JP7054717B2 - 分析方法および蛍光x線分析装置 - Google Patents
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Description
一次X線を試料に照射し、前記試料から放射される二次X線を検出してX線スペクトルを取得する蛍光X線分析装置における分析方法であって、
前記二次X線の取り出し角を第1取り出し角として、第1X線スペクトルを取得する工程と、
前記二次X線の取り出し角を前記第1取り出し角とは異なる第2取り出し角として、第2X線スペクトルを取得する工程と、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、前記試料の深さ方向における分析対象元素の情報を求める工程と、
を含み、
前記試料は、第1~第N層(N≧2)を有し、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表す関数FSを求め、
前記第1~第N層の各層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表すモデル関数FMを作成し、
前記関数FSと前記モデル関数FMとを比較して、前記第1~第N層における前記分析対象元素の含有量の比を求める。
一次X線を発生させるX線管と、
試料に前記一次X線が照射されることによって前記試料から放射される二次X線を検出する検出器と、
前記二次X線の取り出し角を可変にする機構と、
記憶部と、
前記検出器で前記二次X線を検出して取得されたX線スペクトルを、前記X線スペクトルを取得したときの前記二次X線の取り出し角を特定するための情報に関連付けて前記記憶部に記憶する記憶制御部と、
前記X線スペクトルに基づいて、前記試料の深さ方向における分析対象元素の情報を求める解析部を含み、
前記解析部は、
前記記憶部から前記二次X線の取り出し角を第1取り出し角として取得された第1X線スペクトルを読み出す処理と、
前記記憶部から前記二次X線の取り出し角を前記第1取り出し角とは異なる第2取り出し角として取得された第2X線スペクトルを読み出す処理と、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、前記試料の深さ方向における分析対象元素の情報を求める処理と、
を行い、
前記試料は、第1~第N層(N≧2)を有し、
前記分析対象元素の情報を求める処理では、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表す関数FSを求め、
前記第1~第N層の各層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表すモデル関数FMを作成し、
前記関数FSと前記モデル関数FMとを比較して、前記第1~第N層における前記分析対象元素の含有量の比を求める。
1.1. 蛍光X線分析装置
まず、第1実施形態に係る蛍光X線分析装置について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る蛍光X線分析装置100の構成を示す図である。
される。
Unit)、DSP(digital signal processor)等)などのハードウェアで、プログラムを実行することにより実現できる。処理部40は、取り出し角制御部42と、測定制御部43と、スペクトル生成部44と、記憶制御部46と、解析部48と、を含む。
蛍光X線分析装置100における分析方法は、二次X線の取り出し角を第1取り出し角として、第1X線スペクトルを取得する工程と、二次X線の取り出し角を第1取り出し角とは異なる第2取り出し角として、第2X線スペクトルを取得する工程と、第1X線スペクトルおよび第2X線スペクトルに基づいて、試料Sの深さ方向における元素の情報を求める工程と、を含む。
図2は、蛍光X線分析装置100における分析方法の一例を示すフローチャートである
。
大きいほど、元素が深い位置に存在していることを利用して、試料Sの深さ方向における元素の情報を取得できる。
第2実施例では、試料Sは、第1実施例と同様に、第1層101と、第2層102と、を有している。また、第1層101は、元素Aおよび元素Cを含み、第2層102は、元素Bおよび元素Cを含んでいる。第2実施例では、第1層101に含まれる元素Cの含有量と第2層102に含まれる元素Cの含有量の比を求める。
。
ただし、Iφは、傾斜角φにおける分析対象元素のX線強度である。I1φは、傾斜角φにおける第1層101に含まれる分析対象元素のX線強度である。I2φは、傾斜角φにおける第2層102に含まれる分析対象元素のX線強度である。aは、分析対象元素のX線強度のうち、第1層101に含まれる分析対象元素のX線強度の割合であり、bは、分析対象元素のX線強度のうち、第2層102に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。なお、a+b=1である。
いて説明したがこれに限定されない。推定濃度は、任意の値に設定可能である。例えば、推定濃度と、本来の元素の濃度とのずれが大きい場合でも、工程S204、工程S206、工程S208、工程S210、工程S212を繰り返すことによって、確からしい解析結果が得られる。
第3実施例では、試料Sは、第1実施例と同様に、第1層101と、第2層102と、を有している。第3実施例では、各層に含まれる元素の割合を求める。すなわち、元素A、元素B、および元素Cが、どの層に、どの割合で含まれているのかを求める。
は、工程S302で求めた推定濃度に基づいて元素AのX線強度の変化を示す関数FM(A)を作成する。また、互いに異なる傾斜角φで得られた複数のX線スペクトルから、元素AのX線強度Iの変化を表す関数FS(A)を求める。そして、関数FS(A)と関数FM(A)を比較する。これにより、第1層101に含まれる元素Aの含有量と第2層102に含まれる元素Aの含有量の比を求めることができる。
310のNo)、解析結果から得られた元素の濃度を推定濃度とし(S312)、工程S304に戻って、当該推定濃度に基づいて元素ごとにモデル(関数FM(A)、関数FM(B)、関数FM(C))を作成する。そして、新たに作成された関数FM(A)と関数FS(A)、関数FM(B)と関数FS(B)、関数FM(C)と関数FS(C)をそれぞれ比較して、各層に含まれる元素の割合を求める。
図10は、蛍光X線分析装置100において試料Sを測定している様子を示す図である。
明し、同様の点については説明を省略する。
ただし、Iφは、傾斜角φにおける分析対象元素のX線強度である。I1φは、傾斜角φにおける第1層101に含まれる分析対象元素のX線強度である。I2φは、傾斜角φにおける第2層102に含まれる分析対象元素のX線強度である。aは、分析対象元素のX線強度のうち、第1層101に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。bは、分析対象元素のX線強度のうち、第2層102に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。cは、分析対象元素のX線強度のうち、第3層103に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。なお、a+b+c=1である。
式(2)の割合a、割合b、および割合cを求める。これにより、第1層101に含まれる元素Aの含有量と第2層102に含まれる元素Aの含有量と第3層103に含まれる元素Aの含有量の比を求めることができる。
図11は、蛍光X線分析装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
ペクトルが関連付けられて記憶されてもよい。
する。
蛍光X線分析装置100における分析方法は、二次X線の取り出し角θを第1取り出し角θ1として、第1X線スペクトルを取得する工程と、二次X線の取り出し角θを第1取り出し角とは異なる第2取り出し角θ2として、第2X線スペクトルを取得する工程と、第1X線スペクトルおよび第2X線スペクトルに基づいて、試料Sの深さ方向における元素の情報を求める工程と、を含む。
トルを読み出す処理と、第1X線スペクトルおよび第2X線スペクトルに基づいて、試料Sの深さ方向における元素の情報を求める処理と、を行う。このように、蛍光X線分析装置100では、解析部48が、試料Sの深さ方向における元素の情報を求めるため、容易に、試料Sの深さ方向における元素の情報を得ることができる。
2.1. 蛍光X線分析装置
次に、第2実施形態に係る蛍光X線分析装置について、図面を参照しながら説明する。図14は、第2実施形態に係る蛍光X線分析装置200の構成を示す図である。以下、第2実施形態に係る蛍光X線分析装置200において、第1実施形態に係る蛍光X線分析装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した蛍光X線分析装置100における分析方法では、試料傾斜機構8で試料Sを傾斜させることで、取り出し角θを変更していた。これに対して、蛍光X線分析装置200における分析方法は、検出器傾斜機構9で検出器7を傾斜させることで、取り出し角θを変更する。この点を除いて、蛍光X線分析装置200における分析方法は、蛍光X線分析装置100における分析方法と同様であり、その説明を省略する。
蛍光X線分析装置200では、取り出し角制御部42は、検出器傾斜機構9に検出器7を傾斜させて、取り出し角θを変更する。また、記憶制御部46は、取り出し角θを特定するための情報として、検出器7の傾斜角ψを記憶部34に記憶する。蛍光X線分析装置200の動作は、これらの点を除いて、上述した蛍光X線分析装置100の動作と同様でありその説明を省略する。
蛍光X線分析装置200では、蛍光X線分析装置100と同様の作用効果を奏することができる。
Claims (16)
- 一次X線を試料に照射し、前記試料から放射される二次X線を検出してX線スペクトルを取得する蛍光X線分析装置における分析方法であって、
前記二次X線の取り出し角を第1取り出し角として、第1X線スペクトルを取得する工程と、
前記二次X線の取り出し角を前記第1取り出し角とは異なる第2取り出し角として、第2X線スペクトルを取得する工程と、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、前記試料の深さ方向における分析対象元素の情報を求める工程と、
を含み、
前記試料は、第1~第N層(N≧2)を有し、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表す関数FSを求め、
前記第1~第N層の各層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表すモデル関数FMを作成し、
前記関数FSと前記モデル関数FMとを比較して、前記第1~第N層における前記分析対象元素の含有量の比を求める、分析方法。 - 請求項1において、
前記試料を傾斜させることによって、前記二次X線の取り出し角を、前記第1取り出し角から前記第2取り出し角に変更する工程を含む、分析方法。 - 請求項1において、
前記二次X線を検出する検出器を傾斜させることによって、前記二次X線の取り出し角を、前記第1取り出し角から前記第2取り出し角に変更する工程を含む、分析方法。 - 請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記二次X線の取り出し角を、前記第1取り出し角および前記第2取り出し角とは異な
る第3取り出し角として、第3X線スペクトルを取得する工程を含み、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、前記第1X線スペクトル、前記第2X線スペクトル、および前記第3X線スペクトルに基づいて、前記試料の深さ方向における前記分析対象元素の情報を求める、分析方法。 - 請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、前記二次X線の取り出し角の変化量に対するX線強度の変化量の比に基づいて、前記試料の深さ方向における前記分析対象元素の情報を求める、分析方法。 - 請求項1ないし5のいずれか1項において、
前記試料は、第1層と、第2層と、を有し、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、
前記第1X線スペクトルにおける元素AのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素AのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表す関数FS(A)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度および前記第2層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表すモデル関数FM(A)を作成し、
前記関数FS(A)と前記モデル関数FM(A)とを比較して、次式(1)の割合aおよび割合bを求めて、前記第1層に含まれる元素Aの含有量と前記第2層に含まれる元素Aの含有量の比を求める、分析方法。
I φ =a・I 1φ +b・I 2φ ・・・(1)
ただし、I φ は、傾斜角φにおける分析対象元素のX線強度であり、I 1φ は、傾斜角φにおける前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度であり、I 2φ は、傾斜角φにおける前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度であり、aは分析対象元素のX線強度のうち、前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合であり、bは分析対象元素のX線強度のうち、前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。 - 請求項6において、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、
前記第1X線スペクトルにおける元素Aとは異なる元素BのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素BのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表す関数FS(B)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度および前記第2層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表すモデル関数FM(B)を作成し、
前記関数FS(B)と前記モデル関数FM(B)とを比較して、前記式(1)の割合aおよび割合bを求めて、前記第1層に含まれる元素Bの含有量と前記第2層に含まれる元素Bの含有量の比を求める、分析方法。 - 請求項1ないし5のいずれか1項において、
前記試料は、第1層と、第2層と、第3層と、を有し、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、
前記第1X線スペクトルにおける元素AのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素AのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表す関数FS(A)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度、前記第2層を構成する各元素の推定濃度、および前記第3層を構成する各元素の推定濃度に基づいて取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表すモデル関数FM(A)を作成し、
前記関数FS(A)と前記モデル関数FM(A)とを比較して、次式(2)の割合a、割合b、および割合cを求めて、前記第1層に含まれる元素Aの含有量と前記第2層に含まれる元素Aの含有量と前記第3層に含まれる元素Aの含有量の比を求める、分析方法。
I φ =a・I 1φ +b・I 2φ +c・I 3φ ・・・・(2)
ただし、I φ は、傾斜角φにおける分析対象元素のX線強度である。I 1φ は、傾斜角φにおける前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度である。I 2φ は、傾斜角φにおける前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度である。I 3φ は、傾斜角φにおける前記第3層に含まれる分析対象元素のX線強度である。aは、分析対象元素のX線強度のうち、前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。bは、分析対象元素のX線強度のうち、前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。cは、分析対象元素のX線強度のうち、前記第3層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。 - 請求項8において、
前記分析対象元素の情報を求める工程では、
前記第1X線スペクトルにおける元素Aとは異なる元素BのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素BのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表す関数FS(B)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度、前記第2層を構成する各元素の推定濃度、および前記第3層を構成する各元素の推定濃度に基づいて取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表すモデル関数FM(B)を作成し、
前記関数FS(B)と前記モデル関数FM(B)とを比較して、前記式(2)の割合a、割合b、および割合cを求めて、前記第1層に含まれる元素Bの含有量と前記第2層に含まれる元素Bの含有量と前記第3層に含まれる元素Bの含有量の比を求める、分析方法。 - 一次X線を発生させるX線管と、
試料に前記一次X線が照射されることによって前記試料から放射される二次X線を検出する検出器と、
前記二次X線の取り出し角を可変にする機構と、
記憶部と、
前記検出器で前記二次X線を検出して取得されたX線スペクトルを、前記X線スペクトルを取得したときの前記二次X線の取り出し角を特定するための情報に関連付けて前記記憶部に記憶する記憶制御部と、
前記X線スペクトルに基づいて、前記試料の深さ方向における分析対象元素の情報を求める解析部を含み、
前記解析部は、
前記記憶部から前記二次X線の取り出し角を第1取り出し角として取得された第1X線スペクトルを読み出す処理と、
前記記憶部から前記二次X線の取り出し角を前記第1取り出し角とは異なる第2取り出し角として取得された第2X線スペクトルを読み出す処理と、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、前記試料の深さ方向における分析対象元素の情報を求める処理と、
を行い、
前記試料は、第1~第N層(N≧2)を有し、
前記分析対象元素の情報を求める処理では、
前記第1X線スペクトルおよび前記第2X線スペクトルに基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表す関数FSを求め、
前記第1~第N層の各層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの前記分析対象元素のX線強度の変化を表すモデル関数FMを作成し、
前記関数FSと前記モデル関数FMとを比較して、前記第1~第N層における前記分析対象元素の含有量の比を求める、蛍光X線分析装置。 - 請求項10において、
前記機構は、前記試料を傾斜させる傾斜機構である、蛍光X線分析装置。 - 請求項10において、
前記機構は、前記検出器を傾斜させる傾斜機構である、蛍光X線分析装置。 - 請求項10ないし12のいずれか1項において、
前記試料は、第1層と、第2層と、を有し、
前記分析対象元素の情報を求める処理では、
前記第1X線スペクトルにおける元素AのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素AのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表す関数FS(A)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度および前記第2層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表すモデル関数FM(A)を作成し、
前記関数FS(A)と前記モデル関数FM(A)とを比較して、次式(1)の割合aおよび割合bを求めて、前記第1層に含まれる元素Aの含有量と前記第2層に含まれる元素Aの含有量の比を求める、蛍光X線分析装置。
I φ =a・I 1φ +b・I 2φ ・・・(1)
ただし、I φ は、傾斜角φにおける分析対象元素のX線強度であり、I 1φ は、傾斜角φにおける前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度であり、I 2φ は、傾斜角φにおける前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度であり、aは分析対象元素のX線強度のうち、前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合であり、bは分析対象元素のX線強度のうち、前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。 - 請求項13において、
前記分析対象元素の情報を求める処理では、
前記第1X線スペクトルにおける元素Aとは異なる元素BのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素BのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表す関数FS(B)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度および前記第2層を構成する各元素の推定濃度に基づいて、取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表すモデル関数FM(B)を作成し、
前記関数FS(B)と前記モデル関数FM(B)とを比較して、前記式(1)の割合aおよび割合bを求めて、前記第1層に含まれる元素Bの含有量と前記第2層に含まれる元素Bの含有量の比を求める、蛍光X線分析装置。 - 請求項10ないし12のいずれか1項において、
前記試料は、第1層と、第2層と、第3層と、を有し、
前記分析対象元素の情報を求める処理では、
前記第1X線スペクトルにおける元素AのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素AのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表す関数FS(A)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度、前記第2層を構成する各元素の推定濃度、および前記第3層を構成する各元素の推定濃度に基づいて取り出し角を変化させたときの元素AのX線強度の変化を表すモデル関数FM(A)を作成し、
前記関数FS(A)と前記モデル関数FM(A)とを比較して、次式(2)の割合a、
割合b、および割合cを求めて、前記第1層に含まれる元素Aの含有量と前記第2層に含まれる元素Aの含有量と前記第3層に含まれる元素Aの含有量の比を求める、蛍光X線分析装置。
I φ =a・I 1φ +b・I 2φ +c・I 3φ ・・・・(2)
ただし、I φ は、傾斜角φにおける分析対象元素のX線強度である。I 1φ は、傾斜角φにおける前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度である。I 2φ は、傾斜角φにおける前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度である。I 3φ は、傾斜角φにおける前記第3層に含まれる分析対象元素のX線強度である。aは、分析対象元素のX線強度のうち、前記第1層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。bは、分析対象元素のX線強度のうち、前記第2層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。cは、分析対象元素のX線強度のうち、前記第3層に含まれる分析対象元素のX線強度の割合である。 - 請求項15において、
前記分析対象元素の情報を求める処理では、
前記第1X線スペクトルにおける元素Aとは異なる元素BのX線強度および前記第2X線スペクトルにおける元素BのX線強度から、取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表す関数FS(B)を求め、
前記第1層を構成する各元素の推定濃度、前記第2層を構成する各元素の推定濃度、および前記第3層を構成する各元素の推定濃度に基づいて取り出し角を変化させたときの元素BのX線強度の変化を表すモデル関数FM(B)を作成し、
前記関数FS(B)と前記モデル関数FM(B)とを比較して、式(2)の割合a、割合b、および割合cを求めて、前記第1層に含まれる元素Bの含有量と前記第2層に含まれる元素Bの含有量と前記第3層に含まれる元素Bの含有量の比を求める、蛍光X線分析装置。
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