JPH05339540A - 高速硬化絶縁塗料及び絶縁電線 - Google Patents

高速硬化絶縁塗料及び絶縁電線

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JPH05339540A
JPH05339540A JP14582992A JP14582992A JPH05339540A JP H05339540 A JPH05339540 A JP H05339540A JP 14582992 A JP14582992 A JP 14582992A JP 14582992 A JP14582992 A JP 14582992A JP H05339540 A JPH05339540 A JP H05339540A
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polyester
comparative example
weight
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polyesterimide
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Application number
JP14582992A
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English (en)
Inventor
Kenji Asano
健次 浅野
Kazunori Suzuki
和則 鈴木
Akio Mitsuoka
昭雄 光岡
Yoshiyuki Tetsu
芳之 鉄
Sadami Itonaga
貞美 糸永
Kenjiro Hayashi
健二郎 林
Shinichi Oda
愼一 小田
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Hitachi Cable Ltd
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温硬化性が優れたポリエステル系絶縁塗料若
しくはポリエステルイミド系絶縁塗料、及びこれらの高
速硬化絶縁塗料を導体上に塗布焼き付けして成るポリエ
ステル系絶縁電線若しくはポリエステルイミド系絶縁電
線を得る。 【構成】ポリエステル樹脂若しくはポリエステルイミド
樹脂100重量部に、有機チタン化合物1〜15重量部
と熱軟化点が40℃以上のベンゼン核を有するエポキシ
樹脂1〜15重量部とを有機溶剤に溶解して成ることを
特徴とする高速硬化絶縁塗料及びこれらの高速硬化絶縁
塗料を導体上に塗布焼付けして成るポリエステル系絶縁
電線若しくはポリエステルイミド系絶縁電線にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速硬化絶縁塗料及び絶
縁電線に関するものである。更に詳述すれば本発明は高
速硬化性が優れたポリエステル系絶縁塗料若しくはポリ
エステルイミド系絶縁塗料、及びこれらの高速硬化絶縁
塗料を導体上に塗布焼き付けして成るポリエステル系絶
縁電線若しくはポリエステルイミド系絶縁電線に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高分子化学の発展により各種の合
成樹脂エナメル線が実用化されている。
【0003】例えばこの種の合成樹脂エナメル線として
は耐熱区分がA種のポリビニルホルマー線、E〜B種の
ポリウレタン線、B〜F種のポリエステル線、F〜H種
のポリエステルイミド線、H〜C種のポリアミドイミド
線やポリイミド線等である。
【0004】これらの合成樹脂エナメル線の内、最も大
量に実用されているものはB〜F種のポリエステル線で
ある。また、F〜H種のポリエステルイミド線はポリエ
ステル線より若干高い程度の価格でありながら耐熱区分
が1ランク上にあることが特徴である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで多用されている
ポリエステル線及びポリエステルイミド線の原価低減策
が種々検討されるようになってきている。
【0006】まず、最初に検討された原価低減策は安価
な材料を用いることである。しかし安価な材料を使用し
たエナメル線は諸特性が全て低下し、実用できないこと
が判った。
【0007】次に、エナメル線の生産性を上げるため、
より高温で且つより高速で焼付ける試みが為された。
【0008】しかしポリエステル系絶縁塗料若しくはポ
リエステルイミド系絶縁塗料を高温で焼付けると、これ
らの塗料の高速硬化性が劣るためエナメル線の外観が悪
化し、しかも樹脂成分が熱分解や昇華によりスタックロ
スが著しく増大するという難点がある。
【0009】本発明はかかる点に立って為されたもので
あって、その目的とするところは前記した従来技術の欠
点を解消し、高温硬化性が優れたポリエステル系絶縁塗
料若しくはポリエステルイミド系絶縁塗料、及びこれら
の高速硬化絶縁塗料を導体上に塗布焼き付けして成るポ
リエステル系絶縁電線若しくはポリエステルイミド系絶
縁電線を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、ポリエステル樹脂若しくはポリエステルイミド樹
脂100重量部に、有機チタン化合物1〜15重量部と
熱軟化点が40℃以上のベンゼン核を有するエポキシ樹
脂1〜15重量部とを有機溶剤に溶解して成ることを特
徴とする高速硬化絶縁塗料及びこれらの高速硬化絶縁塗
料を導体上に塗布焼付けして成るポリエステル系絶縁電
線若しくはポリエステルイミド系絶縁電線にある。
【0011】本発明においてポリエステル樹脂としては
テレフタル酸系ポリエステル樹脂が最適である。ここに
おいてテレフタル酸系ポリエステル樹脂とはテレフタル
酸又はその低級アルキルエステルと多価アルコールとを
反応して得られるものである。なお、多価アルコールと
してはエチレングリコール、グリセリン、トリス(2−
ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等がある。
【0012】本発明においてポリエステルイミド樹脂と
してはイミド変性テレフタル酸系ポリエステル樹脂が最
適である。ここにおいてイミド変性テレフタル酸系ポリ
エステル樹脂とはテレフタル酸又はその低級アルキルエ
ステル、イミド酸及び多価アルコールとを反応して得ら
れるものである。
【0013】本発明において有機チタン化合物としては
アルキルチタネート、チタンキレート等を用いることが
できる。
【0014】ここにおいてアルキルチタネートとしては
テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネー
ト、テトラステアリルチタネート等がある。
【0015】本発明において有機チタン化合物の配合量
を1〜15重量部と限定したのは、有機チタン化合物の
配合量が1重量部以下では顕著なる硬化性の向上効果が
なく、また逆に有機チタン化合物の配合量が15重量部
以上では得られるポリエステル系絶縁電線若しくはポリ
エステルイミド系絶縁電線の外観及び可撓性が急激に悪
化するためである。
【0016】本発明において配合するエポキシ樹脂とし
て熱軟化点が40℃以上のベンゼン核を有するエポキシ
樹脂と限定したのは、次の理由のためである。
【0017】まず、熱軟化点が40℃以上のエポキシ樹
脂としたのは、熱軟化点が40℃以下のエポキシ樹脂で
は余りの低分子であるためエナメル線焼付時に熱分解揮
散し易く、その結果スタックロスが大きくなり、その上
エポキシ当量が小さいため得られるポリエステル系絶縁
電線若しくはポリエステルイミド系絶縁電線の可撓性が
著しく悪化するためである。
【0018】そしてベンゼン核を有するエポキシ樹脂と
限定したのは、ベンゼン核を有しないエポキシ樹脂では
高温高速硬化させたときに大きなスタックロスを生ずる
ためである。
【0019】ここにおいて熱軟化点が40℃以上のベン
ゼン核を有するエポキシ樹脂としてはビスフェノール系
エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂等がある。
【0020】ビスフェノール系エポキシ樹脂としてはシ
エル社のエピコート1001(熱軟化点64〜76
℃)、エピコート1004(熱軟化点95〜105
℃)、エピコート1007(熱軟化点125〜132
℃)、エピコート1009(熱軟化点145〜155
℃)等がある。
【0021】ノボラック型エポキシ樹脂としては旭化成
社のECN−265(熱軟化点64℃)、ECN−26
8(熱軟化点68℃)、ECN−273(熱軟化点73
℃)、ECN−278(熱軟化点80℃)、ECN−2
85(熱軟化点85℃)、ECN−292(熱軟化点9
2℃)、ECN−299(熱軟化点97℃)等がある。
【0022】ここにおいてベンゼン核を有するエポキシ
樹脂の配合量を1〜15重量部と限定したのは、1重量
部以下では高速硬化性の向上効果がない。逆に15重量
部以上では得られるポリエステル系絶縁電線若しくはポ
リエステルイミド系絶縁電線の耐熱軟化性及び耐熱劣化
性が急激に悪化するためである。
【0023】
【作用】本発明の高速硬化絶縁塗料は、ポリエステル樹
脂若しくはポリエステルイミド樹脂100重量部に、有
機チタン化合物1〜15重量部と熱軟化点が40℃以上
のベンゼン核を有するエポキシ樹脂1〜15重量部とを
有機溶剤に溶解して成ることにより、これらが相乗的に
作用してポリエステル樹脂若しくはポリエステルイミド
樹脂の硬化性を顕著に高め、それによりこれらの高速硬
化絶縁塗料によるエナメル線製造時における高速硬化性
を格段に向上させたことにある。
【0024】
【実施例】次に、本発明の高速硬化絶縁塗料及び絶縁電
線の実施例及び従来の比較例について説明する。
【0025】(1)ポリエステル系絶縁電線関係 まず、ポリエステル系絶縁電線関係の実施例、比較例に
ついて説明する。
【0026】若しくはポリエステルイミド系絶縁電線 [比較例1]テレフタル酸ヂメル45当量%、エチレン
グリコール35当量%、グリセリン20当量%をフラス
コに仕込み、微量の酢酸鉛を触媒として添加し、それか
ら窒素気流中で160〜220℃に溶融重合させてテレ
フタル酸系ポリエステル樹脂を得た。
【0027】次に、得られたテレフタル酸系ポリエステ
ル樹脂をクレゾール/キシロール=重量比75/25の
混合溶剤で溶解して樹脂分濃度40%の比較例1のポリ
エステル溶液とし、それから得られた比較例1のポリエ
ステル溶液の樹脂分100重量部に対してテトラノルマ
ルブチルチタネートを5重量部配合することにより比較
例1のポリエステル絶縁塗料を得た。
【0028】次に、得られた比較例1のポリエステル絶
縁塗料を導体径1.0mmφの導線上に塗布した後過剰
の塗料をダイスで絞り落とし、然る後有効炉長6mのエ
ナメル線焼付装置内を通過させて焼付け、それからこの
塗料の塗布、ダイス絞り、焼付けの工程を複数回繰り返
してエナメル皮膜厚さ39μmの比較例1のポリエステ
ル絶縁電線を得た。
【0029】[比較例2]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを0.5重量部及びエピコート1007を
0.5重量部それぞれ配合して比較例2のポリエステル
絶縁塗料とした。
【0030】次に、得られた比較例2のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて比較例2の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0031】[比較例3]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、ECN−292を0.
5重量部配合して比較例3のポリエステル絶縁塗料とし
た。
【0032】次に、得られた比較例3のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて比較例3の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0033】[比較例4]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、エピコート1007を
20重量部配合して比較例4のポリエステル絶縁塗料と
した。
【0034】次に、得られた比較例4のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて比較例4の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0035】[比較例5]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、ECN−292を20
重量部配合して比較例5のポリエステル絶縁塗料とし
た。
【0036】次に、得られた比較例5のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて比較例5の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0037】[比較例6]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを20重量部配合して比較例6のポリエステ
ル絶縁塗料とした。
【0038】次に、得られた比較例6のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて比較例6の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0039】[比較例7]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを20重量部及びエピコート1007を20
重量部それぞれ配合して比較例7のポリエステル絶縁塗
料とした。
【0040】次に、得られた比較例7のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて比較例7の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0041】[実施例1]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを5重量部及びエピコート1007を5重量
部それぞれ配合して実施例1のポリエステル絶縁塗料と
した。
【0042】次に、得られた実施例1のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて実施例1の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0043】[実施例2]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを5重量部及びエピコート1007を10重
量部それぞれ配合して実施例2のポリエステル絶縁塗料
とした。
【0044】次に、得られた実施例2のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて実施例2の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0045】[実施例3]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを5重量部及びエピコート1007を15重
量部それぞれ配合して実施例3のポリエステル絶縁塗料
とした。
【0046】次に、得られた実施例3のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて実施例3の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0047】[実施例4]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを5重量部及びECN−292を15重量部
それぞれ配合して実施例4のポリエステル絶縁塗料とし
た。
【0048】次に、得られた実施例4のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて実施例4の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0049】[実施例5]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを10重量部及びエピコート1007を15
重量部それぞれ配合して実施例5のポリエステル絶縁塗
料とした。
【0050】次に、得られた実施例5のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて実施例5の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0051】[実施例6]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを15重量部及びエピコート1007を15
重量部それぞれ配合して実施例6のポリエステル絶縁塗
料とした。
【0052】次に、得られた実施例6のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて実施例6の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0053】[実施例7]比較例1のポリエステル溶液
の樹脂分100重量部に対して、テトラノルマルブチル
チタネートを15重量部及びECN−292を15重量
部それぞれ配合して実施例7のポリエステル絶縁塗料と
した。
【0054】次に、得られた実施例7のポリエステル絶
縁塗料を比較例1と同様に導体上に焼付けて実施例7の
ポリエステル絶縁電線を得た。
【0055】かくして得られた比較例1〜7及び実施例
1〜7のポリエステル絶縁電線の特性試験結果を表1に
示す。
【0056】なお、特性試験はJIS−C3003に従
って試験した。
【0057】外観 外観検査は供試絶縁電線について外観の良否を判定し、
良好なものを○、悪いものを×で示した。
【0058】可撓性 可撓性試験はまず供試絶縁電線をとり、次にこれらを2
0%伸張し、それから更に導体径のn倍の巻付棒に巻き
付けた。結果は、表面皮膜に亀裂のない最小倍径で示し
た。
【0059】耐熱軟化性 結果は熱軟化温度で示した。
【0060】耐熱劣化性 耐熱劣化性はまず供試絶縁電線をとり、次にこれらを対
撚試料とし、次にこれらを220℃で7日間熱劣化し、
最後に熱劣化しない試料と熱劣化した試料とについてそ
れぞれ絶縁破壊電圧を測定した。結果は熱劣化しない試
料の絶縁破壊電圧を100としたときの熱劣化した試料
の絶縁破壊電圧の残率で示した。
【0061】また、焼付速度比は比較例1の適正焼付速
度を1としたときの速度比で示した。
【0062】
【表1】
【0063】(2)ポリエステルイミド系絶縁電線 次に、ポリエステルイミド系絶縁電線関係の実施例、比
較例について説明する。
【0064】[比較例1A]テレフタル酸ヂメル40.
5当量%、イミド酸4.5当量%、エチレングリコール
35当量%、グリセリン20当量%をフラスコに仕込
み、微量の酢酸鉛を触媒として添加し、それから窒素気
流中で190〜210℃に溶融重合させてテレフタル酸
系ポリエステルイミド樹脂を得た。
【0065】なお、ここにおいてイミド酸は無水トリメ
リット酸無水物の2モルと4,4´−ジアミノジフェニ
ルメタンの1モルとをクレゾール中で反応して得られた
ものである。
【0066】次に、得られたテレフタル酸系ポリエステ
ルイミド樹脂をクレゾール/キシロール=重量比80/
20の混合溶剤で溶解して樹脂分濃度40%の比較例1
のポリエステルイミド溶液とし、それから得られた比較
例1のポリエステルイミド溶液の樹脂分100重量部に
対してテトラノルマルブチルチタネートを5重量部配合
することにより比較例1のポリエステルイミド絶縁塗料
を得た。
【0067】次に、得られた比較例1のポリエステルイ
ミド絶縁塗料を導体径1.0mmφの導線上に塗布した
後過剰の塗料をダイスで絞り落とし、然る後有効炉長6
mのエナメル線焼付装置内を通過させて焼付け、それか
らこの塗料の塗布、ダイ絞り、焼付けの工程を複数回繰
り返してエナメル皮膜厚さ39μmの比較例1のポリエ
ステルイミド絶縁電線を得た。
【0068】[比較例2A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを0.5重量部及びエピコート1
007を0.5重量部それぞれ配合して比較例2Aのポ
リエステルイミド絶縁塗料とした。
【0069】次に、得られた比較例2のポリエステルイ
ミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて比
較例2Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0070】[比較例3A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、ECN−2
92を0.5重量部配合して比較例3Aのポリエステル
イミド絶縁塗料とした。
【0071】次に、得られた比較例3のポリエステルイ
ミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて比
較例3Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0072】[比較例4A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、エピコート
1007を20重量部配合して比較例4Aのポリエステ
ルイミド絶縁塗料とした。
【0073】次に、得られた比較例4Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
比較例4Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0074】[比較例5A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、ECN−2
92を20重量部配合して比較例5Aのポリエステルイ
ミド絶縁塗料とした。
【0075】次に、得られた比較例5Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
比較例5Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0076】[比較例6A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを20配合して比較例6Aのポリ
エステルイミド絶縁塗料とした。
【0077】次に、得られた比較例6Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
比較例6Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0078】[比較例7A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを20重量部及びエピコート10
07を20重量部それぞれ配合して比較例7のポリエス
テルイミド絶縁塗料とした。
【0079】次に、得られた比較例7Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
比較例7Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0080】[実施例1A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを5重量部及びエピコート100
7を5重量部それぞれ配合して実施例1Aのポリエステ
ルイミド絶縁塗料とした。
【0081】次に、得られた実施例1Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
実施例1Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0082】[実施例2A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを5重量部及びエピコート100
7を10重量部それぞれ配合して実施例2Aのポリエス
テルイミド絶縁塗料とした。
【0083】次に、得られた実施例2Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
実施例2Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0084】[実施例3A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを5重量部及びエピコート100
7を15重量部それぞれ配合して実施例3のポリエステ
ルイミド絶縁塗料とした。
【0085】次に、得られた実施例3Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
実施例3のポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0086】[実施例4A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを5重量部及びECNー292を
15重量部それぞれ配合して実施例4Aのポリエステル
イミド絶縁塗料とした。
【0087】次に、得られた実施例4Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
実施例4Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0088】[実施例5A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを10重量部及びエピコート10
07を15重量部それぞれ配合して実施例5Aのポリエ
ステルイミド絶縁塗料とした。
【0089】次に、得られた実施例5Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
実施例5Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0090】[実施例6A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを15重量部及びエピコート10
07を15重量部それぞれ配合して実施例6Aのポリエ
ステルイミド絶縁塗料とした。
【0091】次に、得られた実施例6Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
実施例6Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0092】[実施例7A]比較例1Aのポリエステル
イミド溶液の樹脂分100重量部に対して、テトラノル
マルブチルチタネートを15重量部及びECNー292
を15重量部それぞれ配合して実施例7のポリエステル
イミド絶縁塗料とした。
【0093】次に、得られた実施例7Aのポリエステル
イミド絶縁塗料を比較例1Aと同様に導体上に焼付けて
実施例7Aのポリエステルイミド絶縁電線を得た。
【0094】かくして得られた比較例1A〜7A及び実
施例1A〜7Aのポリエステルイミド絶縁電線の特性試
験結果を表2に示す。
【0095】なお、ポリエステルイミド絶縁電線の特性
試験はポリエステル絶縁電線の特性試験と同様にJIS
−C3003に従って試験した。
【0096】
【表2】
【0097】表2からわかるように比較例1のポリエス
テル絶縁電線は焼付速度が現状通りであることが難点で
ある。
【0098】比較例2のポリエステル絶縁電線は焼付速
度が低下し、しかも耐熱軟化性及び耐熱劣化性が悪化す
る。
【0099】比較例3のポリエステル絶縁電線は焼付速
度の顕著なる向上効果がみられない。
【0100】比較例4及び比較例5のポリエステル絶縁
電線は焼付速度が50%も向上するが、耐熱軟化性と耐
熱劣化性が低下するという難点がある。
【0101】比較例6及び比較例7のポリエステル絶縁
電線は焼付速度が50%も向上するが、可撓性、熱軟化
性及び耐熱劣化性が全て低下するという難点がある。
【0102】これらに対して実施例1〜7のポリエステ
ル絶縁電線は焼付速度が20%以上向上し、その上可撓
性、熱軟化性及び耐熱劣化性が全て優れた結果を発揮し
た。また、表2からわかるように比較例1Aのポリエス
テルイミド絶縁電線は焼付速度が現状通りであることが
難点である。
【0103】比較例2Aのポリエステルイミド絶縁電線
は焼付速度が低下し、しかも耐熱軟化性及び耐熱劣化性
が悪化する。
【0104】比較例3Aのポリエステルイミド絶縁電線
は焼付速度の顕著なる向上効果がみられない。
【0105】比較例4A及び比較例5Aのポリエステル
イミド絶縁電線は焼付速度が50%も向上するが、耐熱
軟化性と耐熱劣化性が低下するという難点がある。
【0106】比較例6A及び比較例7Aのポリエステル
イミド絶縁電線は焼付速度が50%も向上するが、可撓
性、熱軟化性及び耐熱劣化性が全て低下するという難点
がある。
【0107】これらに対して実施例1A〜7Aのポリエ
ステルイミド絶縁電線は焼付速度が20%も向上し、そ
の上可撓性、熱軟化性及び耐熱劣化性が全て優れた結果
を発揮した。
【0108】
【発明の効果】本発明の高速硬化絶縁塗料及び絶縁電線
は高速焼付けができ、しかも得られる絶縁電線は優れた
諸特性を発揮することができるものであり、工業上有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 163/00 PKG 8830−4J PKL 8830−4J 179/08 PME B 9285−4J PMF A 9285−4J H01B 3/30 E 9059−5G P 9059−5G (72)発明者 光岡 昭雄 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内 (72)発明者 鉄 芳之 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内 (72)発明者 糸永 貞美 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内 (72)発明者 林 健二郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 小田 愼一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル樹脂若しくはポリエステルイ
    ミド樹脂100重量部と、有機チタン化合物1〜15重
    量部と熱軟化点が40℃以上のベンゼン核を有するエポ
    キシ樹脂1〜15重量部とを有機溶剤に溶解して成るこ
    とを特徴とする高速硬化絶縁塗料。
  2. 【請求項2】導体上に直接又は他の絶縁物層を介して絶
    縁層を設けて成る絶縁電線において、前記絶縁層はポリ
    エステル樹脂若しくはポリエステルイミド樹脂100重
    量部と、有機チタン化合物1〜15重量部と熱軟化点が
    40℃以上のベンゼン核を有するエポキシ樹脂1〜15
    重量部とから成ることを特徴とする絶縁電線。
JP14582992A 1992-06-05 1992-06-05 高速硬化絶縁塗料及び絶縁電線 Pending JPH05339540A (ja)

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