JPH0669039A - 積層セラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

積層セラミック電子部品およびその製造方法

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JPH0669039A
JPH0669039A JP24115092A JP24115092A JPH0669039A JP H0669039 A JPH0669039 A JP H0669039A JP 24115092 A JP24115092 A JP 24115092A JP 24115092 A JP24115092 A JP 24115092A JP H0669039 A JPH0669039 A JP H0669039A
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JP
Japan
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coil conductor
printed
laminated
inductance value
electronic component
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JP24115092A
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English (en)
Inventor
Shunichi Ono
俊一 大野
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイル導体パターンの設計を変えることな
く、手軽にかつ低コストでインダクタンスの微調整がで
き、それによって所望のインダクタンス値を有する積層
セラミック電子部品およびその製造方法の提供。 【構成】 チップ素子の密に詰まった焼結体4の部分に
空孔6を形成して磁路の断面積を制限するために、フェ
ライトグリーンシート上の少なくとも1箇所に、コイル
導体5とは別に、焼成の際に焼失するペーストを印刷し
て、積層、焼成した後に該印刷箇所に空孔を形成するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層セラミックインダ
クタなどの積層セラミック電子部品およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミック電子部品、特に積層セラ
ミックインダクタは、積層技術を利用して重畳されたセ
ラミックグリーンシートの中を1本の内部導体がらせん
状に周回するように該シート上に設けたスルーホールに
よってシート間の導体の接続を行い、内部導体の始端と
終端とがそれぞれ別の外部端子に接続するように一体化
されたものである。
【0003】その製造方法においては、図4の斜視図に
示されるように、フェライト磁性体をスラリー化して得
られたセラミックグリーンシート片の所定位置にスルー
ホール2を設けた後、コイル導体ペースト3でコイル導
体パターンがそれぞれ印刷されたセラミックグリーンシ
ート1を例えばa〜gの順序に積層し、その上下に導体
パターンを印刷しない複数枚のシートを配置し、圧着し
て積層体とし、積層体を所定のチップ素子に裁断後、焼
成し、さらにチップ素子に外部端子が付与される。
【0004】したがって、従来の積層セラミックインダ
クタでは、コイル導体部分以外の素子の材質は密に詰ま
った焼結体となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】インダクタのインダク
タンス値は、磁性体の透磁率、巻数、磁路長、磁路の断
面積等により決まり、低インダクタンス値を得ようとす
る場合、まず低透磁率材を用い、さらに巻数を減らして
対応し、所望のインダクタンス値を求めようとする。
【0006】しかしながら、これらを変えて低いインダ
クタンス値を得ようとしても、磁性体の透磁率は材料に
よって特定の値を有するもので、任意の透磁率を有する
材料は得にくいということと、コイルの引き出し導体が
チップの端面に導出することから、巻数を微小に変える
ことができないので、インダクタンス値を微調整して、
所望のインダクタンス値を得るのは困難であった。
【0007】また、低インダクタンス値を得る別の方法
としては、コイル導体の幅や位置を変化させる方法もあ
るが、この場合はコイル導体の設計をやり直す必要があ
る。
【0008】したがって、本発明の目的は、コイル導体
パターンの設計を変えることなく、手軽にかつ低コスト
でインダクタンス値の微調整ができ、それによって所望
のインダクタンス値を有する積層セラミックインダクタ
およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく研究の結果、インダクタンス値は、磁路の
断面積に比例することから、図1の断面図に示すよう
に、チップ素子の密に詰まった焼結体4の部分に空孔6
を形成して磁路の断面積を制限することによりインダク
タンス値を変化させることに着目した。
【0010】すなわち同図(a)は空孔6がコイル導体
5が構成するコイルの内側に、同図(b)はコイルの外
側にそれぞれ設けられた例である。コイルの内側と外側
の両方に空孔が存在する場合のインダクタンス値の変化
は、内側と外側のうち磁路断面積が小さいほうで規制さ
れる。
【0011】上記空孔を設けるためには、コイル導体ペ
ーストで導体パターンを印刷する際、これとは別に、焼
成した時に焼失してしまう例えばカーボンペーストなど
の空孔用ペーストでもってシート上の所定面積に印刷す
ればよく、その印刷面積の大小および位置を所望のイン
ダクタンス値に合わせて設定すれば、前記課題を解決で
きることを見出し、本発明に到達した。
【0012】従って本発明は第1に、密に詰まった焼結
体のフェライト磁性体中にコイルが内設されており、上
記磁性体内の少なくとも1箇所に、空孔が形成されてい
ることを特徴とする積層セラミック電子部品を提供する
ものであり、第2にフェライトグリーンシートにスルー
ホールを形成し、該シートにコイル導体パターンを印刷
し、積層してコイル導体が内設された積層体をつくり、
その始端と終端とをそれぞれ別の外部端子に接続する工
程を含む積層セラミック電子部品の製造方法において、
少なくとも1枚のフェライトグリーンシート上の少なく
とも1箇所に、コイル導体とは別に、セラミック磁性体
焼成の際に焼失するペーストを印刷して積層圧着し、焼
成することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造
方法を提供するものである。
【0013】
【作用】本発明の方法では、焼成した後に磁性体内に空
孔が形成され、該空孔は磁性体の透磁率より低い透磁率
の空間を形成し、磁路を断つ作用をなす。それによって
コイルの形成する磁路の断面積を変え、その結果、イン
ダクタンス値が変化する。磁性体内に形成する空孔の面
積は、スクリーン印刷パターンによって決まり、印刷パ
ターンは容易に任意の面積とすることができ、磁路の断
面積を任意に変えられるので、所望のインダクタンス値
が得られる積層セラミックインダクタを提供することが
できる。
【0014】上記焼失するペーストとしては、例えばカ
ーボンペーストの他に樹脂ペースト等が同様な効果を持
って使用される。
【0015】空孔の面積は1箇所で大きい面積とするよ
りも、これと和が等しい小面積の空孔を多数とする方が
圧着時の圧力の分散にすぐれ、かつ積層精度が向上す
る。
【0016】また、後記する実施例2に示されているよ
うに、同一パターンであっても、コイル導体パターンに
かかっている場合は、導体と重なる部分は効果はなく、
コイルの内側と外側とにある部分がそれぞれ内側、外側
の磁路断面積をどれ程減少させるかによってその影響度
が異なったものとなり、内と外の両方にある場合は断面
積の小さい方に規制される。
【0017】
【実施例1】図2は本実施例において、コイル導体とは
別に、セラミックグリーンシートにカーボンペーストを
印刷し、積層、焼成した後に素体内に形成された空孔に
よるインダクタンス値低減効果を説明するための図であ
る。以下これを参照して説明する。 (1) Fe2 3 48モル%、ZnO24モル%、NiO18モ
ル%、CuO10モル%の比率で計量したフェライト磁性
体用原材料をボールミルにて15時間湿式混合をした。 (2) 得られた混合物を乾燥粉砕後、700 〜800 ℃にて1
時間仮焼した。 (3) 上記仮焼体をボールミルにて15時間湿式粉砕後、乾
燥、粉砕した。 (4) 得られた材料粉末に対してバインダー10〜15重量
%、トルエン20重量%、エタノール20重量%およびブタ
ノール40重量%を添加し、ボールミルにて15時間混合し
た。 (5) 得られたスラリーをドクターブレード法を用いて、
膜厚50〜80μm の長尺なフェライトグリーンシートとし
た。 (6) 次いで適当な大きさに切断したフェライトグリーン
シート片の必要な場所にスルホールを設けた後、Agペ
ーストをスクリーン印刷法によって塗布し、内部導体用
コイルパターンを形成した。
【0018】この後、所望のインダクタンス値の得られ
るような空孔を形成するために、1ないし複数枚のシー
トにカーボンペーストを印刷した。 (7) 得られたパターン印刷済みのシートを所定枚数積層
した。さらにパターンの印刷されていない複数枚のシー
トを印刷済みのシートの上下に重ね、0.5 t/cm2の圧力
で圧着し、積層インダクタ素子の集合体を得た。 (8) 得られた集合体を裁断し、個々の積層インダクタ素
子とし、これを500 ℃にて1時間脱バインダー処理を行
った後、850 〜900 ℃で1時間焼成した。 (9) 焼成体にAgペーストを浸漬法により塗布して外部
電極とし、150 ℃にて15分間乾燥後、600 ℃にて10分間
焼付けを行って積層チップインダクタを得た。
【0019】上記(6) のカーボンペーストの印刷に関し
て空孔によるインダクタンス値の低減効果を調べるた
め、まず1箇所の空孔がコイルの内側あるいは外側にあ
る場合について、空孔の断面積従って磁路の断面積と得
られるインダクタンス値との関係を試験した結果表1の
通りであった。
【0020】ここにコイルの内側とは、略コの字状に印
刷されたコイル導体パターンによってカバーされる区域
を、コイルの外側とは上記区域の外側を指す。
【0021】また同一層に複数の空孔が存在するか、あ
るいは多くの層にわたって複数存在する場合の磁路の断
面積とインダクタンス値との関係も同じく表1に示し
た。
【0022】なお、それぞれの場合、空孔用ペーストが
印刷される区域の数や面積等のパターンを、表1の備考
欄に記したように、図2のAないしE、およびF、
1 、G2 、に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【実施例2】図3は本実施例においてカーボンペースト
を印刷し、焼成して同じ断面積をもつ空孔を形成させる
際その位置によるインダクタンス値の調整を説明する図
である。
【0025】実施例1の場合と同じコイル導体パターン
が印刷されたセラミックグリーンシートを用いて、同一
空孔の位置によるインダクタンス値調整効果を試験し
た。すなわち、同じ空孔の断面積(0.45mm2 )を得るた
めの空孔用ペーストが印刷される区域の位置を、図3
(a)ないし(c)に示すように変えて、それぞれパタ
ーンa、パターンb、およびパターンcとし、磁路の断
面積と得られるインダクタンス値を調べた結果、表2に
示す通りであって、それぞれの位置によってインダクタ
ンス値の微調整が可能であった。
【0026】
【表2】
【0027】
【比較例】空孔用ペーストを用いる以外は全く実施例1
の要領に従って、図4の積層分解斜視図の積層チップ素
子を完成させてインダクタンス値を測定したところ、表
1および表2に併記したように、3.3 μHであった。
【0028】尚、上記実施例ではシート法を例にとって
本発明を詳細に説明したが、本発明の方法はスラリービ
ルド法の場合にも実質上全く同様に適用できることは容
易に理解されるであろう。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、コイル導体パターンの設計は従来通りで、手軽に
低コストで所望のインダクタンス値が得られる。
【0030】さらに、同じコイル導体パターンはそのま
まで、空孔の数や面積、および位置を変えることにより
複数のインダクタンス値を作り分けることが可能とな
り、特に同一パターンの空孔をその位置を変えて作成す
るだけで、インダクタンス値を作り分け得ることは生産
上に及ぼすメリットが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により得られる積層セラミックイ
ンダクタの内部構造を示す断面図であって、同図(a)
は周回コイルの内側に、同図(b)は周回コイルの外側
にそれぞれ空孔が存在する例である。
【図2】本発明の実施例において、コイル導体とは別
に、セラミックグリーンシートにカーボンペーストで印
刷し、積層、焼成後に形成される空孔によるインダクタ
ンス値低減効果を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例において、カーボンペーストを
印刷、焼成して、同じ断面積を持つ空孔を形成させる
際、その位置によるインダクタンス値の調整効果を説明
する図である。
【図4】従来の積層セラミックインダクタの積層順序を
示す積層分解斜視図である。
【符号の説明】
1 セラミックグリーンシート 2 スルーホール 3 コイル導体ペースト 4 焼結体 5 コイル導体 6 空孔 7 空孔用ペースト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密に詰まった焼結体のフェライト磁性体
    中にコイルが内設されており、上記磁性体内の少なくと
    も1箇所に空孔が形成されていることを特徴とする積層
    セラミック電子部品。
  2. 【請求項2】 フェライトグリーンシートにスルーホー
    ルを形成し、該シートにコイル導体パターンを印刷し、
    積層してコイル導体が内設された積層体をつくり、その
    始端と終端とをそれぞれ別の外部端子に接続する工程を
    含む積層セラミック電子部品の製造方法において、少な
    くとも1枚のフェライトグリーンシート上の少なくとも
    1箇所に、コイル導体とは別に、セラミック磁性体焼成
    の際に焼失するペーストを印刷して積層圧着し、焼成す
    ることを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方
    法。
JP24115092A 1992-08-18 1992-08-18 積層セラミック電子部品およびその製造方法 Pending JPH0669039A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100332430B1 (ko) * 2000-03-08 2002-04-13 엄우식 저인덕턴스형 배리스터 및 배리스터-커패시터 결합 칩 및그 제조 방법
JP2009296727A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Toyota Industries Corp 電力変換装置
JP2012129364A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Murata Mfg Co Ltd コイル内蔵基板
JP2017199733A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 Tdk株式会社 コイル装置

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KR100332430B1 (ko) * 2000-03-08 2002-04-13 엄우식 저인덕턴스형 배리스터 및 배리스터-커패시터 결합 칩 및그 제조 방법
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Effective date: 20010306