JP2011199100A - 積層型電子部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インダクタ素体10とインダクタ素体10の内部に配置された内部電極16とを有するインダクタ素子部6を備える積層型電子部品100であって、インダクタ素体10がフェライト組成物及びホウ素酸化物を含有するフェライト焼結体からなり、内部電極16におけるAgの含有率が85質量%以上であり、隣接する内部電極16の間におけるフェライト焼結体のAg含有率が0.18質量%以下である積層型電子部品100である。
【選択図】図1
Description
(1)酸化ホウ素を含む酸化物混合原料を仮焼してホウ素酸化物及びフェライト組成物を含む仮焼体を調製し、仮焼体をスラリー化して磁性体スラリーを得る仮焼工程
(2)磁性体スラリーを用いてインダクタ用のグリーンシート(第1のグリーンシート)を作製するとともに、バリスタスラリーを用いてバリスタ用のグリーンシート(第2のグリーンシート)を作製するシート形成工程
(3)第1のグリーンシート及び第2のグリーンシートの上に、Agを含む導体部を配置する導体部形成工程、
(4)導体部が配置された複数の第1のグリーンシート及び複数の第2のグリーンシートをそれぞれ積層して積層体を形成する積層工程
(5)積層体を酸素濃度が5体積%以下である雰囲気中で焼成する工程
(実施例1)
原料粉末として、市販のFe2O3粉末、ZnO粉末、Mn2O3粉末、NiO粉末及びB2O3粉末を準備した。そして、Fe2O3粉末、ZnO粉末、Mn2O3粉末及びNiO粉末が、下記の比率となるように秤量した。
NiO :26.0mol%
ZnO :25.0mol%
Mn2O3 :1.5mol%
インダクタ素子部の第1の内部電極の間に配置されたフェライト焼結体におけるAg含有率を以下の手順で測定した。図4は組成分析用の試料の作製方法を説明するために、インダクタ素子部の一部を拡大して示す説明図である。図4(a)の積層型フィルタのインダクタ素子部6におけるインダクタ素体(フェライト焼結体)10の表面10Aを、耐水研磨紙(1500番)を用いて、第1の内部電極16Aと第1の内部電極16Bとの間のインダクタ素体(フェライト焼結体)が露出するまで研磨した。図4(b)は、研磨後の試料を模式的に示す説明図である。図4(b)に示すように、最も近接する第1の内部電極16Bからフェライト焼結体の厚みが10μmになるまで研磨した。
インダクタ素体10の内部に配置された第1の内部電極16におけるAg及びPdの含有率は、導体部の形成に用いた金属ペーストに含まれる金属成分全体に対するAg及びPdの質量割合から計算した。結果を表1に示す。
上述のフェライト焼結体のレーザアブレーションICP質量分析で測定されたAg含有率と同一のAg含有率を有するフェライト焼結体を別途作製した。焼成条件は、積層型フィルタを作製したときと同じ条件とした。このフェライト焼結体の質量と体積とから、フェライト焼結体の密度を算出した。結果は表1に示す通りであった。
LCRメーター(ヒューレットパッカード社製、商品名:HP4285A)を用い、10MHzにおける積層型フィルタのインダクタのQ値を測定した。結果は表1に示す通りであった。
ソースメーター(ケースレー社製、商品名:2400)を用いて、積層型フィルタのインダクタ素子部における第1の内部電極の直流抵抗を測定し、電気抵抗率を算出した。結果は表1に示す通りであった。
インダクタ素子部の第1の内部電極が表1に示す組成となるように、インダクタグリーンシート上の導体部を形成するための導電ペーストの組成を変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の積層型フィルタを作製した。そして、実施例1と同様にして、インダクタのQ値、第1の内部電極の電気抵抗率、インダクタ素子部におけるフェライト焼結体の組成分析、及び密度測定を行った。結果は表1に示すとおりであった。
焼成時における雰囲気(焼成雰囲気)中の酸素濃度を表1に示すとおりにしたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5,8の積層型フィルタを作製した。そして、実施例1と同様にして、インダクタのQ値、第1の内部電極の電気抵抗率、インダクタ素子部におけるフェライト焼結体の組成分析、及び密度測定を行った。結果は表1に示すとおりであった。
インダクタ素子部の第1の内部電極が表1に示す組成となるように、インダクタグリーンシート上の導体部を形成するための導電ペーストの組成を変えたこと以外は、実施例5と同様にして、実施例6,7の積層型フィルタを作製した。そして、実施例1と同様にして、インダクタのQ値、第1の内部電極の電気抵抗率、インダクタ素子部におけるフェライト焼結体の組成分析、及び密度測定を行った。結果は表1に示すとおりであった。
インダクタ素子部の第1の内部電極が表1に示す組成となるように、インダクタグリーンシート上の導体部を形成するための導電ペーストの組成を変えたこと以外は、実施例8と同様にして、実施例9,10の積層型フィルタを作製した。そして、実施例1と同様にして、インダクタのQ値、第1の内部電極の電気抵抗率、インダクタ素子部におけるフェライト焼結体の組成分析、及び密度測定を行った。結果は表1に示すとおりであった。
焼成時における雰囲気(焼成雰囲気)中の酸素濃度を表1に示すとおりにしたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例1の積層型フィルタを作製した。そして、実施例1と同様にして、インダクタのQ値、第1の内部電極の電気抵抗率、インダクタ素子部におけるフェライト焼結体の組成分析、及び密度測定を行った。結果は表1に示すとおりであった。
原料粉末として、市販のFe2O3粉末、ZnO粉末、CuO粉末、NiO粉末及びB2O3粉末を準備した。そして、Fe2O3粉末、ZnO粉末、CuO粉末及びNiO粉末が、下記の比率となるように秤量した。
NiO :20.0mol%
ZnO :20.3mol%
CuO :10.8mol%
実施例1と同様にして秤量した各原料粉末の合計に対し、B2O3粉末を1.0質量%添加して各原料粉末とB2O3粉末を混合し、酸化物混合原料を得た。この酸化物混合原料を、720℃、10時間の条件で仮焼して仮焼体を得た。得られた仮焼体を鋼鉄製のボールミルを用いて40時間混合粉砕し、仮焼粉末を調製した。この仮焼粉末と有機ビヒクルとを混合して磁性体スラリーを調製した。
実施例1と同様にして仮焼粉末を調製した。この仮焼粉末に、仮焼粉末を基準としてB2O3粉末を3.0質量%添加して、仮焼粉末とB2O3粉末を含む酸化物混合原料を調製した。この酸化物混合原料と有機ビヒクルとを混合して磁性体スラリーを調製した。
Claims (7)
- インダクタ素体と該インダクタ素体の内部に配置された複数の内部電極とを有するインダクタ素子部を備える積層型電子部品であって、
前記内部電極におけるAgの含有率が85質量%以上であり、
前記インダクタ素体がフェライト組成物及びホウ素酸化物を含有するフェライト焼結体からなり、
隣接する前記内部電極の間における前記フェライト焼結体のAgの含有率が0.18質量%以下である積層型電子部品。 - 前記フェライト焼結体におけるホウ素酸化物の含有率がB2O3に換算して0.1〜2質量%である、請求項1に記載の積層型電子部品。
- フェライト組成物及びホウ素酸化物を含有するインダクタ用のグリーンシートとAgを含む導体部とが交互に積層された積層体を形成する積層工程と、
前記積層体を酸素濃度が5体積%以下である雰囲気中で焼成して、フェライト焼結体からなるインダクタ素体と該インダクタ素体の内部に配置されAgを含有する内部電極とを有するインダクタ素子部を得る焼成工程と、を有する、前記インダクタ素子部を備える積層型電子部品の製造方法。 - 前記内部電極におけるAgの含有率が85質量%以上である、請求項3に記載の積層型電子部品の製造方法。
- 隣接する前記内部電極の間における前記フェライト焼結体のAgの含有率が0.18質量%以下である、請求項3又は4に記載の積層型電子部品の製造方法。
- 前記積層工程の前に、
ホウ素酸化物を含む原料を仮焼して、前記ホウ素酸化物と前記フェライト組成物とを含む仮焼体を調製する仮焼工程と、
前記仮焼体を含む前記グリーンシートを作製するシート形成工程と、を有する、請求項3〜5のいずれか一項に記載の積層型電子部品の製造方法。 - 前記仮焼体におけるホウ素酸化物の含有率がB2O3に換算して0.1〜2質量%である、請求項6に記載の積層型電子部品の製造方法。
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