JP3924898B2 - 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器に用いられるセラミックコンデンサ、特に卑金属からなる内部電極を有する積層セラミックコンデンサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
チタン酸バリウムを主成分とする従来の誘電体材料をセラミックコンデンサに用いた場合、中性または還元性の低酸素分圧下で焼成すると還元され、半導体化を起こすという問題があった。したがって、内部電極としては、誘電体セラミック材料の焼結する温度下でも溶融することなく、かつ誘電体セラミック材料を半導体化させない高酸素分圧下で焼成しても酸化することのない、例えばPd、Ptなどの貴金属を用いる必要があり、製造される積層セラミックコンデンサの低コスト化の大きな妨げとなっていた。
【0003】
そこで、上述の問題を解決するために、例えばNiなどの安価な卑金属を内部電極として使用することが望まれていた。しかし、このような卑金属を内部電極材料として使用し、従来の条件下で焼成すると、電極材料が酸化されてしまい、電極としての機能を果たさなくなる。そのため、このような卑金属を内部電極として使用するためには、酸素分圧の低い中性または還元性の雰囲気で焼成してもセラミックが半導体化せず、優れた誘電特性を有する誘電体材料が必要である。
【0004】
この条件を満たす材料として、例えば特開昭62−256422号のBaTiO3―CaZrO3−MnO−MgO系の組成、特開昭63−103861号のBaTiO3―MnO−MgO−希土類酸化物系の組成、特公昭61−14610号のBaTiO3―(Mg,Zn,Sr,Ca)O−Li2O−SiO2−MO(MO:BaO,SrO,CaO)系の組成、特開平3−263708号の(Ba,Ca,Sr,Mg,Ce)(Ti,Zr)O3系の組成、特公平5−52602号のSr(Ti,Zr)O3−Li2O−SiO2−MO(MO:BaO,MgO,ZnO,SrO,CaO)系の組成などが提案されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような卑金属の内部電極を有する積層セラミックコンデンサは、誘電体層の厚みが薄くて多層積みになると、焼成時の内部電極とセラミックとの収縮の差や熱膨張率の差によって、内部電極とセラミックとの界面に残留応力が生じ、この影響により耐熱衝撃性が悪くなるという問題があった。また、高温・高湿下における信頼性、いわゆる耐湿負荷特性についても、誘電体層の厚みが薄くて多層積みになると、同様に悪くなるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するために、特公平7−56850にはアルミノシリケート層によってNi内部電極とセラミックとを接合したことを特徴とする積層セラミックコンデンサが開示されている。しかしながら、この方法では、静電容量が低下し、等価直列抵抗が増大する。また、誘電体層が薄い場合には、アルミノシリケート層を形成するために内部電極ペーストに添加したSiやAlのセラミックへの拡散により、特性が劣化するなどの問題があるうえ、耐熱衝撃性には効果がない。
【0007】
また、特開平3−133114には、内部電極の周囲に、誘電体層とは異なる組成のMn、P、Feなどを含む酸化物層を形成したことを特徴とする積層型セラミックコンデンサが開示されている。これは、高温負荷試験における信頼性の向上を目的として、低酸素濃度中で焼成した後に熱処理を行うものであるが、この方法は、耐熱衝撃性や耐湿負荷試験特性に対しては効果がない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、卑金属の内部電極を有する積層セラミックコンデンサの誘電体層を改良することにより、耐熱衝撃性と耐湿負荷特性に優れた積層セラミックコンデンサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の積層セラミックコンデンサは、チタン酸バリウムを主成分とする複数の誘電体セラミック層と、該誘電体セラミック層間に形成されたNiまたはNi合金を主成分とする複数の内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、Ba、Ca、Mg、ZrおよびHfの酸化物のうちの少なくとも1種の濃度が漸次減少することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、以下の工程を含む、(1)チタン酸バリウムを主成分とするセラミックグリーンシートを作製する第1工程、(2)該セラミックグリーンシート上に、Ba、Ca、Mg、ZrおよびHfのうち少なくとも1種の酸化物、または炭酸塩を主成分とする第1の層を形成する第2工程、(3)該第1の層の上に、NiまたはNi合金を主成分とする内部電極層を形成する第3工程、(4)該内部電極層を覆うように前記金属化合物を含む第2の層を形成する第4工程、(5)該セラミックグリーンシートを積層して成形体とする第5工程、(6)該成形体を還元雰囲気中で焼成して焼結体とする第6工程、(7)該焼結体の内部電極露出部に外部電極を形成する第7工程。
【0013】
さらに、前記金属化合物を含む第1の層または第2の層は、スクリーン印刷法で形成することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の積層セラミックコンデンサを、図面に基づき説明する。
図1は本発明の積層セラミックコンデンサの一例を示す断面図、図2は図1の積層セラミックコンデンサのうち、内部電極を有する誘電体セラミック層部分を示す平面図、図3は図1の積層セラミックコンデンサのうち、セラミック積層体部分を示す分解斜視図である。本発明の積層セラミックコンデンサ1は図1に示すように、内部電極4を介して複数枚の誘電体セラミック層2a、2bを積層して得られたセラミック積層体3の両端面に、外部電極5、並びに必要により第1のめっき層6および第2のめっき層7が形成されたものである。
【0015】
次に、本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法について、図1〜3を参照して工程順に説明する。まず、誘電体セラミックの原料として、チタン酸バリウムを主成分とする非還元性誘電体材料粉末を準備する。その後、この材料粉末に有機バインダを加えてスラリー化し、シート状に成形してセラミックグリーンシート(誘電体セラミック層2a、2b)を得る。
【0016】
次いで、セラミックグリーンシート(誘電体セラミック層2b)の一面に、金属化合物を含む第1の層(図示せず)を形成する。この金属化合物としては、Ba、Ca、Mg、ZrおよびHfのうち少なくとも1種の酸化物、または炭酸塩である。そして、この金属化合物を含む層を形成する方法としては、スクリーン印刷法、スプレー法、蒸着法、めっき法などが用いられるが、量産性の面からスクリーン印刷法が好ましい。
【0017】
その後、この金属化合物を含む第1の層の上に、卑金属を含む内部電極層4を形成する。この内部電極層の材料としては、ニッケルまたはニッケル合金が用いられる。なお、内部電極層4を形成する方法としては、スクリーン印刷法、蒸着法、めっき法などが用いられる。
【0018】
その後、内部電極層4を覆うように金属化合物を含む第2の層(図示せず)を形成する。この金属化合物の種類およびその形成方法としては、前記金属化合物を含む第1の層と同様の材料および方法が用いられる。
【0019】
その後、内部電極層4を有するグリーンシート(誘電体セラミック層2b)を必要枚数積層し、図3に示す如く、内部電極を有しないグリーンシート(誘電体セラミック層2a)に挟んで圧着し、成形体とする。そして、この成形体を還元雰囲気中、所定の温度にて焼成し、焼結体3を得る。
【0020】
次いで、焼結体3の両端面に、内部電極層4と電気的に接続するように、一対の外部電極5を形成する。この外部電極5の材料としては、内部電極層3と同じ材料を使用することができる。Ag、Pd、Ag−Pd合金なども使用可能である。また、一般的に、外部電極5は、材料となる金属粉末ペーストを焼成により得たセラミック積層体3に塗布して、焼き付けることによって形成されるが、焼成前に塗布して、セラミック積層体3と同時に形成することもできる。
【0021】
そして最後に、外部電極5の上に必要に応じて、第1のめっき層6、第2のめっき層7を形成し、積層セラミックコンデンサ1を完成させる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)
まず、出発原料として、TiCl4とBa(NO3)2を準備して秤量した後、混合溶液の状態から、蓚酸により蓚酸チタニルバリウム(BaTiO(C2O4)・4H2O)として沈殿させた。その後、この沈殿物を1000℃以上の温度で加熱分解させて、Ba/Tiモル比1.0のチタン酸バリウム(BaTiO3)を得た。
【0023】
次に、チタン酸バリウムのBa/Tiモル比を調整するためのBaCO3と、純度99%以上のY2O3、Dy2O3、MnCO3、NiO、Co2O3およびMgOを準備した。そして、これらの原料粉末を97.0{BaO}1.010・TiO2+0.7Y2O3+0.3Dy2O3+0.6MnO+0.7NiO+0.7CoO(モル比)の組成割合になるように秤量した。次いで、この混合物に対して、MgOを1.2モル%と、Li2O−(TiO2・SiO2)−Al2O3を主成分とするガラス粉末を1.5wt%添加した後、ポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを調製した。その後、セラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法によりシート成形し、厚み11μmの矩形のセラミックグリーンシートを得た。
【0024】
その後、上記セラミックグリーンシート上に、金属化合物を含む第1の層として、平均粒径が1μm以下のCaCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。その上に、卑金属を含む内部電極層として、Niを主成分とするペーストを印刷し乾燥させた。その後、内部電極層を覆うように、金属化合物を含む第2の層として、平均粒径が1μm以下のCaCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。
【0025】
次に、金属化合物を含む第1の層、内部電極層、および金属化合物を含む第2の層を形成したセラミックグリーンシートを、内部電極層が引き出された側が互い違いとなるように複数枚積層し、成形体を得た。この成形体を、N2雰囲気中にて350℃の温度でバインダを除去した後、H2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において焼成して焼結体を得た。なお、焼成は1300℃で2時間保持し、昇温速度と冷却速度はともに200℃/時間とした。
【0026】
その後、得られた焼結体の内部電極露出部に銀ペーストを塗布し、N2雰囲気中において600℃の温度で焼き付けて、内部電極と電気的に接続した外部電極を形成した。その後、外部電極上にNiめっき被膜を形成し、この被膜の上にはんだめっき被膜を形成した。
【0027】
このようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅;1.6mm、長さ;3.2mm、厚さ;1.2mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは6μmであり、有効誘電体セラミック層の総数は150層であった。
【0028】
また、比較例1として、金属化合物からなる第1の層および第2の層を共に形成せず、その他は上記実施例と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。
【0029】
次に、これら積層セラミックコンデンサについて、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験を行なった。耐熱衝撃性試験については、各試料を50個ずつ、300℃または325℃のはんだ槽に2〜3秒浸漬した後、セラミック表面および研磨により露出させたセラミック内部を顕微鏡で観察し、クラックの有無を検査することにより行なった。耐湿負荷試験については、各試料を72個ずつ、2気圧(相対湿度100%)、温度121℃で直流電圧16Vを連続印加し、250時間経過するまでに絶縁抵抗(IR)が106Ω以下になった試料を不良と判定した。
【0030】
また、誘電体層をEPMA(Electron Probe Micro Analysis、電子線微小分析法)で分析し、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少している金属酸化物が存在しているかどうかの確認を行なった。以上の評価の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
表1に示す通り、CaCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して、金属化合物からなる第1の層および第2の層を形成した実施例1の試料については、EPMA分析の結果、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているCa酸化物の存在が認められた。また、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験に関しては、実施例1の試料については、不良は全く発生しなかった。
【0033】
一方、濃度が漸次減少しているCa酸化物の存在が認められなかった比較例1の試料については、耐熱衝撃性試験、耐湿負荷試験ともに不良が発生した。
【0034】
以上の結果より、本願発明のように、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているCa酸化物が存在することが、耐熱衝撃性や耐湿負荷試験時の信頼性の向上に効果があることが明らかである。
【0035】
(実施例2)
まず、出発原料として、純度99%以上のSrCO3、ZrO2およびTiO2を準備し、これらの原料粉末をSrO・(Zr0.95Ti0.05)O2の組成割合になるように秤量した。次いで、これら原料に水を加えてボールミルにより湿式混合した後、得られたスラリーを蒸発乾燥し、1100℃以上の温度で仮焼して主成分を得た。
【0036】
次に、上記主成分の粉末100重量部に対して、純度99%以上のZnOを1.2重量部と、Li2O−(TiO2・SiO2)−Al2O3を主成分とするガラス粉末を1.5重量部添加した後、ポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを調製した。その後、セラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法によりシート成形し、厚み11μmの矩形のセラミックグリーンシートを得た。
【0037】
その後、上記セラミックグリーンシート上に、金属化合物を含む第1の層として、平均粒径が1μm以下のBaCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。その上に、卑金属を含む内部電極層として、Niを主成分とするペーストを印刷し乾燥させた。その後、内部電極層を覆うように、金属化合物を含む第2の層として、平均粒径が1μm以下のBaCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。
【0038】
次に、金属化合物を含む第1の層、内部電極層、および金属化合物を含む第2の層を形成したセラミックグリーンシートを、内部電極層が引き出された側が互い違いとなるように複数枚積層し、積層体を得た。この積層体を、N2雰囲気中にて350℃の温度でバインダを除去した後、H2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において焼成して焼結体を得た。なお、焼成は1150℃で2時間保持し、昇温速度と冷却速度はともに200℃/時間とした。
【0039】
その後、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。このようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅;1.6mm、長さ;3.2mm、厚さ;1.2mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは6μmであり、有効誘電体セラミック層の総数は150層であった。
【0040】
また、比較例2として、金属化合物からなる第1の層および第2の層を共に形成せず、その他は上記実施例と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。
【0041】
次に、これら積層セラミックコンデンサについて、実施例1と同様にして、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験を行なった。また、実施例1と同様にして、誘電体層をEPMAで分析し、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少している金属酸化物が存在しているかどうかの確認を行なった。以上の評価の結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
表2に示す通り、BaCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して、金属化合物からなる第1の層および第2の層を形成した実施例2の試料については、EPMA分析の結果、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているBa酸化物の存在が認められた。また、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験に関しては、実施例2の試料については、不良は全く発生しなかった。
【0044】
一方、濃度が漸次減少しているBa酸化物の存在が認められなかった比較例2の試料については、耐熱衝撃性試験、耐湿負荷試験ともに不良が発生した。
【0045】
以上の結果より、本願発明のように、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているBa酸化物が存在することが、耐熱衝撃性や耐湿負荷試験時の信頼性の向上に効果があることが明らかである。
【0046】
(実施例3)
まず、出発原料として、純度99%以上のSrCO3、ZrO2およびTiO2を準備し、これらの原料粉末をSrO・(Zr0.95Ti0.05)O2の組成割合となるように秤量した。次いで、これら原料に水を加えてボールミルにより湿式混合した後、得られたスラリーを蒸発乾燥し、1100℃以上の温度で仮焼して主成分を得た。
【0047】
次に、上記主成分の粉末100重量部に対して、純度99%以上のZnOを1.2重量部と、L12O−(TiO2・SiO2)−Al2O3を主成分とするガラス粉末を1.5重量部添加した後、ポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを調製した。その後、セラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法によりシート成形し、厚み11μmの矩形のセラミックグリーンシートを得た。
【0048】
その後、上記セラミックグリーンシート上に、金属化合物を含む第1の層として、平均粒径が1μm以下のMgCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。その上に、卑金属を含む内部電極層として、Niを主成分とするペーストを印刷し乾燥させた。その後、内部電極を覆うように、金属化合物を含む第2の層として、平均粒径が1μm以下のMgCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。
【0049】
次に、金属化合物を含む第1の層、内部電極層、および金属化合物を含む第2の層を形成したセラミックグリーンシートを、内部電極層が引き出された側が互い違いとなるように複数枚積層し、積層体を得た。この積層体を、N2雰囲気中にて350℃の温度でバインダを除去した後、H2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において焼成して焼結体を得た。なお、焼成は1150℃で2時間保持し、昇温速度と冷却速度はともに200℃/時間とした。
【0050】
その後、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。このようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅;1.6mm、長さ;3.2mm、厚さ;1.2mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは6μmであり、有効誘電体セラミック層の総数は150層であった。
【0051】
また、比較例3として、金属化合物からなる第1の層および第2の層を共に形成せず、その他は上記実施例と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。
【0052】
次に、これら積層セラミックコンデンサについて、実施例1と同様にして、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験を行なった。また、実施例1と同様にして、誘電体層をEPMAで分析し、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少している金属酸化物が存在しているかどうかの確認を行なった。以上の評価の結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
表3に示す通り、MgCO3粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して、金属化合物からなる第1の層および第2の層を形成した実施例3の試料については、EPMA分析の結果、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているMg酸化物の存在が認められた。また、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験に関しては、実施例3の試料については、不良は全く発生しなかった。
【0055】
一方、濃度が漸次減少しているMg酸化物の存在が認められなかった比較例3の試料については、耐熱衝撃性試験、耐湿負荷試験ともに不良が発生した。
【0056】
以上の結果より、本願発明のように、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているMg酸化物が存在することが、耐熱衝撃性や耐湿負荷試験時の信頼性の向上に効果があることが明らかである。
【0057】
(実施例4)
まず、出発原料として、TiCl4とBa(NO3)2を準備して秤量した後、混合溶液の状態から、蓚酸により蓚酸チタニルバリウム(BaTiO(C2O4)・4H2O)として沈殿させた。その後、この沈殿物を1000℃以上の温度で加熱分解させて、Ba/Tiモル比1.0のチタン酸バリウム(BaTiO3)を得た。
【0058】
次に、純度99%以上のHo2O3、Co2O3、BaCO3、MnCO3、MgOおよびSiO2を準備した。そして、これらの原料粉末を96.5BaTiO3+1.5Ho2O3+2.0Co2O3(モル比)の組成割合になるように秤量した。次いで、この混合物100モルに対して、BaOを0.5モル、MnOを1.5モル、MgOを2.0モル、SiO2を2.0モル添加した後、ポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを調製した。その後、セラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法によりシート成形し、厚み11μmの矩形のセラミックグリーンシートを得た。
【0059】
その後、上記セラミックグリーンシート上に、金属化合物を含む第1の層として、平均粒径が1μm以下のZrO2粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。その上に、卑金属を含む内部電極層として、Niを主成分とするペーストを印刷し乾燥させた。その後、内部電極層を覆うように、金属化合物を含む第2の層として、平均粒径が1μm以下のZrO2粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。
【0060】
次に、金属化合物を含む第1の層、内部電極層、および金属化合物を含む第2の層を形成したセラミックグリーンシートを、内部電極層が引き出された側が互い違いとなるように複数枚積層し、成形体を得た。この成形体を、N2雰囲気中にて350℃の温度でバインダを除去した後、H2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において焼成して焼結体を得た。なお、焼成は1300℃で2時間保持し、昇温速度と冷却速度はともに200℃/時間とした。
【0061】
その後、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。このようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅;1.6mm、長さ;3.2mm、厚さ;1.2mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは6μmであり、有効誘電体セラミック層の総数は150層であった。
【0062】
また、比較例4として、金属化合物からなる第1の層および第2の層を共に形成せず、その他は上記実施例と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。
【0063】
次に、これら積層セラミックコンデンサについて、実施例1と同様にして、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験を行なった。また、実施例1と同様にして、誘電体層をEPMAで分析し、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少している金属酸化物が存在しているかどうかの確認を行なった。以上の評価の結果を表4に示す。
【0064】
【表4】
【0065】
表4に示す通り、ZrO2粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して、金属化合物からなる第1の層および第2の層を形成した実施例4の試料については、EPMA分析の結果、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているZr酸化物の存在が認められた。また、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験に関しては、実施例4の試料については、不良は全く発生しなかった。
【0066】
一方、濃度が漸次減少しているZr酸化物の存在が認められなかった比較例4の試料については、耐熱衝撃性試験、耐湿負荷試験ともに不良が発生した。
【0067】
以上の結果より、本願発明のように、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているZr酸化物が存在することが、耐熱衝撃性や耐湿負荷試験時の信頼性の向上に効果があることが明らかである。
【0068】
(実施例5)
まず、出発原料として、TiCl4とBa(NO3)2を準備して秤量した後、混合溶液の状態から、蓚酸により蓚酸チタニルバリウム(BaTiO(C2O4)・4H2O)として沈殿させた。その後、この沈殿物を1000℃以上の温度で加熱分解させてBa/Tiモル比1.0のチタン酸バリウム(BaTiO3)を得た。
【0069】
次に、純度99%以上のHo2O3、Co2O3、BaCO3、MnCO3、MgOおよびSiO2を準備した。そして、これらの原料粉末を96.5BaTiO3+1.5Ho2O3+2.0Co2O3(モル比)の組成割合となるように秤量した。次いで、この混合物100モルに対して、BaOを0.5モル、MnOを1.5モル、MgOを2.0モル、SiO2を2.0モル添加した後、ポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶剤を加えて、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを調製した。その後、セラミックスラリーを用いて、ドクターブレード法によりシート成形し、厚み11μmの矩形のセラミックグリーンシートを得た。
【0070】
その後、上記セラミックグリーンシート上に、金属化合物を含む第1の層として、平均粒径が1μm以下のHfO2粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。その上に、卑金属を含む内部電極層として、Niを主成分とするペーストを印刷し乾燥させた。その後、内部電極層を覆うように、金属化合物を含む第2の層として、平均粒径が1μm以下のHfO2粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して乾燥させた。
【0071】
次に、金属化合物を含む第1の層、内部電極層、および金属化合物を含む第2の層を形成したセラミックグリーンシートを、内部電極層が引き出された側が互い違いとなるように複数枚積層し、成形体を得た。この成形体を、N2雰囲気中にて350℃の温度でバインダを除去した後、H2−N2−H2Oガスからなる還元性雰囲気中において焼成して焼結体を得た。なお、焼成は1300℃で2時間保持し、昇温速度と冷却速度はともに200℃/時間とした。
【0072】
その後、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサを作製した。このようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅;1.6mm、長さ;3.2mm、厚さ;1.2mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは6μmであり、有効誘電体セラミック層の総数は150層であった。
【0073】
また、比較例5として、金属化合物からなる第1の層および第2の層を共に形成せず、その他は上記実施例と同様にして積層セラミックコンデンサを作製した。
【0074】
次に、これら積層セラミックコンデンサについて、実施例1と同様にして、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験を行なった。また、実施例1と同様にして、誘電体層をEPMAで分析し、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少している金属酸化物が存在しているかどうかの確認を行なった。以上の評価の結果を表5に示す。
【0075】
【表5】
【0076】
表5に示す通り、HfO2粉末と有機ビヒクルからなるペーストを印刷して、金属化合物からなる第1の層および第2の層を形成した実施例5の試料については、EPMA分析の結果、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているHf酸化物の存在が認められた。また、耐熱衝撃性試験と耐湿負荷試験に関しては、実施例5の試料については、不良は全く発生しなかった。
【0077】
一方、濃度が漸次減少しているHf酸化物の存在が認められなかった比較例5の試料については、耐熱衝撃性試験、耐湿負荷試験ともに不良が発生した。
【0078】
以上の結果より、本願発明のように、内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、濃度が漸次減少しているHf酸化物が存在することが、耐熱衝撃性や耐湿負荷試験時の信頼性の向上に効果があることが明らかである。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の積層セラミックコンデンサは、卑金属を主成分とする内部電極を有し、この内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、Ba、Ca、Mg、ZrおよびHfの酸化物のうちの少なくとも1種の濃度が漸次減少している。
【0080】
そして、このような構成とすることにより、耐熱衝撃性と耐湿負荷特性に優れた特性を有する積層セラミックコンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層セラミックコンデンサの一例を示す断面図である。
【図2】図1の積層セラミックコンデンサのうち、内部電極を有する誘電体セラミック層部分を示す平面図である。
【図3】図1の積層セラミックコンデンサのうち、セラミック積層体部分を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 積層セラミックコンデンサ
2a、2b 誘電体セラミック層
3 セラミック積層体
4 内部電極
5 外部電極
6、7 めっき層
Claims (3)
- チタン酸バリウムを主成分とする複数の誘電体セラミック層と、該誘電体セラミック層間に形成されたNiまたはNi合金を主成分とする複数の内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記内部電極と誘電体セラミック層の界面から誘電体セラミック層内に向かって、Ba、Ca、Mg、ZrおよびHfの酸化物のうちの少なくとも1種の濃度が漸次減少することを特徴とする、積層セラミックコンデンサ。
- 以下の工程を含む積層セラミックコンデンサの製造方法、(1)チタン酸バリウムを主成分とするセラミックグリーンシートを作製する第1工程、(2)該セラミックグリーンシート上に、Ba、Ca、Mg、ZrおよびHfのうち少なくとも1種の酸化物、または炭酸塩を主成分とする第1の層を形成する第2工程、(3)該第1の層の上に、NiまたはNi合金を主成分とする内部電極層を形成する第3工程、(4)該内部電極層を覆うように前記金属化合物を含む第2の層を形成する第4工程、(5)該セラミックグリーンシートを積層して成形体とする第5工程、(6)該成形体を還元雰囲気中で焼成して焼結体とする第6工程、(7)該焼結体の内部電極露出部に外部電極を形成する第7工程。
- 前記金属化合物を含む第1の層または第2の層は、スクリーン印刷法で形成することを特徴とする、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法。
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