JPH0656836A - カルバペネム誘導体の製法 - Google Patents

カルバペネム誘導体の製法

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JPH0656836A
JPH0656836A JP4209840A JP20984092A JPH0656836A JP H0656836 A JPH0656836 A JP H0656836A JP 4209840 A JP4209840 A JP 4209840A JP 20984092 A JP20984092 A JP 20984092A JP H0656836 A JPH0656836 A JP H0656836A
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一彦 近藤
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袷志 堀川
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D477/00Heterocyclic compounds containing 1-azabicyclo [3.2.0] heptane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. carbapenicillins, thienamycins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulphur-containing hetero ring
    • C07D477/02Preparation
    • C07D477/04Preparation by forming the ring or condensed ring systems

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式〔II〕で示される化合物を、分
子内閉環させると共に基:−SR4 を脱離させ、次いで
一旦脱離した基:−SR4 を当該分子内閉環体に再付加
させることにより、一般式〔I〕で示されるカルバペネ
ム誘導体を製造する方法。 【化8】 (式中、R1 はヒドロキシ置換低級アルキル基等、R2
はエステル残基等、R3は低級アルキル基等、SR4
カルバペネム系抗菌剤の2位置換基として使用し得る基
を表す。) 【効果】 カルバペネム系抗菌剤及びその中間体を、工
業的に有利に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌作用を有するカル
バペネム誘導体及びその合成中間体の新規製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カルバペネム誘導体は、グラム陽性、グ
ラム陰性菌を含む広範囲の病原菌に対して優れた抗菌作
用を示し、特にセフェム耐性菌に対しても強い抗菌力を
示し、かつ生体内での安定性等にも優れていることから
抗菌剤として注目されており、従来より種々の合成法が
知られている。例えば、特開昭62−103084号公
報には、4−(フェニルチオカルボニルエチル)−2−
アゼチジノン誘導体を水素化ナトリウムで処理した後、
副生チオールをアルキル化剤であるヨードメタンで捕捉
し、次いでジフェニルクロロホスフェートと反応させて
2−オキシカルバペネム誘導体としたのち、チオール化
合物と反応させてカルバペネム系抗菌剤とする方法が開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カルバペネ
ム系抗菌剤及びその合成中間体を、工業的に有利に製造
することができる新規製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一般式
〔I〕
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1 は保護されていてもよいヒド
ロキシ置換低級アルキル基、R2 は水素原子又はエステ
ル残基、R3 は水素原子又は低級アルキル基、SR4
カルバペネム系抗菌剤の2位置換基として使用し得る基
を表す。)で示されるカルバペネム誘導体は、一般式
〔II〕
【0007】
【化4】
【0008】(式中、記号は前記と同一意味を表す。)
で示されるアゼチジノン化合物又はその塩を、分子内閉
環させると共に基:−SR4 を脱離させ、次いで一旦脱
離した基:−SR4 を当該分子内閉環体に再付加させる
ことにより製造することができる。
【0009】本発明において、R1 で示される基として
は、保護されていてもよい1−ヒドロキシエチル基が好
適にあげられ、ヒドロキシル基の保護基としては、常法
により容易に除去しうる基をいずれも用いることができ
る。かかるヒドロキシル基の保護基の具体例としては、
例えば、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲノ低級ア
ルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換フェニル低
級アルキル基(例えば、ニトロ基または低級アルコキシ
基で置換されていてもよいベンジル基)、トリ低級アル
キルシリル基、置換もしくは非置換フェニル低級アルコ
キシカルボニル基(例えば、ニトロ基または低級アルコ
キシ基で置換されていてもよいベンジルオキシカルボニ
ル基)等があげらる。
【0010】また、R2 で示されるエステル残基の例と
しては、生体内で代謝を受け加水分解されるエステル残
基か、あるいはカルボキシル基の保護基となりうるエス
テル残基があげられる。
【0011】生体内で代謝を受け加水分解されるエステ
ル残基としては、例えば、式−X−OCOR5 、−X−
OCO2 5 または−X−O−R5 (式中、Xは低級ア
ルキレン基、R5 は低級アルキル基、シクロアルキル
基、低級アルケノイル基、低級アルコキシ低級アルキル
基、低級アルカノイルオキシ低級アルキル基を表す。)
で示される基があげられる。
【0012】かかる基の具体例としては、例えば、低級
アルカノイルオキシ低級アルキル基、シクロアルカノイ
ルオキシ低級アルキル基、低級アルケノイルオキシ低級
アルキル基、低級アルコキシ低級アルカノイルオキシ低
級アルキル基、低級アルカノイルオキシ低級アルコキシ
低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級
アルコキシ低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルコ
キシカルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルコキシ
低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキル基があげ
られる。
【0013】一方、カルボキシル基の保護基となりうる
エステル残基としては、例えば、低級アルキル基、低級
アルケニル基、ハロゲノ低級アルキル基、ニトロベンジ
ル基、低級アルコキシベンズヒドリル基があげられる。
【0014】R3 で示される基としては、水素原子又は
メチル基の如き低級アルキル基があげられる。
【0015】SR4 で示される基としては、例えば特開
昭61−18779号、同60−202886号、同6
1−5081号、特開平2−49783号、米国特許第
4194047号等に記載のカルバペネム系抗菌剤の2
位置換基として使用し得る基をいずれも用いることがで
き、かかるR4 で示される基の例としては、例えば、置
換もしくは非置換低級アルキル基;置換もしくは非置換
シクロアルキル基;置換もしくは非置換6〜8員アリー
ル基;置換もしくは非置換の窒素原子、酸素原子及び/
又は硫黄原子を含有する4〜8員脂環式複素環式基又は
その縮合環式基;置換もしくは非置換の窒素原子、酸素
原子及び/又は硫黄原子を含有する4〜8員芳香族複素
環式基又はその縮合環式基等があげられる。またこれら
の基の置換基としては、例えば、低級アルキル基;水酸
基;低級アルコキシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキ
ルアミノ基;低級アルケノイルオキシカルボニルアミノ
基;メルカプト基;低級アルキルチオ基;イミノ低級ア
ルキルアミノ基;アミジノ基;グアニジノ基;カルバモ
イル基;チオカルバモイル基;スルファモイル基;シア
ノ基;カルボキシル基;低級アルコキシカルボニル基;
アラルキルオキシカルボニル基;オキソ基;チオキソ
基;ハロゲノ基;シクロアルキル基;6〜8員アリール
基;窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子を含有する
4〜8員脂環式複素環式基又はその縮合環式基;窒素原
子、酸素原子及び/又は硫黄原子を含有する4〜8員芳
香族複素環式基又はその縮合環式基等があげられる。
【0016】R4 で示される基としては具体的には、2
−(N−アリルオキシカルボニルアミノ)エチル基、
1,3−チアゾール−4−イルメチル基、チオキソピロ
リジニル基、ピリジル基等があげられる。
【0017】本発明方法において、一般式〔II〕で示
される化合物の分子内閉環反応及び基:−SR4 の脱離
反応は、適当な溶媒中、化合物〔II〕を塩基及びシリ
ル化剤で処理することにより好適に実施することができ
る。塩基としては、例えば、ソジウムビス(トリメチル
シリル)アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)ア
ミド等のアミン類の金属塩;第三級ブトキシカリウム等
のアルコールの金属塩;水素化ナトリウム等のアルカリ
金属水素化物等があげられる。塩基の使用量は通常原料
化合物に対し、1〜4当量、とりわけ2〜3当量である
のが好ましい。
【0018】またシリル化剤としては、例えば、トリメ
チルクロロシラン、t−ブチルジメチルクロロシラン等
のトリ低級アルキルハロゲノシラン;テトラクロロシラ
ン等のテトラハロゲノシラン等があげられる。シリル化
剤の使用量は、通常原料化合物に対し、0.1〜3当
量、とりわけ1〜2当量であるのが好ましい。
【0019】これら塩基及びシリル化剤による処理は、
化合物〔II〕を塩基で処理した後にシリル化剤で処理
しても、シリル化剤で処理した後に塩基で処理しても、
あるいは塩基とシリル化剤で同時に処理しても、いずれ
の順序ででも好適に実施できる。
【0020】溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサ
ン、トルエン、ジエチルエーテル、ベンゼン等があげら
れる。
【0021】本反応は、冷却〜室温下、例えば−75℃
〜30℃、とりわけ−60℃〜5℃で好適に実施でき
る。
【0022】ひきつづく一旦脱離した基:−SR4 の当
該分子内閉環体への再付加反応は、上記処理により得ら
れる反応液を、水酸基の活性エステル化剤で処理するこ
とにより好適に実施することができる。水酸基の活性エ
ステル化剤としては、例えば、リン酸ジフェニル等の如
きリン酸ジアリール;リン酸ジエチル等の如きリン酸ジ
低級アルキル;メタンスルホン酸、トリフルオロメタン
スルホン酸等の如き非置換もしくは置換低級アルカンス
ルホン酸;ベンゼンスルホン酸、p−メトキシベンゼン
スルホン酸等の如き非置換もしくは置換ベンゼンスルホ
ン酸;等のリン酸又はスルホン酸化合物の反応性誘導体
(例えば、対応酸ハライド、対応酸無水物等)があげら
れる。水酸基の活性エステル化剤の使用量は、通常原料
化合物に対し、1〜3当量、とりわけ1〜1.5当量で
あるのが好ましい。
【0023】本再付加反応は、上記の化合物〔II〕の
分子内閉環反応及び基:−SR4 の脱離反応と同様の温
度条件下で好適に実施できる。
【0024】また一旦脱離した基:−SR4 の当該分子
内閉環体への再付加反応の際、水酸基の活性エステル化
剤で処理後、所望により更にフッ化物で処理することに
より目的物〔I〕の収率を向上させることができる。
【0025】フッ化物としては、例えば、フッ化カリウ
ム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のフッ化アル
カリ金属;フッ化カルシウム等のフッ化アルカリ土類金
属;フッ化アンモニウム、トリ低級アルキルアンモニウ
ムフルオライド、ベンジルジ低級アルキルアンモニウム
フルオライド、ピリジニウムフルオライド等の無機もし
くは有機アミンのフッ化水素塩;テトラ低級アルキルア
ンモニウムフルオライド等の無機もしくは有機アミンの
フッ化塩があげられる。フッ化物の使用量は、通常原料
化合物に対し、0.1〜3当量、とりわけ0.5〜1.
5当量であるのが好ましい。
【0026】本発明の原料化合物〔II〕は、その塩の
形ででも反応に用いることができる。この化合物〔I
I〕の塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩、
メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等があ
げられる。
【0027】本発明方法において、原料化合物〔II〕
にはその不斉炭素に基づく光学異性体が存在しうるが、
原料として光学活性な化合物〔II〕を用いた場合、反
応は立体構造を保持したまま進行し、エピマー化するこ
となく化合物〔I〕へと変換することもできる。
【0028】本発明において、低級アルキル基、低級ア
ルキレン基、低級アルコキシ基及び低級アルカンスルホ
ン酸としては、炭素数1〜6、とりわけ炭素数1〜4の
ものがあげられ、低級アルカノイル基及び低級アルケニ
ル基としては、炭素数2〜8、とりわけ炭素数2〜6の
ものがあげられ、低級アルケノイル基及びシクロアルキ
ル基としては、炭素数3〜8、とりわけ炭素数3〜6の
ものがあげられ、さらにシクロアルカノイル基として
は、炭素数4〜9、とりわけ炭素数4〜7のものがあげ
られる。
【0029】本発明方法の原料化合物〔II〕は、常法
に準じて、容易に製造することができる。例えば、一般
式〔III〕
【0030】
【化5】
【0031】(式中、記号は前記と同一意味を表す。)
で示される化合物と一般式〔IV〕
【0032】
【化6】
【0033】(式中、Yはハロゲン原子を表し、R2
前記と同一意味を表す。)で示される化合物を、塩基の
存在下反応させた後、一般式〔V〕
【0034】
【化7】
【0035】(式中、記号は前記と同一意味を表す。)
で示される化合物を、脱水剤の存在下反応させて得るこ
とができる。
【0036】
【実施例】
実施例1 (3S,4S)−3−〔(1R)−1−t−ブチルジメ
チルシリルオキシエチル〕−4−{(1R)−1−
〔((4R)−ピロリジン−2−チオン−4−イルチ
オ)カルボニル〕エチル}−1−(アリルオキシカルボ
ニルメチル)−2−アゼチジノン1.028gのテトラ
ヒドロフラン6ml溶液を1Mソジウムビス(トリメチ
ルシリル)アミド6.6ml(テトラヒドロフラン溶
液)に−60〜−50℃で5分間かけて滴下する。−5
0℃で10分間攪拌後、トリメチルクロロシラン0.5
8mlを−60℃で加える。同温度で15分間攪拌後、
ジフェニルクロロホスフェート0.44mlを−60℃
で加え、0℃で1.5時間攪拌する。反応液にジメチル
ホルムアミド10mlを0℃で加え、さらに1Mテトラ
−n−ブチルアンモニウムフルオライド(テトラヒドロ
フラン溶液)1.6mlを−60℃で滴下する。−50
℃で30分間攪拌後、1時間かけて−20℃まで昇温す
る。反応終了後、反応液をリン酸バッファー(pH7.
0)20ml中に注入し、生成物を酢酸エチルで抽出す
る。水層をさらに酢酸エチルで抽出し、先に得た酢酸エ
チル層と合わせて、2回水洗後、硫酸マグネシウムで乾
燥、減圧下濃縮し、残査をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶媒;n−ヘキサン:クロロホルム:酢酸エ
チル=5:5:4)で精製して、(1R,5S,6S)
−2−〔(4R)−ピロリジン−2−チオン−4−イル
チオ〕−6−〔(1R)−1−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシエチル〕−1−メチルカルバペン−2−エム−
3−カルボン酸アリルエステル575mgを得る。
【0037】M.P.:130〜133℃ 実施例2〜4 第1表記載の原料化合物〔II−a〕を実施例1と同様
に処理することにより対応目的物〔I−a〕を得る。
【0038】
【表1】
【0039】参考例1 (1)(3S,4S)−3−〔(1R)−1−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシエチル〕−4−〔(1R)−1
−カルボキシエチル〕−2−アゼチジノン6gをテトラ
ヒドロフラン250mlに溶解し、10℃で60%水素
化ナトリウム0.796gを加えた後、20℃で20分
間攪拌する。さらに10℃でt−ブチルジメチルシリル
クロリド3gを加え、10分間攪拌後、反応液の液量が
4分の1になるまで減圧下濃縮する。濃縮液を20℃で
20分間攪拌し、その中にブロモ酢酸アリルエステル
3.56g及びテトラヒドロフラン190mlの混合物
を加え、さらに1Mソジウムビス(トリメチルシリル)
アミド20ml(テトラヒドロフラン溶液)を−50℃
で滴下し、30分間かけて20℃まで昇温する。反応液
の液量が4分の1になるまで減圧下濃縮した後、濃縮液
を20℃で2時間攪拌する。反応液にテトラヒドロフラ
ン190mlを加え、さらに炭酸カリウム2.8gの水
40ml溶液を10℃で滴下後、20℃で15分間攪拌
する。濃塩酸4.2gを水8mlで希釈後、反応液に1
0℃で加え、次に1N塩酸18mlを氷冷下加える。静
置後分液した有機層を分離し、水層をクロロホルムで抽
出し、先に得た有機層と合わせ、硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下濃縮する。濃縮残査をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム/クロロホル
ム:メタノール=98:2)で精製して、(3S,4
S)−3−〔(1R)−1−t−ブチルジメチルシリル
オキシエチル〕−4−〔(1R)−1−カルボキシエチ
ル〕−1−(アリルオキシカルボニルメチル)−2−ア
ゼチジノン5.7gを油状物として得る。
【0040】NMR(CDCl3 )δ:0.0〜0.0
5(6H,m),0.78(9H,s),1.1〜1.
25(6H,m),2.75〜2.90(1H,m),
2.95〜3.02(1H,m),4.0〜4.12
(2H,m),3.83and4.14(2H,AB
q,J=18Hz),4.52〜4.58(2H,
m),5.15〜5.85(2H,m),5.70〜
5.93(1H,m) (2)上記(1)で得た化合物1gのアセトニトリル5
ml溶液に、4−ジメチルアミノピリジン30mg、
(4R)−4−メルカプトピロリジン−2−チオン33
6mg及びジシクロヘキシルカルボジイミド632mg
の混合物を10℃で加え、同温度で20時間攪拌後、不
溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮する。残査をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶媒;n−ヘキサン:ク
ロロホルム:酢酸エチル=5:5:4)で精製して、
(3S,4S)−3−〔(1R)−1−t−ブチルジメ
チルシリルオキシエチル〕−4−{(1R)−1−
〔((4R)−ピロリジン−2−チオン−4−イルチ
オ)カルボニル〕エチル}−1−(アリルオキシカルボ
ニルメチル)−2−アゼチジノン1.073gを油状物
として得る。
【0041】NMR(CDCl3 )δ:0.0〜0.0
5(6H,m),0.79(9H,s),1.1〜1.
25(6H,m),2.7〜2.85(1H,m),
2.90〜3.05(2H,m),3.15〜3.35
(1H,m),3.40〜3.50(1H,m),3.
96〜4.20(4H,m),4.18and3.76
(2H,ABq,J=18Hz),4.5〜4.6(2
H,m),5.15〜5.35(2H,m),5.75
〜5.95(1H,m),8.0〜8.12(1H,b
r)
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、カルバペネム系抗菌剤
及びその合成中間体であるカルバペネム誘導体〔I〕
を、工業的に有利に製造することができる。
【0043】さらに詳しく述べると、従来、カルバペネ
ム誘導体を得るためには、一般式〔II〕で示される化
合物のR4 として、あらかじめ通常の脱離基を導入して
おき、閉環後に脱離基を捕捉した後、カルバペネム系抗
菌剤の2位置換基として慣用の置換基と改めて反応さ
せ、その後捕捉した脱離基を除去する方法がとられてい
た。一方本発明方法では、脱離基と導入する2位置換基
とが同一であるため、脱離基を捕捉、除去する必要がな
く直接目的物が得られる。従って、従来法と比較して、
簡便にカルバペネム系抗菌剤が製造出来るという利点を
持つ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔II〕 【化1】 (式中、R1 は保護されていてもよいヒドロキシ置換低
    級アルキル基、R2 は水素原子又はエステル残基、R3
    は水素原子又は低級アルキル基、SR4 はカルバペネム
    系抗菌剤の2位置換基として使用し得る基を表す。)で
    示されるアゼチジノン化合物又はその塩を、分子内閉環
    させると共に基:−SR4 を脱離させ、次いで一旦脱離
    した基:−SR4 を当該分子内閉環体に再付加させるこ
    とを特徴とする一般式〔I〕 【化2】 (式中、記号は前記と同一意味を表す。)で示されるカ
    ルバペネム誘導体の製法。
  2. 【請求項2】 アゼチジノン化合物〔II〕又はその塩
    を、塩基及びシリル化剤で処理して分子内閉環させると
    共に基:−SR4 を脱離させ、次いで水酸基の活性エス
    テル化剤で処理して一旦脱離した基:−SR4 を当該分
    子内閉環体に再付加させる請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 水酸基の活性エステル化剤で処理後、更
    にフッ化物で処理する請求項2記載の製法。
  4. 【請求項4】 R1 が保護されていてもよい1−ヒドロ
    キシエチル基であり、R3 がメチル基であり、R4 が2
    −チオキソピロリジン−4−イル基である請求項1〜3
    記載の製法。
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DE69315007T DE69315007T2 (de) 1992-08-06 1993-08-04 Verfahren zur Herstellung von Carbapenem-Derivaten
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