JP4192692B2 - 包装材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内容物を真空包装する為の包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、包装分野において、各種の内容物の機能や保存性を向上させる為に真空包装の形態が多く実施されており、これらの真空包装に使用されている包装材料としては、高分子フィルムからなる基材層にアルミニウム箔、エチレン・ビニルアルコールフィルムなどからなるガスバリア層、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層を積層したフレキシブルな包装材料が多く使用されている。前記構成の包装材料を用いて、固くて突起部を有する内容物を包装し、真空包装した場合、図3に示すように、ヒートシール部(21a、21b)を有する袋(21)の表面が凹凸状になって商品価値が低下したり、あるいは流通工程中に内容物(30)の突起部の上の包装材料表面が擦れて傷ついたり、時には破れてピンホールが発生してしまう等の問題を生じていた。これらの問題を解決する為に内袋と外袋を有する二重袋用の包装材料が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−156530号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記提案されている包装材料からなる二重袋に固くて突起部を有する内容物を真空包装した場合、外袋の表面は平坦になっていても、内袋の表面は凹凸状になるので、内容物の突起部の部分が破れてピンホールが発生することが多かった。
【0005】
本発明の課題は、固くて突起部を有する内容物を真空包装した場合でも、内容物の突起部が袋の表面にそのまま凸部として現出することがなく、ピンホール等の発生が無くて保存性の良い包装材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は、片面が単層若しくは多層のフィルムからなる基材層であり、前記基材層の一方の面に接着剤層を介して紙層、ガスバリア層、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層を積層した積層体からなり、前記シーラント層を内側にして真空包装することを特徴とする真空包装用の包装材料である。
【0008】
【作用】
本発明によれば、紙層が包装材料の基材層の上の最外面に積層されているか、あるいは、紙層が基材層とガスバリア層との中間に積層されているので、固くて突起部を有する内容物を真空包装し、真空度を上げた場合でも、紙層が剛性を有しているので、内容物の突起部が袋表面にそのまま凸部として現出することが無く、突起部の上が破れてピンホールが発生し難いので、良好な保存性を保持する。また、この包装材料を真空断熱材等に使用した場合でも、紙層がある為に断熱効果が向上する。また、紙層があるので形状保持性も優れる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の包装材料を実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0010】
図1(a)は本発明の一実施例の包装材料の側断面図であり、包装材料(10)は厚み方向に順に、紙層(4)、接着剤層(5)、基材層(1)、接着剤層(6)、ガスバリア層(2)、接着剤層(7)、シーラント層(3)が積層されており、(b)は他の実施例の包装材料の側断面図であり、包装材料(11)は厚み方向の順に、基材層(1)、接着剤層(5)、紙層(4)、接着剤層(6)、ガスバリア層(2)、接着剤層(7)、シーラント層(3)が積層されている。
【0011】
前記基材層(1)は、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)、二軸延伸ポリエステルフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ナイロンフィルム(ONYフィルム)等の単層フィルム又はこれらが積層された多層フィルムが好ましい。各々のフィルムの厚みは、OPPフィルムが20〜40μm、PETフィルムが6〜25μm、ONYフィルムが15〜25μmの範囲のものが利用できる。
【0012】
前記ガスバリア層(2)としては、ガスバリア性を有するものであれば、特に限定しないが、例えば、アルミニウム金属、酸化アルミニウム又は酸化珪素などを蒸着した蒸着ポリエステルフィルム、エチレン・ビニルアルコールフィルム、アルミニウム箔等が使用できる。
【0013】
前記基材層(1)とガスバリア層(2)との積層方法は公知のドライラミネーション法で積層し、接着剤層(6)にはポリウレタン系接着剤を使用し、塗布量は1〜5g/m2 (乾燥状態)である。
【0014】
前記シーラント層(3)はポリオレフィン系樹脂からなっており、樹脂の種類としては、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂などのエチレン系樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、ポリプロピレン−α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂などの選択が可能である。
【0015】
前記シーラント層(3)の積層方法は、前記のいずれかの樹脂を用いて溶融押出ラミネーション法で積層しても良いし、あるいは前記樹脂からなるフィルムを用いてドライラミネーション法で積層しても良く、接着剤層(7)には、一般的にポリウレタン系接着剤を使用し、塗布量は1〜5g/m2(乾燥状態)である。
【0016】
前記紙層(4)としては、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、純白ロール紙などの洋紙が使用でき、紙の坪量は50〜350g/m2 のものが使用可能である。
【0017】
前記紙層(4)と他の層との積層方法は、公知のドライラミネーション法、ポリエチレン樹脂などの接着性樹脂を用いたサンドイッチラミネーション法、ウェットラミネーション法のいずれの方法でも良く、前記ドライラミネーション法あるいはサンドイッチラミネーション法の場合は接着剤層(5)及び(6)にはポリウレタン系接着剤を使用し、塗布方法としてはグラビアコート法等で塗布し、塗布量は1〜5g/m2(乾燥状態)である。一方、ウェットラミネーション法の場合は、接着剤層(5)及び(6)にはエチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂等を主成分とするエマルジョン系用接着剤を使用し、塗布方法としてはロールコート法等で塗布し、塗布量は3〜6g/m2(乾燥状態)である。
【0018】
図2は本発明の一実施例の包装材料を用いて、内容物を真空包装した時の説明図であり、ヒートシール部(20a、20b)を有する袋(20)に固くて突起部を有する内容物(30)が真空包装されている。袋(20)は包装材料(10)からなっており、最外面に紙層(4)を有し、剛性があるので、内容物(30)の突起部が袋(20)の表面にそのまま凸部として現出せず、袋(20)の表面はほぼ平坦になっている。従って、内容物の突起部の部分が破れてピンホールが発生することが少ない。
【0019】
【実施例】
本発明の包装材料を具体的な実施例を挙げて更に説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0020】
〈実施例1〉
基材層(1)として、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムを使用し、ドライラミネート機で、前記二軸延伸ナイロンフィルムの一方の面に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(5)を介して坪量50g/m2 の純白ロール紙からなる紙層(4)を積層し、他方の面に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(6)を介して厚さ6μmのアルミニウム箔からなるガスバリア層(2)を積層し、その上に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(7)を介してシーラント層(3)として密度0.912g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を厚さ50μmになるように溶融押出して積層し、本発明の包装材料を得た。
【0021】
〈実施例2〉
基材層(1)として、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムを使用し、ドライラミネート機で、前記二軸延伸ナイロンフィルムの一方の面に塗布量2g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(5)を介して密度912g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を厚さ15μmになるように溶融押出した直後に、その上に坪量50g/m2 の純白ロール紙からなる紙層(4)を積層し、二軸延伸ナイロンフィルムの他方の面に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(6)を介して厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムに厚さ50nmの酸化珪素薄膜を蒸着した蒸着フィルムからなるガスバリア層(2)を積層し、その上に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(7)を介してシーラント層(3)として密度0.912g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる厚さ50μmのフィルムを積層し、本発明の包装材料を得た。
【0022】
〈実施例3〉
基材層(1)として、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルムを使用し、ドライラミネート機で、前記二軸延伸ナイロンフィルムの一方の面に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(5)を介して坪量50g/m2 の純白ロール紙からなる紙層(4)を積層し、その上に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(6)を介して厚さ6μmのアルミニウム箔からなるガスバリア層(2)を積層し、その上に塗布量3g/m2 (乾燥状態)のポリウレタン系接着剤からなる接着剤層(7)を介してシーラント層(3)として密度0.912g/cm3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を厚さ50μmになるように溶融押出して積層し、本発明の包装材料を得た。
【0023】
〈比較例1〉
紙層を積層しなかった以外は、実施例1と同様にして比較用の包装材料を得た。
【0024】
〈評価〉
実施例1〜3及び比較例1の包装材料を用いて、内寸法で幅300mm×長さ200mmの三方シール袋を作成し、その袋の中に米を充填し、真空度4Paの条件で真空包装した。その時の袋の表面状態を外観検査した。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1の結果から、実施例1〜3の包装材料を用いた袋は表面がほぼ平坦になっており、ピンホールが発生し難く、一方比較例1の包装材料を用いた袋は米の突起部がそのまま袋の表面に凸部として現出しており、ピンホールが発生し易い。
【0027】
【発明の効果】
本発明の包装材料は、単層若しくは多層のフィルムからなる基材層の一方の面に紙層を積層し、他方の面にガスバリア層、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層を積層した積層体、あるいは、単層若しくは多層のフィルムからなる基材層の一方の面に紙層、ガスバリア層、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層を積層した積層体からなっているので、この包装材料を用いて固くて突起部を有する内容物を真空包装し、真空度を上げた場合でも、内容物の突起部が袋の表面にそのまま凸部として現出することがなく、袋が破れてピンホールが発生し難い。従って、この包装材料を使用すれば内容物を長期に保存できる。また、この包装材料を真空断熱材などに使用した場合でも断熱効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例の包装材料の側断面図であり、(b)は他の実施例の包装材料の側断面図である。
【図2】本発明の包装材料からなる袋に内容物を真空包装した時の説明図である。
【図3】従来の包装材料からなる袋に内容物を真空包装した時の説明図である。
【符号の説明】
1,1′…基材層
2,2′…ガスバリア層
3,3′…シーラント層
4…紙層
5,6,7…接着剤層
10,11…包装材料
20,21…袋
20a,20b,21a,21b…ヒートシール部
30…内容物
Claims (1)
- 片面が単層若しくは多層のフィルムからなる基材層であり、前記基材層の一方の面に接着剤層を介して紙層、ガスバリア層、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層を積層した積層体からなり、前記シーラント層を内側にして真空包装することを特徴とする真空包装用の包装材料。
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