JP3148961B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤色光波長域の分光感
度が高められ、露光後の潜像安定性が良く、かつ残色汚
染を改良したハロゲン化銀写真感光材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀乳剤の感光波長域を拡大
し、かつ感度を高める手段は分光増感技術として周知で
あり、この目的に用いられる分光増感色素はシアニン色
素やメロシアニン色素等の多数の化合物が知られてい
る。
【0003】これらの分光増感色素は単にハロゲン化銀
乳剤の感光波長域を拡大するだけでなく、以下の諸条件
を満足させるものでなければならない。
【0004】1)分光増感域が適切であること 2)分光増感効率が高いこと 3)カブリの発生やガンマ変化など示性曲線に悪影響を
与えないこと 4)増感色素を含有したハロゲン化銀写真感光材料を経
時させたとき(特に、高温・高湿下に保存した場合)に
カブリ等の写真性能を変化させないこと 5)添加された感光色素が異なる感光波長域の層へ拡散
して色濁りを起こさないこと 6)現像定着水洗された後は感光色素が抜けて、色汚染
を引き起こさないことしかしながら、従来開示されてい
る分光増感色素は、未だこれら諸条件すべてを充分満足
する水準には至っていない。
【0005】さらに、最近のフィルム処理速度は超迅速
大量処理の時代に入り、またCT,MRIなどの診断機
器では撮影機器と直結した専用処理が行われており、超
迅速処理(45秒以下)および現像処理剤の補充量が少な
い場合などには、残色が生じ易く処理性の向上がさらに
望まれている。
【0006】赤色光波長域を分光増感する感光色素とし
ては例えば、ベルギー国特許541,245号、米国特許2,49
3,747号、同2,743,272号、同3,335,010号、仏国特許2,1
13,248号、独国特許1,024,800号、同2,153,570号、同2,
300,321号等の各明細書及び特開平3-171135号公報に記
載のコンプレックスシアニン色素やコンプレックスメロ
シアニン色素、特開昭49-11121号、同51-33622号、同51
-115821号、同51-115822号、同58-72937号、同61-20344
6号、特開平2-256045号、同3-15042号等の各公報に記載
のシアニン色素、米国特許2,493,747号、同2,493,748
号、同2,519,001号等の各明細書、特開昭51-106422号、
同59-214030号等の各公報に記載のメロシアニン色素が
有効であることが知られている。これらの色素の一部は
分子内に水溶性基を導入することによって残色汚染の軽
減を図られているものの、充分でなかったり、或は分光
増感感度の低下や塗布液の経時に依って感度変動が生じ
易い等の問題があり、未だ満足できるものではなかっ
た。
【0007】又、欧州特許363,104号、同363,107号明細
書記載の色素も残色汚染の改良効果が認められるもので
あるが、これら色素を用いて分光増感した感光材料は経
時した場合に、写真性能が変動するという問題がみられ
た。
【0008】また、特開昭54-18726号、同59-135461
号、同62-246045号等の各公報には、強色増感剤と共に
用いることによって分光感度を高め、かつ残色汚染の負
荷を下げる技術が開示されているが、未だ不充分な水準
であり更なる改良が求められていた。
【0009】近年、MRI、X線CT、デジタルXレイ
診断等の放射線診断用画像デジタル、又はビデオ信号と
して取り込み処理した後、これをレーザービームを走査
してハロゲン化銀写真感光材料描出させ、透過画像とし
て診断に供する手段が一般的になりつつある。
【0010】レーザー光源を用いる記録方式では、半導
体レーザーなどの普及により高画質化が進み、高感度で
より経時で安定な性能のレーザー光源用ハロゲン化銀写
真感光材料が要求されてきている。さらに、現在では、
従来のHe-Neレーザーに代表される633nmの光源から、
近年実用化された680〜650nmの半導体レーザーまでの露
光光源に対して、安定した性能のレーザー光源用ハロゲ
ン化銀写真感光材料が求められている。
【0011】しかしながら、従来の赤色増感色素により
分光増感した感光材料は、露光してから現像される間の
時間の差により画像濃度が変化する。これは、露光によ
り生じる潜像が不安定(潜像進退行が大きい)であるこ
とが原因で、露光から現像までの取り扱いが非使用に悪
くなってしまう。
【0012】これらのレーザー光源を用いる記録方式で
は、露光してから現像するまでの時間は、レーザーイメ
ージャと自動現像機が直結されているシステムとレーザ
ーイメージャと自現機が別々に設置されているシステム
とでは、露光してから現像するまでの時間や環境が異な
るため、濃度変動に差があり問題となっていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、赤色光波長域の分光感度が高められ、露光後の潜像
安定性が良く、かつ残色汚染が改良されたハロゲン化銀
写真感光材料を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の問題点は下記の本
発明によって解決された。即ち、支持体上に、少なくと
も1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化
銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層の少な
くとも一層が下記一般式〔S−I〕で表される色素の少
なくとも1種によって分光増感されたハロゲン化銀粒子
を含有し、かつ該ハロゲン化銀粒子がセレン化合物を用
いて化学増感されていることを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料によって達成される。
【0015】
【化2】
【0016】式中、Y1、Y2及びY3は各々、独立に-N
(R)-基、酸素原子、硫黄原子、セレン原子を表す。
【0017】R1は水可溶化基を置換した炭素数10以下
の脂肪族基を表し、R、R2及びR3は各々、脂肪族基、
アリール基または複素環基を表し、かつR、R2及びR3
のうちの少なくとも二つの基は水可溶化基を置換する。
1およびV2は各々、水素原子、アルキル基、アルコキ
シ基、アリール基或はV1とV2で結合してアゾール環と
共に縮合環を形成する基を表し、L1及びL2は各々、独
立に置換あるいは非置換のメチン炭素を表す。
【0018】Mは分子の総電荷を相殺するに必要なイオ
ンを表し、nは分子の電荷を中和させるに必要な数を表
す。
【0019】以下、本発明を更に詳述する。
【0020】上記一般式〔S−I〕で示される化合物に
おいてR、R1、R2及びR3に置換する水可溶化基とし
ては例えば、スルホ基、カルボキシ基、ホスフォノ基、
スルファート基、スルフィノ基等の各酸基が挙げられ
る。
【0021】R、R1、R2及びR3で表される脂肪族基
としては例えば、炭素原子数1〜10の分岐或は直鎖のア
ルキル基(例えばメチル、エチル、n-プロピル、n-ペン
チル、イソブチル等の各基)、原子数3〜10のアルケニ
ル基(例えば、3-ブテニル、2-プロペニル等の各基)或
は炭素原子数3〜10のアラルキル基(例えばベンジル、
フェネチル等の各基)が挙げられる。R、R2及びR3
表されるアリール基としては例えば、フェニル基が挙げ
られ、複素環基としては例えば、ピリジル基(2-、4
-)、フリル基(2-)、チエニル基(2-)、スルホラニ
ル基、テトラヒドロフリル基、ピペリジニル基等が挙げ
られる。R、R1、R2及びR3の各基はハロゲン原子
(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、アルコ
キシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、アリール
オキシ基(例えばフェノキシ基、p-トリルオキシ基
等)、シアノ基、カルバモイル基(例えばカルバモイル
基、N-メチルカルバモイル基、N,N-テトラメチレンカル
バモイル基等)、スルファモイル基(例えばスルファモ
イル基、N,N-3-オキサペンタメチレンアミノスルホニル
基等)、メタンスルホニル基、アルコキシカルボニル基
(例えばエトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基
等)、アリール基(例えばフェニル基、カルボキシフェ
ニル基等)、アシル基(例えばアセチル基、ベンゾイル
基など)等の置換基で置換されていてもよい。
【0022】水可溶化基を置換した脂肪族基の具体的例
として、カルボキシメチル、スルホエチル、スルホプロ
ピル、スルホブチル、スルホペンチル、3-スルホブチ
ル、6-スルホ-3-オキサヘキシル、ω-スルホプロポキシ
キカルボニルメチル、ω-スルホプロピルアミノカルボ
ニルメチル、3-スルフィノブチル、3-ホスフォノプロピ
ル、4-スルホ-3-ブテニル、2-カルボキシ-2-プロペニ
ル、O-スルホベンジル、P-スルホフェネチル、p-カルボ
キシベンジル等の各基が挙げられる。
【0023】水可溶化基を置換したアリール基の具体的
例としては例えばp-スルホフェニル基、p-カルボキシフ
ェニル基等の各基があり、水可溶化基を置換した複素環
基の具体的例としては例えば4-スルホチエニル基、5-カ
ルボキシピリジル基等の各基が挙げられる。これらにお
いて、R1はスルホ基で置換されたアルキル基であり、
R、R2及びR3のいづれか少なくとも二つの基が各々、
カルボキシメチル基であるものが好ましい。
【0024】V1およびV2で表されるアルキル基として
は、直鎖或は分岐の基(例えばメチル、エチル、iso-プ
ロピル、t-ブチル、iso-ブチル、t-ペンチル、ヘキシル
等の各基)が挙げられる。V1およびV2で表されるアル
コキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ等の各基が挙げられる。
【0025】V1およびV2で表されるアリール基として
は、任意の位置に置換基を有していてもよく、例えばフ
ェニル、p-トリル、p-ヒドロキシフェニル、p-メトキシ
フェニル等の各基が挙げられる。
【0026】V1とV2が互いに結合してアゾール環と共
に形成する縮合環としては、例えばベンゾオキサゾー
ル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾオキサゾール、ナフト
[1,2-d]オキサゾール、ナフト[2,3-d]オキサゾール、ベ
ンゾチアゾール、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾチアゾー
ル、ナフト[1,2-d]チアゾール、ナフト[2,3-d]チアゾー
ル、ベンゾセレナゾール、ナフト[1,2-d]セレナゾール
等の縮合環が挙げられる。V1およびV2で表した前述の
置換基並びに形成される縮合環上には、任意の位置に置
換基を有していてもよく、例えばハロゲン原子(フッソ
原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、トリフルオロ
メチル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ、ブトキシ等の非置換アルキル各基、2-メトキシエト
キシ、ベンジルオキシ等の置換アルコキシ各基)、ヒド
ロキシ基、シアノ基、アリールオキシ基(例えばフェノ
キシ、トリルオキシ等の置換、非置換の各基)、または
アリール基(例えばフェニル、p-クロロフェニル等の置
換、非置換の各基)、スチリル基、複素環基(例えばフ
リル、チエニル等の各基)、カルバモイル基(例えばカ
ルバモイル、N-エチルカルバモイル等の各基)、スルフ
ァモイル基(例えばスルファモイル、N,N-ジメチルスル
ファモイル等の各基)、アシルアミノ基(例えば、アセ
チルアミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ等
の各基)、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイル等の
各基)、アルコキシカルボニル基(例えばエトキシカル
ボニル等の基)、スルホンアミド基(例えばメタンスル
ホニルアミド、ベンゼンスルホンアミド等の各基)、ス
ルホニル基(例えばメタンスルホニル、p-トルエンスル
ホニル等の各基)カルボキシ基等の任意の基が挙げられ
る。
【0027】L1およびL2で表されるメチン炭素に置換
される基としては、低級アルキル基(例えばメチル、エ
チル等の各基)、フェニル基(例えばフェニル、カルボ
キシフェニル等の各基)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ等の各基)等の基がある。
【0028】Mはカチオンあるいは酸アニオンを表し、
カチオンの具体例としてはプロトン、有機アンモニウム
イオン(例えばトリエチルアンモニウム、トリエタノー
ルアンモニウム等の各イオン)、無機カチオン(例えば
リチウム、ナトリウム、カルシウム等の各カチオン)が
挙げられ、酸アニオンの具体例としては例えばハロゲン
イオン(例えば塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン
等)、p-トルエンスルホン酸イオン、過塩素酸イオン、
4フッ化ホウ素イオン等が挙げられる。
【0029】nは分子内塩を形成して電荷が中和される
場合は0となる。
【0030】一般式〔S−I〕で表される増感色素の具
体例を以下に示すが、これらの化合物に限定されるもの
ではない。
【0031】
【化3】
【0032】
【化4】
【0033】
【化5】
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】
【化8】
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】本発明の上記化合物は、例えば、エフ・エ
ム・ハーマ著「シアニン・ダイズ・アンド・リレーテッ
ド・コンパウンズ」(1964,インター・サイエンス・パ
ブリッシャーズ発刊)、米国特許2,454,629号、同2,493,
748号等に記載された従来公知の方法を参考にして容易
に合成することができる。
【0041】以下に具体的合成例を挙げるが、他の例示
化合物も同様の方法によって合成することができる。
【0042】合成例(例示化合物S−9) 4-オキソ-5-[2-[5-メトキシ-3-(3-スルホプロピル)-2(3
H)-ベンゾオキサゾリリデン]エチリデン]-2-チオキソチ
アゾリジン-3-イル酢酸2.43gをp-トルエンスルホン酸
メチルエステル5.6gと混合して130℃で120分間加熱撹
拌した。室温に戻し、粘ちょう反応物にイソプロピルエ
ーテルを加えて撹拌靜置した後、上澄み液を傾斜して除
いた。これに4-オキソ-2-チオキソチアゾリジン-3-イル
酢酸1gを加え、続いてピリジン3mlを加えて20分間穏
やかに加熱還流し、その後冷却して晶析させた。沈澱物
はろ取してエタノール溶媒で洗浄した。
【0043】得られた粗結晶をメタノール溶媒から再結
晶して色素を1.1g得た。メタノール溶液中の吸収極大
波長は547nmであった。
【0044】本発明に係る化合物の添加量は使用される
条件や乳剤の種類に大きく依存して変化するが、好まし
くはハロゲン化銀1モル当り1×10-6〜5×10-3モル、
より好ましくは2×10-6〜2×10-3モルの範囲である。
【0045】本発明において使用される一般式〔S−
I〕で表される化合物は、従来公知の方法でハロゲン化
銀乳剤に添加することができる。例えば特開昭50-80826
号、同50-80827号記載のプロトン化溶解添加方法、米国
特許3,822,135号、特開昭50-11419号記載の界面活性剤
と共に分散添加する方法、米国特許3,676,147号、同3,4
69,987号、同4,247,627号、特開昭51-59942号、同53-16
624号、同53-102732号、同53-102733号、同53-137131号
記載の親水性基質に分散して添加する方法、東独特許14
3,324号記載の固溶体として添加する方法、或はリサー
チ・ディスクロージャー21,802号、特公昭50-40659号、
特開昭59-148053号等に記載される色素を溶解する水溶
性溶剤(例えば水、メタノール、エタノール、プロピル
アルコール、アセトン、フッソ化アルコール等の低沸点
溶媒、ジメチルフォルムアミド、メチルセルソルブ、フ
ェニルセルソルブ等の高沸点溶媒)の単独またはそれら
の混合溶媒に溶解して添加する方法等を任意に選択使用
することができる。
【0046】前記一般式で示される本発明の化合物の添
加時期は、物理熟成から化学熟成終了塗布までの乳剤製
造工程中のいずれの段階であっても良いが、物理熟成か
ら化学熟成終了までの間に添加されることが好ましい。
【0047】物理熟成中、或は化学熟成工程において化
学増感剤の添加に先立って、または化学増感剤の添加直
後での、本発明に係る化合物の添加はより高い分光感度
が得られる効果を有し、好ましく用いられる。
【0048】また、一般式〔S−I〕で表される感光色
素は、他の感光色素と組み合わせて用いることもでき
る。この場合には各々の感光色素を同時にまたは異なる
時期に別々に乳剤に添加しても良く、その際の順序、時
間間隔は目的により任意に決められる。
【0049】本発明で用いられる一般式〔S−I〕で表
される感光色素は、強色増感作用をもたらす化合物を併
用することによって一層の分光感度が得られる。この様
な強色増感作用を有する化合物としては例えば、米国特
許2,933,390号、同3,416,927号、同3,511,664号、同3,6
15,613号、同3,615,632号、同3,635,721号、特開平3-15
042号、同3-110545号、同4-255841号等に記載のピリミ
ジニルアミノ基或はトリアジニルアミノ基を有する化合
物、英国特許1,137,580号、特開昭61-169833号等記載の
芳香族有機ホルムアルデヒド縮合物、特開平4-184332号
記載のカリックスアレーン誘導体、米国特許4,030,927
号記載のハロゲン化ベンゾトリアゾール誘導体、特開昭
59-142541号、同59-188641号記載のビスピリジニウム化
合物、特開昭59-191032号記載の芳香族複素環4級塩化
合物、特開昭60-79348号記載の電子供与性化合物、米国
特許4,307,183号記載のアミノアリリデンマロノニトリ
ル単位を含む重合物、特開平4-149937号記載のヒドロキ
シテトラザインデン誘導体、米国特許3,615,633号記載
の1,3-オキサジアゾール誘導体、米国特許4,780,404号
記載のアミノ-1,2,3,4-チアトリアゾール誘導体等が挙
げられる。
【0050】これら強色増感剤の添加時期は特に制限な
く、感光色素の添加時期に準じて任意に添加できる。添
加量はハロゲン化銀1モル当り1×10-6〜1×10-1モル
の範囲で選択され、感光色素とは1:10〜10:1の添加
モル比で使用される。
【0051】次にセレン化合物について述べる。
【0052】本発明で用いられるセレン増感剤は、従来
公知の特許に開示されているセレン化合物を用いること
ができる。セレン増感は通常、不安定型セレン化合物及
び/又は非不安定型セレン化合物をハロゲン化銀乳剤に
添加して、高温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間
撹拌することにより行われる。不安定型セレン化合物と
しては例えば特公昭44-15748号、特公昭43-13489号など
に記載の化合物を用いることが好ましい。具体的な不安
定セレン増感剤としては、イソセレノシアネート類(例
えばアリルイソセレノシアネートの如き脂肪族イソセレ
ノシアネート類)、セレノ尿素類、セレノケトン類、セ
レノアミド類、セレノカルボン酸類(例えば、2-セレノ
プロピオン酸、2-セレノ酪酸)、セレノエステル類、ジ
アシルセレニド類(例えば、ビス(3-クロロ-2,6-ジメト
キシベンゾイル)セレニド)、セレノホスフェート類、
ホスフィンセレニド類、コロイド状金属セレンなどがあ
げられる。
【0053】本発明で用いられる非不安定型セレン化合
物としては例えば特公昭46-4553号、特公昭52-34492号
及び特公昭52-34491号に記載の化合物が用いられる。非
不安定型セレン化合物としては例えば亜セレン酸、セレ
ノシアン化カリウム、セレナゾール類、セレナゾール類
の四級塩、ジアリールセレニド、ジアリールジセレニ
ド、ジアルキルセレニド、ジアルキルジセレニド、2-セ
レナゾリジンジオン、2-セレノオキサゾリジンチオンお
よびこれらの誘導体等があげられる。
【0054】セレン化合物のうち、好ましくは以下の一
般式(1)および(2)があげられる。
【0055】
【化12】
【0056】式中、Z1及びZ2はそれぞれ同じでも異な
っていてもよく、アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、t-ブチル、アダマンチル、t-オクチル)、アルケニ
ル基(例えば、ビニル、プロペニル)、アラルキル基
(例えば、ベンジル、フェネチル)、アリール基(例え
ば、フェニル、ペンタフルオロフェニル、4-クロロフェ
ニル、3-ニトロフェニル、4-オクチルスルファモイルフ
ェニル、a-ナフチル)、複素環基(例えば、ピリジル、
チエニル、フリル、イミダゾリル)、−NR1(R2)、−
OR3または−SR4を表す。
【0057】R1、R2、R3及びR4はそれぞれ同じでも
異なっていてもよく、アルキル基、アラルキル基、アリ
ール基または複素環基を表す。アルキル基、アラルキル
基、アリール基または複素環基としてはZ1と同様な例
があげられる。ただし、R1及びR2は水素原子またはア
シル基(例えば、アセチル、プロパノイル、ベンゾイ
ル、ヘプタフルオロブタノイル、ジフルオロアセチル、
4-ニトロベンゾイル、a-ナフトイル、4-トリフルオロメ
チルベンゾイル)であってもよい。
【0058】一般式(1)中、好ましくはZ1はアルキ
ル基、アリール基または−NR1(R2)を表し、Z2は−
NR5(R6)を表す。R1、R2、R5及びR6はそれぞれ同
じでも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、ア
リール基、またはアシル基を表す。
【0059】一般式(1)中、より好ましくはN,N-ジア
ルキルセレノ尿素、N,N,N′-トリアルキル-N′-アシル
セレノ尿素、テトラアルキルセレノ尿素、N,N-ジアルキ
ル-アリールセレノアミド、N-アルキル-N-アリールセレ
ノアミドを表す。
【0060】これらのセレン増感剤は水またはメタノー
ル、エタノールなどの有機溶媒の単独または混合溶媒に
溶解し、化学増感時に添加される。好ましくは化学増感
開始前に添加される。使用されるセレン増感剤は1種に
限られず上記セレン増感剤の2種以上を併用して用いる
ことができる。不安定セレン化合物と非不安定セレン化
合物を併用してもよい。本発明に使用されるセレン増感
剤の添加量は、用いるセレン増感剤の活性度、ハロゲン
化銀の種類や大きさ、熟成の温度および時間などにより
異なるが、好ましくは、ハロゲン化銀1モル当たり1×
10-8以上である。より好ましくは1×10-7モル以上3×
10-5モル以下である。セレン増感剤を用いた場合の化学
熟成の温度は好ましくは45℃以上である。より好ましく
は50℃以上、80℃以下である。pAgおよびpHは任意で
ある。例えばpHは4から9までの広い範囲で本発明の
効果は得られる。セレン増感は、ハロゲン化銀溶剤の存
在下で行うことは、より効果的である。
【0061】本発明で用いることができるハロゲン化銀
溶剤としては、例えば米国特許3,271,157号、同3,531,2
89号、同3,574,628号、特開昭54-1019号、同54-158917
号等に記載された(a)有機チオエーテル類、特開昭53
-82408号、同55-77737号、同55-2982号等に記載された
(b)チオ尿素誘導体、特開昭53-144319号に記載され
た(c)酸素または硫黄原子と窒素原子とにはさまれた
チオカルボニル基を有するハロゲン化銀溶剤、特開昭54
-100717号に記載された(d)イミダゾール類、(e)
亜硫酸塩、(f)チオシアネート等が挙げられる。特に
好ましい溶剤としては、チオシアネートおよびテトラメ
チルチオ尿素がある。また用いられる溶剤の量は種類に
よっても異なるが、例えばチオシアネートの場合、好ま
しい量はハロゲン化銀1モル当たり1×10-4以上1×10
-2モル以下である。本発明のハロゲン化銀乳剤は、化学
増感においてイオウ増感及び/又は金増感を併用するこ
とによりさらに高感度、低かぶりを達成することができ
る。イオウ増感は、通常、イオウ増感剤を添加して、高
温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間撹拌すること
により行われる。また、金増感は、通常、金増感剤を添
加して、高温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間撹
拌することにより行われる。上記のイオウ増感には硫黄
増感剤として公知のものを用いることができる。例えば
チオ硫酸塩、チオ尿素類、アリルイソチアシアネート、
シスチン、p-トルエンチオスルホン酸塩、ローダニンな
どが挙げられる。
【0062】
【化13】
【0063】式中、Z3、Z4およびZ5はそれぞれ同じ
でも異なっていてもよく、脂肪族基、芳香族基、複素環
基、−OR7、−NR8(R9)、−SR10、−SeR11、−
Xまたは水素原子を表す。
【0064】R7、R10およびR11は脂肪族基、芳香族
基、複素環基、水素原子またはカチオンを表し、R8
よびR9は脂肪族基、芳香族基、複素環基または水素原
子を表し、Xはハロゲン原子を表す。
【0065】一般式(2)において、Z3、Z4、Z5
7、R8、R9、R10およびR11で表される脂肪族基は
直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アラルキル基(例えば、メチル、エチル、
n-プロピル、イソプロピル、t-ブチル、n-ブチル、n-オ
クチル、n-デシル、n-ヘキサデシル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、アリル、2-ブテニル、3-ペンテニル、
プロパルギル、3-ペンチニル、ベンジル、フェネチル)
を表す。
【0066】Z3、Z4、Z5、R7、R8、R9、R10およ
びR11で表される芳香族基は単環または縮環のアリール
基(例えば、フェニル、ペンタフルオロフェニル、4-ク
ロロフェニル、3-スルホフェニル、a-ナフチル、4-メチ
ルフェニル)を表す。
【0067】Z3、Z4、Z5、R7、R8、R9、R10およ
びR11で表される複素環基は窒素原子、酸素原子または
硫黄原子のうち少なくとも一つを含む3〜10員環の飽和
もしくは不飽和の複素環基(例えば、ピリジル、チエニ
ル、フリル、チアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダ
ゾリル)を表す。
【0068】R7、R10およびR11で表されるカチオン
はアルカリ金属原子またはアンモニウムを表し、Xで表
されるハロゲン原子は、例えばフッ素原子、塩素原子、
臭素原子または沃素原子を表す。
【0069】好ましくはZ3、Z4またはZ5は脂肪族
基、芳香族基または−OR1を表し、R7は脂肪族基また
は芳香族基を表す。一般式(2)中、より好ましくはト
リアルキルホスフィンセレニド、トリアリールホスフィ
ンセレニド、トリアルキルセレノホスフェートまたはト
リアリールセレノホスフェートを表す。
【0070】以下に一般式(1)および(2)で表され
る化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0071】
【化14】
【0072】
【化15】
【0073】
【化16】
【0074】
【化17】
【0075】
【化18】
【0076】
【化19】
【0077】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、感光性を有するハロゲン化銀が支持体の片面のみに
塗布された片面感光材料である。
【0078】本発明に用いられるハロゲン化銀組成とし
ては臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀などを用
いることができるが、好ましくは10モル%以下の沃化銀
を含む沃臭化銀乳剤が挙げられる。ハロゲン化銀粒子は
どのような結晶型のものでもよく、例えば立方体、8面
体、14面体などの単結晶であってもよく、種々の形状を
有した多重双晶粒子であってもよい。
【0079】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、公知の方法で製造できる。例えばリサー
チ・ディスクロージャー(RD)No.17643(1978年12
月)、22〜23頁の“Emulsionn Preparation and Type
s”に記載の方法、或いは同(RD)No.18716(1979年11
月)、648頁に記載の方法で調製することができる。
【0080】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、例えばT.H.James著“The Theory of the
Photographic process”第4版、Macmillan社刊(1977
年)38〜104頁に記載の方法、G.F.Duffin著“Photograp
hic Emulsion Chemistry”、Focal Press社刊(1966
年)、P.Glafkides著“Chimie et Physique Photograph
ique”Paul Montel社刊(1967年)或いはV.L.Zelikman
他著“Making And Coting Photographic Emulsion”Foc
al Press社刊(1964)などに記載の方法により調製する
ことができる。
【0081】即ち、酸性法、アンモニア法、中性法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロール・ダブルジェット法などの混合条件、
コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件
およびこれらの組み合わせ法を用いて製造することがで
きる。
【0082】ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.1〜0.6μ
mで、粒径分布の狭い単分散乳剤或いは粒径分布の広い
多分散乳剤でもよい。ここで言う単分散乳剤とは例えば
特開昭60-162244号で定義された粒径に関する変動係数
が0.20以下のハロゲン化銀乳剤を指す。
【0083】単分散乳剤としては平均粒径が0.1μmより
大きいハロゲン化銀粒子で、その少なくとも95wt%の粒
子が平均粒子直径の±40%内にあるような乳剤が挙げら
れる。又、平均粒径が0.25〜2.0μmで粒子数又は重量で
少なくとも95%のハロゲン化銀粒子が平均粒径±20%の
範囲内としたハロゲン化銀乳剤を挙げられる。ここで言
う平均粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合はその
直径、又、立方体や球状以外の粒子の場合は、その投影
像を同面積の円像に換算したときの直径である。
【0084】上記の単分散乳剤の製法は公知で、例えば
J.Phot.Sci, 12. 242〜251, (1963)、特開昭48-36890
号、同52-16364号、同55-142329号、同58-49938号、英
国特許1,413,748号、米国特許3,574,628号、同3,655,39
4号などに詳しく記載されている。
【0085】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、上記の単分散乳剤を得るための方法とし
て、例えば種晶を用い、この種晶を成長核として銀イオ
ン及びハライドイオンを供給し成長させた乳剤を用いて
もよい。
【0086】本発明に係る乳剤の化学熟成を施したハロ
ゲン化銀粒子は、内部と外部が異なったハロゲン化銀組
成からなっていてもよく、層状構造を成していてもよ
い。
【0087】上記のコア/シェル型乳剤の製法は公知
で、例えばJ.Phot.Sci, 24. 198. (1976)、米国特許2,5
92,250号、同3,505,068号、同4,210,450号、同4,444,87
7号或いは特開昭60-143331号などに記載の方法を参考に
することができる。
【0088】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデ
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えば、特公昭35-16086号
記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂
を用いる方法、又は特開昭63-158644号記載の高分子凝
集剤である例示G−3、G−8などを用いる脱塩法を挙
げることができる。
【0089】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を作成
するために用いられる親水性保護コロイドには、通常の
ハロゲン化銀乳剤に用いられるゼラチンの他にアセチル
化ゼラチンやフタル化ゼラチン等のゼラチン誘導体、水
溶性セルロース誘導体その他の合成または天然の親水性
ポリマーが含まれる。
【0090】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には必
要に応じて当業界公知の各種技術、添加剤を用いること
ができる。例えば、感光性ハロゲン化銀乳剤層に加えて
保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオ
ーバー光カット層、バッキング層等の補助層を設けるこ
とができ、これらの層中には、各種の化学増感剤、カプ
ラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制
剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリン
スカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘
剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーショ
ン防止染料、フィルター光吸収染料、ポリマーラテック
ス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を各種の方法で含
有させることができる。本発明のハロゲン化銀写真感光
材料に用いることのできる支持体としては、三酢酸セル
ロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート
のようなポリエステル、ポリエチレンのようなポリオレ
フィン、ポリスチレン、バライタ紙、ポリエチレン等を
ラミネートした紙、ガラス、金属等を挙げることができ
る。これらの支持体は必要に応じて下地加工が施され
る。
【0091】上述したこれらの添加剤は、より詳しく
は、リサーチ・ディスクロージャー第176巻Item/17643
(1978年12月)、同184巻Item/18431(1979年8月)及
び同187巻Item/18716(1979年11月)に記載されてい
る。
【0092】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像
処理するには、例えば、T.H.ジェームス著のThe Theory
of the Photographic Process, fourth Edition.291〜
334頁およびJournal of the Ame
rican Chemical Society. 第
73巻、3,100頁(1951)に記載されている現像剤を有効
に使用できるものである。
【0093】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明す
る。
【0094】実施例1 乳剤(A)及び(B)の調製 平均粒径0.1μmの沃臭化銀(沃化銀含有率20モル%)種
乳剤を用いて、アンモニア性硝酸銀水溶液と臭化カリウ
ム水溶液をダブルジェット法で添加し、目標粒径まで成
長させた。この方法により平均粒径が0.25μm、0.35μ
m、変動係数(σ/r)がそれぞれ0.17と0.16の立方晶
単分散乳剤(A)、(B)を調製した。
【0095】乳剤(c)の調製 1)種乳剤の調製 40℃で激しく撹拌した過酸化水素処理ゼラチンを含む0.
05Nの臭化カリウム水溶液中に、硝酸銀水溶液と過酸化
水素処理ゼラチンを含む等モルの臭化カリウム水溶液を
ダブルジェット法で添加し、1.5分後から30分間かけて2
5℃まで液温を下げてから硝酸銀1モル当たり80mlのア
ンモニア水(28%)を加えて5分間撹拌を続けた。その
後酢酸でpHを6.0に合わせてから上記と同様の方法で脱
塩したのちゼラチン水溶液を加えて再分散した。
【0096】得られた種乳剤は平均粒径0.23μm、変動
係数0.28の球形粒子であった。
【0097】2)種乳剤からの成長 上記の種乳剤を用い次のように粒子を成長させた。75℃
で激しく撹拌したオセインゼラチンとポリエチレンオキ
シ・ポリプロピレンオキシ-ジ-サクシネート-ジ-ナトリ
ウム塩を含む水溶液に、臭化カリウムと沃化カリウムの
水溶液及び硝酸銀水溶液をダブルジェット法で添加し
た。
【0098】この間pH=5.8、pAg=9.0に保った。添
加終了後、pHを6.0に合わせてから分光増感色素として
5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピ
ル)オキサカルボシアニンナトリウム塩の無水物を400mg
/モルAgX添加してから上記と同様の方法で脱塩したの
ちゼラチン水溶液中に分散した。
【0099】この方法により平均沃化銀含有率が1.5モ
ル%で、投影面積直径0.96μm、変動係数0.25、アスペ
クト比(投影面積直径/粒子の厚さの比)が4.0の平板
状沃臭化銀乳剤(C)を調製した。
【0100】上記乳剤を化学熟成直前に溶解し、温度が
一定になったところで表1に示す色素を添加し、ついで
銀1モル当たりチオシアン酸アンモニウムを80mg、塩化
金酸を2.3mg及びチオ硫酸ナトリウム、セレン増感剤を
表1に示す添加量を加えて化学増感を施したのち、4-ヒ
ドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデンを加え
た。
【0101】得られた乳剤塗布液には下記の添加剤を加
えた。添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で示し
た。
【0102】 ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロライド 30mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 1g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 10mg 2-メルカプトベンゾチアゾール 1mg トリメチロールプロパン 9g 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 10mg C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g
【0103】
【化20】
【0104】
【化21】
【0105】(乳剤面側保護層液)下記添加剤を、塗布
液1リットル当たりに添加した。
【0106】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ソジウム-isoアミル-n-デシル-スルホサクシネート 1g ルドックスAM(コロイドシリカ〔デュポン社〕) 30g ポリメチルメタクリレート粒子(面積平均粒径4μm) 0.5g 2-4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン-ナトリウム 塩の2%水溶液 10ml 35%ホルマリン 2ml 40%グリオキザール 1.5ml 次にバッキング層として、塗布液1リットル当たりゼラ
チン400g、平均粒径6μmのポリメチルメタクリレート
2g、硝酸カリウム24g、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム6g、下記ハレーション防止染料−1の20g
よりなる染料乳化分散物を2g/m2相当、及びグリオキ
ザールからなるバッキング層液を調製し、グリシジルメ
タクリレート-メチルアクリレート-ブチルメタクリレー
ト共重合体(50:10:40重量比)を、その濃度が10wt%
になるようにして希釈して得た共重合体水性分散液を下
引液として塗設したポリエチレンテレフタレートベース
の片側の面に、ゼラチン、マット剤、グリオキザール、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなる保護層
液と共に塗布して得られたバッキング済みの支持体を用
意した。
【0107】塗布量はバッキング層、保護層共それぞれ
ゼラチン付量として2.0g/m2である。
【0108】
【化22】
【0109】前記裏引き済みベースに、前記乳剤塗布液
及び保護層をスライドホッパーにて2層同時重層塗布し
試料を得た。塗布量は銀量換算で3.0g/m2、ゼラチン量
は乳剤層2.5g/m2、保護層が1.2g/m2であった。
【0110】この様にして得られた各試料を用いて写真
性能を評価した。評価方法は次の如くである。
【0111】〈センシトメトリー及び潜像進退行〉写真
特性は波長633nmのHe-Neレーザー光と670nm半導体レ
ーザー光でウェッジ像を焼き付けた14×17インチのフィ
ルムで評価した。なお、処理はXレイ用自動現像機SR
X-502、現像液XD-SR、定着液XF-SR(いずれも
コニカ[株]製)を用いて現像温度35℃で45秒処理を行っ
た。また、それぞれの試料は露光してから現像するまで
の時間を30秒、60分、300分の間隔にて処理することに
より、潜像進退行を評価した。
【0112】表1中の感度については、633nm光に対す
る感度は比較試料の試料No.7(露光から現像するまで
の時間が30秒)を100とし、670nm光に対する感度は試料
No.7(露光から現像するまでの時間が30秒)を100とし
て表した感度である。
【0113】〈残色性〉残色性は未露光フィルム(14×
17インチ)を上記処理により現像処理した後、写真観察
用光源台で目視により下記4段階による残色の評価を行
った。
【0114】A:色素残りは全くない B:色素残りは僅かにあるが診断に支障はない C:色素残りが診断上、気になる程度に存在する D:色素残りが明らかにあって診断上で支障がある 得られた結果を下記の表に示す。表から明らかなように
本発明によれば、露光後現像までの経時による潜像の安
定性が優れ、かつ高感度の赤色感度を得ることができ
る。さらに本発明に係る試料は、処理後の残色汚染が少
なくクリアーな画像が得られた。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】
【発明の効果】本発明により赤色光域の分光感度が高め
られ、かつ潜像安定性の優れたハロゲン化銀写真感光材
料を得られた。また本発明によれば処理後のフィルムに
色素による残色汚染がなく、クリアーな画像を得られ
た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも1層の感光性ハ
    ロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記
    一般式〔S−I〕で表される色素の少なくとも1種によ
    って分光増感されたハロゲン化銀粒子を含有し、かつ該
    ハロゲン化銀粒子がセレン化合物を用いて化学増感され
    ていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 式中、Y1、Y2及びY3は各々、独立に-N(R)-基、酸
    素原子、硫黄原子、セレン原子を表す。R1は水可溶化
    基を置換した炭素数10以下の脂肪族基を表し、R、R2
    及びR3は各々、脂肪族基、アリール基または複素環基
    を表し、かつR、R2及びR3のうちの少なくとも二つの
    基は水可溶化基を置換する。V1およびV2は各々、水素
    原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基或はV1
    とV2で結合してアゾール環と共に縮合環を形成する基
    を表し、L1及びL2は各々、独立に置換あるいは非置換
    のメチン炭素を表す。Mは分子の総電荷を相殺するに必
    要なイオンを表し、nは分子の電荷を中和させるに必要
    な数を表す。
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