JPH1138554A - 画像材料用支持体 - Google Patents

画像材料用支持体

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JPH1138554A
JPH1138554A JP9197295A JP19729597A JPH1138554A JP H1138554 A JPH1138554 A JP H1138554A JP 9197295 A JP9197295 A JP 9197295A JP 19729597 A JP19729597 A JP 19729597A JP H1138554 A JPH1138554 A JP H1138554A
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JP
Japan
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support
resin
image material
polyethylene resin
pulp
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JP9197295A
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English (en)
Inventor
Masayuki Tsubaki
正行 椿
Toru Noda
徹 野田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】見た目の光沢感の高い、かつカール物性が良好
である、なおかつ腰が強い画像材料及びそのプリントが
得られる、優れた樹脂被覆紙型の画像材料用支持体を提
供すること。 【解決手段】天然パルプを主成分とする紙基質の画像形
成層を設ける側がポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物
で被覆された画像材料用支持体であって、紙基質は、長
さ加重平均繊維長が特定範囲にある天然パルプを主成分
として構成されたものであり、かつ該樹脂組成物中の全
ポリエチレン樹脂成分のトータルとしての応力緩和指数
が1.40以上である事を特徴とする画像材料用支持
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然パルプを主成
分とする紙を基質として、紙基質(以下、基紙と略する
ことがある)の画像形成層を設ける側がポリエチレン系
樹脂を含む樹脂組成物(A)で被覆された画像材料用支
持体に関するものであり、見た目の光沢感が高い画像材
料及びそのプリント、特にハロゲン化銀写真印画紙及び
そのプリント(ハロゲン化銀写真印画紙プリントのこと
を、以下単に写真プリントと略すことがある)を提供出
来る、かつカール物性が良好である、なおかつ腰が強い
画像材料及びそのプリントを提供出来る画像材料用支持
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、画像材料は、画像材料用支持体と
該支持体上に設けられた画像形成層とから構成されたも
のである。例えば、ハロゲン化銀写真材料、インクジェ
ット記録材料、熱移行型熱転写記録受像材料、感熱記録
材料、感光感熱記録材料は、画像材料用支持体上にそれ
ぞれハロゲン化銀写真構成層、インク受像層、熱移行型
熱転写記録受像層、感熱発色層、感光感熱発色層等の画
像形成層及び必要に応じて下引層、保護層等が塗設され
たものである。特に、ハロゲン化銀写真構成層として
は、ハロゲン化銀写真乳剤層、保護層、下引層、中間層
あるいは色混り防止層、ハレーション防止層、もしくは
フィルター層、紫外線吸収層等及びそれらの組み合わせ
から構成されたものである。例えば、単一なハロゲン化
銀写真材料は、写真材料用支持体上にハロゲン化銀写真
乳剤層とその保護層を設けたものである。また、多層ハ
ロゲン化銀カラー写真材料は、写真材料用支持体上に下
引層、青感ハロゲン化銀写真乳剤層と中間層、緑感ハロ
ゲン化銀写真乳剤層と紫外線吸収層、赤感ハロゲン化銀
写真乳剤層と保護層等のハロゲン化銀カラー写真構成層
が順に設けられて多層配置にされたものである。
【0003】従来、画像材料用支持体のための基紙面が
熱可塑性樹脂で被覆された樹脂被覆紙型の支持体はよく
知られている。ハロゲン化銀写真材料用途のための写真
材料用支持体としては、例えば、特公昭55-12584号明細
書には、基紙がフィルム形成能ある樹脂、好ましくはポ
リオレフィン樹脂で被覆された写真材料用支持体につい
ての技術が開示されている。米国特許第3,501,298号明
細書には基紙の両面がポリオレフィン樹脂で被覆された
写真材料用支持体についての技術が開示されている。ま
た、ハロゲン化銀写真材料の迅速写真現像処理方式が適
用されて以来、基紙の両面がポリエチレン系樹脂で被覆
された写真材料用支持体が、写真印画紙用として主に実
用化されており、必要に応じてその一方の画像形成層を
設ける側の樹脂層中には鮮鋭度を付与するために、通常
二酸化チタン顔料を含有している。
【0004】また、米国特許第4,774,224号明細書に
は、樹脂被覆の表面粗さが7.5マイクロインチ−AA
以下である樹脂被覆紙、特に基紙の表面をポリエチレン
樹脂で被覆したポリエチレン樹脂被覆紙を支持体として
有する熱転写記録受像要素が提案されている。また、特
開昭63-307979号公報には、樹脂被覆紙を支持体として
有するインクジェット記録用シートに関する技術が開示
されている。
【0005】しかしながら、基紙、特に天然パルプを主
成分とする基紙の画像形成層を設ける側の面を樹脂層で
被覆した樹脂被覆紙型の画像材料用支持体は、依然とし
ていくつかの重大な問題点を有しており、未だ満足すべ
き成果が得られていないのが実情である。
【0006】通常、基紙の画像形成層を設ける側(以
下、画像形成層を設ける側を表側、表側に被覆される樹
脂層を表樹脂層、その反対側を裏側、裏側に被覆される
樹脂層を裏樹脂層と略すことがある)を少なくとも熱可
塑性樹脂、特にポリエチレン系樹脂を含む樹脂層で被覆
した画像材料用支持体用途のための樹脂被覆紙は、走行
する基紙上にポリエチレン系樹脂組成物を溶融押し出し
機を用いて、そのスリットダイからフィルム状に流延し
て被覆し、加圧ロールと冷却ロールとの間で圧着し、冷
却後ロールから剥離されるという一連の工程で製造され
る。その際、グロッシー用途の画像材料用樹脂被覆紙を
製造する場合には、冷却ロールとして、鏡面ないしは光
沢面または特公昭62-19732号公報に記載の微粗面を有す
る平滑性の極めて良い冷却ロールが用いられる。かくし
て樹脂被覆紙の表樹脂層は、その溶融状態で平滑性の極
めて良い冷却ロールに圧接されるため平滑性の良い面に
加工され、従って該樹脂被覆紙を支持体とする画像材料
及びそのプリントでは、見た目の光沢感の高いものが得
られるはずである。しかしながら、実際に製造した樹脂
被覆紙を支持体とする画像材料及びそのプリントでは、
十分に見た目の光沢感の高いものを得る事は出来なかっ
た。特に、樹脂被覆紙を支持体とする写真印画紙では、
十分に見た目の光沢感の高い写真印画紙及び写真プリン
トを得る事は出来なかった。
【0007】そのため、本発明者は画像材料及びそのプ
リントの見た目の光沢感の要因について種々検討した結
果、見た目の光沢感に及ぼす要因としては、支持体であ
る樹脂被覆紙、画像形成層、現像処理などの画像形成方
法等の各種要因があるが、画像材料及びそのプリントの
見た目の光沢感は、支持体たる樹脂被覆紙の要因によっ
ても大きく影響されることが判明した。そこで、更に本
発明者らは、見た目の光沢感に及ぼす樹脂被覆紙の要因
について種々検討した結果、画像材料及びそのプリント
の見た目の光沢感は、樹脂層の要因に依存すると共に天
然パルプを主成分とする基紙の種類や性質等の要因、例
えば天然パルプの種類、繊維長、紙料スラリーに含有せ
しめられる紙用添加剤等の紙料スラリー条件、抄紙速
度、緊度プレス、マシンカレンダー条件等の抄紙条件、
サイズプレス、タブサイズプレス等の後処理条件、ひい
ては基紙の表面粗さ等の様々な要因に依存している事が
判明した。また、樹脂被覆紙の表樹脂層の厚味が薄くな
ればなる程、特に31μm以下の場合には、該樹脂被覆
紙を支持体とする画像材料及びそのプリントの見た目の
光沢感が、顕著に低下する事が判明した。特に、グロッ
シー用途の写真材料では、写真プリントにした場合に高
度の見た目の光沢感が要求されており、写真プリントの
見た目の光沢感の劣る写真材料は、グロッシー用途のも
のとしては全く不適当で商品価値の無いものになるとい
う問題があった。
【0008】一般に、グロッシー用途の画像材料樹脂被
覆紙の平滑性を改良するための最も簡便な方法は、表樹
脂層の厚味を厚くすることである。しかし、表樹脂層の
厚味を厚くすればする程、特に31μmより厚い厚味に
した場合には、樹脂被覆紙及び該樹脂被覆紙を支持体と
する画像材料並びにそのプリントは、画像形成層側にカ
ールしてその取り扱い性が著しく不便になるという問
題、所謂カール物性が悪くなるという問題が発生した。
【0009】また、樹脂被覆紙の基紙として、平滑性の
良いものを用いることによって樹脂被覆紙の平滑性を改
良することが行われるが、しばしば、該樹脂被覆紙を支
持体とする画像材料及びそのプリントの腰が弱くなると
いう問題が随伴した。画像材料、特に写真材料の腰が弱
いと、現像処理性、ことに自動現像処理性が悪くなると
いう問題が発生することがあった。また、プリントは、
通常人が手に取って鑑賞するものであり、特に横に長い
パノラマ写真のプリントの腰が弱いと鑑賞しにくく問題
となる。従って、画像材料及びそのプリントには腰の強
いことが要求されるが、本発明者らが検討の結果、画像
材料及びそのプリントの腰は、支持体たる樹脂被覆紙の
腰の強さに大きく依存し、そして樹脂被覆紙の腰は、基
紙の腰の強さに大きく依存することが判明した。ところ
が、基紙の腰の問題は、しばしば基紙の平滑性と相反す
る関係にあり、平滑性が良いと腰が弱くなり、腰が強い
と平滑性が悪く、ひいては樹脂被覆紙を支持体とする画
像材料及びそのプリントの腰が弱くなるか、あるいはプ
リント、特に写真プリントの見た目の光沢感が悪くなる
という矛盾する問題があることが判明した。
【0010】従来、樹脂被覆紙型の画像材料用支持体の
上記した問題点及び別種の欠点を排除、改良するための
いくつかの技術提案がある。特開昭61-132949号公報に
は、第一被覆層が低密度ポリエチレン樹脂を主成分とし
て形成され、第二被覆層が高い剛性モジュラスを有する
重合体で形成された写真用原紙により、剛性が強い、ま
た高い光沢度の樹脂被覆紙型の写真用支持体を提供する
技術の記載もしくは開示があり、更に高い剛性モジュラ
スを有する重合体としてHDPE、PP、PC、線状低
密度ポリエチレン(LLDPE)、ナイロン11、ナイ
ロン6、ナイロン66等のポリアミド類、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)等のポリエステル類が例示されている。し
かし、該技術を用いても樹脂被覆紙を支持体とする画像
材料及びそのプリントの見た目の光沢感を向上、改良す
るには極めて不十分であったし、更に、カール物性が悪
くなる問題が発生した。即ち、第二被覆層中の重合体と
して、密度の高い重合体を用いた場合、特にその密度が
高ければ高い程、また被覆層中の該重合体の含有割合が
多ければ多い程、樹脂被覆紙及び該樹脂被覆紙を支持体
とする画像材料並びにそのプリントは、カール物性が悪
くなるという問題が発生した。
【0011】また、特開平7-120868号公報には、耐水性
樹脂被覆層を少なくとも2層以上にし、かつ基紙より最
も遠い層の耐水性樹脂の密度を他層の耐水性樹脂の密度
より大きくすることにより、また、特開平7-168308号公
報には、耐水性樹脂被覆層を少なくとも2層以上にし、
かつ最外層の耐水性樹脂として特定の曲げ弾性率のもの
を使用することにより、基紙と耐水性樹脂層との接着性
及び冷却ロールからの剥離性が改良された、樹脂被覆紙
型の写真印画紙用支持体の技術が開示されているが、該
技術を用いても樹脂被覆紙を支持体とする画像材料及び
そのプリントの見た目の光沢感を向上、改良するには、
また極めて不十分であった。また、これらの技術を用い
た樹脂被覆紙及び該樹脂被覆紙を支持体とする画像材料
は、カール物性が悪くなるという問題が発生した。即
ち、被覆層中の耐水性樹脂として、密度の高い耐水性樹
脂を用いた場合、特にその密度が高ければ高い程、また
被覆層中の該耐水性樹脂の含有割合が多ければ多い程、
樹脂被覆紙及び該樹脂被覆紙を支持体とする画像材料並
びにそのプリントは、カール物性が悪くなるという問題
が発生した。
【0012】一方、樹脂被覆紙の平滑性を改良する目的
で、特開昭58-68037号公報に記載の特定の繊維長分布を
有するパルプ、特開昭60-69649号公報に記載の特定の繊
維長、幅、厚みのパルプ、特開昭61-35442号公報に記載
の針葉樹パルプ、特開昭63-173045号公報に記載の低粘
度パルプ等の特定パルプの使用、特開昭58-37642号公報
に記載のベック平滑度が特定値以上である基紙、特開昭
63-291054号公報に記載の表面粗さが特定値以下である
基紙等の特定物性値である基紙の使用、特開昭60-12639
7号公報に記載の基紙の熱カレンダー処理、特開昭61-28
4762号公報に記載の上部脱水機構を有する抄紙機による
抄紙、特開昭63-204250号公報に記載の長網二層抄紙機
による抄紙、特開昭64-20541号公報に記載の湿紙の緊度
プレス処理等の特定の抄紙方法の使用等の技術が開示さ
れているが、樹脂被覆紙を支持体とする画像材料及びそ
のプリントの見た目の光沢感を向上、改良するには極め
て不十分であったし、また、腰が弱くなるという問題が
随伴した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、天然パルプを主成分とする紙を基質として、紙基質
の画像形成層を設ける側がポリエチレン系樹脂を含む樹
脂組成物で被覆された樹脂被覆紙であって、該樹脂被覆
紙を支持体とする、見た目の光沢感が高い画像材料及び
そのプリントが得られる、かつカール物性が良好であ
る、なおかつ腰が強い画像材料及びそのプリントが得ら
れる、優れた樹脂被覆紙型の画像材料用支持体を提供す
ることである。特に、本発明の目的は、見た目の光沢感
が高い、かつカール物性が良好である、なおかつ腰が強
い写真材料及び写真プリントが得られる、優れた樹脂被
覆型の画像材料用支持体を提供することがである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、天然パルプを主成分と
する紙を基質として、その一方の画像形成層を設ける側
の紙基質がポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物(A)
で被覆された画像材料用支持体であって、紙基質は、下
記で規定されるパルプの繊維長が0.45mm〜0.65mm
の範囲にある天然パルプを主成分として構成されたもの
であり、かつ樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン系樹
脂成分のトータルとしての下記で規定される応力緩和指
数(K値)が1.40以上である事を特徴とする画像材
料用支持体により、本発明の目的が達成されることを見
い出した。ここで、パルプの繊維長及び応力緩和指数
(K値)は、下記で規定される。 パルプの繊維長:紙用薬品を添加する前の叩解後のパル
プについて,JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法
No.52-89「紙及びパルプ繊維長試験方法」に準拠
して測定した長さ加重平均繊維長(mm)で表示したも
の。 応力緩和指数(K値):メカニカルスペクトロメーター
を用いて、290℃に溶融したポリエチレン系樹脂に1
50%のステップ歪みを加え、該ステップ歪みを加えた
瞬間を0秒とし、その後の時間t[sec]経過に伴う緩和弾
性率G(t)[Pa]を測定する。かくして、logG(t)〜logtの
関係グラフを作成し、このグラフのt=0.1[sec]〜0.
6[sec]間の回帰直線の勾配の絶対値を応力緩和指数
(K値)と規定する。
【0015】なお、具体的には、応力緩和指数(K値)
は、メカニカルスペクトロメーターとして、レオメトリ
ック・サイエンティフィック株式会社製 RMS−80
0を使用して求められた。
【0016】本発明の目的は、天然パルプとして、広葉
樹漂白クラフトパルプを用いることにより、効果的に達
成されることを見い出した。また、本発明の目的は、天
然パルプとして、その繊維長が0.48mm〜0.62mmの
もの、更に0.50mm〜0.59mmのもの、特に0.53m
m〜0.59mmものを用いることにより、顕著にかつ相乗
的に達成されることを見い出した。
【0017】また、本発明の目的は、樹脂組成物(A)
として、該樹脂組成物中の全ポリエチレン系樹脂成分の
トータルとしての応力緩和指数(K値)が、1.45以
上、特に1.50以上であるものを用いることにより、
顕著にかつ相乗的に達成されることを見い出した。ま
た、本発明の目的は、樹脂組成物(A)として、該樹脂
組成物中の全ポリエチレン系樹脂成分のトータルとして
の応力緩和指数(K値)が、1.45以上、特に1.50
以上であり、なおかつ1.85以下であるものを用いる
ことにより、一層顕著に達成されることを見い出した。
【0018】また、本発明の目的は、樹脂組成物(A)
として、該樹脂組成物中の全ポリエチレン系樹脂成分の
トータルとしての密度(計算密度)が0.940g/cm3
下、更に0.928g/cm3以下、特に0.921g/cm3以下
であるものを用いることにより、極めて顕著に達成され
ることを見い出した。ここで、樹脂組成物中の全ポリエ
チレン系樹脂成分のトータルとしての密度(計算密度)
とは、樹脂被覆紙に加工する前の樹脂組成物を構成する
全ポリエチレン系樹脂について、計算で求められるトー
タルとしての密度のことを言う。
【0019】また、本発明の目的は、画像材料用支持体
の剛度指数(G値)を1.16×10-6(gf・cm/μm3
以上、更に1.23×10-6(gf・cm/μm3)以上、特に
1.30×10-6(gf・cm/μm3)以上にすることによ
り、顕著に達成されることを見い出した。ここで剛度指
数(G値)とは、画像材料用支持体の抄紙方向のJIS
P 8125に準拠して求められるテーバー剛度(gf・c
m)を画像材料用支持体の厚味(μm)の3乗値で除した
値(gf・cm/μm3)を剛度指数(G値)と規定する。
【0020】また、本発明の目的は、基紙として、基紙
の画像形成層を設ける側にバインダー、特に水溶性ポリ
マー、親水性コロイド、ポリマーラテックスまたはそれ
らの混合物から成るバインダーを含む塗被組成物、特に
顔料を含む塗被組成物から成る塗被層、好ましくは塗被
組成物の塗被量が、乾燥固形分量で2g/m2以上、特に5
g/m2以上である塗被層を塗被したものを用いることによ
り、顕著に達成されることを見い出した。
【0021】また、本発明の目的は、基紙として、塗被
層が加熱された鏡面ドラムまたはグロスカレンダーに圧
接して高平滑仕上げされた塗被紙を用いることにより、
顕著に達成されることを見い出した。
【0022】更に、本発明の目的は、基紙として、画像
形成層を設ける側の基紙面または塗被層面が熱カレンダ
ー処理または熱ソフトカレンダー処理されたものを用い
ることにより、極めて顕著に達成されることを見い出
し、本発明に到ったものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像材料用支持体
について、詳細に説明する。
【0024】本発明の実施に用いられる、樹脂組成物
(A)中に含有せしめられるポリエチレン系樹脂として
は、樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン系樹脂成分の
トータルとしての応力緩和指数(K値)が1.40以上
になるものであれば、各種ポリエチレン系樹脂が使用可
能であり、また種々の密度、メルトフローレート、分子
量、分子量分布のものを単独にあるいは混合して使用で
きる。ところで、ポリエチレン系樹脂の応力緩和指数
(K値)は、本発明者らの研究結果、ポリエチレン系樹
脂の密度、メルトフローレート、分子量、分子量分布、
エチレンと共重合せしめる共重合成分の種類や量、その
製造法等によって総合的に変化するものであり、例えば
密度、メルトフローレート、メルトテンション、分子
量、分子量分布と同様の意味合いで、ポリエチレン系樹
脂を特徴づける物性値であること、そして既存の他の物
性値から予測され得るものではなく、本明細書に規定さ
れた方法によって初めて決定される新規な物性値である
ことが判明した。また、本発明の目的は、天然パルプと
して、その繊維長が特定範囲内にあるものを用い、かつ
樹脂組成物として、該樹脂組成物中の全ポリエチレン系
樹脂成分のトータルとしての応力緩和指数(K値)が特
定範囲内にあるものを用いることにより、それらの相乗
効果によって、初めて達成されるものであることが判明
した。
【0025】本発明の実施に用いられるポリエチレン系
樹脂としては、樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン系
樹脂成分のトータルとしての応力緩和指数(K値)が
1.40以上になるものであればよいが、画像材料及び
そのプリントの見た目の光沢感の改良効果の点から、応
力緩和指数(K値)が、1.45以上になるものが好ま
しく、1.50以上になるものが特に好ましい。また、
樹脂組成物(A)の成形加工性を向上する点から、応力
緩和指数(K値)が1.85以下になるものが好まし
い。一方、本発明の実施に用いられるポリエチレン系樹
脂として、樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン系樹脂
成分のトータルとしての応力緩和指数(K値)が1.4
0未満であるものを用いると、本発明の目的とする見た
目の光沢感の高いものが得られない。
【0026】このようなポリエチレン系樹脂としては、
高圧法により重合製造したポリエチレン系樹脂、メタロ
セン重合触媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹
脂、メタロセン重合触媒以外の金属触媒を用いて重合製
造したポリエチレン系樹脂及びこれらの混合物などを挙
げることができる。
【0027】本発明の実施に用いられる高圧法により重
合製造したポリエチレン系樹脂としては、オートクレー
ブ型反応器、チューブラー型反応器などを用いた高圧製
造法による長鎖分枝を有する各種のポリエチレン系樹脂
である。それらの高圧法により重合製造したポリエチレ
ン系樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポ
リエチレン樹脂、エチレンを主成分とするプロピレン、
ブチレンなどのα−オレフィンとの共重合体、カルボキ
シ変性ポリエチレン樹脂など及びこれらの混合物であ
り、各種の密度、メルトフローレート、分子量、分子量
分布のものを使用できるが、通常、密度が0.90〜0.
95g/cm3の範囲、好ましくは密度が0.90〜0.92
5g/cm3の範囲、メルトフローレートが0.1〜50g/10
分、好ましくはメルトフローレートが0.4〜50g/10
分の範囲のものを単独に或いは二種以上混合して使用で
きる。なお、ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート
は、JIS K 6760「ポリエチレン試験法」に準
拠して規定されるものである。
【0028】本発明の実施に用いられるメタロセン重合
触媒を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂として
は、特表平3-502710号公報、特開昭60-35006号公報、特
表昭63-501369号公報、特開平3-234717号公報、特開平3
-234718号公報などに記載もしくは開示されている如
く、ジルコニウム系またはハフニウム系などのメタロセ
ンと、好ましくはメチルアルミノキサンなどとを組み合
わせて触媒活性を高めたものを重合触媒として用いて重
合製造されたものである。それらのメタロセン重合触媒
を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂としては、超
低密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、中
密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂、エチレンを主成分とするプ
ロピレン、ブチレンなどのα−オレフィンとの共重合
体、カルボキシ変性ポリエチレン樹脂など及びこれらの
混合物であり、各種の密度、メルトフローレート、分子
量、分子量分布のものを使用できるが、通常、密度が
0.87〜0.97g/cm3 の範囲、好ましくは0.890
〜0.950g/cm3の範囲、特に好ましくは密度が0.9
05〜0.930g/cm3の範囲、メルトフローレートが
0.05〜500g/10分、好ましくは0.08〜300g/
10分の範囲のものを単独に或いは二種以上混合して使用
できる。
【0029】本発明の実施に用いられるメタロセン重合
触媒以外の金属重合触媒を用いて重合製造したポリエチ
レン系樹脂としては、例えばチーグラー法、フィリップ
ス法などを用いて重合製造した各種のポリエチレン系樹
脂を挙げることができる。それらの金属メタロセン重合
触媒以外の金属重合触媒を用いて重合製造したポリエチ
レン系樹脂としては、超低密度ポリエチレン樹脂、低密
度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度
ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エ
チレンを主成分とするプロピレン、ブチレンなどのα−
オレフィンとの共重合体、あるいはカルボキシ変性ポリ
エチレン樹脂など及びこれらの混合物であり、各種の密
度、メルトフローレート、分子量、分子量分布のものを
使用できるが、通常、密度が0.87〜0.97g/cm3
範囲、好ましくは密度が0.890〜0.950g/cm3
範囲、特に好ましくは密度が0.905〜0.930g/cm
3の範囲、メルトフローレートが0.05〜500g/10
分、好ましくは0.08〜300g/10分の範囲のものを
単独に或いは二種以上混合して使用できる。
【0030】本発明において、画像材料とそのプリント
の見た目の光沢感を一層改良する観点、更にカール物性
及び樹脂組成物の成形加工性を向上する観点から、本発
明の実施に用いられるポリエチレン系樹脂としては、低
密度ポリエチレン系樹脂とメタロセン重合触媒またはメ
タロセン重合触媒以外の金属重合触媒を用いて重合製造
したポリエチレン系樹脂からなる樹脂組成物が一層好ま
しい。該低密度ポリエチレン系樹脂としては、各種の製
法、密度、メルトフローレート、分子量、分子量分布の
ものを使用出来るが、高圧法により重合製造した低密度
ポリエチレン系樹脂が好ましい。また、メタロセン重合
触媒またはメタロセン重合触媒以外の金属重合触媒を用
いて重合製造したポリエチレン系樹脂としては、各種の
製法、密度、メルトフローレート、分子量、分子量分布
のものを使用出来るが、メタロセン重合触媒を用いて重
合製造したポリエチレン系樹脂が好ましい。また、画像
材料とそのプリントの見た目の光沢感の改良効果の点、
更にカール物性及び樹脂組成物の成形加工性の向上効果
の点から、メタロセン重合触媒またはメタロセン重合触
媒以外の金属重合触媒を用いて重合製造したポリエチレ
ン系樹脂の含有割合としては、樹脂組成物(A)中の全
ポリエチレン系樹脂成分に対して、15重量%以上が好
ましく、20重量%〜75重量%が更に好ましく、25重
量%〜65重量%が特に好ましい。
【0031】本発明の実施に用いられるポリエチレン系
樹脂としては、特にメルトフローレートの異なる二種以
上のポリエチレン系樹脂を併用する場合には、併用する
二種以上のポリエチレン系樹脂を予め溶融・混合して調
製したコンパウンド樹脂組成物が好ましい。例えば、メ
ルトフローレートが5〜40g/10分であるポリエチレン
系樹脂と、メルトフローレートが0.2〜4.5g/10分で
あるポリエチレン系樹脂を併用する場合には、予め溶融
・混合して調製したコンパウンド樹脂組成物として用い
るのが好ましい。このように調製したコンパウンド樹脂
を用いると、成形加工性やフィルムの均一性の点及び樹
脂ゲルと呼称される不均一な樹脂の固まりを防止する点
で好ましい。コンパウンド樹脂組成物を調製する方法と
しては、各種の方法で行うことができる。例えば、混練
用押し出し機、加熱ロール練り機、バンバリーミキサ
ー、加圧ニーダーなどを用いて二種類以上のポリエチレ
ン系樹脂、更に必要に応じてその他の熱可塑性樹脂、酸
化防止剤、離型剤などの各種の添加剤を加えて溶融・混
合した後、その混合物をペレット化する方法が有利に用
いられる。
【0032】本発明の実施に用いられる、樹脂組成物
(A)中のポリエチレン系樹脂成分のトータルとしての
メルトフローレートとしては、特に制限されるものでは
ないが、該樹脂組成物の溶融押し出しコーティング性、
成形加工性及び見た目の光沢感の改良効果の点から、メ
ルトフローレートが2〜15g/10分の範囲が好ましく、
3〜10g/10分の範囲が更に好ましい。
【0033】また、本発明の実施に用いられるポリエチ
レン系樹脂としては、本発明の効果、特に画像材料及び
そのカール物性を顕著に改良する観点から、樹脂組成物
(A)中の全ポリエチレン系樹脂成分のトータルとして
の密度(計算密度)が、0.940g/cm3以下であるもの
が好ましく、0.928g/cm3以下であるものが更に好ま
しく、0.921g/cm3以下であるのものが特に好まし
い。
【0034】また、樹脂組成物(A)中には、本発明の
効果を損なわずに本発明の要件を満たす範囲で、ポリエ
チレン系樹脂以外のその他の樹脂、例えば、ポリブテ
ン、ポリペンテンなどのホモポリマー、エチレン−ブチ
レン共重合体などのα−オレフィンの2つ以上からなる
共重合体、ポリエステル系樹脂などを含有させてもよ
い。
【0035】本発明における画像材料用支持体の基紙の
裏側は、フィルム形成能ある樹脂を含む樹脂層で被覆さ
れるのが好ましい。それらのフィルム形成能ある樹脂と
しては、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が
好ましく、中でも溶融押し出しコーティング性の点から
ポリオレフィン樹脂が更に好ましく、ポリエチレン系樹
脂が特に好ましい。また、特公昭60-17104号公報に記載
もしくは例示の電子線硬化樹脂で被覆してもよい。
【0036】本発明の実施に好ましく用いられる裏樹脂
層用のポリエチレン樹脂としては、MFRが10g/10分
〜40g/10分、密度が0.960g/cm3以上である高密度
ポリエチレン系樹脂90重量部〜65重量部とMFRが
0.2g/10分〜3g/10分、密度が0.935g/cm3以下で
ある低密度ポリエチレン樹脂または中密度ポリエチレン
樹脂10重量部〜35重量部とを予め溶融・混合したコ
ンパウンド樹脂組成物が好ましい。
【0037】本発明における画像材料用支持体は、走行
する基紙上に表樹脂層用の樹脂組成物を溶融押し出し機
を用いて、そのスリットダイからフィルム状に流延して
被覆する、いわゆる溶融押し出しコーティング法によっ
て製造される。また、裏樹脂層中の樹脂が熱可塑性樹
脂、好ましくはポリオレフィン樹脂、特に好ましくはポ
リエチレン系樹脂の場合には、裏樹脂層用の樹脂組成物
も溶融押し出しコーティング法によって被覆されるのが
好ましい。通常は、走行する基紙上に溶融押し出し機を
用いて、そのスリットダイから溶融した樹脂組成物をフ
ィルム状に押し出し、流延して被覆し、加圧ロールと冷
却ロールとの間で圧着し、冷却ロールから剥離されると
いう一連の工程で生産される。その際、溶融フィルムの
温度は280℃及至340℃であることが好ましい。ス
リットダイとしては、T型ダイ、L型ダイ、フィシュテ
イル型ダイのフラットダイが好ましく、スリット開口径
は0.1mm乃至2mmであることが望ましい。また、樹脂
組成物を基紙にコーティングする前に、基紙にコロナ放
電処理、火炎処理などの活性化処理を施すのが好まし
い。また、特公昭61-42254号公報に記載の如く、基紙に
接する側の溶融樹脂組成物にオゾン含有ガスを吹きつけ
た後に走行する基紙に樹脂層を被覆しても良い。また、
表、裏の樹脂層は逐次、好ましくは連続的に、押し出し
コーティングされる、いわゆるタンデム押し出しコーテ
ィング方式で基紙に被覆されるのが好ましく、必要に応
じて表または裏の樹脂層を二層以上の多層構成にする、
多層押し出しコーティング方式で被覆しても良い。ま
た、画像材料用支持体の表樹脂層面は鏡面ないしは光沢
面、特公昭62-19732号公報に記載の微粗面、マット面あ
るいは絹目面等に加工することが出来るが、本発明の目
的を顕著に達成する観点から、鏡面ないしは光沢面ある
いは微粗面に加工するのが好ましく、裏樹脂層は通常無
光沢面に加工するのが好ましい。
【0038】また、本発明における画像材料用支持体の
表、裏の樹脂層の厚さとしては、特に制限はないが、本
発明の効果が顕著に発揮されるという観点から、表樹脂
層の厚さとしては、9μm〜60μmの範囲が有用であ
り、好ましくは12μm〜45μmの範囲であり、特に好
ましくは18μm〜31μmの範囲である。裏樹脂層の厚
さとしては、5μm〜60μmの範囲が有用であるが、好
ましくは8μm〜40μmの範囲であり、特に好ましくは
14μm〜30μmの範囲である。また、表樹脂層に比し
て裏樹脂層の被覆量を少なくして表・裏の樹脂層中の樹
脂被覆量の差を3g/m2以上にするのが好ましい。
【0039】本発明における画像材料用支持体の表樹脂
層中及び必要に応じて裏樹脂層中には、各種の添加剤を
含有せしめることが出来る。支持体の白色度及び画像の
鮮鋭度を改良する目的で、特公昭60-3430号公報、特公
昭63-11655号公報、特公平1-38291号公報、特公平1-382
92号公報、特開平1-105245号公報等に記載もしくは例示
の二酸化チタン顔料を含有せしめるのが好ましい。ま
た、二酸化チタンの他に酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシ
ウム等の白色顔料、離型剤として、ステアリン酸アミ
ド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸アミド、顔料の分散
剤及び離型剤として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸
マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、
パルミチン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、特開平1-10
5245号公報に記載もしくは例示のヒンダードフェノー
ル、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等の各種酸化防
止剤、コバルトブルー、群青、セリアンブルー、フタロ
シアニンブルー等のブルー系の顔料や染料、コバルトバ
イオレット、ファストバイオレット、マンガンバイオレ
ット等のマゼンタ系の顔料や染料、特開平2-254440号公
報に記載もしくは例示の蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の
各種の添加剤を適宜組み合わせて含有せしめることが出
来る。それらの添加剤は、樹脂のマスターバッチあるい
はコンパウンドとして含有せしめるのが好ましい。
【0040】本発明の実施に用いられる天然パルプとし
ては、紙用薬品を添加する前の叩解後のパルプについて
測定された繊維長が0.45mm〜0.65mmの範囲にある
ものであるが、画像材料並びにそのプリントの見た目の
光沢感及び腰の強さの改良効果の点から、0.48mm〜
0.62mmの範囲であるものが好ましく、0.50mm〜
0.59mmの範囲であるものが更に好ましく、0.53mm
〜0.59mmの範囲であるものが特に好ましい。繊維長
が上記範囲にある天然パルプを調整するには、具体的に
は、適切なパルプ種類を選択し、適切な構造の叩解機を
使用して、叩解時間、パルプ濃度、叩解動力等の叩解条
件について、一連の組み合わせ実験条件下で叩解し、採
取したパルプスラリーについてパルプの繊維長を測定す
ることにより調整することが出来る。また、パルプの叩
解条件としては、カッティング叩解と粘状叩解のバラン
スを最適化するのが好ましく、叩解後のパルプの濾水度
は200ml〜400mlの範囲が好ましく、230ml〜3
70mlの範囲が更に好ましく、260ml〜340mlの範
囲が特に好ましい。
【0041】本発明の実施に用いられる基紙は通常の天
然パルプを主成分とする天然パルプ紙が好ましい。ま
た、天然パルプを主成分として合成パルプ、合成繊維と
からなる混抄紙でもよい。それらの天然パルプとして
は、特開昭58-37642号公報、特開昭60-67940号公報、特
開昭60-69649号公報、特開昭61-35442号公報等に記載も
しくは例示してあるような適切に選択された天然パルプ
を用いるのが有利である。天然パルプは塩素、次亜塩素
酸塩、二酸化塩素漂白の通常の漂白処理並びにアルカリ
抽出もしくはアルカリ処理及び必要に応じて過酸化水
素、酸素などによる酸化漂白処理など、及びそれらの組
み合わせ処理を施した針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針
葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプが有利に用いられ、
また、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、ソーダパ
ルプなどの各種のものを用いることができる。
【0042】本発明の実施に用いられる天然パルプを主
成分とする基紙中には、紙料スラリー調製時に各種の添
加剤を含有せしめることができる。サイズ剤として、脂
肪酸金属塩あるいは/及び脂肪酸、特公昭62-7534号公
報に記載もしくは例示のアルキルケ テンダイマー乳化
物あるいは/及びエポキシ化高級脂肪酸アミド、アルケ
ニルまたはアルキルコハク酸無水物乳化物、ロジン誘導
体等、乾燥紙力増強剤として、アニオン性、カチオン性
あるいは両性のポリアクリルアミド、ポリビニルアルコ
ール、カチオン化澱粉、植物性ガラクトマンナン等、湿
潤紙力増強剤として、ポリアミンポリアミドエピクロル
ヒドリン樹脂等、填料として、クレー、カオリン、炭酸
カルシウム、酸化チタン等、定着剤として、塩化アルミ
ニウム、硫酸バン土等の水溶性アルミニウム塩等、pH
調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸等、その
他特開昭63-204251号公報、特開平1-266537号公報等に
記載もしくは例示 の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤
などを適宜組み合せて含有せしめるのが有利である。
【0043】また、本発明の実施に用いられる天然パル
プを主成分とする基紙中あるいは基紙上には、各種の水
溶性ポリマーもしくは親水性コロイドまたはラテック
ス、帯電防止剤、添加剤からなる組成物をサイズプレス
もしくはタブサイズプレスあるいはブレード塗工、エア
ーナイフ塗工などの塗工によって含有あるいは塗設せし
めることができる。水溶性ポリマーもしくは親水性コロ
イドとして、特開平1-266537号公報に記載もしくは例示
の澱粉系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、
ゼラチン系ポリマー、ポリアクリルアミド系ポリマー、
セルローズ系ポリマーなど、エマルジョン、ラテックス
類として、石油樹脂エマルジョン、特開昭55-4027号公
報、特開平1-180538号公報に記載もしくは例示のエチレ
ンとアクリル酸(又はメタクリル酸)とを少なくとも構
成要素とする共重合体のエマルジョンもしくはラテック
ス、スチレン−ブタジエン系、スチレン−アクリル系、
酢酸ビニル−アクリル系、エチレン−酢酸ビニル系、ブ
タジエン−メチルメタクリレート系共重合体及びそれら
のカルボキシ変性共重合体のエマルジョンもしくはラテ
ックス等、帯電防止剤として、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム等のアルカリ金属塩、塩化カルシウム、塩化バリ
ウム等のアルカリ土類金属塩、コロイド状シリカ等のコ
ロイド状金属酸化物、ポリスチレンスルホン酸塩等の有
機帯電防止剤など、顔料として、クレー、カオリン、炭
酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、酸化チタンな
ど、pH調節剤として、塩酸、リン酸、クエン酸、苛性
ソーダなど、そのほか前記した着色顔料、着色染料、蛍
光増白剤などの添加剤を適宜組み合わせて含有せしめる
のが有利である。
【0044】本発明の実施に用いられる基紙の厚みに関
しては、特に制限はないが、その坪量は30μm〜25
0μmのものが好ましいが、写真プリント用途の支持体
用の基紙の厚みとしては、70μm〜220μmのものが
更に好ましく、150μm〜200μmのものが特に好ま
しい。
【0045】また、本発明の実施に用いられる天然パル
プを主成分とする基紙としては、画像材料及びそのプリ
ントの見た目の光沢感を顕著に改良する観点で、基紙の
表側の触針式3次元表面粗さ計を用いて測定されるカッ
トオフ値0.8mmでの抄紙方向の中心面平均粗さSRa
(以下、基紙の表側の触針式3次元表面粗さ計を用いて
測定されるカットオフ値0.8mmでの抄紙方向の中心面
平均粗さSRaなる術語を、単に中心面平均粗さSRa
と略することがある)が1.5μm以下のものが好まし
く、1.4μm以下のものが更に好ましく、1.3μm以下
のものが特に好ましい。
【0046】本明細書で言う触針式3次元表面粗さ計を
用いて測定されるカットオフ値0.8mmでの中心面平均
粗さSRaとは、数式1で規定されるものである。
【0047】
【数1】
【0048】数式1において、Wxは試料面域のX軸方
向(抄紙方向)の長さを表わし、Wyは試料面域のY軸
方向(抄紙方向と垂直な方向)の長さを表わし、Saは
試料面域の面積を表す。
【0049】具体的には、触針式3次元表面粗さ計及び
3次元粗さ解析装置として、小坂研究所(株)製SE−
3AK型機及びSPA−11型機を用い、カットオフ値
0.8mm、Wx=20mm、Wy=8mm、従ってSa=1
60mm2の条件で求めることが出来る。なお、X軸方向
のデータ処理としてはサンプリングを500点行い、Y
軸方向の走査としては、17線以上行う。
【0050】中心面平均粗さSRaが1.5μm以下であ
る基紙は、具体的には、以下の方法を用いることによ
り、好ましくは以下の方法を2つ以上、更に好ましくは
3つ以上組み合わせて用いることにより得られることが
本発明者らの検討により明らかとなった。
【0051】(1)使用する天然パルプとしては、広葉
樹漂白クラフトパルプまたは広葉樹漂白クラフトパルプ
と広葉樹漂白サルファイトパルプの併用が好ましい。ま
た、前記(段落0040)した様に最適な繊維長及び濾
水度を有する様に適切に叩解された天然パルプを用い
る。
【0052】(2)湿紙の乾燥途中に緊度プレスを用い
る。具体的には、例えば特開平3-29945号公報に記載も
しくは例示のような多段の緊度プレスを湿紙に行う。
【0053】(3)基紙の画像形成層を設ける側に、バ
インダー、好ましくは各種の水溶性ポリマー、親水性コ
ロイドあるいはポリマーラテックスを含む塗被組成物か
ら成る塗被層を塗被する。具体的には、画像形成層を設
ける側の基紙上に各種の水溶性ポリマー、親水性コロイ
ドあるいはポリマーラテックスを含む塗被組成物をサイ
ズプレスもしくはタブサイズプレスあるいはブレード塗
工、エアーナイフ塗工などの塗工によって、画像形成層
を設ける側の固形塗被量として2g/m2以上、好ましくは
5g/m2以上塗被するのが好ましい。また、塗被層には、
その平滑性を一層向上する観点で、各種の無機または有
機顔料を含有せしめるのが好ましい。
【0054】(4)基紙を抄造後マシンカレンダー、ス
ーパーカレンダー、熱カレンダー等を用いて少なくとも
2系列以上のカレンダー処理を基紙に行う。具体的に
は、例えば基紙に第1系列のカレンダー処理としてマシ
ンカレンダー処理あるいは/及び熱マシンカレンダー処
理を行い、その後第2系列以降のカレンダー処理とし
て、更にカレンダー処理、熱カレンダー処理、特開平4-
110939号公報に記載もしくは例示の熱ソフトカレンダー
処理をあるいは、特にそれらの併用処理を行うのが好ま
しい。また、第2系列以降のカレンダー処理も基紙の抄
造後オンマシンで行われるのが好ましい。
【0055】本発明の実施に用いられる基紙としては、
基紙の画像形成層を設ける側にバインダーを含有する塗
被層が塗被されたものが好ましい。塗被層に含有せしめ
られるバインダーとしては、カゼイン、大豆蛋白、その
他蛋白質類、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、変性
ゼラチン等のゼラチン類、スチレン・ブタジエン共重合
体、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の共
役ジエン共重合体ラテックス、アクリル酸エステル及び
/またはメタクリル酸エステルの重合体または共重合体
等のアクリル系重合ラテックス、エチレン・酢酸ビニル
共重合体等のビニル系重合体ラテックス、或いはこれら
の各種重合体をカルボキシル基等の官能基含有単量体で
共重合またはグラフト共重合することにより官能基変性
したアルカリ溶解性或いはアルカリ非溶解性の重合体ラ
テックス、オレフィン・無水マレイン酸樹脂、メラミン
樹脂等の合成樹脂系バインダー、カチオン化澱粉、リン
酸エステル化澱粉、酸化澱粉等の澱粉類、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース誘導体等、一般の塗被紙用バインダーを単独にあ
るいは併用して用いることが出来る。
【0056】また、塗被層中にはバインダーと顔料とを
併用して含有せしめるのが好ましい。それら各種の無機
顔料または有機顔料としては、例えばクレー、カオリ
ン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、二酸化チタ
ン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、プラス
チックピグメント等の一般の塗被紙用顔料を単独にある
いは併用して用いることが出来る。また、塗被層中に
は、助剤として、消泡剤、着色剤、離型剤、流動性改良
剤等を必要に応じて適宜含有せしめることが出来る。
【0057】また、バインダーを含む塗被組成物を基紙
上に塗被する方法としては、一般の塗被紙製造に用いら
れるブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコ
ーター、ブラシコーター、カーテンコーター、スライド
ホッパーコーターもしくはエクストルージョンバーコー
ター、チャンプレックスコーター、グラビヤコーター、
サイズプレスコーター等の塗布装置を設けたオンマシン
或いはオフマシンコーターによって基紙上に一層或いは
多層に分けて塗被する方法が有利である。
【0058】本発明の実施に用いられる基紙としては、
表側の基紙面または塗被層面がカレンダー処理されたも
のが好ましく、熱カレンダー処理されたものが特に好ま
しい。
【0059】本発明の実施に好ましく用いられる、カレ
ンダー処理された基紙の製造にあたり、カレンダー処理
としては、各種材質のロールを用いる、カレンダー装置
によるカレンダー処理またはソフトカレンダー装置によ
るソフトカレンダー処理が好ましい。カレンダー処理、
またはソフトカレンダー処理の好ましい実施態様として
は、金属ロールを少なくとも1本含む2本以上のロール
間で、処理を施すことである。また、好ましいソフトカ
レンダー処理の実施態様としては、金属ロール以外の他
の1本のロールが、ゴム被覆ロールであるソフトカレン
ダー装置により、ソフトカレンダー処理を施すことであ
る。そのゴム被覆ロールの硬度としては、ショアー硬度
40〜100が好ましく、ショアー硬度50〜80が特
に好ましい。また、カレンダー処理またはソフトカレン
ダー処理を施す際のプレス線圧は、好ましくは20〜4
00kgf/cmであり、更に好ましくは30〜300kgf/cm
であり、特に好ましくは40〜200kgf/cmである。処
理回数は、1回でもよいが、効果の程度に応じて、多数
回行うことができる。また、処理を2系列以上で行うこ
とも、好ましい実施態様である。
【0060】本発明の実施に好ましく用いられる、熱カ
レンダー処理された基紙の製造にあたり、熱カレンダー
処理としては、各種材質のロールを用いる、熱カレンダ
ー装置による熱カレンダー処理または熱ソフトカレンダ
ー装置による熱ソフトカレンダー処理が好ましい。本発
明での熱カレンダー処理または熱ソフトカレンダー処理
の好ましい実施態様としては、表面温度40℃〜250
℃、好ましくは70℃〜210℃、特に好ましくは10
0℃〜170℃の金属ロールを少なくとも1本含む2本
以上のロール間で、処理を施すことである。また、好ま
しい熱ソフトカレンダー処理の実施態様としては、金属
ロール以外の他の1本のロールが、ゴム被覆ロールであ
る熱ソフトカレンダー装置により、熱ソフトカレンダー
処理がを施すことである。そのゴム被覆ロールの硬度と
しては、ショアー硬度40〜100が好ましく、ショア
ー硬度50〜80が特に好ましい。熱カレンダー処理ま
たは熱ソフトカレンダー処理を施す際のプレス線圧は、
好ましくは20〜400kgf/cmであり、更に好ましくは
30〜300kgf/cm、特に好ましくは40〜200kgf/
cmである。処理回数は、1回でもよいが、効果の程度に
応じて、多数回行うことができる。また、処理を2系列
以上で行うことも、好ましい実施態様である。
【0061】また、本発明の実施に用いられる基紙とし
ては、塗被層が加熱された鏡面ドラムまたはグロスカレ
ンダーに圧接して高平滑仕上げされた塗被紙が好まし
い。
【0062】本発明の実施に好ましく用いられる、少な
くともバインダーを含む塗被層が加熱された鏡面ドラム
またはグロスカレンダーに圧接して高平滑仕上げされた
塗被紙の製造法としては、キャスト法またはグロスカレ
ンダー法がある。キャスト法の製造法としては、湿潤状
態の塗被紙をゲル状態にして加熱ドラム面に圧接して仕
上げするゲル化キャスト法、湿潤状態の塗被層を一旦乾
燥または半乾燥した後再湿潤により可塑化して加熱ドラ
ム面に圧接して高平滑仕上げするリウエットキャスト法
等があげられる。キャスト仕上げ方式自体については特
に限定されるものではないが、比較的高速化が可能なリ
ウエットキャスト法が好ましい。
【0063】また、グロスカレンダー法による製造法と
しては、通常、グロスカレンダー加工として知られてい
る熱グロスカレンダー加工により仕上げればよい。即
ち、例えば塗被面に可塑性の一時的状態を起こさせる温
度条件下で研磨仕上げドラムに塗被紙を押し付けて仕上
げる方法で行えばよい。
【0064】本発明に於ける画像材料支持体は、剛度指
数(G値)が1.16×10-6(gf・cm/μm3)以上のも
のが好ましく、1.23×10-6(gf・cm/μm3)以上の
ものが更に好ましく、1.30×10-6(gf・cm/μm3
以上のものが特に好ましい。剛度指数(G値)が1.1
6×10-6(gf・cm/μm3)以上である画像材料用支持体
は、具体的には、以下の方法を用いることにより、好ま
しくは以下の方法を2つ以上、更に好ましくは3つ以上
組み合わせて用いることにより得られることが本発明者
らの検討により明らかとなった。
【0065】(1)使用する天然パルプとして、適切な
繊維長及び濾水度を有するように適切に叩解された天然
パルプを用いる。具体的には、画像材料及びそのプリン
トの見た目の光沢感を損なわない範囲内で粘状叩解を進
めたものを用いる。
【0066】(2)裏樹脂層中のフィルム形成能ある樹
脂として、剛度の強いものを用いる。具体的には、該フ
ィルム形成能ある樹脂がポリエチレン系樹脂である場合
には、より密度の高いもの、好ましくは高密度ポリエチ
レン系樹脂を用い、裏樹脂層中の含有率を多くする。ま
た、表樹脂層中のポリエチレン系樹脂も、画像材料及び
そのプリントのカール物性を損なわない範囲で、密度の
高いものを用いる。
【0067】(3)基紙中に含有せしめる乾燥紙力増強
剤の含有量を多くする。具体的には、乾燥紙力増強剤の
含有量としては、絶乾パルプに対し固形重量%で0.25
重量%以上が好ましく、0.5重量%以上が更に好まし
く、0.75重量%以上がなお更に好ましく、1.0重量%
以上が特に好ましい。また、乾燥紙力増強剤としては、
ポリアクリルアミド系乾燥紙力増強剤が好ましく、両性
ポリアクリルアミド系乾燥紙力増強剤が特に好ましい。
【0068】(4)サイズプレスもしくはタブサイズプ
レスあるいは塗工によって、基紙中または基紙上に含有
または塗設せしめるバインダーの含有量または塗設量を
多くする。
【0069】本発明における画像材料用支持体の表樹脂
層面上には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化処
理を施した後、特開昭61-84643号公報、特開平1-92740
号公報、特開平1-102551号公報、特開平1-166035号公報
等に記載もしくは例示のような下引層を塗設することが
できる。また、本発明における画像材料用支持体の裏樹
脂層面上には、コロナ放電処理、火炎処理などの活性化
処理を施した後、帯電防止等のために各種のバックコー
ト層を塗設することができる。また、バックコート層に
は、特公昭52-18020号公報、特公昭57-9059号公報、特
公昭57-53940号公報、特公昭58-56859号公報、特開昭59
-214849号公報、特開昭58-184144号公報等に記載もしく
は例示の無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バイ
ンダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を適
宜組み合わせて含有せしめることができる。
【0070】本発明における画像材料用支持体は、各種
の写真構成層が塗設されてカラー写真印画紙用、白黒写
真印画紙用、写植印画紙用、複写印画紙用、反転写真材
料用、銀塩拡散転写法ネガ用及びポジ用、印刷材料用等
各種の用途に用いることができる。例えば、塩化銀、臭
化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設ける
ことができる。ハロゲン化銀写真乳剤層にカラーカプラ
ーを含有せしめて、多層ハロゲン化銀カラー写真構成層
を設けることができる。また、銀塩拡散転写法用写真構
成層を設けることができる。それらの写真構成層の結合
剤としては、通常のゼラチンの他に、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアルコール、多糖類の硫酸エステル化
合物などの親水性高分子物質を用いることができる。ま
た、上記の写真構成層には各種の添加剤を含有せしめる
ことができる。例えば、増感色素として、シアニン色
素、メロシアニン色素など、化学増感剤として、水溶性
金化合物、イオウ化合物など、カブリ防止剤もしくは安
定剤として、ヒドロキシ−トリアゾロピリミジン化合
物、メルカプト−複素環化合物など、硬膜剤としてホル
マリン、ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物な
ど、塗布助剤として、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、スルホコハク酸エステル塩など、汚染防止剤とし
て、ジアルキルハイドロキノン化合物など、そのほか蛍
光増白剤、鮮鋭度向上色素、帯電防止剤、pH調製剤、
カブらせ剤、更にハロゲン化銀の生成・分散時に水溶性
イリジウム、水溶性ロジウム化合物などを適宜組み合わ
せて含有せしめることができる。
【0071】本発明に係る写真材料は、その写真材料に
合わせて「写真感光材料と取扱法」(共立出版、宮本五
郎著、写真技術講座2)に記載されている様な露光、現
像、停止、定着、漂白、安定などの処理を行うことが出
来る。また、多層ハロゲン化銀カラー写真材料は、ベン
ジルアルコール、タリウム塩、フェニドンなどの現像促
進剤を含む現像液で処理してもよいし、ベンジルアルコ
ールを実質的に含まない現像液で処理することもでき
る。
【0072】本発明における画像材料用支持体は、各種
の熱移行型熱転写記録受像層が塗設されて各種の熱移行
型熱転写記録受像材料用支持体として用いることができ
る。それらの熱移行型熱転写記録受像層に用いられる合
成樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エ
ステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、スチレンアクリレート
樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂等のエステル結
合を有する樹脂、ポリウレタン樹脂等のウレタン結合を
有する樹脂、ポリアミド樹脂等のアミド結合を有する樹
脂、尿素樹脂等の尿素結合を有する樹脂、その他ポリカ
プロラクタム樹脂、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアクリ
ロニトリル樹脂等が挙げられる。これら樹脂に加えて、
これらの混合物もしくは共重合体等も使用できる。
【0073】本発明に係わる熱移行型熱転写記録受像層
中には、上記合成樹脂の他に離型剤、顔料等を加えても
良い。上記離型剤としては、ポリエチレンワックス、ア
ミドワックス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、
弗素系、リン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイ
ル類等が挙げられる。これら離型剤の中でシリコーンオ
イルが最も好ましい。上記シリコーンオイルとしては、
油状の物も使用できるが、硬化型のものが好ましい。硬
化型のシリコーンオイルとしては、反応硬化型、光硬化
型、触媒硬化型等が挙げられるが、反応硬化型のシリコ
ーンオイルが特に好ましい。反応硬化型シリコーンオイ
ルとしては、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変
性シリコーンオイル等が挙げられる。上記反応性シリコ
ーンオイルの添加量は、受像層中に0.1〜20wt%が好
ましい。上記顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、
酸化チタン、酸化亜鉛等の体質顔料が好ましい。また、
受像層の厚さとしては、0.5〜20μmが好ましく、2
〜10μmが更に好ましい。
【0074】本発明における画像材料用支持体は、各種
のインク受像層が塗設されて各種のインクジェット記録
材料用支持体として用いることができる。それらのイン
ク受像層中にはインクの乾燥性、画像の鮮鋭性等を向上
させる目的で各種のバインダーを含有せしめることがで
きる。それらのバインダーの具体例としては、石灰処理
ゼラチン、酸処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチ
ン誘導体、例えばフタール酸、マレイン酸、フマール酸
等の二塩基酸の無水物と反応したゼラチン等の各種のゼ
ラチン、各種ケン化度の通常のポリビニルアルコール、
カルボキシ変性、カチオン変性及び両性のポリビニルア
ルコール及びそれらの誘導体、酸化澱粉、カチオン化澱
粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘
導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジウムハ
ライド、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル
酸共重合体塩、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリビニルエーテル、アルキルビニルエ
ーテル・無水マレイン酸共重合体、スチレン・無水マレ
イン酸共重合体及びそれらの塩、ポリエチレンイミン等
の合成ポリマー、スチレン・ブタジエン共重合体、メチ
ルメタクリレート・ブタジエン共重合体等の共役ジエン
系共重合体ラテックス、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル・
マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル・アクリル酸
エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の
酢酸ビニル系重合体ラテックス、アクリル酸エステル重
合体、メタクリル酸エステル重合体、エチレン・アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エステル
共重合体等のアクリル系重合体または共重合体のラテッ
クス、塩化ビニリデン系共重合体ラテックス等或はこれ
らの各種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体
による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿
素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等の水性接着剤及びポリメ
チルメタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニルコーポリマー、ポ
リビニルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系接
着剤、特公平3-24906号公報、特開平3-281383号公報、
特願平4-240725号公報に記載もしくは例示のアルミナゾ
ル、シリカゾル等の無機系バインダー等をあげることが
でき、これらを単独或は併用して含有せしめることがで
きる。
【0075】本発明に係わるインクジェット記録材料の
インク受像層中には、バインダーの他に各種の添加剤を
含有せしめることができる。例えば、界面活性剤とし
て、長鎖アルキルベンゼンスルフォン酸塩、長鎖、好ま
しくは分枝アルキルスルフォコハク酸エステル塩などの
アニオン系界面活性剤、長鎖、好ましくは分岐アルキル
基含有フェノールのポリアルキレンオキサイドエーテ
ル、長鎖アルキルアルコールのポリアルキレンオキサイ
ドエーテル等のノニオン系界面活性剤、特公昭47-9303
号公報、米国特許3,589,906号明細書等に記載のフルオ
ロ化した界面活性剤など、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、ポ
リマーの硬膜剤として、活性ハロゲン化合物、ビニルス
ルフォン化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合物、
アクリロイル化合物、イソシアネート化合物等の硬膜
剤、防腐剤として、特開平1-102551号公報に記載もしく
は例示のP−ヒドロキシ安息香酸エステル化合物、ベン
ズイソチアゾロン化合物、イソチアゾロン化合物等、特
開昭63-204251号公報、特開平1-266537号公報等に記載
もしくは例示の着色顔料、着色染料、蛍光増白剤など、
黄変防止剤としてヒドロキシメタンスルフォン酸ソー
ダ、P−トルエンスルフィン酸ソーダ等、紫外線吸収剤
として、ヒドロキシ−ジ−アルキルフェニル基を2位に
有するベンゾトリアゾール化合物など、酸化防止剤とし
て、特開平1-105245号公報に記載もしくは例示のポリヒ
ンダードフェノール化合物など、鉛筆加筆剤として、澱
粉粒、硫酸バリウム、二酸化珪素等の有機または無機の
粒子径0.2〜5μmの微粒子、特公平4-1337号公報等に
記載もしくは例示のオルガノポリシロキサン化合物、p
H調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、硫酸、塩
酸、リン酸、クエン酸など、オクチルアルコール、シリ
コン系消泡剤などの各種の添加剤を適宜組み合わせて含
有せしめることができる。
【0076】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
【0077】実施例1 広葉樹漂白クラフトパルプを叩解後のパルプの繊維長
(JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.52−
89「紙及びパルプ繊維長試験方法」に準拠して測定した
長さ加重平均繊維長で表示して)が0.56mmまたは0.
68mmになるように叩解後、パルプ100重量部に対し
て、カチオン化澱粉3重量部、アニオン化ポリアクリル
アミド0.2重量部、アルキルケテンダイマー乳化物
(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポリアミド
エピクロルヒドリン樹脂0.4重量部、両性ポリアクリ
ルアミド(分子量100万)1.5重量部及び適当量の
蛍光増白剤、青色染料、赤色染料を添加して紙料スラリ
ーを調製した。その後、紙料スラリーを200m/分で走
行している長網抄紙機にのせ適切なタービュレンスを与
えつつ紙匹を形成し、ウェットパートで15〜100kg
f/cmの範囲で線圧が調節された3段のウェットプレスを
行った後、スムージングロールで処理し、引き続く乾燥
パートで30〜70kgf/cmの範囲で線圧が調節された2
段の緊度プレスを行った後、乾燥した。その後、乾燥の
途中でカルボキシ変性ポリビニルアルコール4重量部、
蛍光増白剤0.05重量部、青色染料0.002重量部、
塩化ナトリウム4重量部及び水92重量部から成るサイ
ズプレス液を25g/m2サイズプレスし、最終的に得られ
る基紙水分が絶乾水分率で8重量%になるように乾燥
し、線圧70kgf/cmでマシンカレンダー処理して、坪量
が170g/m2、密度が1.04g/m3である画像材料用支
持体の基紙を製造した。なお、繊維長が0.56mmであ
るパルプを用いた基紙は、中心面平均粗さSRaが1.
20μmであり、繊維長が0.68mmであるパルプを用い
た基紙は、中心面平均粗さSRaが1.55μmであっ
た。
【0078】次に、画像形成層を塗設する側とは反対側
の基紙面(裏面)をコロナ放電処理した後、該裏面に低
密度ポリエチレン樹脂[密度0.924g/cm3、メルトフ
ローレート(以下、ポリエチレン系樹脂のメルトフロー
レートのことをMFRと略す)=1g/10分]30重量部
と高密度ポリエチレン樹脂(密度0.967g/cm3、MF
R=15g/10分)70重量部から成るコンパウンド樹脂
組成物を樹脂温度320℃で25μmの樹脂厚さに基紙
の走行速度200m/分で、溶融押し出し塗布機を用い
て、冷却ロールとプレスロールの線圧40kgf/cmで溶融
押し出しコーティングした。この際、冷却ロールとして
は、液体ホーニング法で粗面化された冷却ロールを用
い、冷却水温度12℃で操業した。引き続き、下記のよ
うにして表樹脂層を被覆して、樹脂被覆紙を製造した。
【0079】ハロゲン化銀写真構成層を設ける側の基紙
面(表面)をコロナ放電処理した後、該表面に下記の配
合組成物(BL−1)、配合組成物(BL−2)、配合
組成物(BL−3)、配合組成物(BL−4)、配合組
成物(BL−5)、配合組成物(BL−6)、配合組成
物(BL−7)、配合組成物(BL−8)、配合組成物
(BL−9)、配合組成物(BL−10)、配合組成物
(BL−11)、配合組成物(BL−12)または配合
組成物(BL−13)を樹脂温度315℃で30μmの
厚さに基紙の走行速度200m/分で、溶融押し出し塗布
機を用いて、冷却ロールとプレスロールの線圧40kgf/
cmで溶融押し出しコーティングした。この際、冷却ロー
ルとしては、クロムメッキが施された微粗面のものを用
い、冷却水温度12℃で操業した。また、表、裏の樹脂
組成物の溶融押し出しコーティングは、逐次押し出しコ
ーティングが行われる、いわゆるタンデム方式で行われ
た。
【0080】配合組成物(BL−1):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−1W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料及び群青を含む下記マス
ターバッチ(MB−1B)のペレット8重量部と下記ポ
リエチレン樹脂(R−1)のペレット75重量部をよく
単純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0081】マスターバッチ(MB−1W):二酸化チ
タン粒子表面が含水酸化アルミニウム(二酸化チタン当
たりAl23分として0.5重量%)で表面処理され、ス
チームミル粉砕された、電子顕微鏡による個数平均径で
0.120μmのアナターゼ型二酸化チタン顔料50重量
%、下記ポリエチレン樹脂(R−1)47.5重量%及び
ステアリン酸亜鉛2.5重量%とを、酸化防止剤として2
40ppmの1、3、5−トリス(4−tert−ブチル−3
−ヒドロキシ−2、6−ジメチル−ベンジル)シアヌレ
ートの存在下に、バンバリーミキサーを用いて150℃
でよく混練し、冷却、ペレット化して製造したマスター
バッチ。
【0082】マスターバッチ(MB−1B):上記二酸
化チタン顔料50重量%、下記ポリエチレン樹脂(R−
1)46.25重量%、群青(第一化成工業株式会社製、
#2000)1.25重量%及びステアリン配合亜鉛2.
5重量%とを、上記酸化防止剤240ppmの存在下に、バ
ンバリーミキサーを用いて150℃でよく混練し、冷
却、ペレット化して製造したマスターバッチ。
【0083】ポリエチレン樹脂(R−1):密度が0.
920g/cm3、応力緩和指数(K値)が1.37であるオ
ートクレーブ法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【0084】配合組成物(BL−2):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−2W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−2B)のペレット8重量部と下記ポリ
エチレン樹脂(R−2)のペレット75重量部をよく単
純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0085】マスターバッチ(MB−2W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
2)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1W)
と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0086】マスターバッチ(MB−2B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
2)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1B)
と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0087】ポリエチレン樹脂(R−2):密度が0.
918g/m3、応力緩和指数(K値)が1.38であるチ
ューブラー法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【0088】配合組成物(BL−3):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−3W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−3B)のペレット8重量部と下記コン
パウンド樹脂組成物(R−3)のペレット75重量部を
よく単純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0089】マスターバッチ(MB−3W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−3)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0090】マスターバッチ(MB−3B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−3)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0091】コンパウンド樹脂組成物(R−3):密度
が0.920g/m3であるオートクレーブ法の高圧法低密
度ポリエチレン樹脂50重量部と密度が0.967g/m3
であるチーグラー法高密度ポリエチレン樹脂50重量部
を混練用押し出し機を用いて予め溶融・混練し、冷却、
ペレット化して調製した、応力緩和指数(K値)が1.
39であるコンパウンド樹脂組成物。
【0092】配合組成物(BL−4):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−4W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−4B)のペレット8重量部と下記コン
パウンド樹脂組成物(R−4)のペレット75重量部を
よく単純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0093】マスターバッチ(MB−4W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−4)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0094】マスターバッチ(MB−4B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−4)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0095】コンパウンド樹脂組成物(R−4):密度
が0.923g/m3であるオートクレーブ法の高圧法低密
度ポリエチレン樹脂60重量部とメタロセン重合触媒を
用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.93
6g/m3)40重量部を混練用押し出し機を用いて予め溶
融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩和
指数(K値)が1.39であるコンパウンド樹脂組成
物。
【0096】配合組成物(BL−5):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−5W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−5B)のペレット8重量部と下記ポリ
エチレン樹脂(R−5)のペレット75重量部をよく単
純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0097】マスターバッチ(MB−5W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
5)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1W)
と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0098】マスターバッチ(MB−5B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
5)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1B)
と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0099】ポリエチレン樹脂(R−5):密度が0.
924g/m3、応力緩和指数(K値)が1.42であるチ
ューブラー法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【0100】配合組成物(BL−6):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−6W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−6B)のペレット8重量部と下記コン
パウンド樹脂組成物(R−6)のペレット75重量部を
よく単純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0101】マスターバッチ(MB−6W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−6)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0102】マスターバッチ(MB−6B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−6)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0103】コンパウンド樹脂組成物(R−6):密度
が0.924g/m3であるチューブラー法の高圧法低密度
ポリエチレン樹脂60重量部と密度が0.964g/m3
あるチーグラー法高密度ポリエチレン樹脂40重量部を
混練用押し出し機を用いて予め溶融・混練し、冷却、ペ
レット化して調製した、応力緩和指数(K値)が1.4
7であるコンパウンド樹脂組成物。
【0104】配合組成物(BL−7):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−7W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−7B)のペレット8重量部と下記ポリ
エチレン樹脂(R−7)のペレット75重量部をよく単
純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0105】マスターバッチ(MB−7W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
7)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1W)
と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0106】マスターバッチ(MB−7B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
7)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1B)
と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0107】ポリエチレン樹脂(R−7):密度が0.
919g/m3、応力緩和指数(K値)が1.48であるオ
ートクレーブ法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【0108】配合組成物(BL−8):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−8W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−8B)のペレット8重量部と下記コン
パウンド樹脂組成物(R−8)のペレット75重量部を
よく単純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0109】マスターバッチ(MB−8W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−8)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0110】マスターバッチ(MB−8B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−8)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0111】コンパウンド樹脂組成物(R−8):密度
が0.924g/m3であるチューブラー法の高圧法低密度
ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒を用
いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.936g
/m3)50重量部を混練用押し出し機を用いて予め溶融
・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩和指
数(K値)が1.48であるコンパウンド樹脂組成物。
【0112】配合組成物(BL−9):二酸化チタン顔
料を含む下記マスターバッチ(MB−9W)のペレット
17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マスタ
ーバッチ(MB−9B)のペレット8重量部と下記コン
パウンド樹脂組成物(R−9)のペレット75重量部を
よく単純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0113】マスターバッチ(MB−9W):マスター
バッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−9)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0114】マスターバッチ(MB−9B):マスター
バッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹脂
(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−9)を用いること以外はマスターバッチ(MB−
1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0115】コンパウンド樹脂組成物(R−9):密度
が0.924g/m3であるチューブラー法の高圧法低密度
ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒を用
いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.910g
/m3)50重量部を混練用押し出し機を用いて予め溶融
・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩和指
数(K値)が1.52であるコンパウンド樹脂組成物。
【0116】配合組成物(BL−10):二酸化チタン
顔料を含む下記マスターバッチ(MB−10W)のペレ
ット17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マ
スターバッチ(MB−10B)のペレット8重量部と下
記コンパウンド樹脂組成物(R−10)のペレット75
重量部をよく単純混合(ドライブレンド)した配合組成
物。
【0117】マスターバッチ(MB−10W):マスタ
ーバッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−10)を用いること以外はマスターバッチ(MB
−1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0118】マスターバッチ(MB−10B):マスタ
ーバッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−10)を用いること以外はマスターバッチ(MB
−1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0119】コンパウンド樹脂組成物(R−10):密
度が0.919g/m3であるオートクレーブ法の高圧法低
密度ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒
を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.9
36g/m3)50重量部を混練用押し出し機を用いて予め
溶融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩
和指数(K値)が1.53であるコンパウンド樹脂組成
物。
【0120】配合組成物(BL−11):二酸化チタン
顔料を含む下記マスターバッチ(MB−11W)のペレ
ット17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マ
スターバッチ(MB−11B)のペレット8重量部と下
記コンパウンド樹脂組成物(R−11)のペレット75
重量部をよく単純混合(ドライブレンド)した配合組成
物。
【0121】マスターバッチ(MB−11W):マスタ
ーバッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−11)を用いること以外はマスターバッチ(MB
−1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0122】マスターバッチ(MB−11B):マスタ
ーバッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−11)を用いること以外はマスターバッチ(MB
−1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0123】コンパウンド樹脂組成物(R−11):密
度が0.919g/m3であるオートクレーブ法の高圧法低
密度ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒
を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.9
10g/m3)50重量部を混練用押し出し機を用いて予め
溶融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩
和指数(K値)が1.57であるコンパウンド樹脂組成
物。
【0124】配合組成物(BL−12):二酸化チタン
顔料を含む下記マスターバッチ(MB−12W)のペレ
ット17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マ
スターバッチ(MB−12B)のペレット8重量部と下
記ポリエチレン樹脂(R−12)のペレット75重量部
をよく単純混合(ドライブレンド)した配合組成物。
【0125】マスターバッチ(MB−12W):マスタ
ーバッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
12)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1
W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0126】マスターバッチ(MB−12B):マスタ
ーバッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記ポリエチレン樹脂(R−
12)を用いること以外はマスターバッチ(MB−1
B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0127】ポリエチレン樹脂(R−12):密度が
0.923g/cm3、応力緩和指数(K値)が1.72であ
るチューブラー法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【0128】配合組成物(BL−13):二酸化チタン
顔料を含む下記マスターバッチ(MB−13W)のペレ
ット17重量部と二酸化チタン顔料と群青を含む下記マ
スターバッチ(MB−13B)のペレット8重量部と下
記コンパウンド樹脂組成物(R−13)のペレット75
重量部をよく単純混合(ドライブレンド)した配合組成
物。
【0129】マスターバッチ(MB−13W):マスタ
ーバッチ(MB−1W)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−13)を用いること以外はマスターバッチ(MB
−1W)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0130】マスターバッチ(MB−13B):マスタ
ーバッチ(MB−1B)の調製に用いたポリエチレン樹
脂(R−1)の代わりに、下記コンパウンド樹脂組成物
(R−13)を用いること以外はマスターバッチ(MB
−1B)と全く同様にして調製したマスターバッチ。
【0131】コンパウンド樹脂組成物(R−13):密
度が0.923g/m3であるオートクレーブ法の高圧法低
密度ポリエチレン樹脂25重量部とメタロセン重合触媒
を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.9
10g/m3)50重量部を混練用押し出し機を用いて予め
溶融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩
和指数(K値)が1.86であるコンパウンド樹脂組成
物。
【0132】更に、表、裏樹脂層を加工後巻き取るまで
の間に、樹脂被覆紙の裏樹脂層面にコロナ放電処理後、
下記のバック層用塗液をオンマシン塗布した。乾燥重量
分として、コロイド状シリカ:スチレン系ラテックス=
1:1から成り、更にポリスチレンスルフォン酸ソーダ
0.021g/m2の他適量の塗布助剤等を含むバック層用
塗液をラテックス分(固形重量計算で)として0.21g
/m2になる塗布量で塗設した。
【0133】バック層を塗設後、樹脂被覆紙を巻き取る
までの間に、表側の樹脂面にコロナ放電処理を施し、石
灰処理ゼラチン1.2g、低分子量ゼラチン(新田ゼラチ
ン株式会社製、P−3226)0.3g、パラオキシ安息
香酸ブチルの10重量%メタノール溶液0.3g及びスル
フォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩のメタノ
ールと水の5重量%混合液0.45gを含み、全量を水で
100gに調製した配合の下引塗液をゼラチン塗布量0.
06g/m2になるように均一にオンマシン塗布して画像材
料用支持体を得た。
【0134】以上のようにして画像材料用支持体を製造
する時の表樹脂層用の樹脂組成物の成形加工性及び得ら
れた試料の画像材料用支持体としての性能の評価方法と
しては、以下に記載の方法で評価した。
【0135】画像材料用支持体製造時の表樹脂層用の樹
脂組成物の成形加工性の評価方法としては、表側の樹脂
被覆部分の横方向の長さを測定してネックインの程度を
評価すると共に、溶融樹脂膜の筋の発生の程度、ドロー
ダウン性の程度による膜切れの発生の有無、サージング
あるいはドローレゾナシスによる流動の不安定性等の成
形加工性について総合的に評価した。評価基準として
は、◎;極めてまたはかなり良好、○;良好、△;やや
悪いが実用上問題がない程度、×;悪く実用上問題があ
る程度、を表わす。
【0136】画像材料用支持体を有する写真プリントの
見た目の光沢感の評価方法としては、以下に記載の方法
で評価した。
【0137】画像材料用支持体の下引層上に隣接して順
に、黄色発色カプラーを含む青感乳剤層、色混り防止剤
を含む中間層、マゼンタ発色カプラーを含む緑感乳剤
層、紫外線吸収剤を含む紫外線吸収層、シアン発色カプ
ラーを含む赤感乳剤層及び保護層を多層塗布用Eバーに
より塗設してゼラチンの総量が7g/m2であるカラー印画
紙を作成した。各色感乳剤層は硝酸銀で0.6g/m2に相
当する塩臭化銀を含み、更にハロゲン化銀の生成、分散
及び成膜に必要なゼラチンの他、適量のカブリ防止剤、
増感色素、塗布助剤、硬膜剤、増粘剤及び適量のフィル
ター染料などを含む。
【0138】次に、作成したカラー印画紙を35℃、常
湿下に5日間保存後、集合写真を焼き付け、現像、漂白
・定着、安定の現像処理をした後乾燥し、写真プリント
を作成した。または、別途白べた(未露光)及び黒べた
(黒色発色)の焼き見本も作成した。なお、露光、現
像、乾燥の一連の処理は、自動プリンター及び自動現像
機により行った。なお、発色現像処理は、発色現像(4
5秒)→漂白・定着(45秒)→安定(1分30秒)→
乾燥の手順で行われた。
【0139】得られた集合写真、白べた及び黒べたの写
真プリントについて、10人のモニターにより視覚的に
写真プリントの見た目の光沢感を総合的に判定して、1
0段階のグレード評価を行った。評価基準(グレード数
値の大きい程、見た目の光沢感が高いこと、グレード数
値の小さい程、見た目の光沢感が低いことを表す)とし
ては、以下の通りである。
【0140】グレード10〜9:見た目の光沢感が極め
てまたはかなり高い。 グレード 8〜6:見た目の光沢感が高い。 グレード 5〜4:見た目の光沢感がやや低いが、実用
可能である。 グレード 3〜1:見た目の光沢感が低く、実用上問題
がある。
【0141】また、画像材料用支持体のカール物性の評
価方法としては、以下のようにして行った。8.2cm×
11.7cmの大きさの写真プリントの20℃、40%RH
におけるカールの状態を、10人のモニターにより視覚
的に評価して判定し、10段階のグレード評価を行っ
た。カール物性の評価基準(グレード数値の高い程、カ
ール物性が良いこと、グレード数値の低い程、カール物
性が悪いことを表わす)としては、以下の通りである。
【0142】グレード10〜9:ややマイナスカール
(バック層側へのカール)乃至平坦であり、カール物性
が極めて良好。 グレード 8〜7:ややプラスカール(画像形成層側へ
のカール)があるが、カール物性が良好。 グレード 6〜4:プラスカールがあるが、実用上問題
がない程度。 グレード 3〜1:プラスカールが大きく、実用上問題
である。
【0143】得られた結果を表1に示す。
【0144】
【表1】
【0145】なお、表1中の(注1)〜(注4)は、以
下の通りである。
【0146】(注1)○は本発明による試料を表す。 (注2)基紙を構成する天然パルプについて測定され
た、本明細書で規定されたパルプの繊維長(mm)を表
す。 (注3)表樹脂層用の配合組成物中の全ポリエチレン系
樹脂成分のトータルとしての本明細書で規定された応力
緩和指数(K値)を表す。 (注4)表樹脂用の配合組成物中の全ポリエチレン系樹
脂成分のトータルとしての計算密度(g/m3)を表す。
【0147】表1の結果から、天然パルプを主成分とす
る基紙の一方の画像形成層を設ける側がポリエチレン系
樹脂を含む樹脂組成物(A)(配合組成物)で被覆され
た画像材料用支持体であって、基紙は、パルプの繊維長
が0.45mm〜0.65mmの範囲にある天然パルプを主成
分として構成されたものであり、かつ樹脂組成物(A)
中の全ポリエチレン系樹脂成分のトータルとしての応力
緩和指数(K値)が1.40以上のものである、本発明
における画像材料用支持体[試料No.(1−5)〜(1−
13)]は、見た目の光沢感の高い写真プリントが得ら
れる、優れた画像材料支持体であることがよくわかる。
また、本発明における画像材料支持体の中でも、見た目
の光沢感の改良効果の点から、樹脂組成物(A)中の全
ポリエチレン系樹脂成分のトータルとしての応力緩和指
数(K値)が、1.45以上のものが好ましく、1.50
以上のものが特に好ましいことがよくわかる。また、表
樹脂層用の樹脂組成物の成形加工性も考慮すると、樹脂
組成物(A)中の全ポリエチレン系樹脂成分のトータル
として応力緩和指数(K値)が1.85以下のものが好
ましいことがよくわかる。また、カール物性を含めた総
合性能の点から、樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン
系樹脂成分のトータルとしての密度(計算密度)が、
0.940g/m3以下のものが好ましく、0.928g/m3
下のものが更に好ましく、0.921g/m3以下のものが
特に好ましいことがよくわかる。
【0148】一方、表樹脂層用の樹脂組成物(A)が本
発明の要件を満たさない場合や基紙を構成する天然パル
プの繊維長が本発明の要件を満たさない場合の本発明外
の画像材料用支持体[試料No.(1−1)〜(1−4)及
び試料No.(1−14)〜(1−26)]は、見た目の光
沢感の高い写真プリントが得られないことがよくわか
る。
【0149】実施例2 実施例1の基紙の製造(段落0077)において、表2
に記載の繊維長になるように叩解したパルプを用いるこ
と及びマシンカレンダーの線圧を適宜調節すること以外
は、実施例1と同様にして表2に記載の中心面平均粗さ
SRaを有する基紙を製造した。これらの基紙を実施例
1の試料No.(1−9)で用いた基紙の代わりに用いる
こと以外は実施例1の試料No.(1−9)と同様に実施
した。
【0150】得られた結果を表2に示す。
【0151】
【表2】
【0152】なお、画像材料支持体の腰の強さの評価方
法としては、以下のようにして行った。実施例1と同様
にして作成した13cm×18cmのカラー写真プリントに
ついて、10人のモニターによりカラー写真プリントの
端を持って上下に振り、手触り感による腰の強さを判定
して、10段階のグレード評価を行った。腰の強さの評
価基準(グレード数値の高い程、腰が強いこと、グレー
ド数値の低い程、腰が弱いことを表す)としては、以下
の通りである。
【0153】グレード10〜9:腰が強い。 グレード 8〜7:腰がやや強い。 グレード 6〜4:腰がやや弱いが、実用可能である程
度。 グレード 3〜1:腰が弱く、実用上問題である。
【0154】また、表2中の(注1)〜(注2)及び
(注5)は、以下の通りである。
【0155】 (注1)〜(注2):表1中のそれらと同意義である。 (注5)画像材料用支持体の本明細書で規定された剛度
指数(G値)に106を乗じた値(106・gf・cm/μ
m3)を示す。
【0156】表2の結果から、本発明における画像材料
用支持体[試料No.(2−2)〜(2−9)]は、見た目
の光沢感の高い、かつカール物性が良好であり、なおか
つ腰の強い写真プリントが得られる、優れた画像材料用
支持体であることがよくわかる。 中でも、写真プリン
トの見た目の光沢感と腰の強さの改良効果の点から、基
紙を構成する天然パルプの繊維長が、0.48mm〜0.6
2mmの範囲であるものが好ましく、0.50mm〜0.59
mmの範囲のものが更に好ましく、0.53mm〜0.59mm
の範囲のものが特に好ましいことがよくわかる。また、
腰の強さの観点から、画像材料用支持体の剛度指数(G
値)が、1.16×10-6(gf・cm/μm3)以上のものが
好ましく、1.23×10-6(gf・cm/μm3)以上のもの
が更に好ましく、1.30×10-6(gf・cm/μm3)以上
のものが特に好ましいことがよくわかる。更に、本発明
の実施に用いられる基紙としては、その中心面平均粗さ
が1.5μm以下のものが好ましく、1.4μm以下のもの
が更に好ましく、1.3μm以下のものが特に好ましいこ
とがよくわかる。
【0157】一方、本発明の画像材料用支持体[試料No.
(2−1)及び(2−10)]は、腰の強い写真プリン
トが得られなかったり、見た目の光沢感の高い写真プリ
ントが得られないことがよくわかる。
【0158】実施例3 まず、下記の塗被液(A液〜C液)を調製した。 (塗被液A液)カオリン70重量部、軽質炭酸カルシウ
ム30重量部及びポリアクリル酸ソーダ0.5重量部を
コーレス分散機を用いて水中に分散し、固形分濃度70
重量%の顔料スラリーを調製した。これにスチレン・ブ
タジエン共重合ラテックス10部(固形分)、コーンス
ターチを原料としたリン酸エステル化澱粉4部(固形
分)及び粘度調節剤を加え、充分攪拌して塗被液(A
液)を得た。
【0159】(塗被液B液)これとは別にカオリン10
0重量部及びピロリン酸ソーダ0.2重量部をコーレス
分散機を用いて水中に分散し固形分濃度70%の顔料ス
ラリーを調製した。これにアクリル酸・ブタジエン・メ
チルメタクリレート共重合ラテックス12部(固形
分)、コーンスターチを原料としたリン酸エステル化澱
粉1部(固形分)及び粘度調節剤を加え、充分攪拌して
塗被液(B液)を得た。
【0160】(塗被液C液)また、カオリン50重量
部、軽質炭酸カルシウム50重量部及びポリアクリル酸
ソーダ0.5重量部をコーレス分散機を用いて水中に分
散し、固形分濃度70%の顔料スラリーを調製した。こ
れにスチレン・ブタジエン共重合ラテックス7部(固形
分)、コーンスターチを原料としたリン酸エステル化澱
粉4部(固形分)及び粘度調節剤を加え、充分攪拌して
塗被液(C液)を得た。
【0161】また、下記の基紙A〜基紙Hを製造した。
【0162】(基紙A)繊維長が0.56mmであるパル
プを用いて実施例1と全く同様にして製造した基紙。
【0163】(基紙B)両方のロールが鋼ロールであ
り、一方が表面温度120℃である鋼ロールから少なく
ともなる熱カレンダー装置を用いて、線圧70kgf/cmで
基紙Aに、その抄造後オンマシンで熱カレンダー処理を
行った基紙。
【0164】(基紙C)一方のロールが表面温度120
℃である鋼ロールであり、別の一方が合成樹脂被覆され
た、ショアーD硬度80度である弾性ロールから少なく
ともなるソフトカレンダー装置を用いて、基紙の表樹脂
層を被覆する側が熱鋼ロールに接する状態で基紙Aに線
圧100kgf/cmで、その抄造後オンマシン熱ソフトカレ
ンダー処理を行った基紙。
【0165】(基紙D)基紙Aの表樹脂層を被覆する側
に、塗被量が固形量で2g/m2になるように塗被液A液を
ブレードコーターで塗被し、その塗被後オンマシンで、
一方のロールが表面温度80℃である鋼ロールであり、
別の一方が合成樹脂被覆された、ショアーD硬度80度
である弾性ロールから少なくともなる熱ソフトカレンダ
ー装置を用いて、基紙の塗被層側が熱鋼ロールに接する
状態で線圧70kgf/cmで熱ソフトカレンダー処理を行っ
た基紙。
【0166】(基紙E)塗被液A液の塗被量が固形量で
5g/m2になるように塗被する以外は、基紙Dと全く同様
にして製造した基紙。
【0167】(基紙F)塗被液A液の塗被量が固形量で
10g/m2になるように塗被する以外は、基紙Dと全く同
様にして製造した基紙。
【0168】(基紙G)基紙Aの表樹脂層を被覆する側
に、その抄造後オンマシンで塗被量が固形量で2.5g/m
2になるように塗被液C液をブレードコーターで塗被し
た。その後塗被面に塗被量が固形量で2.5g/m2になる
ように塗被液B液をエアーコーターで塗被し、更にオン
マシンで、基紙Dの製造において行った熱ソフトカレン
ダー処理と全く同じ処理を行った基紙。
【0169】(基紙H)塗被液C液の塗被量が固形量で
5g/m2になり、かつ塗被液B液の塗被量が5g/m2になる
ように塗被する以外は、基紙Gと全く同様にして製造し
た基紙。
【0170】次に、基紙として、上記基紙A〜基紙Hを
用いること、表樹脂層用の配合組成物として、配合組成
物(BL−1)または配合組成物(BL−7)を用いる
こと及びそれらを表3に記載の組み合わせで用いること
以外は実施例1の試料No.(1−1)と同様に実施し
た。
【0171】得られた結果を表3に示す。
【0172】
【表3】
【0173】なお、表3中の(注1)及び(注3)は、
表1中のそれらと同意義である。
【0174】表3の結果から、本発明における画像材料
用支持体[試料No.(3−1)〜(3−8)]は、見た目
の高い写真プリントが得られる、優れた画像材料用支持
体であることがよくわかる。また、写真プリントの見た
目の光沢感の改良効果の点から、本発明の実施に用いら
れる基紙としては、熱カレンダー処理または熱ソフトカ
レンダー処理されたものが好ましく、また、塗被層が塗
被されたものが特に好ましく、更に、塗被層の塗被量
が、乾燥固形分量で2g/m2以上であるものが好ましく、
5g/m2以上であるものが特に好ましいことがよくわか
る。一方、本発明外の画像材料用支持体[試料No.(3−
9)〜(3−11)]は、見た目の光沢感の高い写真プ
リントが得られないことがよくわかる。
【0175】実施例4 10重量%の石灰処理ゼラチン水溶液25重量部にガラ
ス転移温度40℃のスチレン・ブタジエン共重合ラテッ
クス20重量部(固形分)及び粘度調節剤を加え、バイ
ンダー含有塗被液D液を得た。この塗被液D液を適宜濃
度調節しながらロールコーターを用いて表4に記載の塗
被量となる様に実施例3で用いた基紙Aに塗被した後、
乾燥機で基紙水分が6重量%となる様に乾燥し、その後
特開昭61-28097号公報に開示のリウェットキャスト法と
同様な方法により高平滑な塗被紙を得た。これらの塗被
紙を実施例1の試料No.(1−7)で用いた基紙の代わ
りに用いること以外は、実施例1の試料No.(1−7)
と同様に実施した。
【0176】得られた結果を表4に示す。
【0177】なお、表4中の(注1)は、表1中のそれ
と同意義である。
【0178】
【表4】
【0179】表4の結果から、基紙として、本発明の要
件を満たすキャスト紙を用いた画像材料用支持体は、見
た目の光沢感が特に高い写真プリントが得られる、特に
優れた画像材料用支持体であることがよくわかる。
【0180】実施例5 実施例1の試料No.(1−9)及び(1−1)で用いた
画像材料用支持体上にハロゲン化銀カラー写真構成層の
代わりに、下記のインク受像層を塗設してインクジェッ
ト記録材料を作成した。その結果、本発明における画像
材料用支持体[実施例1の試料No.(1−9)のもの]を
有するインクジェット記録材料は、見た目の光沢感が高
く良好なものであったが、一方本発明外の画像材料用支
持体[実施例1の試料No.(1−1)のもの]を有するイ
ンクジェット記録材料は、見た目の光沢感が劣って問題
があるものであった。
【0181】インク受像層は、分子量7万のアルカリ処
理ゼラチンの10重量%ゼラチン水溶液30g、ソジウム
カルボキシメチルセルローズ(エーテル化度0.7〜0.
8、B型粘度計での2重量%水溶液の粘度が5cp以下の
もの)の8重量%水溶液37.5g、エポキシ化合物(長
瀬産業株式会社製NER−010)の5重量%メタノー
ル溶液0.3g、スルフォコハク酸−2−エチルヘキシル
エステル塩のメタノールと水の5重量%混合液0.5g及
び純水31.7gからなる塗液を固形分量7g/m2分塗設し
て形成された。
【0182】実施例6 実施例1の試料No.(1−9)及び(1−1)で用いた
画像材料用支持体上にハロゲン化銀カラー写真構成層の
代わりに、下記の熱移行型熱転写記録受像層を塗設して
熱移行型熱転写記録受像材料を作成した。その結果、本
発明における画像材料用支持体[実施例1の試料No.(1
−9)のもの]を有する熱移行型熱転写記録受像材料
は、見た目の光沢感が高いものであったが、一方本発明
外の画像材料用支持体[実施例1の試料No.(1−1)の
もの]を有する熱移行型熱転写記録受像材料は、見た目
の光沢感が劣って問題があるものであった。
【0183】熱移行型熱転写記録受像層は、飽和ポリエ
ステル樹脂(TP−220:日本合成株式会社製)10
重量部、アミノ変性シリコーン(KF−393:信越化
学株式会社製)0.5重量部及び溶剤(キシレン/メチ
ルエチルケトン=1/1)30重量部から成る塗布組成
物をワイヤーバーを用いて固形分量5g/m2分塗設して形
成された。
【0184】
【発明の効果】本発明により、見た目の光沢感の高い画
像材料及びそのプリントが得られる、かつカール物性が
良好である、なおかつ腰が強い画像材料及びそのプリン
トが得られる、優れた樹脂被覆紙型の画像材料用支持体
を提供できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】また、本発明の実施に用いられるポリエチ
レン系樹脂としては、本発明の効果、特に画像材料及び
そのプリントのカール物性を顕著に改良する観点から、
樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン系樹脂成分のトー
タルとしての密度(計算密度)が、0.940g/cm3以下
であるものが好ましく、0.928g/cm3以下であるもの
が更に 好ましく、0.921g/cm3以下であるのものが
特に好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】実施例1 広葉樹漂白クラフトパルプを叩解後のパルプの繊維長
(JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.52−
89「紙及びパルプ繊維長試験方法」に準拠して測定した
長さ加重平均繊維長で表示して)が0.56mmまたは0.
68mmになるように叩解後、パルプ100重量部に対し
て、カチオン化澱粉3重量部、アニオン化ポリアクリル
アミド0.2重量部、アルキルケテンダイマー乳化物
(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポリアミド
エピクロルヒドリン樹脂0.4重量部、両性ポリアクリ
ルアミド(分子量100万)1.5重量部及び適当量の
蛍光増白剤、青色染料、赤色染料を添加して紙料スラリ
ーを調製した。その後、紙料スラリーを200m/分で走
行している長網抄紙機にのせ適切なタービュレンスを与
えつつ紙匹を形成し、ウェットパートで15〜100kg
f/cmの範囲で線圧が調節された3段のウェットプレスを
行った後、スムージングロールで処理し、引き続く乾燥
パートで30〜70kgf/cmの範囲で線圧が調節された2
段の緊度プレスを行った後、乾燥した。その後、乾燥の
途中でカルボキシ変性ポリビニルアルコール4重量部、
蛍光増白剤0.05重量部、青色染料0.002重量部、
塩化ナトリウム4重量部及び水92重量部から成るサイ
ズプレス液を25g/m2サイズプレスし、最終的に得られ
る基紙水分が絶乾水分率で8重量%になるように乾燥
し、線圧70kgf/cmでマシンカレンダー処理して、坪量
が170g/m2、密度が1.04g/cm3 である画像材料用支
持体の基紙を製造した。なお、繊維長が0.56mmであ
るパルプを用いた基紙は、中心面平均粗さSRaが1.
20μmであり、繊維長が0.68mmであるパルプを用い
た基紙は、中心面平均粗さSRaが1.55μmであっ
た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】ポリエチレン樹脂(R−2):密度が0.
918g/cm3 、応力緩和指数(K値)が1.38であるチ
ューブラー法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】コンパウンド樹脂組成物(R−3):密度
が0.920g/cm3 であるオートクレーブ法の高圧法低密
度ポリエチレン樹脂50重量部と密度が0.967g/cm3
であるチーグラー法高密度ポリエチレン樹脂50重量部
を混練用押し出し機を用いて予め溶融・混練し、冷却、
ペレット化して調製した、応力緩和指数(K値)が1.
39であるコンパウンド樹脂組成物。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】コンパウンド樹脂組成物(R−4):密度
が0.923g/cm3 であるオートクレーブ法の高圧法低密
度ポリエチレン樹脂60重量部とメタロセン重合触媒を
用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.93
6g/cm3 )40重量部を混練用押し出し機を用いて予め
溶融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩
和指数(K値)が1.39であるコンパウンド樹脂組成
物。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】ポリエチレン樹脂(R−5):密度が0.
924g/cm3 、応力緩和指数(K値)が1.42であるチ
ューブラー法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正内容】
【0103】コンパウンド樹脂組成物(R−6):密度
が0.924g/cm3 であるチューブラー法の高圧法低密度
ポリエチレン樹脂60重量部と密度が0.964g/cm3
あるチーグラー法高密度ポリエチレン樹脂40重量部を
混練用押し出し機を用いて予め溶融・混練し、冷却、ペ
レット化して調製した、応力緩和指数(K値)が1.4
7であるコンパウンド樹脂組成物。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正内容】
【0107】ポリエチレン樹脂(R−7):密度が0.
919g/cm3 、応力緩和指数(K値)が1.48であるオ
ートクレーブ法の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正内容】
【0111】コンパウンド樹脂組成物(R−8):密度
が0.924g/cm3 であるチューブラー法の高圧法低密度
ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒を用
いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.936g
/cm3 )50重量部を混練用押し出し機を用いて予め溶融
・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩和指
数(K値)が1.48であるコンパウンド樹脂組成物。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正内容】
【0115】コンパウンド樹脂組成物(R−9):密度
が0.924g/cm3 であるチューブラー法の高圧法低密度
ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒を用
いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.910g
/cm3 )50重量部を混練用押し出し機を用いて予め溶融
・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力緩和指
数(K値)が1.52であるコンパウンド樹脂組成物。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0119
【補正方法】変更
【補正内容】
【0119】コンパウンド樹脂組成物(R−10):密
度が0.919g/cm3 であるオートクレーブ法の高圧法低
密度ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒
を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.9
36g/cm3 )50重量部を混練用押し出し機を用いて予
め溶融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力
緩和指数(K値)が1.53であるコンパウンド樹脂組
成物。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0123
【補正方法】変更
【補正内容】
【0123】コンパウンド樹脂組成物(R−11):密
度が0.919g/cm3 であるオートクレーブ法の高圧法低
密度ポリエチレン樹脂50重量部とメタロセン重合触媒
を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.9
10g/cm3 )50重量部を混練用押し出し機を用いて予
め溶融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力
緩和指数(K値)が1.57であるコンパウンド樹脂組
成物。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0131
【補正方法】変更
【補正内容】
【0131】コンパウンド樹脂組成物(R−13):密
度が0.923g/cm3 であるオートクレーブ法の高圧法低
密度ポリエチレン樹脂25重量部とメタロセン重合触媒
を用いて重合製造したポリエチレン系樹脂(密度0.9
10g/cm3 )50重量部を混練用押し出し機を用いて予
め溶融・混練し、冷却、ペレット化して調製した、応力
緩和指数(K値)が1.86であるコンパウンド樹脂組
成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 27/36 B41M 5/26 101H 19/20 D21H 1/02 C G03C 1/76 502 1/34 D

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然パルプを主成分とする紙を基質とし
    て、その一方の画像形成層を設ける側の紙基質がポリエ
    チレン系樹脂を含む樹脂組成物(A)で被覆された画像
    材料用支持体であって、紙基質は、下記で規定されるパ
    ルプの繊維長が0.45mm〜0.65mmの範囲にある天然
    パルプを主成分として構成されたものであり、かつ樹脂
    組成物(A)中の全ポリエチレン系樹脂成分のトータル
    としての下記で規定される応力緩和指数(K値)が1.
    40以上である事を特徴とする画像材料用支持体。ここ
    で、パルプの繊維長及び応力緩和指数(K値)は、下記
    で規定される。 パルプの繊維長:紙用薬品を添加する前の叩解後のパル
    プについて,JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法
    No.52-89「紙及びパルプ繊維長試験方法」に準拠
    して測定した長さ加重平均繊維長(mm)で表示したも
    の。 応力緩和指数(K値):メカニカルスペクトロメーター
    を用いて、290℃に溶融したポリエチレン系樹脂に1
    50%のステップ歪みを加え、該ステップ歪みを加えた
    瞬間を0秒とし、その後の時間t[sec]経過に伴う緩和弾
    性率G(t)[Pa]を測定する。かくして、logG(t)〜logtの
    関係グラフを作成し、このグラフのt=0.1[sec]〜0.
    6[sec]間の回帰直線の勾配の絶対値を応力緩和指数
    (K値)と規定する。
  2. 【請求項2】 画像形成層を設ける側とは反対側の紙基
    質が、フィルム形成能ある樹脂を含む樹脂組成物(B)
    で被覆されたものである請求項1記載の画像材料用支持
    体。
  3. 【請求項3】 該フィルム形成能ある樹脂が、ポリエチ
    レン系樹脂である請求項2記載の画像材料用支持体。
  4. 【請求項4】 天然パルプが、広葉樹漂白クラフトパル
    プである請求項1、2または3記載の画像材料支持体。
  5. 【請求項5】 天然パルプは、その繊維長が0.48mm
    〜0.62mmのものである請求項1、2、3または4記
    載の画像材料用支持体。
  6. 【請求項6】 天然パルプは、その繊維長が0.50mm
    〜0.59mmのものである請求項5記載の画像材料支持
    体。
  7. 【請求項7】 天然パルプは、その繊維長が0.53mm
    〜0.59mmのものである請求項6記載の画像材料支持
    体。
  8. 【請求項8】 樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン系
    樹脂成分のトータルとしての応力緩和指数(K値)が、
    1.45以上である請求項1、2、3、4、5、6また
    は7記載の画像材料用支持体。
  9. 【請求項9】 樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン系
    樹脂成分のトータルとしての応力緩和指数(K値)が、
    1.50以上である請求項8記載の画像材料用支持体。
  10. 【請求項10】 樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン
    系樹脂成分のトータルとしての応力緩和指数(K値)
    が、1.85以下である請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8または9記載の画像材料用支持体。
  11. 【請求項11】 樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン
    系樹脂成分のトータルとしての密度(計算密度)が、
    0.940g/cm3以下である請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9または10記載の画像材料用支持体。
  12. 【請求項12】 樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン
    系樹脂成分のトータルとしての密度(計算密度)が、
    0.928g/cm3以下である請求項11記載の画像材料用
    支持体。
  13. 【請求項13】 樹脂組成物(A)中の全ポリエチレン
    系樹脂成分のトータルとしての密度(計算密度)が、
    0.921g/cm3以下である請求項12記載の画像材料用
    支持体。
  14. 【請求項14】 画像材料用支持体は、下記で規定され
    る剛度指数(G値)が1.16×10-6(gf・cm/μm3
    以上のものである請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11、12または13記載の画像材料用
    支持体。 剛度指数(G値):画像材料用支持体の抄紙方向のJI
    S P 8125に準拠して求められるテーバー剛度(gf
    ・cm)を画像材料用支持体の厚み(μm)の3乗値で除し
    た値(gf・cm/μm3)を剛度指数(G値)と規定する。
  15. 【請求項15】 画像材料用支持体は、剛度指数(G
    値)が1.23×10-6(gf・cm/μm3)以上のものであ
    る請求項14記載の画像材料用支持体。
  16. 【請求項16】 画像材料用支持体は、剛度指数(G
    値)が1.30×10-6(gf・cm/μm3)以上のものであ
    る請求項15記載の画像材料用支持体。
  17. 【請求項17】 紙基質は、画像形成層を設ける側の紙
    基質上にバインダーを含む塗被組成物から成る塗被層が
    塗被されたものである請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10、11、12、13、14、15また
    は16記載の画像材料用支持体。
  18. 【請求項18】 バインダーが水溶性ポリマー、親水性
    コロイド、ポリマーラテックスまたはそれらの混合物で
    ある請求項17記載の画像材料用支持体。
  19. 【請求項19】 塗被組成物が、顔料を含むものである
    請求項17または18記載の画像材料用支持体。
  20. 【請求項20】 塗被層は、塗被組成物の塗被量が2g/
    m2(乾燥固形分量)以上のものである請求項17、18
    または19記載の画像材料用支持体。
  21. 【請求項21】 塗被層は、塗被組成物の塗被量が5g/
    m2(乾燥固形分量)以上のものである請求項20記載の
    画像材料用支持体。
  22. 【請求項22】 紙基質は、画像形成層を設ける側の紙
    基質面または塗被層面が熱カレンダー処理されたもので
    ある請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
    0、11、12、13、14、15、16、17、1
    8、19、20または21記載の画像材料支持体。
  23. 【請求項23】 熱カレンダー処理が、熱ソフトカレン
    ダー処理である請求項22記載の画像材料用支持体。
  24. 【請求項24】 紙基質は、塗被層が加熱された鏡面ド
    ラムまたはグロスカレンダーに圧接して高平滑仕上げさ
    れた塗被紙である請求項17、18、19、20または
    21記載の画像材料用支持体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008522052A (ja) * 2004-11-30 2008-06-26 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. インクジェット画像支持媒体のためのシステム及び方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008522052A (ja) * 2004-11-30 2008-06-26 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. インクジェット画像支持媒体のためのシステム及び方法
US7906218B2 (en) 2004-11-30 2011-03-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. System and a method for inkjet image supporting medium

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