JP3490116B2 - 画像材料用支持体 - Google Patents

画像材料用支持体

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JP3490116B2 JP21620293A JP21620293A JP3490116B2 JP 3490116 B2 JP3490116 B2 JP 3490116B2 JP 21620293 A JP21620293 A JP 21620293A JP 21620293 A JP21620293 A JP 21620293A JP 3490116 B2 JP3490116 B2 JP 3490116B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成層を設ける側
の紙基体(以下、基紙と言う)面がポリエチレン系樹脂
被覆層を有し、その反対側の基紙面がフィルム形成能あ
る樹脂被覆層を有した樹脂被覆紙型画像材料用支持体に
関するものであり、詳しくは画像形成層を設ける側の樹
脂を被覆する際の冷却ロールからの剥離性(以下、単に
剥離性と言う)が改良された樹脂被覆紙型画像材料用支
持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像材料用支持体として、基体の少なく
とも一方の面がフィルム形成能ある樹脂で被覆された樹
脂被覆紙型画像材料用支持体はよく知られている。例え
ば、特公昭55−12584号公報には、基紙がフィル
ム形成能ある樹脂、好ましくはポリオレフィン樹脂で被
覆された感光材料用支持体についての技術が開示されて
いる。米国特許第3,501,298号明細書には、基
紙の両面がポリオレフィン樹脂で被覆された感光材料用
支持体についての技術が開示されている。又、ハロゲン
化銀写真感光材料の迅速写真現像処理方式が適用されて
以来、基紙の両面がポリエチレン系樹脂で被覆された感
光材料用支持体が、写真印画紙用として主に実用されて
おり、必要に応じてその一方の画像形成側の樹脂層中に
は鮮鋭度を付与するために、通常二酸化チタン顔料を含
有している。
【0003】又、米国特許第4,774,224号明細
書には、樹脂被覆の表面粗さが7.5マイクロインチ−
AA以下である樹脂被覆紙、特に基紙の表面をポリエチ
レン樹脂で被覆したポリエチレン樹脂被覆紙を支持体と
して有する熱転写記録受像要素が提案されている。又、
特開昭63−307979号公報には、樹脂被覆紙を支
持体として有するインクジェット記録用シートに関する
技術が開示されている。
【0004】これら樹脂被覆紙型画像材料用支持体は、
スリットダイからフィルム状に押出された溶融樹脂を、
紙又は合成紙等の基体上に加圧ロールと冷却ロールの間
で圧着し、冷却ロールで冷却された後に剥離されるとい
う過程を通して製造される。しかし、従来、製造速度が
速くなるとこの冷却ロールからの剥離性(以下、剥離性
と言う)が悪くなり、巾方向に段状の剥離むらが発生す
る。この為、樹脂被覆紙の面質が損なわれ、乳剤を塗布
した際に優れた面質を要求する画像材料を不適当なもの
にする。
【0005】この対策として、これまでに種々の方法が
提案されており、その1つとして、ポリオレフィン樹脂
中に各種の離型剤を含有する方法が提案されている。例
えば、特開昭60−176036号公報に記載のビス脂
肪酸アミド、特開昭63−30841号公報に記載のポ
リアルキレングリコール、特開昭64−9444号公報
に記載のフッ素含有ポリマー、特開平4−143748
号公報に記載のα−オレフィン変性シリコーン等各種の
離型剤を樹脂に添加することで剥離性を改良することを
提案している。しかし、これらのいずれの場合もその改
良効果は不十分であり、製造速度を速くする際に、剥離
性を改良して剥離むらの発生を抑えるよう添加量を増や
すと樹脂と紙との接着不良が発生し、樹脂と紙との接着
を保つように添加量を減らすと剥離性改良の効果が小さ
くなり、剥離性を効果的に改良出来なかった。
【0006】又、別種の剥離性の改良方法として、冷却
ロールに特公昭62−19732号公報に記載の微粗面
の使用や特公平1−24292号公報に記載のフッ素樹
脂を埋め込んだものの使用、更に、特開平1−1292
49号公報に記載の溶融ピークが110℃以上で、且つ
メルトインデックスが5〜20g/10分である低密度
ポリエチレン樹脂の使用が提案されている。しかし、こ
の様な冷却ロールや樹脂を単に用いても製造速度を速く
する効果は不十分であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、製造速度を速くして生産しても剥離性が優れ、剥離
むらの発生を改良した、画像形成層を設ける側の基紙が
ポリエチレン系樹脂被覆層を有し、その反対側の基紙面
がフィルム形成能ある樹脂被覆層を有した画像材料用支
持体を提供することである。本発明のその他の目的は、
以下の明細書の記載から明かとなろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らが前述の問題
点を解決するために、鋭意検討の結果、画像形成層を設
ける側の基紙面がポリエチレン系樹脂被覆層を有し、そ
の反対側の基紙面がフィルム形成能ある樹脂被覆層を有
した画像材料用支持体において、該ポリエチレン系樹脂
被覆層が、下記で規定されるヘキサン抽出量が3重量%
以下である高圧法低密度ポリエチレン樹脂、及び有機物
質で被覆処理された二酸化チタン顔料を含有せしめるこ
とで、本発明の目的が達成される事が判明した。
【0009】本明細書で言うヘキサン抽出量とは、15
0℃で加工した、厚み約38μmのインフレーションフ
ィルムを15cm×2.5cmの短冊に切断したサンプル約
2.5gを、50℃に保ったn−ヘキサン300mlに浸
漬して2時間抽出し、前後のフィルムの重量変化から抽
出前の重量に対する抽出により減少した重量の割合を求
め、この割合をヘキサン抽出量(重量%)と規定する。
【0010】具体的には、以下の如く求める。サーキュ
ラーダイにて、150℃の温度設定で約38μmのイン
フレーションフィルムを作成する。そのフィルムを15
cm×2.5cmの短冊に切断し、計量して約2.5gを採
取する。それを予め三角フラスコにn−ヘキサンを入れ
て50℃に恒温槽で保っておいた300mlの液中に浸漬
し、ゴム栓等で封をする。恒温槽中50℃で2時間抽出
した後、フィルムを取り出して乾燥させ、重量を計る。
抽出前の重量:X(g)、抽出後の重量:Y(g)から
下記数1で規定されるヘキサン抽出量:Z(重量%)を
求める。
【0011】
【数1】Z=(X−Y)/X×100
【0012】本明細書の実施に用いられる高圧法低密度
ポリエチレン樹脂は、その本明細書で定義されるヘキサ
ン抽出量が3重量%以下のものであるが、ヘキサン抽出
量が2重量%以下のものが更に好ましい。又、ポリエチ
レン系樹脂中のヘキサン抽出量が3重量%以下である高
圧法低密度ポリエチレン樹脂の含有量としては、ポリエ
チレン系樹脂の全重量に対して25重量%以上で効果的
であるが、35重量%以上が好ましく、50重量%以上
が更に好ましい。
【0013】又、本明細書の実施に用いられる高圧法低
密度ポリエチレン樹脂としては、各種の密度、JIS
K6760で規定されるメルトフロルレート(以下、単
にMFRと略す)、分子量、分子量分布、重合工程(チ
ューブラ法、オートクレーブ法)によるものを単独に或
は混合して有用に使用できるが、チューブラ法により製
造されたものであることが好ましい。
【0014】ここで言うチューブラ法低密度ポリエチレ
ン樹脂とは、管状反応器重合工程によって、製造される
もので、通常、以下のような工程で製造される。十分に
精製されたエチレンガスが重合触媒と共に管状反応器に
送られ、所定温度に昇温してから一般に、重合温度10
0℃〜300℃の範囲で重合反応が行われる。その後、
管状反応器の冷却部で冷却され、分離器に送られて減圧
され、ポリエチレンと原料とに分離される。分離器を出
たポリエチレンは、ギヤーポンプ、スクリュー押出器に
より押し出され、造粒が行われる。又、ポリエチレン中
に酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤等が含有せしめられる
場合には、ロールミル、バンバリーミキサー、ニーダー
或は混練用押出機等により、ポリエチレン中にこれらを
混練した後、最終製品として造粒される。
【0015】本明細書で用いられる二酸化チタン顔料
は、有機物質により表面処理をされている。表面処理に
用いる有機物質としては、特公昭61−26652号公
報に記載もしくは例示のジメチルポリシロキサン、ジメ
チルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポ
リシロキサン等のオノガノポリシノキサン化合物、特公
昭60−3430号公報に記載もしくは例示のアルキル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン等のシランカップリング剤、特公平3−3565
2号公報に記載もしくは例示のトリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン等の多価アルコール化合物、ト
リエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の
アルカノールアミンのアルカノールアミン化合物又はそ
れらの無機塩等があげられるが、シランカップリング剤
により処理した二酸化チタン顔料を用いるのがより好ま
しい。
【0016】ここで言うシランカップリング剤とは、分
子量100から500のシランモノマーの液体であり、
分子構造は下記化1で表される。この化1で、Xとは、
Si原子に結合しているCl、OR、OCOR、のよう
な加水分解基であり、Rとは、一般式Cn CH2n+1で表
されるアルキル基である。又、この化1で、Yとは、ア
ルキル基Rの一部を置換した官能基であると共に有機マ
トリックスと反応する有機官能基であり、下記化2のよ
うなものである。ただし、Yが無く、YRでアルキル基
だけを表す場合もある。
【0017】
【化1】YRSiX3
【0018】
【化2】
【0019】上記シランカップリング剤の具体例として
は、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、ビニルト
リメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエト
キシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−トルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリ
エトキシシランが挙げられる。
【0020】それらの有機表面処理剤の処理量として
は、二酸化チタン顔料に対して0.05〜2.5wt%の
範囲で有用であるが、0.1〜1.5wt%の範囲が好ま
しい。
【0021】本発明の実施に用いられる酸化チタン顔料
は、有機物質で表面処理される前に含水酸化アルミニウ
ム、含水酸化珪素等の無機物質で表面処理を行ってもよ
い。その際には、特公昭63−11655号公報、特公
平1−38291号公報、特公平1−38292号公
報、特公平1−105245号公報に記載もしくは例示
してあるような適切な処理を行うことが好ましい。
【0022】本発明の実施に用いられる基紙としては、
天然パルプを主成分とする紙(以下、単に原紙と略す)
が有利に用いられるが、合成繊維或は合成樹脂フィルム
を擬紙化した所謂合成紙でもよい。
【0023】本発明の実施に有利に用いられる原紙を構
成するパルプとしては、特開昭58−37642号公
報、特開昭60−67940号公報、特開昭60−69
649号公報、特開昭61−35442号公報等に記載
もしくは例示してあるような適切に選択された天然パル
プを用いるのが有利であるが、必要に応じて天然パルプ
以外の合成パルプ、合成繊維を用いてもよい。天然パル
プは塩素、次亜塩素酸塩、二酸化塩素漂白の通常の漂白
処理並びにアルカリ抽出もしくはアルカリ処理及び必要
に応じて過酸化水素、酸素等による酸化漂白処理等、及
びそれらの組み合わせ処理を施した針葉樹パルプ、広葉
樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプが有利
に用いられ、又、クラフトパルプ、サルファイトパル
プ、ソーダパルプ等の各種のものを用いることができ
る。
【0024】本発明の実施に有利に用いられる原紙中に
は、紙料スラリー調製時に各種の添加剤を含有せしめる
ことができる。サイズ剤として、脂肪酸金属塩或は/及
び脂肪酸、特公昭62−7534号公報に記載もしくは
例示のアルキルケテンダイマー乳化物或はエポキシ化高
級脂肪酸アミド、アルケニル又はアルキルコハク酸無水
物乳化物、ロジン誘導体等、乾燥紙力増強剤として、ア
ニオン性、カチオン性或は両性のポリアクリルアミド、
ポリビニルアルコール、カチオン化澱粉、植物性ガラク
トマンナン等、湿潤紙力増強剤として、ポリアミンポリ
アミドエピクロルヒドリン樹脂等、填料として、クレ
ー、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン等、定着剤
として、塩化アルミニウム、硫酸バン土等の水溶性アル
ミニウム塩等、 pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソ
ーダ、硫酸等を、その他特開昭63−204251号公
報、特開平1−266537号公報等に記載もしくは例
示の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤等を適宜組み合せ
て含有せしめるのが有利である。
【0025】又、本発明の実施に有利に用いられる原紙
中には、各種の水溶性ポリマー、帯電防止剤、添加剤を
サイズプレスもしくはタブサイズプレス等によって含有
せしめることができる。水溶性ポリマーとして、特開平
1−266537号公報に記載もしくは例示の澱粉系ポ
リマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ゼラチン系
ポリマー、ポリアクリルアミド系ポリマー、セルローズ
系ポリマー等、帯電防止剤として、塩化ナトリウム、塩
化カリウム等のアルカリ金属塩、塩化カルシウム、塩化
バリウム等のアルカリ土類金属塩、コロイド状シリカ等
のコロイド状金属酸化物、ポリスチレンスルホン酸塩等
の有機帯電防止剤等、エマルジョン、ラテックス類とし
て、石油樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、特開昭55−4027号公報、特開平1−180
538号公報に記載もしくは例示のエチレンとアクリル
酸(又はメタクリル酸)とを少なくとも構成要素とする
共重合体のエマルジョンもしくはラテックス等、顔料と
して、クレー、カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化
チタン等、 pH調節剤として、塩酸、リン酸、クエン
酸、苛性ソーダ等、そのほか前記した着色顔料、着色染
料、蛍光増白剤等の添加剤を適宜組み合わせて含有せし
めるのが有利である。
【0026】本発明の実施に有利に用いられる原紙とし
ては、JIS P8119により規定されるベック平滑
度が100秒以上の平滑面を有するものが好ましく、2
00秒以上の平滑面を有するものが更に好ましい。ベッ
ク平滑度100秒以上の基紙を製造する方法としては、
一般的には、短繊維で平滑性のでやすい広葉樹パルプを
多く用い、叩解機により長繊維分がなるべく少なくなる
ように叩解する。具体的には、パルプの叩解は叩解後の
パルプの繊維長を42メッシュ残分が20〜45%、濾
水度200〜350CSFになるようにすることが好ま
しい。ついで、内添薬品を添加した紙料スラリーについ
て、特開昭58−37642号公報、特開昭61−26
0240号公報、特開昭61−284762号公報等に
記載もしはく例示してあるように適切な抄紙方法を採用
して長網抄紙機、丸網抄紙機等通常用いられる抄紙機に
より均一な地合が得られるように抄造し、更に抄造後マ
シンカレンダー、スーパーカレンダー、熱カレンダー等
を用いてカレンダー処理を施し、ベック平滑度100秒
以上の基紙を製造することが出来る。基紙の厚みに関し
ては、特に制限はないが、その坪量は40〜250g/
2 のものが好ましい。
【0027】本発明における画像材料用支持体の基紙の
画像形成層を設ける側の面は、前記のヘキサン抽出量が
3重量%以下の高圧法低密度ポリエチレンを含むポリエ
チレン系樹脂で被覆される。それらのポリエチレン系樹
脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチ
レン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂、エチレンとプロピレン、ブチレン等のα
−オレフィンとの共重合体、カルボキシ変性ポリエチレ
ン樹脂等及びこれらの混合物等各種のものを使用でき
る。又、各種の密度、MFR、分子量、分子量分布のも
のを使用できるが、通常、密度0.91〜0.97g/
cm3 の範囲、MFR1〜30g/10分、分子量2万〜
25万の範囲のものを単独に或は混合物して有利に使用
できる。
【0028】本発明における画像材料用支持体の基紙の
画像形成層を設ける側の面を被覆するポリエチレン系樹
脂被覆層は前記のような有機物質により被覆処理された
二酸化チタン顔料を含有しているが、この二酸化チタン
顔料を基紙被覆用のポリエチレン系樹脂中に含有せしめ
る方法としては、予め二酸化チタン顔料をポリエチレン
系樹脂中に一定濃度に含有させた所謂マスターバッチを
作成し、それを希釈用のポリエチレン系樹脂で所望の割
合に希釈混合して使用するか、或は二酸化チタン顔料を
ポリエチレン系樹脂中に所望の組成比だけ含有させた所
謂コンパウンドを作成して使用するのが適当である。こ
れらのマスターバッチ、コンパウンドを作成するには通
常、バンバリーミキサー、ニーダー、混練用押出機、ロ
ール練り機等が用いるが、例えば本出願人による特願平
3−329142号公報に記載の如き二酸化チタン顔料
とポリエチレン系樹脂の混練性が良好なものを用いるの
が好ましい。又、これら各種混練機を二種類以上組み合
わせて使用してよい。
【0029】これら二酸化チタン顔料とポリエチレン系
樹脂とから成るマスターバッチ、コンパウンドのポリエ
チレン系樹脂組成物の調整に用いるポリエチレン系樹脂
としては、二酸化チタン顔料とポリエチレン系樹脂との
混練性に関わる適当な物性のものが好ましい。具体的に
は、密度が0.917〜0.925g/cm3 、MFRが
3.0〜12g/10分の低粘度ポリエチレン樹脂又は
中粘度ポリエチレン樹脂が好ましい。
【0030】二酸化チタン顔料とポリエチレン系樹脂と
から成るポリエチレン系樹脂組成物の調整に際し、適量
の適切な酸化防止剤の存在下にポリエチレン系樹脂組成
物の調整を行うのが好ましい。具体的には、特開平1−
105245号公報に記載もしくは例示のヒンダードフ
ェノール系の酸化防止剤、特開昭55−142335号
公報に記載もしくは例示のリン系酸化防止剤の他ヒンダ
ードアミン、硫黄系等の各種酸化防止剤を適量存在せし
めるのが好ましいが、特にヒンダードフェノール系の酸
化防止剤を適量存在せしめるのが好ましい、それらヒン
ダードフェノール系の酸化防止剤の具体例としては、
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシ−ハイドロシンナメート)〕メタン、
オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナメート、2,2’,2”−トリス
〔3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ〕エチルイソシアヌレート、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキ
シ−2,6−ジ−メチルベンジル)イソシアヌル酸、テ
トラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,
4’−ビフェニレンジ亜リン酸エステル、4,4’−チ
オビス−(6−tert−ブチル−o−クレゾール)、2,
2’−チオビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノール)、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−tert−ブチルフェニル)ブタン、2,2’−メチレン
−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−ジ−tert
−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−
(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒド
ロキシ・メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノー
ル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノ
ールがあげられる。ポリエチレン系樹脂組成物を調整中
の酸化防止剤の存在量としては、50〜3000ppm の
範囲が好ましいが100〜2000ppm の範囲が更に好
ましい。
【0031】二酸化チタン顔料とポリエチレン系樹脂と
から成るポリエチレン系樹脂組成物の調整に際し、適量
の適切な滑剤の存在下にポリエチレン系樹脂組成物の調
整を行うのが好ましい。具体的には、滑剤としてステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ア
ルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸
亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム等の
脂肪酸金属塩を用いるのが好ましく、特にステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの一方または両方を用
いるのが好ましい。又、その存在量としては、二酸化チ
タン顔料に対して0.1〜20重量%の範囲が有用であ
り、1〜7.5重量%の範囲が好ましい。
【0032】本発明における画像材料用支持体の基紙の
画像形成層を設ける側の面を被覆するポリエチレン系樹
脂被覆層中には、二酸化チタン顔料、脂肪酸金属塩、酸
化防止剤の他に各種の添加剤を含有せしめることが出来
る。酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料、
ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸ア
ミド、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、フタロ
シアニンブルー等のブルー系の顔料や染料、コバルトバ
イオレット、ファストバイオレット、マンガンバイオレ
ット等のマゼンタ系の顔料や染料、特開平2−2544
40号公報に記載もしくは例示の蛍光増白剤、紫外線吸
収剤等の各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめる
ことが出来る。それらの添加剤は、樹脂のマスターバッ
チ或はコンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。
【0033】本発明における画像材料用支持体の基紙の
画像形成層を設ける側の反対の面は、フィルム形成能の
ある樹脂で被覆される。それらのフィルム形成能ある樹
脂としてはポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹
脂が好ましく、中でも溶融押し出しコーティング性の点
からポリオレフィン樹脂が更に好ましく、ポリエチレン
系樹脂が特に好ましい。又、特公昭60−17104号
公報に記載もしくは例示の電子線硬化樹脂で被覆しても
よい。
【0034】本発明における画像材料用支持体の基紙の
画像形成層を設ける側の反対の面のフィルム形成能のあ
る樹脂被覆層中にも、画像形成層を設ける側の面のポリ
エチレン系樹脂層同様に、白色顔料、脂肪酸アミド、脂
肪酸金属塩、各種酸化防止剤、ブルー系の顔料や染料、
マゼンタ系の顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等
の各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめることが
出来る。それらの添加剤は、樹脂のマスターバッチ或は
コンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。
【0035】本発明における画像材料用支持体の基紙面
に樹脂を被覆する方法としては、樹脂が熱可塑性樹脂、
好ましくはポリオレフィン樹脂、特に好ましくはポリエ
チレン系樹脂の場合には、走行する基紙上に熱可塑性樹
脂組成物を溶融押し出し機を用いて、そのスリットダイ
からフィルム状に流延して被覆する、所謂溶融押し出し
コーティング法によって被覆するのが好ましい。その
際、溶融フィルムの温度は280℃乃至340℃である
ことが好ましい。スリットダイとしては、T型ダイ、L
型ダイ、フィッシュテイル型ダイのフラットダイが好ま
しく、スリット開口径は0.1mm乃至2mmであることが
望ましい。又、樹脂組成物を基紙にコーティングする前
に、基紙コロナ放電処理、火炎処理等の活性化処理を施
すのが好ましい。又、特公昭61−42254号公報に
記載の如く、基紙に接する側の溶融樹脂組成物にオゾン
含有ガスを吹きつけた後に走行する基紙に樹脂層を被覆
するのが好ましい。又、表、裏の樹脂層は逐次、好まし
くは連続的に、押し出しコーティングされる、所謂タン
デム押し出しコーティング方式で基紙に被覆されるのが
好ましい。又、画像材料用支持体の画像形成層を塗設す
る側の表樹脂層面は光沢面、特公昭62−19732号
公報に記載の微粗面、マット面或は絹目面等に加工する
ことが出来、その反対側の裏樹脂層は通常無光沢面に加
工するのが好ましい。又、表裏の樹脂層の厚さとして
は、特に制限はないが、一般に7〜60μmの範囲、好
ましくは9〜45μmの範囲の厚さのものが有利であ
る。
【0036】本発明における画像材料用支持体の画像形
成層を設ける側のポリエチレン系樹脂層面には、コロナ
放電処理、火炎処理等の活性化処理を施すことが出来
る。更に活性化処理後、特開平1−102551号公
報、特開平1−166035号公報に記載もしくは例示
のような下引き処理を施すことが出来る。
【0037】本発明における画像材料用支持体の画像形
成層を設ける反対側の樹脂層面上には、コロナ放電処
理、火炎処理等の活性化処理を施した後、帯電防止等の
ために各種のバックコート層を塗設することができる。
又、バックコート層には、特公昭52−18020号公
報、特公昭57−9059号公報、特公昭57−539
40号公報、特公昭58−56859号公報、特開昭5
9−214849号公報、特開昭58−184144号
公報等に記載もしくは例示の無機帯電防止剤、有機帯電
防止剤、親水性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔
料、界面活性剤等を適宜組み合わせて含有せしめること
ができる。
【0038】本発明における画像材料用支持体は、各種
の写真構成層が塗設されてカラー写真印画紙用、白黒写
真印画紙用、写植印画紙用、電算写植印画紙用、レーザ
ー光画像印画紙用、複写印画紙用、反転写真材料用、銀
塩拡散転写法ネガ用及びポジ用、印刷材料用等各種の
真材料用支持体用途に用いることができる。例えば、塩
化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀感光乳
剤層を設けることができる。ハロゲン化銀感光乳剤層に
カラーカプラーを含有せしめて、多層ハロゲン化銀カラ
ー写真構成層を設けることができる。又、銀塩拡散転写
法用感光材料構成層を設けることができる。それらの感
光材料構成層の結合剤としては、通常のゼラチンの他
に、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、多
糖類の硫酸エステル化合物等の親水性高分子物質を用い
ることができる。又、上記の感光材料構成層には各種の
添加剤を含有せしめることができる。例えば、増感色素
として、シアニン色素、メロシアニン色素等、化学増感
剤として、水溶性金化合物、イオウ化合物等、カブリ防
止剤もしくは安定剤として、ヒドロキシ−トリアゾロピ
リミジン化合物、メルカプト−複素環化合物等、硬膜剤
としてホルマリン、ビニルスルフォン化合物、アジリジ
ン化合物等、塗布助剤として、アルキルベンジルスルフ
ォン酸塩、スルホコハク酸エステル塩等、そのほか蛍光
増白剤、鮮鋭度向上色素、帯電防止剤、 pH調製剤、更
にハロゲン化銀の生成・分散時に水溶性イリジウム、水
溶性ロジウム化合物等を適宜組み合わせて含有せしめる
ことができる。
【0039】本発明に係る感光材料は、その感光材料に
合わせて「写真感光材料と取扱法」(共立出版、宮本五
郎著、写真技術講座2)に記載されている様な露光、現
像、停止、定着、漂白、安定等の処理を行うことが出来
る。又、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、ベン
ジルアルコール、タリウム塩、フェニドン等の現像促進
剤を含む現像液で処理してもよいし、ベンジルアルコー
ルを実質的に含まない現像液で処理することもできる。
【0040】本発明における画像材料用支持体は、各種
の熱転写記録受像層が塗設されて各種の熱転写記録受像
材料用支持体として用いることができる。それらの熱転
写記録受像層に用いられる合成樹脂としては、ポリエス
テル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアク
リレート樹脂等のエステル結合を有する樹脂、ポリウレ
タン樹脂等のウレタン結合を有する樹脂、ポリアミド樹
脂等のアミド結合を有する樹脂、尿素樹脂等の尿素結合
を有する樹脂、その他ポリカプロラクタム樹脂、スチレ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等を挙げら
れる。これらの樹脂に加えて、これらの混合物もしくは
共重合体等も使用できる。
【0041】本発明に係わる熱転写記録受像層中には、
上記合成樹脂の他に離型剤、顔料等を加えても良い。上
記離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワッ
クス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、弗素系、
リン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル類等が
挙げられる。これら離型剤の中でシリコーンオイルが最
も好ましい。上記シリコーンオイルとしては、油状の物
も使用できるが、硬化型のものが好ましい。硬化型のシ
リコーンオイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触媒
硬化型等が挙げられるが、反応硬化型のシリコーンオイ
ルが特に好ましい。反応硬化型シリコーンオイルとして
は、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコ
ーンオイル等が挙げられる。上記反応性シリコーンオイ
ルの添加量は、受像層中に0.1〜20wt%が好まし
い。上記顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、酸化
チタン、酸化亜鉛等の体質顔料が好ましい。又、受像層
の厚さとしては、0.5〜20μmが好ましく、2〜1
0μmが更に好ましい。
【0042】本発明における画像材料用支持体は、各種
のインク受容層が塗設されて各種のインクジェット記録
材料用支持体として用いることができる。それらのイン
ク受容層中にはインクの乾燥性、画像の鮮鋭性等を向上
させる目的で各種のバインダーを含有せしめることがで
きる。それらのバインダーの具体例としては、石灰処理
ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチ
ン誘導体、例えば、フタール酸、マレイン酸、フマール
酸等の二塩基酸の無水物と反応したゼラチン等の各種の
ゼラチン、各種ケン化度の通常のポリビニルアルコー
ル、カルボキシ変性、カチオン変性及び両性のポリビニ
ルアルコール及びそれらの誘導体、酸化澱粉、カチオン
化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジウ
ムハライド、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタク
リル酸共重合体塩、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルビニ
ルエーテル・無水マレイン酸共重合体、スチレン・無水
マレイン酸共重合体及びそれらの塩、ポリエチレンイミ
ン等の合成ポリマー、スチレン・ブタジエン共重合体、
メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の共役ジ
エン系共重合体ラテックス、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニ
ル・マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル・アクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体
等の酢酸ビニル系重合体ラテックス、アクリル酸エステ
ル重合体、メタクリル酸エステル重合体、エチレン・ア
クリル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エス
テル共重合体等のアクリル系重合体又は共重合体のラテ
ックス、塩化ビニリデン系共重合体ラテックス等或はこ
れらの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量
体による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、
尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接着剤及びポリ
メチルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニルコーポリマー、
ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系
接着剤、特公平3−24906号公報、特開平3−28
1383号公報、特願平4−240725号公報に記載
もしくは例示のアルミナゾル、シリカゾル等の無機系バ
インダー等をあげることができ、これらを単独或は併用
して含有せしめることができる。
【0043】本発明に係わるインクジェット記録材料の
インク受容層中には、バインダーの他に各種の添加剤を
含有せしめることができる。例えば、界面活性剤とし
て、長鎖アルキルベンゼンスルフォン酸塩、長鎖、好ま
しくは分枝アルキルスルフォコハク酸エステル塩等のア
ニオン系界面活性剤、長鎖、好ましくは分岐アルキル基
含有フェノールのポリアルキレンオキサイドエーテル、
長鎖アルキルアルコールのポリアルキレンオキサイドエ
ーテル等のノニオン系界面活性剤、特公昭47−930
3号公報、米国特許第3,589,906号明細書等に
記載のフルオロ化した界面活性剤等、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリン
グ剤、ポリマーの硬膜剤として、活性ハロゲン化合物、
ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物、エポキシ
化合物、アクリロイル化合物、イソシアネート化合物等
の硬膜剤、防腐剤として、特開平1−102551号公
報に記載もしくは例示のP−ヒドロキシ安息香酸エステ
ル化合物、ベンズイソチアゾロン化合物、イソチアゾロ
ン化合物等、特開昭63−204251号公報、特開平
1−266537号公報等に記載もしくは例示の着色顔
料、着色染料、蛍光増白剤等、黄変防止剤としてヒドロ
キシメタンスルフォン酸ソーダ、P−トルエンスルフィ
ン酸ソーダ等、紫外線吸収剤として、ヒドロキシ−ジ−
アルキルフェニル基を2位に有するベンゾトリアゾール
化合物等、酸化防止剤として、特開平1−105245
号公報に記載もしくは例示のポリヒンダードフェノール
化合物等、鉛筆加筆剤として、澱粉粒、硫酸バリウム、
二酸化珪素等の有機又は無機の粒子径0.2〜5μmの
微粒子、特公平4−1337号公報等に記載もしくは例
示のオルガノポリシロキサン化合物、 pH調節剤とし
て、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸、塩酸、リン酸、ク
エン酸等、オクチルアルコール、シリコン系消泡剤等の
各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめることがで
きる。
【0044】
【実施例】次に本発明を更に具体的に説明するために、
実施例を述べる。
【0045】実施例1 広葉樹漂白サルファイトパルプと広葉樹漂白クラフトパ
ルプ1:1の混合パルプをカナディアン・スタンダート
・フリーネス320mlに叩解し、更にパルプ100重量
部に対して、カオチン化澱粉3重量部、アニオン化ポリ
アクリルアミド0.2重量部、アルキルケテンダイマー
乳化物(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポリ
アミノポリアミドエピクロルヒドリン樹脂0.4重量部
を添加し、坪量160g/m2 の紙を製造した。得られ
た湿紙を110℃で乾燥し、引き続きカルボキシ変性ポ
リビニルアルコール3重量部、蛍光増白剤0.05重量
部、青色染料0.002重量部、塩化ナトリウム4重量
部、クエン酸0.2重量部及び水93重量部から成る含
浸液を25g/m2 含浸させ、110℃の熱風で乾燥
し、更に線圧90kg/cmでスーパーカレンダー処理して
写真用支持体の基紙を製造した。このときの基紙のベッ
ク平滑度は200秒であった。
【0046】次に、画像形成層を塗設する側とは反対側
の基紙面(裏面)をコロナ放電処理した後、低密度ポリ
エチレン樹脂(密度0.92g/cm3 、MFR=2g/
10分)25重量部と高密度ポリエチレン樹脂(密度
0.96g/cm3 、MFR=20g/10分)75重量
部から成る樹脂組成物を樹脂温320℃で30μの厚さ
に基紙の走行速度200m/分で溶融押し出しコーティ
ングした。
【0047】引き続き、画像形成層を塗設する基紙の面
(表面)をコロナ放電処理した後、該表面に高圧法低密
度ポリエチレン樹脂(密度0.920g/cm3 、MFR
=8.5g/10分、本明細書で言うヘキサン抽出量
5.0重量%)47.5重量%、表1に記載の(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)の物質を用いて、表3
に記載の重量%で表面処理したか、又は表面処理してい
ないアナターゼ型二酸化チタン顔料50重量%とステア
リン酸亜鉛2.5重量%を、1,3,5−トリス(4−
tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジ−メチル−
ベンジル)シアヌル酸70ppm の存在下に、バンバリー
ミキサーで混練し、冷却、ペレット化して製造した二酸
化チタン顔料のマスターバッチ20重量部、希釈用の高
密度ポリエチレン樹脂(密度0.970g/cm3 、MF
R=7.0g/10分)15重量部、希釈用の高圧法低
密度ポリエチレン樹脂として、表2に記載の(A)、
(B)、(C)、(D)、(E)を表3に記載の重量部
混合して成る樹脂組成物を樹脂温度325℃で30μの
厚さに基紙の走行速度200m/分で溶融押し出しコー
ティングした。なお、表、裏のポリエチレン樹脂の溶融
押し出しコーティングは、逐次押し出しコーティングが
行われる、所謂タンデム方式で行われた。その際、表の
樹脂層は光沢面に、裏の樹脂層の面質は紙の如きマット
面に加工した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】表2中の(注1)は、以下の通りである。
【0051】(注1)は、明細書で規定される方法で測
定したヘキサン抽出量を表す。
【0052】得られたポリエチレン樹脂被覆紙の表側の
光沢面の表面状態を観察し、表3の結果を得た。
【0053】
【0054】なお、表中の(注2)、(注3)は、以下
の通りである。
【0055】(注2)の○は、本発明による試料No.
を表す。
【0056】(注3)の剥離むらの発生の程度は、ポリ
エチレン樹脂被覆紙の鏡面表面を斜光で観察し、視覚的
に判定した。評価基準としては、 ◎:剥離むらの発生がないか、又はかなり少ない。 ○:剥離むらの発生が少ない。 □:剥離むらの発生がやや少ない。 △:剥離むらの発生がやや多いが、実用可能である。 ×:剥離むらの発生が多く、実用上問題がある。
【0057】表3から明かな如く、おもて面の二酸化チ
タン顔料を含むポリエチレン系樹脂中に、ヘキサン抽出
量が3%以下の高圧法低密度ポリエチレンと有機物質で
表面処理した二酸化チタン顔料を用いることが剥離性に
有用であることがわかる。
【0058】この際にヘキサン抽出量が3%以下の高圧
法低密度ポリエチレンをポリエチレン系樹脂層に25重
量%以上用いると効果的であり、35重量%以上用いた
方が好ましく、50重量%以上用いた方が更に好ましい
こともわかる。又、このヘキサン抽出量が3%以下の高
圧法低密度ポリエチレンとしては、チューブラ法により
作成された樹脂を用いた方が有用であることがわかる。
【0059】更に、二酸化チタン顔料の表面処理に用い
る有機物質としては、シランカップリング剤で処理した
ものを用いるとより効果的である。
【0060】一方、おもて面のポリエチレン系樹脂中
に、ヘキサン抽出量が3%以下の高圧法低密度ポリエチ
レンが含まれていない場合は、剥離性が不十分で剥離む
らを生じて問題があることがわかる。
【0061】又、ポリエチレン系樹脂層に含有せしめら
れる二酸化チタン顔料の表面処理が有機物質でされてい
ない場合は、剥離性が不十分で剥離むらを生じて問題が
あることがわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明により、画像材料支持体の製造時
に冷却ロールからの剥離性の悪化により生じる巾方向の
段状の剥離むらの発生が顕著に改良された、画像形成層
を設ける側の基紙がポリエチレン系樹脂被覆層を有し、
その反対側の基紙面がフィルム形成能ある樹脂被覆層を
有した優れた画像材料用支持体が提供出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−161147(JP,A) 特開 昭58−7630(JP,A) 特開 昭58−17433(JP,A) 特開 昭55−113040(JP,A) 特開 昭61−241183(JP,A) 特開 平3−43732(JP,A) 特開 平4−143748(JP,A) 松浦一雄 三上尚孝,ポリエチレン技 術読本,日本,工業調査会,2001年 7 月 1日,190頁−191頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/79 B41M 5/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成層を設ける側の紙基体面がポリ
    エチレン系樹脂被覆層を有し、その反対側の紙基体面が
    フィルム形成能のある樹脂被覆層を有する画像材料用支
    持体において、該ポリエチレン系樹脂被覆層が、下記で
    規定されるヘキサン抽出量が3重量%以下であるチュー
    ブラ法による高圧法低密度ポリエチレン樹脂、及び有機
    物質で被覆処理された二酸化チタン顔料を含有している
    ことを特徴とする画像材料用支持体。 ヘキサン抽出量:150℃で加工した、厚み約38μm
    のインフレーションフィルムを15cm×2.5cmの短冊
    に切断したサンプル約2.5gを、50℃に保ったn−
    ヘキサン300mlに浸漬して2時間抽出し、前後のフィ
    ルムの重量変化から抽出前の重量に対する抽出により減
    少した重量の割合を求め、この割合をヘキサン抽出量
    (重量%)と規定する。
  2. 【請求項2】 有機物質が、シランカップリング剤であ
    ることを特徴とする請求項1記載の画像材料用支持体。
  3. 【請求項3】 高圧法低密度ポリエチレンの含有量が、
    25重量%以上である請求項1又は2記載の画像材料用
    支持体。
  4. 【請求項4】 二酸化チタン顔料の含有量が、ポリエチ
    レン系樹脂被覆層に対して5〜30重量%である請求項
    1〜のいずれか1項に記載の画像材料用支持体。
  5. 【請求項5】 写真材料用支持体として用いられる請求
    項1〜のいずれか1項に記載の画像材料用支持体。
  6. 【請求項6】 インクジェット記録材料用支持体として
    用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載の画像材
    料用支持体。
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松浦一雄 三上尚孝,ポリエチレン技術読本,日本,工業調査会,2001年 7月 1日,190頁−191頁

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