JPH11258733A - 感光性材料入り遮光性容器及び感光性材料用緩衝性シート - Google Patents

感光性材料入り遮光性容器及び感光性材料用緩衝性シート

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JPH11258733A
JPH11258733A JP10078476A JP7847698A JPH11258733A JP H11258733 A JPH11258733 A JP H11258733A JP 10078476 A JP10078476 A JP 10078476A JP 7847698 A JP7847698 A JP 7847698A JP H11258733 A JPH11258733 A JP H11258733A
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JP
Japan
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sheet
photosensitive material
synthetic resin
light
shielding container
Prior art date
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Pending
Application number
JP10078476A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Osanai
博行 小山内
Yoshihiro Nishiyama
義弘 西山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 シート状感光性材料の劣化を引き起こしにく
いものにする。 【解決手段】 シート状感光性材料を遮光性容器に収容
するために用いる緩衝性シート(当て紙)として、両面
がポリエチレン等の合成樹脂により被覆されたパルプ製
シートを用いる。両面が合成樹脂層で被覆されたパルプ
製シートの合成樹脂層が、厚さ35から65μmのポリ
エチレンである。両面が合成樹脂層で被覆されたパルプ
製シートの合成樹脂層は低い透湿性、吸湿性を示し、か
つ加工が容易に行える合成樹脂からなることが望まし
く、ポリエチレン(高密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン)、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂か
ら選ばれ、低密度ポリエチレンは加工性が良く、安価で
あり合成樹脂層の材料として好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用印画紙、感
光性印刷版等の感光性材料と緩衝性シート(当て紙とも
いう)とを重ねて収容している遮光性容器、並びに感光
性材料を遮光性容器に収容する際に感光性材料と重ねて
用いられる緩衝性シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シート状感光性材料を複数枚重ね
た積層体を遮光性容器に収容する際には、感光性材料の
遮光性容器の挿入、輸送、保管時また、遮光性容器から
の取り出し時などでの感光性材料の折れや感光面の傷つ
きなどを防止するために、この感光性材料を複数枚重ね
た積層体の少なくとも一方の表面側に緩衝性シートを重
ねて遮光性容器に収容している(例えば、特開昭64−
56436号公報に記載されている)。
【0003】シート状の感光性材料を収容した遮光性容
器の断面図の例を第1図に示す。第1図において、複数
枚重ねられたシート状感光性材料1a、1bの積層体
は、上下双方(或いは上下の一方)に緩衝作用をもたら
す緩衝性シート2a、2bが重ねて合わされ、遮光性容
器3に収容され輸送、保管等されている。従来より、こ
の緩衝性シートには安価で、加工性に優れ、強い剛度を
もつパルプ製シートが用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、パルプ製シー
トは吸湿性が高いため、高湿度な雰囲気下で保管してい
たパルプ製シートはシート中の含水率が高くなるという
問題があった。この含水率の高いパルプ製シートを感光
性材料の緩衝性シートとして用いると、輸送、保管中
に、緩衝性シートに含まれている水分が蒸発、飛散し、
感光性材料に含まれる銀化合物や染料と反応するという
問題点を有していた。例えば、写真用印画紙を、含水率
の高い緩衝性シートと重ねて遮光性容器に収容し保管し
た場合、この写真用印画紙を用いて現像すると色むらが
発生するため、得られる写真画像の画質が低下しやすい
という問題があった。
【0005】このような、緩衝性シート中の水分の影響
について、特開平3−36545号公報では、感光性印
刷版の梱包方法として、緩衝性シート(この公報では当
てボールと名付けている)の含水率を8%以下に制限す
ることよって感光性の劣化を抑制することができると記
されている。
【0006】緩衝性シートの水分の除去方法としては、
例えば温風乾燥器で乾燥する方法が考えられる。しか
し、この場合、乾燥後に緩衝性シートに水分が再付着す
るのを防ぐため、乾燥、冷却後直ちに感光性材料と緩衝
性シートを遮光性容器に収容することが必要であり、ま
た乾燥前の緩衝性シートは保管状態によっては含水率に
むらがあり、乾燥条件を同一にしていても、水分むらが
発生するなどの問題があった。また、乾燥工程が必要と
なるため、作業工程の煩雑化、コストアップにつながっ
ていた。
【0007】従って、本発明の目的は、シート状感光性
材料を複数枚重ね合わせた積層体が、その少なくとも一
方の表面側に、緩衝性シートを重ねた状態で遮光性容器
に収容された状態で長期間保管しても色むらのない感光
性材料を提供することにある。また本発明は、シート状
感光性材料を複数枚重ね合わせた積層体を遮光性容器に
収容する際、その積層体の少なくとも一方の表面側に重
ねて感光性材料に緩衝作用をもたらす緩衝性シートであ
って、水分の蒸発、飛散が少なくかつ、乾燥工程を省略
できる緩衝性シートを提供することをもその目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、透湿度、吸
湿性の低い合成樹脂フィルムでパルプ製シートの両面を
被覆することによって、安価で、外気からの水分の付着
を少なくし、また遮光性容器に緩衝性シートとして収容
された後は、水分の蒸発、飛散が少なく、感光性材料を
劣化させることがないことを見出した。
【0009】従って、本発明は、シート状感光性材料を
複数枚重ね合わせた積層体が、その少なくとも一方の表
面側に、緩衝性シートを重ねた状態で遮光性容器に収容
されていて、該緩衝性シートの両面が合成樹脂層で被覆
されたパルプ製シートであることを特徴とする感光性材
料入り遮光性容器にある。また、本発明は、シート状感
光性材料を複数枚重ね合わせた積層体を遮光性容器に収
容する際、その積層体の少なくとも一方の表面側に重ね
て感光性材料に緩衝作用をもたらす緩衝性シートであっ
て、両面が合成樹脂層で被覆されたパルプ製シートであ
ることを特徴とする感光性材料用緩衝性シートである。
【0010】本発明の両面が合成樹脂層で被覆されたパ
ルプ製シートの合成樹脂層は低い透湿性、吸湿性を示
し、かつ加工が容易に行える合成樹脂からなることが望
ましく、ポリエチレン(例えば、高密度ポリエチレン及
び、低密度ポリエチレン)、ポリプロピレンなどのポリ
オレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステル系樹脂から選ばれ、低密度ポリエチレンは
加工性が良く、安価であり合成樹脂層の材料として好ま
しい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の緩衝性シートの代表的な
構成を示す断面図を第2図に示す。本発明の緩衝性シー
トはパルプ製シート層5と合成樹脂層4,6の三層構造
を有しており、合成樹脂のコーティング加工は押出ラミ
ネーション、共押出ラミネーション、ドライラミネーシ
ョン、ウェットラミネーション、或いはキャスティング
法などにより行われる。パルプ製シートと合成樹脂層の
接着性、生産性、コストなどの観点からラミネーション
法により製造されることが望ましく、特に押出ラミネー
ションは接着剤を必要としないなどの点から望ましい。
【0012】ラミネーションに用いられる接着剤として
は、エチレンアクリル酸エステル、ポリエチレン、エチ
レンビニルエステル、熱可塑性ポリウレタン、アイモノ
マー(イオノマー)等が広く用いられているが、感光性
材料に影響を与えないものであれば特に規制はない。ま
たコーティング方法としては、グラビアロールコーティ
ング、リバースロールコーティング、ディップコーティ
ング、ドクターブレード、エアーナイフコーティングな
どが挙げられる。
【0013】また、本発明に用いられるパルプ製シート
層5は、通常の感光性材料用の緩衝用シートと用いられ
るパルプ製シートであれば特に規制はなく、例えば、木
材化学パルプ、砕木パルプ、わらパルプ、故紙、共損紙
などを主原料としたいわゆる板紙などが用いられる。板
紙は、一層すきでも多層すきでも良く、サイズ材、紙力
増強剤、耐水化剤、コート剤等を適時添加しても良い。
【0014】合成樹脂層4,6はそれぞれ単層、積層で
も良い。また、合成樹脂層4と6は同一の樹脂であって
も、それぞれ異なっていても良い。
【0015】板紙に低密度ポリエチレンをラミネートす
る場合では、板紙の坪量には特に制限はないが180〜
800g/m2 の範囲で選ばれる。またポリエチレン層
の厚さは35〜100μmが好ましく、35〜60μm
がより望ましい。35μm以下では水分の蒸発、飛散の
抑制が不足することがあり、感光性材料の水分の影響を
完全に抑制することができず、また60μm以上ではラ
ミネーションの作業性が低下し、100μm以上では、
更に困難になるためである。
【0016】本発明における感光性材料の例としては、
写真用印画紙、感光性印刷版、X線写真フィルム、CR
T画像記録用感光材料、リスフィルム、カットフィル
ム、PS版感光性樹脂フィルム及びレーザー記録用感光
材料などが挙げられる。
【0017】本発明における遮光性容器は、プラスチッ
ク材料に遮光性を付与して製造されたものが好ましくプ
ラスチック材料としては、ポリエチレンやポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフテレ
ートなどのポリエステル樹脂がコスト、加工性等から好
ましく用いられる。また、ポリオレフィン樹脂とポリエ
ステル樹脂とを組み合わせた複合材料を用いることもで
きる。更に、プラスチック材料と紙とを組み合わせた複
合材料を用いることができる。遮光性は、金属、黒色染
料または顔料をプラスチック材料に分散、蒸着、塗布す
ることによって得られる。例えば、プラスチック材料表
面にアルミニウム箔を蒸着したり、カーボンブラックを
塗布することことより遮光性が得られる。
【0018】
【実施例】(1)緩衝性シートの作成 [実施例1〜4]四枚の坪量500g/m2 の板紙を含
水率が12%になるよう恒温恒湿槽に入れて含水率の調
整を行なった。こうして含水率が調整された板紙のそれ
ぞれの両面に押出ラミネーションにより、厚さ35、4
0、50、60μmの低密度ポリエチレン被覆層を形成
した。次いで、この表面樹脂被覆した板紙を所定の大き
さに裁断し、緩衝性シートを得た。
【0019】[比較例]坪量500g/m2 の板紙を実
施例と同様にして、含水率が12%になるように調整し
た。こうして含水率を調整された板紙を所定の大きさに
裁断して緩衝性シートを得た。
【0020】(2)評価 富士写真フィルム株式会社製カラー用印画紙(商品名:
SUPER FA9、光沢面45.7cm×56.0c
m)20枚を重ね合わせて、第1図に示したように重ね
合わせた印画紙積層体の上下の表面に緩衝性シートを重
ねて配置し、これを遮光袋(遮光性ポリエチレンフィル
ム/アルミニウム蒸着ポリイミドフィルム/クラフト紙
の順に貼合わせたものを、遮光性ポリエチレンフィルム
側を内側にして袋状にしたもの)に収容し、開封口を二
重に折り畳み、粘着テープで封印した。この印画紙入り
遮光袋を50℃の恒温槽に10日保存した。
【0021】(3)評価結果 遮光袋から緩衝性シート及び印画紙を取り出し、緩衝性
シートと感光面が接触していた印画紙をグレー色に露
光、現像し、その印画像を目視観察し写真性能を評価し
た。その結果を下記の第1表に記載する。なお、ここで
の写真性能の良とは印画紙面の色調が均一なグレー色を
示しているもの、そして不良とは印画紙面のグレー色調
にむらがあるものを表す。
【0022】
【表1】 第1表 ─────────────────────────── 緩衝性シート P.E.厚さ(μm) 写真性能 ─────────────────────────── 実施例1 35 良 実施例2 40 良 実施例3 50 良 実施例4 60 良 ─────────────────────────── 比較例 − 不良 ──────────────────────────
【0023】第1表の結果から、比較例の12%の含水
率の板紙をそのまま緩衝性シートとして使用した印画紙
は写真性能が劣化しているのに対して、板紙をポリエチ
レン被覆した本発明における緩衝性シートを使用した場
合は、印画紙は写真性能の劣化がないことがわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明の両面が合成樹脂で被覆されたパ
ルプ製シートを緩衝性シートと感光性材料と重ね合わせ
て遮光性容器に収容することにより、色むらが発生しに
くい感光性材料を提供することができる。更には感光性
材料用の緩衝性シートの乾燥工程を省略することがで
き、作業工程の簡素化が図られ、コスト低減等の効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状の感光性材料を収容した遮光性容器の
断面図である。
【図2】本発明にかかる緩衝性シートの断面図である。
【符号の説明】
1a、1b シート状感光性材料 2a、2b 緩衝性シート 3 遮光性容器 4、6 合成樹脂層 5 パルプ製シート層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状感光性材料を複数枚重ね合わせ
    た積層体が、その少なくとも一方の表面側に緩衝性シー
    トを重ねた状態で遮光性容器に収容されており、該緩衝
    性シートの両面が合成樹脂層で被覆されたパルプ製シー
    トであることを特徴とする感光性材料入り遮光性容器。
  2. 【請求項2】 両面が合成樹脂層で被覆されたパルプ製
    シートの合成樹脂層が、厚さ35から65μmのポリエ
    チレンであることを特徴とする請求項1記載の感光性材
    料入り遮光性容器。
  3. 【請求項3】 シート状感光性材料を複数枚重ね合わせ
    た積層体を、遮光性容器に収容する際、その積層体の少
    なくとも一方の表面側に重ねて感光性材料に緩衝作用を
    もたらす緩衝性シートであって、両面が合成樹脂層で被
    覆されたパルプ製シートであることを特徴とする感光性
    材料用緩衝性シート。
  4. 【請求項4】 両面が合成樹脂層で被覆されたパルプ製
    シートの合成樹脂層が、厚さ35から65μmのポリエ
    チレンであることを特徴とする請求項3記載の感光性材
    料用緩衝性シート。
JP10078476A 1998-03-11 1998-03-11 感光性材料入り遮光性容器及び感光性材料用緩衝性シート Pending JPH11258733A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1628156A1 (en) 2004-08-12 2006-02-22 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. Method of manufacture of photosensitive material packaging body and photosensitive material packaging body
CN103760746A (zh) * 2014-01-08 2014-04-30 西安近代化学研究所 一种抗爆x光射线摄相底片盒

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