JPH07220526A - エナメル線 - Google Patents

エナメル線

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JPH07220526A
JPH07220526A JP7005664A JP566495A JPH07220526A JP H07220526 A JPH07220526 A JP H07220526A JP 7005664 A JP7005664 A JP 7005664A JP 566495 A JP566495 A JP 566495A JP H07220526 A JPH07220526 A JP H07220526A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外観が良好で、機械的特性、耐熱性、耐冷媒
性および電気絶縁特性に優れたエナメル線を提供する。 【構成】 ポリイソシアネート化合物、三塩基酸無水
物、二塩基酸およびラクタムを反応させた後、さらに三
塩基酸無水物を反応させて得られる分子鎖中にアミド結
合とイミド結合とを有するアミドイミドオリゴマを合成
し、これにイミド酸形成成分またはイミド酸、酸成分お
よびアルコール成分を反応させて得られる耐熱性樹脂を
電気導体上に塗布焼付けてなるエナメル線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性樹脂を用いたエナ
メル線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エナメル線の被膜形成物として種
々の樹脂が知られているが、近年電気機器の小型軽量
化、高性能化に伴い、エナメル線の耐熱性、耐摩耗性、
耐熱衝撃性および耐冷媒性等を一層向上させることが要
求されている。
【0003】現在最も使用されている樹脂は、テレフタ
ル酸ポリエステル系樹脂およびポリエステルイミド系樹
脂である。テレフタル酸ポリエステル系樹脂は耐摩耗
性、耐熱衝撃性および耐熱性に劣り、ポリエステルイミ
ド系樹脂はこれらの性質においてはポリエステル系樹脂
よりも優れているが、耐冷媒性およびクレージング性に
おいて十分とはいえないものである。
【0004】さらにポリアミドイミド系樹脂およびポリ
イミド系樹脂も知られているが、これらの樹脂は高価で
あり、またその取扱いも煩雑であるため、汎用性に欠
け、一部の特殊な用途に使用されているにすぎない。さ
らにアミド基およびイミド基を有する二塩基酸をポリエ
ステルの酸成分とするポリアミドイミドエステル系樹脂
を主成分とする樹脂組成物も知られている(例えば特公
昭45−13597号、特公昭45−18316号、特
公昭46−5089号、特公昭47−26116号、特
公昭51−7689号および特公昭51−15859号
公報等)が、これら樹脂からなる被膜形成物はある程度
の性能は発揮するものの、その機械的特性、耐熱性、特
に耐冷媒性において不十分なものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の欠点を除去し、外観が良好で、機械的特性、耐熱
性、耐冷媒性および電気絶縁特性に優れたエナメル線を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、特定のアミドイミドオリゴマを分子鎖中に導入
して得られる樹脂が前記目的を達成することを見出して
本発明に到達した。
【0007】本発明はポリイソシアネート化合物、三塩
基酸無水物、二塩基酸およびラクタムを反応させた後、
さらに三塩基酸無水物を反応させて得られる分子鎖中に
アミド結合とイミド結合とを有するアミドイミドオリゴ
マを合成し、これにイミド酸形成成分またはイミド酸、
酸成分およびアルコール成分を反応させて得られる耐熱
性樹脂を電気導体上に塗布焼付けてなるエナメル線に関
する。
【0008】本発明に用いられるアミドイミドオリゴマ
は、ポリイソシアネート化合物、三塩基酸無水物、二塩
基酸およびラクタムを、クレゾール、フェノール、N−
メチルピロリドン等の極性溶媒中で160〜240℃、
好ましくは190〜220℃で反応させた後、さらに三
塩基酸無水物を反応させることにより得られる。極性溶
媒としては、フェノール系溶剤、特にクレゾールが好ま
しい。
【0009】ポリイソシアネート化合物としては、脂肪
族、脂環式および芳香族のポリイソシアネート化合物が
用いられるが、例えばトリレンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネートが好ましい。またイソシアネート化合物
の一部に、イソシアヌレート環含有ポリイソシアネート
を用いることもでき、例えばトリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、イ
ソフォロンジイソシアネート等のジイソシアネートの三
量化反応により得られるイソシアヌレート環含有ポリイ
ソシアネートも用いることができる。
【0010】三塩基酸無水物としては、例えば無水トリ
メリット酸、ブタントリカルボン酸無水物等が用いら
れ、無水トリメリット酸が好ましい。
【0011】二塩基酸としては、例えばテレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシン酸等が
用いられるが、芳香族二塩基酸が好ましい。
【0012】ラクタムとしては、β−プロピオラクタ
ム、γ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カ
プロラクタムなどが用いられるが、ε−カプロラクタム
が好ましい。ラクタムの使用量は、エナメル線の外観お
よび耐熱性の点からイソシアネート当量の5〜60当量
%が好ましく、10〜50当量%が特に好ましい。この
際ラクタムは1モルを2当量として考える。
【0013】またポリイソシアネート化合物、三塩基酸
無水物、二塩基酸およびラクタムを反応させる際のイソ
シアネート基に対するカルボキシル基の配合当量比は、
好ましくは0.8〜1.2、より好ましくは0.9〜
1.1である。0.8よりも小さいと耐熱性が劣る傾向
があり、1.2を超えると樹脂溶液に濁りを生じる傾向
がある。さらに、二段目に反応させる三塩基酸無水物の
カルボキシル基の配合当量比はイソシアネート基に対し
て0.1〜0.5が好ましい。0.1より小さいとエナ
メル線の外観が劣り、0.5を超えると耐熱性が劣る傾
向がある。最終的なイソシアネート基に対するカルボキ
シル基の配合当量比は0.8〜1.7が好ましく、1.
1〜1.5がより好ましい。なおこの場合は三塩基酸無
水物のカルボキシル基は三塩基酸無水物1モルを2当量
として考える。アミドイミドオリゴマの製造は、190
〜220℃で行うことが好ましい。
【0014】上記のようにして製造されたアミドイミド
オリゴマを、好ましくはフェノール、クレゾール等のフ
ェノール系溶剤中でイミド酸形成成分またはイミド酸、
酸成分およびアルコール成分とともに副生物を留出除去
しながら好ましくは200℃まで加熱反応させて耐熱性
樹脂を得る。
【0015】イミド酸形成成分は、2個の隣接カルボキ
シル基を有する三塩基酸無水物とジアミンとからなる。
これらの両成分は次式のように反応してイミド酸を形成
する。
【化1】 (式中Rは有機基、R′は芳香族基を意味する)本発明
においてはイミド酸形成成分のかわりに、上記の様に反
応させたイミド酸も使用可能である。前記式から明らか
なように、ジアミン1モルに対して三塩基酸無水物は、
約2モル、好ましくは正確に2モルが用いられる。
【0016】三塩基酸無水物としては、例えば無水トリ
メリット酸、ブタントリカルボン酸無水物等が用いら
れ、無水トリメリット酸が好ましい。
【0017】ジアミンとしては、例えばエチレンジアミ
ン、4,4′−メチレンジアニリン、4,4′−ジアミ
ノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、パラフェ
ニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、2,4−ト
リレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、メタキシ
レンジアミン等のジアミンが用いられ、4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニル
エーテルが好ましい。
【0018】酸成分としては、例えばテレフタル酸、イ
ソフタル酸、その誘導体であるジメチルテレフタレー
ト、ジメチルイソフタレート等が用いられる。
【0019】アルコール成分としては、通常2価以上の
アルコールが使用される。2価のアルコールとしては、
例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が用
いられ、3価以上のアルコールとしては、例えばグリセ
リン、トリメチロールプロパン、トリス−(2−ヒドロ
キシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトール
等が用いられる。耐熱性および耐摩耗性の点から全アル
コール成分のうち、50当量%以上は3価以上のアルコ
ールを使用することが好ましい。また耐クレージング性
の点からはグリセリンの使用が、耐熱性および耐冷媒性
の点からはトリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートの使用が特に好ましい。
【0020】イミド酸形成成分、酸成分およびアルコー
ル成分の反応量比は、アルコール過剰率が20〜100
%の範囲が好ましく、30〜70%の範囲がより好まし
い。
【0021】アミドイミドオリゴマにイミド酸形成成
分、酸成分およびアルコール成分を反応させるに際し、
加熱反応の条件は、実質的にイミド化反応、エステル化
反応、エステル交換等の反応が生じる条件であればよ
く、特に制限はない。通常は例えばテトラブチルチタネ
ート、酢酸鉛、ジブチル錫ジラウレート等のエステル化
触媒の微量の存在下に、120〜200℃の範囲で3〜
10時間で行われる。粘度に合わせてクレゾール等の溶
媒を追加して合成することもできる。
【0022】この際得られる耐熱性樹脂の耐熱衝撃性、
耐冷媒性、耐軟化性等からアミドイミドオリゴマを全樹
脂量の10〜70重量%として用いることが好ましく、
アミドイミドオリゴマを全樹脂量の20〜60重量%と
して用いることがより好ましい。
【0023】このようにして得られる耐熱性樹脂を、エ
ナメル線の製造を容易にするために適当な溶剤で希釈し
て耐熱性樹脂組成物が得られる。この際溶剤としては、
例えばフェノール、クレゾール、キシレノール等のフェ
ノール系溶剤が主として用いられ、さらにこれらの溶剤
に例えばトルエン、キシレン、ソルベントナフサ、石油
ナフサ、カルビトール類等の希釈溶剤を混合して用いる
こともできる。
【0024】得られる樹脂組成物には必要に応じて各種
の添加剤を加えることもできる。これらの添加剤として
は、例えば硬化性や硬化時の流動特性の改善のため添加
されるチタン系化合物や亜鉛系化合物が挙げられる。チ
タン系化合物としては、例えばテトライソプロピルチタ
ネート、テトラブチルチタネート、テトラヘキシルチタ
ネート等が、また亜鉛系化合物としては、例えばナフテ
ン酸亜鉛、オクテン酸亜鉛等が挙げられる。
【0025】これらの添加剤を耐熱性樹脂に対して0.
01〜10重量%の割合で加え、電気導体上に直接また
は他の絶縁被膜とともに塗布焼付けてエナメル線とされ
る。エナメル線の製造に際しては通常行われる条件が採
用され、特に制限はない。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 製造例1 温度計、窒素導入管、冷却管および撹拌機付き3リット
ルの四つ口フラスコに、クレゾール600g、カプロラ
クタム58.1g(1.03当量)および4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート428.0g(3.4
2当量)を配合し、160℃で1時間加熱した後、無水
トリメリット酸230.1g(2.40当量)およびイ
ソフタル酸85.2g(1.03当量)を配合し、21
0℃で6時間反応させた。次いでこの溶液にさらに無水
トリメリット酸98.6g(1.03当量)を配合し、
210℃で15時間反応させた後クレゾールを配合して
樹脂分30重量%の透明なアミドイミドオリゴマ(A)
を得た。このものの赤外吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、アミド基およびイミド基の吸収を示した。
【0027】製造例2 温度計、窒素導入管、冷却管および撹拌機付き3リット
ルの四つ口フラスコに、クレゾール600g、カプロラ
クタム39.5g(0.70当量)および4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート437.4g(3.5
0当量)を配合し、160℃で1時間加熱した後、無水
トリメリット酸235.1g(2.45当量)およびイ
ソフタル酸87.1g(1.05当量)を配合し、21
0℃で6時間反応させた。次いでこの溶液にさらに無水
トリメリット酸100.8g(1.05当量)を配合
し、210℃で15時間反応させた後、クレゾールを配
合して樹脂分30重量%の透明なアミドイミドオリゴマ
(B)を得た。このものの赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、アミド基およびイミド基の吸収を示した。
【0028】製造例3 製造例1と同様な3リットルの四つ口フラスコに、クレ
ゾール600gおよび4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート428.0g(3.42当量)を配合し、
160℃で1時間加熱した後、無水トリメリット酸23
0.1g(2.40当量)およびイソフタル酸85.2
g(1.03当量)を配合し、210℃で6時間反応さ
せた。次いでこの溶液にさらに無水トリメリット酸9
8.6g(1.03当量)を配合し、210℃で15時
間反応させた後、クレゾールを配合して樹脂分30重量
%の外観が微濁したアミドイミドオリゴマ(C)を得
た。このものの赤外吸収スペクトルを測定したところ、
アミド基およびイミド基の吸収を示した。
【0029】製造例4 温度計、窒素導入管、分留管および撹拌機付き3リット
ルの四つ口フラスコに、製造例1で製造したアミドイミ
ドオリゴマ(A)1092g(樹脂分327.6g)、
4,4′−ジアミノジフェニルメタン119g(1.2
0当量)、無水トリメリット酸230g(2.40当
量)、ジメチルテレフタレート175g(1.80当
量)、エチレングリコール28g(0.90当量)、ト
リス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート31
3g(3.60当量)およびテトラブチルチタネート
0.8gを配合し、留出物を除去しながら徐々に200
℃まで加温し、200℃で4時間反応させて透明で粘稠
な樹脂溶液を得た。この樹脂溶液にクレゾールを配合し
て樹脂分32重量%にし、さらに樹脂分の3重量%のテ
トラブチルチタネートおよび樹脂分の0.2重量%のナ
フテン酸亜鉛を添加して耐熱性樹脂組成物を得た。
【0030】製造例5 製造例4と同様な3リットルの四つ口フラスコに製造例
1で製造したアミドイミドオリゴマ(A)1281g
(樹脂分384.3g)、4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン88g(0.89当量)、無水トリメリット酸
171g(1.78当量)、ジメチルテレフタレート1
30g(1.34当量)、エチレングリコール16g
(0.52当量)、トリス−(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレート247g(2.84当量)およびテト
ラブチルチタネート0.7gを配合し、留出物を除去し
ながら徐々に200℃まで加温し、200℃で4時間反
応させて透明で粘稠な樹脂溶液を得た。この樹脂溶液に
クレゾールを配合して、樹脂分32重量%にし、さらに
樹脂分の5重量%のテトラブチルチタネートおよび樹脂
分の0.2重量%のナフテン酸亜鉛を添加して耐熱性樹
脂組成物を得た。
【0031】製造例6 製造例4と同様な3リットルの四つ口フラスコに製造例
2で製造したアミドイミドオリゴマ(B)1092g
(樹脂分327.6g)、4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン121g(1.22当量)、無水トリメリット
酸234g(2.44当量)、ジメチルテレフタレート
178g(1.84当量)、エチレングリコール36g
(1.16当量)、トリス−(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレート299g(3.44当量)およびテト
ラブチルチタネート0.7gを配合し、留出物を除去し
ながら、徐々に200℃まで加温し、200℃で4時間
反応させて、透明で粘稠な樹脂溶液を得た。この樹脂溶
液にクレゾールを配合して樹脂分32重量%にし、さら
に樹脂分の4重量%のテトラブチルチタネートおよび樹
脂分の0.2重量%のナフテン酸亜鉛を添加して耐熱性
樹脂組成物を得た。
【0032】比較例1 製造例4と同様な3リットルの四つ口フラスコに製造例
3で製造したアミドイミドオリゴマ(C)1092g
(樹脂分327.6g)、4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン121g(1.22当量)、無水トリメリット
酸234g(2.44当量)、ジメチルテレフタレート
178g(1.84当量)、エチレングリコール36g
(1.16当量)、トリス−(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレート299g(3.44当量)およびテト
ラブチルチタネート0.7gを配合し、留出物を除去し
ながら徐々に200℃まで加温し、200℃で4時間反
応させて微濁で粘稠な樹脂溶液を得た。この樹脂溶液に
クレゾールを配合して樹脂溶液32重量%にし、さらに
樹脂分の4重量%のテトラブチルチタネートおよび樹脂
分の0.2重量%のナフテン酸亜鉛を添加して、耐熱性
樹脂組成物を得た。
【0033】比較例2 製造例4と同様な3リットルの四つ口フラスコに、クレ
ゾール548g、4,4′−ジアミノジフェニルメタン
228g(2.30当量)、無水トリメリット酸442
g(4.60当量)、ジメチルテレフタレート335g
(3.45当量)、エチレングリコール103g(3.
32当量)、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート537g(6.17当量)およびテトラブチ
ルチタネート0.8gを配合し、留出物を除去しながら
徐々に200℃まで加温し、さらに200℃で4時間反
応させて透明で粘稠なポリエステルイミド樹脂溶液を得
た。この樹脂溶液にクレゾールを配合し、樹脂分32重
量%にし、さらに製造例4と同量のテトラブチルチタネ
ートおよびナフテン酸亜鉛を添加してポリエステルイミ
ド樹脂組成物を得た。
【0034】実施例 製造例4〜6および比較例1〜2で得られた耐熱性樹脂
組成物および樹脂組成物を用い、常法により直径1mmの
銅線に焼付けてエナメル線を得た。得られたエナメル線
の特性評価の結果を表1に示した。エナメル線の特性評
価の方法はポリエステルイミド銅線JIS C 321
4に準じて行った。表1の結果から、製造例4〜6によ
って得られる耐熱性樹脂組成物による場合には、ポリエ
ステルイミド樹脂組成物を用いる場合(比較例2)より
もエナメル線の外観が良好で、耐摩耗性、耐熱衝撃性お
よび耐冷媒性に優れていることが示される。またアミド
イミドオリゴマの合成に際してカプロラクタムを用いな
い場合(比較例1)には、エナメル線の外観が悪化し、
耐摩耗性および常態の絶縁破壊電圧も低下することが示
される。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明になるエナメル線は外観が良好
で、機械的特性、耐熱性、耐冷媒性および電気絶縁特性
に優れたエナメル線である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/25 PQY 175/04 PHN H01B 7/34 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート化合物、三塩基酸無
    水物、二塩基酸およびラクタムを反応させた後、さらに
    三塩基酸無水物を反応させて得られる分子鎖中にアミド
    結合とイミド結合とを有するアミドイミドオリゴマを合
    成し、これにイミド酸形成成分またはイミド酸、酸成分
    およびアルコール成分を反応させて得られる耐熱性樹脂
    を電気導体上に塗布焼付けてなるエナメル線。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100679369B1 (ko) * 2005-02-21 2007-02-05 엘에스전선 주식회사 에나멜 전선 피복도료 조성물 및 이를 이용한 에나멜 전선
JP2007217496A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Soken Chem & Eng Co Ltd Oh変性ポリアミドイミド樹脂及びその製造方法

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