JP3773239B2 - 搬送用具用光硬化性粘着ラベル、及び前記粘着ラベルの剥離方法 - Google Patents

搬送用具用光硬化性粘着ラベル、及び前記粘着ラベルの剥離方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送用具用光硬化性粘着ラベル、及び前記粘着ラベルの剥離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、個々の物流品又は物流品の搬送用具の表面には、物流管理用ラベルとして粘着ラベルが貼付されている。物流管理用ラベルとしては、例えば、剥離材上に設けた粘着ラベルの表面基材上にバーコードなどの情報を印刷又は印字した後に、粘着ラベルを剥離材から剥がし、個々の物流品又は物流品の搬送用具の表面などに貼付して、その物流品の管理に使用する場合が多い。
物流業界で使用するプラスチック製コンテナや電子機械工業会で使用する物流品搬送用のプラスチック製ケース又はリールなどの搬送用具では、その搬送用具が破損したり、汚れがひどくなって、搬送用具としての機能が損なわれない限り、物流管理用ラベルのみを取り替えて、搬送用具として繰り返して使用されている。物流管理用ラベルの取り替えは、古いラベルの上から新しいラベルを次々に貼付することによって行うこともできるが、この方法は、最も上側のラベルが剥がれた場合、下側のラベルが現れ、誤認する可能性があり、好ましくないので、一般的には、物流品の搬送用ケース又はリールの表面から古いラベルを引き剥がして、搬送用具として繰り返し使用する場合が多い。
【0003】
近年、プラスチック製の物流品の搬送用具は、省資源化を目均に、搬送用具として繰り返し使用されるか、又はプラスチック材料として溶融再利用されることが、ますます多くなってきている。繰り返し使用及び溶融再利用のためには、前記のとおり、プラスチック製搬送用具の表面から粘着ラベルを剥がすことが望まれている。
しかしながら、従来は、一枚ずつ人間が手で剥がすか、せいぜい溶剤を用いて剥がし易くしてから人間が手で剥がすことが行われていたため、その簡略化が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、例えば、繰り返し使用可能な物流品の保管用も含めた搬送用具の表面から粘着ラベルを剥離する操作を簡略化することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明により、
(1)表面基材、
(2)その表面基材の上に設けられ、光硬化後の粘着力が0.8N/25mm以下となる光硬化性粘着剤層、
(3)前記表面基材の光硬化性粘着剤層が設けられていない側の表面上に設けた第二粘着剤層、及び
(4)その第二粘着剤層の上に設けた熱収縮性基材
を含む、搬送用具用粘着ラベルによって解決することができる。
本発明による搬送用具用粘着ラベルの好ましい態様によれば、前記の表面基材は熱収縮性である。
【0006】
本発明は、
(1)表面基材、
(2)その表面基材の上に設けられ、光硬化後の粘着力が0.8N/25mm以下となる光硬化性粘着剤層、
(3)前記表面基材の光硬化性粘着剤層が設けられていない側の表面上に設けた第二粘着剤層、及び
(4)その第二粘着剤層の上に設けた熱収縮性基材
を含み、前記の光硬化性粘着剤層によって搬送用具に貼付されている搬送用具用粘着ラベルに対し、前記表面基材又は前記搬送用具を介して前記光硬化性粘着剤層に光線を照射することにより前記光硬化性粘着剤を硬化させて粘着力を低下させた後、更に加熱処理を行って、前記粘着ラベルを前記搬送用具から剥離することを特徴とする、搬送用具用粘着ラベルの剥離方法にも関する。
本発明による剥離方法の好ましい態様によれば、前記表面基材が熱収縮性である粘着ラベルに対し、前記光硬化性粘着剤層に光線を照射した後、更に加熱処理を行う。
本発明による剥離方法の別の好ましい態様によれば、前記光硬化性粘着剤に光線を照射した後、更に加熱処理を行い、続いて前記粘着ラベルに気体を噴射する。
本発明による剥離方法の更に別の好ましい態様によれば、前記搬送用具が貫通孔を備えており、その貫通孔を覆うように前記粘着ラベルを貼付し、前記搬送用具の貫通孔より前記粘着ラベルの粘着剤層に気体を噴射する。
また、本発明は、
表面基材と、その表面基材の上に設けられ、光硬化後の粘着力が0.8N/25mm以下となる光硬化性粘着剤層とを含み、前記の光硬化性粘着剤層によって、貫通孔を備えた搬送用具に、その貫通孔を覆うよう貼付されている搬送用具用粘着ラベルに対し、
前記表面基材又は前記搬送用具を介して前記光硬化性粘着剤層に光線を照射することにより前記光硬化性粘着剤を硬化させて粘着力を低下させ、前記搬送用具の貫通孔より前記粘着ラベルの粘着剤層に気体を噴射することによって、前記粘着ラベルを前記搬送用具から剥離することを特徴とする、搬送用具用粘着ラベルの剥離方法にも関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による搬送用具用粘着ラベル及び搬送用具用粘着ラベルの剥離・除去方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明による搬送用具用粘着ラベルの一態様の模式的断面図である。図1に示す態様の搬送用具用粘着ラベル1は、表面基材10と光硬化性粘着剤層11からなる。使用前は、前記光硬化性粘着剤層11を保護するために、剥離材12の上に貼付しておくことができる。
【0008】
本発明において、表面基材10としては、通常の粘着ラベルにおいて表面基材として使用されている任意の基材を用いることができる。すなわち、表面上に、物流管理用のデータなどを印刷又は印字することのできる表面基材が好ましく、具体的には、表面基材10として、例えば、上質紙、コート紙、若しくはアート紙等の紙基材、あるいはポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、若しくはポリプロピレンフィルム等のフィルム基材や、それら基材にインキ受容性、感圧性若しくは感熱性などの印刷層を設けた紙基材やフィルム基材を用いることができる。
更に、本発明においては、表面基材10として熱収縮性表面基材を用いることができる。この熱収縮性表面基材としては、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、又はポリエステルフィルムなどを挙げることができる。前記熱収縮性表面基材の収縮率は、40℃〜80℃の温度で1秒〜60秒間加熱した場合、縦方向(長さ方向)に10%〜90%であると、本発明の粘着ラベルを被着体(搬送用具)から容易に剥離することができるので好ましい。
表面基材10の厚さは特に限定されず、使用する材質により適宜変更可能であるが、10〜250μmが好ましい。
本発明において、光硬化性粘着剤層用に適した粘着剤としては、光重合性アクリレートポリマーに光重合開始剤を添加した配合物、又はポリアクリル酸エステルに光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマーと光重合開始剤とを添加した配合物を挙げることができる。
【0009】
ここで、光重合性アクリレートポリマーとは、側鎖部に炭素−炭素二重結合の光重合性官能基を有するアクリレートポリマーである。使用することのできる光重合性アクリレートポリマーの分子量は、特に限定されるものではないが、重量平均分子量が好ましくは200,000〜1,000,000、より好ましくは400,000〜800,000である。
この光重合性アクリレートポリマーは、例えば、側鎖部に水酸基、カルボン酸基、エポキシ基、又はアミノ基などの官能基を有するアクリレートポリマー(以下、「官能性アクリレートポリマー」と称する)と、これらの側鎖官能基と反応する官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物(以下、「反応性不飽和化合物」と称する)とを反応させることによって合成することができる。前記の反応性不飽和化合物としては、ヒドロキシスチレン、アミノスチレン、ビニル安息香酸、酢酸ビニルフェニル、ケイ皮酸ビニルフェニル、(メタ)アクリル酸、無水(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロライド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、グリシジルエチル(メタ)アクリレート、又はメタクリロイルオキシエチルイソシアナートなどを挙げることができる。
【0010】
なお、前記の官能性アクリレートポリマーと、前記の反応性不飽和化合物との配合比は、前記官能性アクリレートポリマー100重量部に対し、前記反応性不飽和化合物が0.5重量部〜40重量部の範囲にあることが好ましく、3重量部〜30重量部の範囲にあることがより好ましい。前記反応性不飽和化合物の配合比が0.5重量部を下回ると、光線照射後における粘着剤層の粘着力の低下が不十分となり、それによって粘着ラベルの剥離が容易でなくなる。また、前記反応性不飽和化合物の配合比が40重量部を超えると、光線照射前の粘着剤層の粘着力が不足する。
【0011】
一方、ポリアクリル酸エステルに光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマーと光重合開始剤とを添加して調製する粘着剤に用いるポリアクリル酸エステルの例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、又は(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノエチルエステルなどの重合体、あるいはこれらの共重合体などを挙げることができる。使用することのできるポリアクリル酸エステルの分子量は、特に限定されるものではないが、重量平均分子量が好ましくは200,000〜1,000,000、より好ましくは400,000〜800,000である。
【0012】
また、前記のポリアクリル酸エステルに添加される光重合性モノマーあるいは光重合性オリゴマーは、特に限定されないが、例えば以下のような化合物を挙げることができる。
光重合性モノマーの例としては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、又はテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0013】
光重合性オリゴマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ポリエーテル(メタ)アクリレート樹脂、又はウレタン(メタ)アクリレート樹脂などを挙げることができる。使用することのできる光重合性オリゴマーの分子量は、特に限定されるものではないが、重量平均分子量が好ましくは1,000〜30,000、より好ましくは1,000〜10,000である。
【0014】
また、ポリアクリル酸エステルに光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマーと光重合開始剤とを添加して調製する粘着剤における配合比は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリアクリル酸エステル100重量部に対して、光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマーが好ましくは0.5〜40重量部、より好ましくは3〜30重量部である。前記光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマーの配合比が0.5重量部未満になると、光線照射後における粘着剤層の粘着力の低下が不十分となり、それによって粘着ラベルの剥離が容易でなくなり、40重量部を超えると、光線照射前の粘着剤層の粘着力が不足する。
【0015】
また、前記の光硬化性粘着剤中に含まれる光重合開始剤も特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、又はp−ジメチルアミン安息香酸エステルなどを挙げることができる。
ここで、光重合性アクリレートポリマーに光重合開始剤を添加して調製する粘着剤における光重合開始剤の配合比は、特に限定されるものではないが、例えば、光重合性アクリレートポリマー100重量部に対し、0.001〜5重量部であることが好ましい。
【0016】
また、ポリアクリル酸エステルに光重合性モノマー及び/又は光重合性オリゴマーと光重合開始剤とを添加して調製する粘着剤における光重合開始剤の配合比は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリアクリル酸エステル100重量部に対して、0.001〜5重量部であることが好ましい。
但し、光線照射として電子線照射を行うことによって光硬化性粘着剤を硬化させる場合は、光重合開始剤を添加する必要がない。
【0017】
なお、必要に応じて、前記の各々の粘着剤中に更に架橋剤、可塑剤、及び/又はフィラーなどを添加することも可能である。
【0018】
架橋剤の例としては、トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、若しくはイソホロンジイソシアナートなどのイソシアナート類、前記イソシアナート化合物にジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、若しくはグリセリンなどを付加させたイソシアナート付加物、あるいはビスフェノールA型、若しくはビスフェノールF型などのエポキシ化合物などを挙げることができる。
【0019】
可塑剤の例としては、ジオクチルフタレート、セバチン酸ジブチル、アジピン酸ジブチル、又はトリメリット酸トリブチルなどを挙げることができる。
【0020】
フィラーの例としては、タルク、酸化チタン、シリカ、又は炭酸カルシウムなどを挙げることができる。
【0021】
また、前記の光硬化性粘着剤における前記の架橋剤、可塑剤及び/又はフィラーの配合比は、光重合性アクリレートポリマー100重量部又はポリアクリル酸エステル100重量部に対して、架橋剤0〜20重量部、及び/又は可塑剤0〜20重量部を添加することもできる。また、光線照射を阻害しない範囲で、フィラーを添加することが可能である。
【0022】
本発明において光硬化性粘着剤層11の厚さは、通常5〜100μmの範囲であり、好ましくは10〜25μmの範囲である。光硬化性粘着剤層11の厚さが5μmよりも薄いと、十分な粘着力が得られない場合があり、また100μmを超えると粘着剤内部まで照射光線が十分に透過せず、粘着力が低下しない場合がある。
【0023】
本発明において、前記光硬化性粘着剤層11の粘着力とは、光硬化性粘着剤層と搬送用具とを引き剥がすのに必要な力を意味するものであり、光線を照射する前と後の粘着力について、例えば、JIS Z0237に準じて測定することができる。
【0024】
光線照射前の光硬化性粘着剤層11の粘着力は、好ましくは3N/25mm〜30N/25mmの範囲内、より好ましくは5N/25mm〜15N/25mmの範囲内である。粘着力が30N/25mmを超えると、剥離する際に光を照射して粘着力を低下させるのに必要な時間が長くなり、また剥離する際の好ましい粘着力を得ることが困難になる。また、粘着力が3N/25mmを下回ると、搬送中に搬送用具から粘着ラベルが脱離してしまうことがある。
【0025】
一方、光線照射後の光硬化性粘着剤層の粘着力は、好ましくは0.8N/25mm以下、より好ましくは0.6N/25mm以下である。粘着ラベルの剥離時に光硬化性粘着剤層の粘着力の低下が不十分であると、粘着ラベルが搬送用具から剥離しないことがあるが、0.8N/25mm以下であれば手で簡単に粘着ラベルを搬送用具から剥がすことができるだけでなく、加熱処理や気体噴射処理を更に実施することにより、一層容易に粘着ラベルを剥がすことができる。
【0026】
光硬化性粘着剤層の粘着力を低下させるための光線照射は、粘着剤中に含まれる光重合性成分を反応させる光線(例えば、紫外線、可視光線又は電子線)を生じる光源を用いて実施することができる。紫外線照射に用いる光源には、例えば、白熱灯、カーボンアーク灯、蛍光灯、水銀灯、キセノンランプ、又はヒュージョンHランプなどを使用することができる。照射条件は、特に限定されることなく、光重合性成分や照射後の粘着力に応じて変化させることができる。通常、照射強度は30w/cm〜500w/cm、照射距離は1cm〜50cm、及び照射時間は0.1秒〜600秒の条件で行われる。
【0027】
本発明の搬送用具用粘着ラベルを、その使用前に貼付しておく際に用いることのできる剥離材としては、通常の粘着ラベルにおいて使用されている任意の剥離材、例えば、紙や合成樹脂フィルム等にシリコーン樹脂等の離型処理を施した剥離材を挙げることができる。剥離材の厚さも特に限定されず、使用する材質により適宜変更可能であるが、通常は20〜200μm程度である。
【0028】
本発明の粘着ラベルは、通常の方法で作成することができる。図1に示す態様の粘着ラベル1は、剥離材12上に、上記の粘着剤組成物を、ロールナイフコーター、グラビヤコーター、ダイコーター、リバースコーター、又はマイヤーバーなど一般に公知の方法に従って塗工して光硬化性粘着剤層11を形成し、次いで、その光硬化性粘着剤層11上に表面基材10を貼り合わせて、剥離材12上に作成する。
【0029】
図2は本発明による搬送用具用粘着ラベルの別の態様の模式的断面図である。この態様の搬送用具用粘着ラベル2では、物流管理用のデータなどを印刷又は印字する方法として加熱方式を適用可能にし、しかも搬送用具用粘着ラベル2に熱収縮性を付与することができる。図2に示す態様の搬送用具用粘着ラベル2は、図1に示す態様と同様の表面基材10と光硬化性粘着剤層11とを含み、更に、前記表面基材10において、前記光硬化性粘着剤層11を有する表面とは反対側の表面の上に、第二粘着剤層13を設け、その第二粘着剤層13の上に更に熱収縮性基材14を設けてなる。この搬送用具用粘着ラベル2も、図1に示す態様と同様に、使用前は、前記光硬化性粘着剤層11を保護するために、剥離材12の上に貼付しておくことができる。
前記熱収縮性基材14としては、前述の熱収縮性表面基材を使用することができる。また、熱収縮性基材の厚さは特に限定されず、10〜250μm程度である。
前記第二粘着剤層用の粘着剤も特に限定されるものではなく、公知のアクリル系、ゴム系、又はシリコーン系粘着剤等を用いることができる。なお、第二粘着剤層用の粘着剤は、光硬化性でないことが好ましい。第二粘着剤層13の厚さも特に限定されるものではなく、通常5〜100μmであり、特に5〜50μmが好ましい。
【0030】
図2に示す態様の粘着ラベル2は、例えば、予め熱収縮性基材14に前記第二粘着剤層13を設けた熱収縮性シート15を前記と同様の方法に従って形成しておき、一方、図1に示す態様の粘着ラベル1の表面基材10の表面上に物流管理用データなどを印刷又は印字した後で、その粘着ラベル1に前記熱収縮性シート15を貼り合わせることにより作成することができる。あるいは、図2に示す態様の粘着ラベル2の別の製法としては、図1に示す態様の粘着ラベル1の表面基材10の表面上に物流管理用データなどを印刷又は印字した後で、印刷後の表面基材10の印字・印刷表面上に直接第二粘着剤層13を設け、その第二粘着剤層13の上に熱収縮性基材14を貼り合わせることにより、粘着ラベル2を作成することもできる。
【0031】
本発明の粘着ラベルは、搬送用具の表面に貼付して用いるのに適している。すなわち、本発明の粘着ラベルの被着体は、搬送用具である。ここで搬送用具とは、物流品の保管用や搬送用だけでなく、展示用などの用具も含む。一般的に、物流品の搬送用具の表面には、物流管理用ラベルとして粘着ラベルが貼付されている。従って、本発明の粘着ラベルは、特には、物流管理用の搬送用具用粘着ラベルである。また、物流品の搬送用具としては、例えば、プラスチック製コンテナや電子機械工業会で使用する物流品搬送用のプラスチック製ケース又はリールなどを挙げることができる。前記プラスチックの材料は特に限定されないが、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂などを挙げることができる。
【0032】
本発明の粘着ラベル及び/又は前記搬送用具は、光硬化性粘着剤を硬化することのできる光線を硬化可能な量で透過させることが好ましく、そのためには、例えば、紫外線を用いる場合は350nmの紫外線波長において10%以上の透過率を有することが好ましい。透過率が10%未満であると十分な光硬化処理が得られず、ラベル剥離を行うことができない場合がある。前記搬送用具が光透過性である場合は、本発明の粘着ラベルは光透過性である必要がなくなり、光透過性を考慮せずに表面基材を選択することや粘着ラベル全面に印刷することが可能となるので、光透過性搬送用具を用いることが特に好ましい。
【0033】
図2に示す態様の粘着ラベル2で、熱収縮性シート15及び表面基材10を介して光硬化性粘着剤11に350nmの紫外線を照射する場合には、熱収縮性シート15及び表面基材10が全体として10%以上の透過率を有することが好ましい。なお、前記搬送用具が前記の光線透過性を有している場合は、表面基材又は熱収縮性シートが光線透過性である必要はない。
【0034】
図3及び図4は、図1に示す態様の粘着ラベル1を、それが貼付されている搬送用具(被着体)3から剥離する方法を模式的に示す断面図である。
例えば、図3に示すように、図1に示した態様の粘着ラベル1は、光硬化性粘着剤層11を介して搬送用具3の表面3aに貼付される。光硬化性粘着剤層11の光硬化性粘着剤は、光硬化処理前において充分な粘着力を有している。すなわち、光硬化性粘着剤層11の光硬化性粘着剤は、搬送用具3の材料に対して充分な粘着力を有しており、通常の使用条件下で物流及び物流管理工程が終了するまでは、搬送用具3の表面3aから剥がれ落ちることはない。
【0035】
物流管理工程が終了し、搬送用具3の表面3aから粘着ラベル1を剥離する場合には、光硬化性粘着剤層11に光線を照射することにより前記光硬化性粘着剤11を硬化させて粘着力を低下させる。光線の照射は、図3に示すように、矢印U1の方向で表面基材10の外側から表面基材10を介して行うか、矢印U2の方向で搬送用具3の外側から搬送用具3を介して行うか、あるいは両側から行うこともできる。
【0036】
光硬化処理を行うことにより、光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aにおける粘着剤が搬送用具3の材料に対して示す粘着力が低下し、粘着ラベル1を簡単に剥離することができる。
【0037】
図1に示した態様の粘着ラベル1において、表面基材10が熱収縮性である場合には、光線照射処理に加えて加熱処理を実施することにより、前記の熱収縮性表面基材10を収縮させることができる。加熱処理は、図3に示すように、矢印H1の方向で表面基材10の外側から表面基材10を加熱するか、矢印H2の方向で搬送用具3の外側からの搬送用具3及び光硬化性粘着剤層11を介して行うか、あるいは両側から行うこともできる。
光硬化処理に加えて加熱処理を行うと、熱収縮性表面基材10が、光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aよりも収縮するので、粘着ラベル1の端部が搬送用具3の表面3aから捲れ上がり、粘着ラベル1の光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aと、搬送用具3の表面3aとの間に、比較的大きな間隙が安定して形成され、粘着ラベル1の剥離が一層容易になる。加熱処理の条件は、搬送用具3が加熱処理により変形しない限り特に限定されないが、通常の加熱温度は50℃〜150℃であり、通常の加熱時間は1秒〜600秒である。
【0038】
また、図2に示すように、熱収縮性シート15を設けた態様の粘着ラベル2に関して光硬化処理を実施する際にも、熱収縮性シート15及び表面基材10を介して、及び/又は搬送用具3を介して、光硬化性粘着剤11に光線を照射すると、光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aにおける粘着剤が搬送用具の材料に対して示す粘着力が低下し、粘着ラベル2を簡単に剥離することができる。更に、光硬化処理に加えて加熱処理を行うと、熱収縮性シート15の熱収縮性基材が、光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aよりも収縮するので、粘着ラベル2の端部が搬送用具の表面から捲れ上がり、粘着ラベルの光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aと、搬送用具3の表面との間に、比較的大きな間隙が安定して形成され、粘着ラベルの剥離が一層容易になる。加熱処理の条件は、搬送用具が加熱処理により変形しない限り特に限定されず、前記と同様の条件で実施することができる。
【0039】
図4に示すように、粘着ラベル1の光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aと、搬送用具3の表面3aとの間に、比較的大きな間隙が形成される場合には、その間隙を目指して、矢印A1の方向で気体噴射(例えば、エアガンによる空気噴射)を行うと、粘着ラベル1が搬送用具3の表面3aから更に簡単に剥離する。気体噴射の圧力は特に限定されないが、通常0.1kg/cm2〜20kg/cm2、好ましくは1kg/cm2〜10kg/cm2である。図2に示す態様の粘着ラベル2の場合も同様に、気体噴射を行うことができる。
【0040】
また、図4に示すように、前記搬送用具3は貫通孔31を有することが更に好ましい。この貫通孔31を覆うように本発明の粘着ラベル1を貼付すると、光線を照射した後、又は光線照射及び加熱した後、前記貫通孔31より粘着ラベル1の硬化後の光硬化性粘着剤層11Aに気体噴射が可能となるので、粘着ラベル1の剥離が一層容易になる。貫通孔31としては、搬送用具3の軽量化のために通常設けられている貫通孔をそのまま使用することもできるが、気体噴射用に別途形成することもできる。
【0041】
図3及び図4に示すように、被着体である搬送用具3に貫通孔31が備えてある場合には、前記粘着ラベル1をその貫通孔31を覆うように貼付しておくのが好ましい。すなわち、光線照射後又は光線照射後更に加熱処理を実施した後、矢印A2の方向で貫通孔31より粘着ラベル1の光硬化後の光硬化性粘着剤層11Aの表面に対して垂直方向に気体噴射(例えば、エアガンによる空気噴射)を行うと、粘着ラベルを剥離することが確実にできるだけでなく、剥離した後の粘着ラベルの回収も容易になるなど、更に効率的に粘着ラベル1を搬送用具3の表面3aから剥離することができる。図2に示す態様の粘着ラベル2の場合も同様に、気体噴射を行うことができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
本実施例1は、粘着ラベルの光硬化性粘着剤層11が、光重合性アクリレートポリマーと光重合開始剤とを含む粘着剤を使用して形成される場合について具体的に説明するものである。
【0043】
(1)光硬化性粘着剤の製造
ブチルアクリレート75重量部、ヒドロキシエチルアクリレート20重量部、及びメチルメタクリレート5重量部をランダム共重合させたアクリレートポリマー(重量平均分子量=500,000)100重量部に酢酸エチル300重量部を加えてポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液400重量部にメタクリロイルオキシエチルイソシアナート5重量部を添加し、反応させて光重合性アクリレートポリマーを生成し、更に架橋剤としてのトリレンジイソシアナートトリメチロールプロパン付加物0.7重量部と、光重合開始剤としてのベンゾフェノン3重量部とを加えることにより、光硬化性粘着剤組成物Aを製造した。
(2)粘着ラベルの作成
グラシン紙にシリコーン樹脂で剥離処理した剥離材12(厚さ=70μm)上に上記(1)で調製した光硬化性粘着剤組成物Aを乾燥後の厚さが20μmになるようロールナイフコーターで塗布して100℃で1分間乾燥した後、表面基材10としてコート紙(厚さ=100μm)を貼り合わせ、本発明による粘着ラベル1を剥離材12上に貼付したシートを作成した。
【0044】
【実施例2】
本実施例2は、粘着ラベルの光硬化性粘着剤層11が、ポリアクリル酸エステルと、光重合性モノマーと、光重合性オリゴマーと、光重合開始剤とを含む粘着剤から形成される場合について具体的に説明するものである。
【0045】
(1)光硬化性粘着剤の製造
ブチルアクリレート80重量部、ヒドロキシエチルアクリレート5重量部、及びメチルメタクリレート15重量部をランダム共重合させたポリアクリル酸エステル(重量平均分子量=500,000)100重量部に、酢酸エチル300重量部を加えてポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液400重量部に光重合性オリゴマーとしてのポリエステルアクリレート樹脂(重量平均分子量=2,000)18重量部、及び光重合性モノマーとしてのトリメチロールプロパントリアクリレート5重量部を加えた。更に、架橋剤としてのトリレンジイソシアナートトリメチロールプロパン付加物1重量部と、光重合開始剤としてのベンゾフェノン3重量部とを加えることにより、光硬化性粘着剤組成物Bを製造した。
(2)熱収縮性基材を使用した粘着ラベルの作成
グラシン紙にシリコーン樹脂で剥離処理した剥離材12(厚さ=70μm)上に上記(1)で調整した光硬化性粘着剤組成物Bを乾燥後の厚さが20μmになるようロールナイフコーターで塗布して、100℃で1分間乾燥した後、表面基材として、50℃10秒間の加熱で縦方向に30%収縮する熱収縮性ポリエチレンテレフタレートフィルム〔厚さ=45μm;商品名=ファンシーラップTNS30;グンゼ(株)製〕を貼り合わせ、粘着ラベル1を剥離材12上に貼付したシートを作成した。
【0046】
【実施例3】
本実施例3は表面基材10の表面上に熱収縮性シート15を被覆した粘着ラベル2について具体的に説明するものである。
(1)熱収縮性シート15の作成
実施例2(2)と同一の剥離材上に第二粘着剤13としてアクリル系粘着剤〔商品名=オリバインBPS5172;東洋インキ(株)製〕を乾燥後の厚さが20μmとなるようロールナイフコーターで塗布して、100℃で1分間乾燥した後、実施例2(2)と同一の熱収縮性ポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ、剥離材上に貼付した熱収縮性シート15を作成した。
(2)粘着ラベル2の作成
実施例1(2)で作成した粘着ラベルのコート紙に物流管理用情報としてロット番号、及び品番を熱転写プリンターで印刷した後、上記(1)で作成した熱収縮性シート15を剥離材から除き、第二粘着剤層を印刷後のコート紙に貼り合わせて粘着ラベル2を作成した。
【0047】
【比較例1】
本比較例1では、前記実施例2(1)においてポリマー溶液400重量部に加える光重合性オリゴマーとしてのポリエステルアクリレート樹脂(重量平均分子量=2,000)の添加量(18重量部)を15重量部とすること以外は、前記実施例2に記載の操作を繰り返すことにより、比較用の粘着ラベルを得た。
【0048】
【物性評価】
前記の実施例1〜3で作成した粘着ラベル、及び比較例1で作成した粘着ラベルについて、粘着力試験及び剥離試験を実施した。粘着力試験は、光線照射前の粘着力、光線照射後の粘着力試験、及び剥離試験は光線照射後の手剥がし試験、加熱処理後の剥離試験、及び気体噴射による剥離試験を次のように実施した。
【粘着力試験】
(1)光線照射前の粘着力試験
前記実施例1〜3及び比較例1で作成した粘着ラベルから、長さ200mm、幅25mmの粘着力測定用サンプルを切断し、紫外線(350nm)透過率が57%のガラス板に貼付し、JIS Z0237に基づく180°引き剥がし試験により、粘着力を測定した。結果を表1に示す(単位=N/25mm幅)。
【0049】
(2)光線照射後の粘着力試験
前記「粘着力試験」で用いたサンプルと同様に、長さ200mm、幅25mmの粘着力測定用サンプルを紫外線(350nm)透過率57%の前記と同じガラス板に貼付し、空冷式高圧水銀灯(120W×5灯)を用いて、照射距離(水銀灯と粘着ラベルとの距離)10cm、及び照射時間2分間の条件で光硬化処理を行ってから、JIS Z0237に基づく180°引き剥がし試験により、粘着力を測定して評価した。結果を表1に示す(単位=N/25mm幅)。
【0050】
【剥離試験】
(1)光線照射後の手剥がし試験
前記実施例1〜3及び比較例1で作成した粘着ラベルについて、長さ200mm、幅25mmの粘着力測定用サンプル各10枚を紫外線(350nm)透過率57%の前記と同じガラス板に貼付し、空冷式高圧水銀灯(120W×5灯)を用いて、照射距離(水銀灯と粘着ラベルとの距離)10cm、及び照射時間2分間の条件で光硬化処理を行ってから、手剥がしによる剥離試験を行い、次の評価を行った。結果を表1に示す。
○:手で簡単に剥がせる
×:手で剥がすことが困難
【0051】
(2)加熱処理剥離試験
前記実施例2及び実施例3、並びに比較例1で作成した粘着ラベル(10cm×10cm)の各100枚について、それらを紫外線(350nm)透過率57%の前記と同じガラス板に貼付し、前記「光線照射後の手剥がし試験」と同一条件で光線を照射した後、70℃で3分間加熱処理を行った。
加熱処理後、被着体に貼付した粘着ラベルを下側に向けて自然落下する粘着ラベルの数を計数した。結果を表1に示す。
【0052】
(3)気体噴射による剥離試験
前記実施例1〜3及び比較例1で作成した粘着ラベル(10cm×10cm)100枚を紫外線(350nm)透過率57%で直径5cmの貫通孔を備えたガラス板に、その貫通孔を覆うように貼付した。続いて前記「光線照射後の手剥がし試験」と同一条件で光線を照射した後、被着体に貼付した粘着ラベルを下側に向け、次の条件1及び条件2に基づいて、5kg/cm2の空気噴射を行い、落下する粘着ラベルの数を計数した。
条件1:貼付したラベルの横方向(図4のA1)
条件2:ガラス板の貫通孔よりラベルの粘着剤層に垂直方向(図4のA2)
結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0003773239
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、光硬化性粘着剤層に光線を照射することにより前記光硬化性粘着剤を硬化させて粘着力を低下させ、手で簡単に剥がすことができる。また、加熱処理及び気体噴射により粘着ラベルを前記被着体から更に簡単に剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粘着ラベルの一態様の模式的断面図である。
【図2】本発明による粘着ラベルの別の一態様の模式的断面図である。
【図3】図1の粘着ラベルを被着体表面に貼付して、光硬化処理(及び場合により加熱処理)を行っている状態を模式的に示す断面図である。
【図4】図3の処理の後に気体噴射処理を行っている状態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1,2・・・粘着ラベル
3・・・搬送用具
3a・・・搬送用具表面
10・・・表面基材
11・・・光硬化性粘着剤層
11A・・・光硬化後の光硬化性粘着剤層
12・・・剥離材
13・・・第二粘着剤層
14・・・熱収縮性基材
15・・・熱収縮性シート
31・・・貫通孔。

Claims (7)

  1. (1)表面基材、
    (2)その表面基材の上に設けられ、光硬化後の粘着力が0.8N/25mm以下となる光硬化性粘着剤層、
    (3)前記表面基材の光硬化性粘着剤層が設けられていない側の表面上に設けた第二粘着剤層、及び
    (4)その第二粘着剤層の上に設けた熱収縮性基材
    を含む、搬送用具用粘着ラベル。
  2. 前記表面基材が熱収縮性である請求項1に記載の搬送用具用粘着ラベル。
  3. (1)表面基材、
    (2)その表面基材の上に設けられ、光硬化後の粘着力が0.8N/25mm以下となる光硬化性粘着剤層、
    (3)前記表面基材の光硬化性粘着剤層が設けられていない側の表面上に設けた第二粘着剤層、及び
    (4)その第二粘着剤層の上に設けた熱収縮性基材
    を含み、前記の光硬化性粘着剤層によって搬送用具に貼付されている搬送用具用粘着ラベルに対し、前記表面基材又は前記搬送用具を介して前記光硬化性粘着剤層に光線を照射することにより前記光硬化性粘着剤を硬化させて粘着力を低下させた後、更に加熱処理を行って、前記粘着ラベルを前記搬送用具から剥離することを特徴とする、搬送用具用粘着ラベルの剥離方法。
  4. 前記表面基材が熱収縮性である粘着ラベルに対し、前記光硬化性粘着剤層に光線を照射した後、更に加熱処理を行う、請求項3に記載の搬送用具用粘着ラベルの剥離方法。
  5. 前記光硬化性粘着剤に光線を照射した後、更に加熱処理を行い、続いて前記粘着ラベルに気体を噴射する、請求項3又は4に記載の搬送用具用粘着ラベルの剥離方法。
  6. 前記搬送用具が貫通孔を備えており、その貫通孔を覆うように前記粘着ラベルを貼付し、前記搬送用具の貫通孔より前記粘着ラベルの粘着剤層に気体を噴射する、請求項3〜5のいずれか一項に記載の搬送用具用粘着ラベルの剥離方法。
  7. 表面基材と、その表面基材の上に設けられ、光硬化後の粘着力が0.8N/25mm以下となる光硬化性粘着剤層とを含み、前記の光硬化性粘着剤層によって、貫通孔を備えた搬送用具に、その貫通孔を覆うよう貼付されている搬送用具用粘着ラベルに対し、
    前記表面基材又は前記搬送用具を介して前記光硬化性粘着剤層に光線を照射することにより前記光硬化性粘着剤を硬化させて粘着力を低下させ、前記搬送用具の貫通孔より前記粘着ラベルの粘着剤層に気体を噴射することによって、前記粘着ラベルを前記搬送用具から剥離することを特徴とする、搬送用具用粘着ラベルの剥離方法。
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