JPH07316425A - エナメル線用ワニスおよびエナメル線 - Google Patents

エナメル線用ワニスおよびエナメル線

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JPH07316425A
JPH07316425A JP11318794A JP11318794A JPH07316425A JP H07316425 A JPH07316425 A JP H07316425A JP 11318794 A JP11318794 A JP 11318794A JP 11318794 A JP11318794 A JP 11318794A JP H07316425 A JPH07316425 A JP H07316425A
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JP
Japan
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varnish
enameled wire
acid
resin
wire
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JP11318794A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Iwasaki
努 岩崎
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NITSUSHIYOKU SUKENEKUTADEI KAGAKU KK
Nippon Shokubai Co Ltd
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NITSUSHIYOKU SUKENEKUTADEI KAGAKU KK
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エナメル線の機械的特性、耐熱性、可撓性、
耐冷媒性および電気絶縁特性などの特性バランスを維持
しつつ、電気導体との密着性および耐摩耗性を改善す
る。 【構成】 エナメル線用ワニスは、分子鎖中にイソシア
ヌレート結合を有するポリエステルイミド樹脂と、分子
内に式(1)で表される有機基を少なくとも1つ有する
トリアジン化合物とを含んでいる。 【化1】 また、エナメル線は、線状の電気導体と、電気導体上の
焼付けられたエナメル線用ワニスからなるワニス層とを
含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エナメル線用ワニスお
よびこれを用いたエナメル線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、汎用エナメル線用ワニスとし
て、ポリエステル樹脂を主成分とするワニスが、その電
気的、熱的および機械的な特性の良さから賞用されてい
る。近年、電気機器類の小型軽量化および高性能化に伴
い、エナメル線用ワニスに要求される性能も高くなって
おり、耐熱性に優れ、特性バランスの良いポリエステル
系樹脂として、ポリエステルイミド樹脂を使用したエナ
メル線用ワニスの需要が増加している。特に、ポリエス
テルイミド樹脂を構成するアルコール成分として、トリ
ス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(以下、
THEICと略す)を配合し、分子鎖中にイミド結合お
よびイソシアヌレート結合の両方を含有するイソシアヌ
レート系ポリエステルイミド樹脂(以下THEICエス
テルイミドと略す)を主成分としたエナメル線用ワニス
は、さらに一段と耐熱性、耐冷媒性にも優れることか
ら、自動車電装品、冷房機器の巻線材料として使用量が
急激に増加している。
【0003】他方、近年、電気機器類の組立工程におい
ては、機械による高速巻線作業が実施され始め、エナメ
ル線に対して伸長、摩耗、屈曲等の厳しいストレスが加
えられる様になっており、その度合いは次第に厳しくな
っている。従って、エナメル線被覆形成物に対して、導
体との高度な密着性、耐摩耗性が要求されているが、従
来のTHEICエステルイミドを含むエナメル線用ワニ
スの密着性は、要求に対して不十分であった。
【0004】THEICエステルイミドを含むエナメル
線用ワニスと導体との密着性を向上させる手段として、
特開昭61−44946号公報に、エナメル線用ワニス
にメラミンを配合することが開示されている。一方、樹
脂と金属、特に銅との密着を向上させる方法として、銅
張積層板の分野で、樹脂にチオール化合物を配合した
り、チオール化合物を使用した金属表面の処理が検討さ
れ、多くの論文が発表されている。エナメル線用ワニス
への応用例としては、特開平2−58567号公報およ
び特開平2−218722号公報に、モノチオール化合
物をエナメル線用ワニスに配合することが開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ワニスにメラミンを配
合する技術は、密着性に対する効果が十分ではなく、塗
料安定性についても欠点が有り、実用的でもなかった。
また、モノチオール化合物をワニスに配合する技術は、
導体との密着性、耐摩耗性の点でまだ十分なものではな
かった。
【0006】特に、耐クレージング性の観点から最近用
途が多くなっているTHEICエステルイミドを含むワ
ニスを下地にして、その上にポリアミドイミド系ワニス
による絶縁層を施して得られる多重被覆エナメル線で
は、THEICエステルイミドを含むワニスの皮膜が、
この上の固いポリアミドイミド層を支えなければなら
ず、より高度な密着性が要求されるが、従来技術は十分
なものではなかった。そのために、より優れた密着性を
有する皮膜層となるTHEICエステルイミドを含むワ
ニスの開発が待たれていた。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、エナメ
ル線の機械的特性、耐熱性、可撓性、耐冷媒性および電
気絶縁特性などの特性バランスを維持しつつ、電気導体
との密着性および耐摩耗性を改善することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のエナメル線用ワ
ニスは、分子鎖中にイソシアヌレート結合を有するポリ
エステルイミド樹脂と、分子内に式(1)で表される有
機基を少なくとも1つ有するトリアジン化合物とを含む
ものである。
【0009】
【化3】
【0010】前記トリアジン化合物としては、たとえ
ば、下記の一般式(2)で表されるトリアジン化合物が
好ましく、
【0011】
【化4】
【0012】(但し、R1 、R2 およびR3 は、水素原
子または第1級アミノ基を有する1価の有機残基であ
り、互いに同一であっても良く、異なっていても良い)
さらに、syn−トリアジン−2,4,6−トリチオー
ルが好ましい。前記トリアジン化合物の配合量は、トリ
アジン化合物の構造がいずれの場合であっても、エナメ
ル線用ワニス中の樹脂分の0.01〜0.2重量%が好
ましい。
【0013】また、本発明のエナメル線は、線状の電気
導体と、この電気導体上の焼付けられた前記エナメル線
用ワニスからなるワニス層とを含んでいる。エナメル線
は、前記ワニス層を覆うポリアミドイミド系ワニスの絶
縁層をさらに含んでいると好ましい。 ********** 以下に、本発明を詳しく説明する。
【0014】本発明に用いられる分子鎖中にイソシアヌ
レート結合を有するポリエステルイミド樹脂は、公知の
製造方法により調製したものを使用でき、市販の上記ポ
リエステルイミド樹脂を含むエナメル線用ワニスをその
まま使用することもできる。前記市販の樹脂としては、
例えば、日触スケネクタディ社製のアイソミッドや、ゼ
ネラルエレクトリック社製のイミデックス等が挙げられ
る。
【0015】公知の分子鎖中にイソシアヌレート結合を
有するポリエステルイミド樹脂の製造方法は、例えば、
米国特許第3,426,098号および特公昭45−3
3146号公報を始めとして多くの文献に開示されてい
る。すなわち、分子鎖中にイソシアヌレート結合を有す
るポリエステルイミド樹脂は、酸成分(A)と、イミド
酸形成成分(B)またはイミド酸(C)と、トリス(2
−ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートを含むアルコ
ール成分(D)とを反応させることにより得られる。ま
た、原料の配合組成によっては、反応系の粘度緩和の目
的で、反応溶媒として、有機溶剤の存在の有無が選択さ
れている。
【0016】酸成分(A)としては、例えば、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、それら
の誘導体であるジメチルテレフタレート、ジメチルイソ
フタレート、ジメチルナフタレート等が用いられる。ト
リメリット酸あるいはその無水物等のトリカルボン酸に
ついては、注意深く反応を制御すれば使用することもで
きる。
【0017】イミド酸形成成分(B)は、芳香族トリカ
ルボン酸またはその無水物と、芳香族ジアミンまたは芳
香族ジイソシアネートとからなり、両者の反応によって
イミド酸を生成する。芳香族トリカルボン酸またはその
無水物としては、例えば、トリメリット酸またはその無
水物、3,4,4’−ベンゾフェノントリカルボン酸無
水物、3,4,4’−ビフェニルトリカルボン酸無水物
等が挙げられる。その中でも、トリメリット酸またはそ
の無水物が汎用性が高いため最も好ましい。
【0018】芳香族ジアミンとしては、例えば、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4−ジアミノジ
フェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4’−ジアミノジフェニルシクロヘキサ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,4
−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン等
が挙げられる。その中でも、4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが
好ましく使用できる。
【0019】芳香族ジイソシアネートとしては、例え
ば、前記芳香族ジアミンより誘導されるジイソシアネー
トがある。その中でも、汎用性が高い4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタンより誘導されるジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネートが最も好ましく使用でき
る。イミド酸形成成分(B)の実質的な配合比率は、例
えば、芳香族ジアミンまたは芳香族ジイソシアネート1
モルに対し、トリメリット酸またはその無水物2モルで
あり、その配合比率が1:1.9〜1:2.1の範囲に
あっても良い。前者過剰の場合は一部アミド結合が生成
し、後者過剰の場合には、トリメリット酸またはその無
水物が3価カルボン酸として、アルコール成分と反応し
てトリエステルを形成する。
【0020】イミド酸形成成分(B)は、その各々の成
分をポリエステルイミド樹脂を合成する反応工程のいず
れの段階で混合しても良い。また、イミド酸形成成分
(B)に代えて、あらかじめ別途合成したイミド酸
(C)を使用することもできる。イミド酸(C)は、例
えば、クレゾール酸、N−メチルピロリドン等の溶剤中
で、2モルの芳香族トリカルボン酸またはその無水物
と、1モルの芳香族ジアミンまたは芳香族ジイソシアネ
ートとを、150〜220℃で反応させて得られる。芳
香族ジアミンを使用する場合は、ほぼ理論生成水の回収
時点で、加熱を停止、冷却して、反応物を大量のメタノ
ール中に投入して沈殿を生成させる。沈殿を乾燥、粉砕
してイミド酸(C)を得る。芳香族ジイソシアネートを
使用する場合は、炭酸ガスの発生が終了した時点で、加
熱を停止して、以下芳香族ジアミンと同様にしてイミド
酸(C)を得る。
【0021】トリス(2−ヒドロキシアルキル)イソシ
アヌレートを含むアルコール成分(D)は、トリス(2
−ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートが必須成分で
あり、他のアルコール成分を含んだものでも良い。トリ
ス(2−ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートとして
は、例えば、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート、トリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシア
ヌレート、トリス(2−ヒドロキシブチル)イソシアヌ
レート等が挙げられる。この中でも、トリス(2−ヒド
ロキシエチル)イソシアヌレートは、商業的に生産され
ている汎用品で入手し易く、しかも、耐熱性に優れるた
め好ましい。
【0022】上記の他のアルコール成分として、2価ア
ルコールまたは3価アルコールを配合するのが好まし
い。2価アルコールとしては、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、N,N’−ジヒドロキシアルキルヒダントイン
類、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等を使用で
きる。その中でも、エチレングリコールの使用するのが
好ましい。
【0023】3価アルコールとしては、例えば、グリセ
リン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、トリメリット酸1モルにアルキレングリコール3モ
ルを反応して得られるトリグリコールエステル等を使用
できる。4価以上のアルコール成分であるペンタエリス
リトール、ジグリセリン等も注意深く反応すれば、樹脂
合成は可能であるが、網状構造が大きくなり、可撓性の
悪化を招くため好ましい材料ではない。
【0024】3価以上のアルコール成分は、エナメル線
用ワニスの硬化特性に深く関連している。耐熱性、耐摩
耗性を向上させるためには、アルコール成分(D)中、
トリス(2−ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートを
含む3価以上のアルコール成分を30当量%以上配合す
るのが好ましく、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソ
シアヌレートを、20当量%以上配合するとさらに好ま
しい。
【0025】アルコール成分(D)中の水酸基(OH)
と、酸成分(A)と、イミド酸形成成分(B)またはイ
ミド酸(C)とに含まれているカルボキシル基(COO
H)との反応当量比OH/COOHは、1.2〜4.0
が好ましい。より好ましくは1.6〜2.5の範囲であ
る。分子鎖中にイソシアヌレート結合を有するポリエス
テルイミド樹脂を合成するに際の反応条件は、実質的に
イミド化、エステル化、エステル交換反応等の各反応が
生じる条件であればよい。通常は反応温度120〜25
0℃で、反応時間5〜30時間かけて行われる。反応操
作は、代表的なものとして、下記の〜が挙げられる
が、必ずしもこれらの反応操作に限定されない。
【0026】 酸成分(A)とアルコール成分(D)
とを反応させてポリエステルを合成してから、イミド酸
形成成分(B)またはイミド酸(C)を投入し反応させ
る方法。 有機溶剤中でイミド酸形成成分(B)を反応させて
イミド酸(C)とし、その後にアルコール成分(D)お
よび酸成分(A)を投入し反応させる方法。
【0027】 反応系の温度を上げながら全成分を順
番に投入し、反応させる方法。 上記反応を促進させるため、例えば、チタン酸エステ
ル、酢酸亜鉛、酢酸鉛、シュウ酸第1スズ等のエステル
化触媒またはエステル交換触媒を使用しても良い。反応
に際し、注意深く反応を進めれば溶媒を用いなくても良
いが、反応系の粘性の高い場合は溶媒として有機溶剤を
用いるのが良策である。反応溶媒として使用される有機
溶剤は、例えば、N−メチルピロリドン、クレゾール酸
等が好ましい。
【0028】この様にして得られた分子鎖中にイソシア
ヌレート結合を有するポリエステルイミド樹脂は、エナ
メル線用ワニスとするために、適当な有機溶剤で溶解、
希釈される。前記有機溶剤としては、前述した反応溶媒
として使用できるN−メチルピロリドン、クレゾール酸
以外に、m−クレゾール、p−クレゾール、フェノー
ル、キシレノール等を主溶剤として用いても良い。さら
に希釈用溶剤として、キシレン、ソルベントナフサ、石
油ナフサ、グリコールエーテル類、ベンジルアルコー
ル、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、グルタル
酸ジメチル等の1種または2種以上の混合物を、溶解
性、塗料安定性の許容する範囲で混合使用できる。
【0029】エナメル線用ワニスの皮膜形成時の流動特
性や硬化性の改善するために、例えば、チタン酸エステ
ル、有機酸金属塩等の硬化触媒が用いられるのが一般的
である。チタン酸エステルとしては、テトライソプロピ
ルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラクレジ
ルチタネート等が用いられ、有機酸の金属塩としてはナ
フテン酸亜鉛、オクテン酸亜鉛等が用いられる。
【0030】また、分子鎖中にイソシアヌレート結合を
有するポリエステルイミド樹脂は、耐熱性および耐冷媒
性に優れている。さらに、このポリエステルイミド樹脂
を含むエナメル線用ワニスの形成皮膜の諸特性、例え
ば、耐湿性、耐薬品性、耐溶剤性、耐摩耗性等の改善す
るために、所望に応じて様々の樹脂、化合物を改質剤と
して混合使用することができる。例えば、ポリイソシア
ネートゼネレータ、ポリアミド樹脂、ポリヒダントイン
樹脂、アルコキシ変性アミノ樹脂、フェノール系樹脂、
エポキシ樹脂等を使用しても良い。
【0031】本発明に用いられるトリアジン化合物は、
分子内に式(1)で表される有機基を少なくとも1つ有
するものである。本発明のエナメル線用ワニスは前記ト
リアジン化合物を含んでいる。このトリアジン化合物は
3つ以上の硫黄原子を含んでおり、トリアジン化合物中
の硫黄原子と銅等の電気導体の相互作用によって、エナ
メル線とした場合に電気導体との密着性が、従来と比較
して飛躍的に向上し、耐摩耗性も高い。また、他の特性
バランスについても、従来品と同等の性能を有する皮膜
を形成可能な、エナメル線用ワニスを得ることができ
る。
【0032】前記トリアジン化合物としては、式(1)
で表される有機基を少なくとも1つ有するものであれ
ば、特に制限はないが、前記有機基を1つまたは2つ有
するものが好ましい。前記有機基を1つ有するものとし
ては、一般式(2)で表される化合物がある。前記有機
基を2つ有するものとしては、一般式(2)で表される
トリアジン化合物2つが、直接または2価の有機基を介
して結合したものがある。中でも、一般式(2)で表さ
れる化合物がさらに好ましく使用される。
【0033】一般式(2)中、R1 、R2 およびR
3 は、水素原子または第1級アミノ基を有する1価の有
機残基であり、互いに同一であっても良く、異なってい
ても良い。前記第1級アミノ基を有する有機残基の例と
しては、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アニ
リン等の残基があり、チオール基との結合の形として
は、スルフェンアミド結合(−S−HN−)、アミン塩
(−SH・H2 N−)のいずれであっても良い。一般式
(2)で表されるトリアジン化合物として、例えば、s
yn−トリアジン−2,4,6−トリチオール、syn
−トリアジン−2,4,6−トリチオールのモノシクロ
ヘキシルアミン塩、syn−トリアジン−2,4−トリ
チオール−6−シクロヘキシルアミノスルフェン等が挙
げられる。市販品としては、ジスネットF(三協化成
製)等がある。これらの中でも、syn−トリアジン−
2,4,6−トリチオールが特に好ましい。
【0034】トリアジン化合物の配合量は、エナメル線
用ワニス中のワニス樹脂分に対して、0.005〜1重
量%の範囲が好ましい。0.005%未満では密着性に
効果を得るには不十分であり、1重量%を超えると皮膜
が固くなり、可撓性に難がでてくる。密着性と可撓性の
バランスのとれたものとして、より好ましくは0.01
〜0.2重量%である。添加量の基準となる樹脂分の重
量は、JIS C 2351−1988の7.3による
不揮発分試験の数値によるものである。
【0035】トリアジン化合物をエナメル線用ワニス成
分に混合添加する温度は、トリアジンチオール化合物が
エナメル線用ワニスに溶解する温度であれば、特に制限
はないが、効率の点からは、70〜130℃が好まし
い。混合添加する手順としては、他の材料を全て配合し
た後に、樹脂分の重量を測定してから添加しても良く、
予め予備試験によって測定した樹脂重量より計算した量
を、他材料の配合途中に混合添加しても良い。
【0036】本発明のエナメル線は、線状の電気導体
と、前記電気導体上に焼き付けられた前記エナメル線用
ワニスからなるワニス層とを含んでいる。前記エナメル
線用の線状電気導体としては、例えば、銅、銀、金、ア
ルミニウム等の金属からなる線が使用されており、中で
も銅線が汎用性が高く、好ましい。
【0037】本発明のエナメル線を得るに際し、線状の
電気導体上にエナメル線用ワニスを塗布・焼付けする条
件に制限はなく、通常実施されている塗布・焼付け条件
が採用される。例えば、線状の電気導体をアプリケータ
ーにセットされた金属製ダイに通すことによって、原液
または溶剤で適当な濃度に希釈されたエナメル線用ワニ
スを塗布し、300〜600℃に設定された焼付炉に通
して硬化させる。この操作を連続的に数回繰り返した
後、エナメル線巻き取り枠に巻き取り、製品とする。前
記で使用される焼付炉としては、例えば、電気炉、熱風
循環炉等があり、炉の大きさ、設定温度、塗装および焼
き付け回数によって、最適の硬化度合いを得るために、
焼き付け速度、すなわち、巻き取り速度が選定される。
【0038】このようにして得られた本発明のエナメル
線は、電気導体との密着性が飛躍的に向上し、耐摩耗性
が高い。また、その皮膜の他の特性バランスについて
も、従来品と同等の性能を有している。本発明のエナメ
ル線は、好ましくは、前記エナメル線用ワニス層をさら
に覆うポリアミドイミド系ワニスの絶縁層を含んでい
る。エナメル線用ワニスの皮膜を介して、上層にポリア
ミドイミド系ワニスの絶縁層を設けた多重被覆されたエ
ナメル線では、密着性に加えて耐摩耗性も向上し、より
高い信頼性が得られる。耐摩耗性が多重被覆において向
上するのは、電気導体に対して下地のポリエステルイミ
ド樹脂層の密着性が向上することによって、ポリエステ
ルイミド樹脂層との密着の良いポリアミドイミド層本来
の良好な耐摩耗性が活かされるものと考えられる。
【0039】前記ポリアミドイミド系ワニスとしては、
例えば、N−メチルピロリドン等の極性溶媒中で、トリ
メリット酸またはその酸無水物とジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネートとを反応させて得られるポ
リ(4,4’−ジアミノジフェニルメタン−トリメリッ
トアミドイミド)ワニス、前記トリメリット酸またはそ
の酸無水物の一部を他の芳香族トリカルボン酸または芳
香族ジカルボン酸に置換したものと、前記ジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネートの一部または全部を
他のジイソシアネートまたはジアミンに置換したものと
を反応させたもの等があり、市販品としては日立化成
(株)製のHI−405等が挙げられる。
【0040】上記で得られるエナメル線をさらにポリア
ミドイミド系ワニスの絶縁層で覆う方法については、特
に制限はなく、通常実施されている方法が採用できる。
例えば、次の1および2に挙げる方法が好ましい。1.
一旦枠に巻き取られたエナメル線の上層に、ポリアミド
イミド系ワニスを塗布、焼き付けを数回繰り返した後、
多重被覆エナメル線とする。
【0041】2.電気導体にまずエナメル線用ワニスを
数回塗布、焼き付けを繰り返した後、巻き取りはせず、
連続したラインの中でさらにポリアミドイミド系ワニス
を塗布、焼き付けを数回繰り返した後、多重被覆エナメ
ル線として枠に巻き取り製品とする。また、ポリアミド
イミド系ワニスの層を介して、さらに上層に自己融着ワ
ニスの層を設けても良い。前記自己融着ワニスとして
は、例えば、6−ナイロン、11−ナイロン、12−ナ
イロン等のポリアミドを使用したワニス、フェノキシ樹
脂等の高分子エポキシ樹脂を主成分とするワニスがあ
る。
【0042】
【実施例】下記の実施例は、本発明の例示であり、本発
明の特許請求の範囲を制限するものではない。なお、実
施例中の%は重量%を意味する。 (ワニス製造例−1)温度計、窒素ガス導入管、分溜管
および攪拌機を備えた5リットルの四つ口フラスコに市
販クレゾール酸1116g、4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン362.4g、無水トリメリット酸703.
2g、ジメチルテレフタレート532.8g、エチレン
グリコール106.5g、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート896.1gおよびテトラブチル
チタネート2.4gを配合して攪拌を開始し、溜出物を
除去しながら徐々に200℃まで加温した。200℃で
6時間反応させた後、これにクレゾール酸/100系ナ
フサ=8/2の溶剤を配合して希釈し、更に68.8g
のテトラブチルチタネートを添加配合して、100℃1
時間で分散させた。その後1.5g/200℃/2時間
条件下の実測樹脂分を34%に調整して、エナメル線用
ワニスを得た。
【0043】(ワニス製造例−2)ワニス製造例−1と
同様に、5リットルの四つ口フラスコにエチレングリコ
ール352g、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート914g、テレフタル酸688g、無水トリ
メリット酸606g、4,4´−ジアミノジフェニルメ
タン312gを配合して攪拌を開始した。生成水を回収
しながら順次昇温させ、最高温度235℃で反応を継続
した。反応系よりテレフタル酸の消失した時点よりサン
プリングを開始して、30%濃度m,p−クレゾール溶
解液のガードナー比較転倒粘度が25℃でU1/2とな
った時点で加熱を停止し、反応物をブリキ缶に移して冷
却後、粉砕した。
【0044】次に攪拌機、温度計および冷却管を備えた
3リットルの四つ口フラスコに、上記で得られたポリエ
ステルイミド樹脂1200g、市販のクレゾール酸11
16g、100系ナフサ200gを仕込み、140℃ま
で加熱、攪拌して均一に溶解した。その後100℃に冷
却しクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂の50%クレゾ
ール酸溶液を48g、テトライソプロピルチタネートの
50%クレゾール酸溶液を96g添加配合し、同温度で
暫く攪拌して分散させた後、実測樹脂分を45%に調整
して、エナメル線用ワニスを得た。
【0045】(実施例−1)攪拌機、温度計および冷却
管を備えた2リットルの四つ口フラスコに、ワニス製造
例−1で得られたエナメル用ワニス1200gを仕込
み、0.4g(実測樹脂分に対し約0.1%)のsyn
−トリアジン−2,4,6−トリチオールのモノシクロ
ヘキシルアミン塩を添加配合し、100℃で2時間攪拌
しながら加熱溶解させてエナメル線用ワニスを得た。
【0046】(比較例−1)添加剤として、syn−ト
リアジン−2,4,6−トリチオールのモノシクロヘキ
シルアミン塩の代わりに、2−メルカプトイミダゾリン
を使用した以外は実施例−1と同様の操作をして、エナ
メル線用ワニスを得た。 (実施例−2)実施例−1と同様に、フラスコにワニス
製造例−2で得られたエナメル線用ワニス1200gを
仕込み、0.27g(実測樹脂分の0.05%)のsy
n−トリアジン−2,4,6−トリチオールを添加配合
し、120℃で1時間攪拌して加熱溶解せしめ、目的の
エナメル線用ワニスを得た。
【0047】(実施例−3)実施例−1と同様に、フラ
スコに分子鎖中にイソシアヌレート結合を有するポリエ
ステルイミド樹脂を含むエナメル線用ワニスであるアイ
ソミッド40SM−45(日触スケネクタディ社製品、
樹脂分45%)を1200gを仕込み、ジスネットF
(三共化成製品、syn−トリアジン−2,4,6−ト
リチオール)を0.54g(実測樹脂分の0.1%)配
合し、100℃で2時間攪拌しながら加熱溶解させてエ
ナメル線用ワニスを得た。
【0048】(比較例−2)実施例−3で使用したアイ
ソミッド40SM−45を比較のために準備した。 (試験例−1)430℃に設定した有効炉長3mの電気
炉式焼き付け設備を使用し、直径1mmの軟銅線に実施
例1〜3および比較例1〜2で得られたエナメル線用ワ
ニスをそれぞれ塗布、焼き付けてエナメル線を得た。塗
布、焼き付けの回数は6回、焼き付け速度6m/mi
n.で実施した。得られたエナメル線の特性評価の結果
を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】(試験例−2)試験例−1と同様の焼き付
け設備にエナメル線用とポリアミドイミド系ワニス用の
2台の塗布装置をセットし、直径1mmの軟銅線に、ま
ず、エナメル線用ワニスを5回塗布、焼き付けを繰り返
した。さらに上層にポリアミドイミド系ワニス(日立化
成製品HI405)を2回塗布、焼き付けを繰り返し、
2重被覆エナメル線を得た。得られた2重被覆エナメル
線特性評価の結果を表2に示した。
【0051】
【表2】
【0052】表1、表2の結果から、本発明のエナメル
線用ワニスは従来の分子鎖中にイソシアヌレート結合を
有するポリエステルイミド樹脂を含むエナメル線用ワニ
スと比較して導体との密着性に優れ、更にポリアミドイ
ミド系ワニスを外層に施した場合、密着に加えて耐摩耗
性の向上が顕著であることが判明した。
【0053】
【発明の効果】本発明のエナメル線用ワニスを用いるこ
とにより、従来の分子鎖中にイソシアヌレート結合を有
するポリエステルイミド樹脂を含むエナメル線用ワニス
の機械的特性、耐熱性、耐冷媒性および電気絶縁特性と
同等の特性が得られるのに加えて、線状の電気導体との
密着性および耐摩耗性に優れたエナメル線が得られる。
【0054】本発明のエナメル線用ワニスに含まれるト
リアジン化合物が、一般式(2)で表されるトリアジン
化合物であると、線状の電気導体との密着性および耐摩
耗性がさらに向上する。また、トリアジン化合物がsy
n−トリアジン−2,4,6−トリチオールであると、
線状の電気導体との密着性および耐摩耗性が最も向上す
る。
【0055】本発明のエナメル線用ワニス中のトリアジ
ン化合物の配合量が、樹脂分の0.01〜0.2重量%
であると、線状の電気導体との密着性および可撓性のバ
ランスがとれる。本発明のエナメル線は、従来のエナメ
ルの機械的特性、耐熱性、耐冷媒性および電気絶縁特性
と同等の特性が得られるのに加えて、線状の電気導体と
の密着性および耐摩耗性に優れたエナメル線である。さ
らにエナメル線用ワニスからなるワニス層をポリアミド
イミド系ワニスの絶縁層で覆ったエナメル線は、密着性
に加えて耐摩耗性の向上が著しく、より信頼性の向上し
たエナメル線である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子鎖中にイソシアヌレート結合を有する
    ポリエステルイミド樹脂と、 分子内に式(1)で表される有機基を少なくとも1つ有
    するトリアジン化合物と、を含むエナメル線用ワニス。 【化1】
  2. 【請求項2】前記トリアジン化合物が一般式(2)で表
    されるトリアジン化合物である、請求項1記載のエナメ
    ル線用ワニス。 【化2】 (但し、R1 、R2 およびR3 は、水素原子または第1
    級アミノ基を有する1価の有機残基であり、互いに同一
    であっても良く、異なっていても良い)
  3. 【請求項3】前記トリアジン化合物がsyn−トリアジ
    ン−2,4,6−トリチオールである、請求項1または
    2記載のエナメル線用ワニス。
  4. 【請求項4】前記トリアジン化合物の配合量がエナメル
    線用ワニス中の樹脂分の0.01〜0.2重量%であ
    る、請求項1〜3のいずれかに記載のエナメル線用ワニ
    ス。
  5. 【請求項5】線状の電気導体と、 前記電気導体上の焼付けられた請求項1〜4のいずれか
    に記載のエナメル線用ワニスからなるワニス層と、を含
    むエナメル線。
  6. 【請求項6】前記ワニス層を覆うポリアミドイミド系ワ
    ニスの絶縁層をさらに含む請求項5記載のエナメル線。
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Cited By (4)

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