JPH08220690A - 画像材料用支持体 - Google Patents

画像材料用支持体

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JPH08220690A
JPH08220690A JP7028028A JP2802895A JPH08220690A JP H08220690 A JPH08220690 A JP H08220690A JP 7028028 A JP7028028 A JP 7028028A JP 2802895 A JP2802895 A JP 2802895A JP H08220690 A JPH08220690 A JP H08220690A
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polyethylene resin
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徹 野田
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暢重 池谷
Takuya Seri
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却ロール汚れの転写に起因する問題の発生
が無く、かつ基紙と裏樹脂層との接着性の良好な、更に
高速かつ安定生産できる、紙を基質とする樹脂被覆紙型
画像材料用支持体を提供することを目的とする。 【構成】 画像形成層を設ける側とは反対側の紙基質面
がポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から成
る樹脂層で被覆された画像材料用支持体において、該樹
脂組成物がメタロセン重合触媒を用いて重合製造したポ
リエチレン系樹脂を含有し、かつ該樹脂組成物中のポリ
エチレン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mn(M
w:重量平均分子量、Mn:数平均分子量を表す)が4
以上であることを特徴とする画像材料用支持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙基体(以下基紙と言う
ことがある)の両面が樹脂層で被覆された樹脂被覆紙型
画像材料用支持体に関するものであり、詳しくは画像形
成層を設ける側とは反対側の樹脂層と基紙との接着性の
良好な、かつ冷却ロール汚れに起因する問題の発生が無
く、高速かつ安定生産できる樹脂被覆紙型画像材料用支
持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像材料用支持体のための基紙面
がフィルム形成能ある樹脂で被覆された樹脂被覆紙型支
持体はよく知られている。例えば、特公昭55-12584号公
報には、基紙がフィルム形成能ある樹脂、好ましくはポ
リオレフィン樹脂で被覆された写真用支持体についての
技術が開示されている。 米国特許第3,501,298 号公報
には基紙の両面がポリオレフィン樹脂で被覆された写真
用支持体についての技術が開示されている。また、ハロ
ゲン化銀感光材料の迅速写真現像処理方式が適用されて
以来、基紙の両面がポリエチレン系樹脂で被覆された写
真用支持体が、写真印画紙用として主に実用化されてお
り、必要に応じてその一方の画像形成側の樹脂層中には
鮮鋭度を付与するために、通常二酸化チタン顔料を含有
している。
【0003】また、米国特許第4,774,224 号公報には、
樹脂被覆の表面粗さが7. 5マイクロインチ−AA以下
である樹脂被覆紙、特に基紙の表面をポリエチレン樹脂
で被覆したポリエチレン樹脂被覆紙を支持体として有す
る熱転写記録受像要素が提案されている。また、特開昭
63-307979 号公報には、樹脂被覆紙を支持体として有す
るインクジェット記録用シ−トに関する技術が開示され
ている。
【0004】更に、写真層を設ける側とは反対側の基紙
面を低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂
とを含む樹脂組成物で被覆した写真用支持体に関する技
術が提案されている。例えば、特公昭44-22904号公報に
は、密度が0. 915〜0.926g/cm3 であり、融解
指数が2. 9〜16g/10分である特定の低密度ポリエチ
レン樹脂15〜65重量%と密度が0. 960〜0. 9
75g/cm3 であり、融解指数が5〜18g/10分である特
定の高密度ポリエチレン樹脂85〜35重量%から成
る、高速被覆能力があり、かつネックイン及びピンホ−
ルの良好なポリエチレン組成物で基紙を被覆した写真用
支持体についての開示がある。また、特公昭48-9963 号
公報には、低密度ポリエチレン樹脂:高密度ポリエチレ
ン樹脂=1: 1から成る樹脂組成物で基紙を被覆した、
カ−ル物性の良好な写真用支持体についての開示があ
る。更に、特開昭58-95732号公報には、密度が0. 94
5g/cm3 以上であり、メルトインデックスが15〜40
g/10分である高密度ポリエチレン樹脂40〜75重量部
と密度が0. 930g/cm3 以下であり、メルトインデッ
クスが1〜40g/10分である低密度ポリエチレン樹脂6
0〜25重量部とから成るポリエチレン樹脂組成物で基
紙を被覆した、切断性及びカ−ル物性の良好な写真用支
持体についての開示がある。
【0005】しかしながら、画像形成層を設ける側とは
反対側の基紙面(以下、画像形成層を設ける側の基紙面
を表面、その反対側の基紙面を裏面と略すことがある)
を被覆する樹脂組成物として、これらの先行技術に開示
されたポリエチレン樹脂から成る樹脂組成物を用いて
も、紙を基質とする樹脂被覆紙型画像材料用支持体を生
産する場合には、重大な問題点が発生することが判明し
た。また、該樹脂被覆紙型画像材料用支持体は、依然と
して品質的に重大な問題点を有していた。
【0006】即ち、第一に、ポリエチレン系樹脂被覆紙
は、通常走行する基紙上に溶融押し出し機を用いて、そ
のスリットダイから溶融したポリエチレン系樹脂組成物
をフィルム状に押し出し、流延して被覆し、加圧ロール
と冷却ロールとの間で圧着し、冷却後ロールから剥離さ
れるという一連の工程で生産される。しかし、基紙の裏
面を被覆する樹脂組成物として、従来公知のポリエチレ
ン樹脂から成る樹脂組成物を用いた場合には、冷却ロー
ル上に冷却ロール汚れと呼称されるポリエチレン系樹脂
組成物あるいはその変性物を主成分とする汚れが発生す
る傾向があった。ポリエチレン系樹脂被覆紙の生産は、
操業開始から少なくとも2〜3日、通常は一週間、時に
は1ヶ月間連続して溶融押し出し機を稼動して行われる
が、連続して操業する期間が長くなればなる程、始末が
悪いことに、冷却ロール汚れは多く蓄積する傾向があっ
た。
【0007】ポリエチレン系樹脂被覆紙の製造中に、冷
却ロール汚れが多く発生し始めると冷却ロールからのポ
リエチレン系樹脂被覆紙の剥離性が悪化して、冷却ロー
ルと樹脂層との粘着性が大きくなって冷却ロール側に樹
脂層が取られる傾向が大きくなるために、基紙と樹脂層
との接着性が不均一に弱くなったり、ひどい時には基紙
と樹脂層とが剥離したりして画像材料用支持体用途のた
めの樹脂被覆紙としては、全く不適当で商品価値のない
ものになるという問題点があった。また、蓄積した冷却
ロール汚れが該樹脂層に附着したまま巻き取られ、画像
形成層を設ける側の樹脂層(以下、画像形成層を設ける
側を表側、表側に被覆される樹脂層を表樹脂層、その反
対側を裏側、裏側に被覆される樹脂層を裏樹脂層と略す
ることがある)面に転写して出現し、それこそ画像材料
用支持体用途のための樹脂被覆紙としては、致命的な品
質故障を起こすという問題点があった。更に、この冷却
ロール汚れの転写の問題は、汚れが一旦樹脂被覆紙製造
用のラミネーターのロールや乳剤コーターのロールに転
写して、それが再転写して品質故障になるという深刻な
問題を引き起こすこともあった。このため、冷却ロール
汚れの十分な防止対策を講じる必要があった。
【0008】また、画像材料はカールが少なく平坦なも
のが好ましいものの樹脂被覆紙を支持体として有する画
像材料ではバインダーを含む画像形成層側にカールする
傾向が強く、特に多層ハロゲン化銀カラー写真印画紙に
おいてはゼラチンを含む多層カラー写真構成層側にカー
ルする傾向が強く、ことに現像処理後のカラー写真プリ
ントにおいては、カールの傾向が顕在化した。このた
め、樹脂被覆紙型画像材料用支持体の裏樹脂層用の樹脂
組成物として、低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエ
チレン樹脂とから成る樹脂組成物が、しばしば用いられ
る。しかしながら、本発明者らの検討の結果、基紙の裏
面被覆用の樹脂組成物として、低密度ポリエチレン樹脂
と高密度ポリエチレン樹脂とから成る従来公知のポリエ
チレン樹脂組成物を用いると、それらの相乗作用により
冷却ロール汚れが著しく顕在化するという事が判明し、
カール物性の改良が極めて制限されるものになってい
た。
【0009】第二に、基紙の裏面を被覆する樹脂組成物
として、従来公知のポリエチレン樹脂から成る樹脂組成
物を用いた場合には、樹脂被覆紙型画像材料用支持体の
基紙と裏樹脂層との接着性が不十分となる傾向があっ
た。基紙と裏樹脂層の接着性が不十分な樹脂被覆紙型画
像材料用支持体は、該支持体を有する画像材料の製造時
あるいは画像形成のための処理時に裏樹脂層が剥離して
重大な品質故障を起こすという問題点があった。特に、
ハロゲン化銀写真材料の場合には、裏樹脂層が剥離して
いると、現像処理時に現像処理液が基紙に浸透して着色
汚染させてしまい、全く品質価値の無いものになるとい
う問題点があった。この基紙と裏樹脂層との接着性の問
題は、樹脂被覆紙型画像材料用支持体製造時の基紙の走
行速度が速くなればなる程、特に150m/分以上で顕在
化し、また裏樹脂層の被覆量が薄ければ薄い程、特に3
2g/m2以下で顕在化した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、生産中に冷却ロール汚れの発生が少なく、それ故に
ロール汚れの転写に起因する問題の発生が無く、かつ画
像形成層を設ける側とは反対側の樹脂層と基紙との接着
性が良好であり、なおかつ高速かつ安定生産出来る、紙
を基質とする樹脂被覆紙型画像材料用支持体を提供する
ことである。本発明のその他の目的は、以下の明細書の
記載から明らかとなろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、紙を基質として、その
一方の画像形成層を設ける側とは反対側の紙基質面がポ
リエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成物から成る樹
脂層で被覆された画像材料用支持体において、該樹脂組
成物がメタロセン重合触媒を用いて重合製造したポリエ
チレン系樹脂を含有し、かつ該樹脂組成物中のポリエチ
レン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mn(ここ
で、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量を表
す)が4以上であることを特徴とする画像材料用支持体
によって、本発明の目的が達成されることを見い出し
た。
【0012】本発明で言うMw/Mnは具体的には以下
の如く求める。ウォーターズ社製150−C(カラム:
東ソー社製GMH−XL HT 8mmφ×3cm×3本、
溶媒:1、 2、 4−トリクロロベンゼン、温度:135
℃、流量10ml/ 分)を用いるゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(GPC)法により、ポリエチレン系
樹脂を主成分とする樹脂組成物中のポリエチレン系樹脂
成分のトータルとしてのMw及びMnを測定し、Mw/
Mnを算出した。
【0013】本発明の目的は、ポリエチレン系樹脂を主
成分とする樹脂組成物中のポリエチレン系樹脂成分のト
ータルとしてのMw/Mnが5. 5以上、特に7. 0以
上の樹脂組成物を用いることにより、顕著に達成される
事を見い出した。また、本発明の目的は、ポリエチレン
系樹脂を主成分とする樹脂組成物(以下、単にポリエチ
レン系樹脂組成物と略することがある)中のメタロセン
重合触媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂の含
有率を全ポリエチレン系樹脂に対して25重量%以上に
することにより、顕著に達成される事を見い出した。
【0014】本発明の実施に用いられるメタロセン重合
触媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂として
は、特表平3-502710号公報、特開昭60-35006号公報、特
表昭63-501369 号公報、特開平3-234717号公報、特開平
3-234718号公報等に記載もしくは開示されている如く、
ジルコニウム系、チタニウム系又はハフニウム系メタロ
センと、好ましくはメチルアルミノキサン等のアルミノ
キサンとを組み合わせたものを重合触媒として用いて重
合製造されたものである。それらのものとしては、エチ
レンの単独重合体、エチレンとプロピレン、ブテン−
1、ヘキセン−1、オクテン−1、等のα−オレフィン
との共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン樹脂等のポ
リエチレン系樹脂が例示できる。これらのものとして
は、各種の密度、メルトフローレート(以下、単にMF
Rと略す)、分子量、分子量分布のものを使用出来る
が、通常、密度が0. 85〜0. 97g/cm3 の範囲、M
FRが0.05〜500g/10分、好ましくは0. 08〜
300g/10分の範囲のものを単独に或は二種以上混合し
て使用出来る。
【0015】また、本発明の実施に用いられるポリエチ
レン系樹脂組成物は、メタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂を含有するものであるが、
ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工性及び基紙と裏樹
脂層との接着性、印画紙のカール物性等の性能を一層改
良する観点から、高圧法により製造された長鎖分枝を有
するポリエチレン系樹脂、メタロセン以外の金属重合触
媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂等を含有せ
しめるのが有用である。本明細書で言うポリエチレン系
樹脂組成物の成形加工性とは、ネックインの程度、溶融
樹脂膜の筋の発生の程度、ドローダウン性の程度による
膜切れの発生の有無、サージングあるいはドローレゾナ
ンスによる流動の不安定性等の総合的な成形加工性のこ
とをいう。
【0016】本発明の実施に用いられるポリエチレン系
樹脂組成物としては、該組成物中のポリエチレン系樹脂
成分のトータルとしてのMw/Mnが4以上のものであ
るが、樹脂樹脂組成物の成形加工性の点からMw/Mn
が5. 5以上のものが好ましく、7. 0以上のものが特
に好ましい。
【0017】また、本発明の実施に用いられるポリエチ
レン系樹脂組成物中のメタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂の含有率としては、冷却ロ
ール汚れの改良効果及び裏樹脂層と基紙との接着性の改
良効果、更には樹脂組成物の成形加工性の観点から、樹
脂組成物中の全ポリエチレン系樹脂に対して25%以上
が好ましい。
【0018】本発明の実施に用いられるポリエチレン系
樹脂組成物中に、メタロセン重合触媒を用いて重合製造
したポリエチレン系樹脂と有利に併用して含有せしめら
れる高圧法により製造された長鎖分枝を有するポリエチ
レン系樹脂としては、オートクレーブ型反応器、チュー
ブラー型反応器等を用いた、例えば1000〜3500
気圧下での高圧ラジカル重合法による長鎖分枝を有する
各種のポリエチレン系樹脂である。それらの高圧法によ
り製造された長鎖分子を有するポリエチレン系樹脂とし
ては、エチレンの単独重合体、エチレンとプロピレン、
ブテン−1、等のα−オレフィンとの共重合体、カルボ
キシ変性ポリエチレン樹脂等のポリエチレン系樹脂を例
示できる。これらのものとしては、各種の密度、MF
R、分子量、分子量分布のものを使用できるが、通常、
密度が0. 85〜0. 95g/cm3 の範囲、MFRが0.
1〜50g/10分、好ましくはMFRが0. 4〜50g/10
分の範囲のものを単独に或は二種以上混合して使用出来
る。本明細書で言うカルボキシ変性ポリエチレン樹脂と
は、エチレンとマレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸
等のα、β−不飽和カルボン酸或いは環内に不飽和結合
を持つ脂環式カルボン酸等の不飽和カルボン酸または不
飽和カルボン酸の無水物、アミド、エステル等の共重合
体またはポリエチレンにこれらの不飽和カルボン酸或い
は不飽和カルボン酸の無水物、アミド、エステル等をグ
ラフトして変性した樹脂を言う。
【0019】本発明の実施に用いられるポリエチレン系
樹脂組成物中に、メタロセン重合触媒を用いて重合製造
したポリエチレン樹脂と有利に併用して含有せしめられ
る、メタロセン重合触媒以外の金属重合触媒を用いて重
合製造したポリエチレン系樹脂としては、例えば、チー
グラー法、フィリップス法等を用いて重合製造した各種
のポリエチレン系樹脂をあげることができる。それらの
メタロセン重合触媒以外の金属重合触媒を用いて重合製
造したポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレ
ン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン
樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレンとプロ
ピレン、ブチレン等のα−オレフィンとの共重合体、あ
るいはカルボキシ変性ポリエチレン樹脂等及びこれらの
混合物であり、各種の密度、MFR、分子量、分子量分
布のものを使用できるが、通常、密度が0. 85〜0.
97g/cm3 の範囲、MFRが0. 05〜500g/10分、
好ましくは0. 08〜300g/10分の範囲のものを単独
に或は二種以上混合して使用出来る。
【0020】また、裏樹脂層を多層構成にすることも出
来る。裏樹脂層が多層構成の場合、最外層の樹脂組成物
として本発明におけるもの、下層の樹脂組成物として従
来公知のものを使用するなど別の性質、構成の樹脂組成
物を使用することもできる。
【0021】本発明における画像材料用支持体の基紙の
画像形成層を設ける側の面は、フィルム形成能ある樹脂
で被覆される。それらのフィルム形成能ある樹脂として
は、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が好ま
しく、中でも溶融押し出しコーティング性の点からポリ
オレフィン樹脂が更に好ましく、ポリエチレン系樹脂が
特に好ましい。また、特公昭60-17104号公報に記載もし
くは例示の電子線硬化樹脂で被覆してもよい。
【0022】本発明における画像材料用支持体の裏側の
樹脂層の被覆厚さとしては、4〜100μmの範囲が有
用であるが、6〜50μmの範囲が好ましく、9〜35
μmの範囲が特に好ましい。基紙の表面は、フィルム形
成能ある樹脂で被覆されるが、その樹脂はポリエチレン
系樹脂が好ましく、その被覆厚さとしては裏側の樹脂
と、特にカールバランスを取る範囲で適宜設定するのが
好ましく、一般に4〜100μmの範囲が有用である
が、好ましくは6〜50μmの範囲である。
【0023】本発明における画像材料用支持体の基紙面
にポリエチレン系樹脂組成物を被覆する方法としては、
走行する基紙上に樹脂組成物を溶融押し出し機を用い
て、そのスリットダイからフィルム状に流延して被覆す
る、所謂溶融押し出しコーティング法によって被覆する
のが好ましい。その際、溶融フィルムの温度は280〜
340℃であることが好ましい。スリットダイとして
は、T型ダイ、L型ダイ、フィッシュテイル型ダイのフ
ラットダイが好ましく、スリット開口径は0. 1〜2mm
であることが望ましい。また、樹脂組成物を基紙にコー
ティングする前に、基紙にコロナ放電処理、火炎処理等
の活性化処理を施すのが好ましい。また、特公昭61-422
54号公報に記載の如く、基紙に接する側の溶融樹脂組成
物にオゾン含有ガスを吹きつけた後に走行する基紙に樹
脂層を被覆してもよい。また、基紙の両面を樹脂層で被
覆する場合には、表、裏の樹脂層は逐次、好ましくは連
続的に、押し出しコーティングされる、所謂タンデム押
し出しコーティング方式で基紙に被覆されるのが好まし
く、必要に応じて樹脂層を多層構成にする、多層押し出
しコーティング方式で被覆しても良い。また、画像材料
用支持体の画像形成層を塗設する側の表樹脂層面は光沢
面、特公昭62-19732号公報に記載の微粗面、マット面或
は絹目面等に加工することが出来、その反対側の裏樹脂
層面は通常無光沢面に加工するのが好ましい。
【0024】本発明における画像材料用支持体の表樹脂
層中及び必要に応じて裏樹脂層中には、各種の添加剤を
含有せしめることが出来る。特公昭60-3430 号公報、特
公昭63-11655号公報、特公平1-38291 号公報、特公平1-
38292 号公報、特開平1-105245号公報等に記載もしくは
例示の二酸化チタン顔料、酸化亜鉛、タルク、炭酸カル
シウム等の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン
酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸
亜鉛、パルミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、特開
平1-105245号公報に記載もしくは例示のヒンダードフェ
ノール、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等の各種酸
化防止剤、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、フ
タロシアニンブルー等のブルー系の顔料や染料、コバル
トバイオレット、ファストバイオレット、マンガンバイ
オレット等のマゼンタ系の顔料や染料、特開平2-254440
号公報に記載もしくは例示の蛍光増白剤、紫外線吸収剤
等の各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめること
が出来る。それらの添加剤は、樹脂のマスターバッチあ
るいはコンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。
【0025】本発明の実施に用いられる基紙は通常の天
然パルプを主成分とする天然パルプ紙が好ましい。ま
た、天然パルプと合成パルプ、合成繊維とからなる混抄
紙でもよい。それらの天然パルプとしては、特開昭58-3
7642号公報、特開昭60-67940号公報、特開昭60-69649号
公報、特開昭61-35442号公報等に記載もしくは例示して
あるような適切に選択された天然パルプを用いるのが有
利である。天然パルプは塩素、次亜塩素酸塩、二酸化塩
素漂白の通常の漂白処理並びにアルカリ抽出もしくはア
ルカリ処理および必要に応じて過酸化水素、酸素などに
よる酸化漂白処理など、およびそれらの組み合わせ処理
を施した針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混
合パルプの木材パルプが有利に用いられ、また、クラフ
トパルプ、サルファイトパルプ、ソ−ダパルプなどの各
種のものを用いることができる。
【0026】本発明の実施に好ましく用いられる天然パ
ルプを主成分とする基紙中には、紙料スラリ−調製時に
各種の添加剤を含有せしめることができる。サイズ剤と
して、脂肪酸金属塩あるいは脂肪酸、特公昭62-7534 号
公報に記載もしくは例示のアルキルケテンダイマー乳化
物あるいはエポキシ化高級脂肪酸アミド、アルケニルま
たはアルキルコハク酸無水物乳化物、ロジン誘導体等、
乾燥紙力増強剤として、アニオン性、カチオン性あるい
は両性のポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、
カチオン化澱粉、植物性ガラクトマンナン等、湿潤紙力
増強剤として、ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリ
ン樹脂等、填料として、クレ−、カオリン、炭酸カルシ
ウム、酸化チタン等、定着剤として、塩化アルミニウ
ム、硫酸バン土等の水溶性アルミニウム塩等、pH調節
剤として、苛性ソ−ダ、炭酸ソ−ダ、硫酸等、その他特
開昭63-204251 号公報、特開平1-266537号公報等に記載
もしくは例示の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤などを
適宜組み合せて含有せしめるのが有利である。
【0027】また、本発明の実施に好ましく用いられる
天然パルプを主成分とする基紙中あるいは基紙上には、
各種の水溶性ポリマーもしくは親水性コロイドまたはラ
テックス、帯電防止剤、添加剤から成る組成物をサイズ
プレスもしくはタブサイズプレスあるいはブレード塗
工、エアーナイフ塗工などの塗工によって含有あるいは
塗設せしめることができる。水溶性ポリマーもしくは親
水性コロイドとして、特開平1-266537号公報に記載もし
くは例示の澱粉系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポ
リマー、ゼラチン系ポリマー、ポリアクリルアミド系ポ
リマー、セルローズ系ポリマーなど、エマルジョン、ラ
テックス類として、石油樹脂エマルジョン、特開昭55-4
027 号公報、特開平1-180538号公報に記載もしくは例示
のエチレンとアクリル酸(又はメタクリル酸)とを少な
くとも構成要素とする共重合体のエマルジョンもしくは
ラテックス、スチレン−ブタジエン系、スチレン−アク
リル系、酢酸ビニル−アクリル系、エチレン−酢酸ビニ
ル系、ブタジエン−メチルメタクリレート系共重合体及
びそれらのカルボキシ変性共重合体のエマルジョンもし
くはラテックス等、帯電防止剤として、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩、塩化カルシウ
ム、塩化バリウム等のアルカリ土類金属塩、コロイド状
シリカ等のコロイド状金属酸化物、ポリスチレンスルホ
ン酸塩等の有機帯電防止剤など、顔料として、クレー、
カオリン、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、酸
化チタンなど、pH調節剤として、塩酸、リン酸、クエ
ン酸、苛性ソーダなど、そのほか前記した着色顔料、着
色染料、蛍光増白剤などの添加剤を適宜組み合わせて含
有せしめるのが有利である。
【0028】本発明の実施に用いられる基紙の厚みに関
しては、特に制限はないが、その坪量は20〜200g/
m2のものが好ましい。
【0029】また、本発明の実施に用いられる基紙とし
ては、下記で規定される抄紙方向の膜厚むら指数Rpy
が250mV以下にしたものが好ましく、200mV以下の
したものが更に好ましく、150mV以下のものが最も好
ましい。ここで言う膜厚むら指数Rpyとは、2つの球
状の触針の間に試料を走行させ、試料の厚み変動を電子
マイクロメーターを介し電気信号として測定するフィル
ム厚み測定器を用い、電子マイクロメーターの感度レン
ジが±15μm/±3Vの条件で、ゼロ点調整後試料の
抄紙方向に1. 5m/分の定速で走査することで試料の抄
紙方向の厚み変動を測定し、得られた測定信号値を、F
FTアナライザーを用いて、時間窓にハニングウィンド
ウを使用して高速フーリエ変換して、128回の積算の
加算平均によるパワースペクトル(単位:mV2 )を求
め、2〜25Hzの周波数域のパワー値を総和して2/3
を掛けた値を1/2乗することにより求められる値(単
位:mV)である。
【0030】本発明の実施に好ましく用いられる、膜厚
むら指数Rpyが250mV以下の原紙を製造する方法と
しては、具体的には、短繊維で平滑性のでやすい広葉樹
パルプを30重量%以上、好ましくは50重量%以上用
い、叩解機により長繊維分がなるべく少なくなるように
叩解する。例えば、パルプの叩解は叩解後のパルプの加
重平均繊維長が0. 4〜0. 75mmになるようにするこ
とが好ましい。ついで、内添薬品を添加した紙料スラリ
ーについて、特開昭58-37642号公報、特開昭61-260240
号公報、特開昭61-284762 号公報等に記載もしくは例示
してあるような適切な抄紙方法を採用して長網抄紙機、
丸網抄紙機等通常用いられる抄紙機により均一な地合が
得られるように抄造し、更に抄造後マシンカレンダー、
スーパーカレンダー、熱カレンダー等を用いてカレンダ
ー処理を施し、膜厚むら指数Rpyが250mV以下の基
紙を製造することが出来る。
【0031】本発明における画像材料用支持体の表樹脂
層面上には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処
理を施した後、特開昭61-84643号公報、特開平1-92740
号公報、特開平1-102551号公報、特開平1-166035号公報
等に記載もしくは例示のような下引層を塗設することが
できる。また、本発明における画像材料用支持体の裏樹
脂層面上には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化
処理を施した後、帯電防止等のために各種のバックコ−
ト層を塗設することができる。また、バックコ−ト層に
は、特公昭52-18020号公報、特公昭57-9059 号公報、特
公昭57-53940号公報、特公昭58-56859号公報、特開昭59
-214849 号公報、特開昭58-184144 号公報等に記載もし
くは例示の無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バ
インダ−、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を
適宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0032】本発明における画像材料用支持体は、各種
の写真構成層が塗設されてカラ−写真印画紙用、白黒写
真印画紙用、写植印画紙用、複写印画紙用、反転写真材
料用、銀塩拡散転写法ネガ用及びポジ用、印刷材料用等
各種の用途に用いることができる。例えば、塩化銀、臭
化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設ける
ことができる。ハロゲン化銀写真乳剤層にカラ−カプラ
−を含有せしめて、多層ハロゲン化銀カラ−写真構成層
を設けることができる。また、銀塩拡散転写法用写真構
成層を設けることができる。それらの写真構成層の結合
剤としては、通常のゼラチンの他に、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアルコ−ル、多糖類の硫酸エステル化
合物などの親水性高分子物質を用いることができる。ま
た、上記の写真構成層には各種の添加剤を含有せしめる
ことができる。例えば、増感色素として、シアニン色
素、メロシアニン色素など、化学増感剤として、水溶性
金化合物、イオウ化合物など、カブリ防止剤もしくは安
定剤として、ヒドロキシ−トリアゾロピリミジン化合
物、メルカプト−複素環化合物など、硬膜剤としてホル
マリン、ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物な
ど、塗布助剤として、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、スルホコハク酸エステル塩など、汚染防止剤とし
て、ジアルキルハイドロキノン化合物など、そのほか蛍
光増白剤、鮮鋭度向上色素、帯電防止剤、pH調製剤、
カブらせ剤、更にハロゲン化銀の生成・分散時に水溶性
イリジウム、水溶性ロジウム化合物などを適宜組み合わ
せて含有せしめることができる。
【0033】本発明に係る写真材料は、その写真材料に
合わせて「写真感光材料と取扱法」(共立出版、宮本五
郎著、写真技術講座2)に記載されている様な露光、現
像、停止、定着、漂白、安定などの処理を行うことが出
来る。また、多層ハロゲン化銀カラー写真材料は、ベン
ジルアルコール、タリウム塩、フェニドンなどの現像促
進剤を含む現像液で処理してもよいし、ベンジルアルコ
ールを実質的に含まない現像液で処理することもでき
る。
【0034】本発明における画像材料用支持体は、各種
の熱転写記録受像層が塗設されて各種の熱転写記録受像
材料用支持体として用いることができる。それらの熱転
写記録受像層に用いられる合成樹脂としては、ポリエス
テル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアク
リレート樹脂等のエステル結合を有する樹脂、ポリウレ
タン樹脂等のウレタン結合を有する樹脂、ポリアミド樹
脂等のアミド結合を有する樹脂、尿素樹脂等の尿素結合
を有する樹脂、その他ポリカプロラクタム樹脂、スチレ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等を挙げら
れる。これら樹脂に加えて、これらの混合物もしくは共
重合体等も使用できる。
【0035】本発明に係わる熱転写記録受像層中には、
上記合成樹脂の他に離型剤、顔料等を加えても良い。上
記離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワッ
クス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、弗素系、
リン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル類等が
挙げられる。これら離型剤の中でシリコーンオイルが最
も好ましい。上記シリコーンオイルとしては、油状の物
も使用できるが、硬化型のものが好ましい。硬化型のシ
リコーンオイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触媒
硬化型等が挙げられるが、反応硬化型のシリコーンオイ
ルが特に好ましい。反応硬化型シリコーンオイルとして
は、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコ
ーンオイル等が挙げられる。上記反応性シリコーンオイ
ルの添加量は、受像層中に0. 1〜20wt%が好まし
い。 上記顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、酸
化チタン、酸化亜鉛等の体質顔料が好ましい。また、受
像層の厚さとしては、0. 5〜20μmが好ましく、2
〜10μmがさらに好ましい。
【0036】本発明における画像材料用支持体は、各種
のインク受容層が塗設されて各種のインクジェット記録
材料用支持体として用いることができる。それらのイン
ク受容層中にはインクの乾燥性、画像の鮮鋭性等を向上
させる目的で各種のバインダーを含有せしめることがで
きる。それらのバインダーの具体例としては、石灰処理
ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチ
ン誘導体、例えばフタール酸、マレイン酸、フマール酸
等の二塩基酸の無水物と反応したゼラチン等の各種のゼ
ラチン、各種ケン化度の通常のポリビニルアルコール、
カルボキシ変性、カチオン変性及び両性のポリビニルア
ルコール及びそれらの誘導体、酸化澱粉、カチオン化澱
粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセル
ロ−ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロ−ス誘
導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジウムハ
ライド、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル
酸共重合体塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルビニルエ
ーテル・無水マレイン酸共重合体、スチレン・無水マレ
イン酸共重合体及びそれらの塩、ポリエチレンイミン等
の合成ポリマー、スチレン・ブタジエン共重合体、メチ
ルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の共役ジエン
系共重合体ラテックス、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・
マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル・アクリル酸
エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の
酢酸ビニル系重合体ラテックス、アクリル酸エステル重
合体、メタクリル酸エステル重合体、エチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エステル
共重合体等のアクリル系重合体または共重合体のラテッ
クス、塩化ビニリデン系共重合体ラテックス等或はこれ
らの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体
による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿
素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接着剤及びポリメ
チルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニルコーポリマー、ポ
リビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接
着剤、特公平3-24906 号公報、特開平3-281383号公報、
特願平4-240725号公報に記載もしくは例示のアルミナゾ
ル、シリカゾル等の無機系バインダー等をあげることが
でき、これらを単独或は併用して含有せしめることがで
きる。
【0037】本発明に係わるインクジェット記録材料の
インク受容層中には、バインダーの他に各種の添加剤を
含有せしめることができる。例えば、界面活性剤とし
て、長鎖アルキルベンゼンスルフォン酸塩、長鎖、好ま
しくは分枝アルキルスルフォコハク酸エステル塩などの
アニオン系界面活性剤、長鎖、好ましくは分岐アルキル
基含有フェノールのポリアルキレンオキサイドエーテ
ル、長鎖アルキルアルコールのポリアルキレンオキサイ
ドエーテル等のノニオン系界面活性剤、特公昭47-9303
号公報、米国特許3,589,906 号明細書等に記載のフルオ
ロ化した界面活性剤など、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、ポ
リマーの硬膜剤として、活性ハロゲン化合物、ビニルス
ルフォン化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合物、
アクリロイル化合物、イソシアネート化合物等の硬膜
剤、防腐剤として、特開平1-102551号公報に記載もしく
は例示のP−ヒドロキシ安息香酸エステル化合物、ベン
ズイソチアゾロン化合物、イソチアゾロン化合物等、特
開昭63-204251 号公報、特開平1-266537号公報等に記載
もしくは例示の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤など、
黄変防止剤としてヒドロキシメタンスルフォン酸ソー
ダ、P−トルエンスルフィン酸ソーダ等、紫外線吸収剤
として、ヒドロキシ−ジ−アルキルフェニル基を2位に
有するベンゾトリアゾール化合物など、酸化防止剤とし
て、特開平1-105245号公報に記載もしくは例示のポリヒ
ンダードフェノール化合物など、鉛筆加筆剤として、澱
粉粒、硫酸バリウム、二酸化珪素等の有機または無機の
粒子径0. 2〜5μmの微粒子、特公平4-1337号公報等
に記載もしくは例示のオルガノポリシロキサン化合物、
pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸、塩
酸、リン酸、クエン酸など、オクチルアルコール、シリ
コン系消泡剤などの各種の添加剤を適宜組み合わせて含
有せしめることができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
【0039】実施例1〜2及び比較例1〜4 広葉樹漂白クラフトパルプ50重量%、広葉樹漂白サル
ファイトパルプ35重量%及び針葉樹漂白サルファイト
パルプ15重量%から成る混合パルプを繊維長が0. 6
mmになるように叩解後、パルプ100重量部に対して、
カチオン化澱粉3重量部、アニオン化ポリアクリルアミ
ド0. 2重量部、アルキルケテンダイマー乳化物(ケテ
ンダイマー分として)0. 4重量部、ポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂0. 4重量部及び適当量の蛍光増白
剤、青色染料、赤色染料を添加して紙料スラリーを調製
した。なお、叩解後のパルプの繊維長については、JA
PAN TAPPI紙パルプ試験方法No, 52−89
「紙及びパルプ繊維長試験方法」に準拠してカヤーニ社
製FS−100型機で測定した長さ加重平均繊維長で表
す。その後、紙料スラリーを200m/分で走行している
長網抄紙機にのせ適切なタービュレンスを与えつつ紙匹
を形成し、ウェットパートで15〜100kg/cm の範囲
で線圧が調節された3段のウェットプレスを行った後、
スムージングロールで処理し、引き続く乾燥パートで3
0〜70kg/cm 範囲で線圧が調節された2段の緊度プレ
スを行った後、乾燥した。その後、乾燥の途中でカルボ
キシ変性ポリビニルアルコール4重量部、蛍光増白剤
0. 05重量部、青色染料0. 002重量部、塩化ナト
リウム4重量部及び水92重量部から成るサイズプレス
液を25g/m2サイズプレスし、最終的に得られる基紙水
分が絶乾水分で8重量%になるように乾燥し、70kg/c
m の線圧でマシンカレンダー処理した後温度150℃、
線圧150kg/cm の条件で熱カレンダー処理して坪量1
70g/m2の膜厚むら指数Rpyが140mVである画像材
料用支持体の基紙を製造した。
【0040】次に、画像形成層を塗設する側とは反対側
の基紙面(裏面)をコロナ放電処理した後、該裏面に下
記のポリエチレン系樹脂組成物を樹脂温度320℃で2
5μmの樹脂厚さに基紙の走行速度200m/分で溶融押
し出しコ−ティングした。この際、冷却ロールとして
は、該裏樹脂層面の中心面平均粗さSRaが1. 3μm
になるように粗面度を設計した、液体ホーニング法で粗
面化された冷却ロールを用いて、冷却水温度12℃で操
業した。
【0041】裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成物
(実施例1〜2及び比較例1〜4)は表2に記載の配合
のものであり、二種以上併用する樹脂組成物について
は、混練用押し出し機を用いて予め溶融・混合し、冷
却、ペレット化して製造したコンパウンド樹脂組成物と
して用いた。また、表2に記載の配合のポリエチレン系
樹脂組成物を構成するのに用いられたポリエチレン系樹
脂は表1に記載のものである。
【0042】
【表1】
【0043】メタロセン重合触媒を用いて重合製造した
ポリエチレン系樹脂(M1〜M17)として、特表平3-
502710号公報に記載の方法に基づいてエチレン/ブラン
−1共重合体を製造した。
【0044】メタロセン以外の重合触媒を用いて製造し
たポリエチレン系樹脂(Z1〜Z12)は、チーグラー
法により製造した。
【0045】ポリエチレン系樹脂(L1〜L3)は、高
圧法により製造した。
【0046】引き続き、基紙の表面をコロナ放電処理し
た後、該表面に低密度ポリエチレン樹脂(密度0. 92
0g/cm3 、MFR=8. 5g/10分)47. 5重量%、含
水酸化アルミニウム(対二酸化チタンに対してAl2
3 分として0. 75重量%)で表面処理したアナタ−ゼ
型二酸化チタン顔料50重量%とステアリン酸亜鉛2.
5 重量%から成る二酸化チタン顔料のマスタ−バッチ
20重量部、低密度ポリエチレン樹脂(密度0. 920
g/cm3 、MFR=4. 5g /10分)65重量部と高密度
ポリエチレン樹脂(密度0. 970g/cm3 、MFR=
7. 0g /10分)15重量部から成る樹脂組成物を樹脂
温度320℃で32μmの樹脂厚さに基紙の走行速度2
00m/分で溶融押し出しコ−ティングした。なお、表、
裏のポリエチレン系樹脂組成物の溶融押し出しコ−ティ
ングは、逐次押し出しコ−ティングが行われる、いわゆ
るタンデム方式で行われた。その際、該樹脂被覆紙の二
酸化チタン顔料を含む樹脂層の表面はグロッシー面に加
工した。
【0047】更に、樹脂被覆紙の裏樹脂層面にコロナ放
電処理後、下記のバックコ−ト塗液をオンマシン塗布し
た。乾燥重量分として、コロイド状シリカ:スチレン系
ラテックス=1:1から成り、更にポリスチレンスルフ
ォン酸ソーダ0. 021g/m2の他適量の塗布助剤等を含
むバックコ−ト塗液をラテックス分(固形重量計算で)
として0. 21g/m2になる塗布量で塗設して画像材料用
支持体を得た。
【0048】以上のようにして画像材料用支持体を製造
する時の裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成物の成形
加工性、冷却ロール汚れの発生程度及び画像材料用支持
体の基紙と裏樹脂層との接着性の評価方法としては、以
下に記載の方法で評価した。
【0049】画像材料用支持体製造時の裏樹脂層用のポ
リエチレン系樹脂組成物の成形加工性の評価方法として
は、裏面の樹脂被覆部分の横方向の長さを測定してネッ
クインの程度を評価すると共に、溶融樹脂膜の筋の発生
の程度、ドローダウン性の程度による膜切れの発生の有
無、サージングあるいはドローレゾナシスによる流動の
不安定性等の成形加工性について総合的に評価した。評
価基準としては、◎;極めて良好、○;良好、△;やや
悪いが実用上問題がない程度、×;悪く実用上問題があ
る程度、を表す。
【0050】裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成物の
溶融押し出し時の冷却ロール汚れの評価方法としては、
前記の製造条件下で画像材料製造時に製造開始から6時
間後に冷却ロール上の汚れの発生状況を視覚的に判定し
て評価した。評価基準としては、○;冷却ロール汚れの
発生が少なく良好、△;冷却ロール汚れの発生がやや多
いが、実用上問題がない程度、×;冷却ロール汚れの発
生が多くて、実用上問題がある程度、を表す。
【0051】画像材料用支持体の基紙と裏樹脂層との接
着性の評価方法としては、各試料を50℃、60%RH
の恒温恒湿槽に1日間保存した後、試料の基紙層と裏面
の樹脂層とに剥離し、剥離した樹脂層に付着した基紙層
の面積率を測定することにより、基紙と裏樹脂層との接
着性を評価した。評価基準としては、○;面積率が10
0%で良好、△;面積率が100%未満で80%以上で
あり、接着性がやや悪いが実用上問題がない程度、×;
面積率が80%未満であり、接着性が悪く実用上問題が
ある程度、を表す。
【0052】得られた結果を表3に表す。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】表3の結果から、ポリエチレン系樹脂組成
物からなる裏樹脂層で被覆された画像材料用支持体にお
いて、該樹脂組成物がメタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂を含有し、かつポリエチレ
ン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが4以上で
あるポリエチレン系樹脂組成物からなる裏樹脂層で被覆
された本発明における画像材料用支持体(実施例1〜
2)は、ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工性が良好
であり、冷却ロール汚れの発生が無く、かつ基紙と裏樹
脂層との接着性が良好である、優れた画像材料用支持体
であることがよくわかる。特に、裏樹脂層用のポリエチ
レン系樹脂組成物としては、該組成物中のポリエチレン
系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが、ポリエチ
レン系樹脂組成物の成形加工性の点から、7. 0以上の
ものが好ましいこと(実施例1と実施例2との比較)が
よくわかる。
【0056】一方、本発明外の試料(比較例1〜4)
は、それぞれ問題点を有していることがわかる。裏樹脂
層用の樹脂組成物中にメタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂を含有していても、ポリエ
チレン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが4未
満であるポリエチレン系樹脂組成物を用いた場合(比較
例1〜3)には、ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工
性が悪くて問題である。又、従来の高圧法により製造さ
れた低密度ポリエチレン系樹脂を主成分とする樹脂組成
物を用いた場合(比較例4)には、冷却ロール汚れの発
生が悪くて問題であるし、又基紙と裏樹脂層との接着性
が弱い傾向がある。
【0057】実施例3〜9及び比較例5〜10 実施例1で用いた裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成
物の代わりに、表1に記載の樹脂で構成した、表4に記
載の配合のポリエチレン系樹脂組成物(実施例3〜9及
び比較例5〜10)を用いる以外は実施例1と同様にし
て実施した。
【0058】得られた結果を表5に表す。
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】表5の結果から、ポリエチレン系樹脂組成
物からなる裏樹脂層で被覆された画像材料用支持体にお
いて、該樹脂組成物がメタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂を含有し、かつポリエチレ
ン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが4以上で
あるポリエチレン系樹脂組成物からなる裏樹脂層で被覆
された本発明における画像材料用支持体(実施例3〜
9)は、ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工性が良好
であり、冷却ロール汚れの発生が無くて、かつ基紙と裏
樹脂層との接着性が良好である、優れた画像材料用支持
体であることがよくわかる。特に、裏樹脂層用のポリエ
チレン系樹脂組成物中のメタロセン重合触媒を用いて重
合製造したポリエチレン系樹脂の含有量としては、冷却
ロール汚れ及び基紙と裏樹脂層との接着性の改良効果の
点から、裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成物中の全
ポリエチレン系樹脂に対して25重量%以上が好ましい
こと(実施例3〜8と実施例9との比較)がよくわか
る。又、裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成物として
は、該組成物中のポリエチレン系樹脂成分のトータルと
してのMw/Mnが、ポリエチレン系樹脂組成物の成形
加工性の点から、5. 5以上のものが好ましく、7. 0
以上のものが特に好ましいこと(実施例3並びに実施例
7〜8と実施例5と実施例4並びに実施例6との比較)
がよくわかる。
【0062】一方、本発明外の試料(比較例5〜10)
は、それぞれ問題点を有していることがわかる。裏樹脂
層用の樹脂組成物中にメタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂を含有していても、ポリエ
チレン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが4未
満であるポリエチレン系樹脂組成物を用いた場合(比較
例5〜9)には、ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工
性が悪くて問題であるし、又裏樹脂層用の樹脂組成物中
にメタロセン重合触媒を用いて重合製造したポリエチレ
ン系樹脂を含有していない場合(比較例10)には、冷
却ロール汚れが悪くて問題である。
【0063】実施例10〜15及び比較例11〜16 実施例1で用いた裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成
物の代わりに。表1に記載の樹脂で構成した、表6に記
載の配合のポリエチレン系樹脂組成物(実施例10〜1
5及び比較例11〜16)を用いる以外は実施例1と同
様にして実施した。
【0064】得られた結果を表7に表す。
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】なお、画像材料用支持体のカ−ル物性の評
価方法としては、以下のようにして行った。まず、画像
材料用支持体の二酸化チタン顔料を含む表側の樹脂面に
コロナ放電処理後黄色発色カプラ−を含む青感乳剤層、
色混り防止剤を含む中間層、マゼンタ発色カプラ−を含
む緑感乳剤層、紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層、シア
ン発色カプラ−を含む赤感乳剤層及び保護層を設けてゼ
ラチンの総量が8g/m2であるカラ−印画紙を作成した。
各色感乳剤層は硝酸銀で0. 6g/m2に相当する塩臭化銀
を含み、更にハロゲン化銀の生成、分散及び成膜に必要
なゼラチンの他、適量のカブリ防止剤、増感色素、塗布
助剤、硬膜剤、増粘剤及び適量のフィルタ−染料等を含
む。次に、作成したカラ−印画紙を35℃、常湿で5日
間保存した後、カラ−発色現像後20℃、50%RHに
おける8. 2cm×11. 7cmの大きさのカラ−プリント
のカ−ルの状態を評価した。評価基準としては、○;カ
ールが少なく、カ−ル物性が良好、△;カ−ルがある
が、実用上問題がない程度、を表す。
【0068】表7の結果から、ポリエチレン系樹脂組成
物からなる裏樹脂層で被覆された画像材料用支持体にお
いて、該樹脂組成物がメタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂を含有し、かつポリエチレ
ン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが4以上で
あるポリエチレン系樹脂組成物からなる裏樹脂層で被覆
された本発明における画像材料用支持体(実施例10〜
15)は、ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工性が良
好であり、冷却ロール汚れの発生が無くて、かつ基紙と
裏樹脂層との接着性が良好である、優れた画像材料用支
持体であることがよくわかる。特に、裏樹脂層用のポリ
エチレン系樹脂組成物中のメタロセン重合触媒を用いて
重合製造したポリエチレン系樹脂の含有量としては、冷
却ロール汚れ及び基紙と裏樹脂層との接着性の改良効果
の点から、裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成物中の
全ポリエチレン系樹脂に対して25重量%以上が好まし
いこと(実施例10〜13と実施例14との比較)がよ
くわかる。又、裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成物
としては、該組成物中のポリエチレン系樹脂成分のトー
タルとしてのMw/Mnが、ポリエチレン系樹脂組成物
の成形加工性の点から、7. 0以上のものが特に好まし
いこと(実施例10〜14と実施例15との比較)がよ
くわかる。また、裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成
物中の全ポリエチレン系樹脂に対して30重量%以上の
高密度ポリエチレン系樹脂を該組成物中に含有せしめる
ことにより、カール物性が改良されて好ましいこと(実
施例10〜11並びに実施例13〜14と実施例12並
びに実施例15との比較)がよくわかる。
【0069】一方、本発明外の試料(比較例11〜1
6)は、それぞれ問題点を有していることがわかる。裏
樹脂層用の樹脂組成物中にメタロセン重合触媒を用いて
重合製造したポリエチレン系樹脂を含有していても、ポ
リエチレン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが
4未満であるポリエチレン系樹脂組成物を用いた場合
(比較例11及び比較例15〜16)には、ポリエチレ
ン系樹脂組成物の成形加工性が悪くて問題であるし、又
裏樹脂層用の樹脂組成物中にメタロセン重合触媒を用い
て重合製造したポリエチレン系樹脂を含有していない場
合(比較例12〜14)には、冷却ロール汚れが悪くて
問題であるし、基紙と裏樹脂層との接着性が弱い傾向が
ある。
【0070】実施例16〜19及び比較例17〜19 実施例1で用いた裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成
物の代わりに、表1に記載の樹脂で構成した、表8に記
載の配合のポリエチレン系樹脂組成物(実施例16〜1
9及び比較例17〜19)を用いる以外は実施例1と同
様に実施した。
【0071】得られた結果を表9に表す。
【0072】
【表8】
【0073】
【表9】
【0074】表9の結果から、ポリエチレン系樹脂組成
物からなる裏樹脂層で被覆された画像材料用支持体にお
いて、該樹脂組成物がメタロセン重合触媒を用いて重合
製造したポリエチレン系樹脂を含有し、かつポリエチレ
ン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが4以上で
あるポリエチレン系樹脂組成物からなる裏樹脂層で被覆
された本発明における画像材料用支持体(実施例16〜
19)は、ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工性が良
好であり、冷却ロール汚れの発生が無くて、かつ基紙と
裏樹脂層との接着性が良好である、優れた画像材料用支
持体であることがよくわかる。又、裏樹脂層用のポリエ
チレン系樹脂組成物としては、該組成物中のポリエチレ
ン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが、ポリエ
チレン系樹脂組成物の成形加工性の点から、5. 5以上
のものが好ましく、7. 0以上のものが特に好ましいこ
と(実施例17〜18と実施例16と実施例19との比
較)がよくわかる。
【0075】一方、本発明外の試料(比較例17〜1
9)は、それぞれ問題点を有していることがわかる。裏
樹脂層用の樹脂組成物中にメタロセン重合触媒を用いて
重合製造したポリエチレン系樹脂を含有していても、ポ
リエチレン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが
4未満であるポリエチレン系樹脂組成物を用いた場合
(比較例18〜19)には、ポリエチレン系樹脂組成物
の成形加工性が悪くて問題であるし、又裏樹脂層用の樹
脂組成物中にメタロセン重合触媒を用いて重合製造した
ポリエチレン系樹脂を含有していない場合(比較例1
7)には、冷却ロール汚れが悪くて問題であるし、基紙
と裏樹脂層との接着性が弱い傾向がある。
【0076】実施例20〜33及び比較例20〜23 実施例1で用いた裏樹脂層用のポリエチレン系樹脂組成
物の代わりに、表10に記載の樹脂で構成した、表11
に記載の配合のポリエチレン系樹脂組成物(実施例20
〜33及び比較例20〜23)を用いる以外は実施例1
と同様に実施した。なお、カール物性の評価は、実施例
10と同様にして行った。
【0077】得られた結果を表12に表す。
【0078】
【表10】
【0079】
【表11】
【0080】
【表12】
【0081】表12の結果から、ポリエチレン系樹脂組
成物からなる裏樹脂層で被覆された画像材料用支持体に
おいて、該樹脂組成物がメタロセン重合触媒を用いて重
合製造したポリエチレン系樹脂を含有し、かつポリエチ
レン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが4以上
であるポリエチレン系樹脂組成物からなる裏樹脂層で被
覆された本発明における画像材料用支持体(実施例20
〜33)は、ポリエチレン系樹脂組成物の成形加工性が
良好であり、冷却ロール汚れの発生が無くて、かつ基紙
と裏樹脂層との接着性が良好である、優れた画像材料用
支持体であることがよくわかる。特に、裏樹脂層用のポ
リエチレン系樹脂組成物としては、該組成物中のポリエ
チレン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが、ポ
リエチレン系樹脂組成物の成形加工性の点から、5. 5
以上のものが好ましく、7. 0以上のものが特に好まし
いこと(実施例29〜33と実施例20並びに実施例2
3〜27と実施例21〜22並びに実施例28との比
較)がよくわかる。また、裏樹脂層用のポリエチレン系
樹脂組成物中の全ポリエチレン系樹脂に対して30重量
%以上の高密度ポリエチレン系樹脂を該組成物中に含有
せしめることにより、カール物性が改良されて好ましい
こと(実施例23〜27並びに実施例29〜33と実施
例20〜22並びに実施例28との比較)がよくわか
る。
【0082】一方、本発明外の試料(比較例20〜2
3)は、それぞれ問題点を有していることがわかる。裏
樹脂層用の樹脂組成物中にメタロセン重合触媒を用いて
重合製造したポリエチレン系樹脂を含有していても、ポ
リエチレン系樹脂成分のトータルとしてのMw/Mnが
4未満であるポリエチレン系樹脂組成物を用いた場合
(比較例20〜21)には、ポリエチレン系樹脂組成物
の成形加工性が悪くて問題であるし、又裏樹脂層用の樹
脂組成物中にメタロセン重合触媒を用いて重合製造した
ポリエチレン系樹脂を含有していない場合(比較例22
〜23)には、冷却ロール汚れが悪くて問題であるし、
基紙と裏樹脂層との接着性が弱い傾向があったり、悪く
なったりして問題である。
【0083】
【発明の効果】本発明により、生産中に冷却ロール汚れ
の発生が少なく、それ故に冷却ロール汚れの転写に起因
する問題の発生が無く、かつ裏樹脂層と基紙との接着性
が良好であり、更に高速かつ安定生産できる、紙を基質
とする優れた樹脂被覆紙型画像材料用支持体を提供でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 世利 卓也 岡山県倉敷市潮通3丁目10番地 三菱化学 株式会社水島開発研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙を基質として、その一方の画像形成層
    を設ける側とは反対側の紙基質面がポリエチレン系樹脂
    を主成分とする樹脂組成物から成る樹脂層で被覆された
    画像材料用支持体において、該樹脂組成物がメタロセン
    重合触媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂を含
    有し、かつ該樹脂組成物中のポリエチレン系樹脂成分の
    トータルとしてのMw/Mn(ここでMw:重量平均分
    子量、Mn:数平均分子量を表す)が4以上であること
    を特徴とする画像材料用支持体。
  2. 【請求項2】 該樹脂組成物中のポリエチレン系樹脂成
    分のトータルとしてのMw/Mnが7. 0以上である請
    求項1記載の画像材料用支持体。
  3. 【請求項3】 メタロセン重合触媒を用いて重合製造し
    たポリエチレン系樹脂の含有率が、樹脂組成物中の全ポ
    リエチレン系樹脂に対して25重量%以上である請求項
    1記載の画像材料用支持体。
  4. 【請求項4】 画像形成層を設ける側の紙基質面がフィ
    ルム形成能ある樹脂を主成分とする樹脂組成物から成る
    樹脂層で被覆されたものである請求項1、2または3記
    載の画像材料用支持体。
  5. 【請求項5】 フィルム形成能ある樹脂がポリエチレン
    系樹脂である請求項4記載の画像材料用支持体。
  6. 【請求項6】 画像形成層が写真構成層である請求項
    1、2、3、4または5記載の画像材料用支持体。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0566519A (ja) * 1991-09-05 1993-03-19 Oji Paper Co Ltd 写真印画紙用支持体
JPH0651450A (ja) * 1992-03-27 1994-02-25 Fuji Photo Film Co Ltd 感光材料用紙材およびその製造方法
JPH06505766A (ja) * 1991-04-05 1994-06-30 イーストマン ケミカル カンパニー ポリエチレン組成物の低温押出被覆方法

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