JP3345835B2 - 耐熱性絶縁塗料 - Google Patents

耐熱性絶縁塗料

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JP3345835B2
JP3345835B2 JP24427892A JP24427892A JP3345835B2 JP 3345835 B2 JP3345835 B2 JP 3345835B2 JP 24427892 A JP24427892 A JP 24427892A JP 24427892 A JP24427892 A JP 24427892A JP 3345835 B2 JP3345835 B2 JP 3345835B2
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利樹 前園
厚 東浦
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁電線、詳しくは銅
導体との密着性おとび耐熱性、特にヒートショック特性
に優れ、しかも外観が良好な絶縁電線に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から存在するヒートショック特性の
良好なポリエステルイミド樹脂塗料の市販品として、日
触スケネクタディー社製の商品名Isomid 40S
Tがある。ところがこの絶縁塗料を使用すると、耐熱
性、耐熱衝撃性、機械的特性などに優れた絶縁電線を得
ることはできるが、反面、生産性が悪いという問題点が
あつた。通常、生産性の向上は、製造コスト低減のため
の重要な要素の一つであるが、塗料焼付型絶縁電線の製
造にあつては、絶縁塗料をできるだけ高温で焼付け、焼
付けの線速を上げることが生産性向上に不可欠となつて
いる。
【0003】この際、問題となつてくるのが、絶縁塗料
にとつて厳しい条件である高温高線速時の電線外観であ
るが、上記のようなすぐれた特性バランスを持つポリエ
ステルイミド樹脂塗料の場合、いずれも高温高線速時の
電線外観が通称「なみ肌」と呼ばれる外観不良をもたら
すことが知られている。これに対し、高温高線速焼付け
時の「なみ肌」外観のない良好なポリエステルイミド樹
脂塗料を使用すると、得られる樹脂皮膜は耐熱性、機械
的特性は優れるものの、銅導体との密着性およびヒート
ショック特性が明らかに低下し、特性と電線外観とのバ
ランスがとれていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、銅導体との
密着性およびヒートショツク特性に優れ、かつ高温高線
速焼付け時の電線外観が良好である耐熱性絶縁塗料を開
発し、該塗料を銅導体に塗布焼付けすることにより、銅
導体との密着性おとび耐熱性、特にヒートショック特性
に優れ、しかも外観が良好な絶縁電線を得ることを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、トリカルボン
酸無水物とジアミンと多価アルコールとを反応させて得
たポリエステルイミド樹脂塗料の樹脂分100重量部に
対して、トリエタノールアミンを1.0〜2.5重量部
添加した耐熱性絶縁塗料を銅導体上に塗布焼付けしてな
ることことを特徴とするものである。
【0006】本発明で用いるるポリエステルイミド樹脂
はトリカルボン酸無水物とジアミン(好ましくは、芳香
族ジアミン)を反応させて、ジイミドジカルボン酸を作
り、イミド結合を導入し、これに多価アルコールを反応
させることによつて、エステル結合を導入し、目的のポ
リエステルイミド樹脂を得る。なお、トリカルボン酸無
水物物としては、トリメリット酸無水物が好適であり、
その一部量をテレフタル酸、イソフタル酸などにて置換
してもかまわない。ジアミンとしては、好ましくは芳香
族ジアミンであり、例えば、4、4’ージアミノジフェ
ニルメタンが挙げられる。エステル結合形成成分の多価
アルコールとしては、トリス(2ーヒドロキシエチル)
イソシアヌレート、エチレングリコール、グリセリンな
どを使用することができる。
【0007】本発明において、ポリエステルイミド樹脂
に添加するトリエタノールアミンの添加量を絶縁塗料の
樹脂分100重量部に対して、1.0 〜2.5 重量部に限定
した理由は、1.0 重量部未満の添加では、塗布焼付けて
得られる絶縁皮膜が十分な耐ヒートショック特性を発揮
せず、また、2.5 重量部を越えて多量に添加すると、こ
の塗料を用いて得られる絶縁電線は、良好なヒートショ
ツク特性示すが、反面、この樹脂塗料は添加したエタノ
ールアミンによるポリエステルイミド樹脂の主鎖の分解
を強く受け、大きな粘度の低下を起こし、絶縁塗料の貯
蔵安定性が著しく低下するようになるからである。トリ
エタノールアミンの好ましい添加量範囲は塗料中の樹脂
分100重量部に対して、1.5 〜2.0 重量部の範囲内で
ある。
【0008】
【作用】ポリエステルイミド樹脂溶液に少量のトリエタ
ノールアミンを添加したことによつて、この樹脂塗料よ
り耐熱性、機械的特性などを低下させることなく、銅導
体との密着性および耐ヒートショック特性似優れ、か
つ、高温高線速焼付け時の電線外観が良好な絶縁電線が
得られる。
【0009】
【実施例】
(実施例1〜2および比較例1〜3)トリメリット酸無
水物1モルと4、4’ージアミノジフエニルメタン0.5
モルおよびトリス〔2ーヒドロキシエチル)イソシアヌ
レート0.5 モルおよびジメチルテレフタレート0.5 モル
とを加熱反応させ、反応生成物をクレゾールに溶解させ
て、樹脂濃度38重量%のポリエステルイミド樹脂塗料
を得た。得られたポリエステルイミド樹脂塗料にトリエ
タノールアミンを不揮発性樹脂分100重量部に対し
て、下記表1に示す添加量で十分に攪拌して絶縁塗料を
得た。得られたそれぞれの絶縁塗料を直径1.0 mmφの銅
線上に塗布焼付けて、皮膜厚32μmの実施例1〜2お
よび比較例1〜3のポリエステルイミド樹脂絶縁電線を
作製した。なお、焼付けは炉長が5mである縦型の焼付
機を用い、硬化領域において、500℃の焼付温度で行
つた。
【0010】(比較例4)ポリエステルイミド樹脂塗料
として、日触スケネクタディー社製の絶縁塗料(商品名
アイソミッド40ST)を使用する。この絶縁塗料を
直径1.0 mmφの銅線上に塗布焼付けて、皮膜厚32μm
のポリエステルイミド樹脂絶縁電線を得た。
【0011】得られた実施例1〜2および比較例1〜4
のそれぞれの絶縁電線について、耐ヒートシヨック特
性、耐熱軟化温度、一方向磨耗、密着性、電線外観など
を調べた。その結果を表1に併記した。なお、耐ヒート
ショック特性については20%伸長後、200℃×30
分の条件での耐衝撃性で評価した。また、実施例1〜2
および比較例1〜4のそれぞれの絶縁塗料を60℃で
日間保持して、30℃での塗料の粘度変化をB型粘度計
にて測定した。結果を表1に併記した。
【0012】
【表1】
【0013】表1から明らかなように、本発明の絶縁塗
料によつて得られる絶縁電線は耐ヒートショック特性、
密着性、電線外観などが優れ、また、塗料の貯蔵安定性
(ポットライフ性)も良い。これに対して市販の絶縁塗
料(比較例4)によつて得た絶縁電線は電線外観がなみ
肌の外観不良であり、また、トリエタノールアミンを何
ら添加しない比較例1及び本発明で規定した範囲外の量
添加した絶縁塗料の比較例2品を用いて得た絶縁電線は
耐ヒートショック特性が悪く、更に比較例3品は初期の
樹脂塗料の粘度が低すぎて作業性に劣るばかりでなく、
絶縁塗料の粘度変化も大きかった。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、機械的特性、
高温高線速焼付け時の電線外観も良好で、耐ヒートショ
ック特性に優れた絶縁電線が得られ、開発した絶縁塗料
は貯蔵安定性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01B 7/29 H01B 7/34 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 3/16 - 3/56 C09D 5/25 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリカルボン酸無水物とジアミンと多価ア
    ルコールとを反応させて得たポリエステルイミド樹脂塗
    料の樹脂分100重量部に対して、トリエタノールアミ
    ンを1.0〜2.5 重量部添加した耐熱性絶縁塗料を銅導体
    上に塗布焼付けしてなることを特徴とする絶縁電線。
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