JPH061350B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH061350B2
JPH061350B2 JP16625185A JP16625185A JPH061350B2 JP H061350 B2 JPH061350 B2 JP H061350B2 JP 16625185 A JP16625185 A JP 16625185A JP 16625185 A JP16625185 A JP 16625185A JP H061350 B2 JPH061350 B2 JP H061350B2
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    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
り、特に感光材料の経時保存中に於けるカブリの発生が
防止されたハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
る。
【従来の技術】
ハロゲン化銀写真感光材料は、露光されなくても現像し
得る核の存在に基因してカブリを生じる傾向があり、特
に経時保存中にカブリの発生によって感度の減少、或は
階調の劣化などを招く場合が極めて多い。 このような好ましくない現像をできるだけ少なくするこ
とが望ましいことから、従来からカブリ防止剤、或は安
定剤等をハロゲン化銀乳剤に添加することが知られてい
る。例えば米国特許2,403,927号、同3,804,633号、特公
昭39-2825号などに記載の1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾール類、或は4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンなどがカブリ抑制剤
として用いられてきた。 しかしながら、これらの化合物は経時保存時のカブリ抑
制効果が必らずしも充分でなく、また感度低下や、階調
の軟化をまねくなどの欠点があって満足するまでに至っ
ていない。 また、カラー感光材料の場合には、経時保存性の改良を
意図して用いるカブリ抑制剤が、ハロゲン化銀乳剤に必
要以上に強く吸着して、その結果分光増感性を阻害した
り、或は現像処理過程での脱銀性を遅らせたりする弊害
が少なくなかった。
【発明の目的】
従って、本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであ
り、その第1の目的は、ハロゲン化銀写真感光材料の経
時保存中における写真性能の劣化を防止し、特にカブリ
の発生を抑制したハロゲン化銀写真感光材料を提供する
ことにある。 本発明の第2の目的は、現像抑制にもとづく感度の低下
や階調の軟化を招く恐れの少ないカブリ抑制剤を含有し
たハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。 本発明の第3の目的は、感光材料の現像時に溶出する抑
制剤にもとづく現像抑制のない安定した現像性が得られ
るハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。 本発明の第4の目的は、カラー現像処理過程での脱銀性
を阻害したりすることがなく、カブリの発生が抑制され
たハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
【発明の構成】
上記目的は、下記一般式〔I〕で表わされる化合物の少
なくとも1種を含有せしめたハロゲン化銀写真感光材料
により達成される。 一般式〔I〕 式中、Y1及びY2は各々、水素原子、アルキル基、アリ
ール基、−CORまたは−SOを表わす。R
及びRは各々、脂肪族基または芳香族基を表わす。X
はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基またはニト
ロ基を表わし、nは0,1または2の整数を表わす。 以下、本発明をより具体的に説明する。 上記一般式〔I〕において、RおよびRで表わされ
る脂肪族基としては、炭素数1〜8(特に好ましくは1
〜6)のアルキル基、炭素数1〜8(特に好ましくは1
〜6)のアルコキシ基及び炭素数3〜8(特に好ましく
は3〜4)のアルケニル基が好ましい。 上記アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基は置換
基を有するものも含み、好ましい置換基として、例えば
ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、カルボキシ基(アルカリ金属塩及びアンモ
ニウム塩を含む)、スルホ基(アルカリ金属塩及びアン
モニウム塩を含む)及びフエニル基などが挙げられる。 具体的には、上記アルキル基及びアルコキシ基のアルキ
ル基としては、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、
ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、シアノエチ
ル基、カルボキシエチル基、スルホプロピル基、ベンジ
ル基などが挙げられる。 上記アルケニル基としては具体的にはアリル基、ブテニ
ル基、ヘキセニル基、4−カルボキシ−2−ブテニル
基、6−ヒドロキシ−2−ヘキセニル基などが挙げられ
る。 また、RおよびRで表わされる芳香族基としてはア
リール基が好ましく、例えばフェニル基、ナフチル基が
挙げられるが、これらのうちフェニル基が好ましい。 アリール基は置換基を有するものも含み、好ましい置換
基としては炭素数1〜8(より好ましくは1〜6)のア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基等)、ハロゲン原
子(例えば塩素原子、臭素原子等)、ニトロ基、カルボ
キシ基(アルカリ金属塩及びアンモニウム塩を含む)、
アルコキシカルボニル基、スルホ基(アルカリ金属塩及
びアンモニウム塩を含む)などがあげられる。 Xで表わされるハロゲン原子は例えば塩素原子、臭素原
子など、アルキル基は例えば炭素数1〜4の低級アルキ
ル基(メチル基、エチル基等)、アリール基は例えばフ
ェニル基など、アラルキル基は例えばベンジル基など、
アルコキシ基は例えばメトキシ基、エトキシ基などであ
る。 次に、本発明に用いられる具体的化合物例を示すが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) (16) (17) (18) (19) (20) (21) (22) (23) (24) (25) (26) (27) (28) (29) (30) (31) (32) これらの化合物は、5−または6−ニトロインダゾール
を還元して得られるアミノ体とハライド、酸無水物、酸
ハライド等との反応により容易に合成できる。 代表的合成例を以下に述べる。 合成例1 (例示化合物10の合成) 13.3gの6−アミノインダゾールを100mlの酢酸エチルに
溶解する。9.0gの無水コハク酸を50mlの酢酸エチルに溶
解した溶液を室温、撹拌下に3分間で加え更に30分撹拌
する。析出する結晶を濾取し、80%メタノールより再結
晶して13.0gの白色結晶を得た。マススペクトル及び核
磁気共鳴スペクトル(NMRスペクトル)は、6−(2
−カルボキシエチル)カルボニルアミノイミダゾールの
構造を支持した。 合成例2 (例示化合物19の合成) 13.3gの6−アミノイミダゾールを100mlのピリジンに溶
解する。室温、撹拌下に30.0gのベンゾイルクロリドを1
0分間で加え更に2時間撹拌する。反応液を400mlの氷水
に注入し、析出する結晶を濾取、メタノールより再結晶
して20gの白色粉末結晶を得た。マススペクトル及びN
MRスペクトルは、1−ベンゾイル−5−ベンゾイルア
ミノインダゾールの構造を支持した。 合成例3 (例示化合物13の合成) 17gの例示化合物19を100mlのメタノールに溶解し、室
温、撹拌下に60mlの10%水酸化ナトリウム水溶液を1時
間かけて滴下する。その後、更に30分撹拌し、反応液を
希塩酸で弱酸性に調整する(結晶が析出)。結晶を濾取
し、十分水洗した後80%メタノールより再結晶して7.0g
の白色粉末結晶を得た。マススペクトル及びNMRスペ
クトルは、6−ベンゾイルアミノインダゾールの構造を
支持した。 本発明の化合物を添加することのできるハロゲン化銀写
真感光材料の層としては、ハロゲン化銀乳剤層を始めと
して、保護層、中間層、フィルター層、ハレーション防
止層、下塗り層など通常の感光材料に設けられる構成層
に添加される。特に好ましい層としてはハロゲン化銀乳
剤層である。 本発明の化合物の添加量は、ハロゲン化銀1モル当り1
〜1000mgが好ましく、より好ましくは10〜700mgであ
る。 また、本発明の効果を妨げない範囲において、公知のカ
ブリ抑制剤を併用することもできる。 また、その添加時期はハロゲン化銀乳剤の場合、化学熱
成中、化学熟成終了後、及び/又は化学熱成終了後の乳
剤塗布前が好ましく、より好ましいのはハロゲン化銀乳
剤の化学熟成終了時である。 本発明のハロゲン化銀乳剤には、ハロゲン化銀として臭
化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、塩臭化銀、および塩化銀等
の通常のハロゲン化銀乳剤に使用される任意のものを用
いることができる。 ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化銀粒子は、酸
性法、中性法及びアンモニア法のいずれで得られたもの
でもよい。該粒子は一時に成長させてもよいし、種粒子
をつくった後成長させてもよい。種粒子をつくる方法と
成長させる方法は同じであっても、異なってもよい。 ハロゲン化銀乳剤はハロゲン化物イオンと銀イオンを同
時に混合しても、いずれか一方が存在する液中に、他方
を混合してもよい。また、ハロゲン化銀結晶の臨界成長
速度を考慮しつつ、ハロゲン化物イオンと銀イオンを混
合釜内のpH及び/又はpAgをコントロールしつつ逐次同
時に添加することにより生成させてもよい。この方法に
より、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲ
ン化銀粒子が得られる。成長後にコンバージョン法を用
いて、粒子のハロゲン組成を変化させてもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、その製造時に必要に応じてハロゲ
ン化銀溶剤を用いて、ハロゲン化銀粒子の粒子サイズ、
粒子の形状、粒子サイズ分布及び粒子の成長速度をコン
トロールすることができる。 ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成
長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩
を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくと
も1種を用いて金属イオンを添加し、粒子内部に及び/
又は粒子表面にこれらの金属元素を含有させることがで
き、また適当な還元的雰囲気におくことにより、粒子内
部及び/又は粒子表面に還元増感核を付与できる。 ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後
に不要な可溶性塩類を除去してもよいし、あるいは含有
させたままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサ
ーチ・ディスクロジャー(Research Disclosure 以下
RDと略す)17643号II項に記載の方法に基づいて行う
ことができる。 ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一なハロゲン化
銀組成分布を有するものでも、粒子の内部と表面層とで
ハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子であっても
よい。 ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面に形成される
ような粒子であってもよく、また主として粒子内部に形
成されるような粒子でもよい。 ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十四面体のよう
な規則的な結晶形を持つものでもよいし、球状や板状の
ような変則的な結晶形を持つものでもよい。これらの粒
子において、{100}面と{111}面の比率は任意のものが使
用できる。又、これら結晶形の複合形を持つものでもよ
く、様々な結晶形の粒子が混合されてもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、いかなる粒子サイズ分布を持つも
のを用いても構わない。粒子サイズ分布の広い乳剤(多
分散乳剤と称する)を用いてもよいし、粒子サイズ分布
の狭い乳剤(単分散乳剤と称する。ここでいう単分散乳
剤とは、粒径の分布の標準偏差を平均粒径で割ったとき
に、その値が0.20以下のものをいう。ここで粒径は球状
のハロゲン化銀の場合はその直径を、球状以外の形状の
粒子の場合は、その投影像を同面積の円像に換算したと
きの直径を示す。)を単独又は数種類混合してもよい。
又、多分散乳剤と単分散乳剤を混合して用いてもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種以上のハロゲ
ン化銀乳剤を混合して用いてもよい。 ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感することがで
きる。即ち、硫黄増感法、セレン増感法、還元増感法、
金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増感法などを単
独で又は組み合わせて用いることができる。 ハロゲン化銀乳剤は、写真業界において増感色素として
知られている色素を用いて、所望の波長域に光学的に増
感できる。増感色素は単独で用いてもよいが、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。増感色素とともにそれ自
身分光増感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質
的に吸収しない化合物であって、増感色素の増感作用を
強める強色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。 増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、
複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラ
ーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ステリル色素およ
びヘミオキサノール色素が用いられる。 特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、
および複合メロシアニン色素である。これらの色素類に
は、塩基性異節環核としてシアニン色素類に通常利用さ
れる核のいずれをも適用できる。すなわち、ピロリン
核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、オキ
サゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾ
ール核、テトラゾール核、ピリジン核およびこれらの核
に脂環式炭化水素環が融合した核、およびこれらの核に
芳香族炭化水素環が融合した核、即ち、インドレニン
核、ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキ
サゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール
核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベン
ズイミダゾール核、キノリン核などである。これらの核
は炭素原子上で置換されてもよい。 メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケト
メチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オン
核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、
ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異
節環核を適用することができる。 有用な青感光性ハロゲン化銀乳剤層に用いられる増感色
素としては、例えば西独特許929,080号、米国特許2,23
1,658号、同2,493,748号、同2,503,776号、同2,519,001
号、同2.912,329号、同3,656,959号、同3,672,897号、
同3,694,217号、同4,025,349号、同4,046,572号、英国
特許1,242,588号、特公昭44-14030号、同52-24844号等
に記載されたものを挙げることができる。また緑感光性
ハロゲン化銀乳剤に用いられる有用な増感色素として
は、例えば米国特許1,939,201号、同2,072,908号、同2,
739,149号、同2,945,763号、米国特許505,979号等に記
載されている如きシアニン色素、メロシアニン色素また
は複合シアニン色素をその代表的なものとして挙げるこ
とができる。さらに、赤感光性ハロゲン化銀乳剤に用い
られる有用な増感色素としては、例えば米国特許2,269,
234号、同2,270,378号、同2,442,710号、同2,454,629
号、同2,776,280号等に記載されている如きシアニン色
素、メロシアニン色素または複合シアニン色素をその代
表的なものとして挙げることができる。更にまた米国特
許2,213,995号、同2,493,748号、同2,519,001号、西独
特許929,080号等に記載されている如きシアニン色素、
メロシアニン色素または複合シアニン色素を緑感光性ハ
ロゲン化銀乳剤または赤感光性ハロゲン乳剤に有利に用
いることができる。 これらの増感色素は単独に用いても良いが、それらの組
み合わせを用いても良い。増感色素の組み合わせは特
に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代表例
は特公昭43-4932号、同43-4933号、同43-4936号、同44-
32753号、同45-25831号、同45-26474号、同46-11627
号、同46-18107号、同47-8741号、同47-11114号、同47-
25379号、同47-37443号、同48-28293号、同48-38406
号、同48-38407号、同48-38408号、同48-41203号、同48
-41204号、同49-6207号、同50-40662号、同53-12375
号、同54-34535号、同55-1569号、特開昭50-33220号、
同50-33828号、同50-38526号、同51-107127号、同51-11
5820号、同51-135528号、同51-151527号、同52-23931
号、同52-51932号、同52-104916号、同52-104917号、同
52-109925号、同52-110618号、同54-80118号、同56-257
28号、同57-1438号、58-10753号、同58-91445号、同58-
153926号、同59-114533号、同59-116645号、同59-11664
7号、米国特許2,688,545号、同2,977,229号、同3,397,0
60号、同3,506,443号、同3,578,447号、同3,672,898
号、同3,679,428号、同3,769,301号、同3,814,609号、
同3,837,862号に記載されている。 増感色素とともに用いられる、それ自身分光増感作用を
持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸収しない物
質であって強色増感を示す物質としては、例えば芳香族
有機酸ホルムアルデヒド縮合物(例えば、米国特許3,47
3,510号に記載のもの)、カドミウム塩、アザインデン
化合物、含窒素異節環基で置換されたアミノスチルベン
化合物(例えば、米国特許2,933,390号、同3,635,721号
に記載のもの)などがある。米国特許3,615,613号、同
3,615,641号、同3,617,295号、同3,635,721号に記載の
組み合わせは特に有用である。 ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中、
あるいは写真処理中のカブリの防止、又は写真性能を安
定に保つことを目的として化学熟成中、化学熟成の終了
時、及び/又は化学熟成の終了後、ハロゲン化銀乳剤を
塗布するまでに、写真業界においてカブリ防止剤又は安
定剤として知られている化合物を加えることができる。 カブリ防止剤、安定剤としては、米国特許第2,713,541
号、同2,743,180号、同2,743,181号に記載されたペンタ
ザインデン類、米国特許第2,716,062号、同2,444,607
号、同2,444,605号、同2,756,147号、同2,835,581号、
同2,852,375号、RD14851号に記載されたテトラザイン
デン類、米国特許第2,772,164号に記載されたトリアザ
インデン類、及び特開昭57-211142号に記載されたポリ
マー化アザインデン類等のアザインデン類;米国特許第
2,131,038号、同3,342,596号、同3,954,478号に記載さ
れたチアゾリウム塩、米国特許第3,148,067号に記載さ
れたピリリウム塩、及び特公昭50-40665号に記載された
ホスホニウム塩等の4級オニウム塩類;米国特第2,403,
927号、同3,266,897号、同3,708,303号、特開昭55-1358
35号、同59-71047号に記載されたメルカプトテトラゾー
ル類、メルカプトトリアゾール類、メルカプトジアゾー
ル類、米国特許第2,824,001号に記載されたメルカプト
ジアゾール類、米国特許第3,397,987号に記載されたメ
ルカプトベンズチアゾール類、メルカプトベンズイミダ
ゾール類、米国特許第2,843,491号に記載されたメルカ
プトオキサジアゾール類、米国特許第3,364,028号に記
載されたメルカプトチアジアゾール類等のメルカプト置
換ヘテロ環化合物類;米国特許第3,236,652号、特公昭4
3-10256号に記載されたカテコール類、特公昭56-44413
号に記載されたレゾルシン類、及び特公昭43-4133号に
記載された没食子酸エステル等のポリヒドロキシベンゼ
ン類;西独特許第1,189,380号に記載されたテトラゾー
ル類、米国特許第3,157,509号に記載されたトリアゾー
ル類、米国特許第2,704,721号に記載されたベンズトリ
アゾール類、米国特許第3,287,135号に記載されたウラ
ゾール類、米国特許第3,106,467号に記載されたピラゾ
ール類、米国特許第2,271,229号に記載されたインダゾ
ール類、及び特開昭59-90844号に記載されたポリマー化
ベンズトリアゾール類等のアゾール類や米国特許第3,16
1,515号に記載されたピリミジン類、米国特許第2,751,2
97号に記載された3−ピラゾリドン類、及び米国特許第
3,021,213号に記載されたポリマー化ピロリドン即ちポ
リビニルピロリドン類等のヘテロ環化合物類;特開昭54
-130929号、同59-137945号、同140445号、英国特許第1,
356,124号、米国特許第3,575,699号、同3,649,267号に
記載された各種の抑制剤プレカーサ;米国特許第3,047,
393号に記載されたスルフィン酸、スルフォン酸誘導
体;米国特許第2,556,263号、同2,839,405号、同2,488,
709号、同2,728,663号に記載された無機塩類等がある。 ハロゲン化銀乳剤のバインダー(又は保護コロイド)と
しては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、ゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、そ
れ以外の蛋白質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あ
るいは共重合体の如き合成親水性高分子物質等の親水性
コロイドも用いることができる。 本発明の感光材料の写真乳剤層、その他の親水性コロイ
ド層は、バインダー(又は保護コロイド)分子を架橋さ
せ膜強度を高める硬膜剤を1種又は2種以上用いること
により硬膜することができる。硬膜剤は処理液中に硬膜
剤を加える必要がない程度に感光材料を硬膜できる量添
加することができるが、処理液中に硬膜剤を加えること
も可能である。 感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又は他の親水性コ
ロイド層には柔軟性を高める目的で可塑剤を添加でき
る。好ましい可塑剤はRD17643号のXII項のAに記載の
化合物である。 感光材料の写真乳剤層その他の親水性コロイド層には寸
度安定性の改良などを目的として、水不溶性又は難溶性
合成ポリマーの分散物(ラテックス)を含有させること
ができる。 感光材料の乳剤層には、発色現像処理において、芳香族
第1級アミン現像剤(例えばp−フェニレンジアミン誘
導体や、アミノフェノール誘導体など)の酸化体とカッ
プリング反応を行い色素を形成する色素形成カプラーが
用いられる。該色素形成カプラーは各々の乳剤層に対し
て乳剤層の感光スペクトル光を吸収する色素が形成され
るように選択されるのが普通であり、青感性乳剤層には
イエロー色素形成カプラーが、緑感性乳剤層にはマゼン
タ色素形成カプラーが、赤感性乳剤層にはシアン色素形
成カプラーが用いられる。しかしながら目的に応じて上
記組み合わせと異なった用い方でハロゲン化銀カラー写
真感光材料をつくってもよい。 これら色素形成カプラーは分子中にバラスト基と呼ばれ
るカプラーを非拡散化する、炭素数8以上の基を有する
ことが望ましい。又、これら色素形成カプラーは1分子
の色素が形成されるために4分子の銀イオンが還元され
る必要がある4等量性であっても、2分子の銀イオンが
還元されるだけでよい2等量性のどちらでもよい。色素
形成カプラーには現像主薬の酸化体とのカップリングに
よって現像抑制剤、現像促進剤、漂白促進剤、現像剤、
ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ
防止剤、化学増感剤、分光増感剤、及び減感剤のような
写真的に有用なフラグメントを放出する化合物が包含さ
れる。 これらの中、現像に伴って現像抑制剤を放出し、画像の
鮮鋭性や画像の粒状性を改良するカプラーはDIRカプ
ラーと呼ばれる。DIRカプラーに代えて、現像主薬の
酸化体とカップリング反応し無色の化合物を生成すると
同時に現像抑制剤を放出するDIR化合物を用いてもよ
い。 用いられるDIRカプラー及びDIR化合物には、カッ
プリング位に直接抑制剤が結合したものと、抑制剤が2
価基を介してカップリング位に結合しており、カップリ
ング反応により離脱した基内での分子内求核反応や、分
子内電子移動反応等により抑制剤が放出されるように結
合したもの(タイミングDIRカプラー、及びタイミン
グDIR化合物と称する)が含まれる。又、抑制剤も離
脱後拡散性のものとそれほど拡散性を有していないもの
を、用途により単独で又は併用して用いることができ
る。 芳香族第1級アミン現像剤の酸化体とカップリング反応
を行うが、色素を形成しない無色カプラー(競合カプラ
ーとも言う)を色素形成カプラーと併用して用いること
もできる。 イエロー色素形成カプラーとしては、公知のアシルアセ
トアニリド系カプラーを好ましく用いることができる。
これらのうち、ベンゾイルアセトアニリド系及びピバロ
イルアセトアニリド系化合物は有利である。 マゼンタ色素形成カプラーとしては、本発明外の5−ピ
ラゾロン系カプラー、ピラゾロベンツイミダゾール系カ
プラー、開鎖アシルアセトニトリル系カプラー、インダ
ゾロン系カプラー等を本発明のカプラーと共に用いるこ
とができる。 シアン色素形成カプラーとしては、フェノールまたはナ
フトール系カプラーが一般的に用いられる。 ハロゲン化銀結晶表面に吸着させる必要のない色素形成
カプラー、DIRカプラー、DIR化合物、画像安定
剤、色カブリ防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等のう
ち、疎水性化合物は固体分散法、ラテックス分散法、水
中油滴型乳化分散法等、種々の方法を用いて分散するこ
とができ、これはカプラー等の疎水性化合物の化学構造
等に応じて適宜選択することができる。水中油滴型乳化
分散法は、カプラー等の疎水性添加物を分散させる従来
公知の方法が適用でき、通常、沸点約150℃以上の高沸
点有機溶媒に必要に応じて低沸点、及び/又は水溶性有
機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性
バインダー中に界面活性剤を用いて撹拌器、ホモジナイ
ザー、コロイドミル、フロージットミキサー、超音波装
置等の分散手段を用いて、乳化分散した後、目的とする
親水性コロイド液中に添加すればよい。分散後又は分散
と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよ
い。 高沸点溶媒としては現像主薬の酸化体と反応しないフェ
ノール誘導体、フタール酸アルキルエステル、リン酸エ
ステル、クエン酸エステル、安息香酸エステル、アルキ
ルアミド、脂肪酸エステル、トリメシン酸エステル等の
沸点150℃以上の有機溶媒が用いられる。 高沸点溶媒と共に、又はその代りに低沸点又は水溶性有
機溶媒を使用できる。低沸点の実質的に水に不溶の有機
溶媒としてはエチルアセテート、プロピルアセテート、
ブチルアセテート、ブタノール、クロロホルム、四塩化
炭素、エトロメタン、ニトロエタン、ベンゼン等があ
り、又水溶性有機溶媒としては、アセトン、メチルイソ
ブチルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メトキ
シグリココールアセテート、メタノール、エタノール、
アセトニトリル、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキサイド、ヘキサメチルホスホリックト
リアミド、ジエチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、フェノキシエタノール等が例として挙げられる。 色素形成カプラー、DIRカプラー、DIR化合物、画
像安定剤、色カブリ防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤
等がカルボン酸、スルフォン酸のごとき酸基を有する場
合には、アルカリ性水溶液として親水性コロイド中に導
入することもできる。 疎水性化合物を低沸点溶媒単独又は高沸点溶媒と併用し
た溶媒に溶かし、機械的又は超音波を用いて水中に分散
するときの分散助剤として、アニオン性界面活性剤、ノ
ニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界
面活性剤を用いることができる。 感光材料の乳剤層間(同一感色性層間及び/又は異なっ
た感色性層間)で、現像主薬の酸化体又は電子移動剤が
移動して色濁りが生じたり、鮮鋭性が劣化したり、粒状
性が目立つのを防止するために色カブリ防止剤を用いる
ことができる。 該色カブリ防止剤は乳剤層自身に含有させてもよいし、
中間層を隣接乳剤層間に設けて、該中間層に含有させて
もよい。 色カブリ防止剤として、ハイドロキノン誘導体、アミノ
フェノール誘導体、没食子酸誘導体、アスコルビン酸誘
導体などが好ましく、その具体例は、米国特許第2,360,
290号、同2,336,327号、同2,403,721号、同2,418,613
号、同2,675,314号、同2,701,197号、同2,704,713号、
同2,728,659号、同2,732,300号、同2,735,765号、同3,7
00,453号、特開昭50-92988号、同50-92989号、同50-939
28号、同50-110337号、同50-156438号、同52-146235
号、同55-95948号、同59-5247号、特公昭50-23813号等
に記載されている。 本発明のハロゲン化銀乳剤を用いた感光材料には、色素
画像の劣化を防止する画像安定剤を用いることができ
る。 画像安定剤としては、例えばハイドロキノン誘導体、没
食子誘導体、フェノール誘導体及びそのビス体、ヒドロ
キシクマラン及びそのスピロ体、ヒドロキシクロマン及
びそのスピロ体、ピペリジン誘導体、芳香族アミン化合
物、ベンゾジオキサン誘導体、ベンズジオキソール誘導
体、シリコン原子含有化合物、チオエーテル化合物等が
好ましい。その具体例として英国特許第1,410,846号、
特開昭49-134326号、同52-35633号、同52-147434号、同
52-150630号、同54-145530号、同55-6321号、同55-2100
4号、同55-124141号、同59-3432号、同59-5246号、同59
-10539号、特公昭48-31625号、同49-20973号、同49-209
74号、同50-23813号、同52-27534号、米国特許第2,360,
290号、同2,418,613号、同2,675,314号、同2,701,197
号、同2,704,713号、同2,710,801号、同2,728,659号、
同2,732,300号、同2,735,765号、同2,816,028号、同3,0
69,262号、同3,336,135号、同3,432,300号、同3,457,07
9号、同3,573,050号、同3,574,627号、同3,698,909号、
同3,700,455号、同3,764,337号、同3,935,016号、同3,9
82,944号、同4,013,701号、同4,113,495号、同4,120,72
3号、同4,155,765号、同4,159,910号、同4,254,216号、
同4,268,593号、同4,279,990号、同4,332,886号、同4,3
60,589号、同4,430,425号、同4,452,884号等が挙げられ
る。 本発明の感光材料の保護層、中間層等の親水性コロイド
層は感光材料が摩擦等で帯電する事に起因する放電によ
るカブリ防止、画像のUV光による劣化を防止するため
に紫外線吸収剤を含んでいてもよい。 感光材料の保存中のホルマリンによるマゼンタ色素形成
カプラー等の劣化を防止するために、感光材料にホルマ
リンスカベンジャーを用いることができる。 感光材料の親水性コロイド層に染料や紫外線吸収剤等を
含有させる場合に、それらはカチオン性ポリマー等の媒
染剤によって媒染されてもよい。 感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に現像促進剤、現像遅延剤等の現像性を変
化させる化合物や漂白促進剤を添加できる。現像促進剤
として好ましく用いることのできる化合物はRD17643号
のXXI項B〜D項記載の化合物であり、現像遅延剤は、176
43号のXXI項E項記載の化合物である。現像促進、その他
の目的で白黒現像主薬、及び/又はそのプレカーサーを
用いてもよい。 感光材料の乳剤層は、感度上昇、コントラスト上昇、又
は現像促進の目的でポリアルキレンオキシド又はそのエ
ーテル、エステル、アミン等の誘導体、チオエーテル化
合物、チオモルホリン類、4級アンモニウム化合物、ウ
レタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール誘導体等を含
んでもよい。 感光材料には、白地の白さを強調するとともに白地部の
着色を目立たせない目的で蛍光増白剤を用いることので
きる。蛍光増感剤として好ましく用いることのできる化
合物がRD17643号のV項に記載されている。 感光材料には、フィルター層、ハレーション防止層、イ
ラジエーション防止層の補助層を設けることができる。
これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中に感光
材料から流出するか、もしくは漂白される染料が含有さ
せられてもよい。このような染料には、オキソノール染
料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロシアニ
ン染料、シアニン染料、アゾ染料等を挙げることができ
る。 感光材料のハロゲン化銀乳剤層及び/又はその他の親水
性コロイド層に感光材料の光沢の低減、加筆性の改良、
感光材料相互のくっつき防止等を目標としてマット剤を
添加できる。 感光材料には滑り摩擦を低減させるために滑剤を添加で
きる。 感光材料に、帯電防止を目的とした帯電防止剤を添加で
きる。帯電防止剤は支持体の乳剤を積層してない側の帯
電防止層に用いてもよく、乳剤層及び/又は支持体に対
して乳剤層が積層されている側の乳剤層以外の保護コロ
イド層に用いられてもよい。好ましく用いられる帯電防
止剤はRD17643号XIIIに記載されている化合物である。 感光材料の写真乳剤層及び/又は他の親水性コロイド層
には、塗布性改良、帯電防止、滑り性改良、乳化分散、
接着防止、写真特性(現像促進、硬調化、増感等)改良
等を目的として、種々の界面活性剤を用いることができ
る。 本発明の感光材料に用いられる支持体には、α−オレフ
ィンポリマー(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン/ブテン共重合体)等をラミネートした紙、合
成紙等の可撓性反射支持体、酢酸セルロース、硝酸セル
ロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド等の半
合成又は合成高分子からなるフィルムや、これらのフィ
ルムに反射層を設けた可撓性支持体、ガラス、金属、陶
器などが含まれる。 感光材料の親水性コロイド層は必要に応じて支持体表面
にコロナ放電、紫外線照射、火焔処理等を施した後、直
接に又は支持体表面の接着性、帯電防止性、寸法安定
性、耐摩耗性、硬さ、ハレーション防止性、摩擦特性、
及び/又はその他の特性を向上するための1層以上の下
塗層を介して塗布されてもよい。 感光材料の塗布に際して、塗布性を向上させる為に増粘
剤を用いてもよい。又、例えば硬膜剤の如く、反応性が
早いために予め塗布液中に添加すると塗布する前にゲル
ル化を起こすようなものについては、スタチックミキサ
ー等を用いて塗布直前に混合するのが好ましい。 塗布法としては、2種以上の層を同時に塗布することの
出来るエクストルージョンコーティング及びカーテンコ
ーティングが特に有用であるが、目的によってはパケッ
ト塗布も用いられる。又、塗布速度は任意に選ぶことが
できる。 本発明の感光材料は、本発明の感光材料を構成する乳剤
層が感度を有しているスペクトル領域の電磁波を用いて
露光できる。光源としては、自然光(日光)、タングス
テン電灯、蛍光灯、水銀灯、キセノンアーク灯、炭素ア
ーク灯、キセノンフラッシュ灯、陰極線管フライングス
ポット、各種レーザー光、発光ダイオート光、電子線、
X線、γ線、α線、などによって励起された蛍光体から
放出する光等、公知の光源のいずれをも用いることがで
きる。 露光時間は通常カメラで用いられる1ミリ秒から1秒の
露光時間は勿論、1マイクロ秒より短い露光、例えば陰
極線管やキセノン閃光灯を用いて100ナノ秒〜1マイク
ロ秒の露光を用いることもできるし、1秒以上より長い
露光も可能である。該露光は連続的に行なわれても、間
欠的に行なわれてもよい。 本発明の感光材料を現像処理するには、公知の方法が用
いられる。処理温度は18℃から50℃の間で用いられ、目
的に応じて、黒白写真処理、リス型現像処理あるいは色
素像を形成すべきカラー写真処理のいづれも適用でき
る。 黒白写真処理は現像主薬としてジヒドロキシベンゼン類
(例えばハイドロキノン)、3−ピラゾリドン(例えば
1−フェニル−3−ピラゾリドン)、アミノフェノール
類(例えばN-メチル-p-アミノフェノール)、アスコル
ビン酸など単独もしくは組合わせて用いることができ
る。 現像液には、その他公知の保恒剤、アルカリ剤、pH緩衝
剤、カプリ抑制剤などを含み、さらに必要に応じて溶解
剤、色調剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、硬水軟
化剤、硬膜剤など含んでもよい。 なお、現像主薬を感光材料中に含有されて、アルカリ浴
中で処理する型のいわゆる主薬内臓型感材にも本発明を
適用することができる。 次に色素像を形成させる場合には、発色現像主薬を含む
アルカリ性水溶液を用いる。発色現像主薬は公知の一級
芳香族アミン現像剤、例えばフェニレンジアミン類を用
いることができる。 カラー現像液はその他にアルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸
塩、ホウ酸塩、およびリン酸塩のようなpH緩衝剤、ハロ
ゲン塩、および有機カブリ防止剤、硬水軟化剤、保恒
剤、ベンジルアルコール、エチレングリコールの如き有
機溶剤、四級アンモニウム塩、アミンの如き現像促進剤
などを含んでいてもよい。 カラー現像後の処理は通常、漂白処理される。漂白液は
定着処理と同時に行ってもよく、別々でもよい。漂白剤
としては、鉄(II)、コバルト(III)、クロム(I
V)、銅(II)などの多価金属の化合物、過硫酸類など
が用いられる。 例えばフェロシアン化物、重クロム酸塩、鉄、コバルト
の有機錯塩、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢
酸、過硫酸塩、過マンガン酸塩、などを用いることがで
きる。
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。 実施例1 沃化銀2.5モル%を含み他は臭化銀からなる沃臭化銀乳
剤を金及び硫黄増感法により最高高度まで化学熟成し
て、高感度沃臭化銀乳剤を得た。 次いで乳剤を等分して下記第1表の如く、本発明の化合
物及び比較化合物を添加し、さらに硬膜剤としてホルマ
リンを、塗布助剤としてサポニンをそれぞれ適量加え
た。 これらの乳剤を下引済みのポリエステル支持体上に銀量
が3g/m2になるよう均一塗布、乾燥して試料1〜15を
得た。 得られた試料の1組を5℃に設定した冷蔵庫内に他の2
組をそれぞれ高温低湿下および高温高湿下(第1表)に
3日間放置したのち、この3組を通常の方法でウェッジ
露光した。ついでコダックD-72現像液で20℃4分間現像
し定着し、水洗後、センシメトリーした結果を第1表に
示す。 表中の感度はカブリ濃度+0.5の濃度を得るに要する露
光量の対数の逆数を用いて、比較試料を100とした相対
感度で表し、カブリ値はベース濃度を差し引いた値で示
した。 第1表から明らかなように、本発明に係る化合物が比較
化合物に比して苛酷な保存条件下に放置されてもカブリ
の発生を抑制し、感度の減少が小さいことが判る。 実施例2 実施例1と同一の乳剤を用いて下記第2表に示すような
試料を調製した。 得られた試料を実施例1と同様に高温高湿処理してから
通常の方法でウェッジ露光したのち、下記に示す高温迅
速現像液で35℃、30秒間の現像後、定着、水洗してセン
シトメトリーした結果を第2表に示す。 高温迅速現像液処方〔A〕(黒白写真感光材料用) 1−フェニルル-3-ピラゾリドン 1.5g ハイドロキノン 30g 無水亜硫酸ナトリウム 55g 水酸化カリウム 30g 硼 酸 10g 臭化カリウム 5g 5-ニトロインダゾール 0.25g グルタルアルデヒド(25%溶液) 5g 水を加えて1とする。 なお、実施例2で調製した試料のうち試料No.16、No.1
9、No.21、No.23を用いて現像液中に溶出したカブリ防
止剤による現像性を試験した。 比較試料No.19を1m2/現像液当り処理してから、ブ
ランク試料のNo.16を現像した結果、フレッシュな現像
液で処理したものに比較して10%の感度減少があったの
に対して、本発明に係る試料No.21、No.23を同様に処理
したものは感度減少はみられなかった。 実施例−3 セルローストリアセテートフィルム支持体上に下記に示
す組成の各層を順に設けて多層カラー感光材料試料(比
較)を作製した。 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀を含むゼラチン層 第2層:中間層 ゼラチン層 第3層:赤感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀:5モル% 平均粒径0.5μm 銀塗布量…1.79g/m2 増感色素I……銀1モルに対して 6×10-5モル 感色素II……銀1モルに対して 3×10-5モル カプラーA……銀1モルに対して0.06モル カプラーC……銀1モルに対して0.003モル カプラーD……銀1モルに対して0.003モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.3cc/m2 第4層:赤感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀:4モル% 平均粒径0.7μm 銀塗布量……1.4g/m2 増感色素I……銀1モルに対して 3×10-5モル 増感色素II……銀1モルに対して 1.2×10-5モル カプラーF……銀1モルに対して 0.0125モル カプラーC……銀1モルに対して 0.0016モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.2cc/m2 第5層:中間層 第2表と同じ 第6層:緑感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀:4モル% 平均粒径0.5μm 銀塗布量……1.0g/m2 増感色素III……銀1モルに対して 3×10-5モル 増感色素IV……銀1モルに対して 1×10-5モル カプラーB……銀1モルに対して 0.08モル カプラーM……銀1モルに対して 0.008モル カプラーD……銀1モルルに対して 0.0015モル トリクレジルホスフェート塗布量 1.4cc/m2 第7層:緑感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀:5モル% 平均粒径0.75μm 銀塗布量……1.6g/m2 増感色素III……銀1モルに対して 2.5×10-5モル 増感色素IV……銀1モルに対して 0.8×10-5モル カプラーB……銀1モルに対して 0.02モル カプラーM……銀1モルに対して 0.003モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.8cc/m2 第8層:イエローフィルター層 ゼラチン水溶液中に黄色ココロイド銀を含むゼラチン
層。 第9層:青感性低感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀:6モル% 平均粒径0.7μm 銀塗布量……0.5g/m2 カプラーY……銀1モルに対して 0.125モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.3cc/m2 第10層:青感性高感度乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀:6モル% 平均粒径0.8μm 銀塗布量……0.6g/m2 カプラーY……銀1モルに対して 0.04モル トリクレジルホスフェート塗布量 0.1cc/m2 第11層:保護層 トリメチルメタアクリレート粒子(直径1.5μm)を含
むゼラチン層を塗布。 各層のカプラーはトリクレジルホスフェートと酢酸エチ
ルの溶液にカプラーを添加し、乳化剤としてp-ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムを加えて加熱溶解後、加
熱した10%ゼラチン溶液と混合し、コロイドミルで乳化
したものを使用した。 各層には上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤や界面活性
剤を添加した。 以上の如くして作製した試料を試料24とした。試料を作
るのに用いた化合物。 増感色素I:アンヒドロ-5,5′-ジクロロ-3,3′-ジ−
(γ−スルホプロピル)-9-エチル−チアカルボシアニ
ンヒドロキシド・ピリジウム塩 増感色素II:アンヒドロ-9-エチル-3,3′-ジ(γ−スル
ホプロピル)-4,5,4′,5′-ジベンゾチアカルボシアニ
ンヒドキシド・トリエチルアミン塩 増感色素III:アンヒド-9-エチル-5,5′-ジクロロ-3,
3′-ジ−(γ−スルホプロピル)オキサカルボシアニン
ヒドロキシド・ナトリウム塩 増感色素IV:アンヒドロ-5,6,5′,6′-テトラクロロ-1,
1′-ジエチル-3,3′-ジ(β−〔β−(γ−スルホプロ
ポキシ)エトキシ〕エチルイミダゾロカルボシアニンヒ
ドロキシド・ナトリウム塩 カプラーA カプラーB カプラーC カプラーD カプラーF カプラーM カプラーY 前記のハロゲン化銀乳剤層である第3層及び第4層の赤
感性層と第6層、第7層の緑感性層はいずれも増感色素
を添加して後に公知の安定剤として4-ヒドロキシ-6-メ
チル-1,3,3a,7-テトラザインデンをハロゲン化銀1モル
当り3g及び1-フェニル-5-メルカプトテトラゾールをハ
ロゲン化銀1モル当り10mg添加して安定化したものであ
る。 次の青感性乳剤層の第9層及び第10層は、カプラーYを
添加する前に、比較化合物および本発明の化合物を下記
第3表の如く添加してから調整して重層塗布したもので
ある。(試料25〜35)。 得られた多層のカラー感光材料を実施例−1と同様に保
存性試験のための高温高湿下処理を行ってから、通常の
ウェッジ露光をしてのち下記のカラー処理を行った。 処理工程〔処理温度38℃〕 処理時間 発色現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の如くで
ある。 〔発色現像液〕 4-アミノ-3-メチル-N-(β−ヒドロキシエチル) −アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロトリ酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1とする。 〔漂白剤〕 エチレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウム 塩 100.0g エチレンジアミンテトラ酢酸2アンモニウム 塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1とし、アンモニウム水を用いてpH6.0に
調整する。 〔定着液〕 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.6g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH6.0に調整する。 〔安定化液〕 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(小西六写真工業株式会社製) 7.5ml 水を加えて1とする。 第3表は青感性層におよぼす保存試験の結果を示したも
ので、この結果からも本発明に係る化合物が経日による
写真特性の劣化がなく減感性の少ないカブリ抑制効果を
得られることが判る。 第4表は漂白処理に要する時間を示したもので、この結
果から本発明の化合物は比較の化合物に比べて脱銀性の
劣化がないことが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕で表わされる化合物の少
    なくとも一つを含有することを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。 一般式〔I〕 〔式中、Y及びYは各々、水素原子、アルキル基、
    アリール基、−COR1または−SO22を表わす。R1
    及びR2は各々、脂肪族基または芳香族基を表わす。X
    はハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル
    基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基またはニト
    ロ基を表わし、nは0,1または2の整数を表わす。〕
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