JP2000080215A - 押出し成形体の製造方法および押出し成形体。 - Google Patents
押出し成形体の製造方法および押出し成形体。Info
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Abstract
した場合に、ゲルが生成しにくく、成形機腐食などを起
こし難い、押出し成形体の製造方法および押出し成形
体、並びにそれらに適したオレフイン重合体組成物を提
供すること。 【解決手段】 オレフィン重合体に対してアルミニウム
を5ないし200ppm含むアルミニウム含有オレフィ
ン重合体と、該オレフィン重合体に対して0〜1000
ppm以下のフェノール系安定剤および50〜2000
ppmのリン系安定剤よりなるオレフィン重合体組成物
を、260〜360℃の温度で押出し成形する押出し成
形体の製造方法および押出し成形体、ならびにそれらに
適したオレフィン重合体組成物。
Description
いてゲルが発生しにくい押出し成形体の製造方法および
押出し成形体、並びにそれらに適したオレフイン重合体
組成物に関する。
度ポリエチレンに代表されるポリオレフインは、射出成
型品、押し出し成型品などの幅広い用途に用いられてい
る。たとえば、ポリエチレンのフィルム形成能を利用し
て、紙、板紙、セロハン等の基材上に溶融して押出し、
被覆することは広く行なわれており、これを用いた食品
用容器、包装材料、剥離紙、印刷用紙、写真用支持体等
の樹脂被覆紙はよく知られている。
融点(例えば、低密度ポリエチレンの融点は100℃〜
120℃付近、高密度ポリエチレンの融点は120℃〜
135℃付近)より高い温度で行なわれるが、通常は2
30℃以下といった比較的低温で行われる(「ポリエチ
レン」合成樹脂工業技術 5、p193誠文堂新光社 196
0年 参照)。 特に紙などの基材に溶融したポリエチ
レン系樹脂(ethylenepolymers)を押出して被覆する
(押出被覆成形)場合は、Tダイ法による溶融押出しに
よって薄膜塗布を行なうために、融点よりもかなり高い
温度、例えば300℃付近で行なう必要がある。ポリエ
チレン系樹脂に対して300℃付近での押出加工という
のは、温度は加工適性面からは適度な温度である。しか
しながら、分子レベルでは活性化を促進させる範囲であ
るので、実際の長時間加工操業では、溶融ポリエチレン
系樹脂の押出機中の流動変化等の要因により、分子中の
不飽和結合や側鎖状の炭素付近でラジカルが発生しやす
い状態となる。その結果、ラジカルが連鎖反応して橋か
け反応を起し、フィルムとなって押出された時にゲル状
の欠陥となって現れることがしばしばある。このゲルは
樹脂被覆紙表面の突起となるため、外観を損ない、機能
的にも色々障害の原因になると報告されている(特開平
6−255040号)。
は樹脂層にゲルが存在すると、その部分の印刷不良や基
紙との接着不良による剥離等が起こるので問題であり、
剥離紙ではゲルの存在が樹脂層上へのシリコ−ン等の離
型剤塗布工程での品質不良を招く場合が多いとされてい
る。特に、写真用支持体の場合においては、ゲルの存在
そのものが写真画像としての質を低下させたり、乳剤塗
布時の障害により正常な写真画像を形成できないために
写真印画紙としての商品価値を失ってしまうことが多い
として、ゲル防止対策が課題として指摘されている。
ようなゲルの発生を防止する方法として、押出し加工温
度を下げて操作する方法が提案されているが、ポリオレ
フィンと紙との接着性が低下するという問題があった。
特徴的用途に適合させるため、従来行われているよりも
高い温度で成形を試みたところ、成形体にゲルが発生
し、成形体の商品価値が損なわれるという困難に直面し
た。オレフィン重合体には、成形機の腐食を防ぐために
通常配合されるハドロタルサイトのような無機塩や、そ
の他の原因に起因してアルミニウムが含まれていること
がある。本発明らは、このアルミニウムが含まれるオレ
フィン重合体を、高温で押出し成形するにあたり、加工
時の安定性向上のために耐熱安定剤を用いるとゲルが多
く発生するという困難に直面した。本発明者らは、耐熱
安定剤の存在下においてさえもゲルが発生するという問
題に直面したのである。特にフィルムの成形にとってゲ
ルの多発は致命的であるので、本発明らは、ゲル防止と
いう課題の解決に注力した。その結果、高温における成
形では、生じるオレフィン重合体のゲルの出現におい
て、従来有効とされてきた耐熱安定剤が予想外の挙動を
示すことに気付いた。すなわち、比較的低い温度の成形
で有効とされている添加剤の組合せが、高温での成形で
はむしろより多くのゲルの発生を促進することがあるこ
とが判った。
おける成形においては、アルミニウムが存在すると、広
く知られている耐熱安定剤であるフェノール系安定剤を
使用して高温で成形した場合、予想に反してゲルが生成
することを見出した。本発明者らは、高温における成形
においては、ゲルの生成にアルミニウム及びフェノール
系安定剤が何らかの役割を果たしているものと推定して
いる。
い高温での成形において、ゲルの発生を低く抑えるとい
う新たな課題を見出し、その課題の解決を目指した結果
本発明に到達した。
成が少ないオレフィン重合体組成物を得るためには、ア
ルミニウムの含有量と安定剤の組み合わせが重要である
ことを見出して本発明に至った。
した場合に、特に押出成形をした場合に、ゲルが生成し
にくく、成形機腐食などを起こし難い押出し成形体の製
造方法、および押出し成形体、並びにそれらに適したオ
レフイン重合体組成物を提供するものである。本発明
は、とくに紙などの基材上にポリエチレン系樹脂を押出
し被覆する場合にも、長時間連続成形時にゲルを低く抑
えることができる優れた発明を提供するものである。
合体に対してアルミニウムを5ないし200ppm含む
アルミニウム含有オレフィン重合体と、該オレフィン重
合体に対して0〜1000ppm以下のフェノール系安
定剤および50〜2000ppmのリン系安定剤とを、
260〜360℃の温度で押出し成形するオレフィン重
合体組成物の押出し成形体の製造方法が提供される。
ラミネート成形体であるのは、上記押出し成形体の製造
方法の好ましい態様である。
ロタルサイト類に由来するものである押出し成形体の製
造方法も、上記押出し成形体の製造方法の好ましい態様
である。
られる押出し成形体が提供される。
成形に適したオレフィン重合体組成物として、 オレフ
イン重合体に対して (A)アルミニウムを5〜200ppm、(B)フェノ
ール系安定剤を0〜1000ppm 及び(C)リン系
安定剤を50〜2000ppm含んでいる260〜36
0℃の温度での押出し成形に適したオレフイン重合体組
成物が提供される。
重合体に対して (A)アルミニウムを5〜200ppm、(B)フェノ
ール系安定剤を0〜1000ppm 及び(C)リン系
安定剤を50〜2000ppm含んでいるオレフイン重
合体組成物が、紙などの基材の上に押出しラミネートさ
れた押出しラミネート成形体が提供される。その他の、
本発明の具体的態様は以下の説明から明らかとなる。
明から明らかとなる。オレフィン重合体 本発明のオレフィン重合体としては、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1などの炭素数が2ないし4のα−オレ
フィンの単独重合体、または同オレフィンとコモノマー
ととの共重合体を挙げることができる。コモノマーして
は、エチレン、プロピレン、ブテンー1、ペンテンー
1、ヘキセンー1、4−メチルペンテンー1、オクテン
ー1などの炭素数2ないし20、好ましくは炭素数2な
いし8の他のα−オレフィンとの共重合体をあげること
ができる。コモノマーは、共重合体に対して、30モル
%以下、好ましくは10モル%以下の量で含まれている
ことが望ましい。
g/10分(ASTM D1238、190℃、2.16K
g)であることが好ましい。より好ましくは10ないし
50g/10分、さらに好ましくは10ないし30g/10分
である。オレフィン重合体としては、ポリエチレンが好
ましい。本発明では、ポリエチレンとは、エチレンの単
独重合体及び共重合体を含む語である。ポリエチレンと
しては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、リ
ニアー低密度ポリエチレン(LLDPE)などが好まし
く使用される。ポリエチレンとしては、エチレンの単独
重合体が特に好ましい。
って製造されうる。中でもポリエチレンは、固体状Ti
触媒媒、バナジウム系触媒、メタロセン系触媒などのチ
ーグラー型触媒を含めて従釆公知の触媒を用いて製造す
ることができる。ポリエチレンの密度は0.88ないし
0.97g/cm3であることが好ましく、0.91ないし
0.97g/cm3が更に好ましい。
えば触媒成分に起因してアルミニウムを含有しているこ
とがある。たとえば、オレフィン重合体の製造時の触媒
残渣などに起因して含まれることがある。また、オレフ
ィン重合体製造後に添加される添加剤に起因することも
ある。機器の腐食防止のために添加される添加剤として
用いられる無機塩にもアルミニウムが含まれていること
がある。例えば、触媒残渣に起因する成形機などの機器
の腐食を防ぐためアルミニウムを含む無機金属塩などが
用いられることが知られている(特公昭57−1913
3)。
ムを元素として5ないし200ppm含有するものであ
る。含有するアルミニウムの形態は問わない。通常化合
物の構成元素として存在する。
形機などの機器の腐食を防止するために添加剤が使用さ
れる。特に高温において成形する際には、添加剤の使用
が推奨される。好ましい添加剤としては、アルミニウム
を含む無機複合塩などの無機塩が好ましい。好ましい無
機塩として、下記化学式を有するような無機塩が使用さ
れる。したがって、本発明のオレフィン重合体組成物に
含まれるアルミニウムは、その一部または全部がアルミ
ニウムを含む無機塩として含まれていてもよい。このよ
うなアルミニウムを含む無機塩に属する好ましい化合物
として、ハイドロタルサイト類をあげることができる。
ハイドロタルサイト類としては、以下に例示するの天然
鉱物塩であるハイドロタルク石群、及び合成ハイドロタ
ルサイト類をあげることができる。中でも合成ハイドロ
タルサイト類がより好ましく使用される。
l,Cr,Fe) で示される含水炭酸塩鉱物。ハイドロタルク石群として
は、RがAlである化合物が好ましく、ハイドロタルサ
イト、マナセアイトなどを好ましい例として挙げること
ができる。 合成ハイドロタルサイト類 式 M1-xAlx(OH)2(An-)x/n・mH2O [式中、Mは、Mg、CaまたはZnの二価金属イオン
であり、An-はn価のアニオン、たとえばCl- 、Br
- 、I- 、NO3 2- 、ClO4 -、SO4 2- 、CO3 2- 、
SiO3 2- 、HPO4 2- 、HBO3 2- 、PO4 2- であ
り、xは、0<x<0.5 の条件を満足する数値であ
り、mは、0≦m≦2 の条件を満足する数値である]
粒径は、フィルム外観、強伸度あるいは成形性などに悪
影響を及ぼさない範囲であれば良く、とくに限定される
ものではないが、通常10μ以下、好ましくは5μ以
下、さらに好ましくは3μ以下である。
が組成物中にオレフィン重合体に対して5ないし200
ppm、好ましくは8ないし150ppm、より好まし
くは15ないし150ppm含まれていることが望まし
い。アルミニウムは、少なくとも一部または全部が上記
したようなハイドロタルサイトなどの無機塩の形で含ま
れているのが好ましい。アルミニウムの含量は、元素分
析法によって測定することができる。
従来から安定剤として使用されているフェノール系の安
定剤が特に限定されることなく用いられる。フェノール
系安定剤の具体的なものとしては、以下のような化合物
が用いられる。
ノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、2,6−ジシクロヘキシル−4−メチルフェノー
ル、2,6−ジ−t−アミル−4−メチルフェノール、
2,6−ジ−t−オクチル−4−n−プロピルフェノー
ル、2,6−ジシクロヘキシル−4−n−オクチルフェ
ノール、2−イソプロピル−4−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール、2−t−ブチル−2−エチル−6−t−
オクチルフェノール、2−イソブチル−4−エチル−6
−t−ヘキシルフェノール、2−シクロヘキシル−4−
n−ブチル−6−イソプロピルフェノール、dl−α−
トコフェロール、t−ブチルヒドロキノン、2,2’−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−チオビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’
−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシク
ロヘキシル)−p−クレゾール]、2,2’−エチリデ
ンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,
2’−ブチリデンビス(2−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール)、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−
2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフ
ェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6
−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン、トリエチレングリコール−ビス
[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオー
ル−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオジエチ
レンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメ
チレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエステル、
トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−
ブチルベンジル)イソシアヌレート、トリス(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌ
レート、トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシア
ヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジメチル
−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4
−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリ
アジン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t
−ブチルフェノール)テレフタレート、1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス
[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、2,2−ビス[4−(2−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナモイルオキシ))エトキシフェニル]プロパン、β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸ステアリルエステルなど。
−4−メチルフェノール、テトラキス[メチレン−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタン、β−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル
エステル、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、dl−α−トコ
フェロール、トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキ
シ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、トリ
ス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、
3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカンが好ましい。特に好
ましいものとして、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン、をあげることができる。これらのフェノ
ール系安定剤は、単独であるいは複数組み合わせて用い
ることができる。
ン重合体に対して0ないし1000ppm、好ましくは
0ないし800ppmである。特に好ましいのは、フェ
ノール系安定剤の含有量が0の場合である。しかしなが
ら本発明では、フェノール系安定剤を0を越えて100
0ppm、好ましくは50から800ppm含む場合で
あっても、以下に説明するリン系安定剤を用いること
で、長期耐熱性を保持したまま、上記のような問題が解
決される。
従来から安定剤として使用されているリン系の安定剤が
特に限定されることなく用いられる。リン系安定剤の具
体的なものとしては、以下のような化合物が用いられ
る。
ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチル−ジ
フェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタ
エリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)
−1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テト
ラ(C12ないしC15混合アルキル)−4,4’−イソプ
ロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラ(トリデ
シル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)ジホスファイト、トリス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(モノ・ジ混合ノニルフェニル)ホスフ
ァイト、水素化−4,4’−イソプロピリデンジフェノ
ールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビ
ス[4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)]・1,6−ヘキサンジオールジホ
スファイト、フェニル・4,4’−イソプロピリデンジ
フェノール・ペンタエリスリトールジホスファイト、ト
リス[4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチ
ルフェノール)]ホスファイト、フェニル・ジイソデシ
ルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、トリス(1,3−ジ−ステアロ
イルオキシイソプロピル)ホスファイト、4,4’−イ
ソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)・ジ
(ノニルフェニル)ホスファイト、9,10−ジ−ヒド
ロ−9−オキサ−9−オキサ−10−ホスファフェナン
スレン−10−オキサイド、ビス(2,4−ジ−t−ブ
チル−6−メチルフェニル)・エチルホスファイト、2
−[{2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチ
ルエチル)ジベンゾ(D,F)(1,3,2)−ジオキ
サホスフェフィン−6−イル}オキシ]−N,N−ビス
〔2−[{2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジ
メチルエチル)ジベンゾ(D,F)(1,3,2)−ジ
オキサホスフェフィン−6−イル}オキシ]エチル〕エ
タンアミンなど。
エリスリトールジホスファイトエステルは、下記一般式
(I)で示されるスピロ型ないし一般式(II)で示さ
れるケージ型のものも使用される。通常はこのようなホ
スファイトエステルを製造する方法から生じる経済的理
由のために両異性体の混合物が最も多く使用される。
炭素原子数1ないし9のアルキル基、特に分枝のあるア
ルキル基、なかでもtert−ブチル基が好ましく、ま
たフェニル基におけるその置換位置は2,4,6位が最
も好ましい。好適なホスファイトエステルは、ビス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イトなどであり、また炭素とリンとが直接結合した構造
を持つホスフォナイト、たとえばテトラキス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジ
ホスフォナイトなどの化合物も挙げられる。これらのう
ちで3価のリンを含む安定剤が好ましい。これらのリン
系安定剤は、単独であるいは組み合わせて用いることが
できる。
体に対して50ないし2000ppm、好ましくは50
ないし1000ppm、さらに好ましくは50ないし6
00ppm、なお好ましくは50ないし300ppmで
ある。フェノール安定剤の含有量(X)とリン系安定剤
の含有量(Y)の合計(X+Y)は、通常1000pp
m以下、好ましくは50ないし1000ppm以下、よ
り好ましくは50ないし600ppm、さらに好ましく
は50ないし300ppmであることが望ましい。さら
に、フェノール安定剤の含有量(X)の、リン系安定剤
の含有量(Y)に対する比(X/Y)が0以上3以下、
好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下、さらに
好ましくは1.1以下であることが望ましい。
0ppm≦X+Y≦1000ppmであって、かつ0≦
X/Y≦3を満たすとより好ましい組成物が提供され
る。これらX+YおよびX/Yの値として、それぞれの
より好ましい値で置き換えることもできる。
ル安定剤の含有量(X)及びリン系安定剤の含有量
(Y)との合計(Z+X+Y)は、2000ppm以下
であることが好ましく、より好ましくは55ないし10
00ppmで、さらに好ましくは55ないし800で、
なお好ましく55ないし300ppmである。
びリン系安定剤の含有量(Y)との合計は、アルミニウ
ムの含有量(Z)に対する比(X+Y/Z)として、
0.1ないし10であることが好ましく、2ないし8が
より好ましく、2ないし7であることがさらに好まし
い。
ル系安定剤の含有量が、上記のような範囲内にあると、
オレフィン重合体組成物を高温で成形する時に発生する
ゲルの数を低く抑えることができるという効果におい
て、より好ましい結果が得られる。また、得られるフィ
ルムの色相及び異物などにより影響を受ける外観を良好
に保つことができる。さらにオレフィン重合体の耐熱
性、耐老化性などの安定性の向上効果が高く、また安定
剤の費用が廉価に抑えられる。
合体組成物の好ましい態様を例示すると、オレフイン重
合体が、オレフイン重合体に対して (A)アルミニウムを5ないし200ppm、(B)フ
ェノール系安定剤を0ないし1000ppm 及び
(C)リン系安定剤を50ないし2000ppm含んで
いることを特徴とするオレフィン重合体組成物である。
(X)とリン系安定剤の含有量(Y)が 50ppm≦X+Y≦1000ppm 0≦X/Y≦3 の関係にある上記が好ましい結果を与える。
で、アルミニウムの一部または全部が、アルミニウムを
含む無機塩として含まれているオレフィン重合体組成物
が好ましい態様の一例である。さらに、これらのオレフ
ィン重合体組成物において、アルミニウムを含む無機塩
がハイドロタルサイト類であるオレフィン重合体組成物
はより好ましい態様である。
オレフィン重合体のMFRが10ないし50g/10分
であるオレフィン重合体組成物が好ましい。また、オレ
フィン重合体がポリエチレンであるオレフィン重合体組
成物はより好ましい。さらには、ポリエチレンの密度が
0.88ないし0.97であるオレフィン重合体組成物
はさらに好ましい。上記したオレフィン重合体組成物
は、いずれも押出成形用に好適のオレフィン重合体組成
物である。
好適である。例えば、インフレーションフィルム成形、
Tダイ成形などのフィルム成形に好適である。また、他
のフィルムまたは他の素材に積層するラミネート成形、
中でも特に共押出、押出被覆などの押出ラミネート成形
にも有用である。
きる。たとえば、オレフィン重合体とフェノール系安定
剤及びリン系安定剤、並びに他の添加剤を混合し、溶融
混練後押出機にて成形用ペレットとし、該ペレットを成
形機に供給して所望の成形を行うことができる。その過
程で、混合用としてヘンシェルミキサーなどを、混練用
としてバンバリーミキサー、ロールミル、ニーダなどを
選択使用することができる。
限がなく、一時に添加配合することも、段階的に分けて
添加することもできる。添加場所として成形機を選ぶこ
ともできる。
が、成形機出口のダイを選択することにより望みの成形
品が得られる。
および製品種類は特に限定されないが、具体的にはシー
ト、フィルム、パイプ、ホース、紙被覆や電線被覆など
の被覆体、などが挙げられ、特にシート、フィルム、被
覆体ととして好適に使用することができる。
形することが可能である。たとえば、単軸スクリュー押
出機、混練押出機、ラム押出機、ギヤ押出機などを用
い、溶融したオレフィン重合体組成物をTダイやリング
ダイから押出すことにより成形することができる。
組成物と他の単体もしくは多層フィルムなどの基材を押
出ラミネートする方法。この方法には共押出と押出被覆
がある。(2)本発明の組成物と他の単体もしくは多層
フィルムなどの基材をドライラミネートして積層する方
法。(3)本発明の組成物のフィルムを、他の単体もし
くは多層フィルムなどの基材を熱融着して積層する方
法。(4)本発明の組成物と、他の単体もしくは多層フ
ィルムなどの基材をホットメルトで積層する方法等の加
工法がある。
ト、例えば共押出または押出し被覆、成形を行うと、フ
ィルムもしくは樹脂の表面を特別に処理することなく良
好な接着が得られるという顕著な効果が認められる。
押出ラミネーションにより、基材に良好に接着した押出
しラミネート成形体を得ることができる。
た成形温度よりも高い温度でをいい、たとえば260℃
ないし360℃をあげることができ、好ましい温度は2
80℃ないし360℃、より好ましくは300℃ないし
330℃である。本発明でいう成形温度は、成形機のダ
イの出口における樹脂温度をさす。
した以外本発明の目的を損なわない範囲で他の添加剤、
例えば紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、顔料、顔料分
散剤、染料、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング
剤、充填剤等各種の配合剤を配合することが可能であ
る。
材としては、紙、セロファンなどが挙げられるが、特に
紙が好ましい。本発明の押出しラミネート成形体は、基
材上にラミネートされた樹脂部にゲルが少ないため、食
器用容器、包装材料、剥離紙、印刷用紙、写真用支持体
として用いるのに好適であり、特に写真用支持体として
好ましく用いられる。本発明のポリオレフイン組成物
は、耐熱性にすぐれ、成形機腐食などを起こしにくく、
しかも高温で成形した場合に、ゲルの発生が少なく、そ
の結果製品の外観が良好である。本発明のポリオレフイ
ン組成物は特に押出成形に有用である。
説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限さ
れるものではない。
レンホモポリマーに、トリス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)ホスファイト(イルガフォス168TM、チバ
ガイギー社製)600ppm、およぴ合成ハイドロタル
サイト(DHT−4A、協和化学社製)800ppmを添加
し、へンシェルミキサーにて混合した.この混合物を、
押出機にて樹脂温度210℃で溶融混練し、押出してペレ
ットとした。得られたペレットのアルミニウム含量を元
素分析法により測定した。得られたペレットを用いて、
以下の成形装置及び成形条件で押出量が38g/min
となるようにTダイ成形を行った。得られるフィルムの
厚みが20〜30μmとなるように冷却ロールの回転数
を調節した。
(L/D=26) ダイス:田中鉄工製コートハンガ一タイプTダイ(幅15
0mm X ダイリップ1mm) 〈成形条件〉 設定温度:Cl/C2/C3/H/A/D=180/250/320/320
/320/320〔℃] 樹脂温度:310〜315℃ スクリーンメッシュ:60/80/100/100/80/60 スクリュー回転数:60rpm(38g/min、γ=33.3se
c-1)
し始めてから5分後の巻き取りロール上のフィルムか
ら、巾10cmで引き取り方向の長さ10mの試験片を
切り取り、目視によって試験片中の直径0.2mm以上
のゲル状物の数をゲルの数として計測した。この操作を
5分毎に、溶融樹脂がTダイより流出し始めてから55
分後の計測まで合計11回行った。下記式で得られた値
をゲル増加率と名づけて比較に用いた。 ゲル増加率=(11回計測の合計ゲル数/5分後計測の
ゲル数) ゲルの発生し易い樹脂では、この値が大きくなる。結果
を表1に示した。
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト)6
00ppmに代えて、ポリエチレンに対してテトラキス
[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]メタン(イルガノッ
クス1010TM、チバガイギ−社製)300ppm及び2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール300pp
m使用するほかは同様にしてTダイ成形し、ゲル増加率
を測定した。結果を表1に示した。
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト60
0ppmに代えて、ポリエチレンに対して2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノール300ppm及びト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト
300ppmを使用し、合成ハイドロタルサイトの量を
500ppmとする他は同様にしてTダイ成形し、ゲル
増加率を測定した。結果を表1に示した。
5g/10分のポリエチレン(エチレン単独重合体)に
対して、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイト200ppm、およぴ合成ハイドロタルサイ
ト500ppmを添加し、へンシェルミキサーにて混
合、配合した.得られた混合物を実施例1と同様にし
て、ペレットとした。得られたペレットのアルミニウム
含量を元素分析法により測定した。得られたペレットを
Tダイ成形してゲル増加率を測定した。結果を表1に示
した。
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト60
0ppmに代えて、ポリエチレンに対して2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノール200ppmを使用
し、合成ハイドロタルサイト500ppmを添加するほ
かは同様にしてTダイ成形し、ゲル増加率を測定した。
結果を表1に示した。
ホモポリマーの代わりに、密度0.92、MFR20g
/10minのエチレン・4−メチル−1−ペンテン共
重合体を用い、合成ハイドロタルサイトを500ppm
添加したこと以外は実施例3と同様に行った。結果を表
1に示す。
ホモポリマーの代わりに、密度0.92、MFR20g
/10minのエチレン・4−メチル−1−ペンテン共
重合体を用い、合成ハイドロタルサイトを500ppm
添加したこと以外は比較例2と同様に行った。結果を表
1に示す。
ホモポリマーの代わりに、密度0.89、MFR20g
/10minのエチレン・1−ブテン共重合体を用い、
合成ハイドロタルサイトを500ppm添加したこと以
外は実施例3と同様に行った。結果を表1に示す。
ホモポリマーの代わりに、密度0.89、MFR20g
/10minのエチレン・1−ブテン共重合体を用い、
合成ハイドロタルサイトを500ppm添加したこと以
外は比較例2と同様に行った。結果を表1に示す。
Claims (8)
- 【請求項1】オレフィン重合体に対してアルミニウムを
5ないし200ppm含むアルミニウム含有オレフィン
重合体と、該オレフィン重合体に対して0〜1000p
pm以下のフェノール系安定剤および50〜2000p
pmのリン系安定剤とを、260〜360℃の温度で押
出し成形することを特徴とするオレフィン重合体組成物
の押出し成形体の製造方法。 - 【請求項2】押出し成形体が、基材との押出しラミネー
ト成形体である、請求項1に記載の押出し成形体の製造
方法。 - 【請求項3】基材との押出しラミネート成形体が、紙と
のラミネート成形体であることを特徴とする請求項2に
記載の押出し成形体の製造方法。 - 【請求項4】アルミニウムの一部または全部が、ハイド
ロタルサイト類に由来するものである請求項1に記載の
押出し成形体の製造方法。 - 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の方法に
より得られる押出し成形体。 - 【請求項6】オレフイン重合体に対して (A)アルミニウムを5〜200ppm、 (B)フェノール系安定剤を0〜1000ppm 及び (C)リン系安定剤を50〜2000ppm含んでいる
260〜360℃の温度での押出し成形に適したオレフ
イン重合体組成物。 - 【請求項7】オレフイン重合体に対して (A)アルミニウムを5〜200ppm、 (B)フェノール系安定剤を0〜1000ppm 及び (C)リン系安定剤を50〜2000ppm含んでいる
オレフイン重合体組成物が、基材の上に押出しラミネー
トされた押出しラミネート成形体。 - 【請求項8】基材が紙である、請求項7に記載の押出し
ラミネート成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19320099A JP4156135B2 (ja) | 1998-07-08 | 1999-07-07 | 押出し成形体の製造方法および押出し成形体。 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-193395 | 1998-07-08 | ||
JP19339598 | 1998-07-08 | ||
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Publications (2)
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JP2000080215A true JP2000080215A (ja) | 2000-03-21 |
JP4156135B2 JP4156135B2 (ja) | 2008-09-24 |
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ID=26507751
Family Applications (1)
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JP19320099A Expired - Lifetime JP4156135B2 (ja) | 1998-07-08 | 1999-07-07 | 押出し成形体の製造方法および押出し成形体。 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002069247A (ja) * | 2000-08-30 | 2002-03-08 | Sumitomo Chem Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂組成物及びそれからなるフィルム |
JP2008094909A (ja) * | 2006-10-10 | 2008-04-24 | Mitsui Chemicals Inc | 4−メチル−1−ペンテン系重合体離型フィルム |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61113631A (ja) * | 1984-11-07 | 1986-05-31 | Adeka Argus Chem Co Ltd | ポリオレフイン樹脂組成物 |
JPH0651450A (ja) * | 1992-03-27 | 1994-02-25 | Fuji Photo Film Co Ltd | 感光材料用紙材およびその製造方法 |
JPH0711009A (ja) * | 1993-03-29 | 1995-01-13 | General Electric Co <Ge> | 改良された溶融押出し法 |
JPH09160180A (ja) * | 1995-12-08 | 1997-06-20 | Fuji Photo Film Co Ltd | 完全遮光性写真感光材料用包装材料とこれを用いた写真感光材料用遮光袋 |
-
1999
- 1999-07-07 JP JP19320099A patent/JP4156135B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
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