JP3453717B2 - 画像材料用支持体 - Google Patents

画像材料用支持体

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JP3453717B2 JP07518495A JP7518495A JP3453717B2 JP 3453717 B2 JP3453717 B2 JP 3453717B2 JP 07518495 A JP07518495 A JP 07518495A JP 7518495 A JP7518495 A JP 7518495A JP 3453717 B2 JP3453717 B2 JP 3453717B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然パルプを主成分と
する紙を基質として、その一方の画像形成層を設ける側
の紙基質(以下、基紙と言う)面がフイルム形成能のあ
る樹脂で被覆され、その反対側の基紙面がポリオレフィ
ン系樹脂を主成分とする樹脂組成物で被覆された画像材
料用支持体に関するものであり、詳しくはカール性に優
れ、且つその優れたカール性により、支持体を薄膜化す
ることができ、製造工程上あるいは経済的に有利となる
樹脂組成物で被覆された樹脂被覆紙型画像材料用支持体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像材料用支持体、特に写真用支
持体のための基紙面がフイルム形成能のある樹脂で被覆
された樹脂被覆型支持体は良く知られている。例えば、
特公昭55−12584号公報には、基紙がフイルム形
成能のある樹脂、好ましくはポリオレフイン樹脂で被覆
された写真用支持体についての技術が開示されている。
米国特許第3,501,298号明細書には基紙の両面
がポリオレフイン樹脂で被覆された写真用支持体につい
ての技術が開示されている。また、ハロゲン化銀感光材
料の迅速写真現像処理方式が適用されて以来、基紙の両
面がポリエチレン系樹脂で被覆された写真用支持体が、
写真印画紙用として主に実用化されており、必要に応じ
てその一方の画像形成側の樹脂層中には鮮鋭度を付与す
るために、通常二酸化チタン顔料を含有している。
【0003】更に、写真層を設ける側とは反対側の基紙
面を低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂
とを含む樹脂組成物で被覆した写真用支持体に関する技
術が提案されている。例えば、特公昭44−22904
号公報には、密度が0.915〜0.926g/cm3であ
り、融解指数が2.9〜16g/10分である特定の低
密度ポリエチレン樹脂15〜65重量%と密度が0.9
60〜0.975g/cm3であり、融解指数が5〜18g
/10分である特定の高密度ポリエチレン樹脂85〜3
5重量%から成る、高速被覆能力があり、かつネックイ
ン及びピンホールの良好なポリエチレン組成物で基紙を
被覆した写真用支持体についての開示がある。また、特
公昭48−9963号公報には、低密度ポリエチレン樹
脂:高密度ポリエチレン樹脂=1:1から成る樹脂組成
物で基紙を被覆した、カール物性の良好な写真用支持体
についての開示がある。更に、特公昭58−95732
号公報には、密度が0.945g/cm3以上であり、メル
トインデックスが15〜40g/10分である高密度ポ
リエチレン樹脂40〜75重量部と密度0.930g/c
m3以下であり、メルトインデックスが1〜40g/10
分である低密度ポリエチレン樹脂60〜25重量部とか
ら成るポリエチレン樹脂組成物で基紙を被覆した、切断
性及びカール物性の良好な写真用支持体についての開示
がある。
【0004】しかしながら、これらの先行技術に開示さ
れた低密度ポリエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂
から成る樹脂組成物を用いても、天然パルプを主成分と
する紙を基質とする樹脂被覆紙型写真用支持体を生産す
る場合には、重大な問題点が発生することが判明した。
また、該樹脂被覆紙型写真用支持体は、依然として品質
的に重大な問題を有していた。
【0005】即ち、従来の樹脂被覆紙型写真用支持体に
おいて、写真乳剤塗布後の写真印画紙として、現像処理
後に乳剤層側にカール(以下、プラスカールと言う)す
る欠点があった。又、この欠点の補正としてポリエチレ
ンの結晶の差を利用して、写真用支持体の(1)写真構
成層が設けられる側(以下、表側と言う)の樹脂被覆層
の密度を下げる。(2)表側の樹脂被覆層の厚みを減ら
す。(3)写真構成層を設けられる側と反対側(以下、
裏側と言う)の樹脂被覆層の厚みを増す。(4)裏側の
樹脂被覆層の密度を上げる。しかし、(1)の点につい
ては支持体表側の樹脂被覆層の密度が下がると表面が傷
つき易く、操業においてもラミネート加工時のクーリン
グロールからの剥離が悪くブロッキングする操業上の問
題がある。また、型付形状の有るものについては高温状
態での樹脂被覆層の軟化や溶融が促進され、写真乳剤塗
布後、写真印画紙において高速現像処理時における高温
乾燥工程での模様の型くずれが発生する欠点がある。
(2)については支持体表側の樹脂被覆層の厚みを減ら
せば減らす程、基紙と樹脂層との接着性が悪化するとい
う問題が発生し、この基紙と樹脂層との接着性が悪化す
るという問題は、基紙の走行速度が速くなれば速くなる
程、顕在化した。更に樹脂被覆層の厚みを減らせば表面
の平滑性が劣り、光沢感も低下する。(3)については
製造コストの上昇という問題があり、(4)については
裏側の樹脂被覆層の密度を上げる程、該樹脂被覆層を有
する写真用支持体の切断性が悪くなるという問題が発生
した。即ち、該写真用支持体を有する写真感光材料は、
ギロチンカッター、プレシジョンプリント カッター
(precision print cutter)などのカッターで所望のサ
イズに切断されるが、その際写真感光材料が正確に切断
されず、写真感光材料用支持体の切断面からひげ状のも
のが発生して商品価値を低下させるという問題がしばし
ば発生した。写真用支持体以外のインクジェット用支持
体、熱転写用支持体等の画像材料用支持体についても加
工作業性や記録用機械の通紙性等で同様なカールの問題
が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記の従来技術の欠点(写真用支持体では現像処理
後のプラスカール)を解消するものであり、操業性、製
造コストにおける経済効率がよく、画像材料用支持体で
のカール問題を解消することによる作業能率良化をもた
らす樹脂被覆紙型画像材料用支持体を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは本課題を解
決する為に検討を行った結果、本発明の画像材料用支持
体は、天然パルプを主成分とする紙を基質として、その
一方の画像形成層を設ける側の紙基質面がフィルム形成
能の有る樹脂(A)で被覆され、その反対側の紙基質面
がポリオレフィン系樹脂(B)を主成分とする樹脂組成
物で被覆されたロール状に巻かれて使用される画像材料
用支持体であって、画像材料用支持体の画像形成層を設
ける側を外巻きにし、20℃以上で、20日以上、温度
調節装置を用いて保存したものである。
【0008】また、本発明の画像材料用支持体は画像形
成層を設ける側を外巻きにし、30℃〜65℃で20日
以上保存したものである。
【0009】
【0010】また、本発明の画像材料用支持体は画像形
成層を設ける側のフィルム形成能の有る樹脂(A)がポ
リオレフィン系樹脂(C)であるものである。
【0011】また、本発明の画像材料用支持体は基紙の
画像形成層を設ける側と反対側に被覆するポリオレフィ
ン系樹脂(B)がポリエチレン系樹脂(D)であるもの
である。
【0012】また、本発明の画像材料用支持体は、天然
パルプを主成分とする紙を基質として、その一方の写真
構成層を設ける側の紙基質面がフィルム形成能の有る樹
脂(A)で被覆され、その反対側の紙基質面がポリエチ
レン系樹脂(D)を主成分とする樹脂組成物で被覆され
たロール状に巻かれて使用される写真用支持体であり、
該ポリエチレン系樹脂(D)が、JIS−K6760で
規定されるメルトフローレートが5〜40g/10分、
密度が0.935g/cm3より上である高密度ポリエチレ
ン樹脂90〜65重量部とJIS−K6760で規定さ
れるメルトフローレートが0.2〜15g/10分、密
度が0.935g/cm3以下である低密度ポリエチレン樹
脂または中密度ポリエチレン樹脂を10〜35重量部と
を予め溶融・混合して調製した下記で規定される臨界剪
断速度が10(1/秒)以下であるコンパウンド樹脂で
あり、該写真用支持体の仕上がり表面を外巻きにし、且
つ30℃〜65℃で20日以上加温経時したものであ
る。
【0013】本明細書で言う樹脂の臨界剪断速度とは、
下記の如く測定する。即ち、コーン・プレート型回転式
粘度計を用い、240℃にて測定した樹脂の剪断応力と
第一法線応力が差が等しくなる点における剪断速度を樹
脂の臨界剪断速度(単位:1/秒)と規定する。
【0014】好ましくは画像材料用支持体は基紙の画像
形成層を設ける側と反対側に被覆するポリエチレン系樹
脂(D)の低密度ポリエチレン樹脂又は該中密度ポリエ
チレン樹脂の分子量50万以上の分率が10重量%以上
であり、臨界剪断速度が0.5(1/秒)以下であるも
のである。
【0015】また、本発明の画像材料用支持体は画像形
成層を設ける側に被覆するフィルム形成能の有る樹脂
(A)がポリエチレン系樹脂(E)であるものである。
【0016】また、本発明の画像材料用支持体は画像形
成層を設ける側に被覆するフィルム形成能の有る樹脂
(A)中に顔料を含有するものである。
【0017】また、本発明の画像材料用支持体は画像形
成層を設ける側に被覆するフィルム形成能の有る樹脂
(A)中に二酸化チタンを含有するものである。
【0018】本発明による画像材料用支持体の基紙の画
像形成層を設ける側の面(以下、単に表面と言う)は、
通常、フィルム形成能ある樹脂(A)で被覆され、その
反対側はポリオレフィン系樹脂(B)を主成分とする樹
脂組成物で被覆される。それらのフィルム形成能ある樹
脂(A)としては、ポリオレフィン系樹脂(C)、ポリ
カ−ボネ−ト系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂などの熱可塑性樹脂が好ましく、中でも溶融押し
出しコ−ティング性の点からポリオレフィン系樹脂
(C)が更に好ましい。また、特公昭60-17104号公報に
記載もしくは例示の電子線硬化樹脂で被覆してもよい。
好ましく用いられるポリオレフィン系樹脂(B)、ポリ
オレフィン系樹脂(C)としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等のホモポリマ
−、エチレン−ブチレン共重合体などのα−オレフィン
の2つ以上から成る共重合体及びこれらの混合物である
が、特に溶融押し出しコーティング性および基紙との接
着性の点からポリエチレン系樹脂(D)ポリエチレン系
樹脂(E)が特に好ましい。それらのポリエチレン系樹
脂(D)、ポリエチレン系樹脂(E)としては、低密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンとプロピレ
ン、ブチレン等のα−オレフィンとの共重合体、カルボ
キシ変性ポリエチレン等及びこれらの混合物であり、各
種の密度、MFR、分子量、分子量分布のものを使用で
きるが、通常、密度0.90 g/cm3〜0.97 g/cm3
範囲、MFR1g/10分〜50g/10分、分子量2万〜30
万の範囲のものを単独にあるいは混合して有利に使用で
きる。また、特公昭60-17104号公報に記載もしくは例示
の電子線硬化樹脂で被覆してもよい。
【0019】本発明に用いられる低密度ポリエチレン樹
脂または中密度ポリエチレン樹脂としては、その密度が
0.935 g/cm3以下のものであり、JIS K676
0で規定されるメルトフローレート(以下単に、MFR
と言う)が0.2g/10分〜20g/10分の範囲のものであ
れば、各種の密度、MFR、分子量、分子量分布のもの
を単独にあるいは混合して使用でき、また、通常のオ−
トクレ−ブ法低密度ポリエチレン樹脂、チュ−ブラ法低
密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂、中密度ポリエチレン樹脂、エチレンとプロピレン、
ブチレン等のα−オレフィンとの共重合体、カルボキシ
変性ポリエチレン樹脂及びこれらの混合物等各種のもの
を使用できる。
【0020】本発明の実施に用いられる高密度ポリエチ
レン樹脂としては、その密度が0.935 g/cm3より上
のものであり、MFRが5g/10分〜50g/10分の範囲の
ものであれば、各種の密度、MFR、分子量、分子量分
布のものを単独にあるいは混合して使用でき、また、通
常の高密度ポリエチレン樹脂、エチレンとプロピレン、
ブチレン等のα−オレフィンとの共重合体及びこれらの
混合物等各種のものを使用できる。
【0021】本発明の実施に用いられる低密度ポリエチ
レン樹脂あるいは中密度ポリエチレン樹脂および高密度
ポリエチレン樹脂の使用比率、密度およびMFRは、写
真用支持体を製造する際の樹脂の混合性、加工性や写真
用支持体の基紙と樹脂組成物層との接着性、カ−ル物
性、バックコ−ト層との接着性等について、試行錯誤の
実験の結果、総合的な見知から決定され、本願発明に到
ったものである。特に、高密度ポリエチレン樹脂と低密
度あるいは中密度ポリエチレン樹脂とから成る樹脂組成
物中の高密度ポリエチレン樹脂の使用量としては、95
〜50重量部であるが、50重量部より少ないと基紙と
樹脂層との接着性、カ−ル物性等が悪くなって問題であ
るし、95重量部より多いと樹脂の混合性、加工性、基
紙と樹脂層との接着性、樹脂層とバックコ−ト層との接
着性等が悪くなって問題であり、特に好ましくは90〜
65重量部の範囲である。また、高密度ポリエチレン樹
脂のMFRとしては、5〜50g/10分の範囲であるが、
5g/10分より低いと基紙と樹脂層との接着性、高速加工
性等が悪くなって問題であるし、50g/10分より高いと
樹脂の混合性、加工性、樹脂層とバックコ−ト層との接
着性等が悪くなって問題であり、好ましくは5〜40g/
10分の範囲、特に好ましくは10〜36g/10分の範囲で
ある。また、高密度ポリエチレン樹脂の密度としては、
0.935g/cm3より上であるが、密度が0.935g
/cm3より低いとカ−ル物性が悪くなって問題であり、
好ましくは0.940g/cm3以上である。
【0022】一方、本発明の実施に用いられる低密度ポ
リエチレン樹脂または中密度ポリエチレン樹脂のMFR
としては、0.1〜20g/10分の範囲であるが0.1g/
10分より低いと樹脂の混合性、基紙と樹脂層との接着
性、高速加工性等が悪くなって問題であるし、20g/10
分より高いと高速加工性が悪くなり、カ−ル物性も悪い
傾向となって問題であり、好ましくは0.2〜15g/10
分の範囲である。また、低密度ポリエチレン樹脂または
中密度ポリエチレン樹脂の密度としては、0.935g
/cm3以下であり、密度が0.935g/cm3より高いと
樹脂組成物の加工性、基紙と樹脂層との接着性等が悪く
なって問題であり、好ましくは0.930g/cm3以下で
ある。
【0023】本発明の実施に用いられるポリオレフィン
系樹脂は予め溶融・混合して調製したコンパウンド樹脂
として用いられる。ポリプロピレン樹脂等や、低密度ポ
リエチレン樹脂あるいは中密度ポリエチレン樹脂と高密
度ポリエチレン樹脂とを予め溶融・混合してコンパウン
ド樹脂を調製する方法としては、各種の方法で行うこと
ができる。例えば、混練用押し出し機、加熱ロ−ル練り
機、バンバリ−ミキサ−、加圧ニ−ダ−等を用いて、所
定量のポリプロピレン樹脂等や低密度あるいは中密度ポ
リエチレン樹脂と高密度ポリエチレン樹脂、更に必要に
応じて滑剤等の各種の添加剤を加えて溶融・混合した
後、その混合物をペレット化する方法が有利に用いられ
る。ポリエチレン系樹脂をコンパウンド樹脂として用い
ないで溶融押し出し機に単純混合のままの状態で直接添
加して溶融押し出しコ−ティングした場合には、基紙と
樹脂層との接着性、バックコ−ト塗液の塗布性、樹脂層
とバックコ−ト層との接着性、樹脂の混合性、加工性等
が悪くなって問題である。
【0024】本発明による画像材料用支持体は、走行す
る基紙上にポリオレフィン系樹脂組成物等を溶融押し出
し機を用いて、そのスリットダイからフィルム状に流延
して被覆する、いわゆる溶融押し出しコ−ティング法に
よって製造される。その際、溶融フィルムの温度は樹脂
種類により異なるが、250〜340℃程度が一般的で
ある。スリットダイとしては、T型ダイ、L型ダイ、フ
ィシュテイル型ダイのフラットダイが好ましく、スリッ
ト開口径は0.1〜2mmであることが望ましい。また、
樹脂組成物を基紙にコ−ティングする前に、基紙にコロ
ナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施すのが好ま
しい。また、特公昭61-42254号公報に記載の如く、基紙
に接する側の溶融樹脂組成物にオゾン含有ガスを吹きつ
けた後に走行する基紙に樹脂層を被覆するのが好まし
い。画像形成層を設ける側とは反対側の面(以下、単に
裏面と言う)の該樹脂層の厚さとしては、特に制限はな
いが、一般に5〜50μm程度の厚さが好ましく、裏面
は粗面ロ−ルによって無光沢面に加工されるのが好まし
い。
【0025】本発明による画像材料用支持体の樹脂層中
には、各種の添加剤を含有せしめることが出来る。特公
昭60-3430号、特公昭63-11655号、特公平1-38291号、特
公平1-38292号、特開平1-105245 号等の各公報に記載も
しくは例示の酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カル
シウム等の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン
酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸
亜鉛、パルミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、特開
平1-105245号公報に記載もしくは例示のヒンダ−ドフェ
ノ−ル、ヒンダ−ドアミン、リン系、硫黄系等の各種酸
化防止剤、コバルトブル−、群青、セリアンブル−、フ
タロシアニンブル−等のブル−系の顔料や染料、コバル
トバイオレット、ファストバイオレット、マンガンバイ
オレット等のマゼンタ系の顔料や染料、特開平2-25440
号公報に記載もしくは例示の蛍光増白剤、紫外線吸収剤
等の各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめること
が出来る。それらの添加剤は、樹脂のマスタ−バッチあ
るいはコンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。
また、本発明による画像材料用支持体の画像形成層側表
面は光沢面、特公昭62-19732号公報に記載の微粗面、マ
ット面あるいは絹面等に加工することが出来る。また、
表側の樹脂層の厚さとしては、特に制限はないが、一般
に10〜50μm程度の厚さのものが有利である。
【0026】本発明の画像材料用支持体の画像形成層を
設ける側を外巻きにして20℃以上、好ましくは30〜
65℃で、20日以上、好ましくは30日以上保存する
ことにより、その後に画像形成層を設ける等の処理後の
カール性が良好になるものである。但し、断続的に20
℃以下になる場合も20℃以上の保存期間が20日以
上、好ましくは30日以上であれば良い。好ましくは加
温装置等の温度調節装置によりほぼ一定温度で保存す
る。その理由としては、20℃以上の保存により支持体
の画像形成層側へのカールに対する画像形成層と反対側
の樹脂組成物によるカール防止性が効果的に高められた
ことによると予想される。
【0027】本発明に用いられるバックコ−ト塗液中に
は、各種のポリマ−、添加剤などを含有せしめることが
できる。特開昭59-214849 号公報に記載もしくは例示の
カルボキシル基またはスルフォン基を有する水溶性合成
高分子化合物もしくはその塩または親水性合成高分子コ
ロイド物質もしくはその塩、特開昭59-214849 号公報に
記載もしくは例示のポリマ−ラテックス、特開昭58-141
31号公報に記載もしくは例示の澱粉、特開昭58-45248号
公報に記載もしくは例示のポリビニルピロリドン、特開
昭62-220950 号公報に記載もしくは例示のポリビニルア
ルコ−ル、特開昭63-189859 号公報に記載もしくは例示
のキトサンなどのポリマ−、特公昭58-56859号公報に記
載もしくは例示の硬化剤、特開昭59-21849号公報に記載
もしくは例示のマット化剤、界面活性剤等を適宜組み合
わせて含有せしめることができる。
【0028】本発明の実施にあたって、画像材料用支持
体の裏面は、バックコ−ト塗液の塗布に先立ち、活性化
処理が施される。それらの活性化処理としては、コロナ
放電処理、グロ−放電処理、その他の電子衝撃処理、火
炎処理、粗面化処理、紫外線照射処理、オゾン酸化処理
などの活性化処理をあげることができるが、写真用支持
体の裏面とバックコ−ト層の接着性の点から、コロナ放
電処理が特に好ましい。コロナ放電処理の方法として
は、特公昭47-51905号公報、特公昭48-5043 号公報等に
記載もしくは例示の方法で行うことができる。本発明者
らの検討の結果、写真用支持体の裏樹脂面のコロナ放電
処理後の表面電位が正電荷となるようなコロナ放電処理
により、本発明の目的は顕著に達成されることが判明し
た。写真用支持体の裏樹脂面のコロナ放電処理後の表面
電位は、特開平1-314977号公報に記載もしくは例示の表
面電位測定装置によって測定され、本明細書でいう表面
電位とはその平均表面電位である。表面電位が正電荷の
時、本発明の目的は顕著に達成されるが、表面電位は+
10ボルト以上が好ましく、特に+20ボルト以上が更
に好ましい。表面電位を正電荷にするコロナ放電処理の
具体的な方法としては、コロナ出力機の種類、コロナバ
−の種類及び形状、周波数、陽極電流、エア−ギャッ
プ、写真用支持体の走行速度などのコロナ処理条件を思
考錯誤の上実験して設定することが出来る。
【0029】本発明の実施にあたって、バックコ−ト塗
液を塗布する装置としては、エア−ナイフコ−タ−、ロ
−ルコ−タ−、バ−コ−タ−、ブレ−ドコ−タ−、スラ
イドホッパ−コ−タ−、グラビヤコ−タ−、フレキソグ
ラビヤコ−タ−及びそれらの組み合わせ等があげられ
る。また、塗布された塗液の乾燥装置としては、直線ト
ンネル乾燥機、ア−チドライヤ−、エアル−プドライヤ
−、サインカ−ブエアフロ−トドライヤ−等の熱風乾燥
機、赤外線加熱ドライヤ−、マイクロ波等を利用した乾
燥機等各種乾燥装置をあげることができる。
【0030】本発明に用いられる基紙を構成するパルプ
としては、特開昭58-37642号公報、特開昭60-67940号公
報、特開昭60-69649号公報、特開昭61-35442号公報等に
記載もしくは例示してあるような適切に選択された天然
パルプを用いるのが有利であるが、必要に応じて天然パ
ルプ以外の合成パルプ、合成繊維を用いてもよい。天然
パルプは塩素、次亜塩素酸塩、二酸化塩素漂白の通常の
漂白処理並びにアルカリ抽出もしくはアルカリ処理およ
び必要に応じて過酸化水素、酸素などによる酸化漂白処
理など、およびそれらの組み合わせ処理を施した針葉樹
パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材
パルプが有利に用いられ、また、クラフトパルプ、サル
ファイトパルプ、ソ−ダパルプなどの各種のものを用い
ることができる。
【0031】本発明に用いられる基紙中には、紙料スラ
リ−調製時に各種の添加剤を含有せしめることができ
る。サイズ剤として、脂肪酸金属塩あるいは/及び脂肪
酸、特公昭62-7534 号公報に記載もしくは例示のアルキ
ルケテンダイマー乳化物あるいはエポキシ化高級脂肪酸
アミド、アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物乳化
物、ロジン誘導体等、乾燥紙力増強剤として、アニオン
性、カチオン性あるいは両性のポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、カチオン化澱粉、植物性ガラクト
マンナン等、湿潤紙力増強剤として、ポリアミンポリア
ミドエピクロルヒドリン樹脂等、填料として、クレ−、
カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン等、定着剤とし
て、塩化アルミニウム、硫酸バン土等の水溶性アルミニ
ウム塩等、pH調節剤として、苛性ソ−ダ、炭酸ソ−
ダ、硫酸等を、その他特開昭63-204251 号公報、特開平
1-266537号公報等に記載もしくは例示の着色顔料、着色
染料、蛍光増白剤などを適宜組み合せて含有せしめるの
が有利である。
【0032】また、本発明に用いられる基紙中には、各
種の水溶性ポリマ−、帯電防止剤、添加剤をスプレ−あ
るいはタブサイズプレスによって含有せしめることがで
きる。水溶性ポリマ−として、特開平1-266537号公報に
記載もしくは例示の澱粉系ポリマ−、ポリビニルアルコ
−ル系ポリマ−、ゼラチン系ポリマ−、ポリアクリルア
ミド系ポリマ−、セルローズ系ポリマ−など、帯電防止
剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ
金属塩、塩化カルシウム、塩化バリウム等のアルカリ土
類金属塩、コロイド状シリカ等のコロイド状金属酸化
物、ポリスチレンスルホン酸塩等の有機帯電防止剤な
ど、エマルジョン、ラテックス類として、特開昭49-154
23号公報、特開昭54-111331 号公報、特開昭55-4027 号
公報、特開昭61-230142 号公報、特開平1-180538号公報
等に記載もしくは例示のエチレン、スチレン等のα−オ
レフィンとアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸
等のα、β−エチレン型不飽和カルボン酸とを少なくと
も構成要素とする共重合体のエマルジョンもしくはラテ
ックス、エチレン―酢酸ビニル共重合体のエマルジョン
もしくはラテックス、石油樹脂エマルジョン等、顔料と
して、クレ−、カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化
チタンなど、pH調節剤として、塩酸、リン酸、クエン
酸、苛性ソ−ダなど、そのほか前記した着色顔料、着色
染料、蛍光増白剤などの添加剤を適宜組み合わせて含有
せしめるのが有利である。
【0033】本発明に用いられる基紙としては、JIS
− P8119により規定されるベック平滑度が100
秒以上の平滑面を有するものが好ましく、200秒以上
の平滑面を有するものが更に好ましい。ベック平滑度1
00秒以上の基紙を製造する方法としては、一般的に
は、短繊維で平滑性のでやすい広葉樹パルプを多く用
い、叩解機により長繊維分がなるべく少なくなるように
叩解する。具体的には、パルプの叩解は叩解後のパルプ
の繊維長を42メッシュ残分が20〜45%、濾水度2
00〜350CSFになるようにすることが好ましい。
ついで、内添薬品を添加した紙料スリラ−について、特
開昭58-37642号公報、特開昭61-260240 号公報、特開昭
61-284762 号公報 等に記載もしくは例示してあるよう
な適切な抄紙方法を採用して長網抄紙機、丸網抄紙機な
ど通常用いられる抄紙機により均一な地合が得られるよ
うに抄造し、更に抄造後マシンカレンダ−、ス−パ−カ
レンダ−、熱カレンダ−等を用いてカレンダ−処理を施
し、ベック平滑度100秒以上の基紙を製造することが
出来る。基紙の厚みに関しては、特に制限はないが、そ
の坪量は40g/m2〜250g/m2のものが好ましい。
【0034】本発明による画像材料用支持体は、通常、
画像形成層を設ける側の面がフィルム形成能ある樹脂
(A)、好ましくはポリオレフィン系樹脂(C)で被覆
されたものであり、更に必要に応じて該表側樹脂面上に
は、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施し
た後、特開昭61-84643号公報、特開平1-92740号公報、
特開平1-102551号公報、特開平1-166035号公報に記載も
しくは例示のような下引層を塗設することができる。
【0035】本発明における画像材料用支持体は、各種
の画像形成層が塗設されてカラ−写真印画紙用、白黒写
真印画紙用、写植印画紙用、複写印画紙用、反転写真材
料用、銀塩拡散転写法ネガ用及びポジ用、印刷材料用、
インクジェット用、熱転写用等各種の用途に用いること
ができる。例えば、写真用では塩化銀、臭化銀、塩臭化
銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設けることができ
る。ハロゲン化銀写真乳剤層にカラ−カプラ−を含有せ
しめて、多層ハロゲン化銀カラ−写真構成層を設けるこ
とができる。また、銀塩拡散転写法用写真構成層を設け
ることができる。それらの写真構成層の結合剤として
は、通常のゼラチンの他に、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルアルコ−ル、多糖類の硫酸エステル化合物など
の親水性高分子物質を用いることができる。また、上記
の写真構成層には各種の添加剤を含有せしめることがで
きる。例えば、増感色素として、シアニン色素、メロシ
アニン色素など、化学増感剤として、水溶性金化合物、
イオウ化合物など、カブリ防止剤もしくは安定剤とし
て、ヒドロキシ−トリアゾロピリミジン化合物、メルカ
プト−複素環化合物など、硬膜剤としてホルマリン、ビ
ニルスルフォン化合物、アジリジン化合物など、塗布助
剤として、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、スルホコ
ハク酸エステル塩など、汚染防止剤として、ジアルキル
ハイドロキノン化合物など、そのほか蛍光増白剤、鮮鋭
度向上色素、帯電防止剤、pH調製剤、カブらせ剤、更
にハロゲン化銀の生成・分散時に水溶性イリジウム、水
溶性ロジウム化合物などを適宜組み合わせて含有せしめ
ることができる。
【0036】特に、本発明に係る写真材料は、その写真
材料に合わせて「写真感光材料と取扱法」(共立出版、
宮本五郎著、写真技術講座2)に記載されているような
露光、現像、停止、定着、漂白、安定などの処理が行わ
れるが、特に発色現象後一浴漂白定着処理を行う多層ハ
ロゲン化銀カラ−写真感光材料は、CD−III、 CD−
IV(以上の2種の化合物はコダック社商品名)、ドロキ
シクロム(メイアンドベ−カ−社商品名)などいかなる
主薬のカラ−現像液でも処理することができる。かかる
主薬を含む現像液にベンジルアルコ−ル、タリウム塩、
フェニドンなどの現像促進剤を含有させてもよい、ま
た、ベンジルアルコ−ルを実質的に含まない現像液で処
理することもできる。また、有用な一浴漂白定着液はア
ミノポリカルボン酸の金属塩(例えば、エチレンジアミ
ン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸などの第2鉄錯塩
など)溶液であり、定着剤としては、チオ硫酸ソ−ダ、
チオ硫酸アンモニウムなどが有用である。かかる一浴漂
白定着液には種々の添加剤を含有させることができる。
例えば、脱銀促進剤(例えば、米国特許第3,512,979号
公報に記載のメルカプトカルボン酸、ベルギ−特許第68
2,426 号公報に記載のメルカプト−複素環化合物な
ど)、汚染防止剤、pH調節剤ないしはpH緩衝剤、硬
膜剤(例えば、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、
カリ明ばんなど)、界面活性剤などの種々の化合物を組
み合わせて含有させることができる。また、かかる一浴
漂白定着液は種々のpHで使用され得るが有用なpH領
域はpH6.0〜8.0である。
【0037】本発明における画像材料用支持体は、各種
の熱転写記録受像層が塗設されて各種の熱転写記録受像
材料用支持体として用いることができる。それらの熱転
写記録受像層に用いられる合成樹脂としては、ポリエス
テル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアク
リレート樹脂等のエステル結合を有する樹脂、ポリウレ
タン樹脂等のウレタン結合を有する樹脂、ポリアミド樹
脂等のアミド結合を有する樹脂、尿素樹脂等の尿素結合
を有する樹脂、その他ポリカプロラクタム樹脂、スチレ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等を挙げら
れる。これら樹脂に加えて、これらの混合物もしくは共
重合体等も使用できる。
【0038】本発明に係わる熱転写記録受像層中には、
上記合成樹脂の他に離型剤、顔料等を加えても良い。上
記離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワッ
クス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、弗素系、
リン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル類等が
挙げられる。これら離型剤の中でシリコーンオイルが最
も好ましい。上記シリコーンオイルとしては、油状の物
も使用できるが、硬化型のものが好ましい。硬化型のシ
リコーンオイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触媒
硬化型等が挙げられるが、反応硬化型のシリコーンオイ
ルが特に好ましい。反応硬化型シリコーンオイルとして
は、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコ
ーンオイル等が挙げられる。上記反応性シリコーンオイ
ルの添加量は、受像層中に0. 1〜20wt%が好まし
い。上記顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、酸化
チタン、酸化亜鉛等の体質顔料が好ましい。また、受像
層の厚さとしては、0. 5〜20μmが好ましく、2〜
10μmがさらに好ましい。
【0039】本発明における画像材料用支持体は、各種
のインク受容層が塗設されて各種のインクジェット記録
材料用支持体として用いることができる。それらのイン
ク受容層中にはインクの乾燥性、画像の鮮鋭性等を向上
させる目的で各種のバインダーを含有せしめることがで
きる。それらのバインダーの具体例としては、石灰処理
ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチ
ン誘導体、例えばフタール酸、マレイン酸、フマール酸
等の二塩基酸の無水物と反応したゼラチン等の各種のゼ
ラチン、各種ケン化度の通常のポリビニルアルコール、
カルボキシ変性、カチオン変性及び両性のポリビニルア
ルコール及びそれらの誘導体、酸化澱粉、カチオン化澱
粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセル
ロ−ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロ−ス誘
導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジウムハ
ライド、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル
酸共重合体塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルビニルエ
ーテル・無水マレイン酸共重合体、スチレン・無水マレ
イン酸共重合体及びそれらの塩、ポリエチレンイミン等
の合成ポリマー、スチレン・ブタジエン共重合体、メチ
ルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の共役ジエン
系共重合体ラテックス、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・
マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル・アクリル酸
エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の
酢酸ビニル系重合体ラテックス、アクリル酸エステル重
合体、メタクリル酸エステル重合体、エチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エステル
共重合体等のアクリル系重合体または共重合体のラテッ
クス、塩化ビニリデン系共重合体ラテックス等或はこれ
らの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体
による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿
素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接着剤及びポリメ
チルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニルコーポリマー、ポ
リビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接
着剤、特公平3-24906 号公報、特開平3-281383号公報、
特願平4-240725号公報に記載もしくは例示のアルミナゾ
ル、シリカゾル等の無機系バインダー等をあげることが
でき、これらを単独或は併用して含有せしめることがで
きる。
【0040】本発明に係わるインクジェット記録材料の
インク受容層中には、バインダーの他に各種の添加剤を
含有せしめることができる。例えば、界面活性剤とし
て、長鎖アルキルベンゼンスルフォン酸塩、長鎖、好ま
しくは分枝アルキルスルフォコハク酸エステル塩などの
アニオン系界面活性剤、長鎖、好ましくは分岐アルキル
基含有フェノールのポリアルキレンオキサイドエーテ
ル、長鎖アルキルアルコールのポリアルキレンオキサイ
ドエーテル等のノニオン系界面活性剤、特公昭47-9303
号公報、米国特許3,589,906 号明細書等に記載のフルオ
ロ化した界面活性剤など、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、ポ
リマーの硬化剤として、活性ハロゲン化合物、ビニルス
ルフォン化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合物、
アクリロイル化合物、イソシアネート化合物等の硬膜
剤、防腐剤として、特開平1-102551号公報に記載もしく
は例示のP−ヒドロキシ安息香酸エステル化合物、ベン
ズイソチアゾロン化合物、イソチアゾロン化合物等、特
開昭63-204251 号公報、特開平1-266537号公報等に記載
もしくは例示の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤など、
黄変防止剤としてヒドロキシメタンスルフォン酸ソー
ダ、P−トルエンスルフィン酸ソーダ等、紫外線吸収剤
として、ヒドロキシ−ジ−アルキルフェニル基を2位に
有するベンゾトリアゾール化合物など、酸化防止剤とし
て、特開平1-105245号公報に記載もしくは例示のポリヒ
ンダードフェノール化合物など、鉛筆加筆剤として、澱
粉粒、硫酸バリウム、二酸化珪素等の有機または無機の
粒子径0. 2〜5μmの微粒子、特公平4-1337号公報等
に記載もしくは例示のオルガノポリシロキサン化合物、
pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸、塩
酸、リン酸、クエン酸など、オクチルアルコール、シリ
コン系消泡剤などの各種の添加剤を適宜組み合わせて含
有せしめることができる。
【0041】
【実施例】次に本発明を更に具体的に説明するために、
実施例を述べる。
【0042】実施例1〜1と比較例1〜3 広葉樹漂白サルファイトパルプと広葉樹漂白クラフトパ
ルプ1:1の混合パルプをカナディアン・スタンダ−ド
・フリ−ネス320mlに叩解し、更にパルプ100重
量部に対して、カオチン化澱粉3重量部、アニオン化ポ
リアクリルアミド0.2重量部、アルキルケテンダイマ
−乳化物(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポ
リアミノポリアミドエピクロルヒドリン樹脂0.4重量
部を添加し、坪量160g/m2の紙を製造した。得られ
た湿紙を110℃で乾燥し、引き続きカルボキシ変性ポ
リビニルアルコ−ル3重量部、蛍光増白剤0.05重量
部、青色染料0.002重量部、塩化ナトリウム4重量
部、クエン酸0.2重量部及び水93重量部から成る含
浸液を25g/m2含浸させ、110℃の熱風で乾燥し、
更に線圧90kg/cm でス−パ−カレンダ−処理して画像
材料用支持体の基紙を製造した。このときの基紙のベッ
ク平滑度は200秒であった。
【0043】次に、画像形成層を塗設する側とは反対側
の基紙面(裏面)をコロナ放電処理した後、該裏面に表
1、2に記載の樹脂組成物を樹脂温度310℃で(ポリ
プロピレン系は280℃、ポリエステル系は260℃)
25μの厚さに基紙の走行速度140m/分で溶融押し出
しコ−ティングした。
【0044】引き続き、基紙の表面をコロナ放電処理し
た後、該表面に低密度ポリエチレン樹脂(密度0.92
0g/cm3、MFR=8.5g/10分)47.5重量%、含
水酸化アルミニウム(対二酸化チタンに対してAl23
分として0.75重量%)で表面処理したアナタ−ゼ型
二酸化チタン顔料50重量%とステアリン酸亜鉛2.5
重量%から成る二酸化チタン顔料のマスタ−バッチ20
重量部、表1、2に記載の樹脂を80重量部から成る樹
脂組成物を樹脂温度300℃で30μの厚さに基紙の走
行速度140m/分で溶融押し出しコ−ティングした。な
お、表、裏のポリオレフィン系等の樹脂組成物の溶融押
し出しコ−ティングは、逐次押し出しコ−ティングが行
われる、いわゆるタンデム方式で行われた。その際、該
樹脂被覆紙の二酸化チタン顔料を含む樹脂層の表面は微
粗面に、裏の樹脂層の面質は紙の如きマット面に加工し
た。
【0045】更に、樹脂被覆紙の裏樹脂層面にコロナ放
電処理後、下記のバックコ−ト塗液をオンマシン塗布ま
たはオフマシン塗布した。乾燥重量分として、コロイド
状シリカ:スチレン系ラテックス=1:1から成り、更
にポリスチレンスルフォン酸ソーダ0.021g/m2の他
適量の塗布助剤等を含むバックコ−ト塗液をラテックス
分(固形重量計算で)として0.21g/m2になる塗布量
で塗設して画像材料用支持体を得た。
【0046】又、製造時のポリオレフィン系等の樹脂組
成物の加工性の評価方法としては、裏面の樹脂被覆部分
の横方向の長さを測定してネックインの程度を評価する
と共に10m2当りの面積分についての筋の発生程度、樹
脂ゲルの発生程度等のフィルムの均一性について評価
し、ポリオレフィン系等の樹脂組成物の加工性について
総合的に評価した。評価基準としては、○;良好、△;
やや悪いが実用上問題がない程度、×;悪く実用上問題
がある程度、を表わす。
【0047】以上のようにして得られた各試料を表1、
2に記載の条件で温度調節装置を用いて画像形成層側を
外巻きにして保存した後、以下に記載の方法で評価し
た。尚、比較例1は夏季の加温装置の無い室内に放置
し、温度を測定した所、20℃〜40℃の範囲内であっ
た。
【0048】画像材料用支持体のカ−ル物性の評価方法
としては、以下のようにして行った。まず、写真用の場
合は画像材料用支持体の二酸化チタン顔料を含む表側の
樹脂面にコロナ放電処理後黄色発色カプラ−を含む青感
乳剤層、色混り防止剤を含む中間層、マゼンタ発色カプ
ラ−を含む緑感乳剤層、紫外線吸収剤を含む紫外線吸収
層、シアン発色カプラ−を含む赤感乳剤層及び保護層を
設けてゼラチンの総量が8g/m2であるカラ−印画紙を作
成した。各色感乳剤層は硝酸銀で0.6g/m2に相当する
塩臭化銀を含み、更にハロゲン化銀の生成、分散及び成
膜に必要なゼラチンの他、適量のカブリ防止剤、増感色
素、塗布助剤、硬膜剤、増粘剤及び適量のフィルタ−染
料等を含む。次に、作成したカラ−印画紙を35℃、常
湿で5日間保存した後、カラ−発色現像後20℃、40
%RHにおける8.2cm×11.7cmの大きさのカラ−
プリントのカ−ルの状態を評価した。評価基準として
は、○;ややマイナスカ−ル(バックコ−ト層側へのカ
−ル)及至平坦であり、カ−ル物性が良好、△;ややプ
ラスカ−ル(写真構成層側へのカ−ル)があるが、実用
上問題がない程度、×;プラスカ−ルが大きく、実用上
問題がある程度、を表わす。
【0049】インクジェット用の場合は画像材料用支持
体の二酸化チタン顔料を含む表側の樹脂面にコロナ処理
後、ポリビニルアルコール(鹸化度98.5モル%、平
均重合度1700)の5%水溶液16.6重量%、スル
フォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩のエタノ
ールと水の混合液1重量%、乾燥重量で4.5重量%の
コロイダルシリカ(1.5重量%アルミニウム変成球状
コロイダルシリカ、日産化学社製)よりなるインクジェ
ット受容層用塗液を乾燥重量で10g/m2をカーテン
コーターで塗布、乾燥した。その後のカール性の評価は
写真用支持体の場合と同様にして、作成したインクジェ
ット用紙を35℃、常湿で5日間保存した後、40%R
Hにおける8.2cm×11.7cmの大きさのカ−ルの状
態を評価した。
【0050】画像材料用支持体の基紙と裏面樹脂層との
接着性の評価方法としては、試料の基紙層と裏面のポリ
オレフィン系樹脂層とに剥離し、剥離したポリオレフィ
ン系樹脂層層に付着した基紙層の面積率を測定すること
により、基紙と裏面樹脂層との接着性を評価した。評価
基準としては、○;面積率が100%で良好、△;面積
率が100%未満で80%以上であり、接着性がやや悪
いが実用上問題がない程度、×;面積率が80%未満で
あり、接着性が悪く実用上問題がある程度、を表わす。
【0051】表1、表2に樹脂種類と保存条件を、表3
に樹脂特性を表わす。表4には評価結果を表す。尚、略
号としてPE:ポリエチレン、PP:ポリプロピレン、
PET:ポリエチレンテレフタレートを表す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】尚、実施例、比較例の高密度PE−1と中
密度PE−1、高密度PE−1と低密度PE−1の組み
合わせの裏面樹脂組成物の臨界剪断速度は10(1/
秒)以下である。
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】以上の結果より、本発明の実施例1から1
0の画像材料用支持体は20℃以上で、20日以上、温
度調節装置を用いて保存をすることにより、加工性、カ
ール性、基紙と裏樹脂層との接着性良好であるが、比
較例はカール性に劣っている。
【0058】
【発明の効果】本発明により、画像層形成層を設ける側
とは反対側の樹脂層と基紙との接着性が良好であり、か
つカ−ル物性の良好な、更に加工性が良好である、優れ
た樹脂被覆紙型画像材料用支持体を提供できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−266046(JP,A) 特開 平6−230517(JP,A) 特開 平5−307228(JP,A) 特開 平5−40327(JP,A) 特開 昭60−150049(JP,A) 特開 昭63−237055(JP,A) 特開 昭58−95732(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42 B41M 5/00 - 5/03 G03C 1/81

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然パルプを主成分とする紙を基質とし
    て、その一方の画像形成層を設ける側の紙基質面がフィ
    ルム形成能の有る樹脂(A)で被覆され、その反対側の
    紙基質面がポリオレフィン系樹脂(B)を主成分とする
    樹脂組成物で被覆されたロール状に巻かれて使用される
    画像材料用支持体において、画像材料用支持体の画像形
    成層を設ける側を外巻きにし、且つ20℃以上で、2
    0日以上、温度調節装置を用いて保存したことを特徴と
    する画像材料用支持体。
  2. 【請求項2】 画像材料用支持体の画像形成層を設ける
    側を外巻きにし、且つ30〜65℃で20日以上保存し
    たことを特徴とする請求項1記載の画像材料用支持体。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂(B)が、ポリエ
    チレン系樹脂(D)である請求項1〜のいずれか1項
    に記載の画像材料用支持体。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂(B)がポリエチ
    レン系樹脂(D)であり、該ポリエチレン系樹脂(D)
    が、JIS−K6760で規定されるメルトフローレー
    トが5〜40g/10分、密度が0.935g/cm3よ
    り上である高密度ポリエチレン樹脂90〜65重量部と
    JIS−K6760で規定されるメルトフローレートが
    0.2〜15g/10分、密度が0.935g/cm3
    以下である低密度ポリエチレン樹脂または中密度ポリエ
    チレン樹脂を10〜35重量部とを予め溶融・混合して
    調製した下記で規定される臨界剪断速度が10(1/
    秒)以下であるコンパウンドポリエチレン樹脂であり、
    該画像材料用支持体の仕上がり表面を外巻きにし、且つ
    30〜65℃で20日以上加温経時したことを特徴とす
    る請求項1〜のいずれか1項に記載の画像材料用支持
    体。樹脂の臨界剪断速度(単位:1/秒):コーン・プ
    レート型回転式粘度計を用い、240℃にて測定した樹
    脂の剪断応力と第一法線応力差が等しくなる点における
    剪断速度。
  5. 【請求項5】 フィルム形成能の有る樹脂(A)中に二
    酸化チタンを含有することを特徴とする請求項記載の
    画像材料用支持体。
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