JPH0651464A - カラー写真要素及び写真画像の形成方法 - Google Patents

カラー写真要素及び写真画像の形成方法

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JPH0651464A
JPH0651464A JP5148178A JP14817893A JPH0651464A JP H0651464 A JPH0651464 A JP H0651464A JP 5148178 A JP5148178 A JP 5148178A JP 14817893 A JP14817893 A JP 14817893A JP H0651464 A JPH0651464 A JP H0651464A
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photographic
coupler
group
couplers
color
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JP5148178A
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William J Begley
ジェームズ ベグリー ウィリアム
Hans Gway Ling
グウェイ リング ハンス
Drake M Michno
マシュー ミチノ ドレイク
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Eastman Kodak Co
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改善されたカラー画像を形成できるカラー写
真材料を提供する。 【構成】 該カラー写真材料は、少なくとも1種の写真
ハロゲン化銀乳剤層と少なくとも2種のカプラー(A)
及び(B)の組合せとを有する支持体を含んで成る。カ
プラー(A)は、酸化済現像剤との反応時に、写真処理
の際に写真要素から洗出される化合物を形成でき、且つ
写真現像抑制剤または写真現像抑制剤を有する時限基を
放出することができる。カプラー(B)は、酸化済現像
剤との反応時に、写真処理の際に写真要素から洗出され
ない化合物を形成でき、且つ時間遅延を伴うか伴わずに
写真現像抑制剤を放出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改善された画像を形成
するため、写真処理の際に写真材料中に洗出色素を形成
することができるカプラーが少なくとも1種含まれるカ
プラーの組合せを含んで成る、写真材料及び写真処理に
関する。
【0002】
【従来の技術】写真技術分野では、写真材料及び処理に
おいて、化合物、例えばカプラー、から写真現像抑制剤
(INH)を放出させる各種の方法が認められている。
例えば、米国特許出願第 4,248,962号明細書は、写真材
料中の分子内求核置換反応によって写真的に有用な基を
放出する化合物について記載している。写真的に有用な
基を放出する手段のその他の例が、例えば米国特許出願
第 4,409,323号及び同第4,861,701号明細書に記載され
ている。写真的に有用な基を放出することができるこれ
らの化合物、とりわけカプラーは、写真的に有用な基の
拡散速度や拡散距離、並びに放出のタイミングや速度を
ある程度は制御している。
【0003】写真的に有用な基(PUG)、特に現像抑
制剤基、を放出した後に写真材料中に残存する化合物の
一部、及び酸化済発色現像剤との反応により材料中に形
成される色素は、写真処理中または写真処理後に写真材
料に望ましくない特性を付与してしまうことがよくあ
る。例えば、写真的に有用な基の放出時にカプラーから
形成された色素は、所望の画像に悪影響を与えることが
よくある。これに対する解決策の一つは、カプラー母体
に水可溶化基を有するカプラーを提供して、写真処理の
際に写真要素から洗出されるカプラーからの色素形成を
可能にする方法であった。このようなカプラーは、例え
ば米国特許出願第 4,482,629号及び同第 5,026,628号明
細書に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】写真処理の際にカプラ
ーから形成された洗出色素の除去を可能にすると同時に
改善された画像の形成を可能にする、写真材料及び写真
処理におけるカプラーの組合せを提供する必要性が存在
する。写真処理の際に化合物から形成された望ましくな
い色素の除去を可能にすると同時に、高度な制御で、銀
現像抑制剤基により重層(インターイメージ)効果を発
生及び受容することができる写真材料内の画像形成要素
を可能にする必要性がいまだに存在する。さらに、この
ようなカプラーの組合せは、現像抑制剤基の有意な修飾
を必要としてはならないことや、このような基は、該基
の最終的な末端用途に悪影響を及ぼすように放出されて
はならないという必要性が、付加された変数と共に存在
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、こうした利点
を、少なくとも1種の写真ハロゲン化銀乳剤層と別々の
少なくとも2種のカプラーの組合せとを有する支持体を
含んで成るカラー写真要素によって可能にする。前記カ
プラーのうちの少なくとも1種は、酸化済現像剤との反
応時に、写真処理の際に写真要素から洗出される化合物
を形成することができ、且つ写真現像抑制剤基を放出す
ることができるカプラー(A)である。また前記カプラ
ーのうちの少なくとも1種は、酸化済現像剤との反応時
に、カップリング離脱基を放出することができ、続いて
該離脱基が、時限基及び写真現像抑制剤基を放出するこ
とができるか、または時限基の不在において写真現像抑
制剤基を放出することができる、そのようなカプラー
(B)である。このようなカプラーの組合せは、カラー
写真要素及び処理における重層(インターイメージ)効
果、例えばカラー写真要素の緑感性層と赤感性層の間の
重層効果、の改善された仕上げを可能にするのに特に有
用である。こうしたカプラーの組合せによって、例え
ば、色飽和や、画像のセンシトメトリー曲線形状、また
画像のアキュータンスをより良好に制御することができ
る。
【0006】カプラー(A)は、酸化済現像剤、特に酸
化済発色現像剤、との反応時に、写真処理の際に写真要
素から洗い出される化合物、好ましくは色素、を形成す
ることができ、且つ写真現像抑制剤基を放出することが
できるいずれのカプラーであってもよい。カプラー
(A)は、例えば以下の式で示すことができる。
【0007】
【化3】
【0008】上式中、SOLは水可溶化基である。SO
Lは写真技術分野で知られており、例えば米国特許出願
第 5,026,628号明細書に記載されている。該水可溶化基
は、米国特許出願第 4,482,629号明細書(参照すること
によって本明細書に取り入れられる)に記載されている
ように、カルボキシル基、スルホ基及びヒドロキシル基
(これらが塩を形成してもよい)といった基から選択す
ることができ、また発色現像剤の酸化された生成物とカ
プラー(A)とのカップリング反応によって生成した色
素に良好なアルカリ溶解性を付与するに十分な親水性を
示す基である。好ましいSOL基として、−CONH
2 、−CONHCH3 、−CO2 H及び−OHが挙げら
れる。
【0009】COUPは、カプラー部分、例えばシア
ン、マゼンタまたはイエローの色素生成カプラー部分で
ある。RELは、米国特許出願第 5,026,628号明細書に
記載されているような、写真技術分野で知られている、
好ましくは写真バラスト基を含有する放出基である。n
及びpは、各々独立に0または1である。INHは、こ
れも写真技術分野で知られている、放出可能な現像抑制
剤基である。典型的な現像抑制剤基には、例えば米国特
許出願第 4,782,012号、同第 4,477,563号、同第4,886,
736号、同第 4,912,024号及び同第 5,026,628号明細書
(これらの開示を参照することによって本明細書に取り
入れる)に記載されている複素環式環を有する化合物が
含まれる。好ましい現像抑制剤基には、メルカプトテト
ラゾール、メルカプトオキサジアゾール、メルカプトチ
アジアゾール及びベンゾトリアゾールが含まれる。
【0010】カプラー(B)は、酸化済現像剤との反応
時に、カップリング離脱基を放出することができ、続い
て該離脱基が、写真技術分野で知られている時限基及び
写真現像抑制剤基を放出することができるか、または時
限基の不在において写真現像抑制剤基を放出することが
できる、いずれのカプラーであってもよい。カプラー
(B)は以下の式で示すことができる。
【0011】
【化4】
【0012】上式中、SOLは、先に記載した水可溶化
基である。COUPは、先に記載したカプラー部分、例
えばシアン、マゼンタまたはイエローの色素生成カプラ
ー部分であり、その分子の残部がカップリング位置に結
合されている。TIMEは、写真処理の際にINHを時
限放出することができる放出可能な時限基、例えば米国
特許出願第 4,409,323号及び同第 4,248,962号明細書に
記載されているような、写真技術分野で知られている時
限基である。y及びmは、0、1または2である。
【0013】好ましくは、カラー写真要素は、少なくと
も1種の写真ハロゲン化銀乳剤層と、少なくとも2種の
カプラー(A)及び(B)の組合せとを有する支持体を
含んで成り、カプラー(A)は、酸化済現像剤との反応
時に、写真処理の際に写真要素から洗出される化合物を
形成することができ、且つ写真現像抑制剤を放出するこ
とができるかまたは写真現像抑制剤を有する時限基を放
出することができ、該時限基は前記写真現像抑制剤の時
限放出を提供することができ、またカプラー(B)は、
酸化済現像剤との反応時に、写真処理の際に写真要素か
ら洗出されない化合物を形成することができ、且つ時間
遅延を伴うか伴わずに写真現像抑制剤を放出することが
でき、カプラー(A)は、以下の式:
【0014】
【化5】
【0015】そしてカプラーBは、以下の式:
【0016】
【化6】
【0017】(上式中、SOLは、水可溶化基であり;
COUPは、カプラー部分であり;TIMEは、時限基
であり;RELは、放出基であり;n及びpは、各々独
立に0または1であり;INHは、放出可能な現像抑制
剤基であり;そしてyは1または2である)で示され
る。
【0018】本明細書中の用語「可溶化基(SOL)」
は、先に記載したカプラーから生成した色素を、写真処
理の際に写真要素から洗い出すことを可能にする、任意
の水可溶化基を意味する。このような可溶化基は、先に
記載したように、CONH2もしくはCONHCH3
いったアミド基またはカルボキシ基であることが好まし
い。カプラー部分は、可溶化基を1個以上有することが
できる。前記のカプラー上の水可溶化基の種類及び数
が、写真要素中のカプラーを露光や処理前に移動性にし
てしまうことがあってはならない。所望であれば、前記
REL基やTIME基が水可溶化基を含有してもよい。
【0019】本明細書中の用語「REL基」は、カプラ
ー部分のカップリング位置に結合しており、しかもカプ
ラーの酸化カップリング時に放出されうる、写真技術分
野で知られている任意の放出基を意味する。このREL
基は、写真処理の際に前記現像抑制剤部分をいくらかで
も有意に遅れて放出させることが可能な時限基ではな
い。REL基は、好ましくは、写真バラスト基を含んで
成る。
【0020】本明細書中の用語「TIME基」は、前記
写真要素の写真処理の際に現像抑制剤基の放出を時限設
定することができる、写真技術分野で知られている任意
の時限基を意味する。時限基として、例えば、米国特許
出願第 4,409,323号、同第 4,248,962号及び同第 5,02
6,628号明細書に記載されているものが挙げられる。
【0021】本明細書で称するTIMEは、半減期で測
定される放出の遅延であり、また写真要素の現像に要す
る通常の時間にまで延長することができるが、しかしこ
れを超えることはできない。すなわち、本発明では、カ
ップリング離脱するINHの少なくとも半分が、現像期
間終了時には放出されなければならない。INHの放出
遅延は、通常は約5秒以上、好ましくは5〜600秒の
範囲内、そして典型的には10〜100秒の範囲内であ
る。この測定は、ほとんど場合、pHが10または14
の水溶液中で行うことができる。
【0022】本発明では、写真要素の現像における時限
基のREL、すなわち放出は、実質的な遅延を伴わな
い。時限基の放出は(半減期で測定して)、通常は5秒
以内の、好ましくは2〜3秒以内の、そして典型的には
1秒未満の半減期で起こりうる。先に記載したように、
半減期は、ほとんどの場合、pHが10または14の水
溶液中で測定することができる。
【0023】「pHが10の水溶液」とは、23℃でTr
iton X-100(Aldrich Chemical社(Milwaukee, WI) から
市販されている非イオン性界面活性剤)を3%含有し、
リン酸緩衝液でpHを10に調整した水溶液を意味す
る。
【0024】「pHが14の水溶液」とは、23℃でア
セトニトリルを45%、及び0.1N水酸化カリウムを55
%含有する水溶液を意味する。
【0025】
【作用】好ましいカプラー(A)は、以下の式で表され
る。
【0026】
【化7】
【0027】上式中、R1aは、水素、炭素原子数1〜3
個のアルキル基、または先に記載した可溶化基を少なく
とも1個含有するアルキルもしくはアリール基であるこ
とができ;R2a、R3a及びR4aは、各々独立に、水素、
置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリール、また
はINHの放出に悪影響を及ぼさない置換基であり;R
5aは、水素、メチル、または−NO2 、Cl、−NHS
2 R、−SO2 NHR、−OCH3 、−NHCORも
しくは−CONHR(式中、Rは炭素原子1〜10個を
含有する置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリー
ルであることができ、またINHの放出に、または酸化
済現像剤との反応で生成した色素の写真要素から洗出さ
れる性能に、悪影響を及ぼさない)のような置換基であ
ることができ;R2a、R3a及びR4aのうちの少なくとも
一つは写真バラスト基であり;sは0または1であり;
そしてINHは、放出可能な現像抑制剤基であり、また
メルカプトテトラゾール、メルカプトオキサジアゾー
ル、メルカプトチアジアゾールもしくはベンゾトリアゾ
ール抑制剤基から選択することができる。
【0028】別の好ましいカプラー(A)は、以下の式
で表される。
【0029】
【化8】
【0030】上式中、R1b及びR2bは、先に記載した可
溶化基を少なくとも1個含有する置換または未置換のア
ルキルまたはアリールであることができ;R3b、R4b
びR5bは、各々独立に、水素、置換もしくは未置換のア
ルキルもしくはアリール、またはINHの放出に悪影響
を及ぼさない置換基であり;R3b、R4b及びR5bのうち
の少なくとも一つは写真バラスト基であり;sは0また
は1であり;そしてINHは、先に記載した現像抑制剤
基である。
【0031】本明細書中の用語「炭素原子1〜10個を
含有するアルキルまたはアリール」は、例えば水可溶化
基を含有することができる、処理時に写真要素から洗い
出されるべき形成された色素の十分な水溶性を可能にす
る基を意味する。
【0032】洗出色素を形成することができるさらに別
の好ましいカプラー(A)は、以下の式で表すことがで
きる。
【0033】
【化9】
【0034】上式中、R6aは、水素、炭素原子1〜3個
を含有するアルキル、または先に記載した可溶化基を少
なくとも1個含有する置換もしくは未置換のアルキルも
しくはアリールであることができ;R7aまたはR
12a は、水素、メチル、または−NO2 、Cl、−NH
SO2 15a 、−SO2 NHR15a 、−OCH3 、−N
HCOR15a もしくは−CONHR15a のような置換基
であることができ、但しR15a は炭素原子1〜10個を
含有する置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリー
ルであることができ且つINHの放出に悪影響を及ぼさ
ず、例えば−NO2 、Cl、−OCH3 、−CONHC
3 、NHCOCH3 、SO2 NHCH3 であり;R8a
は、水素、メチル、または−NO2 、Cl、−NHSO
216a 、−SO 2 NHR16a 、−OCH3 、−NHC
OR16a または−CONHR16a のような置換基である
ことができ、但しR16a は炭素原子1〜40個を含有す
る置換または未置換のアルキルまたはアリールであるこ
とができ;R9a、R10a 及びR11a は、水素、メチル、
炭素原子1〜40個を含有する置換アルキルまたはアリ
ールであることができ;R8a、R9a、R10a 及びR11a
のうちの少なくとも一つは写真バラストを含有し;sは
0または1であることができ;R13a またはR14a は、
水素、メチル、炭素原子1〜10個を含有する置換もし
くは未置換のアルキルもしくはアリールであることがで
き;そしてINHは、先に記載した放出可能な現像抑制
剤基である。
【0035】カプラーのカップリング位置に直接に結合
しているカップリング離脱基の第一部分は、脱離反応に
より遊離するキノン−メチド基またはその他のこのよう
な基で置換されることができる分子内環化反応により遊
離するカルバメート形の基を含有してもよいことが認識
される。
【0036】洗出されない色素を生成する好ましいカプ
ラー(B)は以下の式で表される。
【0037】
【化10】
【0038】上式中、R6b及びR7bは、炭素原子1〜4
0個を含有する置換または未置換のアルキルまたはアリ
ールであることができるが、これらは置換基、例えば−
OCH3 、−NO2 、Cl、−NHSO212b 、−S
2 NHR12b 、−CONHR12b もしくは−NHCO
12b (R12b は、炭素原子1〜40個を含有する置換
または未置換のアルキルまたはアリールであることがで
きる)で任意に置換されていてもよく;R8bは、水素、
メチル、または−NO2 、Cl、−NHSO215a
−SO 2 NHR15a 、−OCH3 、−NHCOR15a
しくは−CONHR15a のような置換基であることがで
き、ここでR15a は炭素原子1〜10個を含有する置換
もしくは未置換のアルキルもしくはアリールであること
ができ且つINHの放出に悪影響を及ぼさず、例えば−
NO2 、Cl、−OCH3 、−CONHCH3 、NHC
OCH3 、SO2 NHCH3 であり;R9b及びR
10b は、水素、メチル、炭素原子1〜10個を含有する
置換または未置換のアルキルまたはアリールであること
ができ;R11b は、メチル、炭素原子1〜10個を含有
する置換アルキルまたはアリールであることができ;s
は、0または1であり;INHは、先に記載した現像抑
制剤基であり;そしてR6b及びR7bのうちの少なくとも
一方は、バラスト基を含んで成る。
【0039】洗出されない色素を生成する別の好ましい
カプラー(B)は、以下の式で表される。
【0040】
【化11】
【0041】上式中、R6cは、炭素原子1〜40個を含
有する置換または未置換のアルキルまたはアリールであ
ることができるが、これらは置換基、例えば−OCH
3 、−NO2 、Cl、−NHSO212b 、−SO2
HR12b 、−CONHR12b もしくは−NHCOR12b
(R12b は、炭素原子1〜40個を含有する置換または
未置換のアルキルまたはアリールであることができる)
で任意に置換されていてもよく;R7cは、水素、メチ
ル、または−NO2 、−OCH3 、Cl、−NHSO2
11c 、−SO2 NHR11c 、−NHCOR11c もしく
は−CONHR11c (式中、R11c は炭素原子1〜40
個を含有する置換もしくは未置換のアルキルもしくはア
リールであることができる)のような置換基であること
ができ;R8cは、水素、メチル、または−NO2 、C
l、−NHSO215a 、−SO 2 NHR15a 、−OC
3 、−NHCOR15a もしくは−CONHR15a のよ
うな置換基であることができ、ここでR15a は炭素原子
1〜10個を含有する置換もしくは未置換のアルキルも
しくはアリールであることができ且つINHの放出に悪
影響を及ぼさず、例えば−NO2 、Cl、−OCH3
−CONHCH3 、NHCOCH3 、SO2 NHCH3
であり;R9c及びR10c は、水素、メチル、炭素原子1
〜10個を含有する置換または未置換のアルキルまたは
アリールであることができ;sは、0または1であり;
INHは、先に記載した現像抑制剤基であり;そしてR
6c及びR7cのうちの少なくとも一方は、バラスト基を含
んで成る。
【0042】カプラー(B)が、現像抑制剤基の放出を
時限設定することができる時限基を含有しない場合、好
ましいカプラー(B)は以下の式で表される。
【0043】
【化12】
【0044】上式中、R15は、アミノ基または以下の
基:
【0045】
【化13】
【0046】であり;そしてR16は写真バラスト基であ
る。
【0047】カプラー(A)と共に使用できるその他の
好ましいカプラー(B)は、以下のものから選択され
る。
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】カプラー(A)の好ましい例を以下に記載
する。
【0052】
【化17】
【0053】
【化18】
【0054】
【化19】
【0055】
【化20】
【0056】
【化21】
【0057】
【化22】
【0058】
【化23】
【0059】
【化24】
【0060】
【化25】
【0061】
【化26】
【0062】
【化27】
【0063】時限基を有する好ましいカプラー(A)の
例を以下に記載する。
【0064】
【化28】
【0065】
【化29】
【0066】
【化30】
【0067】
【化31】
【0068】
【化32】
【0069】
【化33】
【0070】
【化34】
【0071】
【化35】
【0072】
【化36】
【0073】
【化37】
【0074】
【化38】
【0075】
【化39】
【0076】カプラー(B)の好ましい例を以下に記載
する。
【0077】
【化40】
【0078】
【化41】
【0079】
【化42】
【0080】上記化合物は、ニトロ基を用いて示されて
いるが、その他の電子吸引性基、例えばスルホン、ニト
リル及び塩素のようなハロゲンを使用できることは認識
される。
【0081】本発明の好ましい実施態様は、少なくとも
1種のシアン画像色素生成カプラーを含んで成る少なく
とも一つの赤感性写真ハロゲン化銀乳剤層;少なくとも
1種のマゼンタ画像色素生成カプラー、例えばピラゾロ
ン、ピラゾロトリアゾールまたはポリマー性マゼンタ画
像色素生成カプラーを含んで成る少なくとも一つの緑感
性写真ハロゲン化銀乳剤層、及び先に記載したカプラー
(A)及び(B)の組合せ;並びに少なくとも1種のイ
エロー画像色素生成カプラーを含んで成る少なくとも一
つの青感性写真ハロゲン化銀乳剤層;を有する支持体を
含んで成るカラー写真要素である。少なくとも一つのマ
ゼンタ画像色素生成層中のカプラー(A)及び(B)の
組合せが、改善されたカラー画像を提供する有利な重層
効果を可能にするのに特に有用である。
【0082】記載の写真要素におけるカプラー(A)及
び(B)の比率と濃度は、所望の画像、該要素中の特定
のハロゲン化銀乳剤、写真処理、現像抑制剤の強さ、該
要素中のその他の成分、等といった因子に依存して変化
しうる。カプラー(A)対カプラー(B)の比率は、
0.1〜20、好ましくは0.3〜15、そして典型的
には0.3〜10の範囲内にあることができる。
【0083】カプラー(A)及び(B)を含有する層に
おけるカラー画像の色相は、カプラー(A)及び(B)
から形成される色素の色相と同じであっても、また異な
っていてもよい。例えば、カプラー(A)及び(B)
は、マゼンタ色素画像を形成する画像色素生成カプラー
を含んで成る層において、シアン着色色素を生成するこ
とができる。カプラー(A)及び(B)は、パーマネン
ト色素を形成しないので、いずれの色素生成要素におい
ても、またはこれと組み合わせて接触させても、使用す
ることができる。
【0084】本明細書で用いられているように、バラス
ト基は写真技術分野で知られている。記載の写真バラス
ト基は、分子に十分なかさ高さを付与して、写真要素に
おいて、その分子を、それが塗布されている層から実質
的に拡散できないようにするような寸法及び形状の有機
基である。代表的なバラスト基には、典型的には炭素原
子8〜40個を含有する置換または未置換のアルキル、
アリール、エステル、カルボンアミド、カルバモイル、
スルホンアミド、スルファモイル、スルホン、スルホキ
シド及びアルコキシ基が含まれる。
【0085】本明細書で用いられているように、用語
「カプラー」及び「カプラー化合物」は、INHを含む
カップリング離脱基とカプラー部分とを含んだ化合物全
体をさす。用語「カプラー部分」は、化合物のカップリ
ング離脱基以外の部分をさす。
【0086】カプラー部分(COUP)は、酸化済発色
現像剤と反応してカップリング離脱基とカプラー部分と
の間の結合を開裂させるいずれの部分であってもよい。
本明細書中でのカプラー部分には、酸化済発色現像剤と
の反応で無色の生成物を生ぜしめる従来の発色カプラー
に用いられているカプラー部分、並びに酸化済発色現像
剤との反応で着色生成物を生ぜしめるカプラー部分が含
まれる。どちらのタイプのカプラー部分も、写真技術分
野の当業者には周知である。
【0087】カプラー部分は、バラスト化されていても
いなくてもよいが、但し、バラスト化されていないカプ
ラーの酸化カップリング時に生成した色素は写真要素か
ら洗い出される必要がある。カプラー部分は、モノマー
であっても、あるいは2量体、オリゴマーまたはポリマ
ーカプラーの一部であってもよい。
【0088】また、写真要素は、別の写真試薬または写
真色素を放出することができるカプラーを含んで成るこ
ともできる。本明細書における写真試薬は、放出時に、
写真要素中の成分とさらに反応する部分であり、例えば
現像抑制剤、現像促進剤、漂白抑制剤、漂白促進剤、カ
プラー(例えば、競争カプラー、色素生成カプラーまた
は現像抑制剤放出型カプラー[DIRカプラー])、色
素前駆体、色素、現像剤(例えば、競争現像剤、色素生
成現像剤またはハロゲン化銀現像剤)、銀錯生成剤、定
着剤、画像トナー、安定剤、硬膜剤、タンニング剤、カ
ブリ剤、紫外線吸収剤、カブリ防止剤、核剤、化学もし
くは分光増感剤または減感剤である。
【0089】INHは、カップリング離脱基中に予備形
成された種として存在しても、あるいはブロックされた
形態でまたは前駆体として存在してもよい。INHが特
に予備形成された現像抑制剤であっても、あるいは現像
抑制作用がブロックされていてもよい。
【0090】本発明に有用な代表的COUP基について
記載している特許及び刊行物を以下に示す。
【0091】A.酸化済発色現像剤との反応でシアン色
素を生成するカプラーについては、以下の代表的な特許
及び刊行物に記載されている:米国特許出願第 2,772,1
62号;同第 2,895,826号;同第 3,002,836号;同第 3,0
34,892号;同第 2,474,293号;同第 2,423,730号;同第
2,367,531号;同第 3,041,236号及び同第 4,333,999号
明細書、並びにAgfa Mitteilungen, Band III, pp. 156
-175 (1961) に公表されている"Farbkuppler-eine Lite
raturubersicht" 。好ましくは、このようなカプラー
は、酸化済発色現像剤との反応でシアン色素を生成する
フェノール及びナフトールである。
【0092】B.酸化済発色現像剤との反応でマゼンタ
色素を生成するカプラーについては、以下の代表的な特
許及び刊行物に記載されている:米国特許出願第 2,60
0,788号;同第 2,369,489号;同第 2,343,703号;同第
2,311,082号;同第 3,152,896号;同第 3,519,429号;
同第 3,062,653号及び同第 2,908,573号明細書、並びに
Agfa Mitteilungen, Band III, pp. 126-156 (1961) に
公表されている"Farbkuppler-eine Literaturubersich
t" 。好ましくは、このようなカプラーは、酸化済発色
現像剤との反応でマゼンタ色素を生成するピラゾロン及
びピラゾロトリアゾールである。
【0093】C.酸化済発色現像剤との反応でイエロー
色素を生成するカプラーについては、以下の代表的な特
許及び刊行物に記載されている:米国特許出願第 2,87
5,057号;同第 2,407,210号;同第 3,265,506号;同第
2,298,443号;同第 3,048,194号及び同第 3,447,928号
明細書、並びにAgfa Mitteilungen, Band III, pp. 112
-126 (1961) に公表されている"Farbkuppler-eine Lite
raturubersicht" 。好ましくは、このようなイエロー色
素生成カプラーは、ベンゾイルアセトアミド及びピバロ
イルアセトアミドのようなアシルアセトアミドである。
【0094】D.酸化済発色現像剤との反応で無色生成
物を生じるカプラーについては、以下の代表的な特許に
記載されている:英国特許第 861,138号;米国特許出願
第 3,632,345号;同第 3,928,041号;同第 3,958,993号
及び同第 3,961,959号明細書。
【0095】INHは、いずれの放出可能な現像抑制剤
基であってもよい。典型的なINH基が、例えば米国特
許出願第 4,477,563号、同第 4,782,012号、同第 4,88
6,736号、同第 4,912,024号、同第 4,959,299号及び同
第 5,026,628号明細書に記載されている。本明細書で
は、これらの開示を参照することによって取り入れる。
好ましい現像抑制剤基は、複素環式抑制剤基であり、こ
れには、例えばメルカプトテトラゾール、メルカプトオ
キサジアゾール、メルカプトチアジアゾール及びベンゾ
トリアゾールが含まれる。以下に記載する構造式A−1
〜A−8は、典型的な放出可能な現像抑制剤基を表して
いる。
【0096】
【化43】
【0097】
【化44】
【0098】上式中、Rb 、Re 、Rh 及びRi は、各
々独立に、水素、炭素原子数1〜8個の置換または未置
換アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、1−エチルペンチル、2−エトキシエチル、置換フ
ェニル、未置換フェニル;炭素原子数6〜10個の置換
または未置換フェニル;アルキルチオ、例えばメチル、
エチル、プロピル、ブチルまたはオクチルチオ;または
アルキルエステル、例えば−CO2 CH3 、−CO2
25 、−CO237 、−CO249 、−CH
2 CO2 CH3 、−CH2 CO225 、−CH2
237 、−CH2 CO249 、−CH2 CH
2 CO2 CH3 、−CH2 CH2 CO2 25 、−C
2 CH2 CO237 及び−CH2 CH2 CO2
49 ;またはアリールエステル、例えば−CO2
j 、−CH2 CO2j 、−CH2 CH2 CO2j
(Rj は置換または未置換フェニルである)であり;R
c 、Rd 、Rf 及びRg は、Rb 、Re 、Rh 及びRi
について記載したとおりであるか、あるいは各々独立
に、1種以上のハロゲン、例えばクロロ、フルオロまた
はブロモ;カルボキシル、エステルまたはその他の置換
基、例えば−NHCOCH3 、−SO2 OCH3 、−O
CH2 CH2 SO2 CH3 、−OCOCH2 CH3 、−
NHCOCH3 またはニトロ基である。
【0099】本発明の写真カプラーは、写真技術分野で
知られている手段及び方法によって写真要素に取り入れ
られることができる。露光及び処理前の写真要素におい
て、該写真カプラーは、それが写真層を通して拡散しな
いような寸法及び形状のものでなければならない。
【0100】本発明の写真要素は、発色カプラー及び発
色現像剤が、別々の処理液もしくは組成物に、または要
素中に、取り込まれている従来の技法によって処理する
ことができる。
【0101】本発明の化合物が取り込まれる写真要素
は、支持体と単一のハロゲン化銀乳剤層とを含んで成る
簡単な要素であってもよいし、また多層要素や多色要素
であってもよい。本発明の化合物は、少なくとも一つの
ハロゲン化銀乳剤層に、及び/または少なくとも一つの
別の層、例えば隣接層、に取り込まれることができ、そ
こで、乳剤層においてハロゲン化銀を現像した酸化済発
色現像剤と反応することになる。ハロゲン化銀乳剤層
は、別の写真カプラー化合物、例えば色素生成カプラ
ー、着色マスキングカプラー及び/または競争カプラ
ー、を含有しても、あるいはこれと組み合わされていて
もよい。これらの別の写真カプラーは、本発明の写真カ
プラーと同じまたは異なる色及び色相の色素を形成する
ことができる。さらに、写真要素のハロゲン化銀乳剤層
及びその他の層は、このような層に通常含まれている添
加物を含有してもよい。
【0102】各ハロゲン化銀乳剤単位は、一つ以上の層
から成ることができ、また各種の単位及び層は、互いに
関して様々に配置されることができる。
【0103】感光性ハロゲン化銀乳剤は、粗粒子、規則
粒子もしくは微粒子のハロゲン化銀結晶またはそれらの
混合物を含むことができ、また塩化銀、臭化銀、臭ヨウ
化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀、塩臭ヨウ化銀及びそれら
の混合物といったハロゲン化銀を含んで成ることができ
る。特に好ましいのは、T−粒子と従来の乳剤との組合
せである。T−粒子と立方性の高い従来の乳剤との組合
せが非常に好ましい。乳剤はネガ型であっても、また直
接ポジ型であってもよい。乳剤は、潜像を、ハロゲン化
銀粒子の主として表面に形成してもよいし、またハロゲ
ン化銀粒子の主として内部で形成してもよい。乳剤は、
化学増感や分光増感されていてもよい。乳剤は、典型的
にはゼラチン乳剤であるが、その他の親水性コロイドも
有用である。Research Disclosure, January 1983, It
em No. 22534及び米国特許第 4,434,226号明細書に記載
されているような平板状粒子感光性ハロゲン化銀が特に
有用である。
【0104】支持体は、写真要素に用いられているいず
れの支持体であってもよい。典型的な支持体には、硝酸
セルロースフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリビ
ニルアセタールフィルム、ポリエチレンテレフタレート
フィルム、ポリカーボネートフィルム及び関連フィルム
または樹脂材料並びにガラス、紙、金属、等が含まれ
る。典型的には、柔軟性の支持体、例えばポリマーフィ
ルムや紙の支持体が用いられる。紙支持体は、アセチル
化されていてもよいし、またバライタ及び/またはα−
オレフィンポリマー、とりわけ炭素原子2〜10個を含
有するα−オレフィンのポリマー、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−ブテンコポリマー、等
で被覆されていてもよい。
【0105】記載の写真カプラーは、現像抑制剤基を放
出する写真カプラーと同様に写真要素において使用する
ことができる。しかしながら、INHの放出を制御する
性能が改善されているため、本発明のカプラーによっ
て、向上した効果、またはより選択性の高い効果が可能
となる。
【0106】現像抑制剤を放出する記載のカプラーは、
カラー写真要素中の一つ以上のハロゲン化銀乳剤単位
に、含まれていてもよいし、また反応的に組み合わされ
ていてもよい。ハロゲン化銀乳剤単位が2層以上から成
る場合には、このような層の一つ以上が記載のカプラー
を含有してもよく、また同じ分光感度の乳剤の、相対感
度により分けられた層を使用すると好ましい。層は、当
該技術分野で従来より用いられているその他の写真カプ
ラーを含有することができる。本発明の要素及び乳剤に
使用するのに適した材料についての以下の記述では、Re
search Disclosure、1978年12月、Item 17643 (Indust
rial Opportunities Ltd., Homewell Havent, Hampshir
e P09 1EF, U.K.)を参照し、その開示を本明細書に取り
入れる。この刊行物を、用語「Research Disclosure」
で以降称するものとする。
【0107】写真要素は、Research Disclosure Sectio
n XVIIとその中に記載されている参考文献に記載されて
いる各種支持体表面に塗布することができる。
【0108】写真要素は、Research Disclosure Sectio
n XVIII に記載されているように、化学線、典型的には
スペクトルの可視領域の化学線に暴露して潜像を形成さ
せた後、Research Disclosure Section XIX に記載され
ているように処理して可視色素像を形成させることがで
きる。可視色素像を形成させるための処理には、要素を
発色現像剤と接触させて現像可能なハロゲン化銀を還元
し且つ発色現像剤を酸化する工程が含まれる。酸化され
た発色現像剤が順にカプラーと反応して色素を生成す
る。
【0109】本発明に有用な好ましい発色現像剤は、p
−フェニレンジアミン類である。特に好ましいものとし
て、4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩;4
−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸
塩;4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−
(メタンスルホンアミド)エチルアニリンスルフェート
水和物;4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ヒドロキシエチルアニリンスルフェート;4−アミノ
−3−β−(メタンスルホンアミド)−エチル−N,N
−ジエチルアニリン塩酸塩;及び4−アミノ−N−エチ
ル−N−(2−メトキシエチル)−m−トルイジンジ−
p−トルエンスルホン酸が挙げられる。
【0110】記載の写真材料及び方法は、写真技術分野
で有用であることが知られている写真ハロゲン化銀乳剤
及び添加物と共に使用することができ、例えばResearch
Disclosure、1989年12月、Item 308,119に記載されて
おり、本明細書ではこれを参照することによって取り入
れる。
【0111】ネガ型ハロゲン化銀を使用すると、先に記
載の処理工程によってネガ像が得られる。ポジ(または
反転)像を得るために、この工程の前に非発色現像剤で
処理して露光済ハロゲン化銀を現像するが色素を生成さ
せず、その後要素を均一にカブらせて未露光ハロゲン化
銀を現像可能にさせてもよい。代わりに、直接ポジ乳剤
を使用してポジ像を得ることもできる。
【0112】現像に続いて、銀とハロゲン化銀を除去す
るための漂白、定着または漂白−定着工程、水洗工程及
び乾燥工程といった従来の工程が行われる。
【0113】記載の化合物は、米国特許出願第 724,553
号明細書及び米国特許出願第号明細書に記載されてい
る、有機化合物の合成技術分野で知られている反応及び
方法によって調製することができる。本明細書ではこれ
らの開示を参照することによって取り入れる。
【0114】本発明のDIR化合物が取り込まれる写真
要素は、多層、多色要素であることが好ましい。本発明
のDIR化合物は、現像抑制剤を放出して、別のカラー
記録の色補正及びアキュータンスのために別の層にイン
ターイメージを引き起こすと同様に、層内アキュータン
スの効果を向上させることができる。上記効果の他に、
これらのDIR化合物は、それら自身のカラー記録を、
重層インターイメージ効果(IIE)の非常に良好な受
容体にするのに非常に有効である。このIIEを受容す
る性能が向上した結果、アキュータンス及び色飽和が著
しく改善される。
【0115】
【実施例】以下の実施例は、本発明をさらに例示するも
のである。
【0116】実施例1 以下の実施例とデータは、記載のカプラーの組合せを含
んで成るカラー写真材料を例示するものである。
【0117】三酢酸セルロースのフィルム支持体上に以
下の層を塗布した(塗布量の単位はグラム/平方メート
ルである)。
【0118】層1{ハレーション防止層} 2.691 g/m2のゼラチンと、0.323 g/m2の銀を含有するブ
ラックコロイド銀ゾル。
【0119】層2{低感度シアン層} 1.3 g/m2の中寸法平板状乳剤[ヨウ化物3.0 モル%]と
1.1 g/m2の小立方状乳剤[ヨウ化物3.5 モル%]との2
種の赤増感ヨウ臭化銀粒子の配合物、3.0 g/m2のゼラチ
ン、0.87 g/m2 のシアン画像形成カプラーC−1、0.06
5 g/m2のDIRカプラーD−1、0.01 g/m2 の漂白促進
剤放出型カプラーD−2及び0.036 g/m2のカブリ防止剤
4-ヒドロキシ -6-メチル-1,3,3a,7-テトラアザインデ
ン。
【0120】層3{高感度シアン層} 0.81 g/m2 の赤増感平板状ヨウ臭化銀乳剤[ヨウ化物6.
0 モル%]、0.151 g/m2のシアン色素生成画像カプラー
C−1、0.065 g/m2のDIR化合物D−1、0.032 g/m2
のD−3、1.68 g/m2 のゼラチン及び0.036 g/m2のカブ
リ防止剤4-ヒドロキシ -6-メチル-1,3,3a,7-テトラアザ
インデン。
【0121】層4{中間層} 0.054 g/m2の酸化済現像剤掃去剤 N,N-(4-ヒドロキシ-
1,3- フェニレン) ビス[4-(ドデシルオキシ) ベンゼン
スルホンアミド] 及び1.3 g/m2のゼラチン。
【0122】層5{低感度マゼンタ層} 0.54 g/m2 の緑増感平板状ヨウ臭化銀乳剤[ヨウ化物6.
0 モル%]、0.26 g/m 2 の緑増感平板状乳剤[ヨウ化物
1.5 モル%]、0.344 g/m2のマゼンタ色素生成画像カプ
ラーM−1、0.075 g/m2のDIR化合物D−1、0.108
g/m2のマスキングカプラーM−2、1.64 g/m2 のゼラチ
ン及び0.036 g/m2のカブリ防止剤4-ヒドロキシ -6-メチ
ル-1,3,3a,7-テトラアザインデン。
【0123】層6{高感度マゼンタ層} 0.754 g/m2の高感度乳剤[ヨウ化物3.0 モル%]と0.53
8 g/m2の中感度乳剤[ヨウ化物3.0 モル%]との2種の
緑増感平板状ヨウ臭化銀粒子の配合物、0.151g/m2のマ
ゼンタ色素生成画像カプラーM−1、0.065 g/m2のマス
キングカプラーM−2、1.40 g/m2 のゼラチン、表1に
記載したDIRカプラー及び0.036 g/m2のカブリ防止剤
4-ヒドロキシ -6-メチル-1,3,3a,7-テトラアザインデ
ン。
【0124】層7{イエローフィルター層} 0.86 g/m2 のゼラチン、0.043 g/m2のCarey Lea 銀及び
0.054 g/m2の酸化済現像剤掃去剤 N,N-(4-ヒドロキシ-
1,3- フェニレン) ビス[4-(ドデシルオキシ) ベンゼン
スルホンアミド] 及び1.3 g/m2のゼラチン。
【0125】層8{低感度イエロー層} 0.36 g/m2 の青増感平板状ヨウ臭化銀乳剤[ヨウ化物3.
0 モル%]、0.10 g/m 2 の青増感平板状臭ヨウ化乳剤
[ヨウ化物3.0 モル%]、1.73 g/m2 のゼラチン、0.88
3 g/m2のイエロー色素生成画像カプラーY−1及び0.09
7 g/m2のDIRカプラーD−4。
【0126】層9{高感度イエロー層} 0.43 g/m2 の青増感平板状ヨウ臭化銀乳剤[ヨウ化物3.
0 モル%]、0.807 g/m2のゼラチン、0.513 g/m2のイエ
ロー色素生成画像カプラーY−1及び0.032 g/m2のDI
RカプラーD−4。
【0127】層10{保護オーバーコート及びUVフィ
ルター層} 1.24 g/m2 のゼラチン、0.23 g/m2 の臭化銀リップマン
乳剤、0.23 g/m2 のUV吸収剤及び全ゼラチン重量の1.
8%のビス(ビニルスルホニル)メタン。
【0128】写真記録材料を記載のように製作した。層
6(高感度マゼンタ層)において以下の改変を施した:
表1に記載したカプラーの組合せを使用した。その結果
を使用濃度で以下の表1に記載する。
【0129】以下の実施例とデータは、両方共が洗出色
素を形成するDIRカプラーの組合せを含んで成るカラ
ー写真要素を例示するものである。実施例1の結果を以
下の表1に記載する。
【0130】
【表1】
【0131】1)緑色光のみの露光から得られた緑色コ
ントラスト 2)白色光の露光から得られた緑色コントラスト 3)ガンマ(GのG)/ガンマ(NのG) 4)白色光のみの露光から得られた赤色コントラスト
【0132】このデータは、ガンマ比率で測定した緑色
のインターイメージ効果が、カプラーUDIR−1の量
が増加するにつれて増大していることを示している。ま
た、赤色画像のコントラストは、カプラーUDIR−1
の量が増加するにつれて低下した。赤色記録コントラス
トの低下は、赤に対する緑の重層効果を示唆している。
【0133】実施例2 以下の実施例とデータは、洗出型色素を形成するアセト
アニリド型DIRカプラーと洗出型色素を形成しないD
IRカプラーとの組合せを含んで成るカラー写真要素を
例示するものである。
【0134】アセトアニリド系カプラーであるカプラー
UDIR−5及びカプラーDIR−1を用いて、実施例
1に記載した手順を繰り返した。その結果を以下の表2
に示す。
【0135】
【表2】
【0136】このデータは、重層効果の制御におけるU
DIR−5とDIR−1との組合せの効果を例示してい
る。
【0137】実施例3 以下の実施例とデータは、各々が洗出型色素を形成する
2種のDIRカプラーの組合せを含んで成るカラー写真
要素を例示するものである。
【0138】以下の表3に記載した濃度でカプラーUD
IR−1及びUDIR−2を用いて、実施例1に記載の
手順を繰り返した。
【0139】
【表3】
【0140】実施例4 以下の実施例とデータは、どちらのカプラーも洗出色素
を形成するDIRカプラーの別の組合せを含んで成るカ
ラー写真要素を例示するものである。
【0141】前記カプラーの代わりに以下の表4に記載
したDIRカプラーを用いて、実施例1に記載の手順を
繰り返した。
【0142】
【表4】
【0143】実施例5〜8 以下の実施例とデータは、DIRカプラーの別の組合せ
を含んで成るカラー写真要素を例示するものである。
【0144】前記DIRカプラーの代わりに以下の表5
〜8に記載したDIRカプラーを用いて、実施例1に記
載の手順を繰り返した。表5は、どちらのDIRカプラ
ーも洗出色素を形成する別の実施例である。表6〜8
は、一方のDIRカプラーは洗出色素を形成するが、第
二のものは洗出色素を形成しない例である。
【0145】
【表5】
【0146】
【表6】
【0147】
【表7】
【0148】
【表8】
【0149】実施例で用いられているカプラーの構造式
を以下に示す。
【0150】
【化45】
【0151】
【化46】
【0152】
【化47】
【0153】
【化48】
【0154】
【化49】
【0155】
【化50】
【0156】
【化51】
【0157】
【化52】
【0158】
【化53】
【0159】
【化54】
【0160】
【化55】
【0161】
【化56】
【0162】
【化57】
【0163】
【化58】
【0164】
【化59】
【0165】
【化60】
【0166】
【化61】
【0167】本発明のさらなる実施態様を請求項との関
係で以下に箇条書にする。
【0168】カプラー(A)が以下の式で示される、請
求項に記載したカラー写真要素:
【0169】
【化62】
【0170】上式中、R1aは、水素、炭素原子数1〜3
個のアルキル基、可溶化基を少なくとも1個含有するア
ルキル、アリールから選択され;R2a、R3a及びR
4aは、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはア
リール、及びINHの放出に悪影響を及ぼさない置換基
から選択され;R5aは、水素、メチル、−NO2 、C
l、−NHSO2 R、−SO2 NHR、−OCH3 、−
NHCORもしくは−CONHR(式中、Rは炭素原子
1〜10個を含有する置換もしくは未置換のアルキルも
しくはアリールであり、またINHの放出に悪影響を及
ぼさない)から選択され;R2a、R3a及びR4aのうちの
少なくとも一つは写真バラスト基であり;TIMEは、
時限基であり;sは、0または1であり;そしてINH
は、放出可能な現像抑制剤基である。
【0171】カプラー(A)が以下の式で示される、請
求項に記載したカラー写真要素:
【0172】
【化63】
【0173】上式中、R1b及びR2bは、可溶化基を少な
くとも1個含有する置換または未置換のアルキルから選
択され;R3b、R4b及びR5bは、水素、置換もしくは未
置換のアルキルもしくはアリール、及びINHの放出に
悪影響を及ぼさない置換基から選択され;sは、0また
は1であり;R3b、R4b及びR5bのうちの少なくとも一
つは写真バラスト基であり;TIMEは、時限基であ
り;そしてINHは、現像抑制剤基である。
【0174】カプラー(B)が以下の式で示される、請
求項に記載したカラー写真要素:
【0175】
【化64】
【0176】上式中、R6b及びR7bは、炭素原子1〜4
0個を含有する置換または未置換のアルキルまたはアリ
ールから選択され;R8bは、水素、メチル、−NO2
Cl、−NHSO215a 、−SO2 NHR15a 、−O
CH3 、−NHCOR15a 及び−CONHR15a (R
15a は炭素原子1〜10個を含有する置換もしくは未置
換のアルキルもしくはアリールから選択され、且つIN
Hの放出に悪影響を及ぼさない)から選択され;R9b
びR10b は、水素、メチル、炭素原子1〜10個を含有
する置換または未置換のアルキルまたはアリールから選
択され;R11b は、メチル、炭素原子1〜10個を含有
する置換アルキルまたはアリールであることができ;s
は、0または1であり;INHは、現像抑制剤基であ
り;そしてR6b及びR7bのうちの少なくとも一方は、バ
ラスト基を含んで成る。
【0177】R6b及びR7bが、−OCH3 、−NO2
Cl、−NHSO212b 、−SO 2 NHR12b 、−C
ONHR12b もしくは−NHCOR12b (R12b は、炭
素原子1〜40個を含有する置換または未置換のアルキ
ルまたはアリールから選択される)から成る少なくとも
1個の基で置換されている、請求項に記載したカラー写
真要素。
【0178】カプラー(B)が以下の式で示される、請
求項に記載したカラー写真要素:
【0179】
【化65】
【0180】上式中、R6cは、炭素原子1〜40個を含
有する置換または未置換のアルキルまたはアリールから
選択され;R7cは、水素、メチル、または−NO2 、−
OCH3 、Cl、−NHSO2 11c 、−SO2 NHR
11c 、−NHCOR11c もしくは−CONHR11c (式
中、R11c は炭素原子1〜40個を含有する置換もしく
は未置換のアルキルもしくはアリールであることができ
る)のような置換基であることができ;R8cは、水素、
メチル、−NO2 、Cl、−NHSO215a 、−SO
2 NHR15a 、−OCH3 、−NHCOR15a 及び−C
ONHR15a (R15a は炭素原子1〜10個を含有する
置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリールから選
択され、且つINHの放出に悪影響を及ぼさない)から
選択され;R9c及びR10c は、水素、メチル、炭素原子
1〜10個を含有する置換または未置換のアルキルまた
はアリールから選択され;sは、0または1であり;I
NHは、現像抑制剤基であり;そしてR6c及びR7cのう
ちの少なくとも一方は、バラスト基を含んで成る。
【0181】カプラー(B)が以下の式で示される、請
求項に記載したカラー写真要素:
【0182】
【化66】
【0183】上式中、R15は、アミノ基または1−ピロ
リジン基であり、そしてR16は写真バラスト基である。
【0184】カプラー(A)が以下の式の少なくとも一
つで示される、請求項に記載したカラー写真要素:
【0185】
【化67】
【0186】
【化68】
【0187】カプラー(A)が以下の式:
【0188】
【化69】
【0189】(上式中、R1aは、水素、炭素原子数1〜
3個のアルキル基、可溶化基を少なくとも1個含有する
アルキル、アリールから選択され;R2a、R3a及びR4a
は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリ
ール、及びINHの放出に悪影響を及ぼさない置換基か
ら選択され;R5aは、水素、メチル、または−NO2
Cl、−NHSO2 R、−SO2 NHR、−OCH3
−NHCORもしくは−CONHR(式中、Rは炭素原
子1〜10個を含有する置換もしくは未置換のアルキル
もしくはアリールであり、またINHの放出に悪影響を
及ぼさない)のような置換基から選択され;R2a、R3a
及びR4aのうちの少なくとも一つは写真バラスト基であ
り;TIMEは、時限基であり;sは、0または1であ
り;そしてINHは、放出可能な現像抑制剤基である)
で示され、且つカプラー(B)が以下の式:
【0190】
【化70】
【0191】(上式中、R6b及びR7bは、炭素原子1〜
40個を含有する置換または未置換のアルキルまたはア
リールから選択され;R8bは、水素、メチル、−NO
2 、Cl、−NHSO215a 、−SO2 NHR15a
−OCH3 、−NHCOR15a 及び−CONHR
15a (R15a は炭素原子1〜10個を含有する置換もし
くは未置換のアルキルもしくはアリールから選択され、
且つINHの放出に悪影響を及ぼさない)から選択さ
れ;R9b及びR10b は、水素、メチル、炭素原子1〜1
0個を含有する置換または未置換のアルキルまたはアリ
ールから選択され;R11b は、メチル、炭素原子1〜1
0個を含有する置換アルキルまたはアリールであること
ができ;sは、0または1であり;INHは、現像抑制
剤基であり;そしてR6b及びR7bのうちの少なくとも一
方は、バラスト基を含んで成る)で示される、請求項に
記載したカラー写真要素。
【0192】カプラー(A)が以下の式:
【0193】
【化71】
【0194】(上式中、R1aは、水素、炭素原子数1〜
3個のアルキル基、可溶化基を少なくとも1個含有する
アルキル、アリールから選択され;R2a、R3a及びR4a
は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリ
ール、及びINHの放出に悪影響を及ぼさない置換基か
ら選択され;R5aは、水素、メチル、または−NO2
Cl、−NHSO2 R、−SO2 NHR、−OCH3
−NHCORもしくは−CONHR(式中、Rは炭素原
子1〜10個を含有する置換もしくは未置換のアルキル
もしくはアリールであり、またINHの放出に悪影響を
及ぼさない)のような置換基から選択され;R2a、R3a
及びR4aのうちの少なくとも一つは写真バラスト基であ
り;TIMEは、時限基であり;sは、0または1であ
り;そしてINHは、放出可能な現像抑制剤基である)
で示され、且つカプラー(B)が以下の式:
【0195】
【化72】
【0196】(上式中、R6cは、炭素原子1〜40個を
含有する置換または未置換のアルキルまたはアリールか
ら選択され;R7cは、水素、メチル、または−NO2
−OCH3 、Cl、−NHSO2 11c 、−SO2 NH
11c 、−NHCOR11c もしくは−CONHR
11c (式中、R11c は炭素原子1〜40個を含有する置
換もしくは未置換のアルキルもしくはアリールであるこ
とができる)のような置換基であることができ;R
8cは、水素、メチル、−NO2 、Cl、−NHSO2
15a 、−SO2 NHR15a 、−OCH3 、−NHCOR
15a 及び−CONHR15a (R15a は炭素原子1〜10
個を含有する置換もしくは未置換のアルキルもしくはア
リールから選択され、且つINHの放出に悪影響を及ぼ
さない)から選択され;R9c及びR10c は、炭素原子1
〜10個を含有する置換または未置換のアルキルまたは
アリールから選択され;sは、0または1であり;IN
Hは、現像抑制剤基であり;そしてR6c及びR7cのうち
の少なくとも一方は、バラスト基を含んで成る)で示さ
れる、請求項に記載したカラー写真要素。
【0197】カプラー(A)が以下の式:
【0198】
【化73】
【0199】(上式中、R1aは、水素、炭素原子数1〜
3個のアルキル基、可溶化基を少なくとも1個含有する
アルキル、アリールから選択され;R2a、R3a及びR4a
は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリ
ール、及びINHの放出に悪影響を及ぼさない置換基か
ら選択され;R5aは、水素、メチル、または−NO2
Cl、−NHSO2 R、−SO2 NHR、−OCH3
−NHCORもしくは−CONHR(式中、Rは炭素原
子1〜10個を含有する置換もしくは未置換のアルキル
もしくはアリールであり、またINHの放出に悪影響を
及ぼさない)のような置換基から選択され;R2a、R3a
及びR4aのうちの少なくとも一つは写真バラスト基であ
り;TIMEは、時限基であり;sは、0または1であ
り;そしてINHは、放出可能な現像抑制剤基である)
で示され、且つカプラー(B)が以下の式:
【0200】
【化74】
【0201】(上式中、R15は、アミノ基または1−ピ
ロリジン基であり、そしてR16は写真バラスト基であ
る)で示される、請求項に記載したカラー写真要素。
【0202】カプラー(A)が以下の式:
【0203】
【化75】
【0204】(上式中、R1b及びR2bは、可溶化基を少
なくとも1個含有する置換または未置換のアルキルから
選択され;R3b、R4b及びR5bは、水素、置換もしくは
未置換のアルキルもしくはアリール、及びINHの放出
に悪影響を及ぼさない置換基から選択され;sは、0ま
たは1であり;R3b、R4b及びR5bのうちの少なくとも
一つは写真バラスト基であり;TIMEは、時限基であ
り;そしてINHは、現像抑制剤基である)で示され、
且つカプラー(B)が以下の式:
【0205】
【化76】
【0206】(上式中、R6b及びR7bは、炭素原子1〜
40個を含有する置換または未置換のアルキルまたはア
リールから選択され;R8bは、水素、メチル、−NO
2 、Cl、−NHSO215a 、−SO2 NHR15a
−OCH3 、−NHCOR15a 及び−CONHR
15a (R15a は炭素原子1〜10個を含有する置換もし
くは未置換のアルキルもしくはアリールから選択され、
且つINHの放出に悪影響を及ぼさない)から選択さ
れ;R9b及びR10b は、水素、メチル、炭素原子1〜1
0個を含有する置換または未置換のアルキルまたはアリ
ールから選択され;R11b は、メチル、炭素原子1〜1
0個を含有する置換アルキルまたはアリールであること
ができ;sは、0または1であり;INHは、現像抑制
剤基であり;そしてR6b及びR7bのうちの少なくとも一
方は、バラスト基を含んで成る)で示される、請求項に
記載したカラー写真要素。
【0207】カプラー(A)が以下の式:
【0208】
【化77】
【0209】(上式中、R1b及びR2bは、可溶化基を少
なくとも1個含有する置換または未置換のアルキルから
選択され;R3b、R4b及びR5bは、水素、置換もしくは
未置換のアルキルもしくはアリール、及びINHの放出
に悪影響を及ぼさない置換基から選択され;sは、0ま
たは1であり;R3b、R4b及びR5bのうちの少なくとも
一つは写真バラスト基であり;TIMEは、時限基であ
り;そしてINHは、現像抑制剤基である)で示され、
且つカプラー(B)が以下の式:
【0210】
【化78】
【0211】(上式中、R6cは、炭素原子1〜40個を
含有する置換または未置換のアルキルまたはアリールか
ら選択され;R7cは、水素、メチル、または−NO2
−OCH3 、Cl、−NHSO2 11c 、−SO2 NH
11c 、−NHCOR11c もしくは−CONHR
11c (式中、R11c は炭素原子1〜40個を含有する置
換もしくは未置換のアルキルもしくはアリールであるこ
とができる)のような置換基であることができ;R
8cは、水素、メチル、−NO2 、Cl、−NHSO2
15a 、−SO2 NHR15a 、−OCH3 、−NHCOR
15a 及び−CONHR15a (R15a は炭素原子1〜10
個を含有する置換もしくは未置換のアルキルもしくはア
リールから選択され、且つINHの放出に悪影響を及ぼ
さない)から選択され;R9c及びR10c は、炭素原子1
〜10個を含有する置換または未置換のアルキルまたは
アリールから選択され;sは、0または1であり;IN
Hは、現像抑制剤基であり;そしてR6c及びR7cのうち
の少なくとも一方は、バラスト基を含んで成る)で示さ
れる、請求項に記載したカラー写真要素。
【0212】カプラー(A)が以下の式:
【0213】
【化79】
【0214】(上式中、R1b及びR2bは、可溶化基を少
なくとも1個含有する置換または未置換のアルキルから
選択され;R3b、R4b及びR5bは、水素、置換もしくは
未置換のアルキルもしくはアリール、及びINHの放出
に悪影響を及ぼさない置換基から選択され;sは、0ま
たは1であり;R3b、R4b及びR5bのうちの少なくとも
一つは写真バラスト基であり;TIMEは、時限基であ
り;そしてINHは、現像抑制剤基である)で示され、
且つカプラー(B)が以下の式:
【0215】
【化80】
【0216】(上式中、R15は、アミノ基または1−ピ
ロリジン基であり、そしてR16は写真バラスト基であ
る)で示される、請求項に記載したカラー写真要素。
【0217】カプラー(B)が、以下の化合物から選択
されている、請求項に記載したカラー写真要素。
【0218】
【化81】
【0219】
【化82】
【0220】
【化83】
【0221】写真ハロゲン化銀乳剤層が画像色素生成カ
プラーを含んで成る、請求項に記載したカラー写真要
素。
【0222】カプラー(A)及び(B)がナフトール系
またはアシルアセトアミド系カプラーであり、且つ写真
ハロゲン化銀乳剤層が少なくとも1種のマゼンタ画像色
素生成カプラーを含んで成る、請求項に記載したカラー
写真要素。
【0223】少なくとも1種のシアン画像色素生成カプ
ラーを含んで成る少なくとも1種の赤感性写真ハロゲン
化銀乳剤層を有する支持体を含んで成る、請求項に記載
したカラー写真要素において、少なくとも1種の緑感性
写真ハロゲン化銀乳剤層が、少なくとも1種のマゼンタ
画像色素生成カプラーと、請求項1に記載したカプラー
(A)及び(B)の組合せとを含んで成り、そして少な
くとも1種の青感性写真ハロゲン化銀乳剤層が、少なく
とも1種のイエロー画像色素生成カプラーを含んで成
る、前記カラー写真要素。
【0224】写真ハロゲン化銀乳剤が、第一の色相を有
する画像色素の形成を可能にする画像色素生成カプラー
を含んで成り、そしてカプラー(A)及び(B)が、該
画像色素生成カプラーから形成された色素の第一の色相
と同じまたは異なる第二の色相を有する色素を形成する
ことができる、請求項1に記載したカラー写真要素。
【0225】
【発明の効果】本発明は、写真処理の際にカプラーから
形成された洗出色素の除去を可能にすると同時に、改善
された画像の形成を可能にする、写真材料におけるカプ
ラーの組合せを提供する。本発明は、こうした利点を、
少なくとも1種の写真ハロゲン化銀乳剤層と別々の少な
くとも2種のカプラーの組合せとを有する支持体を含ん
で成るカラー写真要素によって実現する。前記カプラー
のうちの少なくとも1種は、酸化済現像剤との反応時
に、写真処理の際に写真要素から洗出される化合物を形
成することができ、且つ写真現像抑制剤基を放出するこ
とができるカプラー(A)である。また前記カプラーの
うちの少なくとも1種は、酸化済現像剤との反応時に、
カップリング離脱基を放出することができ、続いて該離
脱基が、時限基及び写真現像抑制剤基を放出することが
できるか、または時限基の不在において写真現像抑制剤
基を放出することができる、そのようなカプラー(B)
である。このようなカプラーの組合せは、カラー写真要
素及び処理における重層(インターイメージ)効果、例
えばカラー写真要素の緑感性層と赤感性層の間の重層効
果、の改善された仕上げを可能にするのに特に有用であ
る。こうしたカプラーの組合せによって、例えば、色飽
和や、画像のセンシトメトリー曲線形状、また画像のア
キュータンスをより良好に制御することが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドレイク マシュー ミチノ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,グリーン パイン レーン 9

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の写真ハロゲン化銀乳剤
    層と少なくとも2種のカプラー(A)及び(B)の組合
    せとを有する支持体を含んで成るカラー写真要素におい
    て、カプラー(A)は、酸化済現像剤との反応時に、写
    真処理の際に写真要素から洗出される化合物を形成する
    ことができ、且つ写真現像抑制剤を放出することができ
    るかまたは写真現像抑制剤を有する時限基を放出するこ
    とができ、該時限基は前記写真現像抑制剤の時限放出を
    提供することができ、またカプラー(B)は、酸化済現
    像剤との反応時に、写真処理の際に写真要素から洗出さ
    れない化合物を形成することができ、且つ時間遅延を伴
    うか伴わずに写真現像抑制剤を放出することができ、カ
    プラー(A)は、以下の式: 【化1】 そしてカプラー(B)は、以下の式: 【化2】 (上式中、SOLは、水可溶化基であり;COUPは、
    カプラー部分であり;TIMEは、時限基であり;RE
    Lは、放出基であり;n及びpは、各々独立に0または
    1であり;INHは、放出可能な現像抑制剤基であり;
    そしてyは1または2である)で表される、前記カラー
    写真要素。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の別々の少なくとも2種
    のカプラーの組合せの存在下で露光済写真ハロゲン化銀
    乳剤層を発色現像剤で現像する工程を含んで成る、写真
    画像の形成方法。
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