JP3118143B2 - アゼチジノン化合物の新規な製法およびその新規原料化合物 - Google Patents

アゼチジノン化合物の新規な製法およびその新規原料化合物

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JP3118143B2
JP3118143B2 JP06139927A JP13992794A JP3118143B2 JP 3118143 B2 JP3118143 B2 JP 3118143B2 JP 06139927 A JP06139927 A JP 06139927A JP 13992794 A JP13992794 A JP 13992794A JP 3118143 B2 JP3118143 B2 JP 3118143B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌作用を有する1β
−メチルカルバペネム誘導体の合成中間体として有用な
アゼチジノン化合物の新規な製法およびその新規原料化
合物に関する。
【0002】
【従来の技術】1β−メチルカルバペネム誘導体は、グ
ラム陽性、グラム陰性菌を含む広範囲の病原菌に対して
優れた抗菌作用を示し、特にセフェム耐性菌に対しても
強い抗菌力を示し、かつ生体内での安定性等にも優れて
いることから抗菌剤として注目されている。
【0003】この1β−メチルカルバペネム誘導体の合
成法としては種々の方法が知られているが、特に一般式
【化21】 (式中、Rは保護されていてもよいヒドロキシ置換低級
アルキル基を表す)で示される4位側鎖の1'位にβ−メ
チル基を有するアゼチジノン化合物は、特に重要な合成
中間体であり、4位の酢酸残基に存在する1'位の水素
原子を強力な塩基で引き抜いたのち、メチル基を導入す
る方法で合成されていた[ヘテロサイクルズ(Heterocyc
les)21,29(1984)]。しかしながら、この方法で
は4位側鎖の1'位がβ配位を有する化合物を立体選択
的に製造することが困難であり、そのため、種々の方法
が提案されている。
【0004】例えば、フェエンテスらは4−アセトキシ
アゼチジノン化合物とある種のプロピオン酸イミドとを
ある種の塩基とルイス酸との複合試薬、例えば、スズト
リフレート−エチルピペリジン−臭化亜鉛、ジエチルボ
ラントリフレート−ジイソプルピルエチルアミン−臭化
亜鉛等の存在下に反応させる方法を提案している[L.
M.Fuentes et al.,J.Am.Chem.Soc.,108,46
75(1986)]。同様の方法は長尾らによっても提案
されている[Y.Nagao et al.,J.Am.Chem.Soc.,
08,4673(1986)]。また、4−アセトキシアゼ
チジノン化合物とプロピオン酸チオールエステルあるい
はプロピオン酸エステルとを塩基とルイス酸との複合試
薬の存在下に反応させる方法も提案されている[C.U.
Kim et al.,Tetrahedron Lett.,28,507(197
8),A.Martel et al.,Can.J.Chem.,66,153
7(1988)、およびM.Endo,Can.J.Chem.,65,
2140(1987)]。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法ではいずれも塩基とルイス酸との複合試薬の使用
が必須であり、しかも望ましくない1'位がα配位であ
る化合物が副生し、所望の1'−β体の純度においてな
お充分とは言い難い。本発明者らは、上記従来公知の本
発明における難点を解消し、所望の1'−β配位を有す
るカルバペネム系抗菌剤の合成中間体を選択的に得る方
法を見いだすべく種々研究を重ねた結果、上記公知方法
におけるようなルイス酸を使用することなく、一定の塩
基の存在下で反応させるだけで所望の1'−β配位体を
選択的に製造する方法を見いだした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アゼチジノン
化合物と特定のアルカン酸アミド化合物とをルイス酸を
使用することなく、塩基の存在下に反応させることによ
り所望の1'−β配位アゼチジノン化合物を立体選択的
に製造する新規な方法を提供するものである。
【0007】すなわち、本発明は、一般式[I]
【化22】 (式中、R1は水素原子または低級アルキル基、R2およ
びR3は隣接する窒素原子とともに複素環基を形成する)
で示されるアルカン酸アミド化合物と一般式[II]
【化23】 (式中、R4は保護されていてもよいヒドロキシ置換低級
アルキル基、L1は脱離基を表す)で示される化合物とを
塩基の存在下に反応させることを特徴とする一般式[I
II]
【化24】 (式中、各記号は前記と同じ)で示されるアゼチジノン化
合物の製法を提供するものである。
【0008】本発明は、一般式[I−A]
【化25】 (式中、環Bは置換基を有していてもよいベンゼン環、
Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、硫黄原
子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレン基、
1およびZ2は同一または異なって水素原子、置換基を
有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよ
いシクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基
を表すか、または互いに末端で結合して置換基を有して
いてもよい炭素数4〜7のアルキレン基を形成し、R1
は前記と同じ)で示される新規化合物をも提供するもの
である。
【0009】本発明において用いられる一般式[I]で示
されるアルカン酸アミド化合物における式−N(R2)(R
3)で示される基の複素環基としては、窒素原子のみ、あ
るいは窒素原子に加えて酸素原子あるいは硫黄原子を含
む5もしくは6員環複素環基が含まれ、例えば、特開昭
63−10765号、特開昭62−252786号、特
開昭63−284176号、特開平2−292269
号、特開平2−788号、特開昭61−275267
号、特開昭62−169781号、特開昭62−773
84号、特開昭63−170377号、特開昭62−2
46550号、特開平6−65195号等に記載された
基、即ち一般式
【化26】 (式中、X1は酸素原子あるいは硫黄原子を示し、Y1
酸素原子、硫黄原子、メチレン基あるいはアルキル基ま
たはアリール基で置換されたイミノ基を示し、R11、R
12、R13およびR14は同一でも異なっていてもよく、水
素原子、C1〜C5の低級アルキル基、シアノ基、アルコ
キシカルボニル基、アラルキル基、またはアリール基を
示すか、R11とR12が一緒になってC2〜C6のアルキレ
ン鎖を示し、同時にあるいは別個にR13とR14が一緒に
なってC2〜C6のアルキレン鎖を示すか、あるいは
11、R12、R13およびR14は隣接する2個の炭素原子
と一緒になって置換基を有していてもよい芳香環式基を
形成する)で示される基があげられる。
【0010】該複素環基の他の例としては、特願平4−
303662号、特願平5−111460号、特願平5
−283148号等に記載の基、即ち、一般式
【化27】 (式中、X、Y、Z1およびZ2は前記と同じ、環Aは前
記環Bと同じ置換基を有していてもよいベンゼン環を表
すか、または酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選
ばれる複素原子1〜4個を有する置換または非置換複素
環を表す)で示される基、または
【0011】一般式
【化28】 (式中、X、Yおよび環Aは前記と同じ)で示される基が
あげられる。
【0012】なお、上記複素環中、環Aが複素環を表す
場合の好ましい具体例としては、下記の式
【化29】 (式中、Yは前記と同じ)で示される複素環があげられ
る。
【0013】本発明において、環Aまたは環B上の置換
基としては、例えば、ハロゲン原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、アリール基が好適にあげられ、これ
ら置換基は同一または異なって1〜4個環Aまたは環B
上に置換していてもよい。また、R4で示される基とし
ては、保護されていてもよい1−ヒドロキシエチル基が
好適にあげられ、ヒドロキシル基の保護基としては、常
法により容易に除去しうる基をいずれも用いることがで
きる。かかるヒドロキシル基の保護基の具体例として
は、例えば、低級アルコキシカルボニル基、ハロゲノ低
級アルコキシカルボニル基、置換もしくは非置換フェニ
ル低級アルキル基(例えば、ニトロ基または低級アルコ
キシ基で置換されていてもよいベンジル基)、トリ低級
アルキルシリル基、置換もしくは非置換フェニル低級ア
ルコキシカルボニル基(例えば、ニトロ基または低級ア
ルコキシ基で置換されていてもよいベンジルオキシカル
ボニル基)等があげられる。
【0014】Z1、Z2、R11、R12、R13およびR14
おけるアルキル基としては、炭素数1〜20のものがあ
げられるが、炭素数1〜15のものが好ましく、シクロ
アルキル基としては、炭素数4〜7のものがあげられ、
アリール基としては、置換または非置換フェニル基があ
げられ、さらにアラルキル基としては、置換または非置
換のフェニル基で置換された低級アルキル基があげられ
る。アルキル基およびシクロアルキル基の置換基ならび
にアリール基およびアラルキル基のフェニル基上の置換
基としては、例えば低級アルコキシ基、ハロゲン原子、
保護されていてもよいアミノ基を好適にあげることがで
きる。またアミノ基の保護基およびYにおけるイミノ基
の保護基としては、ペプチド化学等でアミノ基の保護基
として通常用いられるもの、例えば低級アルキル基、ア
シル基(例えば、低級アルカノイル基、低級アルコキシ
カルボニル基、置換もしくは非置換フェニルカルボニル
基または置換もしくは非置換フェニル低級アルコキシカ
ルボニル基)を好適に用いることができる。
【0015】また原料化合物[I]のうち、一般式[I−
A]で示される化合物は新規化合物であり、そのアミド
部分(以下、サポーティング・グループという)がベンゼ
ン環が縮合した6員複素環基であるのに対し、従来既知
のサポーティング・グループがチアゾリジンまたはオキ
サゾリジンの如き5員複素環基である点で、既知のもの
と構造上全く異なるものである。本発明の化合物[I−
A]においては、このサポーティング・グループは、少
なくとも式
【化30】 (ただし、記号は前記と同じ)で示される骨格を有してい
ればよく、したがって、環Bおよび/またはYが置換基
を有する場合、当該置換基は反応に関与しないものであ
れば、いずれも使用できる。しかしながら、化合物[I
−A]のうち、環Bが非置換ベンゼン環であり、Xおよ
びYがともに酸素原子であり、Z1およびZ2が置換基を
有していてもよいアルキル基、または互いに末端で結合
して炭素数4〜7の非置換アルキレン基を形成する化合
物がとりわけ好ましい。
【0016】本発明のアルカン酸アミド[I]と化合物
[II]とを反応させて化合物[III]に導く反応におい
て用いられる塩基としては通常の有機または無機塩基が
含まれるが、強塩基が好ましい。また、好ましい強塩基
としては、アルカン酸アミド[I]のα位から水素原子を
引き抜いてエノレートを形成しうるに充分な塩基性を有
する塩基が、より好ましい強塩基としては、pKb<−
10の塩基が挙げられる。好ましい強塩基と例として
は、アミン類のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属
塩(例えば、アルカリ金属ビス(トリ低級アルキルシリ
ル)アミド)、あるいはアルコールのアルカリ金属塩また
はアルカリ土類金属塩があげられ、より具体的には、リ
チウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス
(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチル
シリル)アミド、リチウムジイソプロピルアミド、ナト
リウムアミド、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチ
ラート、カリウム第三級ブチラート等が例示される。
【0017】該アルカン酸アミド化合物[I]と化合物
[II]との反応は、例えば、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジイソ
プロピルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素などの適当な不活性溶媒中で実施す
るのが好ましく、特にテトラヒドロフラン中で実施する
のが好ましい。また化合物[II]における脱離基L1
しては、アルカン酸アミド化合物[I]との反応で容易に
脱離しうる慣用の脱離基をいずれも用いることができ、
例えば、アシルオキシ基、低級アルキルスルホニルオキ
シ基、アリールスルホニルオキシ基、低級アルキルスル
ホニル基、アリールスルホニル基、アリールチオ基、ハ
ロゲン原子等があげられるが、特にアシルオキシ基が好
ましい。
【0018】アルカン酸アミド化合物[I]の使用量は、
化合物[II]1モルに対して、1〜1.5モル、とりわ
け1.1〜1.3モルであるのが好ましく、また、塩基の
使用量は、化合物[II]1モルに対して、1〜2モル、
とりわけ1.2〜1.5モルであるのが好ましい。本反応
は通常、−80〜10℃、好ましくは−60〜−30℃
で実施する。
【0019】新規原料化合物[I−A]を含むアルカン酸
アミド化合物[I]は、一般式[IV]
【化31】 (但し、R2およびR3は前記と同じ)で示される化合物と
一般式[V]
【化32】 (但し、R1は前記と同じ)で示される化合物またはその
反応性誘導体とを反応させることにより製造することが
できる。なお、この反応により新規化合物[I−A]を製
造する場合は、化合物[IV]としては、一般式[IV−
1]
【化33】 (式中、各記号は前記と同じ)で示されるベンゼン化合
物が用いられる。
【0020】化合物[IV]と化合物[V]との反応は、適
当な溶媒中、脱水剤の存在下に実施することができる。
脱水剤としては、例えば、カルボニルジイミダゾール、
ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−ヒドロキシスク
シンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等を、
溶媒としてはエーテル、塩化メチレン、テトラヒドロフ
ラン、アセトニトリル等を好適に用いることができる。
本反応は−30〜70℃、とりわけ0〜30℃で好適に
進行する。
【0021】化合物[IV]と化合物[V]の反応性誘導体
との反応は、適当な溶媒中、脱酸剤の存在下または非存
在下に実施することができる。反応性誘導体としては、
酸ハライド、酸無水物を好適に用いることができ,脱酸
剤としては、水素化アルカリ金属、アルカリ金属、低級
アルキルおよびアリールリチウム化合物、ピリジン、ジ
低級アルキルアニリン、トリ低級アルキルアミン等の有
機塩基を用いることができる。溶媒としては、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン、
ジクロロメタン、クロロホルム等を好適に用いることが
できる。本反応は通常、−80℃〜50℃、好ましくは
−20〜30℃で行われる。
【0022】前記の本発明の方法で得られたアゼチジノ
ン化合物[III]は、加水分解することにより、カルバ
ペネム化合物の合成中間体として有用な一般式
【化34】 (式中、記号は前記と同じ)で示されるアゼチジノンアル
カン酸化合物[VI]へと変換することができる。
【0023】この加水分解反応は、常法により実施する
ことができるが、適当な溶媒中、過酸化水素と水酸化ア
ルカリ金属の存在下で実施するのが好ましい。溶媒とし
ては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホル
ムアミド、メタノール等の有機溶媒と水との混合溶媒が
あげられ、とりわけテトラヒドロフランと水との混合溶
媒が好ましく、また、水酸化アルカリ金属としては、水
酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が
あげられ、とりわけ水酸化リチウムが好ましい。また、
過酸化水素の使用量はアゼチジノン化合物[III]1モ
ルに対して1〜10モル、とりわけ6〜8モルであるの
が好ましく、また、水酸化アルカリ金属の使用量はアゼ
チジノン化合物[III]1モルに対して1〜5モル、と
りわけ2〜3モルであるのが好ましい。本反応は−10
℃〜30℃、とりわけ−5℃〜5℃で実施するのが好ま
しい。
【0024】また、アゼチジノン化合物[III]は、以
下のようにして所望の1β−メチルカルバペネム系抗菌
剤に適宜変換することができる。すなわち、アゼチジノ
ン化合物[III]と一般式[VII]
【化35】 (式中、R5は水素原子またはエステル残基、L2は脱離
基を表す)で示される酢酸化合物とを反応させ、得られ
る一般式[VIII]
【化36】 (式中、記号は前記と同じ)で示されるN−置換アゼチジ
ノン化合物またはその塩を分子内閉環させたのち、得ら
れる分子内閉環体をエステル化反応させて一般式[IX]
【化37】 (式中、−OAはエステル化された水酸基を表し、他の
記号は前記と同じ)で示される1β−メチル−2−オキ
シカルバペネム誘導体を得、ついで一般式[X]
【化38】 (式中、R6は有機基を表す)で示されるチオール化合物
またはその塩と反応させ、さらにR4が保護されたヒド
ロキシ置換低級アルキル基であるか、および/またはR
5がエステル残基である場合には所望により当該ヒドロ
キシ置換低級アルキル基の保護基および/またはエステ
ル残基を除去することにより、一般式[XI]
【化39】 (式中、R41は保護されていてもよいヒドロキシ置換低
級アルキル基、R51は水素原子またはエステル残基を表
し、他の記号は前記と同じ)で示される1β−メチルカ
ルバペネム誘導体へと変換することができる。
【0025】酢酸化合物[VII]、N−置換アゼチジノ
ン化合物[VIII]および1β−メチル−2−オキシカ
ルバペネム誘導体[IX]におけるR5および1β−メチ
ルカルバペネム誘導体[XI]におけるR51のエステル残
基の例としては、生体内で代謝を受け加水分解されるエ
ステル残基か、あるいはカルボキシル基の保護基となり
うるエステル残基があげられる。
【0026】生体内で代謝を受け加水分解されるエステ
ル残基としては、例えば、式−Q−OCOR7、−Q−
OCO27または−Q−O−R7(但し、Qは低級アルキ
レン基、R7は低級アルキル基、シクロアルキル基、低
級アルケノイル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低
級アルカノイルオキシ低級アルキル基を表す)で示され
る基があげられる。
【0027】かかる基の具体例としては、例えば、低級
アルカノイルオキシ低級アルキル基、シクロアルキルカ
ルボニルオキシ低級アルキル基、低級アルケノイルオキ
シ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルカノイルオ
キシ低級アルキル基、低級アルカノイルオキシ低級アル
コキシ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル
基、低級アルコキシ低級アルコキシ低級アルキル基、低
級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキル基、低級ア
ルコキシ低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキル
基があげられる。
【0028】一方、カルボキシル基の保護基となりうる
エステル残基としては、常法により容易に除去しうる基
をいずれも用いることができる。かかるカルボキシル基
の保護基となりうるエステル残基の具体例としては、例
えば、低級アルキル基、低級アルケニル基、ハロゲノ低
級アルキル基、ニトロベンジル基、低級アルコキシベン
ジル基、ベンズヒドリル基があげられる。
【0029】また、−OAで示されるエステル化された
水酸基としては、例えば、式:−OP(O)(OR0)2[但
し、R0はアリール基または低級アルキル基を表す]で示
されるジアリールホスホリルオキシ基(例えば、ジフェ
ニルホスホリルオキシ基等)またはジ低級アルキルホス
ホリルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、エタンス
ルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ基の如き非置換もしくは置換低級アルキルスルホニル
オキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスル
ホニルオキシ基等の非置換もしくは置換アリールスルホ
ニルオキシ基、アセトキシ基等の低級アルカノイルオキ
シ基またはベンゾイルオキシ基等のアリールカルボニル
オキシ基等があげられる。また、これらの基のうち、と
りわけジアリールホスホリルオキシ基、ジ低級アルキル
ホスホリルオキシ基、非置換もしくは置換低級アルキル
スルホニルオキシ基、非置換もしくは置換アリールスル
ホニルオキシ基等の活性エステル化された水酸基が好ま
しい。
【0030】チオール化合物[X]および1β−メチルカ
ルバペネム誘導体[XI]において、R6で示される有機
基としては、既知カルバペネム系抗菌剤で使用されてい
る基をいずれも用いることができ、例えば、特開昭61
−18779号、特開昭60−202886号、特開昭
61−5081号、特開平2−49783号、米国特許
第4194047号、特開平4−279588号等に記
載の既知カルバペネム系抗菌剤で使用されている基をい
ずれも用いることができる。かかる基の例としては、例
えば、低級アルキル基、シクロアルキル基、6〜8員ア
リール基、4〜8員脂肪族複素環式基、4〜8員芳香族
複素環式基等があげられる。さらにこれらの基は1以上
の置換基を有していてもよく、このような置換基として
は、例えば、低級アルキル基、水酸基、低級アルコキシ
基、低級アルキルアミノ基、メルカプト基、低級アルキ
ルチオ基、アミジノ基、グアニジノ基、カルバモイル
基、チオカルバモイル基、スルファモイル基、シアノ
基、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、ア
ラルキルオキシカルボニル基、オキソ基、ハロゲノ基、
シクロアルキル基、6〜8員アリール基、4〜8員脂肪
族複素環式基、4〜8員芳香族複素環式基等があげられ
る。
【0031】アゼチジノン化合物[III]と酢酸化合物
[VII]との反応は、適当な溶媒中、塩基の存在下に実
施することができる。脱離基(L2)としては、ハロゲン
原子、アシルオキシ基などをあげることができ、また塩
基としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン等の有機塩基、水素化アルカリ金属、水酸
化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属等のアルカリ金属化
合物、ソジウムアミド、リチウムジイソプロピルアミ
ド、ソジウムビス(トリメチルシリル)アミド等のアミン
類の金属塩などをあげることができる。溶媒としては、
不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ベンゼン、ジ
クロロメタンなどを用いることができる。本反応は、−
50〜−20℃で好適に実施することができる。
【0032】N−置換アゼチジノン化合物[VIII]の
分子内閉環反応は、塩基の存在下に実施することができ
る。塩基としては、例えば、ソジウムビス(トリメチル
シリル)アミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミ
ド等のアミン類の金属塩、第三級ブトキシカリウム等の
アルコールの金属塩、水素化ナトリウム等の水素化アル
カリ金属等があげられる。また、その使用量は、化合物
[VIII]1モルに対して1.0〜3.0モル、とりわ
け、2.0〜2.5モルであるのが好ましい。また、溶媒
としては、例えば、テトラヒドロフラン、エチレングリ
コールジメチルエーテル、ジオキサン、トルエン、ジエ
チルエーテル、ベンゼン等があげられる。本反応は、冷
却〜室温下、例えば−78℃〜50℃、とりわけ−60
℃〜10℃で好適に実施できる。
【0033】本分子内閉環反応によって、一般式[XI
I]
【化40】 (式中、記号は前記と同じ)で示される構造を有する分子
内閉環体が生成すると推定される。かくして得られた分
子内閉環体は、単離してもよく、また単離することなく
ひきつづきエステル化反応に付すこともできるが、とり
わけ単離せずに同一溶媒中で連続的にエステル化反応を
実施するのが好ましい。
【0034】当該分子内閉環体のエステル化反応は、分
子内閉環体を水酸基のエステル化剤と反応させることに
より実施することができる。水酸基のエステル化剤とし
ては、例えば、リン酸ジフェニル等の如きリン酸ジアリ
ール、リン酸ジエチル等の如きリン酸ジ低級アルキル、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメ
タンスルホン酸等の如き非置換もしくは置換低級アルカ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸等の如き非置換もしくは置換アリールスルホン酸等の
リン酸またはスルホン酸化合物の反応性誘導体(例え
ば、対応酸ハライド、対応酸無水物等)または、酢酸等
の如き低級アルカン酸の反応性誘導体(例えば、対応酸
ハライド、対応酸無水物等)、安息香酸の如きアリール
カルボン酸等の反応性誘導体(例えば、対応酸ハライ
ド、対応酸無水物等)があげられる。また、その使用量
は、化合物[VIII]1モルに対して1.0〜4.0モ
ル、とりわけ、2.0〜3.0モルであるのが好ましい。
【0035】また、これら水酸基のエステル化剤のう
ち、とりわけリン酸ジアリール、リン酸ジ低級アルキ
ル、非置換もしくは置換低級アルカンスルホン酸、非置
換もしくは置換アリールスルホン酸等のリン酸またはス
ルホン酸化合物の反応性誘導体(例えば、対応酸ハライ
ド、対応酸無水物等)等の水酸基の活性エステル化剤が
好ましい。また、本反応は、冷却〜室温下、例えば−7
5℃〜40℃、とりわけ−60℃〜10℃で好適に進行
する。
【0036】N−置換アゼチジノン化合物[VIII]の
分子内閉環反応および引き続くエステル化反応は、酸の
存在もしくは非存在下に実施することができるが、とり
わけ酸の存在下に行うのが好ましい。
【0037】酸としては、ルイス酸およびプロトン酸を
いずれも用いることができるが、とりわけルイス酸の存
在下に実施するのが好ましい。ルイス酸としては、例え
ば、塩化第二銅、ヨウ化第一銅、塩化亜鉛、ヨウ化亜
鉛、フッ化亜鉛、塩化鉄、塩化第一スズ、塩化第二スズ
等の金属ハロゲン化物、ホウ酸トリメチル等のホウ素化
合物、またはトリメチルクロロシラン、t−ブチルジメ
チルクロロシラン等のトリ低級アルキルハロゲノシラ
ン、テトラクロロシラン等のテトラハロゲノシラン等の
シリル化剤等があげられる。また、その使用量は、化合
物[VIII]1モルに対して0.1〜2.0モル、とりわ
け1.0〜1.5モルであるのが好ましい。
【0038】一方、プロトン酸としては、硫酸、パラト
ルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、塩酸、リン酸、ホ
ウ酸等があげられる。また、その使用量は、化合物[V
III]1モルに対して0.1〜1.0モルであるのが好
ましい。なお、エステル化反応を酸の存在下に実施する
場合には、エステル化剤の使用量は、化合物[VIII]
1モルに対して1.2〜1.5モルであるのが特に好まし
い。
【0039】1β−メチル−2−オキシカルバペネム誘
導体[IX]とチオール化合物[X]との反応は、特開平4
−279588号記載方法に準じて実施することがで
き、さらに、R4が保護されたヒドロキシ置換低級アル
キル基であるか、および/またはR5がエステル残基で
ある場合、所望により当該保護基またはエステル残基
は、例えば、加水分解、還元等の常法に従って除去する
ことができる。
【0040】上記各反応において、化合物[VIII]、
[IX]および[X]は、その塩の形ででも反応に用いるこ
とができる。これら化合物[VIII]、[IX]および
[X]の塩としては、例えば、アルカリ金属塩、トリ低級
アルキルアンモニウム塩等があげられる。なお、本発明
方法は、アゼチジノン化合物[III]の立体構造を保持
したまま進行するため、エピマー化することなく1β−
メチル−2−オキシカルバペネム誘導体[IX]および1
β−メチルカルバペネム誘導体[XI]へと変換すること
ができる。
【0041】なお、化合物[IV]は、公知の方法に準じ
て製造することができる。例えば、Yが酸素原子、硫黄
原子または置換基を有していてもよいイミノ基である化
合物[IV−1]は、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン
・ケミカル・ソサェティ(Journal of the American
Chemical Society)72,721(1950)記載の方法
に準じて製造することができる。即ち、一般式[XII
I]
【化41】 (式中、Y2は酸素原子、硫黄原子または置換基を有して
いてもよいイミノ基を表し、他の記号は前記と同じ)で
示される化合物と一般式[XIV]
【化42】 (式中、記号は前記と同じ)で示される化合物とを酸(例
えば、パラトルエンスルホン酸、硫酸、塩酸等)の存在
下、縮合させて製造することができる。
【0042】また、Xが酸素原子であり、Y2が硫黄原
子である化合物[XIII]は、一般式[XV]
【化43】 (式中、記号は前記と同じ)で示される化合物をハロゲン
化して一般式[XVI]
【化44】 (式中、X2はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同
じ)で示される化合物とし、ついでアミド化して一般式
[XVII]
【化45】 (ただし、記号は前記と同じ)で示される化合物とし、
さらに還元して製造することができる。
【0043】Xが酸素原子であり、Y2が置換基を有し
ていてもよいイミノ基である化合物[XIII]は、一般
式[XVIII]
【化46】 (式中、Y3は置換基を有していてもよいイミノ基を表
し、他の記号は前記と同じ)で示される化合物とアンモ
ニアとを反応させて製造することができる。
【0044】Xが硫黄原子であり、Y2が硫黄原子また
は置換基を有していてもよいイミノ基である化合物[X
III]は、Xが酸素原子であり、Y2が硫黄原子または
置換基を有していてもよいイミノ基である化合物[XI
II]をチオカルボニル化して製造することができる。
【0045】また、ベンゼン化合物[IV−1]のう
ち、Yがメチレン基である化合物は、一般式
【化47】 (式中、L3はハロゲン原子を表し、他の記号は前記と同
じ)で示される化合物と一般式
【化48】 (式中、記号は前記と同じ)で示される化合物を反応させ
て、一般式
【化49】 (式中、記号は前記と同じ)で示される化合物を得、これ
を還元して一般式
【化50】 (式中、記号は前記と同じ)で示される化合物とし、次い
で一般式
【化51】 (式中、記号は前記と同じ)で示される化合物と反応させ
た後、分子内閉環させることにより得ることができる。
【0046】本発明において、低級アルキル基、低級ア
ルキレン基および低級アルコキシ基の好ましい例として
は、直鎖または分岐鎖状の炭素数1〜6、とりわけ炭素
数1〜4のものがあげられ、低級アルカノイル基および
低級アルケニル基としては、炭素数2〜8、とりわけ炭
素数2〜6のものがあげられ、さらに低級アルケノイル
基およびシクロアルキル基としては、炭素数3〜8、と
りわけ炭素数3〜6のものがあげられる。
【0047】
【実施例】
実施例1 2,2−ジ−n−ブチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,
3−ベンゾオキサジン−4−オン13.5g(51.7m
mol)の塩化メチレン30ml溶液に、プロピオニル
ブロミド6.05ml(67.2mmol)の塩化メチレン
15ml溶液とピリジン5.02ml(62.0mmol)
の塩化メチレン15ml溶液とを、窒素気流下、−20
℃にて約30分間かけて滴下する。滴下終了後、徐々に
昇温し、室温にて一夜撹拌する。この反応液に水50m
lを加えて分液する。水層を塩化メチレン50mlにて
再抽出し、有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液および飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、減圧濃縮する。その残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=19:
1)で精製して、2,2−ジ−n−ブチル−3−プロピオ
ニル−2,3−ジヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジ
ン−4−オン14.8g(90%)を得る。m.p.52〜
54℃ NMRδ(CDCl3):0.65(6H,t,J=5.0H
z),1.03〜1.62(11H,m),1.94〜2.44
(4H,m),2.91(2H,q,J=7.2Hz),6.91
(1H,d,J=8.0Hz),7.07(1H,dd,J=7.
8,7.8Hz),7.50(1H,ddd,J=1.6,8.0,
8.0Hz),7.94(1H,dd,J=1.6,8.0Hz) IR(KBr)cm-1:1718,1682,1610,1
469,1174
【0048】実施例2 スピロ[2,3−ジヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサ
ジン−2,1'−シクロヘキサン]−4−オン30.0g
(138mmol)の塩化メチレン60ml溶液、プロピ
オニルブロミド16.1ml(179mmol)の塩化メ
チレン30ml溶液およびピリジン13.4ml(166
mmol)の塩化メチレン30ml溶液とを用い、実施
例1と同様にして3−プロピオニル−スピロ[2,3−ジ
ヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,1'−シ
クロヘキサン]−4−オン34.7g(92%)を得る。
m.p.58〜60℃ NMRδ(CDCl3):1.20(3H,t,J=7.4H
z),1.16〜1.43(2H,m),1.55〜1.81(4
H,m),1.98〜2.40(4H,m),2.84(2H,q,
J=7.4Hz),6.98(1H,d,J=8.2Hz),7.
10(1H,dd,J=7.6,7.6Hz),7.52(1H,
ddd,J=1.6,7.6,7.6Hz),7.95(1H,d
d,J=1.6,8.2Hz) IR(KBr)cm-1:1724,1687,1611,1
467,1320,1159
【0049】実施例3 2,2−ジ−n−ブチル−3−プロピオニル−2,3−ジ
ヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−4−オン1
90mg(0.6mmol)のテトラヒドロフラン3ml
溶液に、窒素気流下、−60℃にて、1Mナトリウムビ
ス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン溶液
0.7mlを滴下し、同温度にて1時間撹拌する。この
混合液に(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(1R)−
1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−ア
ゼチジノン143mg(0.5mmol)のテトラヒドロ
フラン1ml溶液を−50℃にて滴下し、10分間撹拌
する。この反応液に0.1Mリン酸バッファー(pH7.
0、10ml)を加え、酢酸エチル10mlで抽出す
る。バッファー層を酢酸エチル5mlで再抽出し、有機
層を合わせ、水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮する。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜4:1)で精
製して、3−{(2R)−2−[(3S,4R)−3−[(1R)
−1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−
オキソアゼチジン−4−イル]プロピオニル}−2,2−
ジ−n−ブチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,3−ベン
ゾオキサジン−4−オン237mg(87%)を得る。
m.p.100〜102℃ β:α=100:0(HPLC) NMRδ(CDCl3):0.07(9H,s),0.78〜1.
02(12H,m),1.10〜1.58(11H,m),1.9
2〜2.44(4H,m),3.13〜3.20(1H,m),3.
70〜3.82(1H,m),4.07〜4.24(2H,m),
5.97(1H,s),6.92(1H,d,J=8.1Hz),
7.09(1H,dd,J=7.4,7.4Hz),7.53(1
H,ddd,J=1.6,8.1,8.1Hz),7.93(1H,
dd,J=1.6,7.4Hz)
【0050】実施例4 実施例3と同様にして、3−プロピオニル−スピロ[2,
3−ジヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,
1'−シクロヘキサン]−4−オン164mg(0.6mm
ol)と(3R,4R)−4−アセトキシ−3−[(1R)−
1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−ア
ゼチジノン143mg(0.5mmol)とを反応させ
て、3−{(2R)−2−[(3S,4R)−3−[(1R)−1
−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−オキ
ソアゼチジン−4−イル]プロピオニル}−スピロ[2,3
−ジヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,1'
−シクロヘキサン]−4−オン205mg(82%)を得
る。m.p.149〜151℃ β:α=100:0(HPLC) NMRδ(CDCl3):0.07(9H,s),0.85(6
H,s),1.16〜1.40(5H,m),1.50〜2.40
(8H,m),3.16〜3.24(1H,m),3.48〜3.6
3(1H,m),4.00〜4.30(2H,m),5.95(1
H,s),7.00(1H,d,J=8.2Hz),7.11(1
H,dd,J=7.5,7.5Hz),7.54(1H,ddd,
J=1.6,7.5,7.5Hz),7.93(1H,dd,J=
1.6,8.2Hz)
【0051】実施例5 塩基として、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドを
用い、実施例3と同様に処理して、3−{(2R)−2−
[(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチル
シリルオキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イ
ル]プロピオニル}−2,2−ジ−n−ブチル−2,3−ジ
ヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−4−オンを
得る。 β:α=100:0(HPLC)
【0052】実施例6 塩基として、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドを
用い、実施例4と同様に処理して、3−{(2R)−2−
[(3S,4R)−3−[(1R)−1−t−ブチルジメチル
シリルオキシエチル]−2−オキソアゼチジン−4−イ
ル]プロピオニル}−スピロ[2,3−ジヒドロ−4H−
1,3−ベンゾオキサジン−2,1'−シクロヘキサン]−
4−オンを得る。 β:α=100:0(HPLC)
【0053】実施例7〜18 対応原料化合物とプロピオニルクロリドとを実施例1と
同様に処理して下記表1記載化合物を得る。
【0054】
【表1】
【0055】実施例19〜46 対応原料化合物とプロピオニルブロミドとを実施例1と
同様に処理して下記表2〜表4記載化合物を得る。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】実施例47〜66 対応原料化合物と(3R,4R)−4−アセトキシ−3−
[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]
−2−アゼチジノンとを実施例3と同様に処理して下記
表5〜表7記載化合物を得る。
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】実施例67〜80 対応原料化合物と(3R,4R)−4−アセトキシ−3−
[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]
−2−アゼチジノンとを実施例3と同様に処理して下記
表8〜表9記載化合物を得る。
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】実施例81 塩基として、ナトリウムメチラートを用い、実施例3と
同様に処理して、3−{(2R)−2−[(3S,4R)−3
−[(1R)−1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチ
ル]−2−オキソアゼチジン−4−イル]プロピオニル}
−2,2−ジ−n−ブチル−2,3−ジヒドロ−4H−
1,3−ベンゾオキサジン−4−オンを得る。
【0067】実施例82 (A)3−{(2R)−2−[(3S,4R)−3−[(1R)−1
−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−オキ
ソアゼチジン−4−イル]プロピオニル}−スピロ[2,3
−ジヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,1'
−シクロヘキサン]−4−オン7gおよびブロモ酢酸ア
リルエステル2.89gのテトラヒドロフラン35ml
溶液に、1Mソジウムビス(トリメチルシリル)アミド・
テトラヒドロフラン溶液16.2mlを−60℃で加
え、−30℃まで1時間かけて昇温する。反応液を水−
酢酸エチル混液に注入し、酢酸エチル層を洗浄、乾燥
後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜
5:1)で精製して、3−{(2R)−2−[(3S,4R)−
1−アリルオキシカルボニルメチル−3−[(1R)−1
−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−オキ
ソアゼチジン−4−イル]プロピオニル}−スピロ[2,3
−ジヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,1'
−シクロヘキサン]−4−オン8.03gをシロップとし
て得る。
【0068】(B)3−{(2R)−2−[(3S,4R)−1
−アリルオキシカルボニルメチル−3−[(1R)−1−
t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−オキソ
アゼチジン−4−イル]プロピオニル}−スピロ[2,3−
ジヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,1'−
シクロヘキサン]−4−オン1.2gのテトラヒドロフラ
ン6ml溶液を、1Mソジウムビス(トリメチルシリル)
アミド・テトラヒドロフラン溶液4.4mlに、−30
〜−20℃で1分間かけて滴下する。トリメチルシリル
クロリド261mgを−50℃で加え、2分間撹拌後、
ジフェニルホスホリルクロリド645mgを−50℃で
加えて0℃で2時間撹拌する。反応液を0.2Mリン酸
バッファー(pH7.0)50mlに注入し、酢酸エチル
抽出する。抽出液を洗浄、乾燥後溶媒を留去する。残渣
にイソプロピルエーテルを加え、スピロ[2,3−ジヒド
ロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,1'−シクロ
ヘキサン]−4−オン355mgを析出晶として濾別す
る。濾液を濃縮して(1R,5R,6S)−6−[(1R)−
1−t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−1−メ
チル−2−ジフェニルホスホリルオキシ−カルバペン−
2−エム−3−カルボン酸・アリルエステル1.04g
をシロップとして得る。
【0069】実施例83 3−{(2R)−2−[(3S,4R)−3−[(1R)−1−t
−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−オキソア
ゼチジン−4−イル]プロピオニル}−スピロ[2,3−ジ
ヒドロ−4H−1,3−ベンゾオキサジン−2,1'−シ
クロヘキサン]−4−オン500mgのテトラヒドロフ
ラン−水20ml溶液に、0℃にて、30%過酸化水素
水0.9mlと水酸化リチウム84mgを順次加え、同
温度にて1時間攪拌する。次いで同温下、1.5N亜硫
酸ナトリウム水溶液5mlを滴下してpHを約10とし
た後、テトラヒドロフランを減圧濃縮する。析出晶を濾
過し、濾液の水層をクロロホルム20mlで洗浄後、1
0%塩酸10mlを加え、pHを約1にする。この水層
を酢酸エチル30mlで抽出し、有機層を乾燥後、減圧
乾燥で得た結晶を酢酸エチル−ヘキサン混液から再結晶
して、(2R)−2−[(3S,4R)−3−[(1R)−1−
t−ブチルジメチルシリルオキシエチル]−2−オキソ
アゼチジン−4−イル]プロピオン酸216mgを得
る。m.p.146〜147℃
【0070】参考例1 ジブチルケトン20g、サリチルアミド19.3gおよ
びp−トルエンスルホン酸水和物2.7gをトルエン3
00mlに加え、ディーンスタークの脱水装置で1夜加
熱還流する。冷却後、反応液を洗浄、乾燥後 溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=95:5)で精製して、2,
2−ジブチル−4−オキソ−2,3−ジヒドロ−4H−
1,3−ベンゾオキサジン34gを黄色油状物として得
る。
【0071】参考例2 (1)2,2'−ジチオジ安息香酸25.0gのトルエン1
20ml−ジメチルホルムアミド0.5ml混液に、室
温にてチオニルクロリド12.5mlを滴下後、70〜
80℃に昇温し、終夜撹拌する。20時間後、結晶を濾
取することにより、2,2'−ジチオジ安息香酸クロリド
14.9gを無色結晶として得る。m.p.140〜14
1℃
【0072】(2)2,2'−ジチオジ安息香酸クロリド
7.03gのジオキサン20ml懸濁液に、室温でアン
モニア水20mlを加えた後、80〜90℃に昇温す
る。同温度で5時間撹拌後、室温に戻し、2,2'−ジチ
オジ安息香酸アミド4.8gを無色結晶として得る。m.
p.249〜250℃
【0073】(3)2,2'−ジチオジ安息香酸アミド4.
14gおよび亜鉛末2.5gのジオキサン70ml懸濁
液に、室温で2N塩酸41mlを滴下後、60〜70℃
に昇温する。同温度にて4時間撹拌後、反応液を水50
mlに落とし、酢酸エチルで抽出、洗浄、乾燥後、減圧
乾燥する。得られた残渣のトルエン溶液に、シクロヘキ
サノン5.64mlおよびパラトルエンスルホン酸・1
水和物1.03gを加え、ディーン・スターク脱水装置
により脱水しながら40分間加熱還流する。室温に戻
し、反応液を減圧濃縮後、残渣にメタノールを加えるこ
とによりスピロ[2,3−ジヒドロ−4H−1,3−ベン
ゾチアジン−2,1'−シクロヘキサン]−4−オン3.0
5gを無色結晶として得る。m.p.193〜195℃
【0074】参考例3 (1)水140mlに室温でN−メチルイサチン酸10.
0gを少量づつ加え、次にアンモニア水9.6gを滴下
する。反応液を45分かけて80℃まで昇温後、反応液
が透明になるまでエタノールを加える。ついで反応液を
室温まで冷却し、析出した結晶を濾取することにより、
2−カルバモイル−N−メチルアニリン7.11gを無
色結晶として得る。m.p.155〜156℃
【0075】(2)本品5.00gのトルエン溶液に、シ
クロヘキサノン6.9mlおよびパラトルエンスルホン
酸・1水和物633mgを加え、ディーン・スターク脱
水装置で脱水しながら1時間加熱還流する。室温まで冷
却し、析出した結晶を濾取し、メタノールで洗浄するこ
とによりスピロ[1−メチル−1,2,3,4−テトラヒド
ロキナゾリン−2,1'−シクロヘキサン]−4−オン6.
32gを無色結晶として得る。m.p.183−185℃
【0076】参考例4 (1)クロロギ酸エチル9.6mlのエーテル25ml溶
液を1−(2−アミノ−2−メチルプロピル)−4−メト
キシベンゼン30gのエーテル300ml溶液に氷冷下
に滴下する。ついで、クロロギ酸エチル9.6mlのエ
チル25ml溶液および水酸化ナトリウム8gの水50
ml溶液を同時に滴下する。滴下終了後、混合物を1時
間撹拌し、水を加える。エーテル層を分離し、水層をエ
ーテルで2度抽出する。エーテル層およびエーテル抽出
液をあわせて乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して1−[2−(N−
エトキシカルボニル)アミノ−2−メチルプロピル]−4
−メトキシベンゼン29.1gを油状物として得る。 NMRδ(CDCl3):1.02(6H,s),1.32(3
H,t,J=7.5Hz),3.12(2H,s),3.72(3
H,s),4.17(2H,q,J=7.5Hz),6.70〜7.
10(4H,m)
【0077】(2)本品10gをポリリン酸100mlに
加え、室温で30分間撹拌する。ついで反応液を徐々に
100℃まで昇温し、2時間撹拌する。室温まで冷却
後、水300mlを加え、クロロホルムで抽出する。抽
出液を乾燥後、溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグ
ラフィーで精製して、1−オキソ−3,3−ジメチル−
7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン5.43gを油状物として得る。 NMRδ(CDCl3):1.02(6H,s),3.10(2
H,s),3.72(3H,s),6.90(1H,d,J=9H
z),7.45(1H,d,J=9Hz),7.85(1H,d,J
=3Hz)
【0078】参考例5〜14 対応原料化合物[XIII]と対応原料化合物[XIV]を
参考例1と同様に処理して、下記表10記載の化合物を
得る。
【0079】
【表10】
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、アルカン酸イミド化合
物[I]と化合物[II]とをルイス酸を用いることなく塩
基の存在下で反応させることにより、カルバペネム合成
中間体であるアゼチジノン化合物[III]を製造するこ
とができる。特に、式−N(R2)(R3)で示される基が式
【化52】 (式中、記号は前記と同じ)で示される基である化合物
[I]を用いる場合には、R1として低級アルキル基、特
にメチル基を用いることにより、当該基R1が立体選択
的にβ位である化合物[III−A]
【化53】 (式中、R15は低級アルキル基を表し、他の記号は前記
と同じ)を生成させることができる。この為本発明は、
抗菌作用を有する1β−メチルカルバペネム誘導体の有
用な合成中間体を提供することができる。
【0081】また、化合物[III−A]はその4位側鎖
を化学修飾して活性化することなく、そのまま化合物
[XII]および[IX]に導くことができる。また化合物
[III−A]から化合物[XII]および化合物[IX]へ
の反応において、式
【化54】 (式中、記号は前記と同じ)で示される基は極めて容易に
離脱され、しかもこの基は化合物[IV]として回収でき
るので、化合物[III−A]を用いる化合物[IX]の製
法は、操作上も、経済的にも極めて優れている。
【0082】さらに、新規なアルカン酸イミド化合物
[I−A]は、合成が容易であり、特に、XとYが酸素原
子であり、環Bが非置換ベンゼン環の化合物は、市販の
サリチルアミドから2工程で合成できるという工業的に
優れた反応剤である。従って、本発明によれば、工業的
には実施困難であるアルキル化法を用いることなく、ま
た光学分割を行うこともなく、高価なルイス酸を用いる
ことなく、さらには特別な廃液処理を行うことなく、容
易にかつ安価にアゼチジノン化合物[III]、アゼチジ
ノンプロピオン酸化合物[VI]および1β−メチルカル
バペネム誘導体[XI]を工業的に有利に製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 239/90 C07D 265/20 265/20 265/22 265/22 279/08 279/08 401/06 401/06 403/06 403/06 413/06 413/06 417/06 417/06 C07D 205/08 K //(C07D 401/06 205:00 217:00) (C07D 403/06 205:00 239:00) (C07D 403/06 205:00 233:00) (C07D 413/06 205:00 265:00) (C07D 413/06 205:00 263:00) (C07D 417/06 205:00 279:00) (C07D 417/06 205:00 277:00) (56)参考文献 特開 昭62−252786(JP,A) 特開 昭63−170377(JP,A) 特開 昭63−284176(JP,A) 特開 昭63−188662(JP,A) 特開 昭63−255282(JP,A) 特開 平2−788(JP,A) 特開 昭64−25778(JP,A) 特開 昭64−25779(JP,A) 特開 昭63−255280(JP,A) 特開 昭63−255281(JP,A) 特開 昭63−255283(JP,A) 特開 昭63−255284(JP,A) 特開 昭62−246550(JP,A) 特開 昭63−63680(JP,A) 特開 昭63−63681(JP,A) 特開 昭62−169781(JP,A) 特開 昭62−158277(JP,A) 特開 昭62−275267(JP,A) 特開 昭55−47665(JP,A) 特開 昭58−185590(JP,A) 国際公開93/13064(WO,A1) 西独国特許出願公開3632916(DE, A1) Tetrahedron Lette rs,1989,Vol.30,No.11,p p.1345−1348 Tetrahedron Lette rs,1989,Vol.30,No.41,p p.5631−5634 Tetrahedron Lette rs,1986,Vol.27,No.47,p p.5687−5690 Can.J.Chem.,1987,Vo l.65,pp.2140−2145 J.Heterocyclic Ch em.,1984,Vol.21,pp.1201 −1204 Chem.Pharm.Bull., 1981,Vol.29,No.11,pp. 3124−3129 J.CHEM.SOC.,CHEM. COMMUN.,1990,pp.1328− 1329 HETEROCYCLES,1979,V ol.13,pp.329−332 J.Org.Chem.,1992,Vo l.57,pp.4238−4242 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 477/00 C07D 205/08 C07D 217/24 C07D 239/86 C07D 239/88 C07D 239/90 C07D 265/20 C07D 265/22 C07D 279/08 C07D 401/06 C07D 403/06 C07D 413/06 C07D 417/06 C07D 401/06 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 (式中、R1は低級アルキル基、R2およびR3は隣接する
    窒素原子とともに複素環基を形成する)で示されるアル
    カン酸アミド化合物と一般式[II] 【化2】 (式中、R4は保護されていてもよいヒドロキシ置換低級
    アルキル基、L1は脱離基を表す)で示される化合物とを
    塩基の存在下であってルイス酸の非存在下に反応させる
    ことを特徴とする一般式[III] 【化3】 (式中、各記号は前記と同じ)で示されるアゼチジノン化
    合物の製法。
  2. 【請求項2】 一般式[I−A] 【化4】 (式中、R1は低級アルキル基、環Bは置換基を有してい
    てもよいベンゼン環、Xは酸素原子または硫黄原子、Y
    は酸素原子、硫黄原子、保護されていてもよいイミノ基
    またはメチレン基、Z1およびZ2は同一または異なって
    置換基を有していてもよいアルキル基を表すか、または
    互いに末端で結合して置換基を有していてもよい炭素数
    4〜7のアルキレン基を形成する)で示される化合物。
  3. 【請求項3】 一般式[IV−1] 【化5】 (式中、環Bは置換基を有していてもよいベンゼン環、
    Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、硫黄原
    子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレン基、
    1およびZ2は同一または異なって置換基を有していて
    もよいアルキル基を表すか、または互いに末端で結合し
    て置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアルキレン
    基を形成する)で示される化合物と一般式[V] 【化6】 (式中、R1は低級アルキル基を表す)で示される化合物
    またはその反応性誘導体とを反応させることを特徴とす
    る一般式[I−A] 【化7】 (式中、記号は前記と同じ)で示されるアルカン酸アミド
    化合物の製法。
  4. 【請求項4】 一般式[I] 【化8】 (式中、R1は低級アルキル基、R2およびR3は隣接する
    窒素原子とともに複素環基を形成する)で示されるアル
    カン酸アミド化合物と一般式[II] 【化9】 (式中、R4は保護されていてもよいヒドロキシ置換低級
    アルキル基、L1は脱離基を表す)で示される化合物とを
    塩基の存在下であってルイス酸の非存在下に反応させ、
    得られる一般式[III] 【化10】 (式中、記号は前記と同じ)で示されるアゼチジノン化合
    物またはその塩を加水分解することを特徴とする一般式
    [VI] 【化11】 (式中、記号は前記と同じ)で示されるアゼチジノンアル
    カン酸化合物の製法。
  5. 【請求項5】 R2およびR3が隣接する窒素原子ととも
    に形成する複素環基が、式 【化12】 (式中、X1は酸素原子あるいは硫黄原子を示し、Y1
    酸素原子、硫黄原子、メチレン基あるいはアルキル基ま
    たはアリール基で置換されたイミノ基を示し、R11、R
    12、R13およびR14は同一または異なって水素原子、C
    1〜C5のアルキル基、シアノ基、アルコキシカルボニル
    基、アラルキル基、またはアリール基を示すか、R11
    12が一緒になってC2〜C6のアルキレン鎖を示し、同
    時にあるいは別個にR13とR14が一緒になってC2〜C6
    のアルキレン鎖を示すか、あるいはR11、R12、R13
    よびR14は隣接する2個の炭素原子と一緒になって置換
    基を有していてもよい芳香環式基を形成する)で示され
    る基であるか、式 【化13】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、
    硫黄原子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレ
    ン基、Z1およびZ2は同一または異なって置換基を有し
    ていてもよいアルキル基を表すか、または互いに末端で
    結合して置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアル
    キレン基を形成し、環Aは置換基を有していてもよいベ
    ンゼン環を表すか、または酸素原子、硫黄原子および窒
    素原子から選ばれる複素原子1〜4個を有する置換また
    は非置換複素環を表す)で示される基であるか、或いは
    式 【化14】 (式中、X、Yおよび環Aは前記と同じ)で示される基で
    ある請求項1記載の製法。
  6. 【請求項6】 R2およびR3が隣接する窒素原子ととも
    に形成する複素環基が、式 【化15】 (式中、X1は酸素原子あるいは硫黄原子を示し、Y1
    酸素原子、硫黄原子、メチレン基あるいはアルキル基ま
    たはアリール基で置換されたイミノ基を示し、R11、R
    12、R13およびR14は同一または異なって水素原子、C
    1〜C5のアルキル基、シアノ基、アルコキシカルボニル
    基、アラルキル基、またはアリール基を示すか、R11
    12が一緒になってC2〜C6のアルキレン鎖を示し、同
    時にあるいは別個にR13とR14が一緒になってC2〜C6
    のアルキレン鎖を示すか、あるいはR11、R12、R13
    よびR14は隣接する2個の炭素原子と一緒になって置換
    基を有していてもよい芳香環式基を形成する)で示され
    る基であるか、式 【化16】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、
    硫黄原子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレ
    ン基、Z1およびZ2は同一または異なって置換基を有し
    ていてもよいアルキル基を表すか、または互いに末端で
    結合して置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアル
    キレン基を形成し、環Aは置換基を有していてもよいベ
    ンゼン環を表すか、または酸素原子、硫黄原子および窒
    素原子から選ばれる複素原子1〜4個を有する置換また
    は非置換複素環を表す)で示される請求項1記載の製
    法。
  7. 【請求項7】 R2およびR3が隣接する窒素原子ととも
    に形成する複素環基が、式 【化17】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、
    硫黄原子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレ
    ン基、Z1およびZ2は同一または異なって置換基を有し
    ていてもよいアルキル基を表すか、または互いに末端で
    結合して置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアル
    キレン基を形成し、環Aは置換基を有していてもよいベ
    ンゼン環を表すか、または酸素原子、硫黄原子および窒
    素原子から選ばれる複素原子1〜4個を有する置換また
    は非置換複素環を表す)で示される請求項1記載の製
    法。
  8. 【請求項8】 R2およびR3が隣接する窒素原子ととも
    に形成する複素環基が、式 【化18】 (式中、環Bは置換基を有していてもよいベンゼン環、
    Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、硫黄原
    子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレン基、
    1およびZ2は同一または異なって置換基を有していて
    もよいアルキル基を表すか、または互いに末端で結合し
    て置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアルキレン
    基を形成する)で示される請求項1記載の製法。
  9. 【請求項9】 塩基がアルカン酸アミド[I]のα位から
    水素原子を引き抜いてエノレートを形成しうるに充分な
    塩基性を有する塩基である請求項1、5、6、7または
    8記載の製法。
  10. 【請求項10】 塩基がリチウムビス(トリメチルシリ
    ル)アミドまたはナトリウムビス(トリメチルシリル)ア
    ミドである請求項1、5、6、7または8記載の製法。
  11. 【請求項11】 R2およびR3が隣接する窒素原子とと
    もに形成する複素環基が、式 【化19】 (式中、X1は酸素原子あるいは硫黄原子を示し、Y1
    酸素原子、硫黄原子、メチレン基あるいはアルキル基ま
    たはアリール基で置換されたイミノ基を示し、R11、R
    12、R13およびR14は同一または異なって水素原子、C
    1〜C5のアルキル基、シアノ基、アルコキシカルボニル
    基、アラルキル基、またはアリール基を示すか、R11
    12が一緒になってC2〜C6のアルキレン鎖を示し、同
    時にあるいは別個にR13とR14が一緒になってC2〜C6
    のアルキレン鎖を示すか、あるいはR11、R12、R13
    よびR14は隣接する2個の炭素原子と一緒になって置換
    基を有していてもよい芳香環式基を形成する)で示され
    る基であるか、式 【化20】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、
    硫黄原子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレ
    ン基、Z1およびZ2は同一または異なって置換基を有し
    ていてもよいアルキル基を表すか、または互いに末端で
    結合して置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアル
    キレン基を形成し、環Aは置換基を有していてもよいベ
    ンゼン環を表すか、または酸素原子、硫黄原子および窒
    素原子から選ばれる複素原子1〜4個を有する置換また
    は非置換複素環を表す)で示される基であるか、或いは
    式 【化21】 (式中、X、Yおよび環Aは前記と同じ)で示される請求
    項4記載の製法。
  12. 【請求項12】 R2およびR3が隣接する窒素原子とと
    もに形成する複素環基が、式 【化22】 (式中、X1は酸素原子あるいは硫黄原子を示し、Y1
    酸素原子、硫黄原子、メチレン基あるいはアルキル基ま
    たはアリール基で置換されたイミノ基を示し、R11、R
    12、R13およびR14は同一または異なって水素原子、C
    1〜C5のアルキル基、シアノ基、アルコキシカルボニル
    基、アラルキル基、またはアリール基を示すか、R11
    12が一緒になってC2〜C6のアルキレン鎖を示し、同
    時にあるいは別個にR13とR14が一緒になってC2〜C6
    のアルキレン鎖を示すか、あるいはR11、R12、R13
    よびR14は隣接する2個の炭素原子と一緒になって置換
    基を有していてもよい芳香環式基を形成する)で示され
    る基であるか、式 【化23】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、
    硫黄原子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレ
    ン基、Z1およびZ2は同一または異なって置換基を有し
    ていてもよいアルキル基を表すか、または互いに末端で
    結合して置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアル
    キレン基を形成し、環Aは置換基を有していてもよいベ
    ンゼン環を表すか、または酸素原子、硫黄原子および窒
    素原子から選ばれる複素原子1〜4個を有する置換また
    は非置換複素環を表す)で示される請求項4記載の製
    法。
  13. 【請求項13】 R2およびR3が隣接する窒素原子とと
    もに形成する複素環基が、式 【化24】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、
    硫黄原子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレ
    ン基、Z1およびZ2は同一または異なって置換基を有し
    ていてもよいアルキル基を表すか、または互いに末端で
    結合して置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアル
    キレン基を形成し、環Aは置換基を有していてもよいベ
    ンゼン環を表すか、または酸素原子、硫黄原子および窒
    素原子から選ばれる複素原子1〜4個を有する置換また
    は非置換複素環を表す)で示される請求項4記載の製
    法。
  14. 【請求項14】 R2およびR3が隣接する窒素原子とと
    もに形成する複素環基が、式 【化25】 (式中、環Bは置換基を有していてもよいベンゼン環、
    Xは酸素原子または硫黄原子、Yは酸素原子、硫黄原
    子、保護されていてもよいイミノ基またはメチレン基、
    1およびZ2は同一または異なって置換基を有していて
    もよいアルキル基を表すか、または互いに末端で結合し
    て置換基を有していてもよい炭素数4〜7のアルキレン
    基を形成する)で示される請求項4記載の製法。
  15. 【請求項15】 塩基がアルカン酸アミド[I]のα位か
    ら水素原子を引き抜いてエノレートを形成しうるに充分
    な塩基性を有する塩基である請求項4、11、12、1
    3または14記載の製法。
  16. 【請求項16】 塩基がリチウムビス(トリメチルシリ
    ル)アミドまたはナトリウムビス(トリメチルシリル)ア
    ミドである請求項1、11、12、13または14記載
    の製法。
  17. 【請求項17】 Yが酸素原子または硫黄原子、Z1
    よびZ2が同一または異なって置換基を有していてもよ
    いアルキル基を表すか、または互いに末端で結合して炭
    素数4〜7の非置換アルキレンを形成する請求項2記載
    の化合物。
  18. 【請求項18】 環Bが非置換ベンゼン環、Xが酸素原
    子、Yが酸素原子である請求項17記載の化合物。
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