JPH0668473B2 - 積層体の螢光x線分析方法及び装置 - Google Patents

積層体の螢光x線分析方法及び装置

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JPH0668473B2
JPH0668473B2 JP60052662A JP5266285A JPH0668473B2 JP H0668473 B2 JPH0668473 B2 JP H0668473B2 JP 60052662 A JP60052662 A JP 60052662A JP 5266285 A JP5266285 A JP 5266285A JP H0668473 B2 JPH0668473 B2 JP H0668473B2
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fluorescent
rays
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    • G01N2223/07Investigating materials by wave or particle radiation secondary emission
    • G01N2223/076X-ray fluorescence

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各層が単相又は合金相である2層以上の積層
体の各層の厚み及び組成を定量する螢光X線分析方法及
びその実施に使用する装置に関する。
〔従来技術〕 積層体のうち例えば鋼板の上に形成した2層メッキ被膜
については、各層の付着層(厚み)及び組成を螢光X線
分析法にて定量分析する方法が種々提案されている。こ
れらの方法はいずれも2層メッキ被膜の厚み及び組成を
定量分析する際、例えばまず下層メッキ被膜(又は上層
メッキ被膜)の厚み及び組成を定量分析し、その後、下
層メキ被膜(又は上層メッキ被膜)の分析位置に相当す
る上層メッキ被膜(肩は下層メッキ被膜)の箇所を定量
分析していた(例えば特願昭58−69814号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら上記分析方法にて分析する場合は、X線の
入射角及び/又は取出角を、下層,上層メッキ被膜夫々
について異なる2系統の角度に変更して、つまり2つの
層の厚み及び組成に関する定量分析に4回も螢光X線強
度を測定しなければ定量できないという不都合があっ
た。
また、その分析に使用する装置は、分析試料に照射する
励起X線の種類を変更する場合にはターゲット板を取替
える等の必要があり、この取替作業に長時間を要し、迅
速な分析を行うことができなかった。
更に、上記方法及び装置は2層メッキ被膜の分析を対象
としており、3層以上の各層の厚み,組成については定
量分析できなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、積層
体を構成する各元素の位置関係及び各層の構成元素に基
づき少なくとも他の層の同一元素からの螢光X線の検出
を回避し得る励起X線の波長分布,入射角及び螢光X線
の波長,取出角で螢光X線強度を測定し、これを分析す
る各層の厚み及び組成の数だけ繰り返すことにより、各
層の厚み及び/又は組成を定量し得る積層体の螢光X線
分析方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る積層体の螢光X線分析方法は、各層が単相
又は合金相である2層以上の積層体に励起X線を照射し
てそれからの螢光X線の強度を測定し、その測定した螢
光X線強度に基づいて積層体各層の厚み及び/又は組成
を定量分析する方法において、前記励起X線の波長分
布,入射角及び螢光X線の波長,取出角のうちの少なく
とも1つについての条件を変更して、定量分析すべき厚
み及び組成の数だけ少なくとも螢光X線の強度を測定
し、測定した強度の値と、励起X線の波長分布,入射
角,螢光X線の波長,取出角,螢光X線の強度と厚み,
組成との関係を規定している所定の式とに基づき積層体
各層の厚み及び/又は組成を定量することを特徴とす
る。
また本発明に係る積層体の螢光X線分析装置は、試料台
に取付けた積層体に励起X線を照射して積層体から発生
した螢光X線の強度を検出する螢光X線分析装置におい
て、複数の波長分布の励起X線のうちの1つを選択的に
発生してそれを積層体に照射するX線源と、試料台の回
りを回転可能になしてあり、螢光X線の強度を検出する
X線検出器とを具備し、試料台は励起X線の積層体に対
する角度及び/又は螢光X線の積層体に対する角度を変
更し得るようにしてあることを特徴とする。
〔発明の原理〕
まず本発明の原理について以下に説明する。第1図は複
数の元素lからなる単相又は合金相のm層の多層膜を有
する積層体1に例えばその上方からX線の種類がxであ
る波長λx,強度I0(λx)の励起X線を入射角φkで照
射し、i(i=1〜l)元素を有する上からj(j=1
〜m)層目にて反射した螢光X線P(P=Kα,Kβ,Lα
1,Lβ …等)を取出角ψkで取出し、その強度▲Ik,x
iP▼を測定する場合を示す模式図である。
このとき強度▲Ik,x iP▼は下記(1),(2),
(3)式にて表せる。
但し、q:定数 r:上からr(≠j)番目の被膜 ρr,ρj:被膜の密度 tr,tj:被膜の厚み ▲μλ,x ▼,▲μiP r▼,▲μλ,x ▼,▲μiP j▼,
▲μλx ▼,▲μiP i▼:質量吸収係数 ▲Wr i▼:r被膜中のi元素の重量濃度 つまり上式については測定すべき層へ励起X線を照射し
て螢光X線を取出したときの螢光X線強度は励起X線及
び測定すべき層からの螢光X線がその層よりも励起X線
照射側、つまりその層よりも上側にある層を構成する各
元素により一部吸収された螢光X線強度を示している。
上記(1),(2),(3)式において▲Ik,x iP▼を
測定したときのm,q,I0(λx),φk,ψk及び▲μλ,x
▼,▲μiP i▼は測定条件として知り得、また▲μiP r
▼,▲μλx ▼は(1)式においては測定する層のそ
の上の各層の各元素iの重量濃度▲Wr i▼が求まってい
れば定数としての性質を有するのみで、(1)式におけ
る未知数は測定すべき層jの組成(▲Wr i▼)と厚み
(ρj,tj)(単位面積当たりの重量)との2つである。
例えば第2図に示す積層体の各層の厚み,組成を測定す
る場合、 第1層…Cu−Au層の厚み,Cu又はAuの組成 第2層…Ni層の厚み 第3層…Cu−Zn層の厚み,Cu又はZnの組成 第4層…Fe−Ni−Cuの厚み、Fe,Niの組成、Ni,Cuの組成
又はCu,Feの組成 の8つが実質的な未知数であり、適当な波長の励起X線
を用いて夫々の螢光X線強度を求め、その連立方程式を
解くことにより未知数を求める。
このとき測定に際して使用するX線の種類,その入射角
φk及び取出角ψkは測定する層の積層体中での厚み方
向位置及びその層近傍の層の構成元素に応じて決定する
ことにより解説可能である。
つまりX線の種類は積層体中で発生したKα線,Kβ線,L
α線の各螢光X線においてKα線,Kβ線よりLα線の方
が波長が長く、物質に吸収され易い性質を利用し、また
入射角φk,取出角ψkについては、φk,ψkが小さい程
積層体に対して浸入深さが浅く、φk,ψkが大きい程そ
の浸入深さが深くなる性質を利用することにより同一元
素を含有する他の層からの影響を極力排除して分析でき
る。
これを詳述すると、例えば第1層のCu−Au層の場合、φ
k−ψkを30゜−30゜と極めて小さくして第1層の構成
元素の1つであり、吸収され易いCuLαを測定すること
により、第3層を構成する同一元素からの影響を回避す
ることが可能であり、また、厚みの影響を小さく、或い
は無視することが可能となり、第1層のCu元素の▲W1
Cu▼つまり組成を求める。また他の元素Auの組成▲W1
Au▼は1−▲W1 Cu▼より算出される。
そして、第1層の厚みについては励起X線60゜で入射し
てAuLαを60゜で取出す。これにより得られたX線強度
は組成▲W1 Cu▼,▲W1 Au▼が既にわかっているので厚
み、厳密には単位面積当りの重量(ρ・t1)に関する
関数となり、厚み(ρ・t1)が求まる。
次いで、第2層のNi層の厚みについて励起X線を60゜を
入射してNiKαを60゜で取出して螢光X線強度を測定す
る。この強度は第1層のCu元素,Au元素により影響を受
けており、このため(2),(3)式を求めることによ
り(1)式は第2層の厚み(ρ・t2)のみに関する式
となる。つまり組成▲W2 Ni▼が1(=100%)であるか
らである。これにより第2層の厚み(ρ・t2又はt2
が求まる。
然る後、第3層のCu−Zn層に対して励起X線を30゜で入
射し、CuKαを30゜で取出して螢光X線強度を測定し、
また励起X線を10゜で入射し、ZnKαを10゜で取出して
螢光X線強度を測定する。そして第1,2層の各組成と第
3層分析用の励起X線に関する質量吸収係数とに基づい
て(2),(3)式の▲μλ,x ▼,▲μi,P r▼を求
め、その▲μλ,x ▼,▲μi,P r▼と、実測した両X線
強度値,▲μλ,x ▼,▲μi,P i▼及び(1)式等によ
り第3層の組成と厚みを求める。
最下層の第4層(Fe−Ni−Cu)については、第4層に対
して励起X線を60゜で入射し、FeKαを60゜で取出して
螢光X線強度を測定し、また励起X線を60゜で入射し、
NiKαを60゜で取出して螢光X線強度を測定し、更に励
起X線60で入射し、CuKαを60゜で取出して螢光X線強
度を測定する。そして、第1,2,3層の各組成と第4層分
析用の励起X線に関する質量吸収係数とに基づいて
(2),(3)式の▲μλ,x ▼,▲μi,P r▼を求め、
その▲μλ,x ▼,▲μi,P r▼と、実測した3つのX線
強度値,▲μλ,x ▼,▲μi,P i▼及び(1)式等とに
より第4層の組成と厚みを求める。
このように励起X線の波長分布,入射角及び検出する螢
光X線の波長,取出角を、積層体を構成する各元素を含
有する層の積層体内での位置関係及び各層の構成元素に
基づいて決定して螢光X線強度を測定する場合は、その
測定値に基づいて各層の厚み,組成を求めることができ
る。
〔実施例〕
以下に本発明を図面に基づき具体的に説明する。第3図
は本発明装置の実施例を示す模式図であり、図中1は積
層体を示す。積層体1は例えば第4図に示すように上か
らFe−Zn板,Ni−Zn−Co板,Zn−Fe板を接合した3層とな
っており、ホルダ(図示せず)に支持されている。積層
体1の上方を少し外れた位置にはX線を積層体1に向け
て照射するX線源2が図示しないX線源用支持装置にて
支持されて設けられており、支持装置はX線源2を積層
体1を中心とする円弧上を移動させて入射各φkを変更
できるようになっている。
X線源2は励起X線を発生するターゲット板(陰極)を
複数、例えばCr,W,Auの3種類を有し、これが1個のフ
ィラメント(陽極)に対して対向するように回転せしめ
られ、複数の励起X線のうち1つを積層体1に選択的
に、X線源2の照射面側に設けたスリット板3を介して
照射できる。
積層体1に励起X線が照射されると積層体1より螢光X
線が発生し、その進路上にはエネルギー分散型のX線検
出器4が図示しないX線検出器用支持装置にて支持され
て設けられており、その支持装置はX線検出器4を積層
体1を中心とする第2の円弧上を移動させて取出角ψk
を変更できるようになっている。
検出器4にて検出された螢光X線はここで電気信号に変
換され、電気信号は増幅器5へ送られた後に、波高分析
器6及び計数器7によって全層の所定の金属元素の螢光
X線強度に変換される。
計数器7の螢光X線強度に対応する出力は演算制御装置
8に導かれる。この演算制御装置8には前記(1),
(2),(3)式が設定されており、演算制御装置8は
(1),(2),(3)式並びに入力信号、即ち螢光X
線強度及び入力されたその測定条件たるm,q,I0(λ
x),φk,ψk,▲μλx j▼,▲μiP j▼,▲μ
λx ▼,▲μiP ▼及び分析段階で得られる▲μλx
▼,▲μiP j▼に基づいて各層の厚み及び各層での各
金属元素の組成を算出してその算出値を表示器9に表示
させる。
また演算制御装置8は予め各層の厚み又は各層の構成元
素の組成についての測定順序及び後述する第1表に示す
励起X線の波長分布つまり使用するターゲット板の種
類,入射角,取出角,検出すべき螢光X線の波長が設定
されており、ある層厚み又はある構成元素の組成を算出
すると、次層の厚み又は構成元素の組成を分析する準備
をすべく、X線源2用のX線,角度制御装置10及び検出
器4用の角度制御装置11へ所定の信号を出力する。
これによりX線,角度制御装置10は入力信号に基づいて
X線源2を回転させてフィラメントと所定のターゲット
板Cr,W,Au等とを対向せしめ、またX線源2を前記円弧
上を移動させて所定の入射角とする。また角度制御装置
11は入力信号に基づいて検出器4を前記第2の円弧上を
移動させて所定の取出角とする。
このようにして準備がなされると次の測定が開始され、
以下これが繰り返される。
このように構成された分析装置は連続的に各層の定量分
析が可能であり、また測定準備時間を大幅に短縮でき、
迅速分析が可能である。
また、上述の分析装置により積層体1を分析する場合
は、前述の原理で説明したように積層体1を構成する各
元素を含有する層の積層体内の位置関係及び各層の構成
元素に基づいて、励起X線の波長分布つまりターゲット
板の種類,入射角φk及び螢光X線の波長つまり測定ラ
イン,取出角ψkを第1表に示すように決定し、これを
演算制御装置8へ入力設定する。
この設定がなされると演算制御装置8はX線,角度制御
装置10及び角度制御装置11を駆動させて、X線源2と検
出器4とを積層体1に対して入射角φk:30゜,取出角ψ
k:30゜となるようにセットし、またX線源2のターゲッ
ト板をCrに選択して励起X線を照射させる。
これにより積層体1から発生した螢光X線のうち取出角
30゜にセットされた検出器4により特定のZnLα線が検
出され、ここで電気信号に変換され、電気信号は増幅器
5へ送られた後に、波高分析器6及び計数器7によって
Zn元素の螢光X線強度に変換される。
計数器7の螢光X線強度に対応する出力は演算制御装置
8に導かれ、ここで記憶されると共に表示器9へ表示さ
れる。そして演算制御装置8は入力信号及び(1)式に
基づき第1層の組成を測定すると共に、設定された内
容、つまり第1表に従ってターゲットをWに、また入射
角,取出角を夫々8゜に変えてFeKαを検出してこの信
号及び(1)式に基づき第1層の厚さを求める。次いで
ターゲット,入射角,取出角を変更していき、第2層,
第3層,第4層の組成及び厚みを逐次算出する。
このように本発明により定量分析する場合は積層体の各
層の厚み及び組成を定量分析でき、特に従来分析できな
かった3層以上の積層体各層の厚み及び組成の定量分析
を可能とし得る。
なお上記実施例ではX線,角度制御装置、角度制御装置
により夫々X線源,検出器を移動制御しているが、本発
明はこれに限らず積層体、つまりホルダを回転させるよ
うにしてもよいことは勿論であり、またX線源,検出器
を手操作により移動させる構成としても実施できる。
また上記実施例ではX線源としてターゲット板を複数備
え、これを選択的に用いて励起X線を発生せしめている
が、本発明装置はこれに限るものではなくターゲット板
の種類が夫々異なるX線管球を複数備えたX線源を用い
ても、又第5図に示す如くターゲット板2a,2b,2cを複数
備えた2次ターゲット方式のX線源2を用いても同様に
実施できることは勿論である。
更に上記実施例では励起X線の波長分布,入射角,螢光
X線の波長,取出角を適当に変更して測定しているが、
本発明は励起X線の波長分布,入射角,螢光X線の波
長、取出角のうちの少なくともいずれか1つにつきこれ
を種々に変更して他は同様にしてX線強度を測定しても
実施できることは勿論である。
そして、更に上記実施例ではエネルギー分散型のX線検
出器を用いているが、本発明はこれに限るものではな
く、分光結晶を用いて積層体からの螢光X線を所定の角
度で反射させてその反射波の強度を測定するX線検出器
を用いても同様に実施できることは勿論である。
第2表はFe−Zn層,Ni−Zn−Co層,Zn−Fe層の3層の積層
体を本発明により定量分析した場合に、表示器9に表示
された結果をまとめた表であり、各層を剥離して夫々を
化学分析法により定量分析した結果を併せて示してい
る。
この表より理解される如く本発明による定量分析した分
析値は、各層にZnが存在していても3層各層の組成及び
厚み共に、化学分析法により分析した場合の結果とよく
一致している。
また前述の原理の説明の際に例示したCu−Au層,Ni層,Cu
−Zn層,Fe−Ni−Co層の4層の積層体を、第3表に示す
測定条件で分析した場合の結果を第4表に示す。
この表より理解される如く本発明により定量分析された
分析値は第2表同様に各層の組成及び厚み共に、化学分
析法により分析した場合の結果とよく一致しており、し
たがって本発明による場合は積層体の各層の組成及び厚
みを正確に定量分析できる。
なお上記説明ではX線源側から逐次分析することとして
いるが、本発明はこれに限らずそれと同一の測定条件に
てランダムな順序で螢光X線強度を測定してその測定値
と(1),(2),(3)式とに基づく式の連立方程式
を解くようにしても実施できることは勿論である。
〔効果〕
以上詳述した如く本発明方法にあっては、励起X線の波
長分布,入射角及び螢光X線の波長,取出角のうちの少
なくとも1つについての条件を変更して、定量分析すべ
き厚み及び/又は組成の数だけ螢光X線の強度を測定
し、測定した強度の値と、励起X線の波長分布,入射
角,螢光X線の波長,取出角,螢光X線の強度と厚み,
組成との関係を規定している所定の式とに基づき積層体
各層の厚み及び/又は組成を定量することとしているか
ら、積層体を構成する元素夫々に対応した波長分布を持
つ励起X線を用いることで積層体の各層の組成及び/又
は厚みを正確に分析できるとともに、その分析に要する
測定回数は積層体の層の数及び構成する元素の位置関係
に基づき決定すればよく、このためX線分析回数を減少
させ得る。また本発明装置は複数備えたターゲット板を
選択使用でき、また所定の励起X線の入射角及び螢光X
線の取出角となるようにX線源,X線検出器若しくはこれ
らと積層体を自動設定できるので、分析時間を大幅に短
縮でき、これにより迅速分析が可能であり、例えば多層
メッキを施すメッキラインのオンライン分析への適用が
可能となる。更にオンライン分析に適用した場合は操業
管理が容易となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、第2図,第4図は積層体
の構成例を示す模式的断面図、第3図は本発明の実施態
様を示す模式図、第5図は本発明装置の他の実施例を示
す模式図である。 1……積層体、2……X線源、4……X線検出器、10…
…X線,角度制御装置、11……角度制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各層が単相又は合金相である2層以上の積
    層体に励起X線を照射してそれからの螢光X線の強度を
    測定し、その測定した螢光X線強度に基づいて積層体各
    層の厚み及び/又は組成を定量分析する方法において、
    前記励起X線の波長分布,入射角及び螢光X線の波長,
    取出角のうちの少なくとも1つについての条件を変更し
    て、定量分析すべき厚み及び/又は組成の数だけ少なく
    とも螢光X線の強度を測定し、測定した強度の値と、励
    起X線の波長分布,入射角,螢光X線の波長,取出角,
    螢光X線の強度と厚み,組成との関係を規定している所
    定の式とに基づき積層体各層の厚み及び/又は組成を定
    量することを特徴とする積層体の螢光X線分析方法。
  2. 【請求項2】試料台に取付けた積層体に励起X線を照射
    して積層体から発生した螢光X線の強度を検出する螢光
    X線分析装置において、 複数の波長分布の励起X線のうちの1つを選択的に発生
    してそれを積層体に照射するX線源と、 試料台の回りを回転可能になしてあり、螢光X線の強度
    を検出するX線検出器と を具備し、試料台は励起X線の積層体に対する角度及び
    /又は螢光X線の積層体に対する角度を変更し得るよう
    にしてあることを特徴とする積層体の螢光X線分析装
    置。
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