JPH064815B2 - 溶融塗装用ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

溶融塗装用ポリエステル系樹脂組成物

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JPH064815B2
JPH064815B2 JP55171284A JP17128480A JPH064815B2 JP H064815 B2 JPH064815 B2 JP H064815B2 JP 55171284 A JP55171284 A JP 55171284A JP 17128480 A JP17128480 A JP 17128480A JP H064815 B2 JPH064815 B2 JP H064815B2
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titanate
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bis
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正忠 福島
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気絶縁塗料として好適な溶融塗装用ポリエス
テル系樹脂組成物に関する。
従来よりマグネットワイヤその他の物品の絶縁塗料とし
て多用されているポリエステル系絶縁塗料は、ポリエス
テル系樹脂をクレゾール、キシレノール等のフェノール
系溶剤に溶解させた組成となっている。
近時このような溶剤による環境汚染の問題を回避し、併
せて塗布焼付回数を減らして生産性を向上させるため、
使用する溶剤の量を少なくし、塗装槽を加温して粘度を
低く保って塗装を行なう溶融塗装方式が採用されるよう
になってきている。
而して溶融塗装用ポリエステル系樹脂組成物は、通常テ
レフタル酸で代表される芳香族ジカルボン酸を主成分と
する多価カルボン酸と、多価アルコールとをエステル交
換反応させ、更に重縮合させて得られるポリエステル樹
脂またはこのポリエステル樹脂の一部をイミド分で変性
したポリエステルイミド樹脂に、重合触媒を加え、必要
により少量の溶剤を加えた組成となっている。
この重合触媒としては、従来より一般的にチタンアルコ
キシド類、具体的にはテトラブチルチタネート(TB
T)やテトライソプロピルチタネート(TPT)等が使
用されている。しかしこれらの重合触媒を添加するに際
して、溶融塗装方式では溶液の粘度が室温で1000ポ
イズ以上になるため均一に配合できず、そのため加熱し
て低粘度にして混合する必要があるが、その結果溶液の
一部又は全体にゲル化が起こり、目的とする電気絶縁用
塗料が得られなくなる欠点があった。またこの方式では
塗料が加熱されて塗布されるので、従来の重合触媒の配
合された塗料では重合反応が進行して増粘が激しく、部
分的ないし全体的にゲル化が起こり、電線等の製造が困
難なものとなっていた。このような欠点を解消するため
例えばチタンアルコシドと低重合度ポリエステル樹脂を
反応させたものを添加したり、チタングリコールキレー
トを加えた後150℃以上の温度で長時間加熱したりす
ることも検討されたが、ワニスの合成に時間がかかりす
ぎるという難点があった。
本発明者らはこのような難点を解消するため鋭意研究を
進めた結果、一般式 (但し式中Rはアルキル基、Xはアシル基又はアルキル
ベンゼンスルホニル基又はジアルキルパイロホスフェー
ト基、Yはジアルキルホスファイト基、X′はジアルキ
ルパイロホスフェート基、Aはメチレン基又はカルボニ
ル基)で表わされるチタネート化合物が溶融塗装用組成
物の触媒として最適であることを見い出した。すなわち
これらは150℃以上の高温のみならず比較的低温にお
いても添加することができ、しかも非常に短時間で均一
な溶液となり、又その溶液は高温でも安定であってなん
ら粘度変化することがないのである。
本発明はこのような背景のもとになされたものであっ
て、多価カルボン酸あるいはその誘導体と多価アルコー
ルとを重縮合させて得られるポリエステル樹脂あるいは
ポリエステルイミド樹脂を70%以上とするポリエステル
系樹脂組成物に、一般式 (但し式中Rはアルキル基、Xはアシル基又はアルキル
ベンゼンスルホニル基又はジアルキルパイロホスフェー
ト基、Yはジアルキルホスファイト基、X′はジアルキ
ルパイロホスフェート基、Aはメチレン基又はカルボニ
ル基) で表わされるチタネート化合物の1種又は2種以上を混
合した溶融塗装用ポリエステル系樹脂組成物に関する。
本発明に用いられるポリエステル樹脂は、従来から電気
絶縁材料として広く用いられているもので、多価カルボ
ン酸と多価アルコールとを必要に応じてナフテン酸鉛、
酢酸鉛等の公知の触媒の存在下でエステル交換反応さ
せ、更に重縮合させて得られる。このような多価カルボ
ン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等
があり、又これらの無水物やジメチルエステル、ジエチ
ルエステル等の低級アルキルエステル、クロライド等の
ハライドがある。多価アルコールとしてはエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、グリセリン、ジグリセ
リン、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、
トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート(以下
THEICと略称する)等がある。
又ポリエステルイミド樹脂を製造するには、多価カルボ
ン酸あるいは多価アルコールの1種又は2種以上とし
て、5員環のイミド基を含有するイミドカルボン酸やイ
ミドアルコールを用いるのが最も好ましい。例えばイミ
ド環を含有するジカルボン酸は、トリメリット酸無水物
等のトリカルボン酸無水物2モルと第1級ジアミン1モ
ルを反応させて得られる。このようなジアミンとして
は、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン、ビスアミノプロピル(テトラオキサスピロ)ウ
ンデカン(以下ATUと略称する)等がある。
本発明においては上述したポリエステル系樹脂をそのま
まあるいはジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル、クレゾール、キ
シレノール、ソルベントナフサ、N−メチル−ピロリド
ン等の溶媒に溶解させて使用する。なお溶媒の量は30
%以下とする。
本発明に使用するチタネート化合物は、ゴム・プラスチ
ックに充填する無機化合物の表面改質処理剤として市販
されているもので、分子中に無機物と結合する部分と有
機物に親和する部分をあわせもつチタネートカップリン
グ剤であるが、本発明のような高濃度型ポリエステル系
塗料の硬化触媒として使用されたことは今だかつてな
い。そしてこのようなチタネートカップリング剤は一般
で表わされ、たとえばRはイソプロピル、ブチル、ヘキ
シル等、Xはイソステアロイル、ステアリル、パルミチ
ル、ドデシルベンゼンスルホニル、オクチルベンゼンス
ルホニル、ジオクチルパイロホスフェート、ジノニルパ
イロホスフェート、Yはジトリデシルホスファイト、ジ
ドテシルホスファイト、X′はジオクチルパイロホスフ
ェート、ジノニルパイロホスフェート等であり、特にイ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタ
ネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファ
イト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシル
ホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリル
オキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホ
スファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)オキシアセテートチタネート、トリス(ジオク
チルパイロホスフェート)エチレンチタネート等がその
安定性から好ましい。又その添加量は樹脂100重量部
に対して0.3〜6重量部が適切で、これより少ないと
効果がなく、これより多いと得られる焼付塗膜の可撓性
がそこなわれるので好ましくない。このチタン化合物は
ポリエステル系樹脂組成物の温度が150℃以上の高温
のみならず比較的低温でも直接添加でき、溶液は非常に
短時間で均一になる。又その状態で長時間ゲル化せず安
定である。
次に実施例について説明する。
〔実施例1〕 テレフタル酸ジメチル970g(5モル)、エチレング
リコール465g(7.5モル)、グリセリン230g
(2.5モル)、ナフテン酸鉛21gを混合し加熱溶融
後、220℃に5時間で昇温させ、反応副生物のメタノ
ールを連続的に系外に留出させエステル交換反応を終え
た。次に減圧下220℃にて3時間で過剰のエチレング
リコール233g(3.75モル)を留去させた後、ク
レゾールを加えて反応を止めしばらく冷却し170℃に
てテトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)
チタネートを30g加えて充分かくはんした。均一な溶
液になるまで約5分要した。この樹脂溶液の不揮発分は
80%(220℃×90分)で、粘度は150℃におい
て5ポイズであった。
〔実施例2〕 実施例1と同様にして得られた反応生成物を170℃ま
で冷却しテトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート20gを添加した。この樹脂溶液の不揮
発分は80%(220℃×90分)で、粘度は150℃
において5ポイズであった。
〔比較例1〕 実施例1のテトライソプロピルビス(ジオクチルホスフ
ァイト)チタネートの代りにテトラブチルチタネート
(チタン含有量13.7%)10gを内温170℃で加
えたところ全体がゲル化した。
〔比較例2〕 比較例1でテトラブチルチタネート10gを70〜80
℃で約2時間かけて加え混合した。
〔実施例3〕 テレフタール酸ジメチル388g(2モル)、エチレン
グリコール124g(2モル)及びグリセリン92g
(1モル)を3の三つ口フラスコに入れナフテン酸鉛
8gを触媒としてエステル交換反応を行ない、反応によ
って生じたメタノールは連続的に系外に取り出した。1
40〜230℃で約5時間反応させ、メタノールが留出
しなくなったら、180℃でジアミノジフェニルメタン
198g(1モル)、トリメリット酸無水物384g
(2モル)を添加した。その後180〜220℃で4時
間反応し樹脂が透明になり、反応留出水が出なくなった
らクレゾール250gで反応を止め、内温180℃でイ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート10gを加
え攪拌混合してポリエステルイミド樹脂溶液を得た。混
合に要した時間は約5分間であった。
この樹脂溶液の不揮発分は80%(220℃×90分)
で粘度は150℃で10ポイズであった。
〔比較例3〕 実施例2でイソプロピルトリイソステアロイルチタネー
トをテトラブチルチタネート10gにかえて内温70〜
80℃で約1時間かけて添加した。
上記実施例1〜3と比較例2及び3による樹脂組成物の
粘度変化及びこれらを炉長6mの縦型焼付炉を用い、第
1表の条件で1.0mmφの銅線上に溶融塗装して得られ
た絶縁電線の特性は第1表の通りであった。
表からも明らかなように本願発明に係るポリエステル系
樹脂組成物は高温において粘度変化がなく、得られる塗
膜の外観は優れたものであった。又特性も従来の溶剤型
塗料から得られるものと遜色なく、作業性、環境面から
もその工業的価値は大きいものであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多価カルボン酸あるいはその誘導体と多価
    アルコールとを重縮合させて得られるポリエステル樹脂
    あるいはポリエステルイミド樹脂を70%以上とするポ
    リエステル系樹脂組成物に、次の一般式から選ばれた1
    種又は2種以上のチタネート化合物を混合したことを特
    徴とする溶融塗装用ポリエステル系樹脂組成物。 (但し式中Rはアルキル基、Xはアシル基又はアルキル
    ベンゼンスルホニル基又はジアルキルパイロホスフェー
    ト基、Yはジアルキルホスファイト基、X′はジアルキ
    ルパイロホスフェート基、Aはメチレン基又はカルボニ
    ル基を表わす。)
  2. 【請求項2】チタネート化合物はイソプロピルトリイソ
    ステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベ
    ンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジ
    オクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソ
    プロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、
    テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタ
    ネート、テトラ(2、2−ジアリルオキシメチル−1−
    ブチル)ビス(ジートリデシル)ホスファイトチタネー
    ト、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセ
    テートチタネート、トリス(ジオクチルパイロホスフェ
    ート)エチレンチタネートから選ばれた1種又は2種以
    上である特許請求の範囲第1項記載の溶融塗装用ポリエ
    ステル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】チタネート化合物は樹脂100重量部に対
    し0.3〜6重量部である特許請求の範囲第1項又は第
    2項記載の溶融塗装用ポリエステル系樹脂組成物。
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JPS55129460A (en) * 1979-02-14 1980-10-07 Gen Electric Electric wire enamel

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