JPH0677022A - 複合積層部品用非磁性フェライトおよび複合積層部品 - Google Patents

複合積層部品用非磁性フェライトおよび複合積層部品

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JPH0677022A
JPH0677022A JP5064737A JP6473793A JPH0677022A JP H0677022 A JPH0677022 A JP H0677022A JP 5064737 A JP5064737 A JP 5064737A JP 6473793 A JP6473793 A JP 6473793A JP H0677022 A JPH0677022 A JP H0677022A
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敦之 中野
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の複合積層部品に用いられる非磁性フ
ェライトは、Fe23 とCuOおよび/またはZnO
とを含有するフェライトに対して、MgOとBaOとS
iO2 とB23 との4種の酸化成分、あるいはこれら
4種の酸化物成分とCaOおよびSnO2 の1種以上と
の5〜6種の酸化物成分を含む。 【効果】 この非磁性フェライトを用いたシールド型積
層チップインダクタ、シールド型積層トランスあるいは
積層LC複合部品等の複合積層部品は、使用する異なる
材料間の線膨張系数の差が小さくなる。そのため、内部
でのクラック発生が防止されたり、異なる材料間の界面
部分にCuO、ZnO等の析出による回路抵抗の低下を
来すことがない優れた特性をもつ複合積層部品となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合積層部品用非磁性
フェライトおよび複合積層部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、比較的低透磁率ではあるが直線性
や直流重畳特性のよい開磁路型積層インダクタが知られ
ている。このものは漏れ磁束の影響する距離が大きい。
集積度の高いプリント基板にこのようなインダクタを実
装するには別個の高透磁率の金属板を用いたり、他の回
路部品から離間させたりする必要があり、小型化、高集
積化のネックとなっている。
【0003】このような問題を解決するために開発され
たのが、特公平3−58164号公報に開示されている
シールド型積層チップインダクタである。すなわち、こ
のようなインダクタにおいては、電極周辺に非磁性材料
を用いることで、効率の良い高特性を得ようとするもの
である。
【0004】しかしながら、このシールド型積層チップ
インダクタは、使用する磁性材料と非磁性材料の線膨張
係数の差が大きい場合には、特性が劣化したり、シール
ド型積層チップインダクタ内部にクラックが入ってしま
うという問題がしばしば生じる。また、焼成時の収縮率
が小さい内部電極は、使用する磁性材料と非磁性材料の
線膨張係数の差より生ずる応力を増加させ、同じく特性
を劣化させたり、最悪の場合にはシールド型積層チップ
インダクタ内部にクラックを生じさせたりすることがあ
る。
【0005】また、磁性材料と非磁性材料との間に極端
な組成上の違いがある場合には、CuO、ZnO等の析
出による回路抵抗(IR)の低下を来すことも考えられ
る。さらに、セラミック誘電体層と内部電極層とを積層
して構成されるコンデンサチップ体と、セラミック磁性
層と内部導体とを積層して構成されるインダクタチップ
体とを一体的に成形した複合積層部品の一種である積層
LC複合部品は、体積が小さいこと、堅牢性および信頼
性が高いことなどから、各種電子機器に多用されてい
る。
【0006】このようなLC複合部品は、通常、内部導
体用ペースト、磁性層用ペースト、誘電体層用ペースト
および内部電極層用ペーストを厚膜技術によって積層一
体化した後、焼成し、得られた焼結体表面に外部電極用
ペーストを印刷ないし転写した後、焼成することにより
製造される。この場合、磁性層に用いられる磁性材料と
しては、低温焼成が可能であることからNi−Cu−Z
nフェライトやNi−Znフェライトが一般に用いられ
ている。しかし、磁性材料として、Ni−Cu−Znフ
ェライトやNi−Znフェライトを用いると、回路抵抗
が予測される値より大幅に低いことが判明した。
【0007】本発明者らはこのような現象につき検討を
行なったところ、焼成や外部電極焼き付けの際、インダ
クタチップ体のセラミック磁性層と、コンデンサチップ
体のセラミック誘電体層との接合界面に、CuやCu酸
化物、ZnやZn酸化物等が析出し、電気抵抗の低い層
が形成されており、この結果部品の回路抵抗が大幅に低
下してしまうことがわかった。
【0008】このような問題を解決するためには、磁性
層と、誘電体層との接合界面に、例えば、非磁性フェラ
イト等の中間層を設け、Cu、Zn等の析出を防止する
ことが考えられる。しかし、これまでの中間層は、これ
らの析出量を減少はするが、接合界面での局部的な析出
を完全には防止できなかった。このため、部品の回路抵
抗を満足できるほどには向上できなかった。
【0009】このような、前記シールド型積層チップイ
ンダクタや、積層LC複合部品等の問題は、特に使用す
る材料の線膨張係数の差が大きい場合に多く生じる。ま
た、これらの問題はシールド型積層チップインダクタや
積層LC複合部品のみならず、シールド型積層トランス
等の他の複合積層部品においても同様に生じるものであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、上記問題点を解決し、複合積層部品に及ぼす異なる
材料間の線膨張係数の差により生ずる内部応力に起因す
る特性劣化や内部クラックの発生、さらに、異なる材料
間の界面付近にCu酸化物やZn酸化物等が析出し、回
路抵抗の低い層が形成される等の問題を回避することが
でき、特性の向上を図ることができる複合積層部品と、
そのための非磁性フェライト材質を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(31)の構成の本発明により達成される。 (1)酸化鉄と、酸化銅および/または酸化亜鉛とを含
む非磁性フェライト組成のFe23 とCuOおよび/
またはZnOとの100モル%に対して、さらにMgO
と、BaOと、SiO2 と、B23 と、SnO2 と、
CaOとの総計が1〜30重量%の範囲になるように、
酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ケイ素および酸
化ホウ素の4種の酸化物成分、またはこれら4種の酸化
物成分と酸化スズおよび酸化カルシウムのうちの1種以
上の酸化成分との5または6種の酸化物成分が添加され
ている複合積層部品用非磁性フェライト。 (2)前記非磁性フェライト組成が、Fe23 :46
〜50モル%、CuO:2〜20モル%およびZnO:
33〜52モル%である上記(1)の複合積層部品用非
磁性フェライト。 (3)MgO:0.25〜8重量%、BaO:0.4〜
9重量%、SiO2 :0.25〜7重量%、B23
0.1〜3重量%、SnO2 :0〜0.7重量%および
CaO:0〜8重量%で、総計が1〜30重量%の範囲
である上記(1)または(2)の複合積層部品用非磁性
フェライト。 (4)磁性フェライトを含有する磁性体層と、非磁性絶
縁体層と、導体層とを有し、インダクタを内蔵する複合
積層部品であって、前記非磁性絶縁体層は、酸化鉄と、
酸化銅および/または酸化亜鉛とを含む非磁性フェライ
ト組成のFe23 とCuOおよび/またはZnOとの
100モル%に対して、さらにMgOと、BaOと、S
iO2 と、B23 と、SnO2 と、CaOとの総計が
1〜30重量%の範囲になるように、酸化マグネシウ
ム、酸化バリウム、酸化ケイ素および酸化ホウ素の4種
の酸化物成分、またはこれら4種の酸化物成分と酸化ス
ズおよび酸化カルシウムのうちの1種以上の酸化成分と
の5または6種の酸化物成分が添加されている非磁性フ
ェライトを含有する複合積層部品。 (5)前記非磁性フェライト組成が、Fe23 :46
〜50モル%、CuO:2〜20モル%およびZnO:
33〜52モル%である上記(4)の複合積層部品。 (6)MgO:0.25〜8重量%、BaO:0.4〜
9重量%、SiO2 :0.25〜7重量%、B23
0.1〜3重量%、SnO2 :0〜0.7重量%および
CaO:0〜8重量%で、総計が1〜30重量%の範囲
である上記(4)または(5)の複合積層部品。 (7)前記磁性体層は、NiO、CuOおよびZnOの
うちの2種または3種の酸化物を含む磁性フェライトを
含有する上記(4)〜(6)のいずれかの複合積層部
品。 (8)前記磁性体層と、前記非磁性絶縁体層とが互いに
接触している上記(4)〜(7)のいずれかの複合積層
部品。 (9)前記磁性体層と、前記非磁性絶縁体層との厚さ方
向端面が接触している上記(8)の複合積層部品。 (10)複数の前記磁性体層の内部磁性体層積層部と、
それを囲む複数の前記非磁性絶縁体層の非磁性絶縁体層
積層部と、さらにはその周りを取り囲む前記磁性体層の
外部磁性体層積層部を有し、前記非磁性絶縁体層積層部
中には、その層間から層間へと延び前記内部磁性体層積
層部の周りを垂直方向に重なるように周回するように前
記導体層が埋設されている上記(8)または(9)の複
合積層部品。 (11)前記非磁性絶縁体層の非磁性フェライト組成
が、Fe23 :46〜50モル%、CuO:2〜20
モル%およびZnO:33〜52モル%であり、前記非
磁性フェライト組成は、前記酸化物組成として、Mg
O:0.5〜8重量%、BaO:0.8〜9重量%、S
iO2 :0.5〜7重量%、B23 :0.2〜3重量
%、SnO2 :0〜0.7重量%およびCaO:0〜8
重量%が、総計2〜30重量%の範囲になるように添加
されている上記(8)〜(10)のいずれかの複合積層部
品。 (12)前記磁性フェライトは、Fe23 :40〜5
2モル%、NiO:0〜50モル%、CuO:0〜20
モル%およびZnO:0〜50モル%を含有する上記
(8)〜(11)のいずれかの複合積層部品。 (13)前記磁性フェライトは、Fe23 :46〜4
9.5モル%、NiO:5〜15モル%、CuO:6〜
18モル%およびZnO:20〜35モル%である低温
焼成フェライトである上記(12)の複合積層部品。 (14)前記磁性体層と前記非磁性絶縁体層との接合界
面に、前記磁性フェライトと前記非磁性フェライトの線
膨張係数の中間的な線膨張係数を有する絶縁体中間層が
形成されている上記(10)〜(13)のいずれかの複合積
層部品。 (15)前記絶縁体中間層は、前記磁性フェライトと前
記非磁性フェライトとを、重量比で1:9〜9:1とな
るように含む上記(14)の複合積層部品。 (16)前記内部磁性体積層部のうち、隣接する前記磁
性体層間の間隙内に、前記導体が空隙を介して前記磁性
体層と対向して存在している上記(10)〜(15)のいず
れかの複合積層部品。 (17)前記間隙内にて、前記導体が占める断面面積比
が10〜85%である上記(16)の複合積層部品。 (18)前記間隙内における前記磁性体層と、前記導体
との接触率が、50%以下である上記(16)または(1
7)の複合積層部品。 (19)前記導体の空孔率が、50%以下である上記
(10)〜(18)のいずれかの複合積層部品。 (20)さらに、セラミック誘電体層を有し、インダク
タとコンデンサとを内蔵し、前記非磁性絶縁体層が、前
記磁性体層と前記セラミック誘電体層との間に設けられ
ている上記(4)の複合積層部品。 (21)前記セラミック誘電体層と内部電極層とを積層
して構成されるコンデンサチップ体と、前記磁性体層と
内部導体層とを積層して構成されるインダクタチップ体
とを一体的に有する複合積層部品であって、前記コンデ
ンサチップ体と、前記インダクタチップ体との間に、前
記非磁性フェライトを含有する前記非磁性絶縁体層が中
間層として1層以上設層されている上記(20)の複B合
積層部品。 (22)前記非磁性フェライトの非磁性フェライト組成
が、Fe23 :46〜50モル%、CuO:2〜20
モル%およびZnO:33〜52モル%の総計が100
モル%に対して、前記酸化物組成として、MgO:0.
25〜4重量%、BaO:0.4〜4.5重量%、Si
2 :0.25〜3.5重量%、B23 :0.1〜3
重量%、SnO2 :0〜0.7重量%およびCaO:0
〜4重量%が、総計1〜15重量%の範囲になるように
添加されている上記(21)の複合積層部品。 (23)前記磁性体層には、Ni−Znフェライトおよ
び/またはNi−Cu−Znフェライトが含有されてい
る上記(21)または(22)の複合積層部品。 (24)前記Ni−Znフェライトは、NiO:10〜
25モル%、ZnO:15〜40モル%含有する上記
(23)の複合積層部品。 (25)前記Ni−Cu−Znフェライトは、NiO:
5〜25モル%、CuO:5〜15、ZnO:20〜3
0モル%含有する上記(23)の複合積層部品。 (26)前記中間層として前記非磁性絶縁体層を2層以
上有する上記(21)〜(25)のいずれかの複合積層部
品。 (27)前記セラミック誘電体層が酸化チタン系誘電体
を含有する上記(21)〜(26)のいずれかの複合積層部
品。 (28)前記コンデンサチップ体と前記インダクタチッ
プ体とを同時に焼成した上記(21)〜(27)のいずれか
の複合積層部品。 (29)焼成時および/または焼成後に、大気より酸素
を過剰に含む雰囲気中で熱処理を行なった上記(21)〜
(28)のいずれかの複合積層部品。 (30)前記雰囲気中の酸素分圧比が30〜100%で
ある上記(29)の複合積層部品。 (31)前記磁性層のうち最もコンデンサチップ体側の
表面および/または前記セラミック誘電体層のうち最も
インダクタチップ体側の表面に凹凸を形成した後焼成し
た上記(21)〜(30)のいずれかの複合積層部品。
【0012】
【作用】本発明の非磁性フェライトは、Fe23 とC
uOおよび/またはZnOとの計100モル%のフェラ
イトに対して、MgOとBaOとSiO2 とB23
の計4種、あるいはこれら計4種とSnO2 およびCa
Oの一種以上との5または6種が1〜30重量%の範囲
で添加されていることを要する。このようなフェライト
は、使用する磁性材料との間において線膨張係数の差を
小さくすることができ、これによりシールド型積層チッ
プインダクタや積層トランス等の複合積層部品としたと
きの特性の劣化が防止され、また複合積層部品内部にお
けるクラックの発生が防止される。
【0013】さらに、積層LC複合部品等においては、
このような非磁性フェライトを含有する中間層を設ける
ことにより、異なる材料間の線膨張係数の違いや界面で
の急峻な変化が緩和され、界面におけるCuやCu酸化
物、ZnやZn酸化物等の局部的な析出を抑制でき、回
路抵抗(IR)の低下を来すこともない。
【0014】本発明の複合積層部品のうち、例えば開磁
路型インダクタは、金属ケースを必要としない小型の開
磁路型インダクタであり、内部磁性体の透磁率を選択す
ることでインダクタの定数を調整することができ、また
磁束が外部へ漏洩することは実質上防止される。
【0015】さらに、本発明では、磁性体層の間隙内に
おいて、磁性体層と導体層との間に空隙を形成させるこ
とにより、導体層の膨張や収縮により磁性体層が受ける
影響を減少させることができる。
【0016】この結果、インダクタとしたとき、Lおよ
びQが増加し、しかもLやQの温度係数が減少し、その
温度特性が格段と向上する。
【0017】このような特性の向上は、他の複合積層部
品においても同様にみられる。
【0018】また、本発明において、シールド型積層チ
ップインダクタないし積層トランス等の複合積層部品の
非磁性フェライトと組み合わせて用いる磁性フェライト
は、Fe23 とNiOとCuOとZnOとを含み、こ
れらの酸化物の合計が100モル%となる低温焼成フェ
ライトであって、Fe23 が46〜49.5モル%、
NiOが5〜15モル%、CuOが6〜18モル%、Z
nOが20〜35モル%であることが好ましく、これに
より複合積層部品としたときの特性の向上をさらに図る
ことができる。特に、トランスとしたときはパワーロス
の低減を図ることができ、効率の向上を図ることができ
る。
【0019】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を詳しく説明
する。
【0020】本発明の非磁性フェライトは、Fe23
とCuOおよび/またはZnOとの総計100モル%の
Cuフェライト、ZnフェライトあるいはCu−Znフ
ェライトを主成分とし、このフェライト組成に対して、
MgOとBaOとSiO2 とB23 、あるいはこれら
とSnO2 およびCaOの一種以上との総計が1〜30
重量%となるように酸化マグネシウム、酸化バリウム、
酸化ケイ素および酸化ホウ素の4成分、あるいはこれら
4成分と酸化スズおよび酸化カルシウム成分との5また
は6成分が添加される。
【0021】このように上記フェライトに対して上記酸
化物成分を添加することによって本発明の効果が得られ
る。これに対し、上記酸化物成分の添加量が1重量%未
満となると、磁性材料との間における線膨張係数の差が
大きくなり、複合積層部品としたとき特性が劣化し、ク
ラックが発生しやすくなる。また、添加量が30重量%
をこえると、複合積層部品としたときの特性が劣化す
る。
【0022】また、上記フェライト組成のうちでは、特
にCu−Znフェライトが好ましい。
【0023】フェライト組成中Fe23 は、好ましく
は46〜50モル%であり、CuOは、好ましくは0〜
20モル%、特に2〜20モル%、ZnOは、好ましく
は0〜52モル%、特に33〜52モル%の範囲内であ
る。
【0024】このようなフェライト組成とすることによ
って本発明の効果が向上する。
【0025】また、上記添加酸化物成分のうち、MgO
は、好ましくは0.25〜8重量%、BaOは、好まし
くは0.4〜9重量 %、SiO2 は、好ましくは0.
25〜7重量%、B23 は、好ましくは0.1〜3重
量%で、その総計は1〜27重量%である。
【0026】また、SnO2 およびCaOは、好ましく
は総計で0〜8重量%であり、このうちSnO2 は、好
ましくは0〜0.7重量%、特に0.03〜0.7重量
%、CaOは、好ましくは0〜8重量%、特に0.5〜
8重量%の範囲内である。
【0027】そして、これらのMgO、BaO、SiO
2 およびB23 、さらにSnO2およびCaO等の4
〜6種の酸化物成分の総計は1〜30重量%であること
が好ましい。
【0028】これらのMgO、BaO、SiO2 および
23 等の4〜6種の酸化物成分は、ガラス成分とし
て、フェライトの線膨張係数を制御するために加えられ
る。MgOが多すぎるとフェライトの焼結性が損なわ
れ、BaOが多すぎると、Baが拡散して複合積層部品
の磁気特性を低下させる。さらに、SiO2 が多すぎる
と線膨張係数が低下し、B23 が多すぎるとフェライ
トの経時安定性に問題を生じるため、それぞれ好ましく
ない。
【0029】また、SnO2 は、主にこのような組成物
が、用いる装置の一部を蝕壊することを防止するために
加えるものであるが、必要に応じて添加を省略してもよ
い。CaOは、主に線膨張係数を高くするために添加す
るが、前記ガラス成分と一部置き換えて用いることもで
き、通常添加をした方が好ましいが、必要に応じて添加
を省略してもよい。これら4〜6種のガラス成分はフェ
ライト粒界にガラスとして残存したり、フェライト結晶
粒内に拡散したりして存在する。
【0030】また、上記添加酸化物成分のうち、さらに
以下に述べるシールド型積層チップインダクタや、積層
トランス等に用いる非磁性フェライトの酸化物成分の好
ましい添加量は、MgOは0.5〜8重量%、BaOは
0.8〜9重量%、SiO2は0.5〜7重量%、B2
3 は0.2〜3重量%で、その総計は2〜27重量%
である。また、SnO2 およびCaOは、好ましくは総
計で0〜8重量%であり、このうちSnO2 は、好まし
くは0〜0.7重量%、特に0.03〜0.7重量%、
CaOは、好ましくは0〜8重量%、特に0.5〜8重
量%の範囲内である。
【0031】そして、これらのMgO、BaO、SiO
2 およびB23 、さらにSnO2およびCaO等の4
〜6種の酸化物成分の総計は2〜30重量%であること
が好ましい。
【0032】このような組成とすることにより、後述の
磁性フェライトの磁性層と厚さ方向に設層したり、厚さ
方向端面が相接するように設層したりするとき、とりわ
け後者の場合にそのすぐれた効果が発揮される。
【0033】このように、各酸化物成分の添加量を上記
範囲に制御することによって本発明の効果は向上する。
【0034】このような非磁性フェライト材料は、後述
のようにペースト化され、焼成されるが、焼成後の材料
は、800℃にて約105×10-7/degの線膨張係数を
示し、磁性フェライトと±5×10-7/deg以内の線膨張
係数とすることができる。
【0035】以下、本発明の前記非磁性フェライトを使
用したシールド型積層チップインダクタ、積層トランス
および積層LC複合部品を代表例として、本発明の複合
積層部品をさらに詳細に説明する。
【0036】上記の非磁性フェライトと組み合わせて用
いる磁性体層の材質としては、シールド型積層チップイ
ンダクタないし積層トランス等の複合積層部品にて、従
来公知の磁性体層材質はいずれも使用できる。例えば、
スピネル構造を有する各種スピネルソフトフェライトを
用いることができ、Ni−Cu−Zn系フェライト等の
NiO、CuO、ZnOのうちの2種または3種の酸化
物を主成分とするフェライトを用いることができる。
【0037】なかでも、フェライトの組成が、Fe2
3 :40〜52モル%、特に45〜50モル%、Ni
O:0〜50モル%、CuO:0〜20モル%、特に5
〜20モル%およびZnO:0〜50モル%、特に0〜
35モル%であるものが好ましい。
【0038】この他、Co、Mn等が全体の5重量%程
度以下含有されていてもよく、またCa、Bi、V、P
b、Al等が1重量%程度以下含有されていてもよい。
【0039】このようななかでも、焼成温度の関係で
は、NiOを必須成分とするNi系のフェライトを用い
ることが好ましい。Ni系のフェライトは、低温焼成材
料であり、このような磁性フェライトの磁性体層を用い
たとき、本発明の複合積層部品は焼成時液相の生成が無
く、しかも電気抵抗の点で、より優れたものとなる。N
i系のフェライトとしてはNi−Cuフェライト、Ni
−Znフェライト、Ni−Cu−Znフェライト等があ
る。
【0040】このようなNi系のフェライトのなかで
も、本発明では、Fe23 、NiO、CuOおよびZ
nOを含み、これら酸化物の合計が100モル%であっ
て、Fe23 が46〜49.5モル%、好ましくは4
8.5〜49.5モル%、NiOが5〜15モル%、好
ましくは7〜13モル%、、CuOが6〜18モル%、
好ましくは10〜15モル%、ZnOが20〜35モル
%、好ましくは26〜32モル%のものが好ましい。
【0041】このような組成のNi系のフェライトを用
いることによって、本発明の効果が向上する。特にトラ
ンスの磁性体層に用いたとき、トランスのパワーロスの
低減を図ることができ、効率の向上を図ることができ
る。これに対し、Fe23 量が小さくなると、焼結性
が不足しやすくなり、またFe23 量が大きくなる
と、α−Fe23 の析出により、焼結性が悪くなり、
特性が劣化しやすくなる。また、NiO量が小さくなっ
ても大きくなってもトランスとしたときパワーロスが大
きくなりやすく、効率が低下しやすくなる。また、Cu
O量が小さくなっても大きくなってもトランスとしたと
きのパワーロスが大きくなりやすく、効率が低下しやす
くなる。さらに、ZnO量が小さくなるとトランスとし
たときパワーロスが大きくなりやすく、効率が低下しや
すくなり、またZnO量が大きくなると非磁性となって
しまう。
【0042】このようなフェライト系の磁性体層は、導
体層用ペーストと600〜1000℃、特に800〜1
000℃の焼成温度にて同時焼成して形成できる。
【0043】磁性体層の焼成後の厚さには特に制限はな
いが、通常240〜500μm 程度、導体層間の磁性体
層厚は、10〜100μm 程度とする。
【0044】導体層の材質としては、従来公知の導体層
材質はいずれも使用できる。例えば、Ag、Cu、Pd
やこれらの合金等を用いればよいが、このうち、Agま
たはAg−Pd等のAg合金、特にAgが好適であり、
Agを70重量%以上、特に90〜100重量%含むA
gまたはAg合金等が好適である。
【0045】このような導体層は、後述するように導体
層用ペーストを塗布した後、焼成して形成されるもので
ある。この際、通常は、脱バインダ等によって導体層内
部に、空孔が形成されることが多い。
【0046】本発明では、導体層中の空孔の導体層全体
に対する体積比、すなわち導体層の空孔率が、50%以
下、特に20%以下に規制することが好ましい。空孔率
が前記範囲であると、複合積層部品としたときの特性が
向上する。例えばシールド型積層チップインダクタで
は、インダクタンスLやQがより一層高いものとなり、
またLやQの温度特性もより一層向上する。また、シー
ルド型積層トランスではパワーロスが一層低減されて効
率が一層高いものとなり、その温度特性もより一層向上
する。
【0047】この場合、理想的には磁性層と導体層が完
全に接触してないことが好ましいが、現実には困難であ
るため、空孔率は1〜50%、特に1〜20%であるこ
とが好ましい。
【0048】なお、導体層内部の空孔率は、チップ体断
面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、導体層の
領域内に存在する空孔面積比を算出すればよい。この場
合、導体層領域とは、断面SEM像にて、両磁性体層の
界面に最も近接して対向する導体層の界面間に存在する
領域とする。
【0049】また、外部電極の材質については、特に制
限がなく、各種導体材料、例えばAg、Ni、Cu等あ
るいはAg−Pd等のこれらの合金などの印刷膜、メッ
キ膜、蒸着膜、イオンプレーティング膜、スパッタ膜あ
るいはこれらの積層膜などいずれも使用可能である。
【0050】外部電極の厚さは任意であり、目的や用途
に応じ適宜決定すればよいが、通常30〜200μm 程
度である。
【0051】次に、図面を参照して、本発明の非磁性フ
ェライトを使用して積層法により本発明の複合積層部品
としてインダクタ素体を構成した後、焼成により一体的
なインダクタを製造する例を示す。このような、積層法
によるインダクタの製造方法は米国特許第432269
8号や特開昭56−51810号等により知られている
ので、詳細は省略するが、磁性体層は磁性フェライト粉
末のぺーストから、絶縁体層は、本発明の非磁性フェラ
イトのペーストから、例えば印刷によってそれぞれ形成
されたものである。また、外部端子は適当な導体の低温
焼き付けで形成されたものである。
【0052】図1〜図15は積層順次工程の平面図を、
図16〜17は積層の終わったインダクタの断面図なら
びに斜視図、図18はインダクタの完成図である。
【0053】図1のように磁性体層1を用意し、その面
に図2のように環状に絶縁体層2を印刷し、さらに図3
のように、外縁に引出端aを有する導体層3を絶縁体層
2の上に印刷する。図4のように絶縁体層2の内外、す
なわち磁性体層1が露出している部分に磁性体層4、5
を印刷し、引き続いて図5のように絶縁体2の左半分に
重畳するように絶縁体6を印刷する。
【0054】図6の工程に移って、導体7を導体3の端
部へ重なるようにして絶縁体2、6の上に印刷し、さら
に図7のように内外の磁性体層8、9を印刷する。図8
のように、今度は絶縁体層10を下側の絶縁体層の右半
分に印刷し、図9のように、導体7から延長する導体1
1を絶縁体層の上に印刷する。図10のように、再び内
外の磁性体層12、13を印刷し、再び左半分の絶縁体
層14を図11に示すように印刷し、さらに図12のよ
うに引出端bを有する導体15を印刷し、図13のよう
に内外の磁性体層16、17を印刷する。図14の工程
で絶縁体部分の外型に合致する一枚の絶縁体層18を印
刷し、最後に図15のように積層体の表面全体を覆う磁
性体層19を印刷する。
【0055】このようにして構成された積層体の外面に
は図17のように導体の引出端a、bが露出しており、
また図16のように導体は絶縁体eの中に埋設されたコ
イルdを形成し、また絶縁体eは内部磁性体cおよび外
部磁性体fにより取り囲まれている。積層体を850〜
890℃で高温焼成すると、各部分e、c、fの層間は
ほぼ一体融合すると共に、各部分間はほぼ一体に結合
し、全体として機械的に強い焼結体となる。図18のよ
うに、最終的に外部端子20、21を焼き付けて本発明
のシールド型積層インダクタを完成する。
【0056】このようなシールド型積層インダクタにお
いて、図示は省略しているが、磁性フェライト材料と非
磁性フェライト材料との接合界面に、両材料の線膨張係
数の中間的な線膨張係数を有する絶縁体中間層を形成さ
せることが好ましい。さらに好ましくは、この絶縁体中
間層が、前記磁性フェライト材料と前記非磁性フェライ
ト材料とが、重量比で、1:9〜9:1、好ましくは
3:7〜7:3、特に好ましくは5:5で混合されてい
る材料から構成する。前記絶縁体中間層の層厚は、好ま
しくは20〜100μm の範囲内とする。
【0057】このような絶縁体中間層は、積層の際、磁
性体層と絶縁体層との接合界面に、この材料のペースト
を印刷することにより形成すればよい。
【0058】本発明では、上述の内部磁性体積層部のう
ち、隣接する磁性体層間の間隙内であって、磁性体層と
導体層との間に、空隙が形成されていることが好まし
い。
【0059】この場合、空隙は、隣接する磁性体層間の
すべてにおいて形成されている必要はないが、本発明の
効果がより一層向上する点から、すべての間隙内にて、
磁性体層と導体層との間に形成されることが好ましい。
また、空隙は、間隙内にて、少なくとも一方の磁性体層
と導体層の間に形成されていればよいが、本発明の効果
がより一層向上する点から両磁性体層と導体層間のそれ
ぞれに形成されていることが好ましい。そして、このよ
うな空隙は、磁性体層と、導体層の間に連続的に存在し
ていても、あるいは部分的に存在していてもよい。
【0060】間隙内における導体層が占める断面面積比
は、10〜85%、特に50〜70%であることが好ま
しい。この比が大きくなると、空隙量が減少し、LやQ
が低下し、温度特性が劣化してくる。この比が小さくな
ると、導体層としての機能を保てなくなる。
【0061】また、間隙内にて導体層が磁性体層と接触
する接触率は、50%以下、特に0〜20%であること
が好ましい。この比が大きくなると、空隙が減少し、L
やQが低下し、温度特性が劣化してくる。
【0062】なお、きわめて制御された製造条件下で
は、この接触率を、0%とすることができる。このよう
な間隙内の導体層の断面面積比および導体層の接触率
は、それぞれ、断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて
観察し、算出すればよい。
【0063】本発明の複合積層部品はシールド型積層チ
ップインダクタのみならず、シールド型積層トランスで
あってもよい。
【0064】このようなトランスの断面図が図19に示
されている。
【0065】図19のように導体34および導体35は
それぞれ絶縁体33の中に埋設された一次コイル40お
よび二次コイル50を形成している。また絶縁体33は
内部磁性体31と外部磁性体32とにより取り囲まれて
おり、絶縁体33を構成する非磁性フェライトと内部磁
性体31を構成する磁性フェライトとの接合界面、およ
び絶縁体33を構成する非磁性フェライトと外部磁性体
32を構成する磁性フェライトとの接合界面には、前記
の絶縁体中間層36が形成されている。
【0066】このようなトランスは、前述のインダクタ
の製造方法に準じて同様に製造することができる。ただ
し、図19のように、トランスはインダクタとは異なり
一次コイルと二次コイルを要するため、導体層の印刷を
コイルに応じて変更するものとすればよい。なお、図1
9では導体の引出端は省略されている。
【0067】このようなトランスにおいても、前記のイ
ンダクタと同様に機械的に強い焼結体となる。
【0068】また、内部磁性体層間の間隙にて磁性体層
と導体層との間に形成される空隙の存在が好ましいこ
と、および間隙内における導体層と磁性体層との接触率
については、インダクタの場合と同様である。そして、
このような空隙の存在によりトランスとしたときのパワ
ーロスや効率において特性上の向上がみられる。また、
温度特性も向上する。
【0069】次いで、本発明の非磁性フェライトを中間
層として用いた好適実施例の1つである積層LC複合部
品を図21に示し、以下に詳細に説明する。
【0070】図21に示される積層LC複合部品101
は、誘電体層121と内部電極層125とを積層して構
成されるコンデンサチップ体102と、磁性層131と
内部導体135とを積層して構成されるインダクタチッ
プ体103とを中間層104を介して一体化したもので
あり、表面に外部電極151を有する。
【0071】中間層104には、前記の非磁性フェライ
ト成分の組み合せが好ましく用いられる。積層LC複合
部品を構成する前記コンデンサチップ体102は、イン
ダクタチップ体103と比較すると、一般に線膨張係数
が低い傾向をもつ。従って、前記シールド型積層チップ
インダクタ、あるいはシールド型積層トランス等の場合
と比較して、特に酸化物成分の添加量の好ましい範囲に
若干の相違が存在する。
【0072】すなわち、非磁性絶縁層が磁性層およびセ
ラミック誘電体層の間(厚さ方向および場合によっては
水平方向間に介在)に介在するようなときには、前記M
gO、BaO、SiO2 、B23 の4成分、あるいは
これらとSnO2 および/またはCaOとの4〜6種の
添加酸化物の総計が1〜15重量%であることが好まし
い。そして、これら成分のうち、MgOは、好ましくは
0.25〜4重量%、BaOは、好ましくは0.4〜
4.5重量%、SiO2 は、好ましくは0.25〜3.
5重量%、B23 は、好ましくは0.1〜3重量%で
ある。また、SnO2 およびCaOは、好ましくは総計
で0〜4重量%であり、このうちSnO2は、好ましく
は0〜0.7重量%、特に0.03〜0.7重量%、C
aOは、好ましくは0〜4重量%、特に0.5〜2重量
%の範囲内である。
【0073】このような組成とすることにより、後述の
インダクタチップ体の磁性フェライトの磁性層と、コン
デンサチップ体の誘電体層との中間層として設層したと
き、そのすぐれた効果が発揮される。
【0074】このように、各酸化物成分の添加量を上記
範囲に制御することによって本発明の効果は向上する。
【0075】このような非磁性フェライト材料は、後述
のようにペースト化され、焼成されるが、焼成後の材料
は、800℃にて105×10-7/degの線膨張係数を示
し、磁性フェライトと±5×10-7/deg以内の線膨張係
数とすることができる。
【0076】また、中間層104は、図示例では単層で
あるが、2層以上の多層構造とすることが好ましい。中
間層104の厚さには特に制限はなく、用途等に応じて
適宜選択すればよいが、通常5〜150μm 、好ましく
は20〜100μm 程度である。また、中間層104の
積層数には特に制限がなく、図示例のように単層構造と
してもよいが、多層構造とすることが好ましい。多層の
場合の積層数には特に制限がなく、用途等に応じて適宜
選択すればよいが、作業性等を考慮すると、積層数は通
常1〜5程度である。なお、中間層の全厚は前記と同様
とすればよく、また、各層の厚さは、互いに異なってい
ても同一であってもよい。
【0077】本発明の積層LC複合部品101は、焼成
前には、磁性層131、中間層104、誘電体層121
それぞれの界面で組成のある程度の急峻な変化があり、
それぞれの層を明瞭に区別できるが、焼成ないし外部電
極151の焼き付け等により相互拡散が生じ、焼成後
は、ほぼ連続的ないしなだらかな傾斜のプロファィルを
もった層となる。
【0078】インダクタチップ体103の磁性層131
の材質としては、Ni−Cu−Znフェライトおよび/
またはNi−Znフェライト、特にNi−Cu−Znフ
ェライトを用いることが好ましい。
【0079】このような積層LC複合部品のインダクタ
チップ体は、例えば前記シールド型積層トランス等と比
較して、高い周波数帯域、例えば2〜4MHz 程度で用い
られることが多い。従って、磁性層成分の含有量もわず
かに異なる場合があるが、本発明の積層LC複合部品で
用いるNi−Znフェライトに特に制限はなく、目的に
応じて種々の組成のものを選択すればよいが、例えば、
NiOの含有量は、10〜25モル%、ZnOの含有量
は、15〜40モル%であることが好ましい。また、本
発明の積層LC複合部品で用いるNi−Cu−Znフェ
ライトに特に制限はなく、目的に応じて種々の組成のも
のを選択すればよいが、例えば、NiOの含有量は、1
5〜25モル%、CuOの含有量は、5〜15モル%、
ZnOの含有量は、20〜30モル%であることが好ま
しい。
【0080】また、この他、Co、Mn等が全体の5wt
% 程度以下含有されていてもよい。さらにCa、Si、
Bi、V、Pb等が1wt% 程度以下含有されていてもよ
い。また、Ni−Znフェライトを用いる場合、通常、
さらにホウケイ酸ガラス等の各種ガラスが含有される。
【0081】本発明において、内部導体135を構成す
る導電材に特に制限はなく、Ag、Pt、Pd、Au、
Cu、Niや、例えば Ag−Pd合金など、これらを
1種以上含有する合金等から選択すればよいが、インダ
クタとして実用的なQを得るためには抵抗率の小さいこ
とが必要であるので、Ag、Cuおよびこれらを1種以
上含有する合金を用いることが好ましい。
【0082】積層LC複合部品101のインダクタチッ
プ体103は、従来公知の構造とすればよく、外形は通
常ほぼ直方体状の形状とする。そして図21に示される
ように、内部導体135は磁性層131内にて通常スパ
イラル状に配置されて内部巻線を構成し、その両端部は
各外部電極151、151に接続されている。このよう
な場合、内部導体135の巻線パターン、すなわち閉磁
路形状は種々のパターンとすることができ、またその巻
数も用途に応じ適宜選択すればよい。また、インダクタ
チップ体103の各部寸法等には制限はなく、用途に応
じ適宜選択すればよい。なお、内部導体135の厚さ
は、通常5〜30μm 程度、巻線ピッチは通常40〜1
00μm 程度、巻数は通常1.5〜50.5ターン程度
とされる。また、磁性層131のベース厚は通常250
〜500μm 程度、内部導体135、135間の磁性層
厚は通常10〜100μm 程度とする。
【0083】コンデンサチップ体102の誘電体層12
1には特に制限がなく種々の誘電体材料を用いてよい
が、焼成温度が低いことから、酸化チタン系誘電体を用
いることが好ましい。また、その他、チタン酸系複合酸
化物、ジルコン酸系複合酸化物、あるいはこれらの混合
物を用いることもできる。また、焼成温度を低下させる
ために、ホウケイ酸ガラス等のガラスを含有させてもよ
い。
【0084】具体的には、酸化チタン系としては、必要
に応じNiO、CuO、Mn34、Al23、Mg
O、SiO2 等、特にCuOを含むTiO2 等が、チタ
ン酸系複合酸化物としては、BaTiO3 、SrTiO
3、CaTiO3 、MgTiO3やこれらの混合物等が、
ジルコン酸系複合酸化物としては、BaZrO3 、Sr
ZrO3 、CaZrO3 、MgZrO3 やこれらの混合
物等が挙げられる。
【0085】本発明において、内部電極層125を構成
する導電材に特に制限はなく、Ag、Pt、Pd、A
u、Cu、Niや、例えばAg−Pd合金など、これら
を1種以上含有する合金等から選択すればよいが、特に
Ag、Ag−Pd合金などのAg合金等が好適である。
【0086】積層LC複合部品101のコンデンサチッ
プ体102は、従来公知の構造とすればよく、外形は通
常ほぼ直方体状の形状とする。そして図21に示される
ように、内部電極層125の一端は外部電極151に接
続されている。コンデンサチップ体102の各部寸法等
には特に制限はなく、用途等に応じ適宜選択すればよ
い。なお、誘電体層121の積層数は目的に応じて定め
ればよいが、通常1〜100程度である。また、誘電体
層121の一層あたりの厚さは、通常20〜150μm
程度であり、内部電極層125の一層あたりの厚さは、
通常5〜30μm程度である。
【0087】本発明の積層LC複合部品101の外部電
極151を構成する導電材に特に制限はなく、例えば、
Ag、Pt、Pd、 Au、Cu、NiやAg−Pd合
金などのこれらを1種以上含有する合金等から選択すれ
ばよいが、特にAg、Ag−Pd合金などのAg合金等
が好適である。また、外部電極151の形状や寸法等に
は特に制限がなく、目的や用途等に応じて適宜決定すれ
ばよいが、厚さは、通常100〜2500μm 程度であ
る。
【0088】本発明の積層LC複合部品101の寸法に
は特に制限がなく、目的や用途等に応じて適宜選択すれ
ばよいが、通常(2.0〜10.0mm)×(1.2〜1
5.0mm)×(1.2〜5.0mm)程度である。
【0089】次に、本発明の複合積層部品のより好まし
い実施例の一つである積層LC複合部品を図21および
図22に示す。図21および図22に示される積層LC
複合部品101は、誘電体層121と内部電極層125
とを積層して構成されるコンデンサチップ体102と、
磁性層131と内部導体135とを積層して構成される
インダクタチップ体103とを中間層104を介して一
体化したものであり、表面に外部電極151を有する。
【0090】本発明に係る中間層104を一層以上設層
することにより、磁性層131と誘電体層間の熱膨張係
数の違いや界面での組成の急峻な変化が緩和され、界面
におけるCuやCu酸化物、ZnやZn酸化物の析出が
より一層減少し、部品の回路抵抗が向上する。中間層1
04を設層する場合は、誘電体層121と中間層104
との界面および/または磁性層131と中間層104と
の界面を凹凸形状にすることが好ましい。この場合、C
u、Zn等は主に誘電体層121と中間層104との界
面に析出するため、好ましくは誘電体層121と中間層
104との界面、より好ましくは図22に示されるよう
に誘電体層121と中間層104との界面および磁性層
131と中間層104との界面のそれぞれを凹凸形状に
することが好ましい。なお、図21においては、凹凸が
省略されている。
【0091】本発明の複合積層部品は、前述した積層L
C複合部品に限定されるものではなく、前述した構成を
一部に有するものであれば、この他各種の複合積層部品
であってもよい。
【0092】本発明の積層LC複合部品101等の複合
積層部品は、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法
により製造することができる。
【0093】本発明に用いる磁性層用ペーストは、次の
ようにして作製する。まず、フェライトの原料粉末、例
えばNiO、ZnO、CuO、Fe23 等の各種粉末
を、所定量ボールミル等により湿式混合する。用いる原
料粉末の粒径は0.1〜10μm 程度とする。こうして
湿式混合したものを、通常スプレードライヤーにより乾
燥し、その後仮焼する。これを通常は、ボールミルで粉
体粒径0.01〜0.5μm 程度の粒径となるまで湿式
粉砕し、スプレードライヤーにより乾燥する。
【0094】得られたフェライト粉末を、エチルセルロ
ース等のバインダと、テルピネオール、ブチルカルビト
ール等の溶剤と混練してペースト化する。なお、磁性層
用ペースト中には、必要に応じて各種ガラスや酸化物を
含有させることができる。
【0095】本発明の積層LC複合部品101に用いる
誘電体層用ペーストの構成に特に制限はなく、上記した
ような誘電体層の組成に応じて各種誘電体材料あるいは
焼成により誘電体となる原料粉末を選択し、各種バイン
ダおよび溶剤と混練して調製すればよい。原料粉末とし
ては、通常、酸化チタン系およびチタン酸系複合酸化物
等を構成する酸化物を用いればよく、対応する酸化物誘
電体の組成に応じ、Ti、Ba、Sr、Ca、Zr等の
酸化物を用いればよい。またこれらは焼成により酸化物
になる化合物、例えば炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、シュウ
酸塩、有機金属化合物等を用いてもよい。これらの原料
粉末は、通常、平均粒子径0.1〜5μm 程度のものが
用いられる。また、必要に応じ、各種ガラスが含有され
ていてもよい。
【0096】本発明の複合部品に用いる中間層用等の非
磁性フェライトのペーストは、前記磁性層用ペーストと
同様にしてフェライト粉末を製造し、前記誘電体層用ペ
ーストと同様、所望の組成に応じて各種誘電体材料ある
いは焼成により誘電体となる原料粉末を選択し、これら
と、各種バインダと、各種溶剤とを混練して調整すれば
よい。この場合、前述したとおり、磁性層用ペーストに
用いたフェライト粉末と実質的に同一組成、特に同一組
成のフェライト粉末と、誘電体層用ペーストに用いた原
料粉末を焼成したものと焼成により実質的に同一組成、
特に同一組成になる原料粉末とを用いて所望の混合比に
調整する。
【0097】用いるフェライトの原料粉末、誘電体の原
料粉末、さらにはフェライト粉末等の粒径などの諸条件
は前記と同様にすればよい。また、焼結助剤等として、
必要に応じて各種ガラスや酸化物を含有させてもよい。
また、混合材料を用いない場合、例えば非磁性Znフェ
ライト等を用いる場合にも前記と同様にしてペーストを
作製すればよい。
【0098】本発明の複合部品に用いる内部導体用ペー
スト、内部電極層用ペースト、および外部電極用ペース
トは、それぞれ、上記した各種導電性金属、合金、ある
いは焼成後に上記した導電材となる各種酸化物、有機金
属化合物、レジネート等と、上記した各種バインダおよ
び溶剤とを混練して作製する。
【0099】上記した各ペースト中のバインダおよび溶
剤の含有量に特に制限はなく、通常の含有量、例えば、
バインダは1〜5wt% 程度、溶剤は10〜50wt% 程度
とすればよい。また、各ペースト中には、必要に応じて
各種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される
添加物が含有されていてもよい。これらの総含有量は、
10wt% 以下であることが好ましい。
【0100】積層LC複合部品101を製造するに際し
ては、例えば、まず、磁性層用ペ−ストおよび内部導体
用ペ−ストをPET等の基板上に積層印刷する。この
際、最後に印刷する磁性層の表面に凹凸を形成する。凹
凸の形状やパタ−ン、寸法等の諸条件には特に制限がな
く、用途等に応じて適宜選択すればよい。
【0101】例えば、凹凸の形状ないしパタ−ンとして
は、図23、図 24に示されるように、平面上に線上
の凸部161を形成したものが挙げられ、これは、平面
上に線状の凹部165を形成したものと言い換えること
もできる。この場合凹部165や凸部161のパタ−ン
は、図示例の直線状のほか、波線状、曲線状、折れ線
状、リング状、曲線や折れ線が閉じた状態のもの等種々
のストライプ形状の何れであってもよい。
【0102】また、凹凸の形状ないしパタ−ンとして
は、図25に示されるように、平面上に散点状に凹部1
65を形成したもの、図27、図28に示されるよう
に、平面上に散点状に凸部161を形成したもの等が挙
げられ、さらに図26に示されるように凹部165や凸
部161が接した状態で形成されているもの等が挙げら
れる。この場合、凹部165や凸部161の形状は、図
示例の円、三角形、四角形のほか、楕円、多角形等何れ
であってもよい。
【0103】なお、図29においては、凹凸が省略され
ている。この場合、焼成によって相互拡散が生じるた
め、凹凸の輪郭は、ある程度不明瞭になるが、例えば走
査型電子顕微鏡(SEM)にて誘電体層、磁性層の焼け
具合等を観察することにより、従来の界面が平坦なもの
とは区別できる。
【0104】また、図示例の凹凸パタ−ンは、形状、寸
法、配置等について、規則的に形成されているが、場合
によっては不規則であってもよく、さらには各種の凹凸
を組み合わせてもよい。また、凹凸の寸法については、
凸部161の高さhが3〜30μm が好ましい。前記範
囲未満または前記範囲を超えると、Cu、Zn等の析出
防止能が不十分である。なお、凸部161の高さhは、
凹部165の深さと言い換えることができる。
【0105】また、凸部161をストライプ状に設ける
場合、その幅は、0.5〜2.5mm程度、散点状に設け
る場合は、その面積は、12〜27mm2 程度とする。ま
た、凹部165に対する凸部161の面積比は3/7〜
7/3程度、特に1/1程度が好ましい。そして、凹部
165と凸部161は均一に分布していることが好まし
い。
【0106】このような凹凸形状に磁性層用ペ−ストを
印刷した後、ペ−ストおよび内部電極層用ペ−ストを積
層印刷してグリ−ンチップを形成する。この際、磁性層
に隣接して印刷される誘電体層の磁性層側表面には、磁
性層の凹凸パタ−ンどおりの凹凸が形成され、接合界面
を所望の凹凸形状にできる。
【0107】次に所定形状に切断した後、基板から剥離
する。なお、磁性層用ペーストや誘電体層用ペーストを
用いてグリーンシートを形成し、この上に内部導体用ペ
ーストや内部電極層用ペーストを印刷した後、これらを
積層してグリーンチップを形成してもよい。この場合、
磁性層に隣接する誘電体層は直接印刷すればよい。
【0108】また、中間層104を設層する場合は、磁
性層用ペースト上に中間層用ペーストを印刷した後、誘
電体層用ペーストを印刷すればよい。そして、この場合
も前記と同様にして、磁性層と中間層との界面や誘電体
層と中間層との界面を凹凸形状にする。次いで、外部電
極用ペーストをグリーンチップに印刷ないし転写し、磁
性層用ペースト、内部導体用ペースト、誘電体層用ペー
スト、内部電極層用ペーストおよび外部電極用ペース
ト、中間層を設層する場合は、さらに中間層用ペースト
を同時焼成する。
【0109】また、先にチップ体を焼成し、その後に外
部電極用ペーストを印刷して焼成することもできる。
【0110】焼成温度は、800〜930℃、特に85
0〜900℃とすることが好ましい。
【0111】また、焼成時間は、0.05〜5時間、特
に0.1〜3時間とすることが好ましい。焼成は、通
常、空気中で行なう。また、外部電極焼き付けのための
焼成温度は、通常500〜700℃程度、焼成時間は、
通常10〜30分程度であり、焼成は通常、空気中で行
なう。
【0112】本発明では、焼成時および/または焼成
後、大気より酸素を過剰に含む雰囲気中で熱処理を行な
うことが好ましい。酸素過剰雰囲気中で熱処理を行なう
ことによって、Cu、Zn等の金属やCu2 O、Zn2
O等の抵抗が低い酸化物の形で析出した物や析出してい
た物をCuO、ZnO等の抵抗が高く実害のない酸化物
の形で析出させることができる。このため部品の回路抵
抗がより一層向上する。また、前記熱処理は、最後の焼
成時および/または最後の焼成後に行なうことが好まし
い。例えば、チップ体の焼成と外部電極を焼き付けるた
めの焼成とを同時に行う場合は、この焼成の時および/
またはこの焼成の後、チップ体の焼成後に外部電極を焼
き付けるための焼成を行なう場合は、外部電極を焼き付
ける時および/または外部電極を焼き付けた後に所定の
熱処理を行なうことが好ましい。なお、後者のように2
度焼成を行なう場合は、場合によっては、さらにチップ
体の焼成時やチップ体の焼成後に熱処理を行なってもよ
い。
【0113】熱処理雰囲気中の酸素分圧比は、30〜1
00%、より好ましくは50〜100%、特に好ましく
は100%が好ましい。前記範囲未満では、Cu、Z
n、Cu2 O、Zn2 O等の析出を抑制する能力が低下
する。このような酸素過剰雰囲気中での熱処理は、通
常、焼成時や外部電極の焼き付け時に同時に行われるた
め、熱処理温度や保持時間等の諸条件は、焼成条件や外
部電極焼き付け条件と同様であるが、熱処理のみを単独
で行う場合、熱処理温度は、550〜900℃、特に、
650〜800℃、保持時間は0.5〜2時間、特に1
〜1.5時間とすることが好ましい。
【0114】このようにして製造されたシールド型積層
チップインダクタ、シールド型積層トランスあるいは積
層LC複合部品等の本発明の複合積層部品は、外部電極
に半田付等を行なうことにより、プリント基板上等に実
装され、各種電子機器等に使用される。
【0115】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0116】実施例1 下記の配合組成にて磁性フェライトMを、また表1に示
す配合組成にて非磁性フェライトA〜Hを調製した。
【0117】磁性フェライトM組成(モル%) Fe23 (49.5)−NiO(16.5)−CuO
(8.5)−ZnO(25.5)
【0118】
【表1】
【0119】上記磁性フェライトMおよび表1の非磁性
フェライトA〜Hを各々用い、これらのペーストを使用
し、図1〜図15の工程に従って、図16〜図18に示
すようなシールド型積層チップインダクタを作製した。
また、コイル状導体はAgのペーストを使用して形成し
た。外部電極はAgの印刷膜とした。また焼成は常圧で
870℃の温度で行なった。
【0120】なお、具体的には、米国特許第43226
98号、特開昭56−51810号等に記載の方法によ
り積層した。
【0121】焼成後の磁性体層のベース厚は250μm
程度、導体層間の磁性体層厚は25μm 程度とした。
【0122】また、外部電極の厚さは150μm 程度と
した。
【0123】このようにして作製したインダクタを用い
た非磁性材料に応じてインダクタA〜Hとする。これら
のインダクタA〜HについてインダクタンスL、Qおよ
びクラックの有無を調べた。結果を表2に示す。
【0124】
【表2】
【0125】表2から明らかなように、本発明の非磁性
フェライトD、E、GおよびHは、比較の非磁性フェラ
イトA、BおよびFに比べてインダクタンスLおよびQ
が高く、またクラックの発生も認められなかった。
【0126】このことは、温度と線膨脹係数との関係を
示す図20からも確認することができる。すなわち、比
較の非磁性フェライトAおよびBの線膨脹係数は、各温
度において磁性フェライトの線膨脹係数とはかなり異な
っているが、本発明の非磁性フェライトD、E、Gおよ
びHの線膨脹係数は、各温度において磁性フェライト
(図中、磁性材料)の線膨脹係数と極めて近い値となっ
た。このため、本発明のものでは、これに起因して、C
uO、ZnO等の析出によるIRの低下を防止できると
考えられる。
【0127】本発明のインダクタD、E、GおよびHの
それぞれの断面についてSEM観察を行なったところ、
隣接する磁性体層間の間隙内に、導体が空隙を介して磁
性体層と対向しているのがみられた。また、間隙内にて
導体層が磁性体層と接触する接触率は、いずれもほぼ0
%であった。さらに間隙内における導体層が占める断面
面積比は、いずれも60%程度であった。また導体層の
空孔率は、いずれも5%程度であった。
【0128】また、本発明のインダクタは、LおよびQ
の温度特性が良好であった。
【0129】このように、本発明の開磁路型インダクタ
は、金属ケースを必要としない小型の開磁路型インダク
タであり、内部磁性体の透磁率を選択することでインダ
クタの定数を調整することができ、また磁束が外部へ漏
洩することは実質上防止される。また、この磁性体層の
間隙内において、磁性体層と導体層との間に空隙を形成
させることにより、導体層の膨張や収縮により磁性体層
が受ける影響を減少させることができ、インダクタンス
LおよびQを高くすることができる。加えてLやQの温
度特性が良好である。
【0130】上記実施例においては、もっとも望ましい
フェライトとして、Fe23 、CuOおよびZnOを
含むものを示したが、Fe23 およびCuOやFe2
3およびZnOのみのものであっても、同様の効果が
得られる。また、添加物として、MgO、BaO、Si
2 およびB23 を含む混合粉であっても同様の効果
が得られる。
【0131】実施例2 実施例1のインダクタD、E、GおよびHにおいて、磁
性フェライトと非磁性フェライトとの接合界面に50μ
m 厚の絶縁体中間層を形成するものとするほかは同様に
してインダクタを作製した。インダクタD、E、Gおよ
びHに対応させて各々インダクタD′、E′、G′およ
びH′とする。
【0132】なお、インダクタD′、E′、G′および
H′の絶縁体中間層材質は磁性フェライトMと、対応す
るインダクタD、E、GおよびHに使用したそれぞれの
非磁性フェライトとの5:5(重量比)混合物を用い
た。
【0133】インダクタD′、E′、G′およびH′に
ついて、実施例1と同様に特性を調べたところ、インダ
クタD、E、GおよびHと同等以上の良好な結果が得ら
れた。
【0134】実施例3 実施例1の非磁性フェライトEと表3に示す磁性フェラ
イトM1〜M16を各々用い、実施例1のインダクタの
製造方法に準じて、図19に示すような積層トランスを
作製した。ただし、絶縁中間層は形成しないものとし
た。用いた磁性フェライトM1〜M16に応じてトラン
ス1〜16とする。
【0135】なお、導体層材質、外部電極、焼成条件は
実施例1と同様とした。また、焼成後の磁性体層のベー
ス厚は300μm 程度、導体層間の磁性体厚は25μm
程度とした。
【0136】これらのトランス1〜16について、50
0kHz 、20mTの条件でパワーロス(PCV)および効率
を調べた。結果を表3に示す。
【0137】
【表3】
【0138】表3より、本発明において好ましいとされ
る磁性フェライトM2、M5、M8を用いたトランス
2、5、8ではパワーロスや効率の特性面で改善される
ことがわかる。
【0139】なお、トランス1〜16のうち、特性の評
価が可能なトランス2〜8および12、14、15にお
いて用いた各磁性フェライトM1〜M16と非磁性フェ
ライトEの線膨張係数を実施例1と同様にして調べたと
ころ、いずれにおいても実施例1の本発明のものと同等
程度の近い値を示すことがわかった。
【0140】また、SEM観察から、導体が空隙を介し
て磁性体層と対向していることがわかった。また、導体
層と磁性体層との接触率、間隙内において導体層が占め
る断面面積比、導体層の空孔率は、実施例1のインダク
タD、Eとほぼ同等であった。
【0141】さらには、温度特性も良好であった。
【0142】実施例4 実施例3のトランス2、5、8において、磁性フェライ
トと非磁性フェライトとの接合界面に50μm 厚の絶縁
体中間層を形成するものとするほかは同様にしてトラン
スを作製した。トランス2、5、8に対応させて各々ト
ランス2′、5′、8′とする。
【0143】なお、絶縁体中間層材質は、実施例2と同
様に、磁性材料と非磁性材料との5:5(重量比)混合
物とした。
【0144】トランス2′、5′、8′について、実施
例3と同様に特性を調べたところ、トランス2、5、8
と同等以上の良好な結果が得られた。
【0145】実施例5 下記の各ペーストを調製して、積層LC複合部品を作成
した。
【0146】(磁性層用ペースト)粒径0.1〜3.0
μm 程度のNiO(17モル%)、CuO(9モル
%)、ZnO(25モル%)およびFe23 (49モ
ル%)の粉体を用い、これらをボールミルを用いて湿式
混合し、ついで、この湿式混合物をスプレードライヤー
により乾燥し、750℃にて仮焼し、顆粒として、これ
をボールミルにて粉砕したのちスプレードライヤーで乾
燥し、平均粒径0.1μm のNi−Cu−Znフェライ
ト原料粉末とした。
【0147】次いで、この原料粉末100重量部に対
し、エチルセルロース3.84重量部およびテルピネオ
ール78重量部を加え、三本ロールにて混練し、ペース
トとした。
【0148】(内部導体用ペースト)平均粒径0.8μ
m のAg100重量部に対し、エチルセルロース2.5
重量部およびテルピネオール40重量部を加え、三本ロ
ールにて混練し、ペーストとした。
【0149】(誘電体層用ペースト)平均粒径0.7μ
m のTiO2 (92モル%)、平均粒径 0.05μm
のCuO(4モル%)および平均粒径0.5μm のNi
O(4モル%)を用いた。この誘電体粉末100重量部
に対し、エチルセルロース3.5重量部、テルピネオー
ル40重量部を加え、3本ロールにて混練してペースト
とした。
【0150】(内部電極層用ペースト)平均粒径0.8
μm のAg100重量部に対し、エチルセルロ−ス2.
5重量部、テルピネオ−ル40重量部を加え、三本ロー
ルにて混練し、ペーストとした。
【0151】(中間層用ペ−スト)粒径0.8μm 程度
のZnO(46.0モル%)、CuO(5.0)および
Fe23 (49.0モル%)の粉体全体に対して、B
aO(0.94重量%)、MgO(0.79重量
%)、SiO(0.71重量%)、SnO2 (0.05
重量 %)およびB23 (0.30重量%)を添加し
た原料を用い、磁性層用ペ−ストと同様にして平均粒径
0.2μm の非磁性Zn−Cuフェライトの原料粉末と
した。次いで、この原料粉末100重量部に対し、エチ
ルセルロ−ス3.5重量部、テルピネオ−ル40重量部
を加え、三本ロ−ンにて混練し、ペ−ストとした。
【0152】(外部電極用ペースト)平均粒径1.2μ
m のAg100重量部に対し、エチルセルロ−ス3.0
重量部、ガラスフリット7重量部、テルピネオ−ル40
重量部を加え、三本ロールにて混練し、ペーストとし
た。
【0153】このようにして作製された磁性層用ペース
トと内部導体用ペーストとを印刷積層し、次いで中間層
用ペーストを印刷し、さらに誘電体層用ペーストと、内
部電極層用ペーストとを印刷積層してグリーンチップと
した。
【0154】この場合、中間層の厚さは50μm とし
た。
【0155】次に、空気中にて、890℃で2時間焼成
した。
【0156】焼成後、外部電極用ペーストを印刷し、そ
の後空気中にて600℃で30分間焼成して外部電極を
焼き付けた。
【0157】このようにして5.0mm×5.0mm×2.
7mmのLCフィルター複合部品サンプルを作製した。
【0158】磁性層の厚さは40μm 、内部巻線(内部
導体)の厚さは15μm 、その線巾は300μm とし
た。巻回数は25ターンとした。
【0159】誘電体層の厚さは100μm 、誘電体層の
積層数は5層とし、内部電極層の厚さは15μm とし
た。外部電極の厚さは800μm とした。
【0160】また、比較のために中間層なしの場合、お
よび中間層用ペーストの原料粉末としてZnO(47.
0モル%)、CuO(5.5)およびFe23 (4
7.5モル%)の粉体のみ使用した場合以外は上述と同
様にして夫々比較用サンプルを作製した。
【0161】次に、各サンプルの回路抵抗IRを測定し
た。結果は表4に示されるとおりである。
【0162】
【表4】
【0163】表4に示される結果から本発明の効果が明
らかである。
【0164】また、LCフィルタ複合部品以外に、LC
トラップ等の複合積層部品を作製したところ同等の結果
が得られた。
【0165】上記実施例においては、もっとも望ましい
フェライトとして、Fe23 、CuOおよびZnOを
含むものを示したが、Fe23 およびCuOやFe2
3およびZnOのみのものであってもよい。また、上
記実施例においては、添加物として、MgO、BaO、
SiO2 、B23 およびSnO2 の混合粉を使用した
が、MgO、BaO、SiO2 、およびB23 や、M
gO、BaO、SiO2 、B23 およびCaO、ある
いはMgO、BaO、SiO2 、B23 、SnO2
よびCaOのものであってもよい。
【0166】
【発明の効果】本発明の非磁性フェライトは、使用する
磁性フェライトや、セラミック誘電体層との線膨張係数
の差が小さく、このため特性の劣化が防止され、また、
これをシールド型積層チップインダクタやシールド型積
層トランスあるいは積層LC複合部品等の複合積層部品
に用いた場合には、その内部におけるクラックの発生が
防止される。さらに、異なる材料間の極端な組成上の違
いから生ずる、CuO、ZnO等の接合界面への局部的
な析出によるIRの低下を来すこともない。このため複
合積層部品としたときの特性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図2】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図3】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図4】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図5】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図6】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図7】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図8】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図9】本発明の一例の積層型インダクタを製造する順
次工程の一部を示す平面図である。
【図10】本発明の一例の積層型インダクタを製造する
順次工程の一部を示す平面図である。
【図11】本発明の一例の積層型インダクタを製造する
順次工程の一部を示す平面図である。
【図12】本発明の一例の積層型インダクタを製造する
順次工程の一部を示す平面図である。
【図13】本発明の一例の積層型インダクタを製造する
順次工程の一部を示す平面図である。
【図14】本発明の一例の積層型インダクタを製造する
順次工程の一部を示す平面図である。
【図15】本発明の一例の積層型インダクタを製造する
順次工程の一部を示す平面図である。
【図16】積層の終わったインダクタの断面図である。
【図17】積層の終わったインダクタの斜視図である。
【図18】完成したシールド型インダクタの斜視図であ
る。
【図19】積層の終わったトランスの断面図である。
【図20】磁性フェライトと非磁性フェライトの温度と
線膨脹係数との関係を示すグラフである。
【図21】本発明の複合積層部品の好適実施例である積
層LC複合部品の一部を切欠いて示す斜視図である。
【図22】本発明の複合積層部品の好適実施例である積
層LC複合部品が示される断面図である。
【図23】本発明の複合積層部品の磁性層の1例が示さ
れる部分斜視図である。
【図24】本発明の複合積層部品の磁性層の1例が示さ
れる部分斜視図である。
【図25】本発明の複合積層部品の磁性層の1例が示さ
れる部分斜視図である。
【図26】本発明の複合積層部品の磁性層の1例が示さ
れる部分斜視図である。
【図27】本発明の複合積層部品の磁性層の1例が示さ
れる部分斜視図である。
【図28】本発明の複合積層部品の磁性層の1例が示さ
れる部分斜視図である。
【図29】本発明の複合積層部品の好適実施例である積
層LC複合部品の一部を切欠いて示す斜視図である。
【符号の説明】
1 上下磁性体層 2 絶縁体層 3 導体層 4 内部磁性体層 5 外部磁性体層 6 絶縁体層 7 導体 8 内部磁性体層 9 外部磁性体層 10 絶縁体層 11 導体 12 内部磁性体層 13 外部磁性体層 14 絶縁体層 15 導体 16 内部磁性体層 17 外部磁性体層 18 絶縁体層 19 上下磁性体層 31 内部磁性体 32 外部磁性体 33 絶縁体 34、35 導体 36 絶縁体中間層 40 一次コイル 50 二次コイル 101 LC複合部品 102 コンデンサチップ体 121 セラミック誘電体層 125 内部電極層 103 インダクタチップ体 131 セラミック磁性層 135 内部導体 104 中間層 151 外部電極 161 凸部 165 凹部 a 導体引出端 b 導体引出端 c 内部磁性体 d コイル状導体 e 絶縁体 f 外部磁性体

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化鉄と、酸化銅および/または酸化亜
    鉛とを含む非磁性フェライト組成のFe23 とCuO
    および/またはZnOとの100モル%に対して、 さらにMgOと、BaOと、SiO2 と、B23 と、
    SnO2 と、CaOとの総計が1〜30重量%の範囲に
    なるように、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ケ
    イ素および酸化ホウ素の4種の酸化物成分、またはこれ
    ら4種の酸化物成分と酸化スズおよび酸化カルシウムの
    うちの1種以上の酸化成分との5または6種の酸化物成
    分が添加されている複合積層部品用非磁性フェライト。
  2. 【請求項2】 前記非磁性フェライト組成が、Fe2
    3 :46〜50モル%、CuO:2〜20モル%および
    ZnO:33〜52モル%である請求項1の複合積層部
    品用非磁性フェライト。
  3. 【請求項3】 MgO:0.25〜8重量%、BaO:
    0.4〜9重量%、SiO2 :0.25〜7重量%、B
    23 :0.1〜3重量%、SnO2 :0〜0.7重量
    %およびCaO:0〜8重量%で、総計が1〜30重量
    %の範囲である請求項1または2の複合積層部品用非磁
    性フェライト。
  4. 【請求項4】 磁性フェライトを含有する磁性体層と、
    非磁性絶縁体層と、導体層とを有し、インダクタを内蔵
    する複合積層部品であって、 前記非磁性絶縁体層は、酸化鉄と、酸化銅および/また
    は酸化亜鉛とを含む非磁性フェライト組成のFe23
    とCuOおよび/またはZnOとの100モル%に対し
    て、さらにMgOと、BaOと、SiO2 と、B23
    と、SnO2 と、CaOとの総計が1〜30重量%の範
    囲になるように、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸
    化ケイ素および酸化ホウ素の4種の酸化物成分、または
    これら4種の酸化物成分と酸化スズおよび酸化カルシウ
    ムのうちの1種以上の酸化成分との5または6種の酸化
    物成分が添加されている非磁性フェライトを含有する複
    合積層部品。
  5. 【請求項5】 前記非磁性フェライト組成が、Fe2
    3 :46〜50モル%、CuO:2〜20モル%および
    ZnO:33〜52モル%である請求項4の複合積層部
    品。
  6. 【請求項6】 MgO:0.25〜8重量%、BaO:
    0.4〜9重量%、SiO2 :0.25〜7重量%、B
    23 :0.1〜3重量%、SnO2 :0〜0.7重量
    %およびCaO:0〜8重量%で、総計が1〜30重量
    %の範囲である請求項4または5の複合積層部品。
  7. 【請求項7】 前記磁性体層は、NiO、CuOおよび
    ZnOのうちの2種または3種の酸化物を含む磁性フェ
    ライトを含有する請求項4〜6のいずれかの複合積層部
    品。
  8. 【請求項8】 前記磁性体層と、前記非磁性絶縁体層と
    が互いに接触している請求項4〜7のいずれかの複合積
    層部品。
  9. 【請求項9】 前記磁性体層と、前記非磁性絶縁体層と
    の厚さ方向端面が接触している請求項8の複合積層部
    品。
  10. 【請求項10】 複数の前記磁性体層の内部磁性体層積
    層部と、それを囲む複数の前記非磁性絶縁体層の非磁性
    絶縁体層積層部と、さらにはその周りを取り囲む前記磁
    性体層の外部磁性体層積層部を有し、前記非磁性絶縁体
    層積層部中には、その層間から層間へと延び前記内部磁
    性体層積層部の周りを垂直方向に重なるように周回する
    ように前記導体層が埋設されている請求項8または9の
    複合積層部品。
  11. 【請求項11】 前記非磁性絶縁体層の非磁性フェライ
    ト組成が、Fe23 :46〜50モル%、CuO:2
    〜20モル%およびZnO:33〜52モル%であり、 前記非磁性フェライト組成は、前記酸化物組成として、
    MgO:0.5〜8重量%、BaO:0.8〜9重量
    %、SiO2 :0.5〜7重量%、B23 :0.2〜
    3重量%、SnO2 :0〜0.7重量%およびCaO:
    0〜8重量%が、総計2〜30重量%の範囲になるよう
    に添加されている請求項8〜10のいずれかの複合積層
    部品。
  12. 【請求項12】 前記磁性フェライトは、Fe23
    40〜52モル%、NiO:0〜50モル%、CuO:
    0〜20モル%およびZnO:0〜50モル%を含有す
    る請求項8〜11のいずれかの複合積層部品。
  13. 【請求項13】 前記磁性フェライトは、Fe23
    46〜49.5モル%、NiO:5〜15モル%、Cu
    O:6〜18モル%およびZnO:20〜35モル%で
    ある低温焼成フェライトである請求項12の複合積層部
    品。
  14. 【請求項14】 前記磁性体層と前記非磁性絶縁体層と
    の接合界面に、前記磁性フェライトと前記非磁性フェラ
    イトの線膨張係数の中間的な線膨張係数を有する絶縁体
    中間層が形成されている請求項10〜13のいずれかの
    複合積層部品。
  15. 【請求項15】 前記絶縁体中間層は、前記磁性フェラ
    イトと前記非磁性フェライトとを、重量比で1:9〜
    9:1となるように含む請求項14の複合積層部品。
  16. 【請求項16】 前記内部磁性体積層部のうち、隣接す
    る前記磁性体層間の間隙内に、前記導体が空隙を介して
    前記磁性体層と対向して存在している請求項10〜15
    のいずれかの複合積層部品。
  17. 【請求項17】 前記間隙内にて、前記導体が占める断
    面面積比が10〜85%である請求項16の複合積層部
    品。
  18. 【請求項18】 前記間隙内における前記磁性体層と、
    前記導体との接触率が、50%以下である請求項16ま
    たは17の複合積層部品。
  19. 【請求項19】 前記導体の空孔率が、50%以下であ
    る請求項10〜18のいずれかの複合積層部品。
  20. 【請求項20】 さらに、セラミック誘電体層を有し、
    インダクタとコンデンサとを内蔵し、 前記非磁性絶縁体層が、前記磁性体層と前記セラミック
    誘電体層との間に設けられている請求項4の複合積層部
    品。
  21. 【請求項21】 前記セラミック誘電体層と内部電極層
    とを積層して構成されるコンデンサチップ体と、前記磁
    性体層と内部導体層とを積層して構成されるインダクタ
    チップ体とを一体的に有する複合積層部品であって、 前記コンデンサチップ体と、前記インダクタチップ体と
    の間に、前記非磁性フェライトを含有する前記非磁性絶
    縁体層が中間層として1層以上設層されている請求項2
    0の複合積層部品。
  22. 【請求項22】 前記非磁性フェライトの非磁性フェラ
    イト組成が、Fe23 :46〜50モル%、CuO:
    2〜20モル%およびZnO:33〜52モル%の総計
    が100モル%に対して、 前記酸化物組成として、MgO:0.25〜4重量%、
    BaO:0.4〜4.5重量%、SiO2 :0.25〜
    3.5重量%、B23 :0.1〜3重量%、SnO
    2 :0〜0.7重量%およびCaO:0〜4重量%が、
    総計1〜15重量%の範囲になるように添加されている
    請求項21の複合積層部品。
  23. 【請求項23】 前記磁性体層には、Ni−Znフェラ
    イトおよび/またはNi−Cu−Znフェライトが含有
    されている請求項21または22の複合積層部品。
  24. 【請求項24】 前記Ni−Znフェライトは、Ni
    O:10〜25モル%、ZnO:15〜40モル%含有
    する請求項23の複合積層部品。
  25. 【請求項25】 前記Ni−Cu−Znフェライトは、
    NiO:5〜25モル%、CuO:5〜15、ZnO:
    20〜30モル%含有する請求項23の複合積層部品。
  26. 【請求項26】 前記中間層として前記非磁性絶縁体層
    を2層以上有する請求項21〜25のいずれかの複合積
    層部品。
  27. 【請求項27】 前記セラミック誘電体層が酸化チタン
    系誘電体を含有する請求項21〜26のいずれかの複合
    積層部品。
  28. 【請求項28】 前記コンデンサチップ体と前記インダ
    クタチップ体とを同時に焼成した請求項21〜27のい
    ずれかの複合積層部品。
  29. 【請求項29】 焼成時および/または焼成後に、大気
    より酸素を過剰に含む雰囲気中で熱処理を行なった請求
    項21〜28のいずれかの複合積層部品。
  30. 【請求項30】 前記雰囲気中の酸素分圧比が30〜1
    00%である請求項29の複合積層部品。
  31. 【請求項31】 前記磁性層のうち最もコンデンサチッ
    プ体側の表面および/または前記セラミック誘電体層の
    うち最もインダクタチップ体側の表面に凹凸を形成した
    後焼成した請求項21〜30のいずれかの複合積層部
    品。
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