JPS6246582B2 - - Google Patents

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JPS6246582B2
JPS6246582B2 JP1645479A JP1645479A JPS6246582B2 JP S6246582 B2 JPS6246582 B2 JP S6246582B2 JP 1645479 A JP1645479 A JP 1645479A JP 1645479 A JP1645479 A JP 1645479A JP S6246582 B2 JPS6246582 B2 JP S6246582B2
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JP
Japan
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polyester resin
paint according
heat
alkyl group
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JP1645479A
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Katsuhiko Yamaguchi
Hiroshi Shibata
Mitsuo Yoshihara
Ken Noda
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明はエナメルワニス等の電気絶縁塗料と
して有用な熱安定性に優れた高濃度型ポリエステ
ル系塗料に関する。 従来より一般的に使用されてきたポリエステル
系電気絶縁塗料は塗料中の樹脂成分が15〜40重量
%程度の低濃度塗料であつた。このため一回の塗
布による塗膜厚は極めて薄くなり、例えば電線被
覆等を施す場合には所定の塗膜厚とするために5
〜10回もの塗布を行なう必要があつた。一方この
ようなポリエステル系塗料を高濃度型に調製した
場合には次このような弊害が生じる。すなわち一
般に用いられるテトラブチルチタネート等の硬化
剤を配合するに際して溶液が高濃度であるため加
熱して低粘性として撹拌混合を行なう必要がある
が、この時部分的ないし全体的にゲル化が起こ
る。その結果塗装した場合に塗膜に平滑さが失な
われて塗膜特性が極めて劣悪になる。また硬化剤
を配合した塗料を高温下で保持(溶融状態を維持
するため)した場合に増粘が激しく、部分的ない
し全体的にゲル化が進行して塗料として使用に耐
えなくなる。 従つて、溶剤の使用量が少なく塗布回数を低減
し得る高性能の高濃度型ポリエステル系塗料が強
く要望されているにもかかわらず、一般的に前記
低濃度型塗料を使用せざるを得ない現状である。 この発明者らは上述の如き状況に鑑み、高濃度
型でしかも高温安定性に優れたポリエステル系塗
料について鋭意研究を重ねてきた。その結果分子
中に架橋点となりうるヒドロキシル基または/お
よびカルボキシル基を有する飽和ポリエステル系
樹脂とTi(OR)4〔Rは有機基を意味し、4個の
Rは同一であつても異なつていてもよい〕で表わ
される低分子有機チタン化合物を加熱下で混合す
れば部分的ないし全体的にゲル化が起るが、さら
に加熱を継続することによつてゲルが分解して液
状状態となること(加熱下で)が判つた。またこ
の得られた均一な状態の生成物を同様な飽和ポリ
エステル系樹脂に配合すれば極めて良好な加熱硬
化剤として機能し、しかも樹脂成分が50〜98重量
%の熱安定性に優れた高濃度型ポリエステル系塗
料が容易に得られることも究明された。 生成物が均一な状態の生成物になる機構につい
ては現在のところ必らずしも明確ではないが次の
ように考えられる。すなわちまずポリエステル高
分子のヒドロキシル基または/およびカルボキシ
ル基位置にTi(OR)4からなる低分子有機チタン
化合物が結合して架橋によるゲルを形成すると共
にROHが遊離する。次に引き続く加熱により上
記の結合した有機チタン化合物がさらに遊離
ROHの存在下でエステル交換触媒として機能し
て他のポリエステル高分子のエステル構造部に作
用し、ポリエステル高分子とROHとのエステル
交換が行なわれる。このエステル交換によりポリ
エステル高分子がある程度分断されてゲルが分解
し、結果的に三次元網状構造を有さない有機チタ
ン化合物−ポリエステル樹脂からなる高分子化合
物が生成することによるものと推定される。 得られた均一な状態の生成物は常温では通常液
体ないし半固体状であり、有機チタン化合物構造
部になおRO基を有するためこれを飽和ポリエス
テル系樹脂に配合して塗料を調製すればその硬化
剤として機能する。しかも高温安定性に極めて優
れるので樹脂分が50〜98重量%という高濃度型塗
料を調製するために加熱下で混合してもゲルを形
成することがない。さらに生成物(配合剤)自体
ならびに配合剤を配合した高濃度型塗料を高温下
で長期間維持しても増粘やゲル化を生じない。 この発明における低分子有機チタン化合物と
は、一般式Ti(OR)4〔ただし、Rは有機基を意
味し、4個のRは同一であつても異なつていても
よい〕で示されるケトン系、芳香族系および炭化
水素系などの各種の有機溶剤に可溶性のものであ
る。このような化合物のなかで好適には上記式中
のRがアルキル基、ヒドロキシアルキル基および
置換ないし非置換のフエニル基ならびに化学式−
CH(CH3)COOH、−CH(COOH)
CH2COOH、−CH(COOH)−CH(OH)COOH
および−C(CH3)=CHCOCH3で表わされる有
機基より選ばれた基からなる化合物を選定するの
がよい。また上記のアルキル基としては炭素数4
以上、通常4〜36であることが望ましい。 この理由は、上記特定の化合物によるとゲル化
反応で生成する遊離のROHの沸点が比較的高く
なるため、これを系内に残した状態で前述したエ
ステル交換反応を行なわせるに好都合であるため
である。 一般式中の少なくともひとつのRがアルキル
基、ヒドロキシアルキル基もしくは置換ないし非
置換のフエニル基である場合の上記各基の具体例
としては次のものがある。まずアルキル基として
はn−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基およびn−オ
クチル基がもつとも望ましく、他にn−ペンチル
基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、
1−メチル−1−エチルエチル基なども好まし
い。またヒドロキシアルキル基としてはそれぞれ
末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシヘキシル
基、ヒドロキシオクチル基などが挙げられる。さ
らに置換ないし非置換のフエニル基としては、た
とえば次の一般式において、 X、Yが水素、水酸基、メチル基、エチル基、
カルボキシル基であつて、かつX、Yが同一また
は異なる基であるものなどが挙げられる。 低分子有機チタン化合物の配合量は飽和ポリエ
ステル系樹脂に対して3〜25重量%、好ましくは
6〜16重量%の範囲が好ましい。過少であれば硬
化剤としての性能が不充分となり、また過多であ
れば塗料特性の低下を招来する。 分子中に架橋点となり得るヒドロキシル基また
は/およびカルボキシル基を有する飽和ポリエス
テル系樹脂としては一般的な飽和ポリエステル系
塗料に使用される種々のものが使用できる。耐熱
性等の点から縮重合成分中の飽和多塩基酸成分が
芳香族系化合物であり、また多価アルコール成分
としてトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートを含むものが良好である。また同様の観
点から分子中にアミド結合または/およびイミド
結合を有する変性ポリエステル樹脂を使用するこ
とも望ましい。 飽和多塩基酸成分の具体例としてはテレフタル
酸、無水フタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレ
フタレート、アジピン酸、ナフタレンジカルボン
酸などの二価カルボン酸ないしその誘導体、トリ
メリツト酸、無水トリメリツト酸、ピロメリツト
酸、ビフエニルテトラカルボン酸、ベンゾフエノ
ントリカルボン酸、ベンゾフエノンテトラカルボ
ン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタテ
トラカルボン酸などの三価以上のカルボン酸ない
しその誘導体が挙げられる。 多価アルコール成分としてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコールのよ
うな二価アルコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのような
三価以上のアルコールなどが挙げられる。 ポリエステル分子中の架橋点となり得るヒドロ
キシル基または/およびカルボキシル基は、一般
的には多塩基酸成分または/および多価アルコー
ル成分として三価以上のものを原料の一部ないし
全部に使用することにて導入される。 分子中のアミド結合または/およびイミド結合
は、ポリエステル製造原料の他種成分としてジア
ミノジフエニルメタン、ジアミノジフエニルエー
テル、ジアミノジフエニルスルホン、ジアミノベ
ンゼン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミンなどのジアミンのようなポリアミンの使
用により導入できる。多塩基酸成分の種類ないし
配合割合に応じてアミド結合、イミド結合もしく
はアミドイミド結合が導入されたポリエステルを
製造できることは周知のとおりである。 このような構成からなる飽和ポリエステル系樹
脂は一般に分子量分布が500〜1000000好適には
1000〜500000で、数平均分子量が1000〜300000好
適には3000〜50000程度のものである。好適には
架橋点となり得るヒドロキシル基または/および
カルボキシル基を分子内に2個以上有し、その架
橋間分子量(理論値)が通常200〜5000程度のも
のを使用するのがよい。架橋間分子量が大きすぎ
ると塗料の耐熱特性とくに熱軟化温度を損ないや
すく、また逆に小さすぎると可撓性を損なうた
め、いずれも望ましくない。 反応操作は、一般に加熱下で有機溶剤を約90重
量%までの割合で含むかもしくは全く含まない飽
和ポリエステル系樹脂に低分子有機チタン化合物
を単独でもしくは通常化合物濃度が50〜80重量%
となるような有機溶剤溶液にして添加する。その
後撹拌混合してゲルを生成させ、さらに均一状態
になるまで撹拌することにて行なう。 使用する有機溶剤としては、通常低分子有機チ
タン化合物、飽和ポリエステル系樹脂および両者
の反応物からなる均一な生成物を共に溶解しうる
ようなクレゾール、キシレノール、キシノール酸
などの有機溶剤を選定するのがよい。また反応温
度を充分に確保できるような高沸点の溶剤を使用
するのが望ましい。 しかしながら場合によりたとえば低分子有機チ
タン化合物ないしポリエステル樹脂は溶解する
が、均一な生成物は溶解できないような有機溶剤
を使用することもできる。またゲル化段階での反
応温度以上の沸点を有しているが、均一な状態に
するための反応温度に較べて非常に低い沸点を有
している有機溶剤などを使用することも可能であ
る。これらの場合は通常ゲル化反応後に使用した
有機溶剤を系外に留出させ、その後に均一状態と
なるまで加熱処理するのがよい。 なおこれらの各有機溶剤はいずれも反応中間体
としてのゲル状物を溶解させる能力を全く有しな
いものである。 ゲル化は、低分子有機チタン化合物の添加と共
に生起し、通常は粒子状のゲル塊が液中に増加し
ていく現象として観察され、肉眼でも充分に確認
できる。 ゲル形成後の反応温度は主として低分子有機チ
タン化合物の種類、とくにRの種類により異なる
が、一般には100〜240℃までの温度とするのがよ
い。またゲル分解より均一状態化への過程で反応
によつて系内温度が次第に上昇するので最終的な
系内温度が上記の温度領域、とくに好適には180
〜240℃となるように加熱を調節することが望ま
しい。240℃を越える温度では劣化の恐れがあ
る。 反応による系内温度の上昇の程度と均一状態へ
の移行に要する時間は使用する低分子有機チタン
化合物の種類と量並びに飽和ポリエステル系樹脂
の種類によつて異なる。例えば低分子有機チタン
化合物ではTi(OR)4のRがアルキル基である場
合は炭素数が大きいものほど温度上昇が大であり
均一化に要する時間が短かく、フエニル基ではさ
らに温度上昇が大であるという傾向が認められ
る。 このようにして均一状態に移行し終つたら反応
はほぼ完結するが、通常はその後さらに約1時間
以上、好ましくは3〜8時間程度熟成させるのが
よい。一般に上述した反応をすべて完結させるに
必要とされる時間は、反応時間が100〜240℃位の
ときには通常0.5〜10時間程度である。反応段階
で有機溶剤を使用した場合には、本発明の配合剤
を得て後、必要により系外に留出させればよい。 得られた均一状態の生成物は、通常500〜
600000好適には2000〜300000の分子量分布、1000
〜180000好適には2000〜30000の数平均分子量を
示すものである。これが低分子有機チタン化合物
−ポリエステル樹脂からなる高分子チタン化合物
であることは、少なくともアセトン、メチルエチ
ルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ノル
マルヘキサン、シクロヘキサンおよびメチルシク
ロヘキサンから選ばれた有機溶剤に溶解せず、こ
の不溶分が燃焼によつて酸化チタンを生成するこ
となどにより確認される。 このように、近一状態の生成物は上述した特定
の有機溶剤に不溶性であり、このことは前記低分
子有機チタン化合物とポリエステル樹脂との反応
終点を肉眼以外の手段で確認する場合に便利であ
る。何故なら上述した有機溶剤はいずれも低分子
有機チタン化合物を溶解させる能力はあり、また
ポリエステル樹脂に対する溶解能は非常に低い。
したがつて反応物を適宜サンプリングして反応時
の溶剤を揮散させた後、上述した特定の有機溶剤
を加えて撹拌混合すると、反応物中に未反応の低
分子有機チタン化合物が存在するときはこの化合
物だけが液中に溶出し、ろ過後の残査重量とサン
プリング量(反応時の溶剤を揮散させた場合は揮
散後の重量)との間に差異が生じてくる。一方未
反応の低分子有機チタン化合物が全く存在しない
ときはその差異はほとんど認められず、ポリエス
テル樹脂との反応が完結したことが判る。 この発明のポリエステル系塗料は、上記の生成
物を、飽和ポリエステル系樹脂を主原料とした塗
料の加熱硬化用配合剤として配合してなるもので
ある。すなわち、上記の生成物を、塗料主原料と
しての飽和ポリエステル系樹脂と上記配合剤製造
原料としての飽和ポリエステル系樹脂との合計量
に対して配合剤製造原料としての低分子有機チタ
ン化合物が通常1.0〜15重量%、好ましくは3.0〜
8.0重量%となるように、塗料主原料としての飽
和ポリエステル系樹脂100重量部に対し無溶剤換
算で20〜150重量部、好ましくは80〜120重量部配
合すればよい。 これによつて得られる塗料は250〜500℃の温度
で迅速に硬化する塗料となる。また上記生成物自
体が高温安定性に極めて優れるため50〜98重量
%、特に後記の塗料試験例に示される如き79.4重
量%以上で98重量%までの不揮発分を有する高濃
度型ポリエステル系樹脂塗料とすることができ、
従来のこの種塗料に対して塗布回数を大幅に低減
することが可能である。この場合に後述塗料試験
でも示されるように従来の低濃度型塗料の多数回
塗布による同程度の厚みを有する塗膜に対して性
能的に何ら遜色のないものとなる。またこの塗料
は溶融状を呈する高温下で長期間保持しても増粘
やゲル化が生じ難い(150℃〜170℃の密封保存下
にて1週間〜1ケ月程度保存可能)という大きな
利点があり、長期の連続塗装や高温下の長期保存
においても変質せず、実用性の点からも非常に優
れたものである。 この発明の配合剤を配合させるべき塗料の主原
料は飽和ポリエステル系樹脂であり、これは前記
した配合剤の原料用飽和ポリエステル系樹脂とほ
ぼ同じ樹脂である。しかし塗料配合において両者
が同一成分(縮重合原単位)である必要はない。 以下、この発明に用いる加熱硬化用配合剤につ
いての実施例とこれらの配合剤を用いて調製した
この発明のポリエステル系塗料の塗料試験例を示
す。実施例にて使用した飽和ポリエステル系樹脂
は何れも縮重合成分として記載した原料の記載モ
ル比混合物を200〜250℃で加熱して反応させて得
られたものである。 なお本発明においては今迄に説明してきたTi
(OR)4で示される低分子有機チタン化合物を単独
で使用する代りに、Zr(OR)4で示される低分子
有機ジルコニウム化合物を上記の低分子有機チタ
ン化合物と併用しても同様の効果が得られること
が確認された。 Zr(OH)4のRの定義、本発明の技術の中での
使い方等は、すべてTi(OR)4と同様である。ま
た低分子有機ジルコニウム化合物を用いる場合
は、場合により上記一般式のRの炭素数が2ケお
よび3ケのアルキル基を用いることもできる。 実施例 1 縮重合成分がテレフタル酸、エチレングリコー
ル、グリセリン(モル比1.0:0.6:0.4)である飽
和ポリエステル樹脂(数平均分子量10000)300g
とクレゾール30gを撹拌機、温度計および還流器
が付設された1000ml四つ口フラスコに入れ、150
〜180℃の温度下で撹拌混合した。撹拌を続けな
がら15gのテトラブチルチタネートを45gのクレ
ゾールで希釈した液を添加した。添加と同時に粒
子状ゲルが生成して添加終了時点では多数のゲル
粒子が液中に分散した状態となつた。続いて昇温
して系内温度を200〜230℃に維持して溶剤を還流
させながら5時間撹拌して反応を行なつた。この
反応によりゲル粒子が認められない均一状態の生
成物を得た。生成物の特性は第1表に示す通りで
あつた。 実施例 2 縮重合成分がイソフタル酸、ジメチルフタレー
ト、無水トリメリツト酸、エチレングリコール、
グリセリン、ジアミノジフエニルメタン(モル比
0.1:0.5:0.4:0.6:0.4:0.2)であるアミド−イ
ミド変性飽和ポリエステル樹脂(数平均分子量
5000)300gとクレゾール30gを実施例1と同様
な四つ口フラスコに入れ、150〜180℃の温度下で
撹拌混合した。撹拌を続けながら15gのテトラブ
チルチタネートを45gのクレゾールで希釈した液
を添加したところ、実施例1と同様のゲル化状態
となつた。続いて昇温して系内温度を200〜230℃
に維持して溶剤を還流させながら4時間撹拌して
反応を行なつた。この反応によりゲル粒子が認め
られない均一状態の液を得た。生成物の特性は第
1表に示す通りであつた。 実施例 3 縮重合成分が無水フタル酸、イソフタル酸、エ
チレングリコール、グリセリン(等モル比)であ
る飽和ポリエステル樹脂(数平均分子量5000)
300gを撹拌機、温度計および側管付還流器が付
設された1000ml四つ口フラスコに入れた。80〜
100℃の温度下で撹拌を行ないながら35gのテト
ラブチルチタネートを75gのトルエンで希釈した
液を徐々に添加したところ、実施例1と同様のゲ
ル化状態となつた。続いて昇温した100〜110℃に
て75gのトルエンを側管から回収して側管付還流
器を単なる還流器に換え、さらに昇温して系内温
度200〜230℃に維持して6時間撹拌を続けて反応
を行ない均一状態の液を得た。生成物の特性は第
1表に示す通りであつた。 実施例 4〜13 第1表記載の縮重合成分からなる飽和ポリエス
テル系樹脂の第1表記載量とクレゾール30gを実
施例1と同様のフラスコに入れた。次に第1表記
載の温度下で撹拌を行なつた後、撹拌を続けなが
ら第1表記載の低分子有機チタン化合物またはこ
れと低分子有機ジルコニウム化合物の第1表記載
量を45gのクレゾールで希釈した液を添加した。
何れも添加開始と同時に粒子状ゲルが生成して添
加終了時点では多数のゲル粒子が液中に分散した
状態となつた。続いて昇温して系内温度を第1表
記載の範囲に維持しつつ溶剤を還流させながら第
1表記載時間撹拌して反応を行なつた。この反応
によりゲル粒子が認められない均一状態の液を得
た。生成物の特性は第1表に示すとおりであつ
た。表中のTHEICはトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレートである。(以下同様) 各実施例にて得られた生成物は何れも密封下で
170℃、30日間の保存によつても分子量の変化や
粘度の変化が認められず、高温保存安定性に極め
て優れることが確認された。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 <塗料試験例> 第2表記載の縮重合成分からなる飽和ポリエス
テル系樹脂(製法は実施例使用のものと同じ)
300gに、100〜120℃の加熱下で実施例にて得ら
れた各々の生成物の第2表記載量を添加混合し、
高濃度型エナメルワニスを調製した。このエナメ
ルワニスを100〜120℃の加熱状態で用いて1.0mm
径の銅線に塗装回数3回、焼付速度6m/分、焼
付温度430℃にて焼付塗装を施して絶縁電線を製
造した。この電線に付きJISC−3003に準じて各
種性能試験を行なつた。塗料特性および塗膜性能
は第2表に示す通りであつた。 第2表中の市販品Aとは溶剤系ポリエステルワ
ニス(日東電工社製デラコートE−220G、濃度
40%)であり、市販品Bとは溶剤系ポリエステル
イミドワニス(日触スケネクタデイー社製イソミ
ツド、濃度33%)であり、両者共に室温で用い、
塗装回数6回、焼付速度6m/分、焼付温度450
℃にて焼付塗装したものである。
【表】
【表】 上記塗料試験でも明らかなように、この発明の
塗料配合剤を用いた高濃度型ポリエステル系樹脂
塗料によれば、非常に少ない塗布回数にて従来の
一般的な溶剤系(低濃度型)ポリエステル樹脂塗
料による塗膜に対して性能的に何ら遜色のない塗
膜を得ることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 不揮発分が79.4〜98重量%の高濃度型ポリエ
    ステル系塗料であつて、主原料としての飽和ポリ
    エステル系樹脂に、分子中に架橋点となりうるヒ
    ドロキシル基または/およびカルボキシル基を有
    する飽和ポリエステル系樹脂とTi(OR)4単独ま
    たはTi(OR)4とZr(OR)4との混合物〔Rは有機
    基を意味し、4個のRは同一であつても異なつて
    いてもよい〕からなる低分子有機金属化合物とを
    原料とし、これらの混合物を少なくとも部分的な
    ゲル化状態から均一な状態となるまで加熱処理し
    て得られる加熱硬化用配合剤を、上記主原料100
    重量部に対して20〜150重量部の範囲でかつ上記
    低分子有機金属化合物が上記配合剤原料としての
    飽和ポリエステル系樹脂と上記主原料としての飽
    和ポリエステル系樹脂との合計量に対して1.0〜
    15重量%となるように配合してなるポリエステル
    系塗料。 2 加熱硬化用配合剤は、少なくともアセトン、
    メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシ
    レン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサンおよび
    メチルシクロヘキサンから選ばれた有機溶剤に不
    溶性である特許請求の範囲第1項記載のポリエス
    テル系塗料。 3 加熱硬化用配合剤は、Rがアルキル基、ヒド
    ロキシアルキル基および置換ないし非置換のフエ
    ニル基ならびに化学式−CH(CH3)COOH、−
    CH(COOH)CH2COOH、−CH−(COOH)CH
    (OH)COOHおよび−C(CH3)=CHCOCH3
    表わされる有機基より選ばれた基であるTi
    (OR)4単独またはTi(OR)4とZr(OR)4との混合
    物からなる低分子有機金属化合物を原料とする特
    許請求の範囲第1項または第2項記載のポリエス
    テル系塗料。 4 Ti(OR)4のRの少なくともひとつがアルキ
    ル基であり、このアルキル基が炭素数4以上の基
    である特許請求の範囲第3項記載のポリエステル
    系塗料。 5 アルキル基が炭素数4〜36の基である特許請
    求の範囲第4項記載のポリエステル系塗料。 6 Zr(OR)4のRの少なくともひとつがアルキ
    ル基であり、このアルキル基が炭素数2以上の基
    である特許請求の範囲第3項記載のポリエステル
    系塗料。 7 アルキル基が炭素数2〜36の基である特許請
    求の範囲第6項記載のポリエステル系塗料。 8 低分子有機金属化合物の使用量を加熱硬化用
    配合剤を得るための原料飽和ポリエステル系樹脂
    に対して3〜25重量%とした特許請求の範囲第1
    項ないし第7項のいずれかに記載のポリエステル
    系塗料。 9 主原料としての飽和ポリエステル系樹脂ない
    し加熱硬化用配合剤を得るための飽和ポリエステ
    ル系樹脂が分子中にアミド結合または/およびイ
    ミド結合を有する変性ポリエステル樹脂である特
    許請求の範囲第1項ないし第8項のいずれかに記
    載のポリエステル系塗料。 10 加熱硬化用配合剤を得るための加熱処理の
    温度を100〜240℃までの温度とした特許請求の範
    囲第1項ないし第9項のいずれかに記載のポリエ
    ステル系塗料。
JP1645479A 1979-02-14 1979-02-14 Polyester-based paint compounding agent Granted JPS55108423A (en)

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