JP3240536B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3240536B2 JP15212693A JP15212693A JP3240536B2 JP 3240536 B2 JP3240536 B2 JP 3240536B2 JP 15212693 A JP15212693 A JP 15212693A JP 15212693 A JP15212693 A JP 15212693A JP 3240536 B2 JP3240536 B2 JP 3240536B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザーイメージャー用
感光材料に関し、特に波長の異なるレーザー光源に対応
できるレーザーイメージャー用ハロゲン化銀写真感光材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新しいモダリティーの発展に伴い
レーザーイメージャーの普及は著しいものである。それ
に伴いイメージャーも様々な性能の向上を目指し、多種
多様化してきている。レーザー光源もその一つであり、
He−Ne、Arレーザーに代表されるガスレーザーや、
赤色部、赤外部に波長を持った半導体レーザーなど光源
の違いにより特徴を持たせたレーザー光源が実用化され
ている。
【0003】従って、このような様々な露光波長に対し
て対応するハロゲン化銀写真感光材料はそれぞれ異なり
使い分けが必要であった。
【0004】しかし、同一ハロゲン化銀写真感光材料で
も2つの分光特性を持たせることは可能である。そし
て、同一ハロゲン化銀写真感光材料に2つの分光特性を
持たせるには、それぞれの波長に適した分光増感色素を
添加することにより達成できる。しかしながら、この場
合、各波長での感度を得ることはできるが、例えば、ガ
ンマ値で代表されるセンシトメトリー性能は殆ど変化は
見られず、同一ハロゲン化銀写真感光材料で2種以上の
露光波長に感度を持ちながら、しかも各波長に適したガ
ンマ値を設計することは出来なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異な
る波長で露光されても、それぞれの波長で感度を有し、
しかも特徴の異なる特性曲線形状を有するハロゲン化銀
写真感光材料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、支
持体上に分光極大波長が異なる2種以上のハロゲン化銀
乳剤を含有する感光乳剤層を少なくとも1層以上有し、
かつ該2種以上のハロゲン化銀乳剤は、それぞれのハロ
ゲン化銀乳剤を単独で塗布した場合のハロゲン化銀乳剤
層の各々の分光極大波長において、それぞれの乳剤の感
度比が異なることを特徴とするレーザーイメージャー用
ハロゲン化銀写真感光材料、又は支持体上に2種以上の
ハロゲン化銀乳剤を含有する感光乳剤層を少なくとも1
層以上有するハロゲン化銀写真感光材料において、該2
種以上のハロゲン化銀乳剤はそれぞれのハロゲン化銀乳
剤を単独で塗布した場合のハロゲン化銀乳剤層のそれぞ
の分光極大波長は等しく、かつ該分光極大波長に於け
る感度と該分光極大波長から20nm以上離れた波長に於け
る感度との、それぞれの比が異なる乳剤であることを特
徴とするレーザーイメージャー用ハロゲン化銀写真感光
材料により達成される。
【0007】本発明において、各々の分光極大波長にお
いて、それぞれの乳剤の感度比が異なるとは、例えば1
つのハロゲン化銀乳剤層の分光極大波長をλ1、極大波
長における感度をS1、λ2(以下で説明する)における
感度をS3とし、もう一方のハロゲン化銀乳剤層の分光
極大波長をλ2、極大波長における感度をS2、λ1にお
ける感度をS4とした時、 λ1≠λ2 であり、 S1/S4≠S2/S3 である場合を意味する。
【0008】また、分光極大波長から20nm以上離れた波
長に於ける、それぞれの感度比が異なる乳剤とは、例え
ばそれぞれのハロゲン化銀乳剤層の分光極大波長をλ1
とし、極大波長における感度をそれぞれS1及びS2
し、λ1から20nm以上離れた波長に於ける感度をそれぞ
れS3及びS4とすると、 │λ1−λ2│≧20nm であり、 S1/S3≠S2/S4 である場合を意味する。
【0009】本発明のハロゲン化銀写真感光材料のハロ
ゲン化銀組成としては、臭化銀、沃臭化銀、或いは少量
の塩化銀を含む沃塩臭化銀乳剤であってよい。
【0010】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、例えばT.H.James著“The Theory of the
Photographic process”第4版、Macmillan社刊(1977
年)38〜104頁に記載の方法、G.F.Duffin著“Photograph
ic Emulsion Chemistry”、Focal Press社刊(1966年)、
P.Glafkides著“Chimie et Physique Photographique”
Paul Montel社刊(1967年)或はV.L.Zelikman他著“Makin
g And Coating Photographic Emulsion" Focal Press社
刊(1964)などに記載の方法により調製することができ
る。
【0011】即ち、酸性法、アンモニア法、中性法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロール・ダブルジェット法などの混合条件、
コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件
およびこれらの組合わせ法を用いて製造することができ
る。
【0012】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤の好ましい実施態様としては、沃化銀を粒子
内部に局在させた単分散乳剤が挙げられる。ここで言う
単分散とは、常法により平均粒子直径を測定したとき、
粒子数又は重量で少なくとも95%の粒子が平均粒子径の
±40%以内、好ましくは±30%以内にあるハロゲン化銀
粒子である。
【0013】ハロゲン化銀の粒径分布は、狭い分布を有
した単分散乳剤であってもよく、ハロゲン化銀の結晶構
造は内部と外部が異なったハロゲン化銀組成からなって
いてもよく、例えば高沃化銀のコア部分に低沃化銀のシ
ェル層を被覆して明確な2層構造を有したコア/シェル
型単分散乳剤であってもよい。
【0014】上記の単分散乳剤の製法は公知で、例えば
J.Phot.Sci,12.242〜251,(1963)、特開昭48-36890号、
同52-16364号、同55-142329号、同58-49938号、英国特
許1,413,748号、米国特許3,574,628号、同3,655,394号
などに詳しく記載されている。
【0015】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、上記の単分散乳剤を得るための方法とし
て、例えば種晶を用い、この種晶を成長核として銀イオ
ン及びハライドイオンを供給し成長させた乳剤を用いて
もよい。
【0016】上記のコア/シェル型乳剤の製法は公知
で、例えばJ.Phot.Sci,24.198.(1976)、米国特許2,592,
250号、同3,505,068号、同4,210,450号、同4,444,877号
或は特開昭60-143331号などに記載の方法を参考にする
ことができる。
【0017】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、アスペクト比が2以上の平板状粒子であ
ってもよい。このような平板状粒子の利点としては、分
光増感効率の向上や画像の粒状性及び鮮鋭性の改良など
が得られるとして例えば英国特許2,112,157号、米国特
許4,414,310号、同4,434,226号などで開示されており、
乳剤はこれら公報に記載の方法により調製することがで
きる。
【0018】上述した乳剤は、粒子表面に潜像を形成す
る表面潜像型或は粒子内部に潜像を形成する内部潜像
型、表面と内部の両方に潜像を形成する型のいずれの乳
剤であってもよい。
【0019】これらの乳剤は物理熟成或は粒子調製の段
階で、例えばカドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウム
塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯
塩、鉄塩又はその錯塩などを用いてもよい。
【0020】本発明のハロゲン化銀乳剤は、下記一般式
(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される化合物
群から選ばれる化合物により分光増感される。
【0021】
【化1】
【0022】一般式(I)の式中、R1及びR5は同一で
も異なってもよく、各々水素原子、アルキル基、アルコ
キシ基、ハロゲン原子又はカルボキシル基を表す。R2
及びR4は同一でも異なってもよく各々、アルキル基を
表し、R3はアルキル基を表す。
【0023】X1及びX2は同一でも異なってもよく、各
々、硫黄原子又はセレン原子を表す。Y1 -は対イオンを
表し、m1は0又は1を表すが分子内塩を形成する場合
はm1は0である。
【0024】一般式(II)の式中、R6、R7、R11及び
12は同一でも異なってもよく、各々水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又
はカルボキシル基を表す。R8及びR10は同一でも異な
ってもよく、各々、アルキル基又はアラルキル基を表
し、R9はアルキル基を表す。X3及びX4は同一でも異
なってもよく、各々、硫黄原子又はセレン原子を表す。
2 -は対イオンを表し、n1は0又は1を表すが分子内
塩を形成する場合はn1は0である。
【0025】一般式(III)及び(IV)の式中、Z1は5
員又は6員の含窒素複素環を形成するに必要な非金属原
子群を表す。Yは水素原子、アルキル基、置換アルキル
基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R11、R12
はそれぞれアルキル基又は置換アルキル基を表す。R13
は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、フェニル基又
はベンジル基を表す。Xは対イオンを表し、m、n及び
pは1又は2を表す。
【0026】一般式(III)の式中、Z1とZ3が表すベ
ンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環(例えば〔1,2
d〕、〔2,1d〕及び〔2,3d〕のナフトチアゾール環)、
ベンゾオキサゾール環、ナフトオキサゾール環(例えば
〔1,2d〕、〔2,1d〕及び〔2,3d〕のナフトチアゾール
環)には、それぞれ置換基を有していてもよく例えば炭
素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、フェニル基又はハロゲン原子(例えばクロール原
子、ブロム原子)などが挙げられる。R11及びR12は炭
素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4の置換アルキル
基で例えばメチル基、エチル基、2-ヒドロキシエチル
基、2-メトキシエチル基、2-アセトキシエチル基、カル
ボキシメチル基、2-カルボキシエチル基、3-カルボキシ
プロピル基、4-カルボキシブチル基、2-スルホプロピル
基、3-スルホブチル基、4-スルホブチル基、ビニルメチ
ル基、ベンジル基、フェネチル基、P-スルホフェネチル
基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基等)で
ある。
【0027】本発明の上記一般式(III)で表されるう
ちのZ2が5員の炭素原子環の場合は、詳しくは下記一
般式(III-a)で表すことができる。
【0028】
【化2】
【0029】R13、R14はそれぞれ水素原子、炭素数1
〜4のアルキル基炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲ
ン原子(例えばクロール原子、ブロム原子など)を表
し、R15、R16はそれぞれ炭素数1〜12のアルキル基、
置換基を有してもよいフェニル基(例えばフェニル基、
m-トリル基、p-トリル基、m-クロロフェニル基、p-クロ
ロフェニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基を置換した
例えばp-メトキシフェニル基など)、炭素数1〜4のア
ルコキシカルボニルアルキル基(例えばエトオキシカル
ボニルメチル基など)を挙げることができる。
【0030】R17は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルコキシカル
ボニル基又はフェニル基を表す。Z1、Z3、R11、R12
及びX、nは一般式(III)に同義である。
【0031】本発明の上記一般式(III)で表されるう
ちのZ2が6員の炭素原子環の場合は、詳しくは下記一
般式(III-b)で表すことができる。
【0032】
【化3】
【0033】式中、R18、R19はそれぞれ水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。
【0034】Z1、Z3、R11、R12、及びX、nは一般
式(III)に同義である。
【0035】本発明に係る一般式(IV)の式中、Z1
表される5〜6員含窒素複素環としては例えばチアゾー
ル環、セレナゾール環、オキサゾール環、3,3-ジアルキ
ルインドレニン環、イミダゾール環などを挙げることが
できる。
【0036】これらのうちで好ましくはチアゾール環、
オキサゾール環でさらに好ましくはベンゾチアゾール
環、ナフトチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナフ
トオキサゾール環などが挙げられる。X、m、n及びp
は一般式(III)に同義である。
【0037】以下、本発明に係る一般式(I)〜(IV)
の化合物の具体例を示すが本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】
【化18】
【0053】上記の本発明に係る一般式(I)〜(IV)
で表される化合物の合成法は例えば、F,M Hamer 著 The
Chemistry of Heterocyclic Compound Vol.18 に記載
されている。又、本発明に用いられる一般式(I)〜(I
V)で表される化合物は、ハロゲン化銀1モル当たり好ま
しくは 0.003g〜0.3g、より好ましくは 0.005g〜0.15gを
添加するのがよい。
【0054】本発明に用いられる一般式(I)〜(IV)
で表される化合物は、直接乳剤中に添加することがで
き、これらは適当な溶媒、例えばメチルアルコール、エチ
ルアルコール、メチルセルソルブ、アセトン、水、ピリジン
或はこれらの混合溶媒に溶解し添加することができる。
又、溶解法として超音波法を用いてもよい。
【0055】又、乳剤への添加法としては、例えば米国
特許第 3,469,987号、同第3,822,135号、特公昭46-2418
5号、特開昭50-80826号、同51‐74624号などに記載の方
法を用いてよい。
【0056】本発明に係る乳剤は、物理熟成または化学
熟成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いる
ことができる。公知の添加剤としては、例えばリサーチ
・ディスクロージャーNo.17643(1978年12月)、同No.18
716(1979年11月)及び同No.308119(1989年12月)に記
載された化合物が挙げられる。これら三つのリサーチ・
ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇
所を以下に掲載する。
【0057】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651 左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1009〜4 XXII 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体とし
ては、例えば前述のRD-17643の28頁及びRD-308119の100
9頁に記載されているものが挙げられるが、適当な支持
体としてはプラスチックフィルムなどで、これら支持体
の表面は塗布層の接着をよくするために、下塗層を設け
たり、コロナ放電、紫外線照射などを施してもよい。
【0058】本発明の感光材料の写真処理は例えば、前
記のRD-17643のXX〜XXI、29〜30頁或は同308119のXX〜X
XI、1011〜1012頁に記載されているような処理液による
処理がなされてよい。この処理は銀画像を形成する白黒
写真処理、或は色素像を形成するカラー写真処理の何れ
であってもよい。処理温度は通常18℃〜50℃の範囲で処
理される。
【0059】白黒写真処理での現像剤としては、ジヒド
ロキシベンゼン類(例えばハイドロキノン)、3-ピラゾ
リドン類(例えば1-フェニル-3-ピラゾリドン)、アミ
ノフェノール類(例えばN-メチル-P-アミノフェノー
ル)などを単独もしくは組み合わせて用いることができ
る。なお、現像液には公知の例えば保恒剤、アルカリ
剤、pH緩衡剤、カブリ防止剤、硬膜剤、現像促進剤、界
面活性剤、消泡剤、色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘
性付与剤などを必要に応じて用いてもよい。
【0060】定着液にはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩な
どの定着剤が用いられ、更に硬膜剤として水溶性のアル
ミニウム塩、例えば硫酸アルミニウム或はカリ明礬など
を含んでいてもよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬水軟
化剤などを含有していてもよい。
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0062】実施例1 60℃、pAg=8、pH=2.0にコントロールしつつ、ダブル
ジェット法で平均粒径0.15μmの沃化銀2モル%を含む
沃臭化銀の単分散立法晶乳剤(A)を得た。この乳剤
は、電子顕微鏡写真から双晶の発生率は個数で1%以下
であった。この乳剤(A)を種晶として、以下のように
成長させた。
【0063】即ち、40℃に保たれた保護ゼラチン及び必
要に応じてアンモニアを含む溶液8.5lに、この種晶
(A)を溶解させ、更に酢酸によりpHを調整した。
【0064】この液を母液として3.2規定のアンモニア
性銀イオン水溶液をダブルジェット法で添加した。
【0065】まず、pAgを7.3、pHを9.7に制御し、沃化
銀含有率35モル%の層を形成した。次に、pHを9.0から
8.0へ変化させ、pAgを9.0に保ち成長させた。その後、
臭化カリ溶液をノズルで8分かけ添加し、pAgを11.0に
落とし、その臭化カリ添加終了3分後に混合終了させ
た。この乳剤は、平均粒径が0.3μmの単分散乳剤であっ
た。粒子全体の平均沃化銀含有率は1.5モル%であっ
た。
【0066】次にこの反応液の過剰な可溶性塩を除去す
るために脱塩工程を行なった。即ち、反応液を40℃に保
ちナフタレンスルホン酸ソーダのホルムアルデヒド縮合
物と硫酸マグネシウムを加え、撹拌静置しデカンテーシ
ョンにより過剰の塩類を除去した。
【0067】次に脱塩後の乳剤を55℃にしてチオシアン
酸アンモニウムと塩化金酸及びチオ硫酸ナトリウムを加
え、化学増感を行い、次いで、表1に記載される本発明
に係る一般式(I)〜(IV)の化合物を、表1に記載さ
れた量添加して分光増感した。最高感度に到達した時点
で4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラ
ザインデンをハロゲン化銀1モル当たり1.2gになるよう
添加して乳剤1〜9を準備した。
【0068】次に、乳剤塗布液として、表2で示す乳剤
混合比で乳剤を混合し、下記の添加剤をハロゲン化銀1
モル当たり添加した。
【0069】ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウ
ムクロライド30mg、1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-
スルホン酸アンモニウム1g、2-メルカプトベンツイミ
ダゾール-5-スルホン酸ソーダ10mg、2-メルカプトベ
ンゾチアゾール10mg、トリメチロールプロパン9g、
1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン10m
g、C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)21g
【0070】
【化19】
【0071】又、乳剤層の保護層液としてゼラチン1g
当たり下記を加えて塗布液とした。
【0072】塩化ナトリウム50mg、平均粒径5μmのポ
リメチルメタクリレートからなるマット剤7mg、平均粒
径0.013μmのコロイダルシリカ70mg、35%ホルマリン水
溶液2ml、40%グリオキザール水溶液1.5ml、i-アミ
ル-n-デシル-スルホコハク酸ナトリウム7mg
【0073】
【化20】
【0074】次に裏引き層として、ゼラチン400g、
ポリメチルメタクリレート2g、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム6g及びグリオキザールからなる裏引
き層液を調製し、グリシジルメタクリレート50wt%、メ
チルアクリレート10wt%、ブチルメタクリレート40wt%
の3種のモノマーから成る共重合体をその濃度が10wt%
に成るように希釈して得た共重合体水性分散液を下引き
液として塗設したポリエチレンテレフタレートベースの
片側の面にゼラチン、マット剤、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムとグリオキザールから成る保護層液と
ともに塗布して得られた裏引き済みの支持体を用意し
た。
【0075】塗布量は裏引き層、保護層をそれぞれゼラ
チン付量として2.5g/m2、2.0g/m2であった。
【0076】前記裏引き済みベースに、前記乳剤塗布液
及び保護層をスライドホッパーにて2層同時重層塗布し
試料を得た。塗布量は、銀量換算で3.0g/m2全バインダ
ー量は乳剤層3g/m2保護層が1.2g/m2であった。
【0077】〔試料の評価方法〕得られたフィルム試料
を下記の方法で試験した。
【0078】なお、現像処理は自動現像機SRX−501(コ
ニカ[株]製)で35℃で45秒処理を行った。使用した現像
液はXD-SR、定着液はXF-SR(いづれもコニカ[株]製)を
用いた。
【0079】露光方法 表3に示す各露光波長の干渉フィルターを用いて10-5
の高照度でウェッジ露光した。
【0080】感度の評価 カブリ+1.0の濃度を与えるに要する露光量より求めた
試料No.1の感度を28として表した相対感度である。
【0081】ガンマ(G)の評価 未露光部分の濃度からベース濃度を差し引いてカブリ
(Fog)を求め、Fog+0.25の濃度とFog+2.0の濃度の間
のガンマ(G)を算出した。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】表3から明らかなように、試料No.1〜10
から、分光極大波長が異なる2種以上のハロゲン化銀乳
剤を含有し、各々の分光極大波長において、それぞれの
乳剤の感度比が異なる本発明の試料は633nmと780nmにお
いて、感度、ガンマに差がなく、それぞれの波長のレー
ザー光源に1種類で対応できることが解る。
【0086】また、試料No.11〜15から、2種のハロゲ
ン化銀乳剤はそれぞれのハロゲン化銀乳剤を単独で塗布
した場合のハロゲン化銀乳剤層のそれぞれの分光極大波
は等しく、かつ分光極大波長から20nm以上離れた波長
に於ける感度比が異なる乳剤から作成した本発明の試料
No.14及び15は本発明の目的効果を奏することが解る。
【0087】
【発明の効果】本発明により、異なる波長で露光されて
も、それぞれの波長で感度を有し、しかも特徴の異なる
特性曲線形状を有するハロゲン化銀写真感光材料を提供
することができた。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/00 G03C 1/035

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に分光極大波長が異なる2種以
    上のハロゲン化銀乳剤を含有する感光乳剤層を少なくと
    も1層以上有し、かつ該2種以上のハロゲン化銀乳剤
    は、それぞれのハロゲン化銀乳剤を単独で塗布した場合
    のハロゲン化銀乳剤層の各々の分光極大波長において、
    それぞれの乳剤の感度比が異なることを特徴とするレー
    ザーイメージャー用ハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に2種以上のハロゲン化銀乳剤
    を含有する感光乳剤層を少なくとも1層以上有するハロ
    ゲン化銀写真感光材料において、該2種以上のハロゲン
    化銀乳剤はそれぞれのハロゲン化銀乳剤を単独で塗布し
    た場合のハロゲン化銀乳剤層のそれぞれの分光極大波長
    は等しく、かつ該分光極大波長に於ける感度と該分光極
    大波長から20nm以上離れた波長に於ける感度との、それ
    ぞれの比が異なる乳剤であることを特徴とするレーザー
    イメージャー用ハロゲン化銀写真感光材料。
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