JPH0681987U - チップ体搬送用カバーテープおよび電子部品連 - Google Patents

チップ体搬送用カバーテープおよび電子部品連

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JPH0681987U
JPH0681987U JP2507093U JP2507093U JPH0681987U JP H0681987 U JPH0681987 U JP H0681987U JP 2507093 U JP2507093 U JP 2507093U JP 2507093 U JP2507093 U JP 2507093U JP H0681987 U JPH0681987 U JP H0681987U
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田 啓 平
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基材と、感圧性接着剤層と、チップ体保護コ
ート層とからなるチップ体搬送用カバーテープにおい
て、該チップ体保護コート層として、鉛筆ひっかき値
(JIS K5400)がH〜5Hであり、表面硬度に
優れ、かつ柔軟性に富んだ材料、具体的には、分子量1
000以上の放射線架橋性オリゴマーと分子量1000
未満の放射線架橋性多官能モノマーとからなるコート層
を用いる。 【効果】 電子部品実装時の実装エラーを防止すること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の技術分野】
本考案は、小型電子部品等のチップ体を相互に接触させずしかも一体に包装し 、当該チップ体の保管、搬送ないし自動取出に用いられるキャリアテープを封止 するためのカバーテープに関する。また本考案は、上記カバーテープを用いた電 子部品連に関する。
【0002】
【考案の技術的背景】
近年、抵抗、コンデンサ、IC集積回路等の電子部品は小型化してチップ化の 動きが急速に進みつつある。そのため、チップ体の保管と搬送と自動取出とを同 時に行ないうる方式が各種提案されている。その中で、テープキャリア方式が最 も有望な方式とみなされている。
【0003】 従来のテープキャリア方式には、キャリアテープとして通孔が形成された基材 を用いる方式と、キャリアテープとして凹部が形成された基材を用いる方式とが ある。
【0004】 通孔が形成されたキャリアテープを用いる方式は、厚手の帯状の紙等からなる キャリアテープに打ち抜き等の方法で一定の間隔を保って多数の通孔を設けて収 容部とし、別に多数の送り用穴を設け、このキャリアテープの一方の面にボトム テープを貼り付け、該収容部に小型電子部品等のチップ体を収納した後、該キャ リアテープの他方の面をカバーテープでラミネートすることによりチップ体を封 入する。
【0005】 キャリアテープとして凹部が形成された基材を用いる方式では、帯状のプラス チック製テープに一定の間隔で多数の凹部を設けて収容部を形成し、且つ送り穴 を形成したキャリアテープを用い、各収容部に小型電子部品等のチップ体を収納 した後、カバーテープでラミネート封止すればよい。
【0006】 上記の何れの方式の場合もカバーテープを用いているが、このようなカバーテ ープとしては、テープ状基材の片面に熱融着性の接着剤を全面塗布してなるカバ ーテープが用いられていた。しかしながら、このようなカバーテープを用いると 、接着力の制御が困難であり、また搬送中の環境によっては、収納されているチ ップ体とカバーテープの接着剤とが付着してしまい、チップ体を汚染する虞があ った。
【0007】 このような問題点を解決するために、たとえば、実開昭60−47276号公 報には、テープ状基材表面の内、チップ体収容部に対向する部分以外の箇所に接 着剤を塗布してなるカバーテープが開示されている。また実開昭61−1751 74号公報および実公昭62−36766号公報には、テープ状基材の表面に接 着剤層を形成してなり、且つチップ体収容部に対向する部分に薄膜を貼り付け、 この部分を非接着性にしたカバーテープが開示されている。
【0008】 また、特開昭64−37364号公報および特開昭64−37365号公報に は、テープ状基材の表面に接着剤層を形成してなり、且つチップ体収容部に対向 する部分に光硬化性インクでパターン印刷し、この部分を非接着性にしたカバー テープが開示されている。
【0009】 上記公報類に記載のカバーテープを用いると、搬送中の振動等によってカバー テープの接着剤がチップ体に付着し、汚染することを防止できるが、次のような 不都合があることが見出された。
【0010】 接着剤上に薄膜を貼付ける場合においては、キャリアテープに薄膜を貼付する ための接着剤幅を一定に維持することが非常に困難である。 一方、接着剤上に光硬化性インクをパターン印刷してなるカバーテープにおい ては、チップ体の取出時に次のような問題点があることが判明した。
【0011】 チップ体の取出時には、カバーテープを剥がした後、吸着ノズルによりチップ 体を取り出している。この際、キャリアテープを搬送しながら同時にカバーテー プの剥離を行なうため、剥離時の振動により、チップ体のピックアップを円滑に 行なえない場合がある。このため、ある種の実装マシンでは、図4に示すように 、剥離したカバーテープを折り返し、この折り返されたカバーテープごと、吸着 ノズルでキャリアテープを押さえつけ、キャリアテープを振動させないようにし て、チップ体のピックアップを行なっている。この際、剥離されたカバーテープ の表面に、吸着ノズルが強く圧接する。前記公報類に記載のカバーテープの表面 の材質およびその特性は特に限定はされていないものの、例示されているものは いずれも比較的軟質の材料である。したがって、吸着ノズルが圧接すると、カバ ーテープの表面が削り取られてしまう。この削り屑が、吸着ノズルに堆積してし まい、実装エラーの原因となることがあった。
【0012】
【考案の目的】
本考案は上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、本考案の第1 の目的は、電子部品等実装時の実装エラーを防止することにある。さらに本考案 の第2の目的は、多数の電子部品を安定して輸送することができる電子部品連を 提供することにある。
【0013】
【考案の概要】
本考案に係るチップ体搬送用カバーテープは、チップ体が収容される収容部が 長手方向に断続的に形成されたテープ状のキャリアテープの表面に貼着されて、 前記収容部を封止するチップ体搬送用カバーテープであって、 テープ状の基材と、該基材の片面に形成された感圧性接着剤層と、該感圧性接 着剤層表面のうち少なくとも前記収容部に対向する表面部分に形成されたチップ 体保護コート層とからなり、 該チップ体保護コート層を形成する樹脂の、JIS K5400に準拠して測 定した鉛筆ひっかき値がH〜5Hであることを特徴としている。
【0014】 このような要件を充足するチップ体保護コート層の具体例としては、 30〜90重量部の分子量1000以上の放射線架橋性オリゴマーと、 10〜70重量部の分子量1000未満の放射線架橋性多官能モノマーと、 必要に応じ、0.1〜10重量部の光重合開始剤とからなる放射線硬化性コー ト層があげられる。
【0015】 本考案に係る電子部品連は、チップ体が収容される多数の収容部が長手方向に 断続的に形成されたテープ状のキャリアテープと、該収容部に収容されてなる多 数の電子部品と、該収容部を封止するチップ体搬送用カバーテープとからなり、 該チップ体搬送用カバーテープが、上記本考案に係るカバーテープであることを 特徴としている。
【0016】
【考案の具体的説明】
本考案に係るチップ体搬送用カバーテープについて、図面に示す実施例に基づ き、さらに具体的に説明する。
【0017】 本考案に係るチップ体搬送用カバーテープは、チップ体が収容される収容部が 長手方向に断続的に形成されたテープ状のキャリアテープの表面に貼着されて、 前記収容部を封止するために用いられる。
【0018】 図1に、本考案に係るチップ体搬送用カバーテープの断面図と、その使用状態 を示す。 図1に示すように、本考案に係るチップ体搬送用カバーテープ10は、テープ 状の基材1と、この基材1の片面に形成された感圧性接着剤層2とと、チップ体 保護コート層3とからなる。チップ体保護コート層3は、チップ体14が収納さ れるべき収容部に対向する感圧性接着剤層2の表面を覆うように形成されている 。
【0019】 テープ状の基材1は透明であることが好ましく、透明基材を用いることにより 、収容されているチップ体の識別が容易に行なえるので、実装エラーを低減する ことができる。
【0020】 基材1の材質としては、種々の合成樹脂が用いられうるが、好ましくは延伸ポ リエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリプロピレン(PP)、延伸ポリ アミド、延伸ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ リエチレン、ポリアクリロニトリル等が用いられる。この基材1の肉厚は6〜2 00μm、好ましくは10〜100μmが良い。
【0021】 感圧性接着剤層2は、上記基材1の片面に形成されている。感圧性接着剤層2 の厚みは、特に限定はされないが、好ましくは5〜50μm、特に好ましくは1 0〜30μm程度である。
【0022】 感圧性接着剤層2の材質としては、アクリル系、ゴム系、シリコーン系などの 種々の接着剤が用いられうる。 チップ体保護コート層3は、表面硬度に優れ、かつ柔軟性に富んだ材料により 形成されている。このようなチップ体保護コート層3を用いると、吸着ノズルが 圧接されても、削り屑が発生しないので、安定してチップ体の実装を行なうこと ができる。このようなチップ体保護コート層3の膜厚は、通常、1〜30μm程 度であり、好ましくは3〜10μm程度である。
【0023】 チップ体保護コート層3は、JIS K5400における鉛筆ひっかき値がH 〜5Hである必要がある。 鉛筆ひっかき値がHよりも小さければ、表面硬度が軟か過ぎ、吸着ノズルの摺 動により削り屑が発生する。また5Hよりも大きければ柔軟性に劣り、図4に示 すような急角度の折曲げにより保護コート層が割れたり、剥がれたりして、接着 面が露出し、チップ体が付着する畏れがある。
【0024】 このような表面硬度に優れ、かつ柔軟性に富む材料としては、具体的には、放 射線架橋性オリゴマーと、放射線架橋性多官能モノマーとからなる組成物に放射 線を照射して重合硬化させた放射線硬化性コート層をあげることができる。上記 組成物には、所望により、重合を促進するために光重合開始剤を加えておいても よい。放射線としては、具体的には、紫外線あるいは電子線等が用いられる。
【0025】 放射線架橋性オリゴマーは、組成物100重量部に対して、30〜90重量部 、好ましくは40〜70重量部の量で用いられる。 放射線架橋性多官能モノマーは、組成物100重量部に対して、10〜70重 量部、好ましくは30〜60重量部の量で用いられる。
【0026】 また、所望により用いられる光重合開始剤は、組成物100重量部に対して、 0.1〜10重量部、好ましくは2〜6重量部の量で用いられる。 放射線架橋性オリゴマーとしては、分子量1000以上、好ましくは1000 〜8000、特に好ましくは2000〜6000のオリゴマーが用いられる。
【0027】 このような放射線架橋性オリゴマーの具体的な例としては、ウレタンアクリレ ートオリゴマー、エステルアクリレートオリゴマーおよびエポキシアクリレート オリゴマーなどがあげられる。
【0028】 上記のうち、ウレタンアクリレートオリゴマーについて、具体的に説明すると 、ウレタンアクリレートオリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型な どのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物たとえば2,4−トルイレ ンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート、1,3−キシレン ジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン4, 4−ジイソシアネートなどを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプ レポリマーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレートた とえば2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリ レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク リレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタ クリレートなどを反応させて得られ、このウレタンアクリレート系オリゴマーは 、炭素−炭素二重結合を少なくとも1個以上有する放射線重合性化合物である。
【0029】 またエステルアクリレートオリゴマーとしては、具体的には、2価のカルボン 酸またはその誘導体と、2価又はそれ以上のアルコールとから得られるエステル プレポリマーを、アクリル酸とエステル化反応させて得られるオリゴマーをあげ ることができる。
【0030】 エポキシアクリレートオリゴマーとしては、具体的には、ビスフェノールAジ グリシジルエーテルの2量体または数量体よりなるプレポリマーから誘導される アクリレート、ノボラックのポリグリシジルエーテル等から誘導されるアクリレ ートなどがあげられる。
【0031】 上記の放射線架橋性オリゴマーは1種単独で、または2種以上を組み合わせて 用いることができる。 放射線架橋性多官能モノマーとしては、分子量1000未満、好ましくは20 0〜700の単量体が用いられる。
【0032】 放射線架橋性多官能モノマーとしては、光照射によって三次元網状化しうる分 子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有する単量体が広く用 いられ、具体的には、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリト ールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリ スリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペン タエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレー ト、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリ トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペン タエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリ レート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトー ルヘキサメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロ ールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ト リメチロールプロパントリメタクリレート等が用いられる。また上記放射線架橋 性多官能性モノマーは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることが できる。
【0033】 また本考案において所望により用いられる光重合開始剤としては、具体的には 、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ インイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチ ウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチ ル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。上記光重合開始剤は1種単 独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0034】 本考案に係るチップ体搬送用カバーテープのチップ体保護コート層3は、上記 のような、放射線架橋性オリゴマー、放射線架橋性多官能モノマー、および所望 により光重合開始剤からなる組成物を重合硬化させることにより形成される。
【0035】 本考案のチップ体搬送用カバーテープは、具体的には、次のようにして製造す ることができる。まず、所定の基材1の表面を、後述する剥離剤により、ロール コーター、グラビアコーターなどを用いて離型処理した後、該処理面の反対面に 感圧性接着剤層2をロールコーター、ナイフコーターなどにより塗布形成する。
【0036】 次いで、感圧性接着剤層2の表面にチップ体保護コート層3を形成する。なお 、本考案のチップ体搬送用カバーテープは、図1に示すように、キャリアテープ 12と貼り合わせて使用するが、キャリアテープ12と貼り合わせた場合に、感 圧性接着剤層2の表面の内、キャリアテープ13のチップ体14収容部に対向す る部分にチップ体保護コート層3を形成する。チップ体保護コート層3は、前述 した組成物を、フレキソ、凸版、ロータリースクリーン、グラビア等の印刷、あ るいはディスペンサーによる塗布などの手段により塗布して塗膜を形成し、これ に放射線(紫外線、電子線等)を照射して重合硬化させることにより形成される 。照射する放射線量は、通常は、15〜100mJ/cm2 、好ましくは20〜50 mJ/cm2 程度である。
【0037】 このような本考案に係るチップ体搬送用カバーテープ10は、表面硬度に優れ 、かつ柔軟性に富んだチップ体保護コート層3を備えているので、搬送中の接着 剤によるチップ体汚染を防止できるため、チップ体の信頼性が向上する。また取 出時に吸着ノズルが圧接する部分が、充分に堅牢であるので、チップ体の取出工 程において、削り屑を低減できるため実装エラーを防止することが可能になる。
【0038】 本考案のチップ体搬送用カバーテープには、基材1の片面(感圧性接着剤層2 が形成されていない面)に剥離層を設けてもよい。剥離層の材質としては、シリ コーン系、フッ素系、長鎖アルキル系の樹脂が用いられる。さらに、この保護コ ート層3および剥離層に帯電防止処理を施しておいてもよい。帯電防止処理は、 具体的には以下の手法により行なう。カーボン、金属、カチオン系、アニオン系 、ノニオン系から選ばれる帯電防止処理剤を基材1上に塗布して後、コート用樹 脂を塗布するか、コート層3等の特性を阻害しない程度に帯電防止処理剤をコー ト用樹脂に添加して基材1に塗布する。
【0039】 また基材1に帯電防止処理剤をねりこんでもよい。 接着剤は、剥離帯電量が大きいため電子部品の信頼性を損なう場合があったが 、このような帯電防止処理を施しておくと、静電気による電子部品の損傷を防止 することができる。
【0040】 本考案に係るチップ体搬送用カバーテープは、従来のテープキャリア方式に特 に変更を加えることなく、たとえば電子部品連保持体等として使用することがで きる。
【0041】 キャリアテープとして凹部が形成された基材を用いる方式(図2参照;図中チ ップ体保護コート層は省略した)では、帯状のプラスチック製テープに一定の間 隔で多数の凹部を設けて収容部を形成し、且つ送り用穴13を形成したキャリア テープ12を用い、各収容部に小型電子部品等のチップ体14を収納した後、カ バーテープ10でラミネート封止すれば多数の電子部品が収容されてなる電子部 品連が得られる。
【0042】 通孔が形成されたキャリアテープを用いる方式(図3参照;図中チップ体保護 コート層は省略した)では、厚手の帯状の紙等からなるキャリアテープ15に打 ち抜き等の方法で一定の間隔を保って多数の通孔を設けて収容部とし、別に多数 の送り用穴13を設け、このキャリアテープ15の一方の面にボトムテープを貼 り付け、該収容部に小型電子部品等のチップ体14を収納した後、該キャリアテ ープ15の他方の面をカバーテープ10でラミネートし、チップ体を封入するこ とにより電子部品連が得られる。
【0043】 また、チップ体の取出しは、図4に示す手法によってなされる。 以上、本考案に係るチップ体搬送用カバーテープならびに電子部品連を説明し てきたが、本考案はこれらには限定されず、部分的な変更、追加等をも包含する 。たとえば、基材あるいは接着剤の材質は、本考案の目的を損なわない範囲で、 例示した材質に限られず、種々変更可能である。また基材は、単層には限定され ず、2層以上の積層体であってもよい。さらにキャリアテープの収容部に収納さ れるチップ体としては、小型電子部品に限らず、小型機械部品、あるいは錠剤等 であってもよい。
【0044】
【考案の効果】
以上、説明してきたように、本考案によれば、電子部品等実装時の実装エラー を防止することが可能になる。さらに本考案によれば、多数の電子部品を安定し て輸送できる電子部品連が提供される。
【0045】
【実施例】 以下、本考案を実施例によりさらに具体的に説明するが、本考案はこれら実施 例に限定されるものではない。
【0046】 なお、以下の実施例および比較例において、鉛筆ひっかき値の評価、保護コー ト層の削れの評価、屈曲時における保護コート層の割れの評価および実装機での テストを下記の手法に従って行った。
【0047】
【保護コート層の鉛筆ひっかき値の評価】
JIS K5400記載の鋼板からなる試験板上に、保護コート層となる組成 物(組成を表1に示す)を5μm厚になるよう塗布し、次いで40mJ/cm2の 放射線を照射し、保護コート層の重合硬化を行い、評価用サンプルとする。
【0048】 サンプルをJIS K5400に記載の鉛筆ひっかき試験機に装着し、所定の 鉛筆で保護コート層をひっかき、鉛筆ひっかき値を求める。
【0049】
【保護コート層の削れの評価】
チップ体保護コート層表面硬度を下記の堅牢度試験によって評価した。 幅9.3cm、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート基材上に、全面に、 20μm厚のアクリル系感圧性接着剤層をナイフコーターにより形成し、次いで 、接着剤層上に、5μm厚で保護コート層となる組成物(組成を表1に示す)を 凸版印刷により塗布する。次いで、40mJ/cm2 の放射線を照射し、保護コート 層の重合硬化を行ない、得られた3層積層体を評価用サンプルとする。
【0050】 サンプルをJIS L 0823に記載の摩擦試験機II型に装着する。なお、 JIS L 0823では、サンプル表面の摩擦を行なうのに白綿布が用いられ るが、本評価方法では、白綿布に代えてスチールウールNo. 0000が用いられる。
【0051】 サンプル装着後、荷重200gにて、保護コート層表面を200回摩擦した後 、保護コート層表面を50倍拡大鏡で観察する。観察の結果、アクリル系感圧性 接着剤層あるいはポリエステル基材の露出がないものを合格とする。
【0052】
【耐屈曲性の評価】
チップ体保護コート層の耐屈曲性を下記の試験によって評価した。 幅50mm、厚さ200μmのポリエチレンテレフタレート基材上に、全面に 、2.5μm厚で保護コート層となる組成物(組成を表1に示す)を凸版印刷に より塗布する。なお、保護コート層は、接着剤層の長手方向両端の略1mmを除い た部分に形成される。次いで、40mJ/cm2 の放射線を照射し、保護コート層の 重合硬化を行ない、得られた2層積層体を評価用サンプルとする。
【0053】 サンプルを直径2mmの心棒の回りにポリエステル基材が内側になるように18 0度折り曲げて固定する。1分間保持後にサンプルを取り出し、折曲部に位置す る保護コート層表面の状態を目視により観察する。この結果、保護コート層表面 にクラックあるいは剥離が確認されないものを合格とする。
【0054】
【実装機でのテスト】
チップ体搬送用カバーテープの実装機でのテストを下記の手法により行なった 。
【0055】 評価用サンプルとしては、上記の堅牢度試験に用いたサンプルと同一のものを 用いた。 具体的手法:図4に示す工程を有する実装機において、チップ体を取り出す作 業を10000回行い、テスト後の吸着ノズルおよびカバーテープのコート層の 状態を50倍の顕微鏡で確認を行う。また、実装エラー回数をカウントする。そ の結果、テスト後の吸着ノズルの汚染のないもの、且つテスト後のカバーテープ のコート層に割れのないもの、且つ実装エラーのないものを合格とする。
【0056】
【実施例1】 コート層製造用組成物を表1に示す配合に調製した。 得られた組成物を用いてコート層を形成し、上記の評価を行なった。
【0057】 結果を表1に示す。
【0058】
【比較例1および2】 コート層製造用組成物の組成を表1に記載のように変更した。 結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】 1)放射線架橋性オリゴマー(ウレタンアクリレートオリゴマー:重量平均分子 量約5000) 2)放射線架橋性多官能性モノマー(トリメチロールプロパントリアクリレート ) 3)光重合開始剤(ベンゾインメチルエーテル)
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係るチップ体搬送用カバーテープと
キャリアテープの使用状態を示す。
【図2】 本考案に係る電子部品連の概略説明図であ
る。
【図3】 本考案に係る電子部品連の概略説明図であ
る。
【図4】 ノズルによりカバーテープを圧接してチップ
を取出す工程を示す図である。
【符号の説明】
1…基材 2…感圧性接着
剤部 3…チップ体保護コート層 10…チップ体搬
送用カバーテープ 12…キャリアテープ 13…送り用穴 14…チップ体 15…キャリア
テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岡 野 又 彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)考案者 平 田 啓 埼玉県浦和市辻7−7−3 (72)考案者 小宮山 幹 夫 埼玉県浦和市辻7−7−3 (72)考案者 田 口 克 久 埼玉県浦和市文蔵2−19−11

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ体が収容される収容部が長手方向
    に断続的に形成されたテープ状のキャリアテープの表面
    に貼着されて、前記収容部を封止するチップ体搬送用カ
    バーテープであって、 テープ状の基材と、該基材の片面に形成された感圧性接
    着剤層と、該感圧性接着剤層表面のうち少なくとも前記
    収容部に対向する表面部分に形成されたチップ体保護コ
    ート層とからなり、 該チップ体保護コート層を形成する樹脂の、JIS K
    5400に準拠して測定した鉛筆ひっかき値がH〜5H
    であることを特徴とするチップ体搬送用カバーテープ。
  2. 【請求項2】 前記チップ体保護コート層が、 分子量1000以上の放射線架橋性オリゴマー:30〜
    90重量部と、 分子量1000未満の放射線架橋性多官能モノマー:1
    0〜70重量部とからなる放射線硬化性コート層である
    ことを特徴とする請求項1に記載のチップ体搬送用カバ
    ーテープ。
  3. 【請求項3】 前記チップ体保護コート層が、 分子量1000以上の放射線架橋性オリゴマー:30〜
    90重量部と、 分子量1000未満の放射線架橋性多官能モノマー:1
    0〜70重量部と、 光重合開始剤:0.1〜10重量部とからなる放射線硬
    化性コート層であることを特徴とする請求項1に記載の
    チップ体搬送用カバーテープ。
  4. 【請求項4】 チップ体が収容される多数の収容部が長
    手方向に断続的に形成されたテープ状のキャリアテープ
    と、該収容部に収容されてなる多数の電子部品と、該収
    容部を封止するチップ体搬送用カバーテープとからなる
    電子部品連において、 該チップ体搬送用カバーテープが、請求項1〜3のいず
    れかに記載のテープであることを特徴とする電子部品
    連。
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