JPH08240892A - 酸化された現像主薬の掃去剤を含有する写真要素 - Google Patents

酸化された現像主薬の掃去剤を含有する写真要素

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JPH08240892A
JPH08240892A JP8005107A JP510796A JPH08240892A JP H08240892 A JPH08240892 A JP H08240892A JP 8005107 A JP8005107 A JP 8005107A JP 510796 A JP510796 A JP 510796A JP H08240892 A JPH08240892 A JP H08240892A
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John V Nelson
ビクター ネルソン ジョン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 層間の色汚染、汚れを防止し、カブリを減少
させる新規クラスの被酸化現像主薬用反応性掃去剤を提
供する。 【解決手段】 ヒドラジド化合物が次式を有することを
特徴とする、被酸化現像主薬の掃去剤として機能するヒ
ドラジド化合物をそれと組合わせて含有する、少なくと
も一層のハロゲン化銀乳剤層を有する支持体を含んでな
る写真要素: 【化1】 (式中、各Xは、独立して、水素原子もしくは途中開裂
性基;R1 は、電子吸引性かつ水可溶化基、各R2 は、
独立して、水素原子もしくは一価の有機置換基;R3
は、バラスト化基;各R4 は、独立して、水素原子もし
くは一価の有機置換基;iは、1〜4の整数、そしてj
は、1〜4の整数である)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的に写真、特
に少なくとも一層の放射線感受性ハロゲン化銀乳剤層を
含んでなる写真要素に関する。具体的には、本発明は酸
化された現像主薬の掃去剤としてはたらく化合物を含有
する改良された写真要素に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化された現像主薬(以下、「被酸化現
像主薬」という)が、写真要素内で望ましくない場所も
しくは望ましくない時に反応するのを、掃去剤が防止す
るように写真要素に掃去剤を添加することは当該技術分
野では公知である。特に、被酸化現像主薬が、それが生
成された画像形成層から、誤った層でそれが色素を生成
することができる別のカラー記録に拡散することは望ま
しくない。また、いくつかのフォーマットでは、現像の
早い段階で被酸化現像主薬が色素を生成することは、足
スケール及びカブリ濃度にとって好ましくない。一般的
に、掃去剤は永久的な色素を形成せずに被酸化現像主薬
を減少させるかもしくは除去し、汚染も生じさせない
し、写真活性を有するフラグメントも放出しない。ま
た、非拡散性基(バラスト)を組み込むことによるか、
もしくはポリマー鎖に結合することによって、一般的
に、被酸化現像主薬を要素中で実質的に不動にする。
【0003】既知の被酸化現像主薬用の掃去剤には、米
国特許第3,700,453号及び同4,732,84
5号明細書記載のバラスト化ヒドロキノン(1,4−ジ
ヒドロキシベンゼン)化合物;米国特許第4,474,
874号明細書記載のバラスト化没食子酸(1,2,3
−トリヒドロキシベンゼン)化合物;米国特許第4,2
05,987号及び同4,447,523号明細書記載
のバラスト化スルホンアミドフェノール類;並びに米国
特許第3,770,431号明細書記載のバラスト化レ
ゾルシノール(1,3−ジヒドロキシベンゼン)化合物
が含まれる。そのような既知の物質は、その活性が十分
でなく多くの物質使用量を要するので、コスト、貯蔵及
び取扱いの心配が増加し、そしてより厚い層を必要と
し、従って、増加した散乱経路長のために鮮鋭さが低下
する。さらに、これらの既知の物質は、酸化状態に敏感
なので、長期保存に対する安定性が不十分であることが
多い。そして最終的には、これらの物質の多くは処理時
に汚れもしくは着色された残留物を生成する。
【0004】また、被酸化現像主薬用掃去剤としてカラ
ー写真要素にある種のヒドラジド化合物を用いることも
知られている。例えば、米国特許第4,923,787
号明細書には、次式、
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1 は、電子供与性基であり、R
2 は、水素、アルキル、アルコキシ、アリール、アリー
ルオキシ、アラルキルもしくはアミノであり、そしてn
は、1もしくは2である)のヒドラジド類を用いること
が記載されており;そして特開平4−238347号明
細書(平成4年8月26日公開)には、次式、
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1 、R2 及びR3 は、水素、ハ
ロゲン、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アリール
オキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アシルアミノ、
スルホニル、カルバモイル、スルファモイルもしくはス
ルホであり、R1 及びR2 は、結合して環構造を形成す
ることができ;R4 、R6 及びR7 は、水素もしくはア
ルキルであり;R5 は、アルキル、シクロアルキル、ア
ラルキル、アルケニル、アリールもしくは複素環であ
り;J1 は、−CO−、−SO−もしくは−SO2 −で
あり;J2 は、−CO−、−SO−、−SO2 −もしく
は−COCO−であり;そしてnは、0もしくは1であ
る)のヒドラジド類を用いることが記載されている。
【0009】米国特許第4,971,890号公報(19
90年11月20日)には、次式、
【0010】
【化4】
【0011】[式中、A1 及びA2 の少なくとも一方
は、水素原子であり、他方は、水素原子、スルホニル基
もしくはアシル基であり;R1 は、脂肪族基、芳香族
基、もしくは複素環基を表し;Y1 は、二価の有機基を
表し;G1 はカルボニル基、スルホニル基、スルホキシ
基、
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R2 はアルコキシ基もしくはアリ
ールオキシ基を表す)、
【0014】
【化6】
【0015】もしくはイミノメチレン基を表し;Z1
は、G1 に求核性攻撃を加えてG1 −L 1 −Z1 と当該
分子の残部とを分離させるのに適した基を表し;L1
は、Z1 によるG1 への求核性攻撃の際に、G1 及びZ
1 と共に環構造を形成するのに適した二価の有機基を表
す]のヒドラジド化合物を含有する写真要素が記載され
ている。
【0016】米国特許第5,147,764号公報(19
92年9 月15日)には、二当量5−ピラゾロンマゼンタ色
素生成カプラーを含有する写真要素に、米国特許第4,
923,787号明細書記載のヒドラジド化合物を用い
ることが記載されている。米国特許第5,164,28
8号公報(1992年11月17日)には、ピラゾロアゾールマ
ゼンタ色素生成カプラーを含有する写真要素に、米国特
許第4,923,787号明細書記載のヒドラジド化合
物を用いることが記載されている。
【0017】米国特許第5,230,992号公報(19
93年7 月27日)には、色汚染及び色カブリを少なくする
ためにヒドラジド化合物を含有するカラー写真要素が記
載されている。記載されている化合物は、次の構造を有
する:
【0018】
【化7】
【0019】[式中、R11、R12及びR13は、水素、脂
肪族基もしくは芳香族基を表し、R14は、水素、アルキ
ル基、アラルキル基、アリール基、複素環基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基もしくはカルバモ
イル基を表し、G11は、カルボニル基、スルホニル基、
スルフィニル基、式
【0020】
【化8】
【0021】である基、もしくはイミノメチレン基を表
し、そしてnは、0もしくは1である]。上記のヒドラ
ジド化合物は、ヒドロキノン、没食子酸、スルホンアミ
ドフェノール及びレゾルシノール化合物と同じ多くの不
利益並びに欠点をもっている。とりわけこれらのヒドラ
ジド化合物は、活性及び長期貯蔵安定性に関して十分で
ない。
【0022】写真要素、特にカラーリバーサル要素に用
いる場合、既知のヒドラジド掃去剤が望ましくないイエ
ロー色素を生成することもわかっている。このイエロー
色素は、ヒドラジド掃去剤自体から単独に生じるか、も
しくは四当量5−ピラゾロンマゼンタ色素生成カプラー
との相互作用から生じる。いずれのイエロー色素の生成
も色再現に悪い影響を与える。高活性度もしくは良好な
貯蔵安定性のいずれも犠牲にしないで、これらの望まし
くないイエロー色素の生成を避けるヒドラジド掃去剤を
提供することが望ましい。
【0023】従来、被酸化現像主薬用掃去剤として機能
するヒドラジド類が、イエロー色素汚染問題の原因であ
ることはわかっていなかった。従って、本発明はそのよ
うな問題点の発見と、ヒドラジド掃去剤の構造的改良に
よるこの問題を克服する有効方法との両方を包含する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、広範
囲の写真要素、特にカラー要素に組み込み、層間の色汚
染を防止し、汚れを防止し、そしてカブリを減少させる
ことができる新規クラスの被酸化現像主薬用反応性掃去
剤を提供することである。特に、本発明の目的は、高活
性度を有し、長期貯蔵にも優れた安定性を有し、そして
処理後に着色残留物を残さない新規クラスの反応性掃去
剤を提供することである。更に、本発明の目的は、単
独、もしくは四当量5−ピラゾロンマゼンタ色素生成カ
プラーとの相互作用の結果としても望ましくないイエロ
ー色素を生成しない、新規クラスの反応性掃去剤を提供
する。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、写真要
素は、酸化された現像主薬の掃去剤として機能するヒド
ラジド化合物をそれと組合わせて含有する少なくとも一
層のハロゲン化銀乳剤層を有する支持体を含んでなり、
前記ヒドラジド化合物は、次式1によって表される:
【0026】
【化9】
【0027】(式中、各Xは、独立して、水素原子もし
くは途中開裂性基であり;R1 は、電子吸引性かつ水可
溶化基であり、各R2 は、独立して、水素原子もしくは
一価の有機置換基であり;R3 は、バラスト化基であ
り;各R4 は、独立して、水素原子もしくは一価の有機
置換基であり;iは、1〜4の整数であり、そしてj
は、1〜4の整数である)。
【0028】X、R1 、R2 、R3 及びR4 の各基を、
以下更に詳細に説明する。
【0029】
【発明の実施の形態】上記のように、本発明は、被酸化
現像主薬の掃去剤として機能するある種のヒドラジド化
合物を、ハロゲン化銀写真要素に使用することに関す
る。掃去剤は、相互酸化もしくはカップリング等のメカ
ニズムにより被酸化現像主薬と反応し、永久画像を生成
することなしに被酸化現像主薬を不活性にする化合物で
ある。この化合物をハロゲン化銀乳剤層内に混ぜて曲線
形状をコントロールすることができる。この化合物を中
間層内に混ぜて色再現を改善することができる。
【0030】本発明のヒドラジド化合物は、ハロゲン化
銀乳剤層と組合せて使用(この掃去剤をハロゲン化銀乳
剤層に混ぜるか、そこからハロゲン化銀乳剤層の特性を
改良することができる写真要素の他の層に混ぜることが
できることを意味する)される非常に有効な掃去剤であ
る。ヒドラジド化合物は、次の図式Iに示すメカニズム
により被酸化現像主薬と反応すると信じられる。
【0031】
【化10】
【0032】図式Iに示すように、掃去剤は最初にアゾ
化学種に酸化される。このアゾ化学種は、イエロー色素
であり、加水分解されなければ望ましくない汚れを生じ
るであろう。このアゾ化学種を加水分解すると二種類の
フラグメント残部が生成する。即ち、掃去剤のヒドラジ
ン部分に由来するもの及び掃去剤のカルボン酸部分に由
来するものである。掃去剤のヒドラジン部分に由来する
フラグメント残部は、更に被酸化現像主薬とレドックス
反応を起こして更に酸化されたフラグメント残部を生成
する。この更に酸化されたフラグメント残部は、四当量
5−ピラゾロンマゼンタ色素生成カプラーと結合して第
二の望ましくないイエローアゾ色素を生成する可能性が
あり、この写真要素に存在する他の成分と反応する可能
性があり、もしくはより小さなフラグメント残部に分解
する可能性がある。
【0033】本発明の掃去剤は、イエローアゾ化学種を
急速に加水分解することにより図式Iに示すこの化学種
に由来する汚れの生成を防止する。さらに、本発明の掃
去剤は、この掃去剤のヒドラジン部分に由来するフラグ
メント残部の移動性を制限して第二の望ましくないイエ
ロー色素(上記の更に酸化されたフラグメント残部と四
当量5−ピラゾロンマゼンタ色素生成カプラーとの反応
により生じる)の生成を抑制する。さらに本発明の掃去
剤は、その高活性度もしくは良好な貯蔵安定性を犠牲に
することなくこれらの目的を達成する。
【0034】上記の目的を、上記式1によって表される
ヒドラジド掃去剤を用いて達成する。ヒドラジド基のカ
ルボニルに結合された芳香族環に、電子吸引性かつ水可
溶化基を組み込むことにより、図式Iのアゾ化学種の加
水分解を容易にする。この基の電子吸引性によるヒドラ
ジドカルボニル基の活性化、そして、(特にこの基がヒ
ドラジドカルボニル基のオルト位ある場合)加水分解反
応部位近くの前記可溶化基の存在の両方により、この加
水分解が容易になる。さらに、前記基の可溶化特性がこ
の掃去剤の活性度を高める。ヒドラジドの窒素に結合さ
れた芳香族環にバラスト化基を組み込むことにより、図
式Iの掃去剤のヒドラジン部分に由来するフラグメント
残部の移動性を制限する。これにより、このフラグメン
ト残部と四当量5−ピラゾロンマゼンタ色素生成カプラ
ーとの反応に由来するイエロー汚染の生成を抑制する。
【0035】上記X基(同一であっても異なっていても
よい)は、それぞれ水素原子もしくは途中開裂性基であ
るか、又は、一方が水素でありそしてもう一方は途中開
裂性基である。「途中開裂性基」とは、写真処理の発色
現像工程もしくは発色現像の前の処理液の一つにおい
て、当該基とヒドラジドの窒素原子との結合を開裂させ
る断片化もしくは反応を受ける基をいう。これらの例に
は、C1 〜C30アルキルスルホニル基、C6 〜C30アリ
ールスルホニル基及びC1 〜C30アシル基が含まれる。
【0036】好ましくは、X基は、水素、アルキルスル
ホニル基及び炭素数20以下のアリールスルホニル基
(フェニルスルホニル及びハメット置換基定数の合計が
少なくとも−0.5である置換されたフェニルスルホニ
ル基が好ましい)、もしくは炭素数20以下のアシル基
[ベンゾイル、ハメット置換基定数の合計が少なくとも
−0.5である置換されたベンゾイル基、又は直鎖、分
枝鎖もしくは環状の非置換又は置換された(例えば、置
換基として、ハロゲン、エーテル、スルホンアミド、カ
ルボンアミド、ヒドロキシル、カルボキシル、もしくは
スルホン酸基を有する)脂肪族アシル基がより好まし
い]となることができる。X基が水素原子であるのが最
も好ましい。
【0037】上記の電子吸引性かつ水可溶化基R1 は、
0.10より大きいハメットシグマp値(本明細書のハ
メットシグマp値は全て、C. Hansch 及びA.J. Leoの、
Substituent Constants for Correlation Analysis in
Chemistry, Wiley, New York, 1979を参照されたい)及
び本来的な親水性もしくは処理条件下で実質的なイオン
化能力の両方を備えた基である。「本来的な親水性」と
は、マイナスのπ係数(Hansch等の、J. Med. Chem., 1
6, 1207-1216ページ、1973に報告されている)を持つ基
を言う。イオン性基の場合、ハメットシグマp値は、写
真処理条件を模したpH値10のところでの前記基の構
造に対応する。従って、カルボン酸基は、pH10で
0.45のハメットシグマp値を有し、同時にこの基
は、ハメットシグマp値0のカルボキシアニオンとなる
であろう。
【0038】電子吸引性かつ水可溶化基(R1 )の例に
は、アミノスルホニル基(ハメットシグマp=0.6
2)及びアミノカルボニル基(0.36)が含まれる。
好ましいR1 基は、アミノスルホニル基である。また、
両方の電気的効果及びいくつかの置換基での加水分解反
応の隣接基関与効果による、図式Iのアゾ化学種の加水
分解に与えるR1 基の影響を最大にするために、ヒドラ
ジドのカルボニルに対してR1 基がオルト位にあるのが
好ましい。電子吸引性かつ水可溶化基(R1 )の代表例
は、次のものである: −SO2 NH2 、 −SO2 NHCOC65
−SO2 NHCH3 、−SO2 NHC65 、 −C
ONH2 、 −CONHCH3 、−CON
HC65
【0039】上記の基R3 では、当該技術分野で公知の
バラスト化基が本発明では適している。好ましくは、そ
れらは、写真要素内で被酸化現像主薬掃去剤の移動を実
質的に防止する基である。在庫中及び処理中の両方にお
いて移動を制限する方がよい。好ましくは、バラスト化
基は、少なくとも12、より好ましくは少なくとも15
の隣接する原子を有する大型有機置換基であり、置換又
は非置換の、アルキル、アリールもしくはアラルキル基
が含まれる。
【0040】そのようなバラスト化基上の代表的な置換
基には、基R2 及び次のR4 に掲げられる全てのものが
含まれる。バラスト化基(R3 )の代表例には次のもの
であ
【0041】る。
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】ヒドラジドのカルボニルに結合する芳香環
は、電子吸引性でかつ水可溶化の基R1 (上記定義のも
の)だけで置換されて、環上の残りの四つの位置は水素
原子で占められているものとなることができ、あるいは
さらに一つ以上の置換基R2で置換されていてもよい。
同様に、ヒドラジドの窒素に結合する芳香環は、バラス
ト化基R3 (上記定義のもの)だけで置換されている
か、あるいはさらに一つ以上の置換基R4 で置換されて
いてもよい。
【0044】上記R2 及びR4 (同一でも異なっていて
もよい)は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、
シクロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリ
ール、ヘテロシクリル、アルコキシ、ヘテロシクリルオ
キシ、アリールオキシ、シロキシ(siloxy)、アルキル
チオ、アリールチオ、ヘテロシクリルチオ、ヒドロキ
シ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルコキシカルボニ
ル、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニル、アリールオキシカルボニルアミノ、アミノカル
ボニル、カルボキシ、アシル、アシルオキシ、アミノ、
アルキルアミノ、アニリノ、イミド、ウレイド、カルボ
ンアミド、カルバモイル、カルバモイルオキシ、スルホ
ニル、アミノスルホニル、スルフィニル、スルホンアミ
ド、スルファモイル、スルファモイルアミノ、ホスフェ
ニル、スピロ化合物残部、架橋炭化水素残部、等であ
る。少なくとも一つのR4 置換基が存在し、この非水素
置換基が、0以下のハメットシグマp値を有する電子供
与性基であることが好ましい。電子供与性基は、その酸
化をより容易にして、ヒドラジド被酸化現像主薬掃去剤
の活性を改善する。それらの例には、カルボンアミド基
(アセトアミドのハメットシグマp値=0.00)、ア
リール基(−0.01)、アルキル基(メチル=−0.
17、エチル=−0.151)、アルキルオキシ基(メ
トキシ=−0.27、エトキシ=−0.24)、アリー
ルオキシ基(−0.32)、アミノ基(−0.66)及
びアルキルアミノ基(メチルアミノ=−0.84、エチ
ルアミノ=−0.61)が含まれる。より好ましくは、
この電子供与性基は、カルボンアミド、アリールオキシ
もしくはアルキルオキシである。いずれのR4 基も上記
1 基で定義したような電子吸引性基でないことがさら
に好ましい。また、いずれのR2 基も上記R4 基で定義
したような電子供与性基でないことがさらに好ましい。
【0045】バラスト化基R3 及びR4 の好ましい電子
供与性基は、そのバラスト化基を電子供与性基に組み入
れることによって、単一の基に結合することができる。
それらの例には、アルキルアミド、アルキルもしくはア
ルキルオキシ基(電子基供与性基のアルキル部分が、少
なくとも8、好ましくは少なくとも12、より好ましく
は少なくとも15の隣接する原子を有する)が含まれ
る。上記R3 の例の全ては、好ましい電子供与性基を組
み入れるバラスト化基である。
【0046】R2 、R3 及びR4 基は、さらに上記R1
基で定義した水可溶化基を含んでなることができる。こ
れらの例には、カルボン酸類;スルホンアミド類;チオ
ール類;シアナミド類;ウレア類;スルホニルウレア
類;イミド類;スルホン酸類;三種類以上の反復単位を
有するポリエーテル類;アミン類及びポリアミン類;ア
ンモニウム等のカチオン中心;スルホニウムもしくはホ
スホニウム基;カルボンアミド類もしくはホスホンアミ
ド類等のアミド類;アルコール類もしくはポリアルコー
ル類;並びにそれらの塩類が含まれる。最も好ましい基
は、カルボキシ、カルボキシアルキル、スルホ、スルホ
アルキル、ホスファト、ホスファトアルキル、ホスホ
ノ、ホスホノアルキル、カルボンアミド、スルホンアミ
ド、ヒドロキシ、及びそれらの塩類から選ばれる。本発
明のヒドラジド掃去剤は、電子吸引性かつ水可溶化基R
1 を含むが、追加の水可溶化基の存在によりその活性を
さらに高めることができる。置換基R2 、R3 及びR4
基に水可溶化基が存在するのが好ましい。 好ましく
は、本発明の目的を次式2で表されるヒドラジド掃去剤
を用いて達成する。
【0047】
【化13】
【0048】(式中、R5 は、水素、アシル、アルキル
もしくは芳香族置換基であり、X、R2 、R3 、R4
i及びjは上記定義のものである) より好ましくは、本発明の目的を次式3で表されるヒド
ラジド掃去剤を用いて達成する。
【0049】
【化14】
【0050】(式中、R6 は、水素もしくはアシル置換
基であり、X、R3 、R4 、及びjは上記定義のもので
ある) 最も好ましくは、本発明の目的を次式4で表されるヒド
ラジド掃去剤を用いて達成する。
【0051】
【化15】
【0052】(式中、R7 は、置換基であり、R8 は、
バラスト化基であり、kは、1、2、3もしくは4であ
る) 置換基R7 は、上記R2 及びR4 基で記載したいずれの
置換基にもなることができる。いずれのR7 基も、R1
基で定義したような電子吸引性基でないことが好まし
い。バラスト化基R8 は、上記R3 基で記載したいずれ
のバラスト化基にもなることができる。
【0053】本発明の被酸化現像主薬掃去剤の代表例を
次に示す。化合物1〜10の一般構造式は下記の通りで
ある:
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】マゼンタ色素画像生成カプラーの重要な種
類は、四当量5−ピラゾロンカプラーである。この種の
カプラーは写真技術分野では周知であり、多くの特許公
報、例えば、米国特許第3,518,429号、同3,
907,571号、同3,928,044号、同3,9
35,015号及び同4,199,361号明細書に記
載されている。四当量5−ピラゾロンマゼンタ色素生成
カプラーのいずれも、本発明のヒドラジド掃去剤と組み
合わせて有利に用いることができる。
【0062】本発明の好ましい態様では、本明細書に記
載するヒドラジド掃去剤を、下記式5もしくは式6のい
ずれかで表される5−ピラゾロンマゼンタ色素生成カプ
ラーを含む写真要素に組み入れる。
【0063】
【化23】
【0064】R9 及びR10置換基は、独立して、バラス
ト基、非置換もしくは置換されたアルキル、フェニルも
しくは置換されたフェニルとなるように選択される。こ
れらのマゼンタカプラーの代表例は次の通りである。
【0065】
【化24】
【0066】
【化25】
【0067】本発明のヒドラジド掃去剤は、四当量5−
ピラゾロンマゼンタカプラーに関して最も有用である
が、二当量5−ピラゾロン及びピラゾロアゾールタイプ
のマゼンタカプラーに関しても同様に非常に有効に用い
ることができる。この二当量5−ピラゾロンマゼンタ色
素生成カプラーは、写真技術分野で周知であり、多くの
特許公報、例えば、米国特許第4,076,533号、
同4,241,168号、同4,310,619号、同
4,840,877号及び同4,914,013号明細
書に記載されている。ピラゾロアゾール化合物もまた、
マゼンタ色素生成カプラーとして周知であり、例えば、
米国特許第4,443,536号、同4,665,01
5号、同4,639,413号、同4,639,415
号、同4,559,297号、同4,618,573号
及び同4,762,775号明細書に記載されている。
特に有用な二当量マゼンタカプラの例は、次のものであ
る:
【0068】
【化26】
【0069】
【化27】
【0070】
【化28】
【0071】本発明の写真要素は、ハロゲン化銀乳剤の
層を有する支持体を含んでなる簡単な白黒もしくはモノ
クロ要素となるか、多層及び/もしくは多色要素となる
ことができる。本発明のカラー写真要素は、一般的にス
ペクトルの各三原色に感度を有する画像生成ユニットを
有する。各ユニットは、単一のハロゲン化銀乳剤層もし
くは所定のスペクトル領域に感度を有する複数の乳剤層
を含んでなることができる。この要素の層(画像生成ユ
ニットの層を含む)を当該技術分野で周知の種々の順序
に配列することができる。
【0072】本発明の好ましい写真要素は、それと組合
わさるイエロー色素提供物質を有する少なくとも一つの
青感性ハロゲン化銀乳剤層、それと組合わさるマゼンタ
色素提供物質を有する少なくとも一つの緑感性ハロゲン
化銀乳剤層、及びそれと組合わさるシアン色素提供物質
を有する少なくとも一つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を
担持する支持体を含んでなり、この要素は、本発明の掃
去剤として機能するヒドラジド化合物を含有する。本発
明の好ましい態様では、この掃去剤を、可視スペクトル
の異なる領域に感度有するハロゲン化銀乳剤層間の中間
層に混ぜるが、可視スペクトルの同じ領域に感度有する
ハロゲン化銀乳剤層間の中間層に混ぜてもよい。本発明
の二番目の好ましい態様では、この掃去剤をハロゲン化
銀乳剤層に混ぜて曲線形状をコントロールする。この掃
去剤を別の機能を有する層(例えば、ハレーション防止
層もしくはフィルター層等)に混ぜることもできる。
【0073】乳剤層及び中間層に加えて、本発明の要素
は、写真要素において一般的な補助層(例えばオーバー
コート層、スペーサー層、ハレーション防止層、pH低
下層(時に、酸性層及び中性化層とも呼ぶ)、タイミン
グ層、不透明反射層、不透明光吸収性層等)を有するこ
とができる。支持体は、写真要素に用いるいずれの適当
な支持体にもなることができる。典型的な支持体には、
ポリマーフィルム、紙(ポリマーコート紙を含む)、ガ
ラス等が含まれる。本発明の写真要素の支持体及び他の
層に関する詳細は、リサーチディスクロージャー、アイ
テム36544 、1944年9 月、に含まれている。
【0074】本発明の写真要素に用いる感光性ハロゲン
化銀乳剤には、粗い、レギュラー及び、微細な粒子のハ
ロゲン化銀結晶もしくはそれらの混合物が含まれ、塩化
銀、臭化銀、臭ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀、塩臭
ヨウ化銀、及びそれらの混合物等のハロゲン化銀を含ん
でなることができる。乳剤は、例えば、平板状粒子感光
性ハロゲン化銀乳剤となることができる。これらの乳剤
はネガ型乳剤もしくは直接陽画乳剤となることができ
る。これらは、ハロゲン化銀粒子の主として表面、もし
くはハロゲン化銀粒子の内部に潜像を形成することがで
きる。
【0075】これらを、通常の実施に従って化学及び分
光増感することができる。これらの乳剤は一般的にはゼ
ラチン乳剤であるが、通常の実施に従って他の親水性コ
ロイドを用いることもできる。ハロゲン化銀乳剤に関す
る詳細は、リサーチディスクロージャー、アイテム3654
4 、1944年9 月、及びそこに引用された文献に含まれて
いる。
【0076】本発明に用いる写真用ハロゲン化銀乳剤
は、写真技術の分野で一般的な他の添加物を有すること
ができる。有用な添加物は、例えば、リサーチディスク
ロージャー、アイテム36544 、1944年9 月、に記載され
ている。有用な添加物には、分光増感色素、減感剤、カ
ブリ防止剤、マスキングカプラー、DIRカプラー、D
IR化合物、汚染防止剤、画像色素安定化剤、フィルタ
ー色素及びUV吸収剤等の吸収性材料、光散乱物質、塗
布助剤、可塑剤及び滑剤等が含まれる。
【0077】写真要素に用いる色素画像提供物質によっ
ては、それをハロゲン化銀乳剤層に組み込むか、もしく
はその乳剤層と組合わさる別の層に組み入れることがで
きる。色素画像提供物質は、当該技術分野で公知のいく
つかのもの、例えば、色素生成カプラー、漂白可能色
素、色素現像薬及びレドックス色素放出剤となることが
でき、用いられる具体的なものは、要素の性質及び所望
する画像のタイプに依存する。
【0078】分離溶液で処理するように設計された通常
のカラー材料に関して用いられる色素画像提供物質は、
好ましくは色素生成カプラー、即ち、被酸化現像主薬と
結合して色素を生成する化合物である。シアン色素画像
を生成する好ましいカプラーは、フェノール類及びナフ
トール類である。マゼンタ色素画像を生成する好ましい
カプラーは、ピラゾロン類及びピラゾロトリアゾール類
である。イエロー色素画像を生成する好ましいカプラー
は、ベンゾイルアセトアニリド類及びピバリルアセトア
ニリド類である。
【0079】用いられる掃去剤化合物の量は、使用する
掃去剤の具体的な目的及び必要な掃去の程度に依存する
であろう。一般的に、約5〜2000mg/m2 の量で
掃去剤を用いると、有効な結果が得られる。このヒドラ
ジド化合物を、一般的にカプラー溶剤等の適切な溶剤を
用いて写真要素に混ぜ込む。本発明のこの目的の用いる
ことができる好ましいカプラー溶剤の例には次のものが
含まれる:
【0080】
【化29】
【0081】
【化30】
【0082】本発明の実施では、写真要素の一種以上の
層に界面活性剤を混ぜることが望ましい。有用な界面活
性剤の例には、非イオン性界面活性剤(例えば、OLIN M
ATHIESON CORPORATION製のSURFACTANT 10G)及びアニオ
ン性界面活性剤(例えば、ROHM AND HAAS CORPORATIO製
のTRITON X-200E もしくはAMERICAN CYANAMID COMPANY
製のAEROSOL OT)が含まれる。
【0083】増感色素汚れの問題(本発明の掃去剤を用
いることによって、最小にするかもしくは避けられる)
は、平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を用いる写真要素に関
しては重大である。なぜならそのような乳剤は一般的に
非常に高濃度の増感色素を用いるからである。しかし、
それらの他の有利な特性のために、平板状粒子ハロゲン
化銀乳剤の使用は本発明の特に重要な態様である。
【0084】本発明において特に企図される平板状粒子
乳剤は、乳剤粒子のの総投影面積の50%を越える部分
が、0.3μm未満の厚さ及び25より大きい(好まし
くは100より大きい)平均平板状度(T)[ここで、
「平板状度」の用語は、 T=ECD/t2 (ECDはμmで表わす平板状粒子の平均等価円直径で
あり、tはμmで表わす平板状粒子の平均厚である)と
して使用を認められている当該技術分野で用いられてい
る]をもつ平板状粒子によって占められているものであ
る。
【0085】写真乳剤の有用な平均ECDは、約10μ
m(実際問題として、乳剤のECDはめったに約4μm
を越えないが)である。ECDが大きくなると、写真ス
ピード及び粒状度が両方とも高くなるので、目的とする
スピード要求を達成するのに適した最も小さな平板状粒
子ECDを用いることが、一般的に好ましい。乳剤平板
状度は、平板状粒子厚さの減少と共に著しく大きくな
る。目的とする平板状粒子投影面積が、薄型(t<0.
2μm)平板状粒子によって満たされることが一般的に
好ましい。最低レベルの粒状度を達成するためには、目
的とする平板状粒子投影面積が、極薄型(t<0.06
μm)平板状粒子によって満たされることが好ましい。
平板状粒子厚は、典型的に、薄くても0.02μmまで
の範囲である。しかし、更に薄い平板状粒子厚も考えら
れる。例えば、米国特許第4,672,027号(Daub
endiek等)明細書には、粒子厚0.017μmをもつ3
モル%ヨウ化物平板状粒子臭ヨウ化銀乳剤が報告されて
いる。
【0086】上記のように、特定の厚さ未満の平板状粒
子が、乳剤の総粒子投影面席の少なくとも50%を占め
る。高平板状度の利点を最大にするためには、既に述べ
た基準を満足する平板状粒子が、その乳剤の総粒子投影
面積の最も都合良く達成可能なパーセンテージを占める
ことが、一般的に好ましい。例えば、好ましい乳剤で
は、上記の厚さ基準を満たす平板状粒子が、総粒子投影
面積の少なくとも70%を占める。最高性能の平板状粒
子乳剤では、上記の厚さ基準を満たす平板状粒子が、総
粒子投影面積の少なくとも90%を占める。
【0087】特に好ましい態様では、本発明は、色素画
像形成できる多色写真要素を提供し、その要素は、青記
録イエロー色素画像生成層ユニット、緑記録マゼンタ色
素画像生成層ユニット、及び赤記録シアン色素画像生成
層ユニットをその上に有する支持体を含んでなり、前記
各色素画像生成ユニットは、少なくとも一種類の増感色
素を有する少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を含ん
でなり;この要素は、可視スペクトルの異なる領域に感
度を有する色素画像生成層ユニット間に配置された少な
くとも一層の中間層及び上記のヒドラジド化合物を含有
する少なくとも一層の中間層もしくは乳剤層を含んでな
る。
【0088】本発明の写真要素を、化学線(一般的に、
スペクトルの可視領域)に露光し、潜像を形成すること
ができ、そして処理して可視色素画像を形成することが
できる。可視色素画像を形成する処理には、このヨウ要
素を発色現像主薬と接触させて現像可能なハロゲン銀を
還元し、発色現像主薬を酸化する工程が含まれる。酸化
された発色現像主薬は、次にカプラーと反応して色素を
生成する。
【0089】好ましい発色現像主薬は、次のp−フェニ
レンジアミン類である:4−アミノ−N,N−ジエチル
アニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジ
エチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−
エチル−N−(β−(メタンスルホンアミド)エチル)
アニリンセスキ硫酸塩水和物、4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
硫酸塩、4−アミノ−3−β−(メタンスルホンアミ
ド)エチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩及び4−
アミノ−N−エチル−N−(2−メトキシエチル)−m
−トルイジン ジ−p−トルエンスルホン酸。
【0090】通常、現像の後に、漂白、定着、もしくは
漂白定着の通常の工程が続き、銀もしくはハロゲン化銀
を除去し、水洗し、乾燥を行う。
【0091】
【実施例】次の例により本発明に有用なヒドラジド被酸
化現像主薬掃去剤の合成を図によって具体的に説明す
る。記載した合成図式IIは代表例であり、当業者は変
更することができ、他の有用なヒドラジド被酸化現像主
薬掃去剤を得ることができる。
【0092】
【化31】
【0093】化合物Aの調製 サッカリン(18.3g、0.1モル)及びp−ニトロ
フェニルヒドラジン(15g、0.1モル)をアセトニ
トリル(100ml)中で混合し、還流で4時間加熱し
た。固形分が生じた;反応物を室温まで冷却しろ過し
た。この固形分を集めてアセトニトリルで洗浄すると化
合物Aを生成した(24g、収率71%)。NMRスペ
クトルは求める生成物と一致した。
【0094】化合物2の調製 化合物A(14g、45ミリモル)をカーボン触媒上の
10%パラジウム(1g)及びテトラヒドロフランと混
合した。この混合物を、Parrシェーカー上で400kP
(58psi)の水素ガスを用いて24時間室温で振と
うした。この反応物を吸引して過剰の水素を除去し、バ
ラスト酸塩化物イミダゾールアダクツ[酸塩化物(1
5.1g、40ミリモル)及びイミダゾール(5.4
g、80ミリモル)を室温で2時間攪拌しろ過して調
製]のテトラヒドロフラン溶液を室温で窒素下で滴下し
た。この反応物を2時間攪拌しスーパーセルでろ過して
濃縮した。残留物を酢酸エチル(200ml)に取り、
10%塩酸水溶液で二回洗浄した。有機層を乾燥(Mg
SO4 )して、濃縮した。この残留物を、ジクロロメタ
ン中20%の酢酸エチルを用いてクロマトグラフにかけ
ると、化合物2を生成した(22g、83%収率)。N
MRスペクトルは、求める生成物と一致した。
【0095】次に本発明の実施例を、特定の具体的な例
を引用して記載するが、本発明がこれらに限定されると
解釈してはならない。実施例に用いた未だ明らかにして
いない成分を次に記載する。
【0096】
【化32】
【0097】
【化33】
【0098】
【化34】
【0099】
【化35】
【0100】
【化36】
【0101】
【化37】
【0102】
【化38】
【0103】硬膜剤H−1 1,1’−[メチレンビス(スルホニル)]ビス−エタ
ン 硬膜剤H−2 1,1’−[オキシビス(メチレンスルホニル)]ビス
−エタン 溶剤S−1 1,4−シクロヘキシレンジメチレンビス(2−エチレ
ンヘキサノエート) 溶剤S−2 オレイルアルコール
【0104】例1:下引き層を備えた三酢酸セルロース
フィルム支持体上に、下記組成物を有する各層を塗布し
て、単一層カラー写真用感光性材料(サンプル101)
を用意した。層の組成では塗布量をg/m2 で表す。
【0105】 第1層:ハレーション防止層 ブラックコロイダル銀 0.43(銀量) UV色素UV−1 0.04 溶剤S−1(0.04)に分散 ゼラチン 2.44 第2層:中間層 ゼラチン 1.22 第3層:感光性層 ヨウ臭化銀乳剤 1.08(銀量) 1.74×0.1μm平板状乳剤、3%バルクヨウ化物 色素SD−1で分光増感されたもの シアンカプラーC−1 1.61 溶剤CS−7(0.81)に分散 ゼラチン 2.15 第4層:オーバーコート層 ゼラチン 2.15 硬膜剤H−1 0.14
【0106】表Iに掲げた被酸化現像主薬掃去剤(以
下、「Dox掃去剤」という)を第3層に添加した以外
は、上記サンプル101に記載したのと同じようにサン
プル102〜105を調製した。添加したDox掃去剤
を表Iに示す量(g/m2)で塗布した。これらの量に
より、Dox掃去剤は全て等モル量(0.38ミリモル
/m2 )で塗布される。
【0107】そして調製した各サンプルを35mm幅の
試験片にカットした。これらのサンプルを白色光を用い
てステップ露光した。第一現像処理時間を標準の6分か
ら4分に減らして、単一層写真要素の迅速現像速度に補
正した以外は、標準Kodak E-6 処理液及び処理法方を用
いてこのサンプルを処理した。各サンプルのDmin にお
いてステータスA青濃度を測定し、表Iに示す。
【0108】
【表1】
【0109】表Iの結果から、掃去剤を含まない基準サ
ンプルと比較して、本発明の被酸化現像主薬掃去剤を用
いるサンプルが、全く青Dmin の増加を示さないことは
明らかである。ヒドラジドのカルボニルに結合する芳香
環に本発明の電子吸引性かつ水可溶化基を組み込まない
比較例のDox掃去剤は、青Dmin の増加を示す。例2: 下引き層を備えた三酢酸セルロース支持体上に、
下記組成物を有する各層を塗布して、単一層カラー写真
用感光性材料(サンプル201)を用意した。層の組成
では塗布量をg/m2 で表す。
【0110】 第1層:ハレーション防止層 ブラックコロイダル銀 0.43(銀量) UV色素UV−1 0.04 溶剤S−1(0.04)に分散 ゼラチン 2.44 第2層:中間層 ゼラチン 1.22 第3層:感光性層 ヨウ臭化銀乳剤 1.08(銀量) 1.74×0.1μm平板状乳剤、3%バルクヨウ化物 色素SD−1で分光増感されたもの マゼンタカプラーM−1 1.61 溶剤CS−1(0.81)に分散 ゼラチン 2.15 第4層:オーバーコート層 ゼラチン 2.15 硬膜剤H−1 0.14
【0111】表IIに掲げた被酸化現像主薬掃去剤を第
3層に添加した以外は、上記サンプル201に記載した
のと同じようにサンプル202〜206を調製した。添
加したDox掃去剤を表IIに示す量(g/m2)で塗
布した。これらの量により、Dox掃去剤は全て等モル
量(0.38ミリモル/m2 )で塗布される。そして調
製した各サンプルを35mm幅の試験片にカットした。
これらのサンプルを白色光を用いてステップ露光した。
第一現像処理時間を標準の6分から4分に減らし、単一
層写真要素の迅速現像速度に補正した以外は、標準Koda
k E-6処理液及び処理法方を用いてこのサンプルを処理
した。全てのステップおいてステータスA青濃度を測定
した。そして1.0濃度に最も近いステップに関して分
光光度分析を実施し、そのデーターをマゼンタカプラー
M−1のラムダ(Max.)である550nmでの1.
0濃度に正規化した。430nmでの望ましくない青濃
度を表IIに報告する。
【0112】
【表2】
【0113】表IIの結果から、ヒドラジドの窒素に結
合する芳香環に本発明のバラスト基を組み込まない比較
例のDox掃去剤よりも、本発明の被酸化現像主薬掃去
剤を用いるサンプルが、望ましくない青濃度が著しく少
ないことは明らかである。 例3: 下引き層を備えた三酢酸セルロース支持体上に、
下記組成物を有する各層を塗布して、多層カラー写真用
感光性材料(サンプル301)を用意した。層の組成で
は塗布量をg/m2 で表す。
【0114】 第1層:ハレーション防止層 ブラックコロイダル銀 0.43(銀量) UV色素UV−1 0.04 溶剤S−1(0.04)に分散 ゼラチン 2.44 第2層:中間層 ゼラチン 1.22 第3層:低感度赤感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.25(銀量) 平板状乳剤(13:1アスペクト比)、3%バルクヨウ化物 色素SD−2及びSD−3で分光増感されたもの ヨウ臭化銀乳剤 0.20(銀量) 平板状乳剤(6:1アスペクト比)、4%バルクヨウ化物 色素SD−2及びSD−3で分光増感されたもの ヨウ臭化銀乳剤 0.12(銀量) 0.15μm等価球径、4.8%バルクヨウ化物 分光増感されたもの 微粒子臭化銀 0.05 0.07μm等価球径 シアンカプラーC−1 0.23 溶剤CS−7(0.11)に分散 ゼラチン 0.86 第4層:高感度赤感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.68(銀量) 平板状乳剤(12:1アスペクト比)、1.5%バルクヨウ化物 色素SD−2及びSD−3で分光増感されたもの ヨウ臭化銀乳剤 0.12(銀量) 0.15μm等価球径、4.8%バルクヨウ化物 分光増感されたもの 微粒子臭化銀 0.08 0.07μm等価球径 シアンカプラーC−1 1.36 溶剤CS−7(0.68)に分散 ゼラチン 2.15 第5層:中間層 フィルター色素FD−1 0.06 抑制剤I−1 0.001 ゼラチン 0.61 第6層:低感度緑感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.27(銀量) 平板状乳剤(7:1アスペクト比)、3%バルクヨウ化物 色素SD−4及びSD−5で分光増感されたもの ヨウ臭化銀乳剤 0.22(銀量) 平板状乳剤(6:1アスペクト比)、4%バルクヨウ化物 色素SD−4及びSD−5で分光増感されたもの ヨウ臭化銀乳剤 0.11(銀量) 0.15μm等価球径、4.8%バルクヨウ化物 分光増感されたもの マゼンタカプラーM−1 0.05 マゼンタカプラーM−2 0.11 溶剤CS−1(0.08)に共分散 ゼラチン 0.86 第7層:高感度緑感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.62(銀量) 平板状乳剤(11:1アスペクト比)、2%バルクヨウ化物 色素SD−4及びSD−5で分光増感されたもの ヨウ臭化銀乳剤 0.06(銀量) 0.15μm等価球径、4.8%バルクヨウ化物 分光増感されたもの マゼンタカプラーM−1 0.34 マゼンタカプラーM−2 0.78 溶剤CS−1(0.56)に共分散 ゼラチン 1.94 第8層:中間層 フィルター色素FD−2 0.22 ゼラチン 0.61 第9層:低感度青感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.48(銀量) 平板状乳剤(13:1アスペクト比)、2%バルクヨウ化物 色素SD−6及びSD−7で分光増感されたもの イエローカプラーYEL−1 0.48 溶剤CS−7(0.16)に分散 ゼラチン 0.86 第10層:高感度青感性層 ヨウ臭化銀乳剤 0.65(銀量) 平板状乳剤(22:1アスペクト比)、3%バルクヨウ化物 色素SD−8及びSD−9で分光増感されたもの イエローカプラーYEL−1 1.66 溶剤CS−7(0.56)に分散 ゼラチン 2.37 第11層:第一保護層 UV色素UV−2 0.38 UV色素UV−3 0.07 UV色素UV−1 0.13 ラテックスL−1(0.65)に分散 ゼラチン 1.40 第12層:第二保護層 微粒子臭化銀 0.12(銀量) 0.07μm等価球径 艶消剤 0.02 3.3μm球径 硬膜剤H−1 0.29 ゼラチン 0.98
【0115】比較のDox掃去剤SCV−1(0.11
g/m2 )を第5層及び第8層の両方に添加した以外
は、上記サンプル301に記載したのと同じようにサン
プル302を調製した。本発明のCmpd2(0.11
g/m2 )を第5層及び第8層の両方に添加した以外
は、上記サンプル301に記載したのと同じようにサン
プル303を調製した。
【0116】そして調製した各サンプルを35mm幅の
試験片にカットした。青及び赤感性層(それぞれ、KODA
K WRATTEN 29及びKODAK WRATTEN 98フィルターを用い
る)をフラッシュ露光し、そしてステップタブレット及
びKODAK WRATTEN 99フィルターを用いて緑感性層を露光
することにより、一連の21マゼンタ濃度ステップを作
成するために、これらのサンプルを露光した。
【0117】これらサンプルを、標準Kodak E-6 処理液
及び処理法方を用いて処理した。ステータスA赤、緑、
及び青濃度を測定し、標準操作で等価の中性濃度に変換
した。前記サンプルにおいて、緑濃度の関数として種々
の青濃度を評価し、マゼンタ濃度ステップの色相の変化
の影響を測定した。このデータを表IIIに報告する。
【0118】
【表3】
【0119】サンプル301と比較すると、中間層掃去
剤がないためにイエロー層への被酸化現像主薬の遊動が
大きいサンプル301の濃度1.5のところ以外は、比
較サンプル302は青汚染が大きい。サンプル301及
び302の両方と比較すると、有効な被酸化現像主薬の
掃去(サンプル301と比較して)そしてイエロー汚染
の生成が少ない(サンプル302と比較して)ために、
本発明のサンプル303は全ての濃度においてマゼンタ
色素の青汚染がより少ない。
【0120】例4:下引き層を備えた酢酸酪酸セルロー
ス支持体上に、下記組成物を有する各層を塗布して、多
層カラー写真用感光性材料(サンプル400)を用意し
た。層の組成では塗布量をg/m2 で表す。
【0121】 第1層:ハレーション防止層 ブラックコロイダル銀 0.32(銀量) ゼラチン 4.89 第2層:感光性層 ヨウ臭化銀乳剤 2.42(銀量) 色素SD−2及びSD−10で分光増感されたもの イエローカプラーYEL−2 1.08 ゼラチン 2.15 第3層:中間層 ゼラチン 0.65 第4層:受容層 マゼンタカプラーM−12 0.33 溶剤CS−5(0.16)及びS−2(0.16)に分散 ゼラチン 2.69 第5層:オーバーコート層 硬膜剤H−2 0.28 ゼラチン 5.38
【0122】表IVに掲げた被酸化現像主薬掃去剤
(0.007モル/m2 )を第3層に添加した以外は、
上記サンプル400に記載したのと同じようにサンプル
401〜414を調製した。1:0.5の掃去剤:溶剤
の比で、N,N−ジブチルラウラミドに添加するDox
掃去剤を分散した。そして調製した各サンプルを35m
m幅の試験片にカットした。これらのサンプルをステッ
プ濃度試験被写体で像様に露光し、British Journal of
Photography Annual, 1988, 1196-198 ページに記載
の、KODAK FLEXICOLOR (C41)処理にかけた。標準操作で
ステータスM緑濃度を測定した。このフォーマットで
は、被酸化現像主薬が生じる層(第2層)から中間層を
通ってマゼンタカプラーを含有する層(第4層)に被酸
化現像主薬が遊動することによってのみしかマゼンタ色
素を形成することができない。従って、最小及び最大露
光量で測定した緑濃度の差を中間層に掃去剤を含まない
基準サンプル400と比較して、被酸化現像主薬が遊動
するのを防止するDox掃去剤の能力を評価する。
【0123】濃度差=試験サンプル(緑Dmax −緑Dmi
n )−サンプル400(緑Dmax −緑Dmin ) このデータを表IVに示す。緑濃度差がマイナスであれ
ばあるほど掃去が改善されたことを示す。
【0124】
【表4】
【0125】表IVで、比較サンプル401〜403で
は、本発明の構成の範囲に入らない一般的なヒドラジド
掃去剤を用いる。上記例2及び3で説明したように、カ
ラーネガフォーマットではSCV−1は良好な活性を有
するが、リバーサルフォーマットでは受け入れがたいイ
エロー汚染を生じることに留意されたい。また、SCV
−5及びSCV−6の両者は、カラーネガフォーマット
では活性が劣ることにも留意されたい。これらのヒドラ
ジドDox掃去剤は、本発明の電子吸引性かつ水可溶性
基を欠いている。特に、サンプル403と407(SC
V−6とCmpd4)とを比較してみると、電子吸引性
基が単独で存在するとDox掃去活性が劣るが、電子吸
引性かつ水可溶化基が存在するとDox掃去活性が優れ
ていることがよくわかる。本発明のヒドラジドDox掃
去剤はカラーネガフォーマットにおいて優れた活性を有
する。特に、サンプル408と413(Cmpd5:o-
アミノスルホニル、とCmpd11:m-アミノスルホニ
ル)とを比較してみると、電気的効果及び隣接基関与効
果のポテンシャルを最大にすることが好ましいが、優れ
た活性のためには電子吸引性かつ水可溶性基がオルト位
にあってはならないことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティーブン ポール シンガー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,ウォルナット ヒル ドライブ 22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドラジド化合物が次式を有することを
    特徴とする、酸化された現像主薬の掃去剤として機能す
    るヒドラジド化合物をそれと組合わせて含有する、少な
    くとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有する支持体を含ん
    でなる写真要素: 【化1】 (式中、各Xは、独立して、水素原子もしくは途中開裂
    性基であり;R1 は、電子吸引性かつ水可溶化基であ
    り、 各R2 は、独立して、水素原子もしくは一価の有機置換
    基であり;R3 は、バラスト化基であり;各R4 は、独
    立して、水素原子もしくは一価の有機置換基であり;i
    は、1〜4の整数であり、そしてjは、1〜4の整数で
    ある)。
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