JP3060322B2 - レーザー光源用ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

レーザー光源用ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3060322B2
JP3060322B2 JP3008620A JP862091A JP3060322B2 JP 3060322 B2 JP3060322 B2 JP 3060322B2 JP 3008620 A JP3008620 A JP 3008620A JP 862091 A JP862091 A JP 862091A JP 3060322 B2 JP3060322 B2 JP 3060322B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光源用ハロゲ
ン化銀写真感光材料に関し、詳しくは高感度で高温、高
湿下での保存性が優れ、かつ露光時の温度依存性を改良
したレーザー光源用ハロゲン化銀写真感光材料に関する
ものである。
【0002】
【発明の背景】MRI(マグネチックレゾナンスイメー
ジング)やX線CT(コンピューテッドトモグラフィ
ー)等の放射線診断用の画像をデジタル、またはビデオ
信号として取り込み、これをレーザービームでハロゲン
化銀写真感光材料上に再生描出させ透過写真画像として
診断に供する手段が一般的になりつつある。
【0003】これらの走査型レーザー露光装置の光源と
して近年、半導体レーザーが開発され高出力、長寿命で
従来のアルゴン、へリウム−ネオンレーザーに比べ安価
で長寿命、小サイズに加えて直接変調が可能である等の
利点を有しているため急速に実用化されてきた。
【0004】しかしながら、上記半導体レーザーの発光
波長は 750〜1500nmにあるため、近赤外部に感光波長域
を有する記録材料を必要とする。
【0005】ハロゲン化銀を近赤外部に分光増感する手
段としては、例えばThe Theory ofthe Photographic Pr
ocess 第3版(マクミラン 1966年)198〜201頁に記載され
ているように長鎖シアニン色素を用いる方法が知られて
いる。これらの感光材料は前述のように赤末、赤外領域
に感光性を有するため可視域の明るい安全光下での取り
扱いが可能である利点を有する反面、フイルムの保存性
が悪く、冷蔵庫中に保存しないと大巾に減感する欠点を
有している。
【0006】感光材料の保存中の感度低下を改良する方
法としては、ハロゲン化銀写真乳剤の銀イオン濃度、水
素イオン濃度を上げる、抑制剤を減量する、さらにこれ
らの組み合わせなどが知られているが、該方法ではカブ
リを上昇させる結果となる。又、カブリの上昇を抑える
には前記とは逆に、銀イオン濃度、水素イオン濃度を下
げる、抑制剤の増量或は、これらの組み合わせなどがあ
るが、この方法では感度を低下させる結果となる。即
ち、保存中のカブリの増加と、感度低下の改良は相互に
両立し難く新たな技術が望まれていた。
【0007】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、保存中に感度
低下がなく、かつ高湿、高温での減感性が少なく、露光
時での温度依存性の少ない高感度レーザー光源用ハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することである。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記の目的は、下記一般式
〔1〕又は〔2〕で表される化合物の少なくとも一種に
より、微粒子沃化銀乳剤の存在下で、700nm以上に分光
増感されたハロゲン化銀乳剤を含有するレーザー光源用
ハロゲン化銀写真感光材料により達成される。
【0009】
【化3】
【0010】式中、 1 及びZ 3 は置換基を有してもよい
ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾオキサゾ
ール及びナフトオキサゾール環を形成するに必要な非金
属原子群を表す。Z 2 は置換基を有してもよい5員ない
し6員の炭素原子環を表しR 1 、R 2 はそれぞれアルキル
基又は置換アルキル基を表す。Xは対イオンを表しnは
1又は2を表す。
【0011】一般式〔1〕の式中、Z1とZ3が表すベン
ゾチアゾール環、ナフトチアゾール環(例えば〔1,2
d〕、〔2,1d〕及び〔2,3d〕のナフトチアゾール環)、
ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環(例えば
〔1,2d〕、〔2,1d〕及び〔2,3d〕のナフトチアゾール
環)には、それぞれ置換基を有していてもよく例えば炭
素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、フェニル基又はハロゲン原子(例えばクロール原
子、ブロム原子)などが挙げられる。R1及びR2は炭素
数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4の置換アルキル基
で例えばメチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル基、
2-メトキシエチル基、2-アセトキシエチル基、カルボキ
シメチル基、2-カルボキシエチル基、3-カルボキシプロ
ピル基、4-カルボキシブチル基、2-スルホプロピル基、
3-スルホブチル基、4-スルホブチル基、ビニルメチル
基、ベンジル基、フェネチル基、P-スルホフェネチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基等)で
ある。
【0012】本発明の上記一般式〔1〕で表されるうち
のZ2が5員の炭素原子環の場合は、詳しくは下記一般
式〔1-a〕で表すことができる。
【0013】
【化4】
【0014】R3、R4はそれぞれ水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン
原子(例えばクロール原子、ブロム原子など)を表し、
5、R6はそれぞれ炭素数1〜12のアルキル基、置換基
を有してもよいフェニル基(例えばフェニル基、m-トリ
ル基、p-トリル基、m-クロロフェニル基、p-クロロフェ
ニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基を置換した例えば
p-メトキシフェニル基など)、炭素数1〜4のアルコキ
シカルボニルアルキル基(例えばエトオキシカルボニル
メチル基など)を挙げることができる。
【0015】R7は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルコキシカル
ボニル基又はフェニル基を表す。Z1、Z3、R1、R2
びX、nは一般式〔1〕に同義である。
【0016】本発明の上記一般式〔1〕で表されるうち
のZ2が6員の炭素原子環の場合は、詳しくは下記一般
式〔1-6〕で表すことができる。
【0017】
【化5】
【0018】式中、R8、R9はそれぞれ水素原子、炭素
数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。
【0019】Z1、Z3、R1、R2、及びX、nは一般式
〔1〕に同義である。
【0020】以下、本発明に係る一般式〔1〕の化合物
の具体例を示すが本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】次に本発明に係る一般式〔2〕の化合物に
ついて更に詳しく説明する。
【0026】
【化10】
【0027】式中、R1及びR2はアルキル基又は置換ア
ルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基
である。これらのアルキル基に置換する基としては、例
えばカルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ハロゲン原
子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、ヒドロ
キシル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数
8以下)、アルコキシ基(好ましくは炭素数7以下)、
アリールオキシ基、アシルオキシ基(好ましくは炭素数
3以下)、アシル基(好ましくは炭素数8以下)、カル
バモイル基、スルファモイル基、アリール基などを挙げ
ることができる。
【0028】R3としては、水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、フェニル基又はベンジル基で、好ましくは
炭素数1〜4のアルキル基又はベンジル基などが挙げら
れる。
【0029】Yは水素原子、炭素数1〜8のアルキル
基、これらのアルキル基に置換した置換アルキル基で、
置換する基として例えばカルボキシメチル基、トリフロ
ロメチル基、又はアルコキシ基などが挙げられる。
【0030】Z1で表される5〜6員含窒素複素環とし
ては例えばチアゾール環、セレナゾール環、オキサゾー
ル環、3,3-ジアルキルインドレニン環、イミダゾール環
などを挙げることができる。
【0031】これらのうちで好ましくはチアゾール環、
オキサゾール環でさらに好ましくはベンゾチアゾール
環、ナフトチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフ
トオキサゾール環などが挙げられる。Xは対イオンを表
し、m,n及びpは1又は2を表す。
【0032】以下、本発明に係る一般式〔2〕の化合物
の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】上記の本発明に係る一般式〔1〕で表され
る化合物の合成法は例えば、F,M Hamer 著 The Chemist
ry of Heterocyclic Compound Vol.18 に記載されてい
る。又、一般式〔2〕で表される化合物の合成法は、例
えば特開昭59‐192242号に記載されている方法を参考に
することができる。
【0037】又、本発明に用いられる一般式〔1〕及び
〔2〕で表される化合物は、ハロゲン化銀1モル当たり
好ましくは 0.003g〜0.3g、より好ましくは 0.005g〜0.1
5gを添加するのがよい。
【0038】本発明に用いられる一般式〔1〕、〔2〕
で表される化合物は、直接乳剤中に添加することがで
き、これらは適当な溶媒、例えばメチルアルコール、エチ
ルアルコール、メチルセルソルブ、アセトン、水、ピリジン
或はこれらの混合溶媒に溶解し添加することができる。
又、溶解法として超音波法を用いてもよい。
【0039】又、乳剤への添加法としては、例えば米国
特許第 3,469,987号、同第3,822,135号、特公昭46-2418
5号、特開昭50-80826号、同51‐74624号などに記載の方
法を用いてよい。次に本発明に係る微粒子沃化銀乳剤に
ついて説明する。沃化銀微粒子は平均粒径0.2μm以下、
好ましくは0.02〜0.1μmの粒径を有した沃化銀から成
る。微粒子沃化銀に関しては一般に立方晶系のγ.AgI
と六方晶系のβ.AgIが知られているが、本発明に用い
られる微粒子AgIとしては、いずれの結晶構造であって
もよく又、これらの混合物であってもよい。本発明で用
いられる微粒子沃化銀は単分散性が良好で、好ましくは
ダブルジエット法により温度、pH、pAgを制御しながら
調製することが好ましい。
【0040】本発明で使用した微粒子沃化銀乳剤は次の
方法で調製した。
【0041】微粒子沃化銀乳剤の調製 S液 ゼラチン 42g 沃化カリウム 9g クエン酸ナトリウム 3g 水を加えて110mlに仕上げる。
【0042】T液 硝酸銀 140g 水を加えて140mlに仕上げる。
【0043】U液 沃化カリウム 147g 水を加えて350mlに仕上げる。
【0044】V液 硝酸銀 14g 水を加えて280mlに仕上げる。
【0045】反液釜にS液を入れpAg=13.9に保ち、T液
とU液をコントロールダブルジェット法により30 分か
けて添加した。その後V液をラッシュで添加し微粒子沃
化銀乳剤を調製した。この粒子の平均粒経は0.07μmで
あった。
【0046】本発明に用いられる微粒子沃化銀乳剤は、
本発明に係る感光性ハロゲン化銀乳剤の分光増感工程に
添加される。分光増感時であればいずれの時期でもよい
が、好ましく分光増感色素を添加した直後、もしくは分
光増感色素がハロゲン化銀粒子に吸着を完了する時点ま
でに添加するのが好ましい。
【0047】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の分光
増感の工程で添加される微粒子沃化銀乳剤の添加量は、
感光材料の種類によって一様ではないが、母体となる乳
剤のハロゲン化銀1モル当たり1〜500mgでよく、好ま
しくは10〜300mgである。添加方法は溶液状態に分散し
た状態で分光増感の前後に添加すればよい。本発明に係
る一般式〔1〕、〔2〕の分光増感色素の好ましい添加
時期は、ハロゲン化銀乳剤の製造工程のいずれの時期で
も良いが、好ましくは化学熟成工程の開始時から終了時
の適宜な工程を選ぶことである。
【0048】本発明に用いられるハロゲン化銀組成とし
ては、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀などのいずれも用いることができるが、最も好ましい
乳剤は約10モル%以下の沃化銀を含む沃臭化銀乳剤であ
る。ハロゲン化銀粒子のサイズは、制限は無いが、0.
05〜2μmのものが好ましい。
【0049】本発明のハロゲン化銀粒子は、重量または
粒子数で、その少なくとも40%が、実質的に立方体また
は14面体粒子でかつ結晶表面の頂点が丸みを有している
ことが好ましい。
【0050】ハロゲン化銀粒子は、0.7μm以下の粒子を
80%以上含有するのが好ましい。本発明で用いられるハ
ロゲン化銀粒子のサイズ分布は、単分散でも多分散でも
よいが、単分散が好ましい。ここで単分散とは95%の粒
子が数平均粒径の±40%以内のサイズに入る分散系であ
る。ここで数平均粒径とは、粒子の投影面積径の数平均
直径である。
【0051】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の内
部構造は任意であるが、ハロゲン化銀組成の異なるコア
シェル構造のものが好ましい。
【0052】シェルは、沃臭化銀、塩沃臭化銀、塩臭化
銀、臭化銀、塩化銀のハロゲン化銀によって被履するこ
とにより形成される。好ましくは、外表面から0.01μm
以上、特に、0.01〜0.5μmの厚さのシェル部分が沃化銀
を10モル%以下含む沃臭化銀であることと、特に好まし
くは、5モル%以上の沃臭化銀で形成される。さらに好
ましくは、そのシェル部分が沃化銀を含まないハロゲン
化銀(通常、臭化銀)で形成される。
【0053】種晶を使う場合には、種晶のみに少なくと
も20モル%以上の臭化銀を形成し、こののちシェル層で
被履してもよい。あるいは、種晶の沃化銀量を0とする
か10モル%以下の範囲内とし、種晶を成長させる工程で
粒子内部に少なくとも20モル%以上の沃化銀を形成させ
て、こののちシェル層で被履してもよい。
【0054】後者のように多重構造をもつものの方が本
発明においては好ましい。単分散乳剤を得られやすいか
らである。
【0055】さらに、局在化部分の層を形成する方法と
しては、ハロゲン置換法を用いてもよい。
【0056】特に好ましいものは少なくとも1種の隣接
する層の沃化銀含有量がその粒子内部の層程多く、好ま
しくは、20モル%以上多いような構造を有するハロゲン
化銀粒子である。
【0057】また20モル%以上の高濃度の沃化銀が局在
化した局在化部分を有するハロゲン化銀粒子が、好まし
く使用できる。
【0058】このような20モル%以上の高濃度沃化銀局
在化部分は、粒子の外表面からできるだけ内側にあるこ
とが好ましく、特に外表面から0.01μm以上離れた部分
に局在部分が存在することが好ましい。
【0059】また、局在化部分は、粒子内部にて、層状
に存在してもよく、コアシェル構造をとって、そのコア
全体が局在化部分となっていてもよい。この場合、外表
面から0.01μm以上の厚さのシェル部分を除く粒子コア
部の一部ないし全部が、20モル%以上の沃化銀濃度の局
在化部分であることが好ましい。
【0060】なお、局在化部分の沃化銀は、その濃度が
30〜40モル%であることがより好ましい。
【0061】本発明で用いられるハロゲン化銀粒子の特
に好ましい調製方法は、ダブルジェット法を用い、沃化
銀含有量20モル%以上の層をpAg 7.3±0.2、その後のシ
ェル層をpAg9.0±0.2で行い、シェル層を形成する期間
のpAgを9.7以上で行うのが好ましい。
【0062】調製に用いる銀量で1/2の時にpAgを徐
々に、または瞬時に増大せしめ、混合終了時のpAgが9.7
以上である方法が好ましい。
【0063】さらには、銀量で2/3〜9/10の間で
pAgを9.0±0.2から徐々に、または瞬時に増大せしめ、
混合終了のpAgが9.7以上である方法が好ましい。
【0064】さらに好ましくは、混合終了時のpAgが10.
1以上である方法が好ましい。
【0065】ハロゲン化銀乳剤は、通常は粒子表面を化
学増感されるが、本発明においてもこの手段を採用でき
る。
【0066】本発明の感光材料の層構成として好ましい
ものは、支持体の片面にのみハロゲン化銀乳剤層を形成
し、裏面には適当な染料を含有したバッキング層を形成
したものである。
【0067】乳剤には感光材料の製造工程、保存中或い
は処理中の感度低下やかぶりの発生を防ぐために種々の
化合物を添加することができる。
【0068】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
て、特に好ましく用いられるカブリ防止剤としては、例
えば特公昭56-44413号又は特開昭54-81829号に記載のポ
リヒドロキシベンゼン及びポリヒドロキシナフタレンと
それらの誘導体或は特公昭50-40665号記載のホスホニウ
ム塩、さらにはJ.C.S.第1号、824〜82頁(1938
年)又は特公昭52-28691号などに記載のニトロン化合物
とそれらの塩素酸塩、臭素酸塩、過塩素酸塩、硫化水素
酸塩又は酢酸塩などが挙げられる又、迅速現像処理にお
ける粒状性、カブリ性などの画質の劣化を防止する方法
として特開昭58-158631号、同58-158632号に記載の化合
物を用いることができる。
【0069】さらに、本発明には、融点が40℃以上で、
かつ分子中に2つ以上の水酸基を有した多価アルコール
類(例えば特開昭62-147449号記載の化合物)を用いる
ことができる。
【0070】本発明に係る乳剤は、物理熟成または化学
熟成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いる
ことができる。公知の添加剤としては、例えばリサーチ
・デイスクロージャーNo.17643(1978年12
月)、同No.18716(1979年11月)及び同No.308119(1989
年12月)に記載された化合物が挙げられる。これら三つ
のリサーチ・デイスクロージャーに示されている化合物
種類と記載箇所を次表に掲載した。 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651 左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1009〜4 XXII 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体と
しては、例えば前述のRD-17643の28頁及びRD-308119の1
009頁に記載されているものが挙げられる。
【0071】適当な支持体としてはプラスチックフィル
ムなとで、これら支持体の表面は塗布層の接着をよくす
るために、下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射
などを施してもよい。
【0072】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0073】実施例1 60℃、pAg=8、pH=2.0にコントロールしつ
つ、ダブルジェット法で平均粒径0.15μmの沃化銀
2モル%を含む沃臭化銀の単分散立法晶乳剤(A)を得
た。この乳剤は、電子顕微鏡写真から双晶の発生率は個
数で1%以下であった。この乳剤(A)を種晶として、
以下のように成長させた。
【0074】即ち、40℃に保たれた保護ゼラチン及び必
要に応じてアンモニアを含む溶液8.5lに、この種晶
(A)を溶解させ、更に酢酸によりpHを調整した。
【0075】この液を母液として3.2規定のアンモニア
性銀イオン水溶液をダブルジェット法で添加した。
【0076】つまり、pAgを7.3、pHを9.7に制御し、沃
化銀含有率35モル%の層を形成した。次に、pHを9.0か
ら8.0へ変化させ、pAgを9.0に保ち成長させた。その
後、臭化カリ溶液をノズルで8分かけ添加し、pAgを11.
0に落とし、その臭化カリ添加終了3分後に混合終了さ
せた。この乳剤は、平均粒径が0.3μmの単分散乳剤で粒
子全体の平均沃化銀含有率は1.5モル%であった。
【0077】次にこの反応液の過剰な可溶性塩を除去す
るために脱塩工程を行なった。即ち、反応液を40℃に保
ちナフタレンスルホン酸ソーダのホルムアルデヒド縮合
物と硫酸マグネシウムを加え、撹拌静置しデカンテーシ
ョンにより過剰の塩類を除去した。
【0078】次に脱塩後の乳剤を55℃にしてチオシアン
酸アンモニウムと塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウムを加
え、化学増感を行い、次いで本発明に係る一般式〔I〕
及び〔2〕の例示色素をハロゲン化銀1モル当たり35mg
になるよう添加して分光増感した。次いで前記した本発
明に係る微粒子沃化銀乳剤を表1のように添加した。
尚、比較として沃化カリウムを用いた試料も作製した。
最高感度に到達した時点で4-ヒドロキシ-6-メチル-
1,3,3a,7-テトラザインデンをハロゲン化銀1
モル当たり1.2gになるよう添加して安定化し乳剤塗布液
用とした。
【0079】尚、乳剤塗布液には、下記の添加剤をハロ
ゲン化銀1モル当たり添加した。
【0080】ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウ
ムクロライド30mg、1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-
スルホン酸アンモニウム1g、2-メルカプトベンツイミ
ダゾール-5-スルホン酸ソーダ10mg、2-メルカプトベ
ンゾチアゾール10mg、トリメチロールプロパン9g、
1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン10m
g、C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)21g
【0081】
【化14】
【0082】又、乳剤層の保護層液としてゼラチン1g
当たり下記を加えて塗布液とした。
【0083】塩化ナトリウム50mg、平均粒径5μmのポ
リメチルメタクリレートからなるマット剤7mg、平均粒
径0.013μmのコロイダルシリカ70mg、35%ホルマリン水
溶液2ml、40%グリオキザール水溶液1.5ml、i-アミ
ル-n-デシル-スルホコハク酸ナトリウム7mg
【0084】
【化15】
【0085】次に裏引き層として、ゼラチン400g、
ポリメチルメタクリレート2g、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム6g、下記ハレーション防止染料20g及
びグリオキザールからなる裏引き層液を調製し、グリシ
ジルメタクリレト50wt%、メチルアクリレート10wt%、
ブチルメタクリレート40wt%の3種のモノマーから成る
共重合体をその濃度が10wt%に成るように希釈して得た
共重合体水性分散液を下引き液として塗設したポリエチ
レンテレフタレートベースの片側の面にゼラチン、マッ
ト剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムとグリオ
キザールから成る保護層液とともに塗布して得られた裏
引き済みの支持体を用意した。
【0086】塗布量は裏引き層、保護層をそれぞれゼラ
チン付量として2.5g/m2、2.0g/m2であった。
【0087】
【化16】
【0088】前記裏引き済みベースに、前記乳剤塗布液
及び保護層をスライドホッパーにて2層同時重層塗布し
試料を得た。塗布量は、銀量換算で3.0g/m2ゼラチン量
は乳剤層3g/m2保護層が1.2g/m2であった。
【0089】〔試料の評価方法〕得られた試料を23℃、
RH47%で2時間調湿後、遮光防湿袋に入れシールし、保
存性試験を行った。
【0090】保護性試験 1.自然放置 3日 2.自然放置 6ケ月 3.遮光防湿袋に入れずに30℃、RH80%で3日 このようにして得られた試料を820nmの波長をもつ半導
体レーザー光でウェッジ像を焼き付けた。露光時の温度
は40℃で行い現像処理はXレイ用自動現像機 SRX-502
(コニカ〔株〕製)にて45秒処理を行った。
【0091】処理液は自動現像機用現像液 XD-SR、定着
液 XF-SR(共にコニカ〔株〕製)を用いて現像温度35℃
で行った。
【0092】得られた結果を次の表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】表から明らかなように、微粒子沃化銀を添
加しない試料No.1、2、沃化カリウムを添加した試料No.
3、4では6ケ月の自然放置で感度低下が著しく、遮光袋
に入れずに30℃、RH80%での放置で著しくカブリが増
加し、また露光時の温度40℃で感度の低下が見られる。
これに対し、本発明の微粒子沃化銀乳剤を添加した試料
No.5〜25では、いずれの条件でもカブリの増加或は感度
の減少がなく、又、露光時の温度が高温でも感度の減少
がなかった。
【0096】
【発明の効果】レーザー光源用ハロゲン化銀乳剤を分光
増感する工程で、該乳剤に微粒子沃化銀乳剤を添加する
本発明により、高感度で、かつカブリの発生が少なく、
保存性の優れた感光材料が得られた。又、本発明により
露光時の温度依存性のないレーザー光源用ハロゲン化銀
写真感光材料が得られた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕又は〔2〕で表される
    化合物の少なくとも1種により、微粒子沃化銀乳剤の存
    在下で、700nm以上に分光増感されたハロゲン化銀
    乳剤を含有することを特徴とするレーザー光源用ハロゲ
    ン化銀写真感光材料。 【化1】 式中、Z1及びZ3は置換基を有してもよいベンゾチアゾ
    ール、ナフトチアゾール、ベンゾオキサゾール及びナフ
    トオキサゾール環を形成するに必要な非金属原子群を表
    す。Z2は置換基を有してもよい5員ないし6員の炭素
    原子環を表しR1、R2はそれぞれアルキル基又は置換ア
    ルキル基を表す。Xは対イオンを表しnは1又は2を表
    す。 【化2】 式中、Z1は5員又は6員の含窒素複素環を形成するに
    必要な非金属原子群を表す。Yは水素原子、アルキル
    基、置換アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を
    表し、R1、R2はそれぞれアルキル基又は置換アルキル
    基を表す。R3は水素原子、アルキル基、アルコキシ
    基、フェニル基又はベンジル基を表す。Xは対イオンを
    表し、m、n及びpは1又は2を表す。
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