JPH0675247A - 液晶ディスプレイ駆動用tft基板 - Google Patents
液晶ディスプレイ駆動用tft基板Info
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- JPH0675247A JPH0675247A JP28046392A JP28046392A JPH0675247A JP H0675247 A JPH0675247 A JP H0675247A JP 28046392 A JP28046392 A JP 28046392A JP 28046392 A JP28046392 A JP 28046392A JP H0675247 A JPH0675247 A JP H0675247A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 液晶ディスプレイ駆動用TFT基板に形成さ
れた多結晶シリコン薄膜トランジスタに対する水素化処
理を効率的に行なう。 【構成】 基板1の表面にはマトリクス状に配列された
画素電極8とこの画素電極8に接続された薄膜トランジ
スタとが形成されている。薄膜トランジスタのゲート電
極Gの下方にゲート絶縁膜を隔てて形成された半導体層
は多結晶シリコン薄膜2からなる。又ゲート絶縁膜には
パタニングされたSi3 N4 膜4が含まれている。さら
に薄膜トランジスタの上方にはP−SiN膜9がパタニ
ング形成されており水素拡散源となる。このP−SiN
膜9の端部はSi3 N4 膜4の端部より0.5μm以上
広幅であり、効率的な水素拡散を行なう事が可能にな
る。
れた多結晶シリコン薄膜トランジスタに対する水素化処
理を効率的に行なう。 【構成】 基板1の表面にはマトリクス状に配列された
画素電極8とこの画素電極8に接続された薄膜トランジ
スタとが形成されている。薄膜トランジスタのゲート電
極Gの下方にゲート絶縁膜を隔てて形成された半導体層
は多結晶シリコン薄膜2からなる。又ゲート絶縁膜には
パタニングされたSi3 N4 膜4が含まれている。さら
に薄膜トランジスタの上方にはP−SiN膜9がパタニ
ング形成されており水素拡散源となる。このP−SiN
膜9の端部はSi3 N4 膜4の端部より0.5μm以上
広幅であり、効率的な水素拡散を行なう事が可能にな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマトリクス状に配列され
た画素電極とこの画素電極に接続された薄膜トランジス
タ(TFT)を備えた液晶ディスプレイ駆動用TFT基
板に関する。より詳しくは、TFTの保護膜パタンとゲ
ート絶縁膜パタンの相対的な配置形状に関する。
た画素電極とこの画素電極に接続された薄膜トランジス
タ(TFT)を備えた液晶ディスプレイ駆動用TFT基
板に関する。より詳しくは、TFTの保護膜パタンとゲ
ート絶縁膜パタンの相対的な配置形状に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ駆動用TFT基板に形
成される薄膜トランジスタは多結晶シリコンから構成さ
れるものが多く結晶粒界を含んでいる。この結晶粒界で
はトラップ準位が多い為キャリアの捕獲が起こる。この
捕獲によって粒界は帯電しキャリアの伝導を妨げる様な
障壁ポテンシャルが形成される。この為多結晶内でのキ
ャリア移動度は低く十分なオン電流が得られない。又、
結晶粒界でのトラップ準位を介してキャリアの発生/再
結合が生じるので多結晶シリコントランジスタのリーク
電流は高い。
成される薄膜トランジスタは多結晶シリコンから構成さ
れるものが多く結晶粒界を含んでいる。この結晶粒界で
はトラップ準位が多い為キャリアの捕獲が起こる。この
捕獲によって粒界は帯電しキャリアの伝導を妨げる様な
障壁ポテンシャルが形成される。この為多結晶内でのキ
ャリア移動度は低く十分なオン電流が得られない。又、
結晶粒界でのトラップ準位を介してキャリアの発生/再
結合が生じるので多結晶シリコントランジスタのリーク
電流は高い。
【0003】従来から多結晶シリコントランジスタの電
気特性を改善する為に水素化処理が行なわれている。水
素化処理によって導入された水素原子は結晶粒界に拡散
しダングリングボンドと結合する為、トラップ密度は小
さくなり障壁ポテンシャルが低くなる。この為多結晶シ
リコントランジスタ内でのキャリア移動度が高くなりオ
ン電流を増加できる。又トラップ準位が減少する事によ
りリーク電流を抑制できる。さらには、導入された水素
原子の一部は多結晶シリコンとゲート絶縁膜の境界にあ
る界面準位とも結合するので、トランジスタの閾値電圧
を低くできる。
気特性を改善する為に水素化処理が行なわれている。水
素化処理によって導入された水素原子は結晶粒界に拡散
しダングリングボンドと結合する為、トラップ密度は小
さくなり障壁ポテンシャルが低くなる。この為多結晶シ
リコントランジスタ内でのキャリア移動度が高くなりオ
ン電流を増加できる。又トラップ準位が減少する事によ
りリーク電流を抑制できる。さらには、導入された水素
原子の一部は多結晶シリコンとゲート絶縁膜の境界にあ
る界面準位とも結合するので、トランジスタの閾値電圧
を低くできる。
【0004】一般に、水素化処理はプラズマシリコンナ
イトライド(P−SiN)からなるオーバーパッシベー
ション膜あるいは保護膜を利用して行なわれる。P−S
iN膜は大量の水素を含有しており好適な水素供給源で
ある。薄膜トランジスタを形成した後P−SiN膜を成
膜しアニールを行なう事により、水素原子が拡散し多結
晶シリコン薄膜中に導入できる。
イトライド(P−SiN)からなるオーバーパッシベー
ション膜あるいは保護膜を利用して行なわれる。P−S
iN膜は大量の水素を含有しており好適な水素供給源で
ある。薄膜トランジスタを形成した後P−SiN膜を成
膜しアニールを行なう事により、水素原子が拡散し多結
晶シリコン薄膜中に導入できる。
【0005】一方、近年薄膜トランジスタの信頼性を改
善する為に、ゲート絶縁膜は酸化膜(SiO2 膜)と窒
化膜(Si3 N4 膜)とからなる積層構造を有するもの
が用いられている。場合によっては、Si3 N4 膜の表
面が薄く熱酸化されており、SiO2 −Si3 N4 −S
iO2 の三層構造(ONO構造)をとるゲート絶縁膜が
用いられる事も多い。このONO構造はゲート耐圧を改
善できる。Si3 N4膜は減圧化学気相成長法(LPC
VD)等により成膜され極めて緻密な構造を有するが、
前述した水素の拡散を阻止する働きがある。ゲート絶縁
膜は多結晶シリコン薄膜の上に形成されており、水素化
処理の障害となる可能性がある。
善する為に、ゲート絶縁膜は酸化膜(SiO2 膜)と窒
化膜(Si3 N4 膜)とからなる積層構造を有するもの
が用いられている。場合によっては、Si3 N4 膜の表
面が薄く熱酸化されており、SiO2 −Si3 N4 −S
iO2 の三層構造(ONO構造)をとるゲート絶縁膜が
用いられる事も多い。このONO構造はゲート耐圧を改
善できる。Si3 N4膜は減圧化学気相成長法(LPC
VD)等により成膜され極めて緻密な構造を有するが、
前述した水素の拡散を阻止する働きがある。ゲート絶縁
膜は多結晶シリコン薄膜の上に形成されており、水素化
処理の障害となる可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コンタクトホールの形
成等半導体プロセス上の観点から、P−SiN膜及びS
i3 N4 膜はともに所定の形状にパタニングされる。P
−SiN膜は水素化処理の拡散源として機能しSi3 N
4 膜は逆に水素拡散を阻止する性質を有する。両者は水
素化処理に関して密接な関係を有するにも関わらず、従
来P−SiN膜のパタンとSi3 N4 膜のパタンとの間
には相対的な配置形状に関し何等考慮が払われていなか
った。従って、水素化処理を効率的に行なう事ができな
いという課題あるいは問題点があった。例えば、Si3
N4 膜のパタン領域に比べてP−SiN膜のパタン領域
が平面的に見て狭い場合には垂直移動する水素原子がS
i3N4 膜によりブロックされてしまい、その下の多結
晶シリコン膜に拡散できない。又、Si3 N4 膜のパタ
ン領域端部とP−SiN膜パタン領域の端部とがオーバ
ーラップしていても、マージンが少ない場合には、一旦
多結晶シリコン膜に拡散した水素原子が容易に離脱して
しまう。即ち、Si3 N4 膜は水素原子の拡散を阻止す
る一方、一旦導入された水素原子をそのまま多結晶シリ
コン膜中に閉じ込めておく有用な働きも有する。
成等半導体プロセス上の観点から、P−SiN膜及びS
i3 N4 膜はともに所定の形状にパタニングされる。P
−SiN膜は水素化処理の拡散源として機能しSi3 N
4 膜は逆に水素拡散を阻止する性質を有する。両者は水
素化処理に関して密接な関係を有するにも関わらず、従
来P−SiN膜のパタンとSi3 N4 膜のパタンとの間
には相対的な配置形状に関し何等考慮が払われていなか
った。従って、水素化処理を効率的に行なう事ができな
いという課題あるいは問題点があった。例えば、Si3
N4 膜のパタン領域に比べてP−SiN膜のパタン領域
が平面的に見て狭い場合には垂直移動する水素原子がS
i3N4 膜によりブロックされてしまい、その下の多結
晶シリコン膜に拡散できない。又、Si3 N4 膜のパタ
ン領域端部とP−SiN膜パタン領域の端部とがオーバ
ーラップしていても、マージンが少ない場合には、一旦
多結晶シリコン膜に拡散した水素原子が容易に離脱して
しまう。即ち、Si3 N4 膜は水素原子の拡散を阻止す
る一方、一旦導入された水素原子をそのまま多結晶シリ
コン膜中に閉じ込めておく有用な働きも有する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題あるいは問題点に鑑み、本発明は水素拡散処理を効率
的且つ安定的に行なう事が可能なP−SiN膜パタンと
Si3 N4 膜パタンの相対的な配置形状を提供し、以て
液晶ディスプレイ駆動用TFT基板の電気特性を改善す
る事を目的とする。かかる目的を達成する為に以下の手
段を講じた。即ち、マトリクス状に配列された画素電極
とこの画素電極に接続された薄膜トランジスタを備えた
液晶ディスプレイ駆動用TFT基板において、前記薄膜
トランジスタのゲート電極下にゲート絶縁膜を隔てて形
成された半導体層が多結晶半導体膜からなり、前記ゲー
ト絶縁膜が少なくともパタニングされた窒化膜(Si3
N4 膜)から構成されているとともに、前記薄膜トラン
ジスタの上方に設けられたプラズマシリコンナイトライ
ド(P−SiN)からなるパタニングされた保護膜の端
部が前記窒化膜の端部より0.5μm以上広幅である事
を特徴とする。かかる構成を有するTFT基板と対向基
板を貼り合わせ、間に液晶層を封入する事によりアクテ
ィブマトリクス型液晶ディスプレイ装置が得られる。
題あるいは問題点に鑑み、本発明は水素拡散処理を効率
的且つ安定的に行なう事が可能なP−SiN膜パタンと
Si3 N4 膜パタンの相対的な配置形状を提供し、以て
液晶ディスプレイ駆動用TFT基板の電気特性を改善す
る事を目的とする。かかる目的を達成する為に以下の手
段を講じた。即ち、マトリクス状に配列された画素電極
とこの画素電極に接続された薄膜トランジスタを備えた
液晶ディスプレイ駆動用TFT基板において、前記薄膜
トランジスタのゲート電極下にゲート絶縁膜を隔てて形
成された半導体層が多結晶半導体膜からなり、前記ゲー
ト絶縁膜が少なくともパタニングされた窒化膜(Si3
N4 膜)から構成されているとともに、前記薄膜トラン
ジスタの上方に設けられたプラズマシリコンナイトライ
ド(P−SiN)からなるパタニングされた保護膜の端
部が前記窒化膜の端部より0.5μm以上広幅である事
を特徴とする。かかる構成を有するTFT基板と対向基
板を貼り合わせ、間に液晶層を封入する事によりアクテ
ィブマトリクス型液晶ディスプレイ装置が得られる。
【0008】本発明は保護膜としてP−SiN膜を用い
ゲート絶縁膜としてSi3 N4 膜を用いた場合に限られ
るものではない。広く一般に、水素拡散源となる保護膜
と水素拡散阻止性を有するゲート絶縁膜との間にも適用
可能である。即ち、マトリクス状に配列された画素電極
とこの画素電極に接続された薄膜トランジスタを備えた
液晶ディスプレイ駆動用TFT基板において、前記薄膜
トランジスタのゲート電極下にゲート絶縁膜を隔てて形
成された半導体層が多結晶半導体膜からなり、前記ゲー
ト絶縁膜が水素拡散阻止性を有するとともに、前記薄膜
トランジスタの上方に設けられた水素拡散源となる保護
膜の端部が前記ゲート絶縁膜の端部より0.5μm以上
広幅である事を特徴とする。
ゲート絶縁膜としてSi3 N4 膜を用いた場合に限られ
るものではない。広く一般に、水素拡散源となる保護膜
と水素拡散阻止性を有するゲート絶縁膜との間にも適用
可能である。即ち、マトリクス状に配列された画素電極
とこの画素電極に接続された薄膜トランジスタを備えた
液晶ディスプレイ駆動用TFT基板において、前記薄膜
トランジスタのゲート電極下にゲート絶縁膜を隔てて形
成された半導体層が多結晶半導体膜からなり、前記ゲー
ト絶縁膜が水素拡散阻止性を有するとともに、前記薄膜
トランジスタの上方に設けられた水素拡散源となる保護
膜の端部が前記ゲート絶縁膜の端部より0.5μm以上
広幅である事を特徴とする。
【0009】好ましくは、前記半導体層は、ソース拡散
領域又はドレイン拡散領域の少なくとも一方に隣接した
前記ソース拡散領域又はドレイン拡散領域と同一導電型
の低濃度不純物拡散領域を有している事を特徴とする。
領域又はドレイン拡散領域の少なくとも一方に隣接した
前記ソース拡散領域又はドレイン拡散領域と同一導電型
の低濃度不純物拡散領域を有している事を特徴とする。
【0010】
【作用】本発明によれば、P−SiN膜のパタンとSi
3 N4 膜のパタンは互いにオーバーラップしており且つ
水素拡散源となるP−SiN膜は相対的に0.5μm以
上のマージンを備えている。この為、マージン領域に含
まれる水素原子がSi3N4 膜パタン端部の障害を迂回
して下方にある多結晶シリコン膜まで拡散する事ができ
る。マージン幅が0.5μmより少ない場合には有効な
水素拡散を行なう事ができない。又、一旦拡散された水
素原子はSi3 N4 膜によりキャップされ容易に離脱す
る事がない。かかるパタン配置形状により、水素化処理
が効率的に行なえ薄膜トランジスタの移動度が増大し十
分なオン電流を得る事ができる。
3 N4 膜のパタンは互いにオーバーラップしており且つ
水素拡散源となるP−SiN膜は相対的に0.5μm以
上のマージンを備えている。この為、マージン領域に含
まれる水素原子がSi3N4 膜パタン端部の障害を迂回
して下方にある多結晶シリコン膜まで拡散する事ができ
る。マージン幅が0.5μmより少ない場合には有効な
水素拡散を行なう事ができない。又、一旦拡散された水
素原子はSi3 N4 膜によりキャップされ容易に離脱す
る事がない。かかるパタン配置形状により、水素化処理
が効率的に行なえ薄膜トランジスタの移動度が増大し十
分なオン電流を得る事ができる。
【0011】好ましくは薄膜トランジスタは所謂LDD
構造を有している。即ち、ソース拡散領域又はドレイン
拡散領域と同一導電型の低濃度不純物拡散領域(LDD
領域)を備えている。このLDD構造はドレイン領域の
電界集中を緩和できる為、多結晶シリコンの結晶粒界や
欠陥準位を介したTFTのリーク電流を抑制できる。本
発明によれば、このLDD領域に対して極めて効率的に
水素化処理を施す事ができる。これによりトラップ準位
が減少しさらにリーク電流を抑制できる。
構造を有している。即ち、ソース拡散領域又はドレイン
拡散領域と同一導電型の低濃度不純物拡散領域(LDD
領域)を備えている。このLDD構造はドレイン領域の
電界集中を緩和できる為、多結晶シリコンの結晶粒界や
欠陥準位を介したTFTのリーク電流を抑制できる。本
発明によれば、このLDD領域に対して極めて効率的に
水素化処理を施す事ができる。これによりトラップ準位
が減少しさらにリーク電流を抑制できる。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかる液晶ディスプレ
イ駆動用TFT基板の基本的な構造を示す模式的な断面
図である。図示する様に、石英ガラス等からなる基板1
の表面には多結晶シリコン薄膜2が島状にパタニング形
成されている。多結晶シリコン薄膜2には不純物が高濃
度に拡散されたソース領域Sとドレイン領域Dとが形成
されており両者の間にチャネル領域Chが設けられる。
チャネル領域Chとソース領域S及びドレイン領域Dと
の間の境界には不純物が低濃度に拡散された領域LDD
が形成される。
詳細に説明する。図1は本発明にかかる液晶ディスプレ
イ駆動用TFT基板の基本的な構造を示す模式的な断面
図である。図示する様に、石英ガラス等からなる基板1
の表面には多結晶シリコン薄膜2が島状にパタニング形
成されている。多結晶シリコン薄膜2には不純物が高濃
度に拡散されたソース領域Sとドレイン領域Dとが形成
されており両者の間にチャネル領域Chが設けられる。
チャネル領域Chとソース領域S及びドレイン領域Dと
の間の境界には不純物が低濃度に拡散された領域LDD
が形成される。
【0013】チャネル領域Chの上方にはゲート絶縁膜
を介してパタニングされたゲート電極Gが形成されてい
る。このゲート電極GはN型の不純物を高濃度にドーピ
ングした多結晶シリコンからなる。ゲート絶縁膜は下側
のSiO2 膜と上側のSi3N4 膜4とからなる積層構
造を有している。場合によっては、Si3 N4 膜4の表
面に別のSiO2 膜を形成しても良い。下側のSiO2
膜3は略全面的に多結晶シリコン薄膜2を被覆している
のに対し、上側のSi3 N4 膜4は所定の形状にパタニ
ングされている。本例ではSi3 N4 膜4の端部がLD
D領域を被覆している。
を介してパタニングされたゲート電極Gが形成されてい
る。このゲート電極GはN型の不純物を高濃度にドーピ
ングした多結晶シリコンからなる。ゲート絶縁膜は下側
のSiO2 膜と上側のSi3N4 膜4とからなる積層構
造を有している。場合によっては、Si3 N4 膜4の表
面に別のSiO2 膜を形成しても良い。下側のSiO2
膜3は略全面的に多結晶シリコン薄膜2を被覆している
のに対し、上側のSi3 N4 膜4は所定の形状にパタニ
ングされている。本例ではSi3 N4 膜4の端部がLD
D領域を被覆している。
【0014】かかる構造を有するTFTは第一層間絶縁
膜5により被覆されている。この層間絶縁膜5は例えば
PSGからなる。第一層間絶縁膜5に設けられた第一コ
ンタクトホールを介してアルミニウム等からなる金属配
線6がソース領域Sに電気的に接続されている。第一層
間絶縁膜5の上にはさらにPSG等からなる第二層間絶
縁膜7が成膜される。場合によってはこの第二層間絶縁
膜7を省いても良い。この第二層間絶縁膜7の上にはI
TO等の透明導電薄膜からなるパタニングされた画素電
極8が形成されており、第二コンタクトホールを介して
TFTのドレイン領域Dに接続されている。
膜5により被覆されている。この層間絶縁膜5は例えば
PSGからなる。第一層間絶縁膜5に設けられた第一コ
ンタクトホールを介してアルミニウム等からなる金属配
線6がソース領域Sに電気的に接続されている。第一層
間絶縁膜5の上にはさらにPSG等からなる第二層間絶
縁膜7が成膜される。場合によってはこの第二層間絶縁
膜7を省いても良い。この第二層間絶縁膜7の上にはI
TO等の透明導電薄膜からなるパタニングされた画素電
極8が形成されており、第二コンタクトホールを介して
TFTのドレイン領域Dに接続されている。
【0015】最後に第二層間絶縁膜7の表面にはオーバ
ーパッシベーション膜としてP−SiN膜9がパタニン
グ形成される。P−SiN膜9は比較的ポーラスな構造
を有するとともに多量の水素原子を含有しておりその拡
散源となる。P−SiN膜9のパタニングされた端部は
その下側にあるSi3 N4 膜4の端部よりも少なくとも
0.5μm以上広幅になっており、所定のマージンを有
する。この部分から水素原子は第二層間絶縁膜7、第一
層間絶縁膜5及びSiO2 膜3を介してLDD領域に効
率的に導入される。一旦導入された水素原子はSi3 N
4 膜4によりキャップされ離脱を抑制できる。
ーパッシベーション膜としてP−SiN膜9がパタニン
グ形成される。P−SiN膜9は比較的ポーラスな構造
を有するとともに多量の水素原子を含有しておりその拡
散源となる。P−SiN膜9のパタニングされた端部は
その下側にあるSi3 N4 膜4の端部よりも少なくとも
0.5μm以上広幅になっており、所定のマージンを有
する。この部分から水素原子は第二層間絶縁膜7、第一
層間絶縁膜5及びSiO2 膜3を介してLDD領域に効
率的に導入される。一旦導入された水素原子はSi3 N
4 膜4によりキャップされ離脱を抑制できる。
【0016】次に図2ないし図8の工程図を参照して図
1に示す液晶ディスプレイ駆動用TFT基板の製造方法
を詳細に説明する。先ず最初に、図2は多結晶シリコン
薄膜パタニングまでの工程を示している。最初に工程A
で耐熱性を有し高純度の石英ガラス等からなる基板11
を用意する。次に工程Bにおいて、第一多結晶シリコン
薄膜12を形成する。例えばLPCVD法を用い600
℃の処理温度で80nmの膜厚の第一多結晶シリコン薄膜
を堆積する。続いて工程Cにおいて、第一多結晶シリコ
ン薄膜12を所定の形状にパタニングし島状の半導体領
域13を形成する。この半導体領域13に対して以下薄
膜トランジスタが作り込まれる。
1に示す液晶ディスプレイ駆動用TFT基板の製造方法
を詳細に説明する。先ず最初に、図2は多結晶シリコン
薄膜パタニングまでの工程を示している。最初に工程A
で耐熱性を有し高純度の石英ガラス等からなる基板11
を用意する。次に工程Bにおいて、第一多結晶シリコン
薄膜12を形成する。例えばLPCVD法を用い600
℃の処理温度で80nmの膜厚の第一多結晶シリコン薄膜
を堆積する。続いて工程Cにおいて、第一多結晶シリコ
ン薄膜12を所定の形状にパタニングし島状の半導体領
域13を形成する。この半導体領域13に対して以下薄
膜トランジスタが作り込まれる。
【0017】図3はゲート絶縁膜形成までの工程を示
す。先ず、工程Dにおいて下地のゲート酸化膜14を形
成する。例えば、1000℃の雰囲気で酸素ガスを導入
し半導体領域13の表面を熱酸化して50nmの膜厚で成
膜する。次に工程Eにおいて基板11全体にSi3 N4
膜15を成膜する。本例ではLPCVD法を採用し、7
50℃の雰囲気温度でSiH2 Cl2 とNH3 の混合ガ
スを導入し30nmの膜厚で成膜した。Si3 N4 膜15
はストイチオメトリックな組成を有し極めて緻密であり
ゲート絶縁膜として利用した場合ゲート耐圧を改善でき
る。又、水素原子に対しては拡散阻止性がある。さらに
工程FにおいてSi3 N4 膜15の表面を1000℃で
熱酸化し極く薄いゲート酸化膜16を形成する。この様
にして得られた三層構造のゲート絶縁膜14,15及び
16はゲート耐圧を改善できTFTの信頼性が向上す
る。
す。先ず、工程Dにおいて下地のゲート酸化膜14を形
成する。例えば、1000℃の雰囲気で酸素ガスを導入
し半導体領域13の表面を熱酸化して50nmの膜厚で成
膜する。次に工程Eにおいて基板11全体にSi3 N4
膜15を成膜する。本例ではLPCVD法を採用し、7
50℃の雰囲気温度でSiH2 Cl2 とNH3 の混合ガ
スを導入し30nmの膜厚で成膜した。Si3 N4 膜15
はストイチオメトリックな組成を有し極めて緻密であり
ゲート絶縁膜として利用した場合ゲート耐圧を改善でき
る。又、水素原子に対しては拡散阻止性がある。さらに
工程FにおいてSi3 N4 膜15の表面を1000℃で
熱酸化し極く薄いゲート酸化膜16を形成する。この様
にして得られた三層構造のゲート絶縁膜14,15及び
16はゲート耐圧を改善できTFTの信頼性が向上す
る。
【0018】次に図4はゲート電極形成工程を示す。先
ず、工程Gにおいて基板11全面に渡って第二多結晶シ
リコン薄膜17を堆積する。本例ではLPCVD法を用
い400nmの膜厚で成膜した。さらに燐原子のドーピン
グを行ない低抵抗化を図っている。続いて工程Hにおい
て、第二多結晶シリコン薄膜17のパタニングを行ない
ゲート電極18を形成する。さらに工程Iにおいてゲー
ト電極18をマスクとして三層のゲート絶縁膜14,1
5及び16を介しN型の不純物例えばAsあるいはPを
イオン注入しN- 型のLDD領域を形成する。
ず、工程Gにおいて基板11全面に渡って第二多結晶シ
リコン薄膜17を堆積する。本例ではLPCVD法を用
い400nmの膜厚で成膜した。さらに燐原子のドーピン
グを行ない低抵抗化を図っている。続いて工程Hにおい
て、第二多結晶シリコン薄膜17のパタニングを行ない
ゲート電極18を形成する。さらに工程Iにおいてゲー
ト電極18をマスクとして三層のゲート絶縁膜14,1
5及び16を介しN型の不純物例えばAsあるいはPを
イオン注入しN- 型のLDD領域を形成する。
【0019】図5はソース領域及びドレイン領域の形成
工程を示す。その前に、先ず工程JにおいてSi3 N4
膜15及びその上の熱酸化膜16をレジスト19を介し
てエッチングし所定の形状にパタニングする。このエッ
チングは、例えばCF4 のプラズマエッチングにより行
なう。レジスト19のアライメントマージンを考慮して
Si3 N4 膜15はゲート電極18から若干外側に残さ
れている。Si3 N4膜15は後工程で行なうコンタク
トホール形成時のエッチングストッパーとなったり水素
拡散処理の障害となる為不要な部分をエッチング除去す
るのである。次に工程Kにおいてレジスト20を介し、
N型の不純物をイオン注入し高濃度拡散領域N+ からな
るソース領域S及びドレイン領域Dを形成する。このイ
オン注入の際レジスト20に対するセルフアライメント
により1.0μm程度の幅で低濃度不純物領域N- が残
されLDD領域となる。続いて工程Lにおいて第一層間
絶縁膜21が形成される。例えばCVD法を用い400
℃の処理温度で600nm程度の膜厚のPSGを成膜す
る。続いて1000℃でソース領域Sとドレイン領域D
のアニール処理を行なう。以上で高温プロセスは終了す
る。
工程を示す。その前に、先ず工程JにおいてSi3 N4
膜15及びその上の熱酸化膜16をレジスト19を介し
てエッチングし所定の形状にパタニングする。このエッ
チングは、例えばCF4 のプラズマエッチングにより行
なう。レジスト19のアライメントマージンを考慮して
Si3 N4 膜15はゲート電極18から若干外側に残さ
れている。Si3 N4膜15は後工程で行なうコンタク
トホール形成時のエッチングストッパーとなったり水素
拡散処理の障害となる為不要な部分をエッチング除去す
るのである。次に工程Kにおいてレジスト20を介し、
N型の不純物をイオン注入し高濃度拡散領域N+ からな
るソース領域S及びドレイン領域Dを形成する。このイ
オン注入の際レジスト20に対するセルフアライメント
により1.0μm程度の幅で低濃度不純物領域N- が残
されLDD領域となる。続いて工程Lにおいて第一層間
絶縁膜21が形成される。例えばCVD法を用い400
℃の処理温度で600nm程度の膜厚のPSGを成膜す
る。続いて1000℃でソース領域Sとドレイン領域D
のアニール処理を行なう。以上で高温プロセスは終了す
る。
【0020】図6は金属配線工程を示す。先ず工程Mに
おいて第一層間絶縁膜21を弗酸等によりウェットエッ
チングし第一コンタクトホール22を形成する。この第
一コンタクトホール22はTFTのソース領域Sに連通
する。次に工程Nにおいてスパッタリングにより基板1
1の全面に対してアルミニウム等からなる金属膜23を
堆積する。この際第一コンタクトホール22はアルミニ
ウムにより完全に埋め込まれ、ソース領域Sに対する電
気的な導通がとられる。工程Oにおいて金属膜23をパ
タニングし金属配線24を得る。この金属配線24はT
FTに対する画像信号ラインを構成する。
おいて第一層間絶縁膜21を弗酸等によりウェットエッ
チングし第一コンタクトホール22を形成する。この第
一コンタクトホール22はTFTのソース領域Sに連通
する。次に工程Nにおいてスパッタリングにより基板1
1の全面に対してアルミニウム等からなる金属膜23を
堆積する。この際第一コンタクトホール22はアルミニ
ウムにより完全に埋め込まれ、ソース領域Sに対する電
気的な導通がとられる。工程Oにおいて金属膜23をパ
タニングし金属配線24を得る。この金属配線24はT
FTに対する画像信号ラインを構成する。
【0021】図7はオーバーパッシベーション膜となる
Si3 N4 膜のパタニング工程を示す。その前に、先ず
工程Pにおいて第二層間絶縁膜25を基板11の全面に
堆積する。この第二層間絶縁膜25の成膜は前述した第
一層間絶縁膜の成膜と同条件で行なわれる。場合によっ
てはこの第二層間絶縁膜25を省く事も可能である。な
お、成膜する場合には第二層間絶縁膜25を構成するP
SGの燐濃度は2〜3重量%程度の低めに設定した方が
好ましい。次に工程QにおいてP−SiN膜26を基板
11の全面に堆積する。この成膜はプラズマCVDを用
いて行ない高周波電界を印加した状態でSiH4 とNH
3 の混合ガスを導入し50nm以上の膜厚で堆積する。こ
の様にして成膜されたP−SiN膜26は水素原子を多
量に含有している点に特徴がある。次に工程Rにおいて
P−SiN膜26をプラズマエッチング等によりパタニ
ングする。特に後工程で第二コンタクトホールが形成さ
れるドレイン領域Dの上方から除去する様にしている。
そのまま残っているとエッチングストッパーとなりコン
タクトホールの形成に障害が現われる。P−SiN膜2
6のパタニングに際しては下方に位置するSi3 N4 膜
15に対して0.5μm以上のマージンをとる事が重要
である。なお、このP−SiN膜26の成膜処理及びパ
タニング処理は、場合によっては工程Lの直後に行なっ
ても良い。この時同時に水素化処理の為のアニールを行
なっても良い。続いて工程Sにおいて第一層間絶縁膜2
1及び第二層間絶縁膜25の二層構造をエッチングしド
レイン領域Dに連通する第二コンタクトホール27を形
成する。
Si3 N4 膜のパタニング工程を示す。その前に、先ず
工程Pにおいて第二層間絶縁膜25を基板11の全面に
堆積する。この第二層間絶縁膜25の成膜は前述した第
一層間絶縁膜の成膜と同条件で行なわれる。場合によっ
てはこの第二層間絶縁膜25を省く事も可能である。な
お、成膜する場合には第二層間絶縁膜25を構成するP
SGの燐濃度は2〜3重量%程度の低めに設定した方が
好ましい。次に工程QにおいてP−SiN膜26を基板
11の全面に堆積する。この成膜はプラズマCVDを用
いて行ない高周波電界を印加した状態でSiH4 とNH
3 の混合ガスを導入し50nm以上の膜厚で堆積する。こ
の様にして成膜されたP−SiN膜26は水素原子を多
量に含有している点に特徴がある。次に工程Rにおいて
P−SiN膜26をプラズマエッチング等によりパタニ
ングする。特に後工程で第二コンタクトホールが形成さ
れるドレイン領域Dの上方から除去する様にしている。
そのまま残っているとエッチングストッパーとなりコン
タクトホールの形成に障害が現われる。P−SiN膜2
6のパタニングに際しては下方に位置するSi3 N4 膜
15に対して0.5μm以上のマージンをとる事が重要
である。なお、このP−SiN膜26の成膜処理及びパ
タニング処理は、場合によっては工程Lの直後に行なっ
ても良い。この時同時に水素化処理の為のアニールを行
なっても良い。続いて工程Sにおいて第一層間絶縁膜2
1及び第二層間絶縁膜25の二層構造をエッチングしド
レイン領域Dに連通する第二コンタクトホール27を形
成する。
【0022】図8は画素電極形成工程を示す。先ず工程
Tにおいて、基板11の全面に渡ってITO膜28をス
パッタリングにより成膜する。この際ITO膜は第二コ
ンタクトホール内に埋め込まれドレイン領域Dとの電気
的な導通がとられる。次に工程UにおいてITO膜を所
定の形状にパタニングし画素電極29を得る。最後に工
程Vにおいて400℃の温度で水素化アニール処理を行
ないP−SiN膜26に含有されていた水素原子Hを多
結晶シリコン薄膜13に拡散させる。特に、LDD領域
に効率的に拡散できる為TFTのリーク電流を一層抑制
できる。なお本例では水素化アニール処理を最終工程で
行なったがこれに限られるものではない。例えば、この
水素化アニール処理は工程Qの後に行なう事もできる。
Tにおいて、基板11の全面に渡ってITO膜28をス
パッタリングにより成膜する。この際ITO膜は第二コ
ンタクトホール内に埋め込まれドレイン領域Dとの電気
的な導通がとられる。次に工程UにおいてITO膜を所
定の形状にパタニングし画素電極29を得る。最後に工
程Vにおいて400℃の温度で水素化アニール処理を行
ないP−SiN膜26に含有されていた水素原子Hを多
結晶シリコン薄膜13に拡散させる。特に、LDD領域
に効率的に拡散できる為TFTのリーク電流を一層抑制
できる。なお本例では水素化アニール処理を最終工程で
行なったがこれに限られるものではない。例えば、この
水素化アニール処理は工程Qの後に行なう事もできる。
【0023】図9は、図2ないし図8に示した製造工程
により作成されたTFT基板を用いて構成されたアクテ
ィブマトリクス型液晶ディスプレイ装置を表わす要部断
面図である。TFT基板11に対して所定の間隙を介し
ガラス板等からなる対向基板30が接合している。対向
基板30の内表面には、ITO等からなる対向電極31
が全面的に成膜されている。両基板11,30の間隙内
には液晶層32が封入されている。この液晶層32は、
例えばツイスト配向したネマティック液晶材料からな
る。
により作成されたTFT基板を用いて構成されたアクテ
ィブマトリクス型液晶ディスプレイ装置を表わす要部断
面図である。TFT基板11に対して所定の間隙を介し
ガラス板等からなる対向基板30が接合している。対向
基板30の内表面には、ITO等からなる対向電極31
が全面的に成膜されている。両基板11,30の間隙内
には液晶層32が封入されている。この液晶層32は、
例えばツイスト配向したネマティック液晶材料からな
る。
【0024】なお、上述した実施例では水素拡散源とな
る保護膜としてプラズマCVDにより成膜されたP−S
iN膜を用いたが、本発明はこれに限られるものではな
く、以下に列挙するプラズマCVD膜を用いる事も可能
である。即ち、P−SiO(H),P−SiON
(H),P−PSG(H),P−SiONP(H)等が
挙げられる。なお、(H)は水素含有膜である事を意味
し、P−はプラズマCVD成膜である事を意味してい
る。又、上記実施例では第一及び第二層間絶縁膜として
CVD成膜されたPSGを用いたが、これに代えて以下
の材料を用いる事も可能である。即ち、P−SiO
2 (H),P−SiN(H),P−SiON(H),P
−PSG(H),P−SiONP(H)等が挙げられ
る。さらに、CVD成膜されるSiO2 ,SiN,Si
ON,SiONP等を用いる事も可能である。又、上記
実施例ではゲート電極として多結晶シリコンを用い配線
電極としてアルミニウムを用いたが、これらに限られる
ものではなく、一般に電極材料として以下のものが使用
可能である。即ち、Pt,Al,Al−Si,Pd,A
u,Ag,Mo,MoSi,Cr,NiCr,ITO,
Ta,Ti,W,Poly−Si等が挙げられる。最後
に、透明電極材料としては上記実施例で用いたITOに
加えてSnO2 等も使用可能である。
る保護膜としてプラズマCVDにより成膜されたP−S
iN膜を用いたが、本発明はこれに限られるものではな
く、以下に列挙するプラズマCVD膜を用いる事も可能
である。即ち、P−SiO(H),P−SiON
(H),P−PSG(H),P−SiONP(H)等が
挙げられる。なお、(H)は水素含有膜である事を意味
し、P−はプラズマCVD成膜である事を意味してい
る。又、上記実施例では第一及び第二層間絶縁膜として
CVD成膜されたPSGを用いたが、これに代えて以下
の材料を用いる事も可能である。即ち、P−SiO
2 (H),P−SiN(H),P−SiON(H),P
−PSG(H),P−SiONP(H)等が挙げられ
る。さらに、CVD成膜されるSiO2 ,SiN,Si
ON,SiONP等を用いる事も可能である。又、上記
実施例ではゲート電極として多結晶シリコンを用い配線
電極としてアルミニウムを用いたが、これらに限られる
ものではなく、一般に電極材料として以下のものが使用
可能である。即ち、Pt,Al,Al−Si,Pd,A
u,Ag,Mo,MoSi,Cr,NiCr,ITO,
Ta,Ti,W,Poly−Si等が挙げられる。最後
に、透明電極材料としては上記実施例で用いたITOに
加えてSnO2 等も使用可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、水
素拡散阻止性を有するゲート絶縁膜であるSi3 N4 膜
のパタンに対して、水素拡散源となるオーバーパッシベ
ーション膜であるP−SiN膜のパタンに0.5μm以
上のマージンをとる様にしているので、多結晶シリコン
薄膜に対する水素化処理を効率的に行なう事ができると
ともに一旦拡散された水素原子を安定的に捕獲しておく
ことが可能になる。この為、液晶ディスプレイ駆動用T
FT基板に形成された多結晶シリコン薄膜トランジスタ
の移動度が大きくなり十分なオン電流あるいは駆動電流
を得る事ができるという効果がある。又、薄膜トランジ
スタのLDD領域に対しても十分な水素拡散処理を行な
う事ができるので多結晶シリコン薄膜トランジスタのリ
ーク電流を一層抑制する事ができるという効果がある。
この様にして、TFT基板上に形成された多数の薄膜ト
ランジスタの電気特性上のばらつきを抑制する事ができ
るという効果がある。
素拡散阻止性を有するゲート絶縁膜であるSi3 N4 膜
のパタンに対して、水素拡散源となるオーバーパッシベ
ーション膜であるP−SiN膜のパタンに0.5μm以
上のマージンをとる様にしているので、多結晶シリコン
薄膜に対する水素化処理を効率的に行なう事ができると
ともに一旦拡散された水素原子を安定的に捕獲しておく
ことが可能になる。この為、液晶ディスプレイ駆動用T
FT基板に形成された多結晶シリコン薄膜トランジスタ
の移動度が大きくなり十分なオン電流あるいは駆動電流
を得る事ができるという効果がある。又、薄膜トランジ
スタのLDD領域に対しても十分な水素拡散処理を行な
う事ができるので多結晶シリコン薄膜トランジスタのリ
ーク電流を一層抑制する事ができるという効果がある。
この様にして、TFT基板上に形成された多数の薄膜ト
ランジスタの電気特性上のばらつきを抑制する事ができ
るという効果がある。
【図1】本発明にかかる液晶ディスプレイ駆動用TFT
基板の基本的な構造を示す模式的な断面図である。
基板の基本的な構造を示す模式的な断面図である。
【図2】図1に示す液晶ディスプレイ駆動用TFT基板
の製造方法を示す工程図である。
の製造方法を示す工程図である。
【図3】同じく製造方法を示す工程図である。
【図4】同じく製造方法を示す工程図である。
【図5】同じく製造方法を示す工程図である。
【図6】同じく製造方法を示す工程図である。
【図7】同じく製造方法を示す工程図である。
【図8】同じく製造方法を示す工程図である。
【図9】本発明にかかる液晶ディスプレイ装置の要部断
面図である。
面図である。
1 基板 2 多結晶シリコン薄膜 3 SiO2 膜 4 Si3 N4 膜 5 第一層間絶縁膜 6 金属配線 7 第二層間絶縁膜 8 画素電極 9 P−SiN膜 30 対向基板 31 対向電極 32 液晶層 G ゲート電極 D ドレイン領域 S ソース領域 Ch チャネル領域 LDD 低濃度不純物拡散領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩永 利彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 阿部 文明 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 マトリクス状に配列された画素電極とこ
の画素電極に接続された薄膜トランジスタを備えた液晶
ディスプレイ駆動用TFT基板において、 前記薄膜トランジスタのゲート電極下にゲート絶縁膜を
隔てて形成された半導体層が多結晶半導体膜からなり、
前記ゲート絶縁膜が少なくともパタニングされた窒化膜
から構成され、前記薄膜トランジスタの上方に設けられ
たプラズマシリコンナイトライドからなるパタニングさ
れた保護膜の端部が前記窒化膜の端部より0.5μm以
上広幅である事を特徴とする液晶ディスプレイ駆動用T
FT基板。 - 【請求項2】 マトリクス状に配列された画素電極とこ
の画素電極に接続された薄膜トランジスタを備えた液晶
ディスプレイ駆動用TFT基板において、 前記薄膜トランジスタのゲート電極下にゲート絶縁膜を
隔てて形成された半導体層が多結晶半導体膜からなり、
前記ゲート絶縁膜が水素拡散阻止性を有するとともに、
前記薄膜トランジスタの上方に設けられた水素拡散源と
なる保護膜の端部が前記ゲート絶縁膜の端部より0.5
μm以上広幅である事を特徴とする液晶ディスプレイ駆
動用TFT基板。 - 【請求項3】 前記半導体層は、ソース拡散領域又はド
レイン拡散領域の少なくとも一方に隣接した前記ソース
拡散領域又はドレイン拡散領域と同一導電型の低濃度拡
散領域を有している事を特徴とする請求項1あるいは請
求項2記載の液晶ディスプレイ駆動用TFT基板。 - 【請求項4】 マトリクス状に配列された画素電極及び
この画素電極に接続された薄膜トランジスタを有するT
FT基板と、対向電極を有し所定の間隙を介してTFT
基板に接合する対向基板と、該間隙内に封入された液晶
層とを備えた液晶ディスプレイ装置であって、 前記薄膜トランジスタのゲート電極下にゲート絶縁膜を
隔てて形成された半導体層が多結晶半導体膜からなり、
前記ゲート絶縁膜が水素拡散阻止性を有するとともに、
前記薄膜トランジスタの上方に設けられた水素拡散源と
なる保護膜の端部が前記ゲート絶縁膜の端部より0.5
μm以上広幅である事を特徴とする液晶ディスプレイ装
置。 - 【請求項5】 前記半導体層は、ソース拡散領域又はド
レイン拡散領域の少なくとも一方に隣接した前記ソース
拡散領域又はドレイン拡散領域と同一導電型の低濃度拡
散領域を有している事を特徴とする請求項4記載の液晶
ディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28046392A JPH0675247A (ja) | 1992-06-25 | 1992-09-25 | 液晶ディスプレイ駆動用tft基板 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19324992 | 1992-06-25 | ||
JP4-193249 | 1992-06-25 | ||
JP28046392A JPH0675247A (ja) | 1992-06-25 | 1992-09-25 | 液晶ディスプレイ駆動用tft基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0675247A true JPH0675247A (ja) | 1994-03-18 |
Family
ID=26507769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28046392A Pending JPH0675247A (ja) | 1992-06-25 | 1992-09-25 | 液晶ディスプレイ駆動用tft基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0675247A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6462403B1 (en) | 1994-05-31 | 2002-10-08 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device comprising thin film transistors having a passivation film formed thereon |
US6573195B1 (en) | 1999-01-26 | 2003-06-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for manufacturing a semiconductor device by performing a heat-treatment in a hydrogen atmosphere |
KR100390664B1 (ko) * | 1999-12-13 | 2003-07-10 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | 반도체 장치 및 그의 제조 방법 |
US7202927B2 (en) | 2001-10-04 | 2007-04-10 | Seiko Epson Corporation | Electrooptic device comprising a silicon nitride film formed directly on the data lines and not existent on a side face of contact holes |
JP2007311542A (ja) * | 2006-05-18 | 2007-11-29 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 薄膜トランジスタ |
JP2008021803A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 薄膜トランジスタ |
US7868398B2 (en) | 2003-09-19 | 2011-01-11 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device |
CN105047567A (zh) * | 2015-08-19 | 2015-11-11 | 武汉华星光电技术有限公司 | 一种薄膜晶体管及其制作方法 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP28046392A patent/JPH0675247A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6462403B1 (en) | 1994-05-31 | 2002-10-08 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device comprising thin film transistors having a passivation film formed thereon |
US6573195B1 (en) | 1999-01-26 | 2003-06-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for manufacturing a semiconductor device by performing a heat-treatment in a hydrogen atmosphere |
US6853002B2 (en) | 1999-01-26 | 2005-02-08 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and fabrication method thereof |
US7262432B2 (en) | 1999-01-26 | 2007-08-28 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and fabrication method thereof |
US7605401B2 (en) | 1999-01-26 | 2009-10-20 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and fabrication method thereof |
KR100390664B1 (ko) * | 1999-12-13 | 2003-07-10 | 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 | 반도체 장치 및 그의 제조 방법 |
US7202927B2 (en) | 2001-10-04 | 2007-04-10 | Seiko Epson Corporation | Electrooptic device comprising a silicon nitride film formed directly on the data lines and not existent on a side face of contact holes |
US7868398B2 (en) | 2003-09-19 | 2011-01-11 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device |
US8288831B2 (en) | 2003-09-19 | 2012-10-16 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device, method of manufacturing the same, and electronic device having the same |
JP2007311542A (ja) * | 2006-05-18 | 2007-11-29 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 薄膜トランジスタ |
JP2008021803A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 薄膜トランジスタ |
CN105047567A (zh) * | 2015-08-19 | 2015-11-11 | 武汉华星光电技术有限公司 | 一种薄膜晶体管及其制作方法 |
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