JPH0653763B2 - セルロ−ス系カルバメ−ト誘導体 - Google Patents

セルロ−ス系カルバメ−ト誘導体

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JPH0653763B2
JPH0653763B2 JP60186875A JP18687585A JPH0653763B2 JP H0653763 B2 JPH0653763 B2 JP H0653763B2 JP 60186875 A JP60186875 A JP 60186875A JP 18687585 A JP18687585 A JP 18687585A JP H0653763 B2 JPH0653763 B2 JP H0653763B2
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JP
Japan
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cellulose
derivative
carbamate derivative
cellulose type
carbamate
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佳男 岡本
耕一 畑田
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機能材料として、極めて有用な新規な重合体に
関する。
〔従来技術および問題点〕
セルローストリフェニルカルバメートは光学分割用液体
クロマト充填剤として優れた分割能力を有することが既
に知られている(Y.Okamoto,M.Kawashima and K.Hatad
a,J.Am.Chem,Soc.,106,5357′84)。
本発明者らは、セルローストリフェニルカルバメート誘
導体の研究過程で、アルキル置換フェニルカルバメート
誘導体も容易に得やすく、光学分割用充填剤として優れ
た不斉識別能力を持つことを見い出した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は下記の一般式で示される構成単位 (式中、Rの内80〜100%が であり、R1〜R5の内、少なくとも、ふたつはC1〜C3
のアルキル基である。) よりなることを特徴とするセルロース系カルバメート誘
導体に係るものである。
該セルロース系カルバメート誘導体は、セルロースが有
する全水酸基の80〜100%がカルバメート結合を形
成しているものである。
すなわち、前記式中、Rの内80〜100%が である。
残り20〜0%は、一般には水素であるが、一部他の置
換基にすることもできる。
又、R1〜R5の内、少なくとも、ふたつはC1〜C3のア
ルキル基であり、好ましくはメチル基である。
残りのR1〜R5は水素である。
本発明のセルロース系誘導体の重合度は、2〜1,00
0、好ましくは10〜500である。
本発明によるセルロースのアルキル置換フェニルカルバ
メート誘導体の合成法は、通常のイソシアナートとアル
コールからウレタンを生ずる反応がそのまま適用でき
る。
例えば、セルローストリス(アルキル置換フェニル)カ
ルバメートは、三級アミン等の塩基又はスズ化合物等の
ルイス酸触媒存在下にアルキル置換フェニルイソシアナ
ートとセルロースを反応させることによって得られる。
又、イソシアナート基の合成は相当するアニリン誘導体
のアミノ基にホスゲンを作用させることにより容易に得
られる。
〔発明の効果〕
本発明のセルロース系誘導体は、機能材料として極めて
有用な物質であり、とくに光学分割用充填剤として有用
なものである。
〔実施例〕
以下本発明を実施例によって詳述するが、本発明は、こ
れらの実施例に限定されるものではない。
実施例1. セルローストリス(3,4−ジメチルフェニル)カルバ
メートの合成 微結晶セルロース(メルク社製、重合度100)1g、
ピリジン50ml、3,4−ジメチルフェニルイソシアナ
ート6.5mlを100℃で17時間加熱した後、反応混
合物をメタノール500mlに注いだ。生じた沈澱を別
乾燥した。
収 量 3.31g 収 率 89% 実施例2. セルローストリス(3,5−ジメチルフェニル)カルバ
メートの合成 実施例1と同様にして、微結晶セルロース1gと3,5
−ジメチルフェニルイソシアナート6.5mlとから、
3,5−ジメチルフェニルガルバメート誘導体を得た。
収 量 3.26g 収 率 88% 次に,本発明のセルロース系カルバメート誘導体を用い
た応用例を示す。
応用例−1 実施例−2で得られた,セルローストリス(3,5−ジ
メチルフェニル)カルバメートをシリカゲル(Fuji
Davison社製,粒径20μm,孔径800オン
グストローム,ジフェニルジクロロシラン処理済)に約
20wt%吸着させた光学分割用充添剤を薄層として用
いた。薄層は,このシリカゲルをヘキサン−四塩化炭素
(1:2)に懸濁した溶液をスライドガラス(7.5×
2.5cm)にキャストして調整した。
溶離液には,ヘキサン−2−プロパノール(90:1
0)を使用して,1−(9−アンスリル)−2,2,2
−トリフルオロエタノールの光学分割を行った。移動相
が薄層の上端近くまでくるのに,約2分半を要した。こ
の展開を3回繰返すと,ラセミ体が与える蛍光スポット
は,完全にふたつになった。そのR値は0.50及び
0.61であった。
応用例−2 実施例−2で得られた,セルローストリス(3,5−ジ
メチルフェニル)カルバメートをシリカゲル(E.メル
ク社製 Lichrospher SI4000,10
μm)に担持し,これをステンレス製カラム(長さ25
cm,内径0.46cm)に充填し,ラセミ化合物の光学分
割を行ったところ表−1に示す結果を得た。溶媒にはヘ
キサンと2−プロパノールの混合溶媒を用いた。なお,
表中k′は最初に溶出したエナンチオマーの保持容量を
示し,( )内にその旋光性を示した。
またαは分離係数を示し、Rは分離度を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式で示される構成単位 (式中、Rの内80〜100%が であり、R1〜R5の内、少なくともふたつはC1〜C3
    アルキル基である)よりなることを特徴とするセルロー
    ス系カルバメート誘導体。
JP60186875A 1985-08-26 1985-08-26 セルロ−ス系カルバメ−ト誘導体 Expired - Lifetime JPH0653763B2 (ja)

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