JPH0651450A - 感光材料用紙材およびその製造方法 - Google Patents

感光材料用紙材およびその製造方法

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JPH0651450A
JPH0651450A JP6889793A JP6889793A JPH0651450A JP H0651450 A JPH0651450 A JP H0651450A JP 6889793 A JP6889793 A JP 6889793A JP 6889793 A JP6889793 A JP 6889793A JP H0651450 A JPH0651450 A JP H0651450A
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light
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JP6889793A
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English (en)
Inventor
Mutsuo Akao
睦男 赤尾
Osamu Suzuki
収 鈴木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロール状感光材料と共に巻かれる遮光紙、およ
び写真印画紙等に用いられる感光材料紙材において、紙
支持体から、紙支持体に積層したポリオレフィンからな
る樹脂層が剥がれないようにする。 【構成】遮光性物質を含有した表面層1aと遮光性物質
を含有した接着層2aとから成る多層共押出しエクスト
ルージョンラミネート層3aに、遮光性物質を含有した
紙支持体4aが、接着層2aを介して積層されている。
接着層2aは、カーボンブラック含有量が5重量%未
満、酸変性接着性ポリオレフィン樹脂含有量が5重量%
以上である。表面層1aは、カーボンブラック含有量が
3重量%以上、メルトインデックスが2g/10分以上の
エチレン共重合体樹脂含有量が10重量%以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロール状感光材料と共
に巻かれる遮光紙、シート上感光材料包装用遮光紙、写
真印画紙またはインスタントフィルム等に用いられる支
持体等の感光材料用紙材及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロール状感光材料と共に巻かれ
る遮光紙及びシート状感光材料包装用遮光紙としては、
遮光性黒色紙、又は紙支持体に5重量%以上のカーボン
ブラックをトルエン等の溶剤で溶解したEVA樹脂溶液
をグラビア塗布法により塗布したものが用いられてい
る。
【0003】この紙支持体にEVA樹脂溶液を塗布した
遮光紙は、柔軟性及び導電性が優れ、紙支持体とEVA
樹脂層との接着力も充分である。しかしながら、トルエ
ン等の溶剤を蒸発させる必要があるため、高価な防爆設
備が必要であり、しかも、塗布速度を50m/分以下とし
ないと紙支持体中の空気により膜割れやピンホールやク
レーター状の穴が塗布層に発生し、防湿性及び遮光性が
不完性となるものであった。したがって、製造速度が遅
く高価になるものであった。さらに、残留溶剤のため、
ロール状感光材料の感光層と遮光紙間だけでなく、巻き
取った遮光紙同士間でもブロッキングが発生したり、感
光材料にカブリや感光度異常等を発生させたり、長時間
塗布しているとカーボンブラックが凝集してブツ(異物
状の塊)故障が発生したりするものであった。
【0004】本出願人は、上述した問題点を解決するた
めに、紙支持体に、カーボンブラックを添加した高密度
ポリエチレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂とからなる
ポリエチレン樹脂層を熱溶融押出しラミネートした遮光
紙を提案した(特開昭60−35728号公報)。
【0005】また、近年、写真印画紙用支持体として
は、現像処理の高速化に伴い従来使用されていたバライ
タ紙に代わって、紙支持体の両面をポリオレフィン樹脂
で被覆した耐水性支持体が使用されるようになって来
た。このような写真印画紙用支持体は、紙支持体の一方
の面に、透明又は半透明のポリオレフィン樹脂エクスト
ルージョンラミネート層が設けられ、他方の面に、二酸
化チタンのような光反射性遮光性物質である白色顔料を
含む、不透明なポリオレフィン樹脂エクストルージョン
ラミネート層が設けられている。そして、この不透明な
ポリオフィン樹脂エクストルージョンラミーネ層の上に
写真乳剤層が設けられ印画紙が形成される。この印画紙
に現像所等でネガが焼きつけられ、次いで現像処理され
ポジ画像を持つ印画紙となる。このように処理された印
画紙は次にカッター等により規定のサイズに裁断され
る。
【0006】上記ポリオレフィン樹脂エクストルージョ
ンラミネート層を有する支持体から作成された印画紙
は、裁断の際にカッターの上下の刃の間で剪断力を受け
るが、この時にポリオレフィン樹脂エクストルージョン
ラミネート層は単純な切断面を示さず引き伸ばされた形
状になることが多い。したがって、印画紙の外観が不良
となりその商品価値が低下することとなる。
【0007】そこで、被切断特性を向上させる技術とし
て、例えば、ポリオレフィン樹脂エクストルージョンラ
ミネート層に低分子量のポリエチレン樹脂を用いる方法
が提案されている(特公昭58−41500号公報)。
【0008】しかしながら、低分子量のポリエチレン樹
脂からなるポリオレフィン樹脂エクストルージョンラミ
ネート層を設けた印画紙は、印画紙がプリンターや現像
処理機内などを走行する際金属部などに接触すると傷が
つきやすく、また、耐カール性が悪いものであった。
【0009】したがって、従来、上記問題点を解決する
ために種々の技術が提案されており、例えば、特定の分
子構造と物性を持つ高密度ポリエチレン樹脂を用いる方
法(特開昭58−95731号公報)、特定の物性を有する高
密度ポリエチレン樹脂と特定の物性を有する低密度ポリ
エチレン樹脂とを特定の割合で配合したポリエチレン樹
脂配合物を用いる方法(特開昭60−150049号公報及び特
開昭63−237055号公報)が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の紙支持体
に、ポリエチレン樹脂層を熱溶融押出しラミネートした
遮光紙は、高価な防爆設備が不要であるので安価に製造
でき、また、感光材料にカブリ等を発生させることもな
い極めて好ましいものであった。
【0011】しかしながら、遮光性と導電性を改良する
ためにカーボンブラックを5重量%以上添加すると、紙
支持体とポリエチレン樹脂層との接着が不良になり、ま
た、カーボンブラックに吸着された水分の影響で発泡や
膜割れやピンホールが生じるものであった。さらに、ラ
ミネート層の厚さが40μm以下の場合は、特に膜切れや
ピンホールが発生しやすいものであった。さらにまた紙
支持体の表面の凹凸が大きかったり、紙支持体の含水率
が高かったり、紙支持体の密度が小さいと紙支持体中の
空気や水蒸気の影響により膜切れやピンホールや接着不
良が発生しやすいものであった。
【0012】また、上述した従来の写真印画紙用支持体
は、高密度ポリエチレン樹脂を含むので被切断特性が良
く、かつ、耐傷性も優れているが、接着強度が不充分
で、かつ、ネックインが大きく、さらに、耐カール性も
充分ではなかった。特に、隠蔽力を向上させるために白
色顔料を3重量%以上、特に鮮鋭度を向上させるために
5重量%以上添加した場合は、接着力不足及びネックイ
ンの問題点があった。
【0013】本発明は、以上の問題点を解決し、感光材
料にカブリや感光度異常等を発生させず、紙支持体と樹
脂層との接着力が大きい感光材料用紙材及びその製造方
法を提供すことを目的とする。さらに、感光材料包装用
遮光紙においては遮光性、被切断性、接着強度が優れ、
完全遮光性を確保するために膜割れ、膜切れ、ピンホー
ル等が発生しないようにし、また、写真印画紙用支持体
においては被切断特性や接着強度や鮮鋭度を優れたもの
にし、ネックインが小さく、カーリングを小さくするよ
うにしたものである。さらに、また印刷適性を向上さ
せ、遮光性、接着強度、表裏識別性、写真性、カーリン
グ防止性、被切断特性の優れた感光材料用紙材を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の感光材料用紙材
は、紙支持体と、該紙支持体に積層された多層共押出し
エクストルージョンラミネート層とを有し、該多層共押
出しエクストルージョンラミネート層は、前記紙支持体
に接着されるカーボンブラック含有量が5重量%未満、
酸変性接着性ポリオレフィン樹脂含有量が5〜90重量%
である接着層と、カーボンブラック含有量が3重量%以
上、メルトインデックス(ASTM D−1238、測定温度
190℃)が2g/10分以上のエチレン共重合体樹脂含有
量が10重量%以上である表面層とを具備することを特徴
として構成されている。この紙材は、ロール状感光材料
と共に巻かれる遮光紙、シート状感光材料包装用遮光紙
等において特に好適である。
【0015】遮光紙用の紙支持体としては、感光材料に
悪影響を与えなければ晒、半晒、未晒の各種の紙、再生
紙、故紙、塗工紙、合成紙等を使用することができる。
紙支持体の厚みは30〜150μm、好ましくは45〜120μ
m、特に好ましくは60〜100μmであり、坪量は30〜150
g/m2、好ましくは50〜100g/m2、特に好ましいの
は60〜90g/m2である。密度は0.7 〜1.3 g/cm3
好ましく、0.8 〜1.2 g/cm3が特に好ましい。写真
印画紙用の紙支持体としては、厚みは55〜330μmが好
ましく、特に好ましいのは110〜220μmであり、坪量は
50〜300g/m2が好ましく、特に好ましいのは100〜200
g/m2である。密度は0.7〜1.3g/cm3が好ましく、0.
8〜1.2g/cm3が特に好ましい。
【0016】本発明で使用する紙支持体は特に限定され
るものではなく、天然パルプを主原料とした紙支持体の
他、必要に応じて天然パルプと合成繊維若しくは合成パ
ルプとを任意の比率に混合した紙支持体を用いることも
できる。また最近公害対策としてリサイクルが推進され
ている再生パルプや故紙を適当量混合した紙支持体や再
生パルプや故紙から成る紙層を天然パルプから成る紙層
と抄き合せた多層構成の紙支持体を用いることができ
る。
【0017】天然パルプとしては、針葉樹クラフトパル
プ、広葉樹クラフトパルプ、針葉樹と広葉樹混合クラフ
トパルプ等の木材クラフトパルプが好ましい。これらの
クラフトパルプは、ポリサルファイド蒸解、バッチ式蒸
解、連続式蒸解の何れの蒸解方式で製造されたものでも
よく、適宜の硬化度、又はカッパー価で製造されたもの
でよい。また、特公昭59−38575号公報に記載されてい
る酸素パルプ化法で製造されたものでもよい。その他、
本発明では合成樹脂を用いた合成紙も紙支持体に含ま
れ、高価である問題を除いては写真性、寸法精度、強度
等の点で好ましいものである。
【0018】特に好ましい木材クラフトパルプは、木材
チップが水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムを化学成分
として含む混濁によって蒸解され、リグニンが除去され
た、消泡剤又は抑泡剤の存在下に、パルプ繊維と蒸解残
液(黒液)とに分離洗浄され、次いで漂白処理されて製
造されたものである。蒸解液中の化学成分としては、水
酸化ナトリウム、硫化ナトリウムの他に、更に炭酸ナト
リウム、硫酸ナトリウム、消石灰、炭酸カルシウムなど
の塩類、水素化ホウ素ナトリウム、アントラキノン化合
物などの蒸解助剤等を含有していてもよい。
【0019】天然クラフトパルプと併用されるパルプと
しては天然パルプが好ましく、針葉樹サルファイドパル
プ、広葉樹サルファイドパルプ、針葉樹広葉樹混合サル
ファイドパルプの木材サルファイドパルプが特に好まし
い。また、また、SCP、CGP、TMP、RGP等、
一般に高収率パルプ又は高歩留りパルプと呼ばれるパル
プや木材ソーダパルプ、木材溶解パルプなどを用いるこ
ともできる。特に木の成長が早く、安価で入手しやすい
点からユーカリパルプが好ましい。これらのパルプは未
晒パルプであっても半晒パルプであっても晒パルプであ
っても感光材料の写真特性に致命的な悪影響を与えなけ
れば用途に応じて選択して用いることができる。特に、
晒パルプを用いることが写真性に悪影響を及ぼすことが
少なく商品価値向上当の点から好ましい。
【0020】パルプの漂白処理時に用いる消泡剤又は抑
泡剤は、公知のものの中から適宜選択して用いることが
できる。例えば、特開昭54−59404号公報、同58−22089
6号公報、同61−245391号公報、同61−245319号公報、
米国特許第3,923,638号明細書、米国特許第4,107,073号
明細書等に記載された高級脂肪酸アルコールエステル化
合物、鉱物油若しくは液状炭化水素油、シリコーン油な
どを成分とするものを使用することができる。
【0021】これらの中でも、特に消泡性又は抑泡性の
点と写真感光材料に及ぼす影響が少ない点で、鉱物油若
しくは液状炭化水素油を主成分とする、水性ベース又は
油性ベースの消泡剤又は抑泡剤が好ましい。
【0022】消泡剤又は抑泡剤中には、疏水性シリカ、
エチレンビス高級アルキルアミド、シリコーン油などの
成分を含んでいてもよい。これらの消泡剤又は抑泡剤を
未晒クラフトパルプの洗浄工程中に存在せしめる方法と
しては、洗浄工程中の任意の段階で、未晒クラフトパル
プのスラリーまたはシックナーに消泡剤又は抑泡剤を添
加することが好ましい。
【0023】天然パルプ製造時における塩素漂白には塩
素ガス又は塩素水が用いられる。また、二酸化塩素を併
用してもよい。アルカリ処理若しくはアルカリ抽出には
苛性ソーダを用いるのが有利であるが、水酸化カルシウ
ム、アンモニアなど及びそれらの混合物を用いることも
できる。次亜塩素酸塩漂白には、固体紛状の消石灰に塩
素を作用させて作った晒粉、特に工業的には、塩素を石
灰乳あるいは希薄苛性ソーダ溶液に吹き込んで調製した
次亜塩素酸晒粉(いわゆるカルシウム−ハイポ晒液やナ
トリウム−ハイポ晒液)が好適である。
【0024】二酸化塩素漂白には、マチソン法、親マチ
ソン法、エルスト法、C.I.P法などの亜硫酸方式、
ケスティング法、日曹法、ソルベー法などの塩酸方式で
調製された二酸化塩素が有利に用いられる。また、アル
カリ性での過酸化物漂白に使用する過酸化物としては、
過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化物晒液(過酸化
水素、苛性ソーダ、珪酸ソーダ及び必要に応じて加えた
硫酸マグネシウムから成る混合水溶液)、過酢酸、1−
ブチルヒドロペルオキシドなどの無機または有機過酸化
物及びこれらの混合物が好適である。またアルカリとし
ては、苛性ソーダ、水酸化カリウム、アンモニア水、水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ金
属水酸化物又はアルカリ土類水酸化物及びこれらの混合
物が好適である。
【0025】漂白処理条件は、紙・パルプ技術協会編
「パルプ処理及び漂白」(昭和43年1月27日発行)、特
公昭58−43732号に記載の条件などの中から適宜選択し
て行うことができる。
【0026】本発明の紙支持体中には、紙料スラリーの
調製時に各種の添加剤を含有せしめることができる。
【0027】特に、サイズ剤として、脂肪酸金属塩及び
/又は脂肪酸、特公昭62−7534号公報に記載されたアル
キルケテンダイマー乳化物若しくはエポキシ化高級脂肪
酸アミド、アルケニル又はアルキルコハク酸無水物乳化
物、ロジン誘導体等;乾燥紙力増強剤として、アニオン
性、カチオン性、又は両性のポリアクリルアミド、ポリ
ビニルアルコール、カチオン化澱粉(例えば、特開平3
−171042号公報)、植物性ガラクトマンナン等;湿潤紙
力増強剤として、ポリアミンポリアミドエピクロルヒド
リン樹脂等;填料として、クレー、カオリン、炭酸カル
シウム、酸化チタン等;定着剤として、塩化アルミニウ
ム、硫酸バン土等の水溶性アルミニウム塩等;pH調節
剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸等、その他特
開昭63−204251号公報、特開平1−266537号公報等に記
載された着色顔料、着色染料、蛍光増白剤などを適宜組
み合わせて含有せしめることが好ましい。
【0028】紙支持体中には、更に、各種の水溶性ポリ
マー、ラテックス、エマルジョン及び帯電防止剤等の添
加剤を各種の塗布方法、スプレーやタブサイズ、サイズ
プレス等によって含有せしめることができる。
【0029】水溶性ポリマーとしては、特開平1−2665
37号公報に記載された澱粉系ポリマー、ポリビニルアル
コール系ポリマー、ゼラチン系ポリマー、ポリアクリル
アミド系ポリマー、セルローズ系ポリマーなど;帯電防
止剤としては、ポリオキシエチレングリコール類等に代
表される非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、第
4級アンモニウム塩に代表される陽イオン界面活性剤、
両性界面活性剤、アルキルアミン誘導体、脂肪酸誘導
体、各種滑剤、カーボンブラック、グラファイト、金属
表面被覆顔料、金属粉末、金属フレーク、炭素繊維、金
属繊維、ウィスカー(チタン酸カリウム、窒化アルミ
ナ、アルミナ)等の導電性物質があり、具体的化合物と
しては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金
属塩、塩化カルシウム、塩化バリウム等のアルカリ土類
金属塩、コロイド状シリカ等のコロイド状金属酸化物、
ポリスチレンスルホン酸塩等の有機帯電防止剤などが挙
げられる。
【0030】ラテックス、エマルジョン類として、石油
樹脂エマルジョン、スチレン−アクリル酸−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−アクリル酸−ブタジエン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
マレイン酸−アクリル酸エステル共重合体等のラテック
ス;顔料としてクレー、カオリン、タルク、硫酸バリウ
ム、酸化チタンなど、pH調節剤として、塩酸、リン
酸、クエン酸、苛性ソーダなど、そのほか前記した着色
顔料、着色染料、蛍光増白剤などの添加剤を適宜組み合
わせて含有せしめることが好ましい。
【0031】特に好ましい紙支持体として、エポキシ化
脂肪酸アミドを含有すると共に、pHを5.5〜6.5に調整
された紙料から抄紙し、次いでその水分含量を1〜4重
量%に調整した後、アルカリ水溶液を用いて表面サイズ
処理して、紙面のpHを7〜8に調整した紙支持体(特
願平4−97365号公報)を挙げることができる。
【0032】本発明に用いられる紙支持体としては、J
IS P8119により規定されるベック平滑度が90秒以上
の平滑面を有する原紙が好ましく、特に120秒以上の平
滑面を有するものが好ましい。
【0033】ベック平滑度が90秒以上の原紙を製造する
方法としては、一般的には、短繊維で平滑性の出易い広
葉樹パルプを多く用い、叩解機により長繊維分がなるべ
く少なくなるように叩解する。この点に関し、広葉樹パ
ルプの含有率を木材パルプの30〜100%とすることが好
ましい。この場合、パルプの叩解は、叩解後のパルプの
繊維長を、42メッシュ残分が20〜45%、濾水度が20〜35
0CSFとなるようにすることが好ましい。
【0034】紙支持体の抄紙時における遮光性物質や微
細繊維等の歩留りを向上させるためにイオン交換機能を
有する無機系物質を併用することが好ましい。このイオ
ン交換機能を有する無機系物質の代表例としてはゼオラ
イト(天然ゼオライトとしてはホウフッ石(analcim
e)、erionite、mordenite等を成分とするもの、合成ゼ
オライトとしてはA、N−A、X、Y、hydroxy sodali
te、B、R、T、hydroxy cancrinite等の各種の型のも
ので平均粒子径はワイヤー摩耗を少なくする意味で7μ
m以下、好ましくは5μm以下、特に好ましくは0.1〜
3.5μmである。添加量は紙支持体を100とすると0.1〜1
0重量%、好ましくは0.3〜8重量%、特に好ましくは0.
5〜6重量%である)が特に好ましい。
【0035】その他、ケイ藻土、活性白土、合成ケイ酸
アルミニウム、合成ケイ酸カルシウム、合成ケイ酸マグ
ネシウム、雲母、ベントナイトがあり、添加量は紙支持
体を100とすると0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜8重
量%、特に好ましくは0.5〜6重量%である。
【0036】遮光性物質とイオン交換機能を有する無機
系物質にさらにカチオン性水溶性高分子(カチオン性デ
ンプン、カチオン性ポリアクリルアミド等)やアニオン
性ポリアクリルアミド等を0.01〜5重量%、好ましくは
0.05〜3重量%併用すると遮光性物質や微細繊維の歩留
りが5〜30%向上し、不透明になり遮光性が向上する。
【0037】特に完全遮光性を必須とする遮光紙用の黒
色紙支持体としては、平均粒子径が15〜80mμのファー
ネスカーボンブラック1〜15重量%、平均粒子径0.1〜
5μmの合成ゼオライト0.1〜10重量%を含む黒色の紙
支持体が好ましい。特に上記黒色の紙支持体中にさらに
カチオン性水溶性高分子0.01〜5重量%と黒色又は青色
のカチオン染料(発色部に正電荷を持つジアリールメタ
ン系、トリアリルメタン系、チアゾール系、メチン系、
キサンチン系、オキサジン系、チアジン系、アゾ系、ア
ントラキノン系等の染料)0.1〜2重量%を含む黒色紙
支持体が好ましい。
【0038】このカチオン染料はファーネスカーボンブ
ラックを紙支持体中に定着させる働きをする。
【0039】次いで、内添薬品を添加した紙料スラリー
について、例えば、特開昭58−37642号公報、特開昭61
−260240号公報、特開昭61−284762号公報等に記載され
ているような適切な抄紙方法を採用し、長網抄紙機、丸
網抄紙機など通常用いられる抄紙機を用いて、均一な地
合が得られるように抄造し、更に抄造後にマシンカレン
ダー、スーパーカレンダー、熱カレンダー等を用いてカ
レンダー処理を施すことにより、ベック平滑度が90秒以
上の紙支持体を製造することが出来る。
【0040】これらの紙支持体の両面に被覆するポリオ
レフィン樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンのホモポ
リマー又はエチレン−プロピレン共重合体等及びその混
合物を挙げることができ、中でも低密度ポリエチレン、
特に0.870〜0.910g/cm3の密度を有する超低密度エチ
レン・α−オレフィン共重合体樹脂が最も好ましく用い
られる。ラミネート適性を向上させるために重量平均分
子量が1,000〜12,000の範囲の低分子量ポリエチレン樹
脂を1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%、特に好ま
しくは5〜20重量%用いられる。これらはエチレンを所
望の分子量になるように調節された条件で重合する方法
や高分子量のポリエチレン樹脂を熱分解して分子量を低
下させる方法を用いて製造される。
【0041】原紙に被覆する樹脂層が多層構成の場合に
は、表面層の樹脂として、例えばMIが1g/10分〜50
g/10分、好ましくは5g/10分〜20g/10分のもの、
接着層の樹脂として、例えばMIが1g/10分〜40g/
10分、好ましくは2g/10分〜20g/10分のものを使用
するなど、各層で別の性質、構成の樹脂を使用すること
が出来る。本発明で使用可能な熱可塑性樹脂としては特
公昭51−49205号公報、特開昭48−22020号公報、同50−
67644号公報、同55−140835号公報、同58−17434号公
報、同58−186744号公報、同59−68238号公報、同60−3
5728号公報等に記載の低密度、中密度、高密度、直鎖状
低密度の各種ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオ
レフィン系、エチレン酢酸ビニル等のポリビニル系、エ
チレンエチルアクリレートやエチレンメチルアクリレー
ト等のアクリル系、スチレン・ブタジエン等のゴム系、
アイオノマーや変性ポリオレフィン等のグラフト重合
体、ナイロン等のポリアミド系、ポリエチレン・テレフ
タレート等のポリエステル系等の単体、2種以上のブレ
ンド、あるいは共重合体等が挙げられる。
【0042】本発明に係る写真印画紙用支持体に帯電防
止やカールバランスをとるためにバックコート層を設け
るにあたって、ポリオレフィン樹脂層に塗布する際の塗
布液は一般には水系であるが、必要に応じてメタノー
ル、エタノール等の各種のアルコールを加えても良い。
【0043】塗布方法としては、一般に良く知られた方
法、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、
カーテンコート法、ローラーコート法等の何かの方法を
用いても良い。
【0044】バックコート層の厚さは特に制限されるも
のでないが、0.1〜3μmの範囲で十分である。バック
コート層の塗布に際しては、塗布すべきポリオレフィン
層の表面を、酸によるエッチング処理、ガスバーナーに
よる火災処理、コロナ放電処理、グロー放電処理等によ
って予め活性化処理をしておくことが好ましい。
【0045】さらに、遮光紙の表面に機能上必要な文字
や記号、あるいは商品価値を高めるために印刷が施され
ているがこれらの印刷に使用されるインキとしては感光
材料に無害なものが選ばれ一般に使用されているオフセ
ット印刷用インキ又はグラビア印刷用インキ又はUVイ
ンキ等の中から選ぶことができる。
【0046】これらのインキに使用される代表的な合成
樹脂は、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、硝化
綿、ポリエステル、ポリアミドウレタン、ポリアクリ
ル、ロジン変性マレイン酸、エチレン酢ビ、ビニールエ
ーテル、ウレタン酢ビ、塩酢ビウレタン樹脂、変性アル
キッド樹脂、変性フェノール樹脂、アルカリ可溶型樹脂
(ロジン変性マレイン酸樹脂、スチレンマレイン酸樹
脂、スチレンアクリル酸樹脂、アクリル酸エステルアク
リル酸樹脂、メタクリル酸エステルアクリル酸樹脂)、
ハイドロゾル型樹脂(スチレンマレイン酸樹脂、スチレ
ンアクリル酸樹脂、α−メチルスチレンアクリル酸樹
脂、アクリル酸エステルアクリル酸樹脂、メタクリル酸
エステルアクリル酸樹脂)、エマルジョン型樹脂(スチ
レン樹脂、スチレンアクリル酸エステル樹脂、アクリル
酸エステル共重合樹脂、メタクリル酸エステル共重合樹
脂)、UVインキ用の樹脂としてはアクリル系不飽和基
を持つポリマーが一般的に使用されており、代表的な例
としてはポリエステル/アクリル酸エステル、ポリエス
テル/ウレタン樹脂/アクリル酸エステル、エポキシ樹
脂/アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、ヒドロキシエチルメタクレートが挙げられ
る。
【0047】又これらのインキには一般に知られている
着色剤が併用される。使用される着色剤としては、特開
昭63−44653号公報等に記載されている各種顔料及びア
ゾ顔料(アゾレーキ;カーミン6B、レッド2B、不溶
性アゾ;モノアゾイエロ(PY−1、−3)、ジスアゾ
イエロ(PY−12、−13、−14、−17、−83)、ピラゾ
ロオレンジ(PO−B−34)、バルカンオレンジ(PO
−16)、縮合アゾ系;クロモフタルイエロ(PY−93、
−95)、クロモフタルレッド(PR−144、−166))、
多環式顔料(フタロシアニン系;銅フタロシアニンブル
ー(PB−15、−15−1、−15−3)、銅フタロシアニ
ングリーン(PG−7)、シオキサジン系;ジオキサジ
ンバイオレット(PV−23)、イソインドリノン系;イ
ソインドリノンイエロ(PY−109、−110)、スレン
系;ペリレン、ペリノン、フラバントロン、チオインジ
ゴ、レーキ顔料(マラカイトグリーン、ローダミンB、
ローダミンG、ビクトリアブルーB)又無機顔料(酸化
物、二酸化チタン、ベンガラ、硫酸塩;沈降性硫酸バリ
ウム、炭酸塩;沈降性炭酸カルシウム、硅酸塩;含水硅
酸塩、無水硅酸塩、金属粉;アルミニウム粉、ブロンズ
粉、亜鉛末、カーボンブラック、黄鉛、紺青等が挙げら
れる。またこれ等の顔料は遮光性物質として前述の樹脂
層、紙層等に添加しても構わない。この他に油溶性染
料、分散性染料等も使用される)。その他インキを構成
する原材料として必要に応じて各種溶剤、分散剤、湿潤
剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、安定剤、架橋剤、
ワックス、ドライヤー等の添加剤が使用される。
【0048】又表面の光沢及び表面印刷箇所の保護のた
めに保護層(ラッカーコート層又はニスとも呼ばれる)
を塗工してもかまわない。この時用いる保護層の種類と
してはアクリル樹脂、酢酸繊維素等のセルロース系樹
脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
アイオノマ樹脂、EEA樹脂、各種ポリエチレン樹脂
(低密度、高密度、線状低密度ポリエチレン等)、ポリ
プロピレン樹脂等適宜の樹脂が使用できる。又ワックス
等も使用出来る。
【0049】多層共押出しエクストルージョンラミネー
ト層は、接着層と表面層とを具備し、これらの層の中間
に他の層が設けられていてもよい。また、遮光紙用の多
層共押出しエクストルージョンラミネート層の厚さは、
10〜70μmが好ましく、20〜60μmが特に好ましく、30
〜50μmが最も好ましい。写真印画紙用の多層共押出し
エクストルージョンラミネート層の厚さは、表面及び裏
面共各々5〜70μm、好ましくは10〜60μm、特に好ま
しくは20〜50μmである。裏面は被切断特性改良(ヒゲ
発生防止)、カーリング防止、耐傷性改良のために密度
が0.940g/cm3以上の高密度ホモポリエチレン樹脂及び
/又はエチレン・αオレフィン共重合体樹脂を5〜95重
量%含む、厚さ5〜70μmのポリオレフィン樹脂層とす
ることが好ましい。多層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層であっても、単層エクストルージョンラミネ
ート層であってもよいが紙支持体との接着強度向上、被
切断性改良、ネックイン減少等のためには酸変性接着性
ポリオレフィン樹脂含有量が5〜90重量%、好ましくは
8〜70重量%、特に好ましくは10〜60重量%である接着
層と密度が0.940g/cm3以上の高密度ホモポリエチレン
樹脂及び/又はエチレン・αオレフィン共重合体樹脂を
5〜100重量%、好ましくは20〜100重量%、特に好まし
くは40〜100重量%含むポリオレフィン樹脂層の2層構
成から成る2層共押出しラミネート層とすることが好ま
しい。
【0050】密度が0.940g/cm3以上の高密度ホモポリ
エチレン樹脂及び/又はエチレン・αオレフィン共重合
体樹脂のメルトインデックス(以後、MIと表示。JI
SK 6760の190℃で測定)は5〜50g/10分、好ましく
は7〜45g/10分、特に好ましくは10〜40g/10分であ
る。紙支持体の裏面に接着される前記接着層の厚さは0.
5〜30μm、好ましくは1〜20μm、特に好ましくは2
〜15μmである。
【0051】接着層の厚さが0.5μm未満では、接着層
の膜割れ発生等のために接着強度が小さく、ネックイン
が大きく、被切断特性も良化できない。30μmを越える
と被切断特性が悪化し、高価で実用化困難である。多層
共押出しエクストルージョンラミネート層を構成する。
接着層と表面層のポリオレフィン樹脂層の厚さ比は、表
面層が全厚さノ99.0〜50%、好ましくは98.5〜70%、特
に好ましくは98〜80%で、接着層が全厚さの1.0〜50
%、好ましくは1.5〜30%、特に好ましくは2〜20%、
最も好ましくは2.5〜15%である。ポリオレフィン樹脂
層中には密度が0.940g/cm3以上の高密度ホモポリエチ
レン樹脂及び/又はエチレン・αオレフィン共重合体樹
脂の他にMIが1〜40g/10分、密度が0.935g/cm3
下のホモポリエチレン樹脂及び/又はエチレン・αオレ
フィン共重合体樹脂及び/又はホモポリプロピレン樹脂
及び/又はプロピレン・αオレフィン共重合体樹脂や各
種の帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤、染顔料、紫外線吸
収剤、ブロッキング防止剤、脂肪酸金属塩、導電性物
質、防滴物質等公知の各種の添加剤を目的に応じて必要
量添加することができる。
【0052】接着層は、紙支持体に接着されるもので、
接着強度確保、発泡や膜割れや膜切れ等の発生防止のた
めに、カーボンブラック含有量が5重量%未満、酸変性
接着性ポリオレフィン樹脂含有量が5〜90重量%、好ま
しくは8〜70重量%、特に好ましくは10〜60重量%であ
る。5重量%では接着強度向上効果が小さく、被切断特
性改良効果もほとんどなく混練経費増となるだけであ
る。90重量%を越えると被切断特性が悪化し、高価な樹
脂組成となり実用化困難である。
【0053】酸変性接着性ポリオレフィン樹脂は、ポリ
オレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類とをグラフト変性
した変性ポリオレフィン樹脂をいう。
【0054】不飽和カルボン酸類は、その誘導体も含め
て総称するもので、代表例をあげるとアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メサコン酸、アンヂリカ酸、シトラ
コン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸(エ
ンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シトラ
コン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グ
リシジル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエ
チルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸
モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタ
コン酸ジエチルエステル、アクリル酸アミド、メタクリ
ルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミ
ド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸−
N,N−ジエチルアミド、マレイン酸−N−モノブチル
アミド、マレイン酸−N,N−ジブチルアミド、フマル
酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フマル酸−N−モノ
エチルアミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、フ
マル酸−N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N−ジ
ブチルアミド、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マ
レイン酸ジメチル、メタクリル酸カリウム、アクリル酸
ナトリウム、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウ
ム、アクリル酸カルシウム、メタクルリ酸ナトリウム、
アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、N−ブチ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、塩化マレニ
ル、グリシジルマレエート、マレイン酸ジプロピル、ア
コニチン酸無水物、ソルビン酸等をあげることができ、
相互の混合使用も可能である。
【0055】なかでもアクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、ナジック酸が好ましく、特に無水マレイン酸
を用いるのが好ましい。
【0056】酸変性接着性ポリオレフィン樹脂における
不飽和カルボン酸類をグラフト変性させる方法は特に限
定されない。
【0057】例えば、溶融状態で反応させる特公昭43−
27421号公報等に開示の方法や溶液状態で反応させる特
公昭44−15422号公報等に開示の方法やスラリー状態で
反応させる特公昭43−18144号公報等に開示の方法や気
相状態で反応させる特開昭50−77493号公報等に開示の
方法等がある。これらの方法の中で押出機を用いる溶融
混練法が操作が簡便で、且つ安価な方法なので好まし
い。
【0058】不飽和カルボン酸類の使用量は、接着強度
確保のためポリオレフィン樹脂ベースポリマー(各種ポ
リエチレン樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、ポリブテン
−1樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1等のα−オレ
フィン重合体樹脂及びその共重合体樹脂)100重量部に
対して0.01〜20重量部、好ましくは0.2〜5重量部であ
る。
【0059】ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために、有機過酸化物等が用いられ
る。
【0060】有機過酸過物の代表例としては、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビ
スイソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,
α'−ビス(t−ブチルパーオキシジイプロピル)ベン
ゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチル−ハイ
ドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、1,3ビス(t−ブチルパーオキシイソプロ
ピル)ベンゼン、キュメンハイドロパーオキサイド、ジ
−t−ブチル−ジパーオキシフタレート、t−ブチルパ
ーオキシマレイン酸、イソプロピルパーカーボネート等
の有機過酸化物、アソビスイソブチロニトリルの如きア
ゾ化合物、過硫酸アンモニウムの如き無機過酸化物等が
挙げられ、これらは1種または2種以上の組合せで使用
してもよい。特に好ましいのは、200℃以上の樹脂温度
でエクストルージョンラミネートすると、写真性に悪影
響を与える過酸化物が分解し、無害化される分解温度が
170℃〜200℃の間にあるジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ジ−クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,
3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ン等の有機過酸化物である。
【0061】これらの過酸化物の添加量は、特に制限さ
れないが、写真性に悪影響を及ぼさないようにするため
にポリオレフィン樹脂100重量部に対して0.005〜5重量
部、好ましくは0.01〜1重量部である。
【0062】市販の酸変性接着性ポリオレフィン樹脂の
代表例を下記にあげる。 (1) 日本石油化学KK “Nポリマー” (2) 三井石油化学工業KK“ADMER” (3) 昭和電工KK “ER RESIN” (4) 三菱化成工業KK “ノバテック−AP” (5) 三菱油化KK “MODIC” (6) 日本ユニカーKK “NUC−ACE” (7) 宇部興産KK “UBE BOND” (8) 住友化学工業KK “ボンダイン” (9) 東ソKK “メルセンM” (10)三井ポリケミカルKK“CMPS” 等
【0063】以上のような酸変性接着性ポリオレフィン
樹脂が5〜90重量%含有されている。含有量が5重量%
未満であると、紙支持体との接着強度が小さく、剥離し
やすくなる。一方、酸変性接着性ポリオレフィン樹脂が
90重量%以上含有されると、写真性に悪影響を及ぼすと
共に、押出し機の洗浄性が悪化し実用化困難になる。従
って5〜90重量%、好ましくは8〜70重量%、特に好ま
しくは10〜60重量%含有されている。
【0064】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げると、ガスブラック、ファーネスブラック、チャンネ
ルブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラッ
ク、サーマルブラック、ランプブラック、油煙、松煙、
アニマルブラック、ベジタブルブラック等がある。本発
明では写真性、遮光性、コスト、物性向上の目的ではフ
ァーネスカーボンブラックが好ましく、高価であるが帯
電防止効果を有する遮光性物質としてはアセチレンカー
ボンブラック、変性副性カーボンブラックであるケッチ
ェンカーボンブラックが好ましい。必要により前者と後
者を必要特性に従ってミックスすることも好ましい。カ
ーボンブラックを配合する代表的な形態としては、分散
性粉末状着色剤(ドライカラー)、ペースト状着色剤、
潤性着色剤、マスターバッチペレット着色剤、粉末状染
顔料着色剤、コンパウンド着色剤等である。
【0065】好ましい代表的な導電性カーボンブラック
を下記に示す。アセチレン法では電気化学KK製のデン
カブラック、オイルファネース法では日本イーシーKK
製のケッチェンブラックEC、Cabot社製のバルカンX
C−72、ブラックパールス#2000、バルカンSC、バル
カン9、バルカンC、Columbia社製のコンダクテック
ス975、コンダクデックス950、コンダクテックスSC、
旭カーボンKK製の旭#95、三菱化成KK製のダイヤブラ
ックA等がある。
【0066】マスターバッチ法がコスト、作業場の汚染
防止等の点で望ましい。公知文献の特公昭40−26196号
公報では、有機溶媒に溶解した重合体の溶液中にカーボ
ンブラックを分散せしめて、重合体−カーボンブラック
のマスターバッチをつくる方法を、特公昭43−10362号
公報にはカーボンブラックをポリエチレンに分散してマ
スターバッチをつくる方法を述べている。本発明者も着
色マスターバッチ用樹脂組成物を特開昭63−186740号公
報に提案している。
【0067】また、感光材料包装用遮光紙として使用す
る場合、カブリの発生がなく、感光度の増減の発生が少
なく、遮光能力が大きく、密度が0.940g/cm3以上の高
密度ホモポリエチレン樹脂やL−LDPE樹脂等のエチ
レン共重合体樹脂等のポリオレフィン樹脂に添加した場
合でも、カーボンブラックの固まり(ブツ)の発生やフ
ィッシュアイ等、フィルム中に膜割れやピンホールが発
生しにくい点、さらにまた写真性に悪影響を与えない点
と遮光性向上及び物理強度低下の少ない点でカーボンブ
ラックの中でも特にpH5〜9、平均粒子径10〜80mμ
のものが好ましく、最も好ましいものはpH6〜9、平
均粒子径15〜50mμのファネースカーボンブラックであ
る。
【0068】以上のようなカーボンブラックの接着層中
の含有量は5重量%未満である。含有量が5重量%以上
であると、紙支持体との接着強度が小さくなり、被切断
性が悪化し、剥離しやすくなる。さらに、紙支持体との
接着強度を確保するために樹脂温度を200℃以上、特に2
50℃以上に上昇させると発泡や膜割れや膜切れ等が発生
するために、樹脂中の含水率を600ppm以下にする必要が
あり、60℃以上のホッパードライヤーやベント装置付の
押出し機等を必要とする。
【0069】接着層の厚さは、高価でネックインの大き
な写真性に悪影響を及ぼす酸変性接着性ポリオレフィン
樹脂を含むので、多層共押出しラミネート層総厚さに対
する割合では50%以下、好ましくは30%以下、特に好ま
しいのは20%以下である。また、数値で示すと30μm以
下が好ましく、20μm以下が特に好ましく、2.5〜15μ
mが最も好ましい。多層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層の一つとして用いられるので単層の時には8
μm以上必要であった厚さも0.5μm以上で実用化可能
であり、1μm以上が好ましい。
【0070】表面層は、カーボンブラック含有量が3重
量%以上、メルトインデックス(以下、MIという。A
STM D−1238=JIS K−6760)が2g/10分以上
のエチレン共重合体樹脂含有量が10重量%以上である。
【0071】表面層に含まれるカーボンブラックは、接
着層において述べたカーボンブラックと同一である。こ
のカーボンブラックの含有量は3〜30重量%以上、好ま
しくは4〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%であ
る。
【0072】カーボンブラックの含有量が3重量%未満
であると、遮光性、帯電防止性、ブロッキング防止性が
不十分で感光材料包装用遮光紙としては実用化困難にな
る。30重量%を超えると発泡やピンホールが発生しやす
く実用化困難である。30重量%以下でも分散性が悪化し
吸湿しやすいのでカーボンブラックの表面を滑剤、界面
活性剤、カップリング剤、可塑剤、分散剤等で被覆した
状態で用いることが好ましい。
【0073】エチレン共重合体樹脂としては、例えば以
下に記載するものがある。 (1) エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA樹脂) (2) エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3) エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4) エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5) エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6) エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂 (7) エチレン−アクリル酸共重合体樹脂{エチレン−ア
クリル酸メチル共重合体樹脂(EMA樹脂)、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体樹脂(EEA樹脂)} (8) エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (9) エチレン−アクリル酸共重合体樹脂(EAA樹脂) (10)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共重合
物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (11)エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(L−LDP
E樹脂) (12)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体樹
脂 (13)ポリオレフィン樹脂系エラストマー
【0074】これらの樹脂の中で、安価で熱安定性が優
れ、写真感光材料に悪影響を及ぼさず、共押出しエクス
トルージョンラミネート適性が優れているので、L−L
DPE樹脂及びEEA樹脂が好ましい。
【0075】L−LDPE樹脂(Liner Low ensity
olyethylene)の重合プロセスとしては中・低圧装置
を用いる気相法、溶液法、液相スラリー法と高圧改良法
装置を用いるイオン重合法等がある。
【0076】L−LDPE樹脂は第3のポリエチレン樹
脂と称され、低密度ホモポリエチレン樹脂、高密度ホモ
ポリエチレン樹脂、両ポリエチレン樹脂の利点を併せも
ち、欠点をカバーする特性を有する省エネルギー、省資
源という時代の要請に合致する低コスト、高強度の樹脂
である。この樹脂はエチレンと炭素数が3〜13個、好ま
しくは4〜10個のα−オレフィンを共重合させたコポリ
マーでエチレン含有量が85〜99.5モル%の線状の直鎖に
短分岐をもった構造の低・中密度のポリエチレン系樹脂
である。物理強度やコストの点で好ましいα−オレフィ
ンとしてはブテン−1、オクテン−1、ヘキセン−1、
4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1などが使用さ
れ、その量はポリマーの0.5〜15モル%程度である。密
度は一般に低・中密度ホモポリエチレン樹脂程度とされ
ているが市販品では0.87〜0.95g/cm3の範囲内にある
ものが多い。
【0077】L−LDPE樹脂の具体例を商品名で示せ
ば、GレジンとTUFLIN(UCC社)、ダウレック
ス(ダウケミカル社)、スクレアー(デュポンカナダ
社)、マーレックス(フィリップス社)、ネオゼックス
とウルトゼックス(三井石油化学)、日石リニレックス
(日本石油化学)、出光ポリエチレン−L(出光石油化
学)、NUCポリエチレン−LLとTUFTHENE(日
本ユニカー)、スタミレックス(DSM社)などが挙げ
られる。
【0078】これらのL−LDPE樹脂の中で物理強度
とヒートシール強度の点から特に好ましいのは、エチレ
ン含有量が90〜99.5モル%、α−オレフィン含有量が0.
5〜10モル%、MIが0.8〜30g/10分(ASTM D−1
238=JIS K−6760)、密度が0.870〜0.940g/cm3
(ASTM D−1505=JIS K−6760)、そしてα−
オレフィンの炭素数が6〜8個の液相法プロセスと気相
法プロセスで得られたものである。
【0079】特に好ましい代表的な例を商品名であげる
と、ポリエチレンにα−オレフィン側鎖として炭素数6
個の4-メチルペンテン−1を導入した三井石油化学(株)
のウルトゼックス及びα−オレフィン側鎖として炭素数
8個のオクテン−1を導入した出光石油化学(株)のMO
RETECとDSM社のスタミレックスとダウケミカル
社のダウレックスがある(以上、4社品共液相法プロセ
スで得られたL−LDPE樹脂である。)。低圧法の気
相法プロセスで得られた好ましい代表的な例を商品名で
あげると、αオレフィン側鎖として炭素数6個のヘキセ
ン-1を導入した日本ユニカー(株)のTUFTHENE及
びUCC社のTUFLIN等がある。
【0080】最近発売された密度が0.870〜0.910g/cm
3のエチレン・αオレフィン共重合体樹脂である超低密
度直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばUCC社のN
UC−FLXや住友化学(株)のエクセレンVL等が遮光
性物質を多く含有させて薄層化しても膜切れや膜割れや
ピンホールが発生しないので特に表面層として好ましい
(以上、2社品共αオレフィンが炭素数4個のブテン−
1を使用)。
【0081】本発明の表面層にブレンドすることが好ま
しい安価な市販の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の一覧
表を次に示す。 エチレン−αオレフィン共重合体樹脂: エチレン・ブテン−1共重合体樹脂 GレジンとNUC−FLX(UCC社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) マーレックス (フィリップス社) スタミレックス (DSM社) エクセレンVL (住友化学) ネオゼックス (三井石油化学) 日石リニレックス (日本石油化学) NUCポリエチレン−LL(日本ユニカー) 出光ポリエチレンL (出光石油化学) エチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂 TUFLIN (UCC社) TUFTHENE (日本ユニカー) エチレン・4メチルペンテン−1共重合体樹脂 ウルトゼックス (三井石油化学) エチレン・オクテン−1共重合体樹脂 スタミレックス (DSM社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) MORETEC (出光石油化学)
【0082】EEA樹脂の代表的製造メーカーとして
は、ユニオン・カーバイド社(アメリカ)と日本では日
本ユニカー(株)、三菱油化(株)、住友化学(株)、三井ポ
リケミカル(株)等がある。具体例として日本ユニカー
(株)で現在市販しているEEA樹脂の代表的銘柄名とコ
モノマー含有量、メルトインデックス、密度他を示す
(コモノマー含有量NUC試験法で6%以上のもの)。
【0083】
【表1】
【0084】エチレン共重合体樹脂は、MI(ASTM
D−1238、測定温度190℃)が2g/10分以上であるこ
とが必要である。MIが2g/10分未満であると、ネッ
クインが大きく、紙支持体との接着強度が小さくなり、
溶融延展性(ドローダウン性)が悪化し実用化困難であ
る。
【0085】MIは好ましくは2〜20g/10分、特に好
ましくは3〜12g/10分である。密度は0.90〜0.94g/
cm3、好ましくは0.91〜0.30g/cm3、特に好ましくは0.
915〜0.927g/cm3である。
【0086】また、エチレン共重合体樹脂の含有量は10
重量%以上であり、含有量が10重量%未満であると、膜
切れ、ピンホール等が発生し易くなる。
【0087】表面層の厚さは遮光性確保、膜切れやピン
ホールの発生防止の点から10μm以上が好ましく、15μ
m以上が特に好ましく、20μm以上が最も好ましい。
【0088】以上のような表面層は、発泡や膜割れ、ピ
ンホール等の重大故障の発生を防止するためにドライヤ
ー(真空ドライヤーが好ましい)で長時間加熱したり、
加熱ホッパードライヤーやベント装置付きエクストルー
ダーを用いることにより、含水率を600ppm以下、好まし
くは500ppm以下、特に好ましくは250ppm以下の状態に
し、かつ、樹脂温度を330℃以下、好ましくは315℃以
下、特に好ましくは300℃以下の状態でエクストルーダ
ーより押し出して形成するのが好ましい。
【0089】含水率が600ppmをこえると発泡や膜割れや
ピンホールが発生しやすくなる。樹脂温度を330℃以上
にすると、樹脂中の水が膨張し、発泡や膜切れやピンホ
ールが多発するだけでなく樹脂が熱劣化してブツやミク
ログリットが多発し、ダイリップ汚れが発生しやすくな
り塗工量の不均一によるスジ状のムラが発生する。
【0090】本発明の紙支持体、接着層及び表面層に
は、感光材料のスタチックマークの発生防止等のため
に、各種導電性物質を添加することができる。本発明に
使用できる導電性物質の例を以下に示す。 (1) 非イオン界面活性剤(代表的成分ポリオキシエチレ
ングリコール類) (2) アニオン界面活性剤(代表的成分ポリオキシエチレ
ングリコール類) (3) 陽イオン界面活性剤(代表的成分第4級アンモニウ
ム塩) (4) 両性界面活性剤 (5) アルキルアミン誘導体 (6) 脂肪酸誘導体 (7) 各種滑剤 (8) カーボンブラック、グラファイト (9) 金属表面被覆顔料 (10)金属粉末、金属フレーク (11)炭素繊維 (12)金属繊維 (13)ウィスカー(チタン酸カリウム、窒化アルミニウ
ム、アルミナ等) (14)導電性無機化合物
【0091】(1) 非イオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。 ポリエチレングリコール脂肪酸エステル ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル ポリオキシエチレン脂肪族アミン ソルビタンモノ脂肪酸エステル 脂肪酸ペンタエリスリット 脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物 脂肪酸のエチレンオキサイド付加物 脂肪酸アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド
付加物 アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物 アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物 多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキ
サイド付加物 その他、特公昭63−26697号公報、120ページ記載の各種
非イオン帯電防止剤等。
【0092】(2) アニオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。 リシノレイン酸硫酸エステルソーダ塩 各種脂肪酸金属塩 リシノレイン酸エステル硫酸エステルソーダ塩 硫酸化オレイン酸エチルアニリン オレフィンの硫酸エステル塩類 オレイルアルコール硫酸エステルソーダ塩 アルキル硫酸エステル塩 脂肪酸エチルスルフォン酸塩 アルキルスルフォン酸塩 アルキルナフタレンスルフォン酸塩 アルキルベンゼンスルフォン酸塩 コハク酸エステルスルフォン酸塩 リン酸エステル塩
【0093】(3) 陽イオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。 第1級アミン塩 第3級アミン塩 第4級アンモニウム塩 ピリジン誘導体
【0094】(4) 両性界面活性剤の代表例を以下に示
す。 カルボン酸誘導体 イミダゾリン誘導体 ペタイン誘導体
【0095】特に好ましい導電性無機化合物の具体例と
しては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム、カルシウム、鉛、鉄、銅、亜鉛、アルミニウ
ム、スズ、ストロンチウム、およびマンガンから選ばれ
た少なくとも一つの元素の塩からなる無機塩化合物であ
り、その中でも効果や経済性の面から特に好ましく用い
られるものとしては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化鉄および塩化
銅などの塩酸塩、硝酸カリウム、硝酸マグネシウムおよ
び硝酸亜鉛などの硝酸塩、硫酸ナトリウム、硫酸アルミ
ニウム、硫酸マグネシウムおよび硫酸鉄などの硫酸塩、
リン酸水素カリウムおよびリン酸ナトリウムなどのリン
酸塩、ホウ酸カリウムなどのホウ酸塩、ならびに臭化ナ
トリウムおよび臭化リチウムなどの臭化物があげられ
る。上記化合物は結晶水を有してもよい。
【0096】これらの無機(塩)化合物はいかなる方法
を用いてもかまわないが、代表的な方法としては抄造時
に、これら無機塩化合物の水溶液に紙を浸漬して含浸さ
せる方法がある。
【0097】これらの無機化合物を使用する量について
は、100cm2当り0.1〜20mgの量の範囲が好ましく、0.1mg
/100cm2以下では帯電防止性能が不十分であり、また20
mg/100cm2を越えると、写真フィルムに被り等の悪影響
を及ぼす。
【0098】本発明の紙支持体、接着層及び表面層に
は、静電気防止、感光材料との滑性向上、スリ傷発生防
止等のために、滑剤を添加することができる。0.01〜5.
0重量%の滑剤を添加するのが好ましい。押出しコーテ
ィング法ではヒートシール強度や支持体との接着強度を
低下させるので、滑剤使用は不可とされてきたが、本発
明では接着層に酸変性接着性ポリオレフィン樹脂を5〜
90重量%、表面層にエチレン共重合体樹脂を10重量%以
上含むようにしたので従来の問題はなくなり押出しコー
ティング適性を向上させる。特にスピードアップに効果
がある。
【0099】感光材料に悪影響を与えない市販の代表的
滑剤名と製造メーカー名を以下に示す。 (1) シリコン系滑剤;各種グレードのジメチルポリシロ
キサン及びその変性体等(信越シリコーン、日本ユニカ
ー、東レシリコーン) (2) オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP(ラ
イオン、アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュー
トロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化学)、
アルフロE−10(日本油脂)、ダイヤミッドO−200(日
本化成)、ダイヤミッドG−200(日本化成)等 (3) エルカ酸アミド系滑剤;アルフロ−P−10(日本油
脂)等 (4) ステアリン酸アミド系滑剤;アルフロ−S−10(日
本油脂)、ニュートロン2(日本精化)、ダイヤミッド
200(日本化成)等 (5) ビス脂肪酸アミド系滑剤;ビスアマイド(日本化
成)、ダイヤミッド200ビス(日本化成)、アーモワッ
クスEBS(ライオンアクゾ)等 (6) アルキルアミン系滑剤;エレクトロストリッパ−TS
−2(花王石鹸)等がある。 (7) 炭化水素系滑剤;流動パラフィン、天然パラフィ
ン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、塩素化炭化水素、
フルオロカルボン (8) 脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上が好まし
い)、オキシ脂肪酸 (9) エステル系滑剤;脂肪酸の低級アルコールエステ
ル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグ
リコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル (10)アルコール系滑剤;多価アルコール、ポリグリコー
ル、ポリグリセロール (11)金属石けん;ラウリン酸、ステアリン酸、リシノー
ル酸、2−エチルヘキソイン酸、ナフテン酸、エルカ
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸とLi、Mg、Ca、S
r、Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb等の金属との
化合物。融点は70℃以上、好ましくは90℃以上、特に好
ましくは100℃以上のものである。その他写真感光材料
の写真性に悪影響を及ぼすハロゲン化合物を無害化する
目的でハイドロタルサイト類やゼオライト(化合物も含
む)を0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%添加
する。特にゼオライト(各種の天然及び合成ゼオライト
を含む)は写真感光材料の特殊な臭いもなくす働きを有
するので商品価値向上の点からも好ましい。
【0100】本発明の接着層、表面層及び熱可塑性樹脂
層には、露付きなどを防止するために無滴剤を添加する
ことができる。無滴剤の代表例を以下に示す。
【0101】ジグリセリンモノステアリン酸エステル、
ポリグリセリンモノパルミチン酸エステル、ソルビタン
モノラウリン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸
エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビ
タンモノエルカ酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグリセライド、
ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ソルビ
タンセスキパルミテート、ジグリセリンセスキオレエー
ト、ソルビトール脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸
・二塩基酸エステル、ジグリセリン脂肪酸・二塩基酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸・二塩基酸エステル、ソルビ
タン脂肪酸・二塩基酸エステル、ソルビタンパルミテー
ト、ソルビタンステアレート、ソルビタンパルミテート
・プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビタンパル
ミテート・プロピレンオキサイド2モル付加物、ソルビ
トールステアレート、ソルビトールステアレート・エチ
レンオキサイド3モル付加物、ジグリセリンパルミテー
ト、グリセリンパルミテート、グリセリンパルミテート
・エチレンオキサイド2モル付加物等である。
【0102】本発明の接着層、表面層及び熱可塑性樹脂
層には、結晶化速度向上、フィルム成形速度向上、剛性
向上、物理強度向上等のために造核剤を添加することが
できる。この造核剤としては、有機造核剤と無機造核剤
がある。これらの代表例を以下に示す。
【0103】有機造核剤は、カルボン酸、ジカルボン
酸、これらの塩及び無水物、芳香族スルホン酸の塩及び
エステル、芳香族ホスフィン酸、芳香族ホスホン酸、芳
香族カルボン酸、そのアルミニウム塩、芳香族リン酸金
属塩、炭素数8〜30のアルキルアルコール、多価アルコ
ールとアルデヒドの縮合物ならびにアルキルアミンなど
であり、例えばp−t−ブチル安息香酸アルミニウム、
1,3・2,4−ジベンジリデンソルビトール、次式で表
されるジ置換ベンジリデンソルビトール化合物
【0104】
【化1】 (式中、R1及びR2は炭素数1〜8のアルキル、アルコ
キシ又はハロゲンであり、m及びnはいずれも0〜3で
あってかつm+n≧1である。)、ステアリル乳酸のカル
シウム、マグネシウム等の金属塩、N−(2−ヒドロキ
シエチル)−ステアリルアミン等の次式で表される化合
【0105】
【化2】 (式中、R3は炭素数が8〜30のアルキル基であり、k
及びlはいずれも0〜10であってk+l≧1であ
る。)、1,2−ヒドロキシステアリン酸のリチウム
塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネ
シウム塩等の金属塩、ステアリルアルコール、ラウリル
アルコール等のアルキルアルコール、安息香酸ソーダ、
安息香酸、セパチン酸などを含む。
【0106】無機造核剤は、水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、
酸化ナトリウム等のアルカリ金属酸化物、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸化
カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等の
アルカリ土類金属水酸化物、炭酸カルシウム、酸化カル
シウム等のアルカリ土類金属酸化物などである。
【0107】造核剤は、これらに限定されるものではな
く、その他の公知の造核剤を用いることもできる。ま
た、造核剤は単独の場合に限らず、二種以上を併用する
こともできることはいうまでもない。
【0108】写真感光材料に悪影響を与えず、造核剤と
して樹脂の結晶化促進効果が大きく、成形故障を減少さ
せ、フィルム成形速度向上、剛性や物理強度向上等、添
加効果の大きい有機造核剤として特に好ましい例を以下
に記載する。
【0109】di-(o-methylbenzylidene)sorbitol o-methylbenzylidene-p-methylbenzylidene sorbitol di-(m-methylbenzylidene)sorbitol m-methylbenzylidene-o-methylbenzylidene sorbitol di-(p-methylbenzylidene)sorbitol m-methylbenzylidene-p-methylbenzylidene sorbitol 1・3-heptanylidenesorbitol 1・3,2・4-diheptanylidenesorbitol 1・3,2・4-di(3-nonyl-3-pentenylidene)sorbitol 1・3-cyclohexanecarbylidenesorbitol 1・3,2・4-dicyclohexanecarbylidenesorbitol 1・3,2・4-di(p-methylcyclohexanecarbylidene)sorbitol 1・3-benzylidenesorbitol 1・3,2・4-dibenzylidene-D-sorbitol 1・3,2・4-di(m-methylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(p-methylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(p-hexylbenzylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(l-naphthalenecarbylidene)sorbitol 1・3,2・4-di(phenylacetylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(methylbenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(ethylbenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(propylbenzyledene)sorbitol 1・3・2・4-di(methoxybenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(ethoxybenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(P-methylbenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(P-chlorbenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(P-methoxybenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-di(alkilbenzylidene)sorbitol 1・3・2・4-bis(methylbenzylidene)sorbitol aluminumbenzoate、等。
【0110】特に、ジベンジリデンソルビトール化合物
が好ましい。特に、本発明の結晶性樹脂であるポリオレ
フィン樹脂(好ましくはプロピレン・αオレフィンラン
ダム共重合体樹脂、密度が0.910g/cm3以上のホモポリエ
チレン樹脂及び密度が0.870g/cm3以上のエチレン・αオ
レフィン共重合体樹脂)の物理強度向上、剛性向上、フ
ィルム成形速度向上、成形故障の減少及び従来の有機造
核剤の欠点であった異臭とブリードアウトを改善するた
めに下記のジ−置換ベンジリデンソルビトール組成物が
特に好ましい。このジ−置換ベンジリデンソルビトール
組成物の必須成分として、一般式(I)
【0111】
【化3】 〔式中、R及びR'は、それぞれ独立して、塩素原子、
メチル基及びエチル基よりなる群より選ばれる原子また
は基を表す〕のジベンジリデンソルビトール誘導体の固
体粉末と式(II)
【0112】 CH3(CH2)nCOOH (II) 〔式中、nは14〜30、好ましくは18〜27、最も好ましく
は20〜25の数を表す〕の高級脂肪酸を含有してなり、該
高級脂肪酸が該ジベンジリデンソルビトール誘導体の固
体粉末の表面を被覆して含有されているジベンジリデン
ソルビトール誘導体組成物が提供される。
【0113】本発明で好ましく用いられる一般式(II)
のジベンジリデンソルビトール誘導体としては、1,3
−2,4・ジpメチルベンジリデンソルビトール、1,3
−2,4−ジpエチルベンジリデンソルビトール、1,3
−pメチルベンジリデン−2,4−pクロルベンジリデ
ンソルビトール、1,3−pメチルベンジリデン・2,4
−pエチルベンジリデンソルビトール及び1,3−pク
ロルベンジリデン−2,4pメチルベンジリデンソルビ
トール等を例示することができる。
【0114】本発明の有機造核剤の好ましい態様におい
ては、上記一般式(I)において、R及びR'は、それ
ぞれ独立してメチル基または塩素原子を表すジベンジリ
デンソルビトール誘導体が用いられる。
【0115】殊に好適なジベンジリデンソルビトール誘
導体は、1,3−2,4−ジpメチルベンジリデンソルビ
トール、1,3−pメチルベンジリデン−2,4−pクロ
ルベンジリデンソルビトール及び1,3−pクロルベン
ジリデン・2,4−pメチルベンジリデンソルビトー
ル、である。
【0116】本発明で有機造核剤と共に好ましく用いら
れる式(II)の高級脂肪酸の好ましい例は、ベヘン酸、
ステアリン酸およびパルミチン酸であり、なかでもベヘ
ン酸が最も好ましく、ステアリン酸がこれに次ぐ。
【0117】本発明の有機造核剤組成物において使用さ
れるジベンジリデン誘導体の固体粉末の粒径は、格別な
制限は必要でなく、粒度分布30〜100メッシュのものが
好適に用いられる。
【0118】本発明の好ましい有機造核剤組成物は、ジ
ベンジリデン誘導体の95〜50重量部、好ましくは90〜50
重量部に対し高級脂肪酸を5〜50重量部、好ましくは10
〜50重量部の範囲において、両成分の合計が100重量部
になる割合で含有する。
【0119】本発明の好ましい有機造核剤組成物は、上
記割合の高級脂肪酸を含有する水性エマルジョンに上記
割合のジベンジリデンソルビトール誘導体の固体粉末を
添加攪拌して、ジベンジリデンソルビトール誘導体の固
体粉末の表面上に高級脂肪酸の被覆層を形成させ、高級
脂肪酸被覆を有するジベンジリデンソルビトール誘導体
粉末を濾別後、洗浄及び乾燥を行うことによって作るこ
とができる。
【0120】上記方法において使用する高級脂肪酸の水
性エマルジョンは、例えば、高級脂肪酸の濃度5〜50重
量%、好ましくは10〜50重量%の有機溶媒溶液に、界面
活性剤を少量、例えば高級脂肪酸100重量部に対して1
〜10重量部、好ましくは2〜5重量部、を用いて水中に
分散させることによって容易に得ることができる。
【0121】また、ジベンジリデンソルビトール誘導体
の固体粉末の表面上に形成された高級脂肪酸の被覆の存
在は、該被覆を染料で染色して観察することによって確
認することができる。
【0122】本発明の好ましい有機造核剤の組成物が、
物理強度、非ブリードアウト性及び無臭性の改善のため
に添加剤として使用されるポリオレフィン樹脂の例は、
炭素数が2〜6の脂肪族モノオレフィンの数平均分子量
が約10,000〜200,000、好ましくは20,000〜150,000の高
分子量の重合体または共重合体、例えばホモポリプロピ
レン樹脂、低密度ホモポリエチレン樹脂、高密度ホモポ
リエチレン樹脂、直鎖状ポリエチレン(=エチレン・α
オレフィン共重合体)樹脂およびエチレン・プロピレン
共重合体樹脂等である。
【0123】本発明の好ましい有機造核剤組成物におい
ては、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して、ジベン
ジリデンソルビトール誘導体成分として0.01〜2重量
部、好ましくは、0.05〜1重量部に相当する高級脂肪酸
で被覆されたジベンジリデンソルビトール誘導体が好適
に使用される。
【0124】本発明の好ましい有機造核剤組成物は、ポ
リオレフィン樹脂に任意の公知の混合手段で混合するこ
とによって配合することができる。また、本発明の好ま
しい有機造核剤組成物は、必要に応じて、該組成物を濃
厚量で含有するポリオレフィン樹脂中のマスターバッチ
としても用いることができる。
【0125】本発明の好ましい有機造核剤組成物におい
ては、ジベンジリデンソルビトール誘導体の固体粒子の
表面が高級脂肪酸で被覆されていることが重要で、ポリ
オレフィン樹脂にジベンジリデンソルビトール誘導体及
び高級脂肪酸を単に添加混合しても上記記載の効果は達
成されない。また、150℃以上、好ましくは180℃以上、
特に好ましくは190℃以上、最も好ましくは200℃以上の
熱履歴を経ないと上記記載の効果は達成されない。
【0126】この熱履歴は1回経ればよく、例えば本発
明のポリオレフィン系樹脂組成物中に本発明の好ましい
有機造核剤の組成物として詳述した上記ジ−置換ベンジ
リデンソルビトール組成物を0.01〜2.0重量%添加後、1
80℃以上、好ましくは190℃以上、特に好ましくは200℃
以上に加熱してペレット化したものを用いて遮光性ポリ
オレフィン樹脂フィルムを成形すればよく、この時の樹
脂温度は180℃以下であっても上記記載の効果は達成さ
れるが、このフィルム成形時も180℃以上の樹脂温度に
する(180℃以上の熱履歴を2回経たと本発明では表現
する。)ことにより、物理特性、剛性が非常に優れ、フ
ィルム表面の光沢の高い、シワや筋がほとんど観察され
ない遮光性熱可塑性樹脂フィルムを成形することができ
る。
【0127】本発明の好ましい有機造核剤組成物は、従
来技術に較べ、ポリオレフィン系樹脂組成物に配合した
場合、物理強度、耐ブリードアウト性、剛性等の諸特性
を何ら損なわないばかりか、場合によってはこれ等諸特
性を更に向上させ、同時に優れた無臭性を有し、併せて
フィルムにシワや筋が出にくくなり、かつフィルム成形
性が向上しフィルム成形速度が向上でき、成形故障が減
少するといった優れた効果を奏するものである。即ち、
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に、上述のジ−置
換ベンジリデンソルビトール組成物を含ませることによ
り、物理強度、剛性、耐ブリードアウト性、無臭性、フ
ィルム成形性、耐摩耗性の優れた感光材料紙材を提供す
ることが出来る。
【0128】本発明の好ましい有機造核剤組成物が上記
の優れた効果を奏する理由は必ずしも明らかでないが、
従来のジベンジリデンソルビトールの製造原料であるベ
ンズアルデヒド及び本発明のジベンジリデンソルビトー
ル誘導体の製造原料であるp置換ベンズアルデヒド等の
ベンズアルデヒド誘導体には臭気があって、共に精製後
も不可避的にジベンジリデンソルビトール(誘導体)に
微量残留して遮光性熱可塑性樹脂フィルムの異臭の原因
となりがちなこと及びジベンジリデンソルビトール(誘
導体)が熱可塑性樹脂組成物を用いた遮光性熱可塑性樹
脂フィルム成形時にも若干分解を起こして異臭の原因と
なることが考え得る。本発明の好ましい有機造核剤組成
物においては、一般式(I)の特定のジベンジリデン
ソルビトール誘導体の固体粒子を用い、該粒子を一般
式(II)の特定の高級脂肪酸で被覆する、といった及
びの要件を同時に満足することによって、原料ベンズ
アルデヒド類あるいは分解生成したベンズアルデヒド類
に基づくと推定される異臭が、熱可塑性樹脂組成物を用
いた遮光性射出成形品、遮光性フィルム等において顕著
に減少され、かつ剛性、物理強度等の上記諸物性も同時
に優れているといった効果が奏される。さらに、ゼオラ
イトと併用することにより異臭を減少させることができ
る。
【0129】各種の有機造核剤は、単独で用いても各種
の無機造核剤との併用、有機造核剤の2種以上を併用す
ることもできる。また、有機及び/又は無機造核剤の表
面を各種の脂肪酸、脂肪酸化合物やシリコン等の滑剤、
カップリング剤、可塑剤、界面活性剤等の分散剤や湿潤
剤等で被覆することができる。
【0130】造核剤の合計添加量は、0.01〜2.0重量%
が好ましく、0.05〜1.0重量%がより好ましく、0.07〜
0.5重量%が最も好ましい。添加量が0.01重量%未満で
はほとんど効果を発揮せずブレンド経費がかかるだけで
あり、2.0重量%を越えても増量効果がなくコストアッ
プになるだけであり、かつ造核剤の種類によっては写真
感光材料に悪影響を与えたり、悪臭を発生させたり、金
型に付着したり、ブリードアウトしたり、落下強度を低
下させたりするので好ましくない。
【0131】造核剤をブレンドする方法としては、コン
パウンド方式やドライブレンド方式やマスターバッチ方
式等があるが、マスターバッチ方式が好ましい。特に着
色マスターバッチ製造と同時に作成するのが経済的であ
り、作業性が良好なので好ましい。カサが高く、飛散し
やすいのでそのまま配合することは困難であり、少量の
分散剤か湿潤剤を入れて配合すると良い。分散剤として
効果があるものとしては各種滑剤、分子量が500〜10,00
0の各種低分子量ポリオレフィン樹脂、各種ワックス、
各種無水カルボン酸、各種高級脂肪酸等があり、各種脂
肪酸金属塩、各種シリコーン、各種オレイン酸アミド等
の滑剤は特に好ましい。湿潤剤としてはDOP、DHP
等の可塑剤が使用できる。
【0132】また、各種の高級脂肪酸、脂肪酸アミド、
脂肪酸金属塩等の脂肪酸や脂肪酸化合物の純品を有機造
核剤の表面にコーティングしたり、ブレンドして分散効
果を高め、ブリードアウトを防ぐことも好ましい。さら
にまたポリオレフィン樹脂と150℃以上、好ましくは180
℃以上、特に好ましくは190℃以上、最も200℃以上の熱
履歴で混練したペレットとして使用することである。す
なわち、これらの添加剤を添加することにより、物理強
度を向上させ、剛性が大きくなり摩耗による白粉の発生
を減少させるとともに、有機造核剤の結晶化またはブリ
ードアウトによる白粉の発生を減少させる。さらに、有
機造核剤の悪臭を防止でき、かつ静電気の発生防止及び
ブロッキング防止性を向上させることができる。この場
合、上記各種分散剤や各種熱可塑性樹脂の劣化や酸化分
解や着色を防止するために、後述する各種酸化防止剤を
添加することが好ましい。
【0133】本発明の紙支持体、接着層、表面層及び熱
可塑性樹脂層には遮光性確保、帯電防止性向上、印刷適
性向上、セーフライト下での識別性向上、隠蔽力向上、
解像力(鮮鋭度)向上、カッティング適性(被切断適
性)向上等、要求特性に応じた各種の遮光性物質を必要
量添加することが必要である。
【0134】遮光性物質の代表例を以下に示す。 (1) 無機化合物 A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチ
モン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライ
ト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミナ繊
維等 B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロ
マイト、ドーソナイト等 D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫
酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、
ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カ
ルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素…カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球等 G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫化
モリブデン、ポロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊維、
チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸亜
鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナ
トリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0135】(2) 有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細
片、セロハン片、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、
各種デンプン(変性デンプン、表面処理デンプンも含
む)、芳香族ポリアミド繊維等
【0136】これらの遮光性物質の中で、感光材料側の
層の場合は不透明化する無機化合物が好ましく、特に、
遮光性、耐熱性、耐光性が優れ比較的不活性な物質であ
るので、光吸収性の遮光性物質であるカーボンブラック
と窒化チタンとグラファイトが好ましい。印刷面側は、
印刷適性向上、セーフライト下での表裏の識別性向上、
外観向上等の点で光反射性の白色顔料や黄色顔料が好ま
しく、例えば表面処理した酸化チタン(アナターゼ、ル
チルいずれも可)、亜鉛華、炭酸カルシウム、鉛白、チ
タンイエロー、オイルイエロー、サテンホワイト、硫酸
亜鉛、ケイ酸アルミニウム、珪藻土、アルミニウム粉
末、アルミニウムペースト、ケイ酸マグネシウム、塩化
カルシウム、硫酸カルシウム、カオリンクレー、微粉珪
酸、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、錫粉末、
ステンレス粉末、アルミナ、硫酸バリウム、酸化マグネ
シウム、マイカ、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム
等がある。
【0137】上記遮光性無機化合物の中では、遮光能
力、隠蔽力の優れた光吸収性遮光性物質であるカーボン
ブラックと窒化チタンとグラファイトが特に好ましい。
その他の無機化合物中では熱可塑性樹脂の屈折率(大体
1.4〜1.5)より大きい屈折率1.51以上のものが好まし
い。代表例を以下に示す。
【0138】好ましい遮光性物質はLarsenの油浸法で
測定した屈折率が1.51以上の無機顔料と各種の金属粉
末、金属フレーク、金属ペースト、金属繊維及び炭素繊
維である。好ましい屈折率が1.50以上の無機顔料と金属
粉末の代表例を以下に示すが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。( )内の数字は屈折率を示す。屈
折率が1.50以上の無機顔料としては、ルチル型酸化チタ
ン(2.76)、アナターゼ型酸化チタン(2.52)、酸化亜
鉛(2.37)、酸化アンチモン(2.35)、鉛白(2.09)、
亜鉛華(2.02)、リトボン(1.84)、カーボンブラック
(1.61)、バライト粉(1.64)、硫酸バリウム(1.6
4)、炭酸カルシウム(1.58)、タルク(1.58)、硫酸
カルシウム(1.56)、無水ケイ酸(1.55)、石英粉(1.
54)、水酸化マグネシウム(1.54)、塩基性炭酸マグネ
シウム(1.52)、アルミナ(1.50)等がある。特に好ま
しいのは屈折率が1.56以上の遮光性物質であり、最も好
ましいのは屈折率が1.61以上の遮光性物質である。
【0139】屈折率が1.50未満のケイ酸カルシウム(1.
46)、ケイ藻土(1.45)、含水ケイ酸(1.44)等は遮光
能力が小さいので多量の添加が必要で遮光性物質として
の使用は好ましくない。しかし、イオン交換機能を有す
るので写真性向上の目的で上記遮光性物質と併用するこ
とは好ましい。
【0140】金属粉末(金属ペーストも含む)の代表例
としては、銅粉末、ステンレス粉末、鉄粉末、銀粉末、
錫粉末、亜鉛粉末、スチール粉末等がある。
【0141】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラック、
ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジ
タブルブラック等がある。
【0142】実際の製品としては、例えば三菱化成製の
カーボンブラック#20(B),#30(B),#33(B),#40
(B),#41(B),#44(B),#45(B),#50,#55,#10
0,#600,#2200(B),#2400(B),MA8,MA11,M
A100等が挙げられる。
【0143】海外の製品としては例えばキャボット社の
Black Pearls 2,46,70,71,74,80,81,607等、
Regal 300,330,400,660,991,SRF−S等、Vul
can3,6等、Sterling 10,SO,V,S,FT−F
F,MT−FF等が挙げられる。
【0144】さらにアシュランドケミカル社のUnited
R,BB,15,102,3001,3004,3006,3007,3008,3
009,3011,3012,XC−3016,XC−3017,3020等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0145】本発明では遮光性、コスト、物性向上の目
的ではファーネスカーボンブラックが望ましく、高価で
あるが帯電防止効果を有する遮光性物質としてはアセチ
レンカーボンブラック、変性副生カーボンブラックであ
るケッチェンカーボンブラックが望ましい。必要により
前者と後者を必要特性に従ってミックスすることも望ま
しい。遮光性物質をポリエチレン系ポリマーに配合する
形態は上記のように種々あるが、マスターバッチ法がコ
スト、作業場の汚染防止等の点で望ましい。公知文献の
特公昭40−26196号では有機溶媒に溶解した重合体の溶
液中にカーボンブラックを分散せしめて、重合体−カー
ボンブラックのマスターバッチをつくる方法を、特公昭
43−10362号にはカーボンブラックをポリエチレンに分
散してマスターバッチをつくる方法を述べている。
【0146】本発明の写真感光材料用包装材料として使
用する上でカブリの発生がなく、感光度の増減の発生が
少なく、遮光能力が大きく、L−LDPE樹脂フィルム
に添加した場合でもカーボンブラックの固り(ブツ)の
発生やフィッシュアイ等フィルム中にピンホールが発生
しにくい点でカーボンブラックの中でも特にpH6.0〜
9.0、平均粒子径10〜120mμ、好ましくは15〜100m
μ、特に好ましくは20〜80mμ、揮発成分が2.0%以
下、好ましくは1.0 %以下、特に好ましくは0.5 %以
下、吸油量が50ml/100g以上、好ましくは70ml/100g
以上、特に好ましくは100ml/100g以上のファーネスカ
ーボンブラックが遮光性向上と分散性向上、写真感光材
料への悪影響が少なく物理特性低下の少ない点で好まし
い。
【0147】また、接着層、表面層及び熱可塑性樹脂層
には、樹脂の熱分解による物性低下防止、着色故障やブ
ツやミクログリット等の発生防止、写真感光材料に悪影
響を及ぼす物質が熱劣化等により発生しないように各種
の酸化防止剤を要求特性に応じて必要量添加することが
好ましい。
【0148】本発明は、他の製品に比較して非常に多く
の物質により、且つ非常に微量でも品質(写真性)に悪
影響を受ける写真感光材料に用いられるので、この場合
には上記の酸化防止剤のように写真性に悪影響を及ぼす
物質が発生しないようにする物質や活性炭、グラファイ
ト、ゼオライト、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸
カルシウム等のように写真性に悪影響を及ぼす物質を吸
着したり、反応して無害化させる物質を必要量添加する
ことが好ましい。例えば、紙支持体については消泡剤と
してシリコンオイルや酸化プロピレンを含まない物を使
用したり、JIS P−8203試験方法による紙の含水率
を2〜8%にしたり、JIS P−8133試験方法による
冷水抽出pHを6〜9にした中性紙にしたり、分子量150
以下の尿素化合物(尿素を含む)をパルプに対して乾燥
重量で0.01〜3%添加したり、水溶性ヨウ素化合物をパ
ルプに対して乾燥重量で0.0002〜0.2%添加したり、酸
素パルプ化法により得られた木材パルプを30〜70重量%
含む紙支持体を用いる。
【0149】また紙支持体としては感光材料に擦り傷や
圧力被り等、紙支持体表面の凹凸による悪影響を防止
し、感光材料とのすき間をなくし遮光性、防湿性を向上
させるためにJIS P−8119により規定されるベック
平滑度計測定の表面平滑度が70秒以上、好ましくは90秒
以上、特に好ましくは120秒以上で、JIS P−8118に
規定される密度が0.7〜1.3g/cm3、好ましくは0.90〜
1.2g/cm3の広葉樹パルプを30%以上、好ましくは40%
以上、特に好ましくは50%以上含む紙支持体である。
【0150】紙支持体として好ましい平滑性、切れ味
(被切断性)の優れた具体例を以下に例示する。
【0151】(1) ポリオレフィン樹脂系合成パルプまた
はこれと木材パルプとから成る紙状基質を基質の温度が
110〜200℃となるように熱処理を行ない合成パルプを熱
融着せしめた紙支持体。合成パルプを10重量%以上含有
するもの。
【0152】ポリオレフィン樹脂系合成パルプの代表例
はエチレン・プロピレン、イソブチレン等の単独あるい
はこれらもしくは他の単量体との2種以上の合成高分子
からなり、パルプ状に形成されたものである(例えば特
公昭40−28125号公報、特開昭46−3906号公報等)。
【0153】従来の木材パルプからなる紙支持体に比較
して紙層間剥離が発生しにくく、エクストルージョンラ
ミネート樹脂層との接着強度が大きく、被切断性が良好
である。
【0154】(2) JIS P−8119又はTAPPIスタ
ンダードT479紙の平滑度測定法によるベックの平滑度
計で測定された表面平滑度が70秒以上、好ましくは90秒
以上、特に好ましくは120秒以上の紙支持体。JIS P
−8118に規定される紙の密度としては0.7〜1.3g/c
m3、好ましくは0.80g/cm3以上、特に好ましくは0.90
〜1.20g/cm3の木材パルプから成る紙支持体。
【0155】このような紙支持体は、 繊維が細かく短い広葉樹パルプを用いる。 抄紙機上で、パルプ繊維の分散を良くし、地合の良
い紙を作る。 カレンダーの圧力を上げて機械的に紙表面の凹凸を
つぶす。 剛性、被切断性、平滑性等の必要特性を同時に確保
するためにクラフト法広葉樹パルプ(LBKPと以後表
示)、サルファイト法広葉樹パルプ(LBSPと以後表
示)、クラフト法針葉樹パルプ(NBKPと以後表
示)、合成パルプ、ユーカリパルプ、再生パルプ等、繊
維長、繊維太さ、サイズ剤の種類と添加量等を組み合わ
せる。 カレンダーの圧力をかける紙支持体の含水率を高く
する。 等があり、これ等を単独あるいは組み合わせて使用すれ
ば得られる。カレンダー圧力をロール単位長さあたり60
kg/cm以上、好ましくは80kg/cm以上、特に好ましくは
100kg/cm以上、最も好ましくは120kg/cm以上とすれば
得られる。
【0156】(3) 紙支持体がポリビニルアルコールを0.
5g/m2以上、好ましくは1g/m2以上、及び硼砂を
ポリビニルアルコール100重量部に対して1〜300重量部
含有させる(タブサイズ方式、サイズプレス方式、スプ
レー方式)と被切断適性が優れる(切り口が良好)。
【0157】ポリビニルアルコールの鹸化度は71〜100m
ol%、好ましくは87〜100mol%、重合度は400〜2400、
好ましくは600〜2300である(ガスバリヤ性向上、写真
性向上)。
【0158】(4) 抄紙機乾燥部において、水分30〜65
%、温度30〜90℃の湿紙に緊度プレスの線圧が20〜80kg
/cmである多段の緊度プレスを行ない、ベック平滑度が
好ましくは90秒以上、特に好ましくは120秒以上、密度
が0.7〜1.3g/cm3、好ましくは0.8〜1.2g/cm3、厚み
が30〜330μmの紙支持体とする(平滑性向上)。
【0159】(5) LBKP(クラフト法広葉樹パルプ)
が30重量%以上、好ましくは40重量%以上、特に好まし
くは50重量%以上、最も好ましくは60重量%以上含有す
る紙支持体とすると平滑性が100秒以上と優れた、被切
断性も優れた柔軟な紙支持体となる。
【0160】(6) 平均繊維長が0.4〜0.9mm、平均繊維幅
が10.0μm以上、平均繊維厚みが5μm以下の木材パル
プを使用した紙支持体とする(平滑性向上)。
【0161】(7) 蒸解最高温度が130℃以上の亜硫酸法
で製造された晒広葉樹パルプ(LBSP)を30%以上含
み、カレンダー処理後の水銀圧入法で測った0.4μm以
下の孔径の空隙量が0.04ml/g以上、密度が0.95g/cm
3以上の紙支持体とする(平滑性向上)。
【0162】(8) 乾燥重量で5〜40%の針葉樹材と95〜
60%の広葉樹脂とを原料チップの段階で混合して蒸解し
て得られる混合蒸解パルプからなる紙支持体とすると被
切断適性が優れる。
【0163】また、樹脂中に添加する遮光性物質、特に
粒子径が1μm以下の凝集しやすい光吸収性遮光性物質
の代表例であるカーボンブラックや光反射性遮光性物質
の代表例である二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カル
シウム、酸化亜鉛等の表面を含水酸化アルミニウム、各
種のカップリング剤、脂肪酸金属塩や脂肪酸アミドやワ
ックス等の各種、滑剤、界面活性剤、ジメチルポリシロ
キサン、2〜4価のアルコール、シリカ等で表面被覆し
て凝集を防止し、分散性を向上させることにより凝集物
(ミクログリット)発生によるカブリや擦り傷の発生を
防止できる。
【0164】さらに、本発明の樹脂表面層にpH6〜9の
親水性高分子層(ゼラチン・ポリビニルアルコール、無
水マレイン酸とビニル化合物の交互共重合体)やポリ塩
化ビニリデン樹脂層等の下塗層を設ける。
【0165】さらに、また紙支持体中の写真性に悪影響
を及ぼすガスを遮断するために、本発明の表面層として
少なくとも写真感光材料側の表面層をポリアミド樹脂
層、ポリエステル樹脂層、EVOH樹脂層(エチレン・
酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層)、例えばエチレン
含有率が10〜50モル%、ケン化度85モル%以上のEVO
H樹脂層やエチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂層
を用いることが好ましい。
【0166】紙支持体と接着層との接着強度を向上させ
るために、紙支持体又は接着層の表面を接着強度が上が
るように物理的に処理することができる。この物理的処
理法を以下に示す。これらを2種以上併用してもよく、
またアンカーコート(AC)処理と組合せてもよい。こ
れらの処理は表面層と印刷、表面層と下塗り層、表面層
と写真感光層の接着強度向上にも有効である。もっとも
好ましいのは設備が比較的安価で取扱いが簡単で、表面
活性効果が大きいコロナ放電処理である。
【0167】フレーム(火焔)処理…ランニングコスト
が高く火災の危険性が有る。 プラズマ処理法…アルゴンガス等をプラズマに変換し、
接着面を処理する。物理強度はコロナ放電処理の数倍に
なるが、しかし装置コストもコロナ放電処理機の数十倍
にかかる。 コロナ放電処理…もっとも多く用いられている安価で効
果の大きい処理である。 サンドブラスト処理…高圧でけい石等を吹きつけて表面
を粗面化する。 化学薬品処理…重クロム酸溶液等で表面処理する。 オゾン処理…オゾンを充填したボックス内で表面処理す
る。エクストルージョンラミネート用の樹脂温度を低下
させても接着強度が向上する。 プレヒート処理…熱可塑性樹脂をエクストルージョンラ
ミネートさせようとする直前に紙支持体をヒータードラ
ムや熱風等で80〜200℃に加熱処理する。
【0168】その他紫外線照射処理、高周波加熱処理、
電気誘導加熱処理、マイクロウェーブ処理等の物理的な
接着強度向上方法がある。その他に化学的な接着強度向
上方法がある。その代表例を以下に記す。
【0169】ラミネート業界で使用されている接着促進
剤または架橋剤を総称してAC剤(Anchor Coating
Agent)と呼んでいる。このAC剤は単なる接着剤と異
なり、化学的に接着する意味で接着剤とは区別してPri
merあるいはAdhesine dromoter等とも呼ばれる。AC
剤の代表例を次に記す。
【0170】(1) 有機チタネート(チタン系)アンカー
コート剤 Tetra−propyl−titanateあるいはTetra−iso−butyl
−titanateを主成分にし、加水分解調整剤としてTetra
−stearyl−titanateを添加して使用する。 (2) ポリエチレンイミン(イミン系)アンカーコート剤 ポリエチレンイミン(−CH2−CH2−NH−n)の比
較的高重合度のものが用いられる。管理が容易でポット
ライフ(貯蔵寿命)が長いことから特に好ましい。 (3) イソシアネート系アンカーコート剤 イソシアネート基をもったポリマーを単独で用いるもの
(1液型)とOH基をもったポリエステル等の組合せて
用いるもの(2液型)があり、いずれも架橋等の化学反
応を起こし、接着効果があらわれる。欠点はポットライ
フが短く高価。 (4) ポリエステル系及びウレタン系アンカーコート剤 飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂を酢酸エチル、ト
ルエン等の溶剤に溶かして用いる。 (5) ポリオレフィン系アンカーコート剤 (6) ポリブタジエン系アンカーコート剤 (7) エチレンとアクリル酸(又はメタアクリル酸)とを
少なくとも構成要素とする共重合体をカチオン性樹脂水
溶液中に分散せしめたポリマー水分散液を含む水性組成
物を塗布。
【0171】AC層は極薄の厚さで形成するのがよい。
AC剤のコーティング方法としてはグラビアロールコー
ティング法、キスロールコーティング法、滴下コーティ
ング法、バーコーティング法、リバースロールコーティ
ング法、ダイレクトロールコーティング法、エアナイフ
コーティング法等が利用される。
【0172】以上のような感光材料用紙材は、ロール状
感光材料と共に巻かれる遮光紙、シート状感光材料包装
用遮光紙、感光材料用遮光袋、ピーラータイプのインス
タントフィルムに用いる遮光紙、日中装填の撮影用カッ
トネガ又はリバーサルフィルムの遮光封筒、明室装填用
マガジンレス包装体に用いるリーダー遮光紙等に用いる
ことができる。
【0173】また、本発明の感光材料用紙材は、密度が
0.80g/cm3以上の紙支持体と、該紙支持体の一方の面
に積層された多層共押出し層と、前記紙支持体の他方の
面に積層された密度(ASTM D−1505)が0.940g/
cm3以上の高密度ホモポリエチレン樹脂及び/又はエチ
レン・αオレフィン共重合体樹脂を5〜95重量%含むポ
リオレフィン樹脂層とを有し、前記多層共押出し層は、
少なくとも、酸変性ポリオレフィン樹脂を5〜90重量%
含む接着層と光反射性遮光性物質を3重量%以上含むポ
リオレフィン樹脂表面層とを有していることを特徴とし
て構成されている。この感光材料用紙材は、写真印画紙
用支持体として特に好適である。
【0174】写真印画紙用支持体に用いる紙支持体は、
上述した紙支持体と略同一であるが、密度が0.90g/cm
3以上であり、好ましくは0.95g/cm3以上であり、特に
好ましくは1.00g/cm3以上である。密度が0.90g/cm3
未満であると、たとえ特定量のサイズ剤(アルキルケテ
ンダイマー、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、ポリビニルア
ルコール、ロジン、ワックスエマルジョン等)を併用し
ても平滑性が低下し、これに乳剤を塗布した場合、いわ
ゆるEズレ(多層構成の写真乳剤を塗布した時に生ずる
一部の層のズレ)が発生し、優れた鮮鋭度が得られな
い。また、湿式写真処理後フチ汚れが発生し、刃物での
切断性も悪化する。また、坪量50〜300g/m2が好まし
く、100〜250g/m2が特に好ましく、120〜200g/m2
が最も好ましい。坪量が50g/m2未満では剛性が不十
分でカーリングが大きくなる。坪量が300g/m2をこえ
ると湿式写真処理中にフチからの処理液の浸透が多く、
フチ汚れが発生する。さらに、コスト高になるので実用
化困難である。
【0175】多層共押出し層の接着層は、上述した接着
層と同様である。多層共押出し層のポリオレフィン樹脂
表面層は、光反射性遮光物質を3重量%以上含んでい
る。この光反射性遮光物質は、以下に示す単独あるいは
2種類以上の混合物として使用される。
【0176】酸化チタン(最も好ましいのはルチル型又
はアナターゼ型の二酸化チタン)、亜鉛華(酸化亜
鉛)、リトポン、鉛白、タルク、炭酸カルシウム、サテ
ンホワイト、硫化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、珪藻土、
アルミニウム粉末、アルミニウムペースト、ケイ酸マグ
ネシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、微粉硅酸、水酸化カルシウム、水酸化マグ
ネシウム、錫粉末、ステンレス粉末、アルミナ、硫酸バ
リウム、酸化マグネシウム、マイカ、ケイ酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム等の白色顔料、金属粉末等があ
る。これらの光反射性遮光物質は分散性向上、写真性良
化のために脂肪酸金属塩、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、
ワックス等の滑剤や2〜4価のアルコール、シリカ・ア
ルミナ等の無機物質、オルガノポリシロキサン、含水酸
化アルミニウム、含水酸化アルミニウム及び含水二酸化
珪素、界面活性剤等で被覆処理することが好ましい。
【0177】以上のような光反射性遮光物質を3重量%
以上、好ましくは5〜40重量%、最も好ましくは7〜20
重量%含んでおり、光反射性遮光物質が3重量%未満で
あると、隠蔽力が不十分で白色度低下、解像力低下(鮮
鋭度低下)等のため実用化困難である。光反射性遮光性
物質として好ましいのは、隠蔽力や白色度向上、鮮鋭度
(解像力)向上、写真性維持等の点で二酸化チタン、炭
酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素、尿素ホルマリン
樹脂等である。現像処理適性の点から比重が1.4以上、
好ましくは2.0以上、最も好ましいのは比重が2.5以上の
白色の無機顔料と銀色の金属粉末である。特に二酸化チ
タンが好ましい。
【0178】ポリオレフィン樹脂表面層に用いられるポ
リオレフィン樹脂は、上述したエチレン共重合体樹脂、
低密度ホモポリエチレン樹脂、中密度ホモポリエチレン
樹脂、高密度ホモポリエチレン樹脂、ホモポリプロピレ
ン樹脂、プロピレン・エチレンブロック共重合体樹脂、
プロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂、プロピレ
ンエチレンエラストマー、ポリイソブチレンゴム等の合
成ゴム等がある。
【0179】ポリオレフィン樹脂層は、密度が0.940g
/cm3以上の高密度ホモポリエチレン樹脂及び/又は高
密度エチレン・αオレフィン共重合体樹脂を5〜95重量
%含んでいる。高密度ホモポリエチレン樹脂は、低圧法
又は中圧法で触媒を用いて重合したエチレンのみからな
るポリマーであり、高密度エチレン・αオレフィン共重
合体樹脂は前記L−LDPE樹脂の中で密度が0.940g
/cm3以上のポリマーをいう。密度は0.940〜0.970g/c
m3が好ましく、特に0.945〜0.960g/cm3が好ましい。
分子量分布は2.5〜8が好ましく、特に3〜6が好まし
い。MIは0.5〜25g/10分、好ましくは1〜20g/10
分、特に好ましくは2〜10g/10分である。
【0180】高密度ホモポリエチレン樹脂の密度が0.94
0g/cm3未満では、耐カーリング性、刃物による切断性
を改良することが困難になる。
【0181】
【数1】 が2.5未満では溶融押出し塗布時にネックインが大きく
なり、また押出し機の負荷が大きく実用に適しない。8
をこえると、溶融押出し塗布時に膜切れやピンホールが
発生しやすく実用に適しない。MIが0.5g/10分未満
では、溶融押出し塗布時にネックインが大きくなり、且
つ押出し機の負荷が大きく実用に適しない。MIが25g
/10分をこえると、膜切れやピンホールが発生し実用に
適しない。
【0182】また、このような高密度ポリオレフィン樹
脂の量が5重量%未満では、耐カーリング性、刃物によ
る切断性(被切断適性)が悪化し実用化困難になる。95
重量%を越えると、単層エクストルージョンラミネート
層として用いた場合は、紙支持体との接着強度が小さ
く、湿式写真処理中に剥離することがあり、ネックイン
が大きく、耳部が厚く中央部が薄くなる。
【0183】また、添加剤、接着強度向上のための表面
処理等に関しては上述した場合と同様である。
【0184】また、上記各層には写真性改良、ブツやミ
クログリットや着色故障等を防止するために、酸化防止
剤を添加することができる。この酸化防止剤の代表例を
以下に示す。
【0185】(イ) フェノール系酸化防止剤 6−t−ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2・6
−ジ−t−ブチル−Pクレゾール、2・2'−メチレン
ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4
・4'−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾ
ール)、4・4'−チオビス(6−t−ブチル−m−ク
レゾール)、4・4−ジヒドロキシジフェニルシクロヘ
キサン、アルキル化ビスフェノール、スチレン化フェノ
ール、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、n−オクタデシル−3−(3'・5'−ジ−t−ブチ
ル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピネート、2・2'
−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4・4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェニール)、4・4'−ブチリデンビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β(3
・5−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート、1・1・3−トリス(2−メチル−4ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1・3・5
トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ−t−ブ
チル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス
〔メチレン−3(3'・5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等
【0186】(ロ) ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘
導体等
【0187】(ハ) アリルアミン系酸化防止剤 フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナ
フチルアミン、N−フェニル−N'−イソプロピル−P
−フェニレンジアミン、N・N'−ジフェニル−P−フ
ェニレンジアミン、N・N'−ジ−β−ナフチル−P−
フェニレンジアミン、N−(3'−ヒドロキシブチリデ
ン)−1−ナフチルアミン等
【0188】(ニ) イミダゾール系酸化防止剤 2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベン
ゾイミダゾール等
【0189】(ホ) ホスファイト系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシル
フォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファイ
ト、トリフェニルフォスファイト等
【0190】(ヘ) チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピ
ル)−2−チオ尿素等
【0191】(ト) その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル等
【0192】代表的な市販酸化防止剤を以下に示す。 (1) フェノール系酸化防止剤;SUMILIZER B
HT(住友)、IRGANOX 1076(チバガイギ
ー)、MARK AO−50(アデカ・アーガス)、SU
MILIZER BP−76(住友)、TOMINOX S
S(吉富)、IRGANOX 565(チバガイギー)、N
ONOX WSP(ICI)、SANTONOX(Mons
anto)、SUMILIZER WX R(住友)、ANT
AGECRYSTAL(川口)、IRGANOX 1035
(チバガイギー)、ANTAGE W−400(川口)、N
OCLIZERNS−6(大内新興)、IRGANOX
1425 WL(チバガイギー)、MARKAO−80(アデ
カ・アーガス)、SUMILIZER GA−80(住
友)、TOPANOL CA(ICI)、MARK AO
−30(アデカ・アーガス)、MARK AO−20(アデ
カ・アーガス)、IRGANOX 3114(チバガイギ
ー)、MARK AO−330(アデカ・アーガス)、IR
GANOX 1330(チバガイギー)、CYANOX 1790
(ACC)、IRGANOX 1010(チバガイギー)、
MARK AO−60(アデカ・アーガス)、SUMIL
IZER BP−101(住友)、TOMINOX TT(吉
富)等
【0193】(2) 燐系酸化防止剤;IRGAFOS 168
(チバガイギー)、MARK 2112(アデカ・アーガ
ス)、WESTON 618(ボルグ・ワーナー)、MAR
K PEP−8(アデカ・アーガス)、ULTRANO
X 626(ボルグ・ワーナー)、MARK PEP−24G
(アデカ・アーガス)、MARK PEP−36(アデカ
・アーガス)、HGA(三光)等
【0194】(3) チオエーテル系酸化防止剤;DLTD
P "YOSHITOMI"(吉富)、SUMILIZER
TPL(住友)、ANTIOX L(日油)、DMTD
"YOSHITOMI"(吉富)、SUMILIZER
TPM(住友)、ANTIOX M(日油)、DSTP
"YOSHITOMI"(吉富)、SUMILIZER T
PS(住友)、ANTIOXS(日油)、SEENOX
412S(シプロ)、MARK AO−412S(アデカ・ア
ーガス)、SUMILIZER TP−D(住友)、M
ARK AO−23(アデカ・アーガス)、SANDST
A BP−EPQ(サンド)、IRGAFOS P−BP
Q FF(チバガイギー)、IRGANOX 1222(チバ
ガイギー)、MARK 329K(アデカ・アーガス)、W
ESTON 399(ボルグ・ワーナー)、MARK 260
(アデカ・アーガス)、MARK 522A(アデカ・アー
ガス)等
【0195】(4) 金属不活性化剤 MAUGARD XL−1(ユニロイヤル)、MARK
CDA−1(アデカ・アーガス)、MARK CDA−
6(アデカ・アーガス)、IRGANOX MD−1024
(チバガイギー)、CUNOX(三井東圧)等 特に好ましい酸化防止剤はフェノール系の酸化防止剤で
あり、市販品としてはチバガイギー社のイルガノックス
各種と住友化学(株)のSumilizer BHT、Sumilizer
BH−76、Sumilizer WX−R、Sumilizer BP−10
1等である。
【0196】また、2,6−ジ−ヒブチル−p−クレゾ
ール(BHT)、低揮発性の高分子量フェノール型酸化
防止剤(商品名Ireganox 1010、Ireganox 1076、Top
anolCA、Ionox 330等)、ジラウリルチオジプロピオ
ネート、ジステアリルチオプロピオネート、ジアルキル
フォスフェート等の1種以上、特に2種以上を併用する
のが効果的である。写真感光材料の写真性に悪影響を及
ぼすことが少ないので、特に好ましい酸化防止剤は、ヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤である。市販の代表的
なヒンダードフェノール系酸化防止剤を以下に例示す
る。
【0197】例えば、1,3,5−トリメチル2,4,6−
トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメー
ト)〕メタン、オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート、2,2',2'
−トリス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシ〕エチルイソシアヌレ
ート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒド
ロキシ−2,6−ジ−メチルベンジル)イソシアヌレー
ト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
4,4'−ビフェニレンジ亜リン酸エステル、4,4'−チ
オビス−(6−tert−ブチル−O−クレゾール)、2,
2'−チオビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノール)、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−tert−ブチルフェニル)ブタン、2,2'−メチレン−
ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4'−メチレン−ビス−(2,6−ジ−tert−ブチル
フェノール)、4,4'−ブチリデンビス−(3−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ・メチ
ル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−
tert−4−n−ブチルフェノール、2,6−ビス(2'−
ハイドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェノール、4,4'−メチレン−ビス
−(6−tert−ブチル−O−クレゾール)、4,4'ブチ
リデン−ビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)な
どがあげられる。酸化防止剤の特性に応じて2種類以上
の酸化防止剤を組み合わせて使用してもよい。
【0198】ブリードアウトや熱分解が少なく、写真感
光材料に対する悪影響が小さい点から融点(Melting p
oint)が100℃以上のものが好ましく、特に120℃以上の
ものが好ましい。
【0199】添加量は例えば、ポリオレフィン系樹脂接
着層に添加する場合、0.001〜2.0重量%である。
【0200】添加量が0.001重量%未満では添加効果が
ほとんどない。一方、添加量が2.0重量%をこえる酸
化、還元作用を利用する写真感光材料に悪影響があり、
写真性能に異常カブリや感光変動が発生する場合があ
る。このため、酸化防止剤は着色故障やブツが発生しな
い最少量を添加するようにすることが好ましい。また、
人体に対し悪影響がなく各種熱可塑性樹脂の酸化防止効
果が大きく、遮光性も向上できるビタミンEは特に好ま
しい。
【0201】さらにカーボンブラック等と併用すると酸
化防止が相乗的に効果を発揮する。フェノール系酸化防
止剤と燐系酸化防止剤とカーボンブラックを併用する
と、酸化防止効果が特に発揮されるので好ましい。
【0202】その他のプラスチック データ ハンドブッ
ク〔KK工業調査会発行)の794〜799ページに開示され
た各種酸化防止剤やプラスチック添加剤データー集(K
K化学工業社)の327〜329ページに開示された各種酸化
防止剤やPLASTICSAGE BNCYCLOPE
DIA進歩編 1986(KKプラスチック・エージ)の211
〜212ページに開示された各種酸化防止剤等を選択して
用いることが可能である。
【0203】本発明の感光材料用紙材は、写真印画紙用
支持体等に好適に用いられる。
【0204】
【作用】本発明では、酸変性接着性ポリオレフィン樹脂
を含む接着層が紙支持体と表面層とを強固に接着してい
る。
【0205】
【実施例】本発明による感光材料包装用遮光紙の実施例
を図面に基づいて説明する。図1から図10は、それぞれ
感光材料包装体用遮光紙の層構成を示す部分断面図であ
る。
【0206】図1に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含有した表面層1aと遮光性物質を含有した接
着層2aとから成る多層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層3aが、遮光性物質を含有した紙支持体4a
に積層されている。
【0207】図2に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含有した表面層1aと遮光性物質を含有した接
着層2aとから成る多層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層3aが、遮光性物質を含有した紙支持体4a
に積層され、この紙支持体4aの表面に印刷5が施され
るとともに、ラッカコート層7が印刷5の上に塗布され
ている。
【0208】図3に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含有した表面層1aと遮光性物質を含有しない
接着層2とから成る多層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層3aが、遮光性物質を含有した紙支持体4a
に直接積層され、この紙支持体4aの表面に印刷5が施
されるとともに、ラッカコート層7が印刷5の上に塗布
されている。
【0209】図4に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含有した表面層1aと遮光性物質を含有しない
接着層2とから成る多層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層3aが、遮光性物質を含有しない紙支持体4
に直接積層され、この紙支持体4の表面に印刷5が施さ
れるとともに、熱可塑性樹脂エクストルージョンラミネ
ート層8が印刷5の上に塗布されている。
【0210】図5に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含有した表面層1aと遮光性物質を含有した接
着層2aとから成る多層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層3aが、遮光性物質を含有しない紙支持体4
に直接積層され、この紙支持体4のもう一方の面に遮光
性物質を含有した熱可塑性樹脂エクストルージョンラミ
ネート層8aが直接積層されている。この熱可塑性樹脂
エクストルージョンラミネート層8aの表面にコロナ放
電処理した後、紫外線硬化インキを用いた印刷5が施さ
れている。
【0211】図6に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含まない紙支持体4の両側に、遮光性物質を含
有した表面層1aと遮光性物質を含有しない接着層2とか
ら成る多層共押出しエクストルージョンラミネート層3
a、3aが直接積層されている。この一方の表面層1a
の表面にコロナ放電処理した後、紫外線硬化インキを用
いた印刷5が施されている。
【0212】図7に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含まない紙支持体4の両側に、遮光性物質を含
有した表面層1aと遮光性物質を含有した接着層2aと
から成る多層共押出しエクストルージョンラミネート層
3aと、遮光性物質を含有しないポリオレフィン樹脂層
10と遮光性物質を含有しない接着層2とから成る多層共
押出しエクストルージョンラミネート層11とがそれぞれ
直接積層されている。
【0213】図8に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含まない紙支持体4の両側に、遮光性物質を含
有した表面層1aと遮光性物質を含有した接着層2aと
から成る多層共押出しエクストルージョンラミネート層
3aと、遮光性物質を含有したポリオレフィン樹脂層10
aと遮光性物質を含有しない接着層2とから成る多層共
押出しエクストルージョンラミネート層11aがそれぞれ
直接積層されている。
【0214】図9に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含有した表面層1aと遮光性物質を含まない中
間層9と遮光性物質を含まない接着層2とから成る多層
共押出しエクストルージョンラミネート層10aが、遮光
性物質を含まない紙支持体4の1方側に直接積層され、
この紙支持体4のもう1方側には熱可塑性樹脂エクスト
ルージョンラミネート層8が直接積層されている。
【0215】図10に示す感光材料包装用遮光紙は、遮光
性物質を含有する紙支持体4aの一方の面に遮光性物質
を含むポリオレフィン樹脂層10aと、遮光物質を含まな
い接着層2とから成る多層共押出しエクストルージョン
ラミネート層11aを直接積層し、該紙支持体4aのもう
一方の面に遮光性物質を含む表面層1aと遮光性物質を
含まない接着層とから成る多層共押出しエクストルージ
ョンラミネート層3aを直接積層した感光材料用紙材の
ポリオレフィン樹脂層表面に印刷5が施されている。
【0216】図11は本発明の感光材料用紙材を写真フイ
ルムの遮光紙に用いた例の斜視図である。この図に示す
遮光紙は、遮光性物質を含む紙支持体4aの両側に遮光
性物質を含む多層共押出しエクストルージョンラミネー
ト層3aとラッカーコート層7が形成されており、その
側端部にスカイブSが形成されている。
【0217】〔本発明品I〕層構成は図2に相当する感
光材料包装用遮光紙である。紙支持体4aは、ファーネ
スカーボンブラックを5重量%含む坪量70g/m2の晒
クラフト紙を用いた。
【0218】表面層1aは、アセチレンカーボンブラッ
ク(電気化学KK製 デンカブラック)6重量%、MI
が10g/10分、密度が0.910g/cm3のエチレン・ブテン
−1共重合体樹脂(出光石油化学KK製 出光ポリエチ
レンL1014D)83重量%、ソルビタンモノステアレート
1重量%、ポリエチレン樹脂に無水マレイン酸をグラフ
ト重合した酸変性接着性ポリオレフィン樹脂(三菱化成
工業KK製 ノバテックAP)10重量からなり、厚さ30
μmとした。また、含水率は300ppmであり、ラミネート
時の樹脂温度は290℃とした。
【0219】接着層2aは、ポリエチレン樹脂に無水マ
レイン酸をグラフト重合した酸変性接着性ポリオレフィ
ン樹脂(三菱化成工業KK製 ノバテックAP)20重量
%、MIが7.0g/10分、密度が0.919g/cm3の高圧法
低密度ホモポリエチレン樹脂77重量%、ファーネスカー
ボンブラック3重量%からなり、厚さ10μmとした。ま
た、含水率は100ppmで、ラミネート時の樹脂温度は300
℃とした。
【0220】印刷5は、アクリル系不飽和基をもつUV
インキを用いてデザイン、CIマーク、製品名、会社
名、写真フィルムの撮影コマ数等をグラビア印刷法によ
り多色印刷した。
【0221】保護層(ラッカーコート層)7は、アクリ
ル樹脂をグラビア塗布した。この遮光紙を使用し、120
サイズロールフィルム(ISO 400の感度を有する写真
ネガカラーフィルム)を作成した。
【0222】この遮光紙は、ピンホールの発生が皆無
で、ラミネート速度は120m/分が可能であり、ブロッ
キングの発生もなかった。また、スタチックマークの発
生や光カブリの発生もなく、柔軟度も15gと品質的にも
優れたものであった。さらに、価格も従来品IのEVA
樹脂溶液塗布タイプに比較し20%コストダウンとなり、
残留溶剤が皆無なので写真性に悪影響を及ぼすこともな
く、写真フィルムとの接着も皆無で遮光紙として品質が
非常に優れていた。さらに、大気汚染のない経済的にも
社会的にも優れたものであった。
【0223】〔本発明品II〕層構成は図3に相当する感
光材料包装用遮光紙である。紙支持体4aは、導電性カ
ーボンブラック(三菱化成KK製 ダイヤブラックA)
6重量%、硫酸アルミニウム2.5重量%含む坪量70g/
2の晒クラフト紙を用いた。
【0224】表面層1aは、ファーネスカーボンブラッ
ク(三菱化成KK ダイヤブラック#44B)6重量%、M
Iが2.4g/10分、密度が0.923g/cm3の高圧法分岐状
低密度ホモポリエチレン樹脂9重量%(カーボン濃度40
%のマスターバッチとして使用)、MIが11g/10分、
密度が0.912g/cm3(エチレン・ブテン1共重合体樹脂
80重量%と、高圧法分岐状低密度ホモポリエチレン樹脂
20重量%をブレンドしたペレット)の直鎖状低密度ポリ
エチレン系樹脂組成物84.8重量%、非イオン系界面活性
剤(花王KK製 エレクトロストリッパ−TS−3)0.2
重量%からなり、厚さ30μmとした。
【0225】接着層2は、酸変性接着性ポリオレフィン
樹脂(三井石油化学KK製 ADMER)10重量%、M
Iが7.0g/10分、密度が0.919g/cm3の高圧法低密度
ホモポリエチレン樹脂90重量%からなり、厚さ5μmと
した。なお、含水率は70ppmであり、ラミネート時の樹
脂温度は310℃とした。
【0226】印刷5はグラビア印刷用インキを用い、機
能上必要な文字、記号、CIマーク、その他商品価値を
高めるために5色印刷を施した。
【0227】保護層(ラッカーコート層)7は、パラフ
ィンワックスを主成分とした溶液をグラビアコート法に
より印刷5の上に施した。
【0228】この遮光紙も本発明品Iと同様、遮光性、
帯電防止性、ラミネート適性、耐ピンホール性が優れて
おり、本発明品Iよりさらに5%コストダウンとなっ
た。接着層用樹脂組成の又、表面層用樹脂組成の含水率
は、含水率の高い40%のカーボンブラック入マスターバ
ッチを15重量部用いるだけでよいマスターバッチ法を用
いたので230ppmと少なく、樹脂温度を300℃にしても水
分の影響による発泡や膜切れや膜割れの発生がなく、ラ
ミネート速度150m/分が可能であった。
【0229】〔比較品I〕紙支持体の一方の面に合成樹
脂フィルム層が積層され、他方の面に印刷及び保護層
(ラッカーコート層)が積層された層構成をしている。
【0230】紙支持体は、導電性カーボンブラック(三
菱化成KK製 ダイヤブラックA)5重量%含む坪量70
g/m2の晒クラフト紙を用いた。
【0231】合成樹脂フィルム層は、ファーネスカーボ
ンブラック(三菱化成KK ダイヤブラック#44B)6重
量%、MIが10g/10分、密度が0.910g/cm3のエチレ
ン−ブテン−1共重合体樹脂であるL−LDPE樹脂94
重量%からなり、厚さ30μmとした。
【0232】印刷は、本発明品Iと同一である。保護層
(ラッカーコート層)は、本発明品Iと同一である。
【0233】〔従来品I〕紙支持体の一方の面に合成樹
脂層が積層され、他方の面に印刷及び保護層(ラッカー
コート層)が積層された層構成をしている。
【0234】紙支持体は、導電性カーボンブラック(三
菱化成KK製 ダイヤブラックA)5重量%含む坪量70
g/m2の晒クラフト紙を用いた。
【0235】合成樹脂層は、ファーネスカーボンブラッ
ク(三菱化成KK ダイヤブラック#44B)8重量%、E
VA樹脂92重量%からなり、厚さ20μmとした。この樹
脂層はトルエン溶解液をグラビア印刷法塗布することに
より設けた。
【0236】印刷は、本発明品Iと同一である。保護層
(ラッカーコート層)は、本発明品Iと同一である。
【0237】以上の本発明品I及びII、比較品I、従来
品Iの感光材料用紙材の一つである写真感光材料包装用
遮光紙としての特性を比較した結果を表2に示す。
【0238】
【表2】
【0239】〔本発明品III〕層構成は図7に相当する
写真印画紙用支持体である。広葉樹漂白クラフトパルプ
60重量%と針葉樹漂白サルファイトパルプ40重量%の混
合紙料をカナディアン・スタンダード・フリーネス 350
mlに叩解し、更に前記パルプ100重量部に対してアニオ
ン化ポリアクリルアミド0.25重量部、カチオン化デンプ
ン2.5重量部、アルキルケテンダイマー乳化物0.5重量
部、ポリアミノポリアミドエピクロルヒドリン樹脂0.5
重量部を添加し、坪量170g/m2、含水率8%の原紙を
長網マシンで抄造し、120℃で乾燥した後カルボキシ変
性ビニルアルコール3重量%、蛍光増白剤0.06重量%、
青味染料0.003重量%、クエン酸0.2重量%、水96.737重
量%からなるサイズ液をサイズプレスで原紙の両面に22
g/m2含浸させ、120℃の熱風で乾燥した後線圧100kg
/cmのスーパーカレンダーで処理し、密度1.0g/cm3
紙支持体4を製造した。
【0240】次に、紙支持体4表面に、接着層2として
の酸変性エチレン・ブテン-1共重合体樹脂20重量%、高
圧法低密度ホモポリエチレン樹脂80重量%からなる厚さ
5μmの低密度ホモポリエチレン系樹脂層と、表面層1a
としてのMIが4.5g/10分、密度が0.960g/cm3の高
密度ホモポリエチレン樹脂52.95重量%、MIが5.5g/
10分、密度が0.927g/cm3の低圧法のエチレン・ブテン
−1共重合体樹脂30重量%、含水酸化アルミ処理したア
ナターゼ型二酸化チタン15重量%、群青1重量%、ステ
アリン酸亜鉛1重量%、フェノール系酸化防止剤0.05重
量%から成る厚さ25μmのポリオレフィン樹脂層との2
層を、Tダイ法同時2層溶融共押出しラミネーターを用
いて接着層2の樹脂温度を320℃、表面層1aの樹脂温
度を300℃で総厚さ30μmの同時2層共押出しエクスト
ルージョンラミネート層として塗布した。
【0241】また、紙支持体4の裏面に、接着層2とし
ての酸変性エチレン・ブテン−1共重合体樹脂20重量
%、高圧法低密度ホモポリエチレン樹脂80重量%からな
る厚さ5μmの低密度ホモポリエチレン系樹脂層と、M
Iが4.5g/10分、密度が0.960g/cm3の高密度ホモポ
リエチレン樹脂40重量%、MIが25g/10分、密度が0.
920g/cm3のエチレン・ブテン-1共重合体樹脂20重量
%、MIが5.5g/10分、密度が0.927g/cm3の高圧法
低密度ホモポリエチレン樹脂39.9重量%、フェノール系
酸化防止剤0.05重量%、燐系酸化防止剤0.05重量%から
成る厚さ30μmの高密度ホモポリエチレン樹脂を含むポ
リオレフィン樹脂層10とを、Tダイ法同時2層溶融共押
出しラミネーターを用いて、接着層2の樹脂温度を320
℃、表面層10の樹脂温度を300℃で総厚さ35μmの同時
2層共押出しエクストルージョンラミネート層としてそ
れぞれ塗布した。面状は表面は平坦な光沢面に、裏面は
マット面に加工した。この写真印画紙用支持体の表面の
表面層1aにコロナ放電処理後、カラー印画紙用乳剤を
塗布した。
【0242】この写真印画紙用支持体は平面性、原紙と
両面の接着層2、2との接着強度が優れ、ラミネート適
性(延展性が優れピンホールが発生せず、ラミネート速
度アップが可能、ダイリップ汚れが少なく、ネックイン
が小さい)の非常に優れたものであった。さらに、写真
印画紙にカブリやイエロースティン、感度異常等の悪影
響を与えないだけでなく、ギロチンカッター等による切
味の良いものであった。
【0243】〔本発明品IV〕層構成は図7に相当する写
真印画紙用支持体である。紙支持体4、接着層2及び裏
面側の接着層2は、本発明IIIと同一である。表面の表
面層1aは、MIが5.5g/10分、密度が0.935g/cm3
の中密度ホモポリエチレン樹脂62.95重量%、MIが5.0
g/10分、密度が0.927g/cm3の高圧法低密度ホモポリ
エチレン樹脂20重量%、含水酸化アルミ処理したアナタ
ーゼ型二酸化チタン25重量%、群青1重量%、ステアリ
ン酸亜鉛1重量%、フェノール系酸化防止剤0.05重量%
から成る厚さ25μmの高密度ホモポリエチレン系樹脂層
とした。
【0244】裏面のポリオレフィン樹脂表面層は、MI
が4.5g/10分、密度が0.960g/cm 3の高密度ホモポリ
エチレン樹脂42.95重量%、MIが5.5g/10分、密度が
0.935g/cm3の中密度ホモポリエチレン樹脂18.5重量
%、MIが5.5g/10分、密度が0.927g/cm3の高圧法
低密度ホモポリエチレン樹脂30重量%、ステアリン酸亜
鉛1.5重量%、フェノール系酸化防止剤0.05重量%から
成り、厚さ30μmとした。
【0245】〔比較例II〕紙支持体の両面に、単層の溶
融押出し合成樹脂フィルム層を積層した層構成である。
【0246】紙支持体は、本発明品IIIと同一である。
紙支持体の表面に積層した合成樹脂フィルム層は、本発
明品IIIの表面の表面層と同一の樹脂組成物から成る厚
さ30μmの単層溶融押出しラミネート合成樹脂フィルム
層とした。
【0247】紙支持体の裏面に積層した合成樹脂フィル
ム層は、本発明品IIIの裏面の表面層と同一の樹脂組成
物から成る厚さ35μmの単層溶融押出しラミネート合成
樹脂フィルム層とした。
【0248】〔比較例III〕紙支持体の両面に、単層の
溶融押出しラミネート合成樹脂フィルム層を積層した層
構成である。
【0249】紙支持体は、本発明品IIIと同一である。
紙支持体の表面に積層した合成樹脂フィルム層は、本発
明品IVの表面の表面層と同一の樹脂組成物から成る厚さ
30μmの単層溶融押出しラミネート合成樹脂フィルム層
とした。
【0250】紙支持体の裏面に積層した合成樹脂フィル
ム層は、本発明品IVの裏面の表面層と同一の樹脂組成物
から成る厚さ30μmの単層溶融押出しラミネート合成樹
脂フィルム層とした。
【0251】本発明品III及びIV、比較品II及びIIIの感
光材料用紙材の一つである写真印画紙用支持体としての
構成及び特性を表3又は表4に示す。
【0252】
【表3】
【0253】
【表4】
【0254】〔本発明品V〕層構成は図5に相当する感
光材料包装用遮光紙である。光吸収性遮光性物質のファ
ーネスカーボンブラック5重量%、アルキルアミン系滑
剤のエレクトロストリッパー−TS−2(花王石鹸製)
を0.5重量%、ビタミンE0.2重量%、ステアリン酸マグ
ネシウム0.3重量%、MIが6g/10分、密度が0.93g
/cm3のエチレン・エチルアクリレート共重合体樹脂
(コモノマー含有量18%)50重量%、MIが5.0g/10
分、密度が0.918g/cm3の高圧法低密度ホモポリエチレ
ン樹脂44重量%から成る厚さ25μmの光吸収遮光性表面
層1aと、ファーネスカーボンブラック2重量%、MI
が8g/10分、密度が0.922g/cm3の酸変性接着性ポリ
オレフィン樹脂25重量%(三井ポリケミカルKK製 C
MPS V−70)、MIが8.0g/10分、密度が0.918g
/cm3の高圧法低密度ホモポリエチレン樹脂73重量%か
ら成る厚さ10μmの接着層2aの2層からなる総厚さ35
μmの2層共押出しエクストルージョンラミネート層3
aを遮光性物質を含有しない坪量70g/m2、密度0.95
g/cm3の晒クラフト紙支持体4に310℃の樹脂温度で直
接積層した。この紙支持体4のもう一方の面にステアリ
ン酸カルシウム0.90重量%で表面被覆された二酸化チタ
ン3重量%、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ
ガイギー社製 Trganox 1010) 0.1重量%、MIが8.5g
/10分、密度が0.90g/cm3の酸変性接着性ポリオレフ
ィン樹脂20重量%(日本石油化学KK製 Nポリマー P
4100)、MIが6.0g/10分、密度が0.957g/cm3の高
密度ホモポリエチレン樹脂60重量%(三井石油化学KK
製 Hizex 2100J)、MIが9.0g/10分、密度が0.917
g/cm3の高圧法低密度ホモポリエチレン樹脂14重量%
から成る樹脂組成物を樹脂温度315℃の単層で直接溶融
押出し塗布した厚さ20μmの光反射性遮光層から成る熱
可塑性樹脂エクストルージョンラミネート層8aの表面
に、UVインキを用いて3色のグラビア印刷5を施した
感光材料包装用遮光紙である。この遮光紙を使用し、12
0サイズロールフィルム(ISO 400の感度を有する写
真ネガカラーフィルム)を作成した。
【0255】この遮光紙は、ピンホールの発生が皆無で
ラミネート速度は光吸収性遮光層の2層共押出しエクス
トルージョンラミネート層3aは120m/分であり、光
反射性遮光層の単層熱可塑性樹脂エクストルージョンラ
ミネート層8aは150m/分であり、ブロッキングの発
生もなかった。また、スタチックマークの発生や光カブ
リの発生もなく、価格も従来品のEVA樹脂溶液塗布遮
光層、印刷側にラッカー塗布層を有する従来品Iに比較
し30%コストダウンとなり、残留溶剤が皆無なので写真
性に悪影響を及ぼすこともなく、写真フィルムと遮光紙
の接着も皆無であり、防湿性も小さく巻きぐせカールを
小さくでき、パンチでの打ち抜き適性(パーホレート加
工適性)も優れ、ポリスチレン製スプールとの熱シール
適性も有し(3a表面層)、白地なので印刷が鮮え商品
価値が非常に優れたものであった。
【0256】〔本発明品VI〕層構成は図10に相当する感
光材料包装用遮光紙である。紙支持体はカーボンブラッ
クを5重量%含むアルキルケテンダイマーでサイズした
坪量が60g/m2、密度が1.0g/cm3の遮光性紙支持体
4aで、この紙支持体4aの一方の面に本発明品Vと同
一の総厚さ35μmの2層共押出しエクストルージョンラ
ミネート層3aを直接310℃樹脂温度で直接積層した。
この紙支持体4aのもう一方の面に含水酸化アルミニウ
ムで表面処理した二酸化チタン6重量%、MIが9.0g
/10分、密度が0.957g/cm3の高密度ホモポリエチレン
80重量%(三井石油化学KK製 Hizex 2100JH)80重
量%、MIが9.0g/10分、密度が0.917g/cm3の高圧
法低密度ホモポリエチレン樹脂14重量%から成る厚さ25
μmの光反射遮光性表面層である熱可塑性樹脂エクスト
ルージョンラミネート層8aと、MIが6.0g/10分、
密度が0.92g/cm3の酸変性接着性ポリエチレン樹脂
(三菱化成KK製 ノバテックAP 170L)15重量%、
MIが7g/10分、密度が0.918g/cm3の高圧法低密度
ホモポリエチレン樹脂85重量%から成る厚さ10μmの接
着層2の2層から成る総厚さ35μmの2層共押出しエク
ストルージョンラミネート層3aを305℃の樹脂温度で
直接積層した。
【0257】この光反射遮光表面層8aの表面にUVイン
キを用いて3色のグラビア印刷5を施した感光材料包装
用遮光紙である。
【0258】この遮光紙を使用し、120サイズロールフ
ィルム(ISO 400の感度を有する写真ネガカラーフィ
ルム)を作成した。
【0259】この遮光紙は、価格が本発明品Vより5%
コストアップになる(8aが150→120m/分にスピード
ダウン)ほかはすべての特性が本発明品Vよりさらに優
れていた。特に遮光性、ラミネート適性、紙支持体との
接着性、パンチでの打ち抜き適性、白色度は本発明品V
より一段と優れており、商品価値の高いものであった。
【0260】〔本発明品VII〕層構成は図2に相当する
感光材料包装用遮光紙である。紙支持体4aは平均粒子
径が20mμ、吸油量が82ml/100g、揮発成分が0.25
%、全硫黄量が0.32%、シアン化合物量が5ppmのファ
ーネスカーボンブラック6重量%を含むサルファイト法
広葉樹パルプ40重量%とクラフト法広葉樹パルプ60重量
%の混合パルプからなるベックの平滑度計で測定された
表面平滑度が123秒、密度が1.02g/cm3の平滑性の優れ
た坪量70g/m2、厚さ69μmの黒紙(カレンダー圧力
をロール単位長あたり150kg/cmとして平滑化)からな
る遮光性紙支持体4aの感光材料側に本発明品Iと同一
の厚さ30μmの表面層1aと厚さ10μmの接着層2aの
2層からなる厚さ40μmの遮光性多層共押出しエクスト
ルージョンラミネート層3aをもうけ、遮光性紙支持体
4aのもう1方の側に本発明品Iと同一の印刷層5と保
護層7をもうけた厚さ111μmの120サイズロールフィル
ム(ISO感度が400の写真ネガカラーフィルム)用遮
光紙として用いた。この遮光紙はピンホールの発生が皆
無で、ラミネート速度は紙支持体の表面が本発明品Iよ
り大幅に平滑(表面平滑度が72→123秒と1.7倍に向上)
になったので180m/分が可能になり生産性が大幅に向
上でき、ブロッキングの発生もなかった。紙支持体に対
する遮光性多層共押出しエクストルージョンラミネート
層3aの接着強度も大きく、被切断性が優れるものであ
った。
【0261】また感光材料に対しても擦り傷やスタチッ
クマークや光カブリの発生がなく、柔軟度も本発明品I
の15gよりさらに優れた12gであり、価格も従来品Iの
EVA樹脂溶液塗布タイプに比較し35%コストダウンと
なり、残留溶剤が皆無なので写真フィルムの写真性に悪
影響を及ぼすこともなく、写真フィルムとの接着も皆無
で遮光紙として品質が優れていた。大気汚染がなく、廃
棄性も優れ、経済的にも社会的にも優れた遮光紙であっ
た。
【0262】また、この遮光紙は従来品に比較して寸法
安定性に優れ、スカイブ(遮光紙の平均厚さより遮光紙
の少なくとも一端を薄肉にする加工)適性を有するの
で、図11に示すように、特開平4−136842号公報記載の
用途に最適であった。
【0263】〔本発明品VIII〕層構成は図3に相当する
感光材料包装用遮光紙である。紙支持体4aは本発明品
IIIと同一のベックの平滑度計で測定された表面平滑度
が123秒、密度が1.02g/cm3、坪量70g/m2、厚さ69
μmの黒紙を用いた。
【0264】この遮光性紙支持体4aの感光材料側に表
面層1aとして紙支持体中のファーネスカーボンブラッ
クと同一のカーボンブラックを10重量%、ステアリン酸
亜鉛0.2重量%、ビタミンEを0.05重量%、ヒンダード
フェノール系酸化防止剤であるチバガイギー社のイルガ
ノックス1010を0.05重量%、平均粒子径が2.0μmのゼ
オライト0.5重量%を少なくとも含むMIが5.7g/10
分、密度が0.903g/cm3のエチレン・ブテン−1共重合
体系樹脂組成物からなり、厚さ20μmとした。また、含
水率は250ppmであり、ラミネート時の樹脂温度は300℃
とした。接着層2はポリプロピレン樹脂に無水マレイン
酸をグラフト重合した酸変性接着性ポリオレフィン樹脂
(三井石油化学工業KK製 ADMER)10重量%、M
Iが7.6g/10分、密度が0.920g/cm3の高圧チューブ
ラー法低密度ホモポリエチレン樹脂90重量%からなり厚
さ10μmとした。また、含水率は57ppmで、ラミネート
時の樹脂温度は310℃とした。印刷5及び保護層のラッ
カーコート層6は本発明品IIと同一のものを使用した総
厚さが100μmの120サイズロールフィルム用遮光紙を用
いた。
【0265】この遮光紙はパルプ叩解→抄紙→カレンダ
ー加工→感光材料側の2層共押出しラミネート層塗布→
反感光材料側に印刷→保護層塗布→両耳スリットの8工
程すべて又は1部を連続工程化が可能であり、大幅なコ
ストダウンが可能であった。特にラインスピードアップ
でネックとなっていた感光材料側の2層共押出しラミネ
ート層の表面層1aにドローダウン性{溶融した樹脂を
Tダイから300℃で押し出し巻き取り成形した場合に膜
切れが発生する最大ラインスピード(膜厚が同一の場
合)又は膜切れが発生する最小膜厚で評価}の非常に優
れた密度が0.870〜0.910g/cm3の超低密度エチレン・
αオレフィン共重合体樹脂を用いたので厚味を30→20μ
mに減少し、ファーネスカーボンブラックの濃度を6→
10重量%に大きくすることが可能になり、紙支持体の平
滑度向上との相乗効果によりラミネート速度は200m/
分が可能になり本発明品よりさらに15%コストダウンと
なった。
【0266】超低密度エチレン・αオレフィン共重合体
樹脂の最大の欠点であるブロッキングもステアリン酸亜
鉛とゼオライトを用いているので防止でき、滑剤である
ステアリン酸亜鉛がファーネスカーボンブラックの表面
を被覆し、均一分散性を向上し、且つ超低密度エチレン
・αオレフィン共重合体樹脂の重合触媒である感光材料
の写真性に悪影響を及ぼす(被り増加等)ハロゲン化合
物を中和し無害化するので、外観が優れ、ミグログリッ
ドやピンホールの少ない表面層を提供している。また従
来は経時でブリードアウトして紙支持体との接着力を低
下し、ヒートシール性を悪化させる等の理由でエクスト
ルージョンラミネート層としては使用厳禁又はどうして
も使用する必要がある場合でもppm単位にすべきである
とされていた滑剤や酸化防止剤をヒートシール性の非常
に優れた超低密度エチレン・αオレフィン共重合体樹脂
表面層と酸変性接着性ポリオレフィン樹脂接着層の多層
共押出し層として用いることにより欠点をすべて解消し
ただけでなく、ほとんどのよい特性を相乗効果として発
揮させた遮光紙としている。従来感光材料包装用遮光紙
には用いられていなかったゼオライトを写真フィルム側
の表面層に含有させることにより写真フィルムと接着し
ないようにし、有害物質を吸着し、写真フィルム中の添
加薬品の好ましくない臭いも吸着する新規な効果を有す
る遮光紙としている。
【0267】この遮光紙は本発明品I〜IIIよりさらに
安価でラミネート適性に優れ、且つ柔軟であり(柔軟度
が10g)、遮光性、耐ピンホール性、接着強度、防臭
性、滑性等が優れていた。
【0268】〔本発明品IX〕層構成図は図5に相当する
感光材料包装用遮光紙である。紙支持体4はクラフト法
広葉樹パルプ70重量%とクラフト法針葉樹パルプ30重量
%から成る混合パルプにより坪量50g/m2、密度0.95
g/cm3、厚さ53μm、平滑度83秒の未晒クラフト紙の
感光材料側には表面層1aとしてMIが20g/10分、密
度が0.948g/cm3のホモポリエチレン樹脂74.60重量%
と本発明品IVと同一のファーネスカーボンブラック5重
量%、MIが20g/10分、密度が0.925g/cm3のエチレ
ン・ブテン−1共重合体樹脂20重量%、エルカ酸アミド
0.05重量%、ステアリン酸マグネシウム0.15重量%、帯
電防止剤(花王KK製 エレクトロストリッパーTS−
2)0.2重量%から成り、厚さ25μmとした。
【0269】接着層2aは本発明品Iと同一の樹脂組
成、同一厚さの5μmとした総厚さ30μmの光吸収性の
遮光性2層共押出し層3aとした。
【0270】遮光性熱可塑性樹脂エクストルージョンラ
ミネート層8aとしては含水酸化アルミで表面処理した
アナターゼ型二酸化チタン10重量%、MIが30g/10
分、密度が0.951g/10分のホモポリエチレン樹脂50重
量%、MIが20g/10分、密度が0.920g/cm3のホモポ
リエチレン樹脂が30重量%、ポリプロピレン樹脂に無水
マレイン酸をグラフト重合した酸変性接着性ポリオレフ
ィン樹脂(三菱化成工業KK製 ノバチックAP)10重
量%からなる厚さ20μmの光反射性遮光層とした。印刷
5は強化インキと呼ばれているUVインキを遮光性熱可
塑性樹脂エクストルージョンラミネート層8の表面を40
〜100℃の間の表面温度となるように加熱した状態にし
て印刷し紫外線を照射して硬化した。
【0271】この遮光紙は、紙支持体4と光吸収性の遮
光性2層共押出し層3a及び光反射性遮光層の遮光性熱
可塑性樹脂エクストルージョンラミネート層8aとの接
着強度が大きく被切断時に剥離することもなく切断面も
単純で被切断特性に優れていた。遮光性、帯電防止性、
ラミネート適性、耐ピンホール性にも優れるものであっ
た。特にインキの冴えと表面強度が優れている。さらに
表裏が異なる色の層(光反射性遮光層と光吸収性遮光
層)になっているので従来は識別困難であった表裏の判
別が可能になり暗室作業適性が大幅に向上した。
【0272】また、カーボンブラック等で着色した黒紙
を用いずに未晒クラフト紙を用いているので抄造時の公
害問題の発生もなく安価であり、印刷面は白色の光反射
性遮光層としているので細かい文字や色の再現性も優れ
た公害対策からもまた経済面からも優れたものであっ
た。
【0273】〔比較品IV〕紙支持体は本発明品VIと同一
の遮光性紙支持体4aであり、この紙支持体4aの一方
の面に本発明品VIの厚さ25μmの光吸収遮光性表面層1a
と、同一の厚さ25μmの単層光吸収性遮光層を樹脂温度
310℃で直接積層し、この紙支持体4aのもう一方の面
に本発明品VIの厚さ25μmの光反射遮光性表面層である
熱可塑性樹脂エクストルージョンラミネート層8aと同
一の厚さ25μmの単層光反射性遮光層を樹脂温度305℃
で直接積層した。
【0274】厚さ25μmの単層光吸収性遮光層は接着強
度が小さく、ラミネート適性も劣り膜厚に厚薄ムラが発
生し、遮光性も問題があり実用化が困難であった。
【0275】厚さ25μmの単層光反射性遮光層はさらに
接着強度が小さくドローダウン(溶融延展性)も悪く、
膜厚に厚薄ムラが発生し、膜割れも散発し安定エクスト
ルージョンラミネートが困難であった。
【0276】
【発明の効果】本発明は、紙支持体と、この紙支持体に
積層する合成樹脂フィルム層との接着強度を向上させる
ことができる。
【0277】また、従来の溶剤タイプの樹脂層を用いな
いので大気汚染がなく、高価な防爆設備を用いる必要が
なく、高速エクストルージョンラミネート塗布を行って
も残留溶剤がなくブロッキングの発生、写真感光材料に
対しカブリや感度異常を発生させることがない。さら
に、ラミネート時の膜切れやピンホールの発生や膜割れ
の発生や水分の影響による発泡の発生等の故障が発生し
ない。さらにまた、二層以上を共押出しして樹脂膜を形
成するので、一方に膜切れや発泡やピンホールが発生し
たとしても他の膜でカバーされ、膜切れや膜割れが薄層
にしても発生しにくくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図2】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図3】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図4】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図5】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図6】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図7】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図8】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図9】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図10】本発明による感光材料用紙材の実施例の層構成
を示す部分断面図。
【図11】本発明による感光材料用紙材の実施例を示す斜
視図。
【符号の説明】
1,1a…多層共押出しラミネート層中の表面層 2,2a…多層共押出しラミネート層中の接着層 3,3a…多層共押出しエクストルージョンラミネート
層 4,4a…紙支持体 5…印刷層 6,6a…多層共押出しラミネート層中の中間層 7,7a…保護層(ラッカーコート層) 8,8a…熱可塑性樹脂エクストルージョンラミネート
層 10,10a…密度が0.940g/cm3以上の高密度ホモポリエ
チレン樹脂を5〜95重量%含む多層共押出しラミネート
層中のポリオレフィン樹脂層 11,11a…10,10aのポリオレフィン樹脂層を含む多層
共押出しエクストルージョンラミネート層 a;遮光性物質を含むことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/00 G03C 1/79 3/00 N

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙支持体と、該紙支持体に積層された多
    層共押出しエクストルージョンラミネート層とを有し、
    該多層共押出しエクストルージョンラミネート層は、前
    記紙支持体に接着されるカーボンブラック含有量が5重
    量%未満、酸変性接着性ポリオレフィン樹脂含有量が5
    〜90重量%である接着層と、カーボンブラック含有量が
    3重量%以上、メルトインデックスが2g/10分以上の
    エチレン共重合体樹脂含有量が10重量%以上である表面
    層とを具備することを特徴とする感光材料用紙材。
  2. 【請求項2】 含水率を600ppm以下の状態にし、かつ、
    樹脂温度を330℃以下の状態でエクストルーダーより押
    出して表面層を形成することを特徴とする請求項1に記
    載の感光材料用紙材の製造方法。
  3. 【請求項3】 密度が0.80g/cm3以上の紙支持体と、
    該紙支持体の一方の面に積層された多層共押出しエクス
    トルージョンラミネート層と、前記紙支持体の他方の面
    に積層された密度が0.940g/cm3以上の高密度ホモポリ
    エチレン樹脂及び/又はエチレン・αオレフィン共重合
    体樹脂を5〜95重量%含むポリオレフィン樹脂エクスト
    ルージョンラミネート層とを有し、前記多層共押出しエ
    クストルージョンラミネート層は、少なくとも、酸変性
    接着性ポリオレフィン樹脂を5〜90重量%含む接着層と
    光反射性遮光性物質を3重量%以上含むポリオレフィン
    樹脂表面層とを有していることを特徴とする感光材料用
    紙材。
  4. 【請求項4】 紙支持体の一方の面に、光吸収性遮光性
    物質を含む表面層と酸変性接着性ポリオレフィン樹脂含
    有接着層から少なくとも構成された光吸収性多層共押出
    しエクストルージョンラミネート層を、前記紙支持体の
    他方の面に光反射性遮光性物質を含む表面層と、遮光性
    物質含有量が3重量%未満の接着層から少なくとも構成
    された光反射性多層共押出しエクストルージョンラミネ
    ート層を積層したことを特徴とする感光材料用紙材。
  5. 【請求項5】 紙支持体の一方の面に、黒色顔料を3重
    量%以上含み含水率が600ppm以下の熱可塑性樹脂から成
    る表面層と、遮光性物質含有量が3重量%未満で含水率
    が500ppm以下のポリオレフィン樹脂から成る接着層とか
    ら少なくとも構成された光吸収性多層共押出しエクスト
    ルージョンラミネート層が溶融押出し積層され、前記紙
    支持体の他方の面に、光反射性遮光性物質を3重量%以
    上含み含水率が600ppm以下の熱可塑性樹脂から成る表面
    層と、遮光性物質含有量が3重量%未満で含水率が500p
    pm以下のポリオレフィン樹脂から成る接着層とから少な
    くとも構成された光反射性多層共押出しエクストルージ
    ョンラミネート層が溶融押出し積層され、少なくとも前
    記2つの多層共押出しエクストルージョンラミネート層
    の1つの表面層は密度が0.940g/cm3以上の高密度ホモポ
    リエチレン樹脂及び/又はエチレン・αオレフィン共重
    合体樹脂を5〜95重量%含むことを特徴とする感光材料
    用紙材。
  6. 【請求項6】 JIS P 8119により規定されるベック
    平滑度が90秒以上、密度が0.7〜1.3g/cm3、厚さが30
    〜150μmの広葉樹パルプを30〜100%含む木材パルプか
    ら成る紙支持体と、該紙支持体に積層された多層共押出
    しエクストルージョンラミネート層とを有し、該多層共
    押出しエクストルージョンラミネート層は、該紙支持体
    に接着されるカーボンブラック含有量が5重量%未満、
    酸変性接着性ポリオレフィン樹脂含有量が1〜90重量%
    である接着層と、光吸収性の遮光性物質であるカーボン
    ブラック、グラファイト及び窒化チタンの少なくとも1
    種を3重量%以上と、チーグラー系触媒を用いて製造さ
    れた密度が0.87〜0.940g/cm3、メルトインデックスが
    1〜40g/10分のエチレン・αオレフィン共重合体樹脂
    10重量%以上と、滑剤、二酸化ケイ素及びゼオライトの
    少なくとも1種と、酸化防止剤とを含有する表面層とを
    具備することを特徴とする感光材料用紙材。
  7. 【請求項7】 表面層に平均粒子径が0.05〜8μmの二
    酸化ケイ素が0.01〜1.0重量%、平均粒子径が0.1〜15μ
    mのゼオライトが0.01〜1.0重量%、脂肪酸アミド系滑
    剤及び/又は脂肪酸金属塩が0.01〜5.0重量%含有され
    ることを特徴とする請求項6に記載の感光材料用紙材。
  8. 【請求項8】 表面層中のエチレン共重合体樹脂が密度
    が0.870〜0.910g/cm3の超低密度エチレン・αオレフ
    ィン共重合体樹脂である請求項1又は6記載の感光材料
    用紙材。
  9. 【請求項9】 紙支持体の感光材料側には黒色の遮光性
    物質を含む表面層と酸変性接着性ポリオレフィン樹脂を
    含有する接着層から少なくとも構成された黒色多層共押
    出しエクストルージョンラミネート層を、前記紙支持体
    の反感光材料側には屈折率が1.51以上の光反射性の遮光
    性物質を含む光反射性熱可塑性樹脂エクストルージョン
    ラミネート層を有することを特徴とする感光材料用紙
    材。
  10. 【請求項10】 厚さが30〜100μm、幅が0.5〜2.0mmの
    スカイブが両側端に形成された請求項1、3、4、5、
    6又は9記載の感光材料用紙材。
  11. 【請求項11】 感光材料用紙材の写真フィルムと接触す
    る表面層の静摩擦係数が0.1〜0.5であることを特徴とす
    る請求項1、3、4、5、6又は9記載の感光材料用紙
    材。
  12. 【請求項12】 多層共押出しエクストルージョンラミネ
    ート層を構成する接着層の占める厚さの割合が1.0〜50
    重量%、表面層の占める厚さの割合が99.0〜50%である
    ことを特徴とする請求項1、3、4、5、6又は9記載
    の感光材料用紙材。
  13. 【請求項13】 紙支持体が平均繊維長が0.4〜0.9mm、平
    均繊維幅が10.0μm以上、平均繊維厚みが5μm以下の
    木材パルプ70重量%以上からなり、密度が0.8〜1.2g/
    cm3、ベック平滑度が90秒以上であることを特徴とする
    請求項1、3、4、5、6又は9記載の感光材料用紙
    材。
  14. 【請求項14】 紙支持体中にイオン交換機能を有する無
    機系物質と遮光性物質を含むことを特徴とする請求項
    1、3、4、5、6、9又は13記載の感光材料用紙材。
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