ
シアン酸イオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、p−ト
ルエンスルホン酸イオン、エチル硫酸イオン等を挙げる
ことができる。
次にこの一般式〔III〕で表わされる化合物の代表的な
具体例を挙げるが、本発明はこれによって限定されるも
のではない。
(化合物例) 式〔IV〕において、R6は水素原子、低級アルキル基、ア
リール基を表わすが、低級アルキル基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル等の基が挙げられる、ア
リール基の例としては、例えばフェニル基が挙げられ
る。R4およびR5としては、前記式〔III〕の説明におい
て、式〔III〕のR1,R3として例示したものを挙げるこ
とができる。X 2のアニオンも、式〔III〕のX 1
して例示したものを挙げることができる。
次に式〔IV〕で表れされる化合物の代表的な具体例を挙
げるが、勿論この場合もこの例示により本発明が限定さ
れるものではない。
次に式〔V〕においては、R17,R19の低級アルキル基と
しては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等の基を例
示できる。置換アルキル基としては、式〔III〕におい
てR11〜R13につき例示した基を挙げることができる。R
18,R20の低級アルキル基はR17,R19と同じものを例示
できる。またR18,R20のヒドロキシアルキル基、スルホ
アルキル基、カルボキシアルキル基としては式〔III〕
においてR11〜R13につき例示した基を挙げることができ
る。
X2のアニオンも式のX1として例示したものを挙げること
ができる。
かかる式〔V〕で表わされる化合物の代表的な具体例を
次に挙げる。勿論この場合もこの例示により本発明は限
定されるものではない。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に用いられるハ
ロゲン化銀乳剤は安定剤、カブリ抑制剤としては例えば
米国特許第2,444,607号、同第2,716,062号、同第3,512,
982号、同第3,342,596号、独国特許第1,189,380号、同
第205,862号、同第211,841号の各明細書、特公昭43-418
3号、同39-2825号、特開昭50-22626号、同50-25218号の
公報などに記載の安定剤、カブリ抑制剤を用いる方法を
適用してよく、特に好ましい化合物としては、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン、5,
6−トリメチレン−7−ヒドロキシ−S−トリアゾロ
(1,5−a)ピリミジン、5,6−テトラメチレン−7−ヒ
ドロキシ−8−トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、5
−メチル−7−ヒドロキシ−S−トリアゾロ(1,5−
a)ピリミジン、7−ヒドロキシ−S−トリアゾロ(1,
5−a)ピリミジン、没食子酸エステル(例えば没食子
酸イソアミル、没食子酸ドデシル、没食子酸プロピル、
没食子酸ナトリウムなど)、メルカプタン類(例えば1
−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカ
プトベンツチアゾールなど)、ベンツトリアゾール類
(例えば5−ブロムベンツトリアゾール、4−メチルベ
ンツトリアゾールなど)、ベンツイミダゾール類(例え
ば6−ニトロベンツイミダゾールなど)等が挙げられ
る。
また、増粘剤として例えば米国特許第3,167,410号、ベ
ルギー国特許第558,143号の各明細書に記載のもの、ゼ
ラチン可塑剤としてポリオール類(例えば米国特許第2,
960,404号明細書、特公昭43-4939号、特開昭48-63715号
の各公報のもの)、さらにはラテックス類として米国特
許第766,979号、フランス特許第1,395,544号の各明細
書、特公昭48-43125号公報に記載されるもの、マット剤
として英国特許第1,221,980号明細書に記載のものなど
を用いることができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の構成要素層中
には、所望の塗布助剤を用いることができ、例えばサボ
ニン或いはスルホコハク酸系界面活性剤として例えば英
国特許第548,532号、特願昭47-89630号の各明細書など
に記載のもの或はアニオン性界面活性剤として例えば特
公昭43-18166号公報、米国特許第3,514,293号、フラン
ス特許第2,025,688号の各明細書、特公昭43-10247号公
報などに記載のものが使用できる。
本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は通常用いられ
る公知の方法により現像処理することができる。現像液
は、通常用いられる現像液、例えばハイドロキノン、1
−フェニル−3−ピラゾリドン、N−メチル−p−アミ
ノフェノール或はp−フェニレンジアミン等の単一また
はこれらの2種以上を組み合わせて含有したものが用い
られ、その他の添加剤は通常のものが使用できる。
アルデヒド硬膜剤を含有する現像液もまた本発明に係る
ハロゲン化銀感光材料に使用する事ができ、例えばジア
ルデヒド類であるマレイックジアルデヒド或はグルタル
アルデヒドおよびこれらの重亜硫酸ナトリウム塩などを
含有した写真分野では公知の現像液を用いることもでき
る。
以下本発明を実施例により例証するが、これによって本
発明の実施態様が限定されるものではない。
〔実施例1〕 (1)乳剤E−1の調製 下記の溶液を準備した。
I−A液を60℃に保ち、PpAg=8、pH=2にコントロー
ルしながらI−B液及びI−C液をダブルジェット法に
よってI−A液に注入、混合して種晶として使用するヨ
ウ化銀2.5モル%、平均粒径0.25μmのよう臭化銀単分
散立方晶乳剤(種晶乳剤)を得た。次いで を調整しII−A液中にII−B液、II−C液をダブルジェ
ット法で注入混合し種晶上にヨウ化銀30モル%を含むヨ
ウ臭化銀層を成長させた。混合の間温度は40℃を保ちpA
g=7.6、pH9.7にコントロールした。続いてpAg=9.0に
保ちながら下記III−B液、III−C液をダブルジェット
法で注入、混合してシェルを成長させ、ヨウ化銀局在部
分を有する乳剤E−1を得た。
乳剤E−1は平均ヨウ化銀含有率約2モル%、平均粒径
0.75μmの立方晶、単分散型乳剤であった。
(2)乳剤E−2の調製 前記乳剤E−1の一部をとりpAgを11.5として10分間熟
成し粒子の丸め処理を行ない乳剤E−2を得た。平均粒
子はE−1と同じく0.75μmであった。
(3)乳剤E−3の調製 下記溶液を準備した。
IV−A液にIV−B液、IV−C液をダブルジェット法で注
入、混合しE−3を得た。混合期間中の温度は40℃、pA
g=9、pH9〜8に保った。乳剤E2はヨウ化銀含有率約2
モル%、外観も乳剤E−1と近似の平均粒径0.75μmの
粒子から成るが、粒子中にヨウ化銀の局在部分を持たな
い乳剤である。
(4)乳剤E−4の調製 下記57℃のV−A液中にV−B液を50分間で注入混合し
て乳剤E−4を得た。
乳剤E−4はヨウ化銀含率約2モル%の、ヨウ化銀局在
部をもたない双晶型多分散乳剤で平均粒径0.75μmであ
った。
以上4種の乳剤はいずれも粒子形成完了後凝集法によっ
て脱塩し、ゼラチンを加えそれぞれ最適条件で金、硫黄
増感を施し、適量の安定剤、カブリ防止剤、塗布助剤を
添加した後分割した。
分割した各乳剤にポリアルキレンオキサイド化合物とし
て例示化合物I−10、硬膜剤(グリオキザール、フォル
マリン1.8:1の混合物)を添加し、青色に着色されたポ
リエチレンテレフタレートベースの両面に銀量50mg/dm2
となるようゼラチン保護層と共に重層塗布、乾燥してX
線写真用感光材料の試料1〜24を得た。塗布ゼラチン量
は乳剤層保護層合わせて3.8g/m2であった。
前記ポリアルキレンオキサイド化合物I−10の添加量は
0、及び100mg/m2の2段階、硬膜剤は乳剤層のアルカリ
中での融解開始時間(MT)が4′、15′、35′となるよ
うゼラチン100g当り37mg、100mg、350mgの3段階に変化
させた。該試料をレギュラー用増感紙LT−II(化成オプ
トニック社製)に差挾み、管電圧90KVP、管電流100mA、
0.06秒間、アルミニウムウッジを通しX線を曝射した。
該曝射試料を現像液XD−90(小西六写真工業(株)製)
を満した自動現像機QX−1200(小西六写真工業(株)
製)で現像処理を行ない粒状性を目視判定し、その度合
いの良いものから10段階で表わし、1が最も良好で数が
増えるほど悪くなるものとした。これら結果を第1表に
示した。また該試料を23℃、相対湿度20%で24時間調湿
し、同一空調条件下で暗室中においてゴムで摩擦した
後、通常の現像処理を行い、スタチックマークの発生の
状況を観察し、その度合いの良いものから10段階で表わ
し、1が最も良好で、数の増える程悪くなるものとし
た。これら結果も第1表に示した。またその感光特性を
評価する為各試料をKS−1型センシトメーター(小西六
写真工業(株)製)により、白色露光を与えたのち、前
記現像液XD−90を満した自動現像機QX−1200で現像処理
を行った。上記によって得られた現像後の試料について
カブリより+1.0の濃度を示す点から感度を求め、試料N
o.1の感度を100とする相対感度で表わし、同時にカブリ
を求めた。以上の試験結果を第1表に示す。
第1表から明らかなように、本発明による試料No.5、1
1、17、23は帯電防止性、粒状性、センシトメトリーを
綜合してその他の比べ最も優れた性能を有している。
〔実施例2〕 実施例1.で得られた乳剤E−2に前記例示の光学増感色
素(2)、(43)、(69)及び下記(102)、(103)を
第2表のごとく添加した後、金塩及びチオ硫酸塩を加え
熟成して金硫黄増感を行ない更に安定剤、カブリ防止
剤、塗布助剤を加え、ついでポリアルキレン化合物II−
2及び実施例1で用いたと同一の硬膜剤を加え下引済青
色ポリエチレンテレフタレートベース上に塗布して試料
を得た。
光学増感色素はいづれもオルソ増感性であつて(2)は
一般式〔III〕、(43)は一般式〔IV〕、(69)は一般
式〔V〕で表される色素であり(101)、(102)はそれ
以外のものである。
硬膜剤量は実施例1の場合と同じく乳剤層の融解時間が
4′、15′、35′となるようゼラチン100g当り37mg、10
0mg、350mgの3段階に変化させた。
得られた試料No.25〜No.60について実施例1の場合と同
じく粒状性、感光特性等を評価した。但し粒状性評価の
際螢光スクリーンはオルソ用増感紙KS(小西六写真工業
(株)製)を使用した。
現像液は下記処方の液を用い、定着液はサクラXF(小西
六写真工業(株)製)を用いて、連続ローラー搬送式自
動現像機Q×1200(小西六写真工業(株)製)によつて
現像処理を行つた。
試験の結果は第2表の通りであつた。
第2表から明らかなように、本発明による試料は帯電防
止性、粒状性、センシトメトリーを綜合して、比較試料
に比べ最も優れた性能を有している。
現像液−1 亜硫酸カリウム 55.0g ハイドロキノン 25.0g 1−フエニル−3−ビラゾリドン 1.2g ホウ酸 10.0g 水酸化カリウム 21.0g トリエチレングコール 17.5g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.04g 5−ニトロベンツイミダゾール 0.11g 1−フエニル−5−メルカブトテテトラゾール 0.015g グルタルアルデヒド 5.0g 氷酸 16.0g 臭化カリウム 4.0g 〔発明の効果〕 本発明のハロゲン化銀写真感光材料においてはポリアル
キレンオキサイド系化合物により充分な帯電防止を得て
いるにも拘らず高温迅速現像処理による粒状性の悪化が
なく、スタチツクマーク等の故障がない高感度且つ高画
質の性能が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 清 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 (72)発明者 保坂 益美 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−158630(JP,A) 特開 昭56−109334(JP,A) 特公 昭60−46696(JP,B2) 特公 昭62−4700(JP,B2) 特公 昭62−4701(JP,B2) 特公 昭58−43729(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体及び該支持体上に少くとも一層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を含む親水性コロイド層を有するハロ
    ゲン化銀写真感光材料において、前記ハロゲン化銀乳剤
    層の少なくとも一層が、ハロゲン化銀粒子成長中にpAg
    が少なくとも10.5以上である雰囲気を一度通過したもの
    である乳剤を含有し、前記親水性コロイド層が下記一般
    式〔I〕又は〔II〕で示される化合物の少なくとも1種
    を含有し、且つ、前記ハロゲン化銀写真感光材料を50℃
    の水酸化ナトリウム1.5重量%水溶液中に浸漬したと
    き、前記親水性コロイド層が融解し始めるまでの時間が
    7分以上30分以下となるように前記親水性コロイド層が
    硬膜されていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。 一般式〔I〕 R−LCH2CH2OmH 〔式中Rは置換または未置換のアルキル基、アルケニル
    基、又はアリール基を表し、Lは酸素原子、硫黄原子、
    −N−R′基、 を表し、R′は水素原子、置換又は未置換のアルキル基
    又はCH2CH2OmHを表し、mは2乃至50の整数を表
    す。〕 一般式〔II〕 〔式中R1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、アシル基、
    アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、置換若しく
    は未置換のアルキル基、アルコキシ基、フェニル基を表
    し、R3は水素原子、メチル基またはα−フリル基を表
    し、n及びmは2乃至50の整数を表す。〕
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