JP3363054B2 - 積層複合電子部品 - Google Patents

積層複合電子部品

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JP3363054B2
JP3363054B2 JP06248497A JP6248497A JP3363054B2 JP 3363054 B2 JP3363054 B2 JP 3363054B2 JP 06248497 A JP06248497 A JP 06248497A JP 6248497 A JP6248497 A JP 6248497A JP 3363054 B2 JP3363054 B2 JP 3363054B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性体セラミック
と誘電体セラミックのように、異種のセラミック層を積
層してなる積層複合電子部品に関し、例えば、磁性体セ
ラミック層に周回状の内部電極を形成したインダクタ部
と、誘電体セラミック層に対向する内部電極を形成した
コンデンサ部とを組み合わせた積層複合電子部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】積層複合電子部品の製造において、積層
体を得るプロセスに、スラリビルト法とシート法との2
つの手法がある。前者のスラリビルト法は、磁性体ペー
ストと導電ペーストとをスクリーン印刷等によって順次
塗り重ねて磁性体層と周回状の内部電極パターンとを形
成し、さらに誘電体ペーストと導電ペーストとを順次塗
り重ねて誘電体層と対向する内部電極パターンとを形成
していく方法である。また、後者のシート法は、スクリ
ーン印刷等によって予め導電ペーストにより周回状の内
部電極パターンが印刷された磁性体セラミックグリーン
シートを積層し、さらに、予め導電ペーストにより対向
する内部電極パターンが印刷された誘電体シートを積層
するものである。各磁性体セラミックグリーンシートに
形成した周回状の内部電極パターンは、予め磁性体セラ
ミックグリーンシートに設けたスルーホール導体で順次
接続する。
【0003】前記の何れの方法で得られた積層体でも、
最終的にはそれが焼成され、さらに導体の露出している
両端面に導電ペーストを焼き付け、外部電極が形成され
る。これによって積層複合電子部品が得られる。こうし
て得られた積層体の内部には、磁性体層と誘電体層とが
一体となっている。そして、磁性体層には、その積層方
向に重畳して周回するコイル状の内部電極が形成され、
この内部電極の一部は、前記積層体の端部で外部電極に
接続される。また、誘電体層には、同層を介して交互に
対向する一対以上の内部電極が形成され、この内部電極
が前記積層体の対向する端面に交互に導出され、それぞ
れ外部電極に接続される。これにより、外部電極を介し
てインダクタとコンデンサとが所定の状態に接続され
る。
【0004】このような積層複合電子部品では、その製
造工程において、異種のセラミックの積層体を接合した
状態の積層体を高温で焼成する。ところが、磁性体セラ
ミック層や誘電体セラミック層のように、異種のセラミ
ック層を積層した積層体を高温で焼成すると、磁性体セ
ラミックに含まれる磁性体成分が誘電体セラミック層側
に拡散してしまう。また、磁性体セラミック層と誘電体
セラミック層とでは、その熱膨張率が大きく異なるた
め、積層体を焼成したときの、各セラミック層の熱膨
張、熱収縮の違いによって、焼成時に積層体内部に熱応
力が生じる。このような磁性体成分の拡散や熱応力は、
磁性体セラミック層の透磁率の低下の原因となる。この
結果、焼成後の積層体から得られる積層複合電子部品の
インダクタンス値が所望の設計値より低下してしまうと
いう課題がある。
【0005】従来では、このような焼成時における磁性
体セラミック層の透磁率の低下によるインダクタンス値
の低下を防止するため、次の(a)〜(b)のような対
策がとられていた。 (a)内部電極を有する磁性体セラミック層と誘電体セ
ラミック層との間に、内部電極を有しない、いわゆるブ
ランクの磁性体セラミック層を何層も挿入することで、
内部電極を有する磁性体セラミック層と誘電体セラミッ
ク層との間を離す。 (b)コイル状の内部電極の内側の面積、すなわち磁芯
面積を増やす。 (c)予め焼成時の透磁率の低下を見込んで、高めの透
磁率を有する磁性体セラミック材料を使用してセラミッ
クグリーンシートを積層する。 (d)1層当りの磁性体セラミック層を薄くし、その分
だけ磁性体セラミック層の積層数を増やし、コイル状の
内部電極のターン数を増大させる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】とことが、この種
の積層複合電子部品は、他の電子部品と同様に小型化の
要請が著しく、年々小型化が図られている。これに対
し、前記(a)や(b)の対策法では、積層体が厚く或
は長く且つ幅広になり、小型化に逆行することなる。ま
た、前記(c)の対策法では、コイル磁芯となる部分の
透磁率が高くなることから、周波数−インダクタンス特
性が変化してしまう。さらに、前記(d)の対策法で
は、磁性体セラミック層の薄層化により、コイル状の内
部電極間の対向距離が小さくなり、インダクタ部分の浮
遊静電容量が大きくなり、LC部品としての周波数特性
が変化してしまう。
【0007】本発明は、このような従来の積層複合電子
部品の焼成時のインダクタンス値の低下という課題に鑑
み、積層複合電子部品の外形や寸法等を変えることな
く、簡便な手段で積層複合電子部品の焼成時のインダク
タンス値の低下を防止することが出来、なお且つ良好な
周波数−インダクタンス特性が得られる積層複合電子部
品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明では、コイル状に連なった内部電極5a、5
b…を有する磁性体セラミック層1、1’と、他種のセ
ラミック層との間に、前記内部電極5a、5b…を有す
る磁性体セラミック層1、1…より透磁率の高い中間磁
性体セラミック層2、3、4を挿入したものである。こ
れにより、積層体の焼成時に、磁性体セラミック層1、
1…と他種セラミック層との間の磁性体セラミック層が
所要の透磁率以下に低下しないようにすると共に、透磁
率の低下がコイル磁芯となるコイル状の内部電極5a、
5b…を有する磁性体セラミック層1、1…に及ばない
ようにしたものである。
【0009】すなわち、本発明による積層複合電子部品
は、コイル磁芯を構成する磁性体セラミック層1、1…
の間で順次接続されてコイル状に連なった内部電極5
a、5b…を有する磁性体セラミック層1、1’と、こ
の磁性体セラミック層1、1’に積層された他の種類の
セラミック層とを有し、前記内部電極5a、5b…を有
する磁性体セラミック層1と他種のセラミック層との間
に、前記内部電極5a、5b…を有する磁性体セラミッ
ク層1より透磁率の高い中間磁性体セラミック層2、
3、4が介在されていることを特徴とする。
【0010】ここで、中間磁性体セラミック層2、3、
4を複数層積層し、内部電極5a、5b…を有する磁性
体セラミック層1に近い側より他種セラミック層に近い
側の中間磁性体体セラミック層2、3、4の透磁率を高
くするのが好ましい。磁性体セラミック層1、1’、
2、3、4と積層する他種のセラミック層は、対向する
少なくとも一部に内部電極8a、8bを有する誘電体セ
ラミック層7、9であるのが最も一般的である。すなわ
ち、積層複合電子部品の代表的なものは、積層LC部品
である。
【0011】このような積層複合電子部品において、イ
ンダクタ部分のインダクタンスは、主として周回状の内
部電極5a、5b…の巻き数、その内側のコイル磁芯の
形状、寸法、及びそのコイル磁芯の透磁率によって決定
される。ここで、コイル磁芯となるのは、周回状の内部
電極5a、5b…が形成された磁性体セラミック層1、
1…の部分である。従って、その透磁率は、積層電子部
品のインダクタンスに大きな影響を与える。
【0012】しかしながら、前記コイル磁芯を構成する
磁性体セラミック層1、1…の外側の内部電極5a、5
b…が形成されていないブランクの磁性体セラミック層
1’、1’…も、少なからず積層電子部品のインダクタ
ンス値に影響を与えている。そして、特に誘電体セラミ
ック層7、9に近いブランクの磁性体セラミック層
1’、1’は、積層体の焼成時に、前述のようにして透
磁率の低下を来すため、出来上った積層複合電子部品の
インダクタンス値が低下するものである。
【0013】そこで本発明では、この磁性体セラミック
層1、1’と他種のセラミック層との間のブランクのセ
ラミック層の部分に、コイル磁芯を構成する前記磁性体
セラミック層1、1…と同じ透磁率の磁性体セラミック
層1’を積層するのに替えて、より高い透磁率の中間磁
性体セラミック層2、3、4を挿入することにより、積
層体の焼成時に積層電子部品のインダクタンス値の低下
を防止するものである。すなわち、積層体の焼成時に透
磁率の低下を来す部分に、予め透磁率の低下を見越して
透磁率の高い中間磁性体セラミック層2、3、4を挿入
することにより、その部分の透磁率が所要の値以下に低
下しないようにする共に、内部電極5a、5b…を有す
るセラミック層1、1…に透磁率の低下が及ばないよう
にしたものである。
【0014】しかも、このような積層電子部品は、内部
電極5a、5b…を有する磁性体セラミック層1、1…
と同じ透磁率のブランクの磁性体セラミック層1’、
1’…の一部または全部に代えて、前記磁性体セラミッ
ク層2、3、4を挿入すればよいので、積層体11の積
層数や形状、寸法を変えることなく、インダクタンス値
の低下を防止することが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、積層LC部品である積層複合電子部品の積層体
の構造を示す概念図である。このような積層体は、通常
次のようにして多数のものが同時に製造される。
【0016】まず、フェライト粉末等の磁性体粉末をバ
インダー中に分散した磁性体スラリーを用い、ドクター
ブレード法、押出成形法等の手段で薄い磁性体セラミッ
クグリーンシートを作る。これらのセラミックグリーン
シートの所定の位置に予めスルーホールを打ち抜く。そ
の後、銀ペースト等の導電ペーストを使用し、このセラ
ミックグリーンシートの上に周回状の内部電極電極パタ
ーンを縦横に列べて多数組分印刷すると共に、上記スル
ーホールに導電ペーストを吸引し、スルーホール導体を
印刷する。
【0017】また、酸化チタン等の誘電体粉末を含む誘
電体セラミックグリーンシートを用意し、銀ペースト等
の導電ペーストを使用し、このセラミックグリーンシー
トの一部に内部電極パターンを縦横に列べて多数組分印
刷する。さらに、これら磁性体セラミックグリーンシー
トと誘電体セラミックグリーンシートの他に、前記磁性
体セラミックより透磁率の高い磁性体セラミックを形成
するためのセラミックグリーンシートを用意する。
【0018】磁性体セラミック層の透磁率は、その中に
含まれる磁性体セラミック材料の成分の組成により変え
ることが出来る。例えば後述するように、Fe23、N
iO、ZnO、CuOからなるフェライト系磁性体セラ
ミックにおいて、Fe23を一定の組成比とした場合、
NiOの組成比が少ない程、換言するとその他の成分の
ZnO、CuOの組成比が多い程、透磁率が大きくな
る。このようにして磁性体セラミックの組成比を変え
て、透磁率の異なる磁性体セラミック層が得られる複数
種類の磁性体セラミックグリーンシートを用意してお
く。この磁性体セラミックグリーンシートには、内部電
極は印刷しない。
【0019】次に、これらのセラミックグリーンシート
を積層する。まず、内部電極パターンを印刷していない
磁性体セラミックグリーンシートを数枚積層し、その上
に必要とするコイルの巻数により、異なる形状の内部電
極パターンを有するセラミックグリーンシートを順次積
層する。そして、これらセラミックグリーンシートの上
に内部電極パターンが印刷されていないセラミックグリ
ーンシートを積層する。この際、内部電極5a、5b…
を有する磁性体セラミック層1、1…を形成するのと同
じ種類のブランクのセラミックグリーンシートの一部ま
たは全部に代えて、磁性体セラミックの組成比の異な
る、透磁率の高い磁性体セラミック層2、3、4が得ら
れる前記セラミックグリーンシートを積層する。
【0020】次に、このようにして積層された磁性体セ
ラミックグリーンシートの上に、内部電極が印刷されて
いない誘電体セラミックグリーンシートを何枚か積層
し、この上に互いにずれた内部電極パターンを有するセ
ラミックグリーンシートを交互に積層する。この内部電
極を有する誘電体セラミックグリーンシートを必要とす
る静電容量により、適当な枚数積層する。さらにこの誘
電体セラミックグリーンシートの上に、内部電極パター
ンが印刷されていない誘電体セラミックグリーンシート
を積層する。
【0021】誘電体セラミックグリーンシートと磁性体
セラミックグリーンシートとの積層順序は、前後しても
よいことはもちろんである。すなわち、誘電体セラミッ
クグリーンシートを予め積層し、その上に磁性体セラミ
ックグリーンシートを積層するが出来るのは、言うまで
もない。この積層体を圧着した後、個々のチップ毎に裁
断し、この未焼成の積層チップを焼成しすることによ
り、焼成済みの積層体11を得る。
【0022】こうして得られた積層体11は、複数のセ
ラミック層1、1…、1’、1’…が積層され、一体と
なったものであり、その層構造を図1に示す。まず、図
1において下側に、内部電極が形成されていない磁性体
セラミック層1’、1’…、いわゆるブランクの磁性体
セラミック層1’、1’…が積層されている。このブラ
ンクの磁性体セラミック層1’、1’…は、その上の内
部電極5a、5b…が形成された磁性体セラミック層
1、1…と同じ組成であり、同じ透磁率を有する。その
上の磁性体セラミック層1、1…には、周回状の内部電
極5a、5b…が形成されている。これら内部電極5
a、5b…は、スルーホール6、6…に設けられたスル
ーホール導体を介して順次接続され、積層体11の内部
でコイル状に連なっている。磁性体セラミック層1、1
…は、このコイルの磁芯となる。
【0023】内部電極5a、5b…を有する磁性体セラ
ミック層1、1…のうち、図1において上下の端の磁性
体セラミック層1、1に形成された内部電極積5e、5
fは、積層体11の対向する一対の端面にそれぞれ導出
している。さらに、内部電極5a、5b…を有する磁性
体セラミック層1、1…の上に、それと組成及び透磁率
の同じブランクの磁性体セラミック層1’、1’が2層
積層され、さらにその上に、より透磁率の高い3層の中
間磁性体セラミック層2、3、4が積層されている。こ
の中間磁性体セラミック層2、3、4は、図1において
下から上にいくに従って透磁率が段階的に高くなってい
る。
【0024】この中間磁性体セラミック層2、3、4の
上に、内部電極8a、8bを有していない、いわゆるブ
ランクの誘電体セラミック層7’、7’…が積層され、
この上に内部電極8a、8bを有する誘電体セラミック
層7、7…が積層され、さらにこの上に内部電極8a、
8bを有していない誘電体セラミック層7’、7’…が
積層されている。誘電体セラミック層7、7…に設けら
れた内部電極8a、8bは、同セラミック層7、7…を
介して対向している共に、前記内部電極5e、5fが導
出された積層体11の対向する一対の端面に交互に導出
されている。
【0025】図6に示すように、このような一体となっ
た積層体11の両端に銀ペースト等の導電ペーストを塗
布し、これを焼き付け、さらに必要に応じてその上にニ
ッケルメッキや半田メッキ等を施して外部電極14、1
4が形成される。この外部電極14、14には、積層体
11の端面に導出された前記内部電極5e、5f、8
a、8b(図1参照)が接続される。これにより、図示
の例では、内部電極5a、5b…により形成されるイン
ダクタと、内部電極8a、8bの対向により取得される
静電容量とが、外部電極14、14を介して並列に接続
された状態となる。
【0026】図6において、符号12は、ブランクの磁
性体セラミック層1’、1’…が積層された保護層部
分、符号13は、内部電極5a、5b…を有する磁性体
セラミック層1、1…が積層されたコイル部、符号16
は、誘電体セラミック層7、7’が積層されたコンデン
サ部、符号15は、前記コイル部13とコンデンサ部1
6との間に挿入され、磁性体セラミック層1’2、3、
4が積層された中間部である。
【0027】このような積層複合電子部品では、コイル
部13とコンデンサ部16との間に、コイル部13を構
成する磁性体セラミック層1、1…より透磁率の高い中
間磁性体セラミック層2、3、4を有する中間部15が
挿入されているため、積層体の焼成時に、中間磁性体セ
ラミック層2、3、4の透磁率が下がっても、透磁率
は、概ね磁性体セラミック層1、1…と同等になる。そ
の結果、所要のインダクタンス値が得られる。そして、
焼成時に透磁率の低下が大きいコンデンサ部16に近い
側の中間磁性体セラミック層3、4がより高い透磁率に
なっているため、焼成後はそれらの透磁率が概ね均衡す
ることになる。また、これら透磁率の高い中間磁性体セ
ラミック層2、3、4により、焼成時の透磁率低下がコ
イル状の内部電極5a、5b…を有する磁性体セラミッ
ク層1、1…に及ばない。
【0028】次に、図2に示すような積層構造の積層体
11を有する複合電子部品について説明すると、この複
合電子部品の積層体11は、磁性体セラミック層1、
1’、2、3、4を積層した両側に、前述のように、一
部に対向する内部電極8a、8bを有する誘電体セラミ
ック層7、7’の積層体、すなわちコンデンサ部16、
16を積層したものである。
【0029】この積層複合電子部品の積層体11では、
内部電極5a、5b…を有する磁性体セラミック層1、
1…の両側に、それと組成及び透磁率の同じブランクの
磁性体セラミック層1’、1’がそれぞれ2層積層さ
れ、さらにその外側に、より透磁率の高い3層の中間磁
性体セラミック層2、3、4が積層されている。この中
間磁性体セラミック層2、3、4は、図2において上ま
たは下にいくに従って透磁率が段階的に高くなってい
る。さらにこの両側に前記のようなコンデンサ部16、
16が積層されている。
【0030】図7に示すように、このような一体となっ
た積層体11の両端に銀ペースト等の導電ペーストを塗
布し、これを焼き付け、さらに必要に応じてその上にニ
ッケルメッキや半田メッキ等を施して外部電極14、1
4が形成される。この外部電極14、14には、積層体
11の端面に導出された前記内部電極5e、5f、8
a、8b(図2参照)が接続される。これにより、図示
の例では、内部電極5a、5b…により形成される1つ
のインダクタと、内部電極8a、8bの対向により取得
される2つの静電容量とが、外部電極14、14を介し
て並列に接続された状態となる。
【0031】図7において、符号13は、内部電極5
a、5b…を有する磁性体セラミック層1、1…が積層
されたコイル部、その両側の符号16、16は、誘電体
セラミック層7、7’が積層されたコンデンサ部、符号
15、15は、それぞれ前記コイル部13とコンデンサ
部16との間に挿入され、磁性体セラミック層1’2、
3、4が積層された中間部である。
【0032】次に、図3に示すような積層構造の積層体
11を有する複合電子部品について説明すると、この複
合電子部品の積層体11は、前述のように、一部に対向
する内部電極8a、8bを有する誘電体セラミック層
7、7’の積層体、すなわちコンデンサ部16、の両側
に、磁性体セラミック層1、1’、2、3、4を積層し
たものである。
【0033】まず、図3において下側に、内部電極が形
成されていない磁性体セラミック層1’、1’…いわゆ
るブランクの磁性体セラミック層1’、1’…が積層さ
れている。このブランクの磁性体セラミック層1’、
1’…の上に周回状の内部電極5a、5b…が形成され
た磁性体セラミック層1、1…が積層されている。さら
にこの磁性体セラミック層1、1…の上に、それと組成
及び透磁率の同じブランクの磁性体セラミック層1’、
1’が2層積層され、さらにその上に、より透磁率の高
い3層の中間磁性体セラミック層2、3、4が積層され
ている。この中間磁性体セラミック層2、3、4は、図
1において下から上にいくに従って透磁率が段階的に高
くなっている。
【0034】この中間磁性体セラミック層2、3、4の
上に、一部に内部電極8a、8bを有する誘電体セラミ
ック層7’、7’…、すなわち誘電体セラミック層から
なるコンデンサ部16が積層されている。さらに、この
コンデンサ部16の上に前述と同様の磁性体セラミック
層1、1’、2、3、4が積層されている。但し、その
ブランクの磁性体セラミック層1’、2、3、4の積層
順序は、前述の磁性体セラミック層1、1’、2、3、
4と逆となる。すなわち、コンデンサ部16の上に透磁
率の高い順からブランクの中間磁性体セラミック層4、
3、2が順次積層され、その上に内部電極5a、5b…
を有する磁性体セラミック層1、1…と同じ透磁率を有
するブランクの磁性体セラミック層1’、1’が2層積
層されている。さらにこの上に、内部電極5a、5b…
を有する磁性体セラミック層1、1…が積層され、周回
上に連なるコイルが形成され、その上に上に内部電極5
a、5b…を有する磁性体セラミック層1、1…と同じ
透磁率を有するブランクの磁性体セラミック層1’、
1’が5層積層されている。
【0035】図8に示すように、このような一体となっ
た積層体11の両端に銀ペースト等の導電ペーストを塗
布し、これを焼き付け、さらに必要に応じてその上にニ
ッケルメッキや半田メッキ等を施して外部電極14、1
4が形成される。この外部電極14、14には、積層体
11の端面に導出された前記内部電極5e、5f、8
a、8b(図2参照)が接続される。これにより、図示
の例では、内部電極5a、5b…により形成される2つ
のインダクタと、内部電極8a、8bの対向により取得
される1つの静電容量とが、外部電極14、14を介し
て並列に接続された状態となる。図8において、図6と
同じ符合は同じ部分を指している。
【0036】
【実施例】次に、本発明の実施例について、具体的数値
をあげて詳細に説明する。 (実施例1)フェライト系磁性体粉末を作るため、表1
に示すような割合で原料粉末を混合し、表1のNo.1
〜4まで、4種類の磁性体材料粉末を調整した。また、
後述の方法と同様にして、これらNo.1〜4の磁性体
材料粉末をバインダに分散してスラリとし、このスラリ
をリング状に成形し、これを後述する積層複合電子部品
と同様にして焼成してリング状の磁性セラミックを作っ
た。そして、このリング状の磁性セラミックにトロイダ
ルコイルを巻線し、930℃の温度下での透磁率を測定
した。その結果も表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】前記のようにして調整した磁性体材料粉末
をそれぞれ700℃で仮焼きした後、これらを有機バイ
ンダー中に分散し、磁性体スラリを作った。この磁性体
スラリをドクターブレード法により成形し、厚さ50μ
mの磁性体セラミックグリーンシートを作った。これら
セラミックグリーンシートのうち、前記表1の磁性体材
料No.1を使用して作られたセラミックグリーンシー
トの所定の位置に予めスルーホールを打ち抜いた後、銀
ペーストを使用し、このセラミックグリーンシートの上
に周回状の内部電極電極パターンを縦横に列べて多数組
分印刷すると共に、上記スルーホールに銀ペーストを吸
引し、スルーホール導体を印刷した。
【0039】この磁性体セラミックグリーンシートの他
に、TiO2 粉末を主体とする誘電体セラミック粉末を
用意し、前記と同様にして誘電体セラミックグリーンシ
ートを作った。一部の誘電体セラミックグリーンシート
の上に銀ペーストを使用して内部電極パターンを縦横に
多数組分印刷した。まず、前記内部電極パターンが印刷
されていないブランクのセラミックグリーンシートを5
枚積層した。ここでは、前記表1の磁性体材料No.1
を使用して作られたブランクのセラミックグリーンシー
トを使用した。
【0040】次に、内部電極パターンを有する前記表1
の磁性体材料No.1を使用して作られたセラミックグ
リーンシートを、スルーホールを介してそれらがコイル
状に連なるように順次積層した。さらに、これらセラミ
ックグリーンシートの上に内部電極パターンが印刷され
ていないブランクのセラミックグリーンシートを5枚積
層した。ここでは、前記表1の磁性体材料No.1を使
用して作られたブランクのセラミックグリーンシートを
2枚積層した後、その上に前記表1の磁性体材料No.
2を使用して作られたブランクのセラミックグリーンシ
ート、前記表1の磁性体材料No.3を使用して作られ
たブランクのセラミックグリーンシート及び前記表1の
磁性体材料No.4を使用して作られたブランクのセラ
ミックグリーンシートをそれぞれ1枚ずつこの順に積層
した。
【0041】次に、この磁性体セラミックグリーンシー
トの上に、内部電極が印刷されていない誘電体セラミッ
クグリーンシートを何枚か積層した。この上に互いにず
れた内部電極パターンを有する誘電体セラミックグリー
ンシートを交互に複数層積層した。さらにこの上に、内
部電極パターンが印刷されていない誘電体セラミックグ
リーンシートを積層した。
【0042】この積層体を400Kgf/cm2 の圧力
で圧着した後、個々のチップ毎に裁断した。この未焼成
の積層チップを、500℃の温度で脱バインダー処理し
た後、900℃の温度で焼成することにより、図1に示
すような焼成済みの積層体11を得た。図1において、
磁性体セラミック層1、1…と磁性体セラミック層1’
は、前記表1のNo.1の磁性体材料を使用したセラミ
ックグリーンシートが焼成されて形成されたもので、中
間磁性体セラミック層2、3、4は、それぞれ前記表1
のNo.2、3、4の磁性体材料を使用したブランクの
セラミックグリーンシートが焼成されて形成されたもの
である。
【0043】さらにこの積層体11の両端に銀ペースト
等の導電ペーストを塗布し、これを焼き付け、さらにそ
の上にニッケルメッキや半田メッキ等を施して外部電極
14、14を形成した。これによって積層複合電子部品
が完成した。この積層複合電子部品の周波数100KH
zにおけるインダクタンス値を測定したところ、表2に
示すような結果が得られた。この積層複合電子部品の積
層体11の厚さを測定し、その結果を表2に示した。さ
らに、この積層複合電子部品のインダクタンス−周波数
特性を図4に実線で示した。
【0044】(比較例1)前記実施例1において、内部
電極を有する磁性体セラミック層1、1…と誘電体セラ
ミック7、7’との間に、前記セラミックグリーンシー
トNo.2、3、4により形成される中間磁性体セラミ
ック層2、3、4を積層したのに代えて、前記磁性体セ
ラミック層1、1…と同じ透磁率の磁性体セラミック
1’、1’…を積層した以外は、前記実施例1と同様に
して積層体11を作り、これから積層複合電子部品を作
った。この積層複合電子部品の周波数100KHzにお
けるインダクタンス値と積層体の厚さを測定し、その結
果を表2に示す。さらに、この積層複合電子部品のイン
ダクタンス−周波数特性を図4に二点鎖線で示した。
【0045】(比較例2)前記比較例2において、内部
電極を有する磁性体セラミック層1、1…と誘電体セラ
ミック7、7’との間に、前記磁性体セラミック層1、
1…と同じ透磁率の磁性体セラミック1’、1’…を1
0層積層した以外は、前記実施例2と同様にして積層体
11を作り、これから積層複合電子部品を作った。この
積層複合電子部品の周波数100KHzにおけるインダ
クタンス値と積層体の厚さを測定し、その結果を表2に
示す。さらに、この積層複合電子部品のインダクタンス
−周波数特性を図4に一点鎖線で示した。
【0046】(比較例3)前記比較例2において、内部
電極5a、5b…を有する磁性体セラミック層1、1…
及び内部電極5a、5b…を有しない磁性体セラミック
層1’、1’…を全て、前記表1のNo.2の磁性体セ
ラミックグリーンシートにより形成した以外は、前記比
較例2と同様にして積層体を作り、これから積層複合電
子部品を作った。この積層複合電子部品の周波数100
KHzにおけるインダクタンス値と積層体の厚さを測定
し、その結果を表2に示す。さらに、この積層複合電子
部品のインダクタンス−周波数特性を図4に破線で示し
た。
【0047】
【表2】
【0048】実施例1による積層複合電子部品では、磁
性体セラミック層1、1’と誘電体セラミック層7、
7’との間に、前記磁性体セラミック層1、1’より透
磁率の高い中間磁性体セラミック層2、3、4を挿入し
たことにより、インダクタ部分とコンデンサ部分との間
の部分での透磁率の低下が抑えられ、比較例1に比べて
高いインダクタンス値が得られた。しかも、比較例1と
積層体11の厚みが殆ど変らない。また、図4に示すよ
うに、周波数−インダクタンス特性も良好である。
【0049】これに対し、比較例1による積層複合電子
部品では、実施例1による積層複合電子部品に比べて、
明らかにインダクタンス値の低下が見られる。また、比
較例2による積層複合電子部品では、ブランクの磁性体
セラミック層1’、1’…を比較例1の2倍の10層挿
入したことにより、比較例1による積層複合電子部品よ
りインダクタンス値の低下が小さい。しかし、積層体1
1の厚さが1.22mmと、実施例1や比較例1による
積層複合電子部品に比べて厚くなっている。さらに、比
較例3による積層複合電子部品では、磁性体セラミック
層の全体に高めの透磁率を有する磁性体セラミックを使
用したことにより、周波数100KHzにおけるインダ
クタンス値は高くなったが、図4に示すように、周波数
−インダクタンス特性が悪くなった。
【0050】(実施例2)前記実施例1において、磁性
体セラミック層1、1’、2、3、4を積層した片側
に、一部に対向する内部電極8a、8bを有する誘電体
セラミック層7、7’の積層体、すなわちコンデンサ部
16を積層したのに代えて、磁性体セラミック層1、
1’、2、3、4を積層した両側に、コンデンサ部1
6、16を積層し、図2に示すような積層体11を得
た。図2において、図1と同じ符合は、同じセラミック
グリーンシートを使用して形成されたセラミック層と同
じ内部電極パターンを示す。
【0051】この積層複合電子部品の積層体11では、
内部電極5a、5b…を有する磁性体セラミック層1、
1…の両側に、それと組成及び透磁率の同じブランクの
磁性体セラミック層1’、1’がそれぞれ2層積層さ
れ、さらにその外側に、より透磁率の高い3層の中間磁
性体セラミック層2、3、4が積層されている。この中
間磁性体セラミック層2、3、4は、それぞれ前記N
o.2、3、4の磁性体材料を使用したブランクのセラ
ミックグリーンシートが焼成されて形成されたものであ
り、図2において上または下にいくに従って透磁率が段
階的に高くなっている。さらにこの両側に前記のような
コンデンサ部16、16が積層されている。この積層複
合電子部品の周波数100KHzにおけるインダクタン
ス値と積層体の厚さを測定し、その結果を表3に示す。
さらに、この積層複合電子部品のインダクタンス−周波
数特性を図5に実線で示した。
【0052】(比較例4)前記実施例2において、内部
電極を有する磁性体セラミック層1、1…と誘電体セラ
ミック7、7’との間に、前記セラミックグリーンシー
トNo.2、3、4により形成される中間磁性体セラミ
ック層2、3、4を積層したのに代えて、前記磁性体セ
ラミック層1、1…と同じ透磁率の磁性体セラミック
1’、1’…を積層した以外は、前記実施例1と同様に
して積層体11を作り、これから積層複合電子部品を作
った。この積層複合電子部品の周波数100KHzにお
けるインダクタンス値と積層体の厚さを測定し、その結
果を表3に示す。さらに、この積層複合電子部品のイン
ダクタンス−周波数特性を図5に二点鎖線で示した。
【0053】(実施例3)前記実施例1において、磁性
体セラミック層1、1’、2、3、4を積層した片側
に、一部に対向する内部電極8a、8bを有する誘電体
セラミック層7、7’の積層体、すなわちコンデンサ部
16を積層したのに加え、このコンデンサ部16の上に
さらに磁性体セラミック層1、1’、2、3、4を積層
し、図3に示すような積層体11を得た。図3におい
て、図1と同じ符合は、同じセラミックグリーンシート
を使用して形成されたセラミック層と同じ内部電極パタ
ーンを示す。
【0054】この積層複合電子部品の積層体は、下側に
内部電極が形成されていない磁性体セラミック層1’、
1’…いわゆるブランクの磁性体セラミック層1’、
1’…が積層されている。このブランクの磁性体セラミ
ック層1’、1’…の上に周回状の内部電極5a、5b
…が形成された磁性体セラミック層1、1…が積層され
ている。さらにこの磁性体セラミック層1、1…の上
に、それと組成及び透磁率の同じブランクの磁性体セラ
ミック層1’、1’が2層積層され、さらにその上に、
より透磁率の高い3層の中間磁性体セラミック層2、
3、4が積層されている。この中間磁性体セラミック層
2、3、4は、それぞれ前記No.2、3、4の磁性体
材料を使用したブランクのセラミックグリーンシートが
焼成されて形成されたものであり、図3において下から
上にいくに従って透磁率が段階的に高くなっている。
【0055】この中間磁性体セラミック層2、3、4の
上に、一部に内部電極8a、8bを有する誘電体セラミ
ック層7’、7’…、すなわちコンデンサ部16が積層
されている。さらに、このコンデンサ部16の上に、前
述と同様の磁性体セラミック層1、1’、2、3、4が
積層されている。しかしその積層順序は、前述の磁性体
セラミック層1、1’、2、3、4と逆となっている。
この積層複合電子部品の周波数100KHzにおけるイ
ンダクタンス値と積層体の厚さを測定し、その結果を表
3に示す。さらに、この積層複合電子部品のインダクタ
ンス−周波数特性を図5に一点鎖線で示した。
【0056】(比較例5)前記実施例3において、内部
電極を有する磁性体セラミック層1、1…と誘電体セラ
ミック7、7’との間に、前記セラミックグリーンシー
トNo.2、3、4により形成される中間磁性体セラミ
ック層2、3、4を積層したのに代えて、前記磁性体セ
ラミック層1、1…と同じ透磁率の磁性体セラミック
1’、1’…を積層した以外は、前記実施例1と同様に
して積層体11を作り、これから積層複合電子部品を作
った。この積層複合電子部品の周波数100KHzにお
けるインダクタンス値と積層体の厚さを測定し、その結
果を表3に示す。さらに、この積層複合電子部品のイン
ダクタンス−周波数特性を図5に破線で示した。
【0057】
【表3】
【0058】実施例2及び実施例3による積層複合電子
部品では、磁性体セラミック層1、1’と誘電体セラミ
ック層7、7’との間に、前記磁性体セラミック層1、
1’より透磁率の高い中間磁性体セラミック層2、3、
4を挿入したことにより、インダクタ部分とコンデンサ
部分との間の部分での透磁率の低下が抑えられ、高いイ
ンダクタンス値が得られた。しかも、比較例4及び比較
例5にそれぞれ比べて、積層体11の厚みが殆ど変らな
い。また、図4に示すように、周波数−インダクタンス
特性も良好である。これに対し、比較例4及び比較例5
による積層複合電子部品では、それぞれ実施例2及び実
施例3による積層複合電子部品に比べて明らかにインダ
クタンス値の低下が見られる。
【0059】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による積層複
合電子部品では、積層複合電子部品の積層数や形状、寸
法を変えることなく、ブランクの磁性体セラミック層の
一部または全体を他の磁性体セラミック層に置き換える
だけで、積層体の焼成時におけるインダクタンスの低下
を防止することが出来る。また、良好な周波数−インダ
クタンス特性が得られる。これにより、積層複合電子部
品の外形や寸法等を変えることなく、簡便に良好なイン
ダクタンス特性を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層複合電子部品の例を示すその
積層体の分解斜視図である。
【図2】本発明による積層複合電子部品の他の例を示す
その積層体の分解斜視図である。
【図3】本発明による積層複合電子部品の他の例を示す
その積層体の分解斜視図である。
【図4】本発明及び比較例による積層複合電子部品の周
波数−インダクタンス特性の例示すグラフである。
【図5】本発明及び比較例による積層複合電子部品の周
波数−インダクタンス特性の例示すグラフである。
【図6】図1に示した積層体を有する本発明による積層
複合電子部品の例を示すその外観斜視図である。
【図7】図2に示した積層体を有する本発明による積層
複合電子部品の例を示すその外観斜視図である。
【図8】図3に示した積層体を有する本発明による積層
複合電子部品の例を示すその外観斜視図である。
【符号の説明】
1 内部電極を有する磁性体セラミック層 1’ ブランクの磁性体セラミック層 2 中間磁性体セラミック層 3 中間磁性体セラミック層 4 中間磁性体セラミック層 5a 周回状の内部電極 5b 周回状の内部電極 5c 周回状の内部電極 5d 周回状の内部電極 5e 周回状の内部電極 5f 周回状の内部電極 7 内部電極を有する誘電体セラミック層 7’ 内部電極を有しない誘電体セラミック層 8a 対向する内部電極 8b 対向する内部電極 11 積層体 14 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 27/00 H01F 17/00 H01G 4/40 H02H 7/01

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル磁芯を構成する磁性体セラミック
    層(1)、(1)…の間で順次接続されてコイル状に連
    なった内部電極(5a)、(5b)…を有する磁性体セ
    ラミック層(1)、(1’)と、この磁性体セラミック
    層(1)、(1’)に積層された他の種類のセラミック
    層とを有する積層複合電子部品において、前記内部電極
    (5a)、(5b)…を有する磁性体セラミック層
    (1)と他種のセラミック層との間に、前記内部電極
    (5a)、(5b)…を有する磁性体セラミック層
    (1)より透磁率の高い中間磁性体セラミック層
    (2)、(3)、(4)が介在されていることを特徴と
    する積層複合電子部品。
  2. 【請求項2】 中間磁性体セラミック層(2)、
    (3)、(4)が複数層積層され、内部電極(5a)、
    (5b)…を有する磁性体セラミック層(1)に近い側
    より他種セラミック層に近い側の中間磁性体体セラミッ
    ク層(2)、(3)、(4)の透磁率が高いことを特徴
    とする請求項1に記載の積層複合電子部品。
  3. 【請求項3】 他種のセラミック層が、少なくとも一部
    に対向する内部電極(8a)、(8b)を有する誘電体
    セラミック層(7)、(9)であることを特徴とする請
    求項1または2に記載の積層複合電子部品。
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