JPH0646255A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH0646255A
JPH0646255A JP4196612A JP19661292A JPH0646255A JP H0646255 A JPH0646255 A JP H0646255A JP 4196612 A JP4196612 A JP 4196612A JP 19661292 A JP19661292 A JP 19661292A JP H0646255 A JPH0646255 A JP H0646255A
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JP4196612A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Kamijo
裕義 上條
Yoshifumi Hirayama
慶文 平山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69327349T priority patent/DE69327349T2/de
Priority to EP96109233A priority patent/EP0740456B1/en
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/403Discrimination between the two tones in the picture signal of a two-tone original
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/407Control or modification of tonal gradation or of extreme levels, e.g. background level
    • H04N1/4072Control or modification of tonal gradation or of extreme levels, e.g. background level dependent on the contents of the original

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種原稿に対して地肌部と画像部の分離を良
好に行うことができるようにする。 【構成】 画像読取手段102によって得られた各画素
の濃度データ103は地肌濃度検出手段104に入力さ
れて所定濃度範囲にある画素の濃度データが平均化され
て地肌濃度が検出される。このとき、濃度の算出を行う
画素のサンプリングの周期を周期設定手段604で調整
できるようにして地肌部と画像部の分離を良好にしてい
る。平均値にオフセット設定手段105でオフセット量
が加算されて地肌基準濃度が作成され、これ以下の濃度
データが地肌除去手段107によって白レベルに直さ
れ、地肌の除去が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば複写機、ファク
シミリ装置、プリンタ等の画像処理装置に係わり、原稿
の文字や図形以外の地肌部分を認識し、これを予め設定
された地肌濃度に固定するようにした画像処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】原稿の読み取りを行い、これを記録した
りディスプレイに表示する場合には、文字や図形以外の
地肌部分(地色あるいは背景部分)がそれらのそのまま
の濃度を表現しているよりは白色に統一されていること
が一般に好ましい。例えば写真の分野では、まだら状の
黄色に変色した古い写真に対して、黄色のフィルタを使
用して地肌部分を白一色に変換して複製を作るようにし
ているのも、これと同一の理由である。
【0003】複写機等の画像処理装置でも、例えばジア
ゾ原稿等の地肌部分を忠実に読み取って記録してみる
と、濃度むらや背景の汚れが目立ち、本来必要な文字情
報等の部分が読みにくくなる。そこで、従来から地肌部
分の濃度レベルを検出して、これらの地肌部分では濃度
データを除去して白色に統一させる地肌除去装置を備え
た画像処理装置が提案されている。
【0004】図48は、特開平3−68270号公報に
記載されているこのような画像処理装置の原理的な構成
を表わしたものである。この装置では、原稿101上の
濃度データを画像読取手段102で読み取る。読み取っ
た濃度データ103は地肌濃度検出手段104に入力さ
れて、ここで各走査ライン上における予め定めた所定濃
度範囲の画素を対象としてそれらの濃度データを平均化
して原稿地肌濃度が検出される。この検出の際には、4
画素に1つずつのサンプリングが行われる。サンプリン
グした画素は所定の個数(例えば4つの画素)にまとめ
られ、これに対して平均化が行われる。したがって、各
走査ラインの最初の時点では、このような4つの画素が
揃っておらず、平均化が不可能になる。そこで、このよ
うな各走査ラインの先頭部分では、予め用意した初期除
去レベルがこの代わりに使用される。
【0005】このようにして濃度データの平均化が行わ
れたら、これにオフセット設定手段105で設定したオ
フセット量が加算され、地肌基準濃度作成手段106で
地肌基準濃度が作成される。作成された地肌基準濃度は
地肌除去手段107に供給される。地肌除去手段107
は、画像読取手段102から出力される濃度データ10
3から地肌基準濃度以下の部分を地肌部分として除去
し、残りの濃度データを画像形成手段108に供給し
て、画像のプリントアウトを行わせるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来の画像処理装
置では、検出する地肌濃度に応じて地肌基準濃度が作成
されるので、地肌の濃度が緩やかに増加または減少して
いる場合には、地肌基準濃度がこれに伴って変化してい
き、地肌部分を他の部分と区別して除去することができ
る。しかしながら、前記したジアゾ原稿や新聞で地肌部
分の濃度が高いもについては、地肌濃度検出手段104
で説明した所定濃度範囲を越えるようになり、地肌が白
色に補正されずにそのままの濃度で出力されてしまうこ
とになった。
【0007】このような問題を生じさせないようにする
ために、この濃度範囲を予め広くしておくことが考えら
れる。ところが、このように地肌濃度を求めるための濃
度範囲を広く設定すると、画素の濃度の高いものまで平
均化処理の対象となり、これにオフセット設定手段10
5によってオフセット量が加算されるので、地肌基準濃
度がかなり高くなってしまう。これにより、例えば色紙
の上に主走査方向に鉛筆書きした1本の直線のような原
稿の読み取りを行ったとすると、直線が遂には消えてし
まうといった不都合を生じてしまう。これは、最初の段
階では地肌基準濃度がまだ低く、鉛筆書きした部分が画
像部として読み取られていたのに、この鉛筆書きした部
分までが平均化処理の対象となり、地肌基準濃度が次第
に高くなって、遂には鉛筆書きした部分まで地肌と認識
されることによる。
【0008】また、ある種の画像処理装置では、画像を
主走査方向に幾つかのブロックに分割してブロックごと
の処理を行って処理速度の向上を図っている(図15参
照)。このような装置ではブロックごとに単独で走査ラ
インの処理が行われるので、例えば図15に示したよう
に1走査ラインを6つのブロックに分割している場合に
は、本来の1走査ラインの6か所で初期除去レベルが設
定されることになる。このため、初期除去レベルが高す
ぎたり低すぎたりすると、正常な地肌検出が行われない
ことになり、画像が消えたり、反対に地肌が出力された
りするといった問題を発生させることになる。
【0009】更に、従来では固定された濃度範囲内で固
定されたサンプリング周期で画像のサンプリングを行っ
ていた。このため、先の鉛筆書きの例のように高い地肌
濃度上に書かれたローコントラストな画像は、毎画素を
サンプリングするように応答性が速いとその濃度変化に
地肌濃度検出が追従してしまい、画像が消えてしまう。
また、反対に応答性を遅くすると、急激な変化を示して
いる地肌に対応することができず、その部分の地肌が出
力されてしまうことになった。
【0010】図49を用いて最後の問題点のうち応答性
が良い場合を具体的に説明する。図49は、絶対白レベ
ルと絶対黒レベルの間に挟まれたある濃度データ111
の変化を表わしたものである。ここで絶対白レベルとは
地肌とみなしうる濃度のうちの最低(最も白い)のレベ
ル状態をいい、絶対黒レベルとは地肌とみなしうる濃度
のうちの最高(最も黒い)のレベル状態をいう。図で、
量αをオフセット量とする。地肌基準濃度の応答性が良
い場合には、濃度データ111のわずかに高くなった部
分111Aにおいても図で破線で示したように地肌基準
濃度112は常に濃度データ111の濃度レベルよりも
高くなる。したがって、高くなった部分111Aが画像
であっても地肌と判別され、この結果、濃度データ11
1のすべてが白レベルに固定されてしまい、画像は消え
てしまう。
【0011】次に、図50を用いて応答性が悪い場合の
一例を具体的に説明する。応答性が悪い場合には、この
図で一点鎖線で示した地肌基準濃度113は濃度データ
111のわずかに高くなった部分111Aにおいてもそ
の変化をほとんど示さない。この結果、地肌基準濃度1
13以下の部分しか地肌として除去されず、高くなった
部分111Aが地肌の一部であったとしても画像として
誤って出力されることになる。
【0012】そこで本発明の第1の目的は、各種原稿に
対して地肌部と画像部の分離を良好に行うことができる
ように外部調整可能にした画像処理装置を提供すること
にある。
【0013】本発明の第2の目的は、各種原稿に対して
地肌部と画像部の分離を良好に行うことができるように
自動化した画像処理装置を提供することにある。
【0014】本発明の第3の目的は、走査ラインを複数
のブロックに分割して処理するような装置で、ブロック
間での画像の途切れや地肌部分の濃度の出力がされるこ
とのない画像処理装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、画素の濃度範囲を1組設定する濃度範囲設定手段
と、原稿上の画素を各走査ラインに沿って時系列的に読
み取る読取手段と、この読取手段によって読み取られた
画素のうち前記した濃度範囲のもののみを地肌検出用画
素として順次摘出する地肌検出用画素摘出手段と、得ら
れた地肌検出用画素のサンプリング周期を所定の範囲内
で調整するサンプリング周期調整手段と、サンプリング
によって得られた地肌検出用画素を基にして原稿の地肌
基準濃度を演算する地肌基準濃度演算手段と、演算され
た地肌基準濃度以下の画素を地肌を表わした画素として
予め設定された地肌濃度に固定する地肌部分濃度固定手
段とを画像処理装置に具備させる。
【0016】すなわち請求項1記載の発明では、所定の
濃度範囲の画素を地肌検出用画素として抽出した後、こ
れらの画素を地肌基準濃度の演算のためにサンプリング
する際に、サンプリングの周期を外部から調整できるよ
うにする。これによって、濃度データの変化に対する応
答性の良否を調整することができるようになり、原稿に
応じた調整が可能になって、前記した第1の目的を達成
することができる。
【0017】請求項2記載の発明では、画素の濃度範囲
を複数組設定する濃度範囲設定手段と、原稿上の画素を
各走査ラインに沿って時系列的に読み取る読取手段と、
この読取手段によって読み取られた画素のうちそれぞれ
の濃度範囲のものを地肌検出用画素として順次摘出しこ
れらを個別に計数する計数手段と、この計数手段で最大
の計数値を示した濃度範囲を選択する濃度範囲選択手段
と、選択された濃度範囲における地肌検出用画素をサン
プリングするサンプリング手段と、サンプリングによっ
て得られた地肌検出用画素を基にして原稿の地肌基準濃
度を演算する地肌基準濃度演算手段と、演算された地肌
基準濃度以下の画素を地肌を表わした画素として予め設
定された地肌濃度に固定する地肌部分濃度固定手段とを
画像処理装置に具備させる。
【0018】すなわち請求項2記載の発明では、画素の
濃度範囲を複数組設定する濃度範囲設定手段を配置し
て、それぞれで原稿上の該当する濃度範囲の画素を読み
取らせ、濃度範囲ごとに計数させる。通常の原稿では地
肌の部分が文字等の部分よりも専有率が広いので、この
計数手段で最大の計数値を示した濃度範囲が地肌検出用
の濃度範囲として設定される。すなわち、この設定され
た濃度範囲の地肌検出用画素をサンプリングして平均化
したりオフセット量を加算したりして原稿の地肌基準濃
度を演算し、この演算された地肌基準濃度以下の画素を
地肌を表わした画素として予め設定された地肌濃度に固
定するようにしている。このように請求項2記載の発明
では、濃度範囲を適切なものに選択することができるの
で、各種の原稿に対して適切な地肌基準濃度を演算する
ことができ、前記した第2の目的として示したように装
置の自動化を実現することができる。
【0019】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
画像処理装置で請求項1に示したように更にサンプリン
グ周期を所定の範囲内で調整することができるようにし
たので、各種の原稿により良く対応することができる。
【0020】また、請求項4記載の発明では、請求項2
記載の画像処理装置で各走査ラインごとに最大の計数値
を示した濃度範囲に切り換えることにして、原稿の副走
査方向の画像の状態の変化に対応した地肌レベルの処理
を行うことができる。
【0021】更に、請求項5記載の発明では、各走査ラ
インの先頭箇所で、予め定めた初期値を使用して地肌基
準濃度を演算することにしている。また請求項6記載の
発明では、2ライン目以降の各走査ラインの先頭箇所に
おいて、前ラインの先頭箇所の地肌濃度を反映させた地
肌基準濃度を演算するようにしている。更に、請求項7
記載の発明では、すでに読み取った走査ラインの先頭箇
所の濃度データを用いて新たな走査ラインの先頭箇所の
地肌基準濃度を演算することにした。これらによって、
原稿を主走査方向に複数のブロックに分割して処理する
ような場合にも、ブロックの境界における画像の劣化を
防止することができ、第3の目的を達成することができ
る。
【0022】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0023】(ディジタル複写機の概要)
【0024】図2は本発明の一実施例の画像処理装置と
してのディジタル複写機の外観を表わしたものである。
このディジタル複写機は、フルカラーイメージセンサで
図示しない原稿を読み取り、種々の画像処理、画像編集
を行った画像データを蓄えるページメモリ(図示せず)
を搭載したイメージスキャナ部220と、このイメージ
スキャナ部220で蓄えられた画像データを2色でプリ
ントするプリント部221とで構成されている。イメー
ジスキャナ部220には、コピー枚数や種々の画像処理
・編集機能等をユーザが指定するためのコントロールパ
ネルが設けられており、これによる指定によって所望の
コピーを得ることができるようになっている。
【0025】(イメージスキャナ部の構成)
【0026】図3はイメージスキャナ部の構成を表わし
たものである。イメージスキャナ部220は、電荷結合
素子(以下、CCDと記す。)を用いたイメージセンサ
231を有している。イメージセンサ231はCCDド
ライブ基板232上に取り付けられている。CCDドラ
イブ基板232の後段には順に、アナログ基板233、
第1のビデオ基板234、第2のビデオ基板235、カ
ラー基板236、ディジタルフィルタ基板(DF基板)
237および中間調処理基板238が設けられている。
また、カラー基板236には領域認識基板239が接続
され、中間調処理基板238には画像編集を行うための
編集基板241が接続されている。
【0027】また、第1のビデオ基板234から中間調
処理基板238、領域認識基板239および編集基板2
41とこれらを制御する第1のCPU(中央処理装置)
基板244とは、システムバスの規格の一つであるVM
Eバス245によって互いに接続されるており、イメー
ジプロセッサシステム(IPS)ラック246内に収納
されている。
【0028】イメージプロセッサシステムラック246
の最後尾に配置された中間調処理基板238の次段に
は、データ処理基板251が接続されている。このデー
タ処理基板251には、第2のCPU基板252および
ページメモリを配置したページメモリ基板253が接続
されている。また、第2のCPU基板252には前記し
たオペレータによる操作用のコントロールパネル254
が接続されている。データ処理基板251は処理後の画
像データ255をプリント部221(図2参照)に出力
すると共に、プリント部221からの制御信号256を
入力するようになっている。また、第2のCPU基板2
52は制御データ線257を介して第1のCPU基板2
44と接続されていると共に、制御データ線258を介
して後に説明するプリント部の制御部に接続されてい
る。
【0029】図4はプリント部の具体的な構成を表わし
たものである。プリント部221は、イメージスキャナ
部220からの画像データ255を入力するデータ分離
部261を備えている。データ分離部261の次段には
第1色画像データメモリ262と第2色画像データメモ
リ263が備えられており、それぞれ第1色と第2色に
よる画像データを格納するようになっている。第1色画
像データメモリ262の後段には第1色レーザ駆動部2
64が、また第2色画像データメモリ263の後段には
第2色レーザ駆動部265がそれぞれ配置されており、
それぞれの色によるレーザの駆動を行うようになってい
る。制御部266は、制御データ線267を介してイメ
ージスキャナ部220の第2のCPU基板252(図
3)に接続されている。また、制御信号256をイメー
ジスキャナ部220のデータ処理基板251(図3)へ
送るようになっている。
【0030】図5は図3に示したイメージスキャナ部の
概略を表わしたものである。イメージスキャナ部220
は、原稿搬送路の上側に所定の間隔をおいて配置された
原稿フィードローラ302、303と、原稿搬送路の下
側にこれらに対応して配置されたローラ304、305
とを備えている。原稿306はこれらのローラ302〜
306に挟まれて図で左方向に搬送されるようになって
いる。原稿搬送路のほぼ中央位置にはプラテンガラス3
07が配置されており、この上にプラテンローラ308
がこれに転接する形で配置されている。
【0031】プラテンガラス307の下側には原稿30
6の読取位置を照明するための光源309と、原稿の反
射光をイメージセンサ231上に結像させる収束性ロッ
ドレンズアレイ310が配置されている。イメージセン
サ231は、図3に示したCCDドライブ基板232上
に取り付けられている。また、このイメージスキャナ部
220の原稿挿入部には原稿306の挿入を検出するセ
ンサ315が設けられている。更に、プラテンローラ3
08の周囲には、複数の平面を有し、プラテンローラ3
08の中心軸を中心として回転可能な基準板312が設
けられている。
【0032】図6は、この基準板の構成を表わしたもの
である。基準板312は、画像読み取り時の黒レベルの
基準となる黒色面313と、白レベル(背景)の基準と
なる白色面314とを有している。これら黒色面313
および白色面314は、プラテンガラス307とプラテ
ンローラ308の間に選択的に介装できるようになって
いる。
【0033】図7はイメージセンサの配置構造を表わし
たものである。本実施例で使用されるイメージセンサ2
31はフルカラーの密着型センサであり、千鳥状に配列
された第1〜第5のライン型のセンサチップ321〜3
25からなっている。
【0034】本実施例で第1、第3および第5のセンサ
チップ321、323、325のグループと残りの第2
および第4のセンサチップ322、324のグループと
は、グループの境目で主走査方向における画像の読み取
りが途切れることのないようになっている。第1、第3
および第5のセンサチップ321、323、325と残
りの第2および第4のセンサチップ322、324の間
では、それらの配置位置が走査方向と直交する方向に間
隔Δxだけずれている。これら5つのライン型のセンサ
チップ321〜325によって読み取られた画像データ
を原稿306(図5)の同一ラインを読み取った画像デ
ータに直す処理は、後述する第1のビデオ基板234内
の回路で行っている。
【0035】図8はイメージセンサを構成するチップに
おける画素配列の様子を表わしたものである。フルカラ
ーを実現するために、図7で示した第1〜第5のライン
型のセンサチップ321〜325は、青の画像データ読
取用のピクセル326B、緑の画像データ読取用のピク
セル326Gおよび赤の画像データ読取用のピクセル3
26Rがこれらの順に繰り返し配置された構造となって
いる。
【0036】(第1のCPU基板の説明)
【0037】図9は第1のCPU基板の構成を具体的に
表わしたものである。第1のCPU基板244は、CP
U331、タイマ332、リード・オンリ・メモリ(以
下、ROMと記す。)333、ランダム・アクセス・メ
モリ(以下、RAMと記す。)334、VMEバスイン
タフェース(以下、VMEバスI/Fと記す。)33
5、出力制御部336、入力制御部337およびシリア
ル通信部338を備えてる。これらはバス339によっ
て互いに接続されている。VMEバスI/F335はV
MEバス245(図3参照)に接続され、シリアル通信
部338は制御データ線257(図3参照)に接続され
ている。第1のCPU基板244は、RAM334をワ
ークエリアとして、ROM333に格納されたプログラ
ムを実行することで、イメージプロセッサシステムラッ
ク246内の各基板の制御および第2のCPU基板25
2(図3参照)との通信を行うようになっている。な
お、第1のCPU基板244にはその各部にクロック信
号を供給するためのクロック発生部340が備えられて
いる。
【0038】図3等と共に説明を行う。図3に示したイ
メージスキャナ部220では、ユーザが所望のコピー枚
数や各種の画像処理・編集をコントロールパネル254
から指定すると、第2のCPU基板252上のCPUが
制御データ線257を通して第1のCPU基板244上
のCPU331に対して、コントロールパネル254で
選択されている各種の画像処理・編集情報を送る。ま
た、第2のCPU基板252上のCPUは、コントロー
ルパネル254によって選択されている用紙サイズ等の
情報を制御データ線267(図4)を通してプリント部
221の制御部266に送る。
【0039】図9に示した第1のCPU基板244で
は、制御データ線257を通して送られてきた各種の画
像処理・編集情報を、シリアル通信部338を介して第
1のCPU基板244に取り込み、CPU331によっ
て解読する。CPU331は画像処理・編集情報に対応
した各種のパラメータ(制御データ)をVMEバスI/
F335および図3に示すVMEバス245を通してイ
メージプロセッサシステムラック246内の各基板23
4〜241の所定のレジスタやRAMに設定する。
【0040】次に、図5に示したイメージスキャナ部2
20でオペレータが原稿306を挿入すると、センサ3
15がオンする。CPU331は、図9の第1のCPU
基板244の入力制御部337を通してこれを検知す
る。そして、図示しない原稿フィード用のモータを駆動
し、原稿306が原稿フィードローラ302、303に
よって搬送される。搬送状態の原稿306がプラテンロ
ーラ308に達すると、光源309によって照射され原
稿306の反射光がイメージセンサ231に入射する。
この状態で、図3に示したCCDドライブ基板232に
よって駆動されるイメージセンサ231によって原稿が
読み取られ、CCDビデオ信号341がアナログ基板2
33によって順次処理されていく。
【0041】(アナログ基板の説明)
【0042】図10は図3に示したアナログ基板を具体
的に表わしたものである。アナログ基板233は、CC
Dドライブ基板232(図3)からのCCDビデオ信号
341を入力し、これから有効な画像信号を抽出するサ
ンプルホールド部351と、このサンプルホールド部3
51の後段に順に設けられたゲインコントロール部35
2、ダーク補正部353、オフセットコントロール部3
54およびアナログ−ディジタル変換(以下、A/D変
換と記す。)部355と、第1のビデオ基板234(図
3)からのディジタル−アナログ変換(以下、D/A変
換と記す。)データ356をD/A変換してゲインコン
トロール部352およびオフセットコントロール部35
4に対して設定するD/A変換部357とを備えてい
る。A/D変換部355から出力される画像データ35
8は図3に示したイメージプロセッサシステムラック2
46に入力されるようになっている。
【0043】ところで、このディジタル複写機では原稿
の読み込み開始に先立ち、図5に示したイメージスキャ
ナ部220の電源オン時に、プラテンガラス307上に
図6に示す基準板312の黒色面313を出し、これを
読み取るようになっている。そして、このときの読み取
り値が所定の値になるように、オフセットコントロール
部354(図10)のオフセット値をCPU331から
D/A変換部357に対して自動的に設定しておく(自
動オフセット制御:AOC)。
【0044】次に、プラテンガラス上に図6に示す基準
板312の白色面314を出してこれを読み取り、この
ときの読み取り値が所定の値になるように、ゲインコン
トロール部352のゲイン値をCPU331からD/A
変換部357に対して自動的に設定しておく(自動利得
制御:AGC)。このような調整が予め行われているの
で、実際の原稿読み取りデータは、飽和することのない
十分なダイナミックレンジを持ったビデオデータとな
り、A/D変換部355でディジタル化され、画像デー
タ358として順次第1のビデオ基板234(図3)へ
送られていく。また、ダーク補正部353は、イメージ
センサ231のシールドビット(遮光画素)の出力信号
を用いてその暗電流による出力変化を除去するようにな
っている。
【0045】(第1のビデオ基板の説明)
【0046】図11は図3に示した第1のビデオ基板を
具体的に表わしたものである。第1のビデオ基板234
は、図3に示したアナログ基板233から出力される画
像データ358を入力し、図7に示した第1〜第5のラ
イン型のセンサチップ321〜325のギャップを補正
するCCDギャップ補正部361を備えている。CCD
ギャップ補正部361の後段には、順にRGBセパレー
ション部362と暗シェーディング補正部363が設け
られている。また、この第1のビデオ基板234にはこ
れら各部361〜363を制御する制御部364と、こ
れらにクロック信号を供給するクロック発生部365と
が備えられている。
【0047】制御部364はVMEバス245に接続さ
れており、これを介して図10に示したアナログ基板2
33(図3)に対してD/A変換データ356を送ると
共に、後段の第2のビデオ基板235に対して制御信号
367を出力するようになっている。また、クロック発
生部365はアナログ基板233に対してドライブクロ
ック信号368を送るようになっている。ドライブクロ
ック信号368はアナログ基板233を経てCCDドラ
イブ基板232(図3)に送られるようになっている。
【0048】すでに説明したように、本実施例で使用さ
れているイメージセンサ231は図7に示すように千鳥
状に配列された5つのセンサチップ321〜325から
構成されている。そして、2つのチップ群が間隔Δxだ
けずれている。そこで5つのセンサチップ321〜32
5によって読み取られたデータを原稿の同一ラインを読
み取ったデータに直す処理を行うのがCCDギャップ補
正部361である。CCDギャップ補正部361では、
具体的には第2および第4のセンサチップ322、32
4で読み取ったデータをメモリを使って遅延させ、同一
ラインの読み取りデータに直している。
【0049】図12は、CCDギャップ補正部の出力す
る画素データ列を表わしたものである。図9で示した各
ピクセル326B、326G、326Rのそれぞれが出
力する画素データをB1 、G1 、R1 、B2 、G2 、R
2 、……BN 、GN 、RN とすると、これらはこの図1
2に示したようにB(青)、G(緑)、R(赤)の順に
繰り返されている。
【0050】図13は、これに対してRGBセパレーシ
ョン部の出力を表わしたものである。ここで同図(a)
はRGBセパレーション部362から出力される青の画
素データ列であり、同図(b)は緑の画素データ列であ
る。更に同図(c)は赤の画素データ列を表わしてい
る。このように図12で示したB、G、Rのシリアルな
画像データをそれぞれB、G、Rごとの画素データ列に
直す処理を行うのがRGBセパレーション部362であ
る。
【0051】B、G、Rに分離された画素データは、図
11における暗シェーディング補正部363へ順次送ら
れ、暗シェーディング補正が行われる。暗シェーディン
グ補正は、原稿の読み取りに先立って、イメージスキャ
ナ部220(図4)の電源オン時に自動オフセット制
御、自動利得制御動作を行った後、黒色面313を読み
取った画像データを各画素ごとに内蔵のメモリに記憶し
ておき、実際に原稿を読み取ったときの各画素の画像デ
ータから各画素ごとに記憶していた黒色面読み取りデー
タを減算する処理である。このようにして順次第1のビ
デオ基板234で処理された画像データ369は第2の
ビデオ基板235に送られる。
【0052】(第2のビデオ基板の説明)
【0053】図14は第2のビデオ基板の構成を具体的
に表わしたものである。第2のビデオ基板235は、第
1のビデオ基板234(図3)からの画像データ369
を入力する明シェーディング補正部371と、この明シ
ェーディング補正部371の後段に順に設けられたRG
B位置ずれ補正部372、センサ位置ずれ補正部373
およびデータブロック分割部374と、上記各部371
〜374を制御する制御部376と、これら各部371
〜374にクロック信号を供給するクロック発生部37
7とを備えている。制御部376はVMEバス245に
接続されていると共に、第1のビデオ基板234(図
3)からの制御信号367を入力し、またカラー基板2
36に対して制御信号378を送るようになっている。
また、クロック発生部377は後段の各基板に対して制
御用クロック信号379を送るようになっている。
【0054】第2のビデオ基板235に送られてきた画
像データ369は、まず明シェーディング補正部371
で明シェーディング補正が行われる。明シェーディング
補正は、暗シェーディング補正と同様に自動オフセット
制御、自動利得制御動作後に、白色面314を読み取っ
た画像データを各画素ごとにメモリに記憶しておき、実
際に原稿を読み取ったときの各画素の画像データを記憶
していた各画素ごとの白色面読み取りデータで正規化
(除算)する処理である。
【0055】明シェーディング補正および暗シェーディ
ング補正が行われた画像データは、光源309(図5)
の光量分布の影響や各画素ごとの感度のばらつきの影響
のない画像データとなる。また、CPU331(図9)
によって自動オフセット制御、自動利得制御のオフセッ
ト値、ゲイン値を設定できると共に、明シェーディング
補正部371および暗シェーディング補正部363のメ
モリはVMEバス245を介してCPU331から読み
書きできるようになっているため、自動オフセット制
御、自動利得制御および明、暗シェーディング補正のコ
ントロールをCPU331が行い得るのである。
【0056】また、本実施例で使用されているイメージ
センサ231(図3)は、図8に示すように各ピクセル
326B、326G、326Rが主走査方向に順に配列
されているため、B、G、R間で実際の原稿読み取り位
置がずれている。このことは、次段のカラー基板236
で色を判断する場合に誤判断を生じるので、R、G、B
の読み取り位置が同一仮想点となるような補正が必要で
ある。この補正を行うのがRGB位置ずれ補正部372
である。RGB位置ずれの補正は、例えば図8における
ピクセル326G2 の位置を基準とした場合、ピクセル
326G2 の位置の仮想Bデータ、仮想Rデータを、そ
れぞれピクセル326B2 、B3 の画像データの演算
と、ピクセル326R1 、R2 の画像データの演算から
求めるものである。
【0057】ここまでの動作説明は、イメージセンサ2
31が一つであるかのように行ってきたが、すでに説明
したように実際は、広幅の原稿を読み取るために3つの
イメージセンサ2311 〜2313 を使用している。こ
れら3つのイメージセンサ2311 〜2313 は原稿の
同一ライン(同一副走査位置)を読み取れるように調整
して取り付けてはいるが、実際には、副走査方向にずれ
を生じる。このずれを補正するのがセンサ位置ずれ補正
部373である。センサ位置ずれ補正は、CCDギャッ
プ補正と略同様の考え方で、各センサの画像データをそ
れぞれメモリを使って任意の時間だけ遅らせることで、
3つのイメージセンサ2311 〜231 3 の画像データ
がそのつなぎ目で原稿上の主走査方向の隣接画像となる
ようにするものである。
【0058】ところで、高速広幅のディジタル複写機の
場合には、画像データを高速で処理する必要がある。し
かしながら、RAMやディジタル集積回路等は高速動作
にも限界がある。そこで、本実施例ではセンサ位置ずれ
補正部373の出力画像データを、データブロック分割
部374で主走査方向に複数のブロックに分割するよう
にしている。
【0059】図15は、主走査方向における出力画像デ
ータの分割の様子を表わしたものである。ここでは、例
えば1つのイメージセンサ231の出力画像データを2
つのブロックに分割し、図15に示すように原稿306
の読み取りデータを計6個のブロックb1 〜b6 に分割
して、次段ではブロックb1 〜b6 ごとのパラレル処理
を行うことになる。このようにしてブロックブロックb
1 〜b6 に分割された画像データ382は順次カラー基
板236に送られる。
【0060】(カラー基板の説明)
【0061】図16はカラー基板を具体的に表わしたも
のである。カラー基板236は、図3に示した第2のビ
デオ基板235からの画像データ382を入力する色相
判断部391と、この色相判断部391の後段に順に設
けられたゴーストキャンセル部392、バッファメモリ
393、色編集部394および濃度補正部395を備え
ている。制御部396は、これらの各部391〜395
を制御するようになっている。制御部396はVMEバ
ス245に接続されていると共に、図14に示した第2
のビデオ基板235からの制御信号378と、領域認識
基板239(図3)からの制御信号401とを入力し、
ディジタルフィルタ基板237(図3参照)と領域認識
基板239に対してそれぞれ制御信号411、412を
送るようになっている。
【0062】カラー基板236に入力される画像データ
382は、R、G、Bのカラー画像信号であり、色相判
断部391で原稿上の画像の色の判断が行われ、コード
化されたカラーコード信号と濃度データとが生成され
る。次段のゴーストキャンセル部392は、色相判断部
391で生成されたカラーコード信号の補正を行うもの
である。これは、第2のビデオ基板235(図3)にお
けるRGB3色の位置ずれ補正の結果、例えば原稿上の
黒画像のエッジ部等で誤った色相判断が行われ、無彩色
以外のカラーコードを発生する場合があるからである。
ゴーストキャンセル部392は、このような誤った色相
判断の行われたカラーコード(ゴースト)を無彩色のカ
ラーコードに直す処理を行う。ゴーストが発生したとき
のカラーコードの変化パターンは予め分かっているの
で、このパターンと一致したときにカラーコードを無彩
色に直すようにしている。
【0063】このようにして生成された濃度データおよ
びカラーコード信号は、順次バッファメモリ393に格
納されていく。一方、ゴーストキャンセル部392から
得られたカラーコード信号421は図3に示した領域認
識基板239に送られる。本実施例では、マーカペンを
用いて原稿上に書かれたマーカで囲まれた領域に対して
種々の編集をリアルタイムで行うことができるようにな
っており、このマーカで囲まれた領域を検出するのが領
域認識基板239である。
【0064】この領域認識基板239の説明を行った後
に、カラー基板236の残りの部分について説明する。
【0065】(領域認識基板の説明)
【0066】図17は領域認識基板を具体的に表わした
ものである。領域認識基板239は、図16で説明した
カラー基板236からカラーコード信号421を入力す
るマーカフラグ生成部431を備えている。マーカフラ
グ生成部431の後段には、順にパラレル−シリアル変
換(以下、PS変換と記す。)部432、領域認識部4
33およびシリアル−パラレル変換(以下、SP変換と
記す。)部434が配置されている。制御部436はこ
れら各部431〜434の制御を行うようになってい
る。制御部436はVMEバス245に接続されている
と共に、カラー基板236からの制御信号信号412を
入力し、またカラー基板236に対して制御信号401
を送るようになっている。
【0067】カラー基板236から順次送られてきたカ
ラーコード信号421は、各ブロックごとの信号になっ
ている。まず、マーカフラグ生成部431では、カラー
コードからマーカの画像であるか否かを判断し、マーカ
の画像である場合にマーカフラグを生成する。次に、ブ
ロック処理されたマーカフラグを1ラインの信号に直す
のがPS変換部432である。このようにして得られた
1ラインのマーカフラグからマーカで囲まれた領域を認
識するのが領域認識部433であり、ここで領域内を示
す領域信号が生成される。この生成された領域信号はS
P変換部434で再び各ブロックごとに分割され、領域
信号438として図16に示したカラー基板236の色
編集部394に順次出力される。
【0068】このカラー基板236にバッファメモリ3
93が設けられている理由は、領域認識基板236で領
域を認識するのに時間がかかるため、この間カラーコー
ド信号と濃度データを記憶しておき領域認識基板236
からの領域信号438とタイミングを合わせるためであ
る。
【0069】このように領域認識基板239から送出さ
れたブロック分割された領域信号438は色編集部39
4に入力される。また、図17の制御部436から送出
される制御信号401は制御部396に入力される。制
御部396は、領域信号438と同期して、対応する画
素の濃度データとカラーコード信号をバッファメモリ3
93から読み出し、色編集部394に送る。
【0070】本実施例のディジタル複写機は2色複写機
であり、サブカラーフラグによって原稿上のどの色を2
色のうちのどちらの色でプリントするかの指定ができる
ようになっている。また、ドロップカラーフラグによっ
て原稿上のどの色の画像を消すか等の指定もできるよう
になっている。この機能を用いることにより、例えばマ
ーカそのものを読み取った画像データは再現する必要が
ないので暗黙的に消去される。2色の指定あるいはドロ
ップカラーに関する機能は、マーカで指定された領域内
あるいは領域外に対してのみ行うことも可能である。ま
た、地肌除去のオン、オフをコントロールするBKGイ
ネーブルフラグを生成して、次段で行う地肌除去を領域
内、外について行うか否かの指定もできる。これらのフ
ラグの生成を行うのが色編集部394である。
【0071】このようにして生成されたフラグと濃度デ
ータおよびカラーコード信号は、順次濃度補正部395
に送られる。濃度補正部395はドロップカラーフラグ
の立っている画素の濃度データを白にしたり(消した
り)、原稿上の色ごとに(カラーコードごとに)独立し
た濃度調整ができるようにするためのものである。この
ようにして処理されたサブカラーフラグ、BKGイネー
ブルフラグ、領域信号、濃度データ等の出力439は、
ディジタルフィルタ基板237(図3)に順次送出され
ることになる。
【0072】(ディジタルフィルタ基板の説明)
【0073】図18はディジタルフィルタ基板を具体的
に表わしたものである。ディジタルフィルタ基板237
は、図16に示したカラー基板236からの出力439
を入力する地肌除去部441と、この地肌除去部441
の後段に順に設けられたディジタルフィルタ442およ
びサブカラーフラグ補正部443と、これら各部441
〜443を制御するための制御部444とを備えてい
る。制御部444はVMEバス245に接続されている
と共に、カラー基板236からの制御信号411を入力
すると共に、中間調処理基板238(図3)に対して制
御信号446を送るようになっている。
【0074】ディジタルフィルタ基板237では、順次
地肌除去部441で、BKGイネーブルフラグの立って
いる部分の原稿の地肌部を白くすると共に、BKGフラ
グを生成する。次に、ディジタルフィルタ442では、
選択されている画像モードに応じてエッジ強調やスムー
ジング処理が行われる。また、サブカラーフラグ補正部
443は、スムージング処理によって画像エッジ部の地
肌濃度が持ち上がった場合に、その持ち上がった地肌画
素のサブカラーフラグを画像部のサブカラーフラグと同
じにする補正を行い、これにより、例えば原稿の色文字
の周りの黒輪郭の発生を防止する。こうして処理された
サブカラーフラグ、濃度データ、領域フラグおよびBK
Gフラグ等の出力448は、図3に示した中間調処理基
板238に順次送られる。
【0075】(中間調処理基板の説明)
【0076】図19は中間調処理基板を具体的に表わし
たものである。中間調処理基板238では、図18に示
したディジタルフィルタ基板237の出力448をブロ
ック−ラインパラレル変換部451に入力するようにな
っている。ブロック−ラインパラレル変換部451の後
段には、縮拡大部452と、編集基板241(図3)か
らの画像データ453を入力する濃度調整部454と、
中間調処理部455および4値化データ変換部456が
順に配置されている。4値化データ変換部456には、
その出力データ457を記憶する診断用メモリ458が
接続されている。制御部461は、これら各部451、
452、454〜456、458を制御するようになっ
ている。また、クロック発生部462はこれらにクロッ
ク信号を供給するようになっている。制御部461はV
MEバス245に接続されていると共に、図18に示し
たディジタルフィルタ基板237からの制御信号446
と編集基板241からの制御信号464を入力し、編集
基板241とデータ処理基板251(図3)に対してそ
れぞれ制御信号465、466を送るようになってい
る。
【0077】ところで、本実施例のディジタル複写機で
は、副走査方向の画像の縮拡大はアナログ複写機と同様
に原稿の搬送スピードを変えて行うが、主走査方向の縮
拡大はディジタル的な画像処理によって行うようになっ
ている。この場合に、ブロックごとの並列処理では、こ
の処理が非常に複雑になる。そこで、中間調処理基板2
38のブロック−ラインパラレル変換部451では、合
計6ブロックからなるブロックごとの画像データ列をラ
インごとの並列処理ができる画像データ列に変換してい
る。
【0078】図20はブロック−ラインパラレル変換部
の変換前の画像データの様子を表わしたものである。こ
の図の(a)〜(f)に示したように変換前の画像デー
タは第1〜第6のブロックb1 〜b6 ごとに第1ライン
1 、第2ラインL2 、……の順に画像データが配列さ
れている。
【0079】図21は、これに対してブロック−ライン
パラレル変換部の変換後の画像データの様子を表わした
ものである。この図の(a)〜(d)に示したように4
ライン並列の画像データ列に変換されることになる。し
たがって、例えば同図(a)では、第1ラインL1 につ
いての第1〜第6のブロックb1 〜b6 の画像データが
順に配列され、続いて第5ラインL5 、第9ライン
9 、……というように画像データの組み替えが行われ
る。同図(b)については同様に第2ラインL2 、第6
ラインL6 、第10ラインL10、……というように画像
データの組み替えが行われる。以下同様である。
【0080】このようにして図19のブロック−ライン
パラレル変換部451で変換された画像データ、BKG
フラグ、サブカラーフラグは、縮拡大部452に送られ
る一方、領域フラグ(領域信号)471は編集基板24
1(図3)に送られる。また、縮拡大部452から出力
される画像データ472も編集基板241に送られる。
【0081】ここで、編集基板241の説明を行った後
に、中間調処理基板238の残りの部分について説明す
る。
【0082】(編集基板の説明)
【0083】図22は編集基板の具体的な構成を表わし
たものである。編集基板241は、図19に示した中間
調処理基板238からの領域フラグ(領域信号)471
を入力する矩形領域認識部481と、中間調処理基板2
38からの画像データ472を入力するミラー編集部4
82と、このミラー編集部482の後段に順に設けられ
たネガポジ編集部483、濃度調整部484およびあみ
かけ編集部485と、これらの各部481〜485を制
御する制御部486とを備えている。あみかけ編集部4
85は図19に示した濃度調整部454に画像データ4
53を出力するようになっている。制御部486はVM
Eバス245に接続されていると共に、図19に示した
中間調処理基板238からの制御信号465を入力し、
中間調処理基板238に対して制御信号464を送るよ
うになっている。
【0084】また、矩形領域認識部481は領域フラグ
(領域信号)489を図19に示した縮拡大部452に
送出するようになっている。この領域フラグ489に関
連して領域の指定方法について説明する。本実施例のデ
ィジタル複写機では、領域の指定を2つの方法で行うこ
とができる。
【0085】図23は、領域指定方法の最初のものとし
て、マーカで囲んで領域を指定する様子を表わしたもの
である。原稿306上にマーカで矩形を描くと、それぞ
れの4隅に対応する4911 〜4914 が検出され、こ
れを基にして矩形が認識され、例えばその内部に対する
種々の編集処理が行われることになる。
【0086】図24は、領域指定方法の他のものとして
座標で領域を入力する方法を表わしたものである。この
方法では、原稿306上の2点A、Bの原稿左上端から
の距離xA ,yA 、xB ,yB を図3に示したコントロ
ールパネル254から入力することで、これらを対角線
の2点とする矩形領域を認識し、これに対して種々の編
集を行うことができる。
【0087】これらの矩形領域の認識および矩形領域内
の画素それぞれに対応して領域フラグ(領域信号)を生
成するのが矩形領域認識部481である。矩形領域認識
部481で順次処理された領域フラグ(領域信号)48
9は、図19に示した中間調処理基板238の縮拡大部
452に送られる。縮拡大部452では、BKGフラ
グ、サブカラーフラグ、濃度データと共に縮拡大処理が
行われる。縮拡大処理が行われた画像データ472は、
図22に示した編集基板241のミラー編集部482に
順次送られる。編集基板241では、順次送られてくる
画像データ472に対してリアルタイムで編集を行うよ
うになっている。
【0088】図25は、ミラー編集部における画像処理
の様子を表わしたものである。ミラー編集部482は同
図(a)で示すような矩形領域501内で、あるいは画
像の全領域に対して鏡像編集処理を行い、同図(b)に
示すような鏡像を得るようになっている。
【0089】図22における次段のネガポジ編集部48
3は、白と黒が反転したネガポジ反転画像を得るように
なっている。更に次段に配置されたの濃度調整部484
はコントロールパネル254(図3)上のコピー濃度調
整機能に対応したものであり、出力色の2色のそれぞれ
について数種類の濃度変換カーブを選択できる。次段の
あみかけ編集部485は、コントロールパネル254か
ら選択されたあみパターンで画像にあみかけ処理を行
う。更に、領域内を消去(マスキング)したり、領域外
を消去(トリミング)したりする機能も、このあみかけ
編集部485で行う。なお、ネガポジ編集およびあみか
け編集も、マーカで囲んだ領域あるいは画像全体に対し
て行うことができることは言うまでもない。こうして順
次処理された画像データ453は図19における中間調
処理基板238に送られることになる。
【0090】図19に示した中間調処理基板に戻って説
明を続ける。図22で説明した編集基板241から送ら
れてきた画像データ453は、濃度調整部454に入力
される。濃度調整部454の機能は、編集基板241
(図22)の濃度調整部484と同等である。編集基板
241はオプション基板になっている。そこで、この編
集基板241が搭載されていない場合には、中間調処理
基板238の濃度調整部454で濃度調整を行う。編集
基板241が搭載されている場合は、この濃度調整部4
54で何も処理しない。すなわち本実施例のディジタル
複写機では、編集基板241が搭載されている場合に
は、これを用いてコントロールパネル254からあみか
けパターンの濃度を選択できる。このため、この選択し
た濃度がコントロールパネル254のコピー濃度調整で
変化しないようにするために、あみかけ編集処理以前に
濃度調整を行うようにし、この結果として編集基板24
1搭載時にはこの内部の濃度調整部484を用いて濃度
調整を行うようになっている。
【0091】さて、図19の中間調処理部455では、
多値画像データを面積階調による4値化データに変換し
ている。この4値化とは、1画素の濃度を白、第1のグ
レー、この第1のグレーよりも黒い第2のグレー、およ
び黒の4階調にすることである。このようにして処理さ
れたデータは、4値化データ変換部456で複数画素分
の画像データ(4値の濃度データとサブカラーフラグ)
をまとめた出力データ457に変換され、図3に示すよ
うにイメージプロセッサシステムラック246外のデー
タ処理基板251に対して順次出力される。また、診断
用メモリ458は自己診断のために4値化データ変換部
456の出力データ457を記憶するものである。
【0092】図3のデータ処理基板251は、中間調処
理基板238から送られてきた画像データをページメモ
リ基板253に送り、そのページメモリに記憶する。こ
のようにして原稿を全て読み終えたら、図9に示す第1
のCPU基板244内のCPU331は、制御データ線
257を通して第2のCPU基板252(図3)のCP
Uに情報を送る。すると、第2のCPU基板252のC
PUは、制御データ線267を通してプリント部221
(図4)の制御部266に用紙の搬送の指示とページメ
モリ内に画像データが記憶されていることを連絡する。
【0093】図4におけるプリント部221の制御部2
66は、所定の用紙を搬送すると共に、制御信号256
によってデータ処理基板251(図3)からページメモ
リ内の画像データ255を所定のタイミングで読み出
す。読み出された画像データ255はデータ分離部26
1(図4)に送られる。データ分離部261はサブカラ
ーフラグによって濃度データを振り分ける機能を持って
おり、例えばサブカラーフラグが“0”のときは濃度デ
ータを第1色画像データメモリ262に送り、第2色画
像データメモリ263には白データを送る。また、サブ
カラーフラグが“1”のときは濃度データを第2色画像
データメモリ263に送り、第1色画像データメモリ2
62には白データを送る。プリント部221はゼログラ
フィ技術を用いてプリントするものであり、現像器等は
第1色用と第2色用の2つを持っている。そして、感光
体(ドラム)上の2色画像を用紙に同時に転写し、定着
を行う。露光用の半導体レーザも、第1色用と第2色用
がそれぞれ設けられている。これらを画像データを基に
駆動制御するのが、第1色レーザ駆動部264および第
2色レーザ駆動部265である。
【0094】(地肌除去処理の原理)
【0095】以上、本実施例のディジタル複写機の全体
的な構成について説明した。次に本実施例で採用されて
いる地肌除去処理の概要について説明する。
【0096】図1は本実施例のディジタル複写機を地肌
処理を行う部分を中心として原理的に表わしたものであ
る。図48と同一部分には同一の符号を付しており、こ
れらの説明を適宜省略する。本実施例の画像処理装置
は、濃度データ103を地肌濃度検出手段104に送っ
て地肌濃度レベル601を検出し、地肌基準濃度作成手
段602ではこれにオフセット設定手段105から送ら
れてくるオフセット量603を加算するようになってい
る。周期設定手段604は、地肌基準濃度作成手段60
2で地肌濃度の算出対象となる画素のサンプリングの周
期を所望の値に切り換えるようになっている。
【0097】このようにして作成された地肌基準濃度6
05は地肌除去手段107に送られ、画像読取手段10
2から出力される濃度データ103から地肌が除去され
る。すなわち、濃度データ103のうち地肌基準濃度6
05以下のものは所定の白濃度に修正され、地肌基準濃
度605を越えるものはそのままの濃度で画像形成装置
108に送出される。画像形成装置108では、これを
図示しない用紙に原稿101の画像として記録すること
になる。
【0098】このような地肌除去処理には、各種の態様
を採ることができる。これらについては後の変形例で説
明するが、本発明の理解を助けるためにここでその原理
的な構成の幾つかを簡単に説明しておく。
【0099】図26は、本発明の第1の変形態様を表わ
したものであり、直接的には特許請求の範囲第2項に対
応するものである。この画像処理装置は自動濃度範囲検
出手段611を備えており、原稿101の状態に応じた
濃度範囲が自動的に検出されるようになっている。濃度
データ103のうちこの濃度範囲内の情報が地肌濃度検
出手段104に与えられ、これにオフセット設定手段1
05から出力されるオフセット量603が加算されて地
肌基準濃度作成手段602によって地肌基準濃度605
が作成される。これ以外は図1に示した装置と同様であ
る。
【0100】図27は、本発明の第2の変形態様を表わ
したものであり、直接的には特許請求の範囲第4項に対
応するものである。この画像処理装置は初期除去レベル
決定手段621を備えている。地肌濃度検出手段622
は濃度データ103を基にして初回の地肌濃度レベルを
決定するまでの間、この初期除去レベル決定手段621
の出力する初期除去レベル623を使用して地肌基準濃
度作成手段602に対して地肌濃度レベル624を供給
する。これにオフセット設定手段105の出力するオフ
セット量603が加算されて地肌基準濃度605が作成
される。これ以外は図1に示した装置と同様である。本
実施例のディジタル複写機でも、各ラインの先頭におい
て濃度データ103だけによる地肌濃度レベルが算出さ
れるまでの間、初期除去レベル決定手段621を用いて
地肌基準濃度605の作成を行っている。
【0101】図28は、本発明の第3の変形態様を表わ
したものであり、直接的には特許請求の範囲第7項に対
応するものである。この画像処理装置は画像読取手段1
02から出力される濃度データ103を入力して初期除
去レベル631をこれに応じて決定する初期除去レベル
決定手段632を備えている。この初期除去レベル63
1と濃度データ103とが地肌濃度検出手段633に入
力されて地肌濃度レベル601が地肌基準濃度作成手段
106に供給されることになる。これ以外は図1に示し
た装置と同様である。すなわち、この画像処理装置で
は、各ラインの先頭で出力される画像の濃度に応じて初
期除去レベル631が変動する点が、これを所定の値に
固定している図27の画像処理装置と異なる。
【0102】本実施例の地肌除去処理部の構成
【0103】図29は、本実施例のディジタル複写機の
地肌除去処理を行う地肌除去処理部の回路構成を表わし
たものである。この地肌除去処理部651は、濃度デー
タ103を入力する地肌レベル検出回路652を備えて
いる。地肌レベル検出回路652からはこの濃度データ
103と、検出地肌レベル653とが地肌除去回路65
4に入力されて地肌に相当する濃度データが白の画像レ
ベルに固定される修正が行われる。地肌除去回路654
はこの修正後の濃度データ655を後段の回路装置に供
給して画像の記録を行わせることになる。
【0104】地肌除去処理部651には、データロード
インターフェイス回路656も設けられている。データ
ロードインターフェイス回路656は、図9に示した第
1のCPU基板244内のCPU331から送られてく
るロードデータ657をロードするようになっており、
そのタイミングはラッチ信号658によって制御される
ようになっている。ロードデータ657は、5種類であ
り、これらは、絶対白レベルデータ661、絶対黒レベ
ルデータ662、初期除去レベルデータ663、オフセ
ットレベルデータ664および周期設定データ665で
ある。
【0105】図30は、このデータロードインターフェ
イス回路を具体的に表わしたものである。データロード
インターフェイス回路656は、第1〜第5のラッチ回
路671〜675を備えている。これらには、ロードデ
ータ657が共通して供給されるようになっている。ま
た、ラッチ信号658は、それぞれ1本ずつ個別配置さ
れたラッチ線6761 〜6765 によって、それぞれ異
なったタイミングで第1〜第5のラッチ回路671〜6
75に供給されるようになっている。すなわち、ロード
データ657として時分割で絶対白レベルデータ66
1、絶対黒レベルデータ662、初期除去レベルデータ
663、オフセットレベルデータ664および周期設定
データ665が順次出力され、ラッチ信号658が第1
〜第5のラッチ回路671〜675に時間を異にして出
力される結果として、これらのラッチ回路671〜67
5にそれぞれ異なった種類のデータがラッチされること
になる。
【0106】ここで絶対白レベルデータ661とは、絶
対白レベルを表わしたデータである。絶対黒レベルデー
タ662とは、絶対黒レベルを表わしたデータである。
これらについては、図49の箇所で説明した。初期除去
レベルデータ663とは初期除去レベルを表わしたデー
タであり、これは濃度データ103を基にして地肌レベ
ルが決定されるまで設定される地肌のレベルである。
【0107】図31は、絶対白レベルの必要性を説明す
るためのものである。この図で原稿681の地肌682
の濃度は比較的濃くなっている。原稿681の中央部分
には、黒色で文字“A”を記した他の原稿683が張り
つけられている。この部分の地肌684は先の地肌68
2よりも濃度レベルが低くなっている。この原稿681
を主走査方向685にラインごとに読み取って処理を行
うものとする。
【0108】絶対白レベルを設定していない場合、記録
画像687には原稿683に相当する箇所688の後端
から所定の幅だけ影689が発生する。これは地肌68
2の部分が画像として現われたためである。これを段階
を追って説明する。まず、地肌684の領域が走査され
るまでの原稿681の処理過程では、地肌682は地肌
基準濃度よりも低く、この部分は白レベルに置き換えら
れる。地肌684の領域が走査されている段階では、こ
の部分の濃度は前よりも低いので、この部分も問題なく
白レベルに置き換えられる。ところが、このとき平均化
処理によって地肌基準濃度が低下してしまっている。そ
こで、この直後に地肌682の部分を走査すると、地肌
基準濃度よりも地肌682の濃度レベルが高くなってし
まい、影689を発生させてしまうことになる。
【0109】そこで、本実施例では絶対白レベルを規定
し、このレベルを地肌682程度に設定しておく。この
絶対白レベル以下の濃度は強制的に白レベルに置き換え
られるので、影689の生じた部分もこれにより強制的
に白レベルに置き換えられることになる。すなわち、図
31に示したような影が地肌の濃度の変化した部分に発
生することがなくなる。
【0110】データロードインターフェイス回路656
にラッチされるデータの説明に戻る。オフセットレベル
データ664はオフセット量を表わしたデータであり、
このデータ664のみが地肌除去回路654に供給され
る。本実施例では、検出した地肌を微調整するために濃
度データ103のうちの該当する濃度範囲のデータの平
均化処理を行って検出地肌レベルを得ているが、これを
そのまま地肌基準濃度として使用すると、地肌の濃度変
動が大きな原稿では地肌の一部を画像と誤って認識して
しまう。そこで、検出地肌レベルを現実の原稿状態に則
した値に修正して地肌基準濃度とするためにオフセット
量が設定されている。本実施例では“0”(白)から
“255”(黒)までの256段階の階調を設定した場
合に、10進法で“30”程度のオフセット量を与える
ことにして、地肌の濃度変動のある原稿に対しても対応
することができるようにしている。
【0111】周期設定データ665は、設定された濃度
範囲内で平均化処理を行う際の画素のサンプリング周期
を設定するためのデータである。本実施例では、サンプ
リング周期を変更することによって、濃度変化の激しい
原稿に対しても地肌部分を地肌として追従し、認識する
ことができる。地肌レベル検出回路652では、以上の
5種類のデータ661〜665を用いて地肌除去処理を
行うことになる。
【0112】地肌レベル検出回路の構成
【0113】図32は、図29に示した地肌レベル検出
回路の具体的な回路構成を表わしたものである。地肌レ
ベル検出回路652は、濃度データ103をラッチする
第1のフリップフロップ回路(FF)691と、このラ
ッチされた濃度データ692を入力するウィンドウコン
パレータ693を備えている。ウィンドウコンパレータ
693には、ビデオクロック信号694を入力するサン
プリング周期可変回路695からサンプルクロック信号
696が入力されるようになっている。また、ウィンド
ウコンパレータ693は、図29で示したデータロード
インターフェイス回路656から、絶対白レベルデータ
661、絶対黒レベルデータ662および初期除去レベ
ルデータ663の供給も受けるようになっている。
【0114】ここでサンプリング周期可変回路695
は、ウィンドウコンパレータ693によって所定の濃度
範囲にあるとされた画素の列に対して周期設定データ6
65で指定された周期で画素をサンプリングするための
サンプルクロック信号696を出力するようになってい
る。例えば周期設定データ665が4画素に1画素の割
合で濃度データのサンプリングを行うことを指定してい
た場合には、所定の濃度範囲に存在する画素の4画素に
1画素の周期でこれらの濃度データをサンプリングする
ためのサンプルクロック信号696が出力されることに
なる。
【0115】ウィンドウコンパレータ693は、比較ゲ
ート回路によって構成されている。ウィンドウコンパレ
ータ693は、入力される各画素の濃度データ692が
絶対黒レベルと絶対白レベルとで決定される濃度範囲に
存在するかどうかの判定を行う。そして、この濃度範囲
に存在する画素のそれぞれの濃度データ692をサンプ
ルクロック信号696に同期してサンプリングする。
【0116】ウィンドウコンパレータ693の出力側に
は、第2〜第4のフリップフロップ回路697〜699
が直列接続されている。これらのフリップフロップ回路
697〜699には、サンプルクロック信号696がク
ロック信号として供給されている。第2〜第4のフリッ
プフロップ回路697〜699によって合計4クロック
分だけ時間的にずれた4画素分の濃度データ701〜7
04は、平均化回路705に同時に入力されるようにな
っている。平均化回路705は、これら同時に入力され
た4画素分の濃度データ701〜704の平均をとる。
このような平均化処理は、4画素分の濃度データの加算
を行った後に、2ビット分だけ右方向にシフトさせるこ
とで実現することができる。濃度データ701〜704
の平均値は、検出地肌レベル653として後段の回路に
出力される。
【0117】このウィンドウコンパレータ693には、
初期除去レベルデータ663も供給されている。初期除
去レベルデータ663は、このようにして濃度データ7
01〜704の平均値が得られるまでの間、代って検出
地肌レベル653として後段の回路に出力されるように
なっている。
【0118】ウィンドウコンパレータ693から該当走
査ラインの濃度データ701〜704の平均値の出力が
開始された後は、濃度データ701〜704が4画素分
加算されるたびに、加算結果の平均値が検出地肌レベル
653として出力される。このようにしてその走査ライ
ンでの処理が主走査方向に順次移動して行く。
【0119】図33は、地肌除去回路の具体的な構成を
表わしたものである。地肌除去回路654は、検出地肌
レベル653とオフセットレベルデータ664とを入力
して加算する加算回路711を備えている。図32で平
均化回路705から順次出力される検出地肌レベル65
3は、ここでオフセット量が加算されて最終的な地肌除
去レベル(地肌基準濃度106)となる。この地肌基準
濃度106は、比較回路713で濃度データ103と比
較される。比較結果は、濃度データ103が地肌基準濃
度106以下のとき地肌フラグ714として出力される
他、マルチプレクサ715の制御入力となる。
【0120】マルチプレクサ715には濃度データ10
3が供給されるようになっている。マルチプレクサ71
5は地肌フラグ714が立っていない状態で濃度データ
103をそのまま修正後の濃度データ655として出力
する。地肌フラグ714が立っているときには、これを
白濃度(“0”)に修正して濃度データ655として出
力する。
【0121】以上の動作は走査ラインごとに繰り返し行
われる。そして、それぞれの走査ラインの先頭位置では
初期除去レベルデータ663を用いた処理が行われるこ
とになる。
【0122】画像の処理例
【0123】図34は、濃度データの一例を表わしたも
のである。縦軸は濃度レベルを示しており、“0”から
“255”の256段階で表わされている。図で点線7
21、722はそれぞれ絶対黒レベルと絶対白レベルを
表わしており、これらの範囲の濃度データが地肌の演算
を行う場合の対処範囲となる。他の点線723は、検出
地肌レベル653を表わしている。この初期値は、初期
除去レベルと一致している。この検出地肌レベル653
にオフセット量を加えたもの(点線で示した地肌基準濃
度605)が、地肌であるか画像であるかを判別するた
めの基準レベルとなる。
【0124】今、2画素に1画素の割合で該当する濃度
範囲の画素の濃度データをサンプリングする場合につい
て説明する。絶対黒レベル721と絶対白レベル722
の間に存在する画素は図でA、B、C、D、E、F、G
の5つである。これを、画素Aを起点として2画素に1
画素の割合でサンプリングしていくと、画素A、C、
E、Gの濃度データがサンプリングされ、平均化処理の
対象となる。
【0125】図35は、この図34の例における地肌除
去回路の出力を表わしたものである。地肌除去回路65
4は、絶対黒レベル721以上の濃度データをそのまま
の形で濃度データ655として出力し、絶対白レベル7
22以下については白濃度“0”に固定する。また、平
均化処理等によって得られた地肌基準濃度605以下の
画素A、B、C、F、Gの濃度データも白濃度“0”に
固定する。このようにして原稿上の地肌が除去されるこ
とになる。
【0126】なお、図34および図35の画素Aの処理
段階では、走査ラインの先頭の画素なので平均化を行う
ために必要な4つの画素が揃っていない。そこでこの場
合には初期除去レベル(初期段階の検出地肌レベル65
3)が3画素分だけセットされて、この場合の検出地肌
レベル653が算出される。この算出された検出地肌レ
ベル653をnI とし、画素Aの濃度をnA とすると、
検出地肌レベルdA は次の(1)式で求められる。
【0127】
【数1】
【0128】この(1)式の値にオフセット量OFFを加
えた値が地肌基準濃度605となる。このレベルをdTH
とすると、これは次の(2)式で表わされる。
【0129】
【数2】
【0130】この例ではこのようにして設定された地肌
基準濃度605のレベルdTHが画素Aの濃度nA よりも
大きいので、画素Aの濃度は白濃度“0”に修正される
ことになる。
【0131】絶対黒レベル721以下の濃度レベルで、
かつ地肌基準濃度605のレベルd TH以上の画素Dおよ
びEについては、そのままの濃度で濃度データ655と
して出力されることになる。なお、画素Eについての地
肌基準濃度605のレベルd THは次の(3)式で表わさ
れる。ただし、画素Cの濃度をnC とし、画素Eの濃度
をnE とする。
【0132】
【数3】
【0133】画素G以降の画素では、地肌基準濃度60
5が初期除去レベルに影響されないで設定され、これを
基にして地肌除去が行われることになる。
【0134】図36は、白色の用紙にローコントラスト
な細線が画像として描かれた原稿の濃度状態をアナログ
的に表わしたものである。この図で符号A〜Qは走査ラ
イン上の各画素を表わしている。
【0135】図37は、この原稿で毎画素をサンプリン
グした場合の地肌基準濃度の変化を表わしたものであ
る。この場合には、検出地肌レベル653が図示のよう
に細線の画素Kに追従する。これにオフセット量OFF
加えられた濃度レベルが地肌基準濃度605となる。す
なわち、この例では画素Kの位置で検出地肌レベル65
3が画素H、I、J、Kの4画素の濃度データの平均値
として求められる。そして、これにオフセット量OFF
加えた地肌基準濃度605の方が濃度nK よりもレベル
的に大きくなり、画像Kは地肌と見られて消滅する。
【0136】図38は、同一の原稿で16画素に1つず
つのサンプリングを行った場合を表わしたものである。
このようにサンプリングの行われる画素の間隔を広く設
定すると、例えば画素Aの次には画素Qがサンプリング
の対象となる。このため細線の画素Kの濃度データは検
出地肌レベル653の設定になんら貢献せず(貢献する
のは16分の1の確率)、オフセット量OFFを加えた地
肌基準濃度605よりも濃度nK の方がレベル的に高く
なる。したがって、この場合には細線の再現が可能にな
る。
【0137】図39は、細線と細線の間の画像の“うま
り”を説明するためのものである。この図で白丸は4画
素に1画素ずつのサンプリングを行った場合の各画素の
位置を表わしている。また、実線は“0”レベル731
と、絶対白レベル722および絶対黒レベル721を表
わしている。更に、点線は検出地肌レベル653を、ま
た一点鎖線は地肌の最終除去レベルとしての地肌基準濃
度605をそれぞれ表わしている。
【0138】ところで一般に、読取装置で画像の読み取
りを行うと、高域でのMTF(モジュレーション・トラ
ンスファ・ファンクション)が低下することが知られて
いる。これにより、図で2本の細線732、733の間
の地肌の濃度が持ち上がってしまう。図では示していな
いが、文字を構成する各細線の隙間についても同様の問
題が発生する。この現象を、画像の“うまり”(埋ま
り)と称することにする。埋まり734が存在すると、
解像力や文字の鮮鋭度を著しく低下させることになる。
【0139】このような埋まり734を除去するために
は、絶対黒レベル721と絶対白レベル722の間に存
在する画素をできるだけ緻密にサンプリングして、埋ま
り734を地肌の濃度として検出することが必要であ
る。図39に示した例では、4画素に1画素の周期でサ
ンプリングを行っている。このために、画素Gの点での
地肌基準濃度605のレベルdTHは次の(4)式で表わ
されることになり、これは画素Gの濃度nG よりも低く
なる。
【0140】
【数4】
【0141】すなわち、この状態では埋まり734がそ
のままの濃度で出力されてしまい、2つの細線732、
733を区別することが困難になる。
【0142】図40は、図39と同一の原稿について毎
画素のサンプリングを実行した場合を示したものであ
る。この場合には、図39でサンプリングされた画素C
と画素Gの間で更に3つの画素D、E、Fがサンプリン
グされることになる。図40で示したようなサンプリン
グを行うと、画素Gの点での地肌基準濃度605のレベ
ルdTHは次の(5)式で表わすことができるようにな
り、これは画素Gの濃度n G よりも高くなる。
【0143】
【数5】
【0144】この結果、埋まり734は地肌の部分とし
て判別され、白濃度に修正されることになる。このよう
にして、画素のサンプリング周期を変えることで、読取
系で劣化した解像度や文字の鮮鋭度を回復させることが
できる。この点で、本実施例のディジタル複写機は従来
のディジタル複写機に勝る画質が得られることになる。
【0145】一方、従来のディジタル処理を行わないタ
イプの複写機(いわゆるアナログ複写機)では、感光体
上に形成された静電潜像を現像する際に現像装置のバイ
アス電位を変化させると、トナーによって現像される静
電潜像の範囲を変えることができる。これによって、用
紙に転写される画像の調整を行うことが可能である。し
かしながら、このような複写機では画像の状態を判別し
てこのようなバイアス調整を行うことは不可能である。
したがって、本実施例のディジタル複写機はこの点で従
来のアナログタイプの複写機よりも優れた画像を得るこ
とができることになる。
【0146】本発明の第1の変形例
【0147】図41は、本発明の第1の変形例における
ディジタル複写機の地肌除去処理を行う地肌除去処理部
の回路構成を表わしたものである。この地肌除去処理部
801は、先の実施例の図29に対応するものである。
そこで図29と同一部分には同一の符号を付しており、
これらの説明を適宜省略する。
【0148】この第1の変形例では図26で原理的に示
したように適正な濃度範囲を検出し設定することができ
るようになっている。このために、データロードインタ
ーフェイス回路802は、図9に示した第1のCPU基
板244内のCPU331から送られてくるロードデー
タ803をロードするようになっており、そのタイミン
グはラッチ信号804によって制御されるようになって
いる。ロードデータ803は、9種類であり、これら
は、3種類の絶対白レベルデータ811〜813、3種
類の絶対黒レベルデータ814〜816、1種類の初期
除去レベルデータ663、1種類のオフセットレベルデ
ータ664および1種類の周期設定データ665であ
る。
【0149】データロードインターフェイス回路802
は、このうちのオフセットレベルデータ664を除く8
種類のデータ811〜816、663、665を地肌レ
ベル検出回路821に供給するようになっている。地肌
レベル検出回路821は濃度データ103の供給を受
け、これと検出地肌レベルとを地肌除去回路654に供
給するようになっている。地肌除去回路654からは先
の実施例と同様に修正後の濃度データ655が出力され
ることになる。
【0150】図42は、このデータロードインターフェ
イス回路を具体的に表わしたものである。データロード
インターフェイス回路802は、第1〜第9のラッチ回
路821〜829を備えている。これらには、ロードデ
ータ803が共通して供給されるようになっている。ま
た、ラッチ信号804は、それぞれ1本ずつ個別配置さ
れたラッチ線8311 〜8319 によって、それぞれ異
なったタイミングで第1〜第9のラッチ回路821〜8
29に供給されるようになっている。すなわち、ロード
データ803として時分割で第1〜第3の絶対白レベル
データ811〜813、第1〜第3の絶対黒レベルデー
タ814〜816、初期除去レベルデータ663、オフ
セットレベルデータ664および周期設定データ665
が順次出力され、ラッチ信号804が第1〜第9のラッ
チ回路821〜829に時間を異にして出力される結果
として、これらのラッチ回路821〜829にそれぞれ
異なった種類のデータがラッチされることになる。
【0151】図43は、3種類の絶対白レベルデータと
同じく3種類の絶対黒レベルデータの表わす濃度レベル
の関係を表わしたものである。ここで、縦軸は濃度を2
56段階のディジタル量として表わしており、“0”は
最も白い濃度であり、“255”は最も黒い濃度であ
る。この第1の変形例では、地肌が存在すると想定され
る領域を第1の領域r1 、第2の領域r2 および第3の
領域r3 に3分割している。そして、このうちの最も濃
度の高い(黒い)第1の領域r1 の上限値v1 を第1の
絶対黒レベルデータ814で表わしている。また、次に
濃度の高い第2の領域r2 の上限値v2 を第2の絶対黒
レベルデータ815で表わしている。同様に第3の領域
3 の上限値v3 は第3の絶対黒レベルデータ816で
表わされる。
【0152】また、第1の領域r1 の下限値v2 (第2
の領域r2 の上限値)は、第1の絶対白レベルデータ8
11で表わしている。第2の領域r2 の下限値v3 (第
3の領域r3 の上限値)は、第2の絶対白レベルデータ
812で表わしている。同様に、第3の領域r3 の下限
値v4 は、第3の絶対白レベルデータ813で表わして
いる。
【0153】図44は、この第1の変形例における濃度
検出部の構成を表わしたものである。この濃度検出部8
40で、濃度データ103は第1の比較ゲート回路84
1とFIFO(先入れ先出し)メモリ842の双方に供
給されるようになっている。第1の比較ゲート回路84
1は3組の比較用メモリ8431 〜8433 を備えてお
り、レベル設定器845に設定された第1〜第3の絶対
白レベルデータ811〜813と第1〜第3の絶対黒レ
ベルデータ814〜816をそれぞれ対応する記憶領域
に格納するようになっている。すなわち、第1の比較用
メモリ8431には、第1の絶対白レベルデータ811
と第1の絶対黒レベルデータ814が格納され、第2の
比較用メモリ8432 には、第2の絶対白レベルデータ
812と第2の絶対黒レベルデータ815が格納され
る。第3の比較用メモリ8433 には、第3の絶対白レ
ベルデータ813と第3の絶対黒レベルデータ816が
格納される。
【0154】第1の比較ゲート回路841の出力側に
は、カウンタ回路847が接続されている。カウンタ回
路847には、3組の比較用メモリ8431 〜8433
に対応させて3組のカウンタ8481 〜8483 が設け
られている。これら第1〜第3のカウンタ8481 〜8
483 は、濃度データ103の中でそれぞれ対応する比
較用メモリ8431 〜8433 に記憶された絶対白レベ
ルと絶対黒レベルの間に位置する濃度の画素をカウント
するようになっている。
【0155】ビデオクロック信号694を入力するタイ
ミング回路851は、周期設定データ665によって画
素のサンプリングのためのタイミングクロック853を
作成し、これを第1の比較ゲート回路841とカウンタ
回路847の双方に供給するようになっている。
【0156】カウンタ回路847によってカウントされ
たそれぞれの濃度範囲の画素数に関するデータはコンパ
レータ855に供給され、ここで各濃度範囲の中で最大
のカウントを行った濃度範囲を選択するための選択信号
856がマルチプレクサ857に供給される。マルチプ
レクサ857には、レベル設定器845から前記した3
組の絶対白レベルデータ811〜813および絶対黒レ
ベルデータ814〜816が供給されている。そして、
選択信号856に応じて最大のカウント数に対応する絶
対白レベルデータおよび絶対黒レベルデータ858が出
力され、これが第2の比較ゲート回路859に供給され
ることになる。
【0157】第2の比較ゲート回路859には、FIF
Oメモリ842によってちょうど1走査ライン分だけ遅
れた濃度データ861が供給されるようになっている。
すなわち、FIFOメモリ842は濃度データ103を
1ライン分だけ遅延させるものであれば、他のメモリ素
子や遅延素子に置き換えることが可能である。第2の比
較ゲート回路859は、選択された絶対白レベルデータ
および絶対黒レベルデータ858を基にして、先の実施
例のウィンドウコンパレータ693(図32)と同様に
して該当する濃度範囲の画素の濃度データをサンプリン
グする。このために、第2の比較ゲート回路859にも
タイミング回路851からタイミングクロック853が
供給されるようになっている。
【0158】濃度検出部840の要部は以上のように構
成されている。したがって、第1の変形例では、1走査
ラインごとのデータがまず第1の比較ゲート回路841
を通って処理されて、その走査ラインに適した地肌除去
のための濃度範囲が決定される。そして、その決定に基
づいて第2の比較ゲート回路859がその濃度範囲に存
在する画素の濃度データ861をサンプリングすること
になる。サンプリングの結果得られた濃度データ863
は、第2の比較ゲート回路859から図32に示したウ
ィンドウコンパレータ693以降の回路部分と同一構成
の回路部分に供給され、濃度データの平均化処理が行わ
れることになる。そして、この平均値にオフセット量が
加算されて地肌基準濃度605(図35等参照)が求め
られることになる。
【0159】このように第1の変形例の画像処理装置で
は、走査ラインごとに適切な濃度範囲が設定されていく
ので、副走査方向に濃度変化が著しいような原稿であっ
ても、その場所場所に即した地肌基準濃度605が設定
されることになる。したがって、地肌が画像として出力
されたり、反対に文字等の画像が濃度データの平均化処
理によって途中で消えてしまうといった弊害を防止する
ことができ、高品位な画像の再現が可能になる。
【0160】本発明の第2の変形例
【0161】図45は、本発明の第2の変形例における
ディジタル複写機の地肌除去処理を行う地肌除去処理部
の原理的な回路構成を表わしたものである。この地肌除
去処理部901は、先の実施例の図29に対応するもの
である。そこで図29と同一部分には同一の符号を付し
ており、これらの説明を適宜省略する。
【0162】この第2の変形例の地肌除去処理部901
では、データロードインターフェイス回路656から出
力される初期除去レベルデータ663がスイッチ902
を介して地肌レベル検出回路652に入力されるように
なっている。地肌レベル検出回路652から出力される
検出地肌レベル653は地肌除去回路654に供給され
る他、メモリ903に格納され、スイッチ902の接点
に供給されるようになっている。スイッチ902は、地
肌レベル検出回路652で走査ラインの先頭部分の地肌
レベルを検出する際に所定の濃度範囲に4画素分の濃度
データが存在せず、かつ前走査ラインの参照すべき濃度
データ905がメモリ903に格納されていないとき
に、初期除去レベルデータ663を地肌レベル検出回路
652に供給し、それ以外の場合にはメモリ903から
出力される濃度データ905を地肌レベル検出回路65
2に供給するようになっている。
【0163】すなわち、この変形例の地肌除去処理部9
01では、原稿の読取開始の第1の走査ラインの先頭部
のように、所定の濃度範囲内に平均値をとるための4画
素の濃度データがサンプリングされていない状態では、
先に説明した実施例と同様に初期除去レベルデータ66
3を検出地肌レベル653の算出に用いる。これに対し
て、通常の第2走査ライン以降の走査ラインにおける場
合のように、前走査ラインの濃度データ905が使用で
きるときには、走査ラインの先頭箇所でこれを初期除去
レベルデータ663の代わりに用いて地肌レベルの算出
を行うことにしている。
【0164】これにより、例えば図15に示したように
主走査方向に複数のブロックb1 〜b6 に分けて、それ
ぞれのブロックで走査ラインの処理を独立して行うよう
な場合に、ブロックの境界部分で画像に差異が生じると
いう不都合を回避することができる。すなわち、初期除
去レベルデータ663の表わす初期除去レベルがその原
稿306(図15)にとって高すぎたり低すぎた場合に
は、初期除去レベルに依存している領域で文字等の画像
が消えたり地肌が出力されるといった不都合が生じる場
合があるが、これを濃度の近似した前走査ラインのデー
タを用いることで回避することができる。
【0165】この第2の変形例の地肌除去処理部901
におけるデータロードインターフェイス回路656の構
成は、図30に示した通りなのでその説明を省略する。
【0166】図46は、地肌除去回路を除いた地肌除去
処理部を具体的に表わしたものである。この回路で、ラ
イン選択回路911およびタイミング回路912を除い
た回路部分は図32に示した地肌レベル検出回路652
と基本的に同一である。ライン選択回路911は、平均
化回路705から出力される加算結果の平均値としての
検出地肌レベル653と初期除去レベルデータ663を
取り込み、これらを1走査ライン分だけ、ところてん
(心太)方式で格納すると共に、その選択端子SELに
供給される選択信号914に応じてこれらの一方を初期
除去レベルデータ915としてウィンドウコンパレータ
693に供給するようになっている。
【0167】タイミング回路912は、ページ同期信号
917とライン同期信号918およびビデオクロック信
号694の供給を受けるようになっている。そして、こ
れらの論理をとることで、記録開始における最初の走査
ラインの先頭画素から所定範囲の画素までの時間範囲
で、初期除去レベルデータ663を選択させるための選
択信号914を出力するようになっている。なお、記録
開始における最初の走査ライン全般にわたってこのよう
な選択信号914を出力させるようにする場合には、タ
イミング回路912に対するビデオクロック信号694
の供給は不要である。
【0168】このような構成の地肌除去処理部では、ペ
ージ同期信号917でページの先頭が検知され、ライン
同期信号918で第1走査ラインの開始が検知される
と、ライン選択回路911が初期除去レベルデータ66
3側を選択する。この時点以前にライン選択回路911
は初期除去レベルデータ663を格納している。これに
より、ウィンドウコンパレータ693は濃度データ69
2のうちの平均化処理に用いることができる4画素分の
濃度データを得ることができるまで初期除去レベルデー
タ663を使用して濃度データ701を出力する。平均
化回路705から出力される検出地肌レベル653は、
後段の回路に供給されて地肌の除去が行われる他、ライ
ン選択回路911に入力されて順に格納される。
【0169】ライン選択回路911は一種のFIFOメ
モリである。そこで、次のラインの先頭箇所で選択信号
914により検出地肌レベル653側が選択されると、
この段階で前の走査ラインの先頭位置の検出地肌レベル
が初期除去レベルデータ915としてライン選択回路9
11出力され、ウィンドウコンパレータ693に供給さ
れる。そこでウィンドウコンパレータ693は濃度デー
タ692のうちの平均化処理に用いることができる4画
素分の濃度データを得ることができるまで、この初期除
去レベルデータ915を用いて濃度データ701を出力
することになる。以下同様にして、それ以後の走査ライ
ンでも、それぞれの先頭箇所で固定的な初期除去レベル
データ663の代わりに前走査ラインの濃度データ65
3としての初期除去レベルデータ915が用いられるこ
とになる。
【0170】本発明の第3の変形例
【0171】図47は、本発明の第3の変形例における
ディジタル複写機の地肌除去処理を行う地肌除去処理部
の要部を表わしたものである。この地肌除去処理部93
1の全体的な構成は、図29に示した地肌除去処理部6
51と同様である。また、データロードインターフェイ
ス回路656の構成は、図30に示した通りである。そ
こでこれらの説明は適宜省略することにする。
【0172】さて、この第3の変形例では濃度データ1
03をウィンドウコンパレータ693に供給する他に第
1のラッチ回路941に供給するようになっている。第
1〜第4のラッチ回路941〜944は直列に接続され
ており、それぞれのラッチ信号入力端子にライン同期信
号945が入力されるようになっている。この結果、各
走査ラインの先頭において、第1〜第4のラッチ回路9
41〜944は副走査方向に4走査ライン分の濃度デー
タ9461 〜9464 を同時にラッチすることになる。
【0173】これらの濃度データ9461 〜946
4 は、副走査平均化回路948に入力され、これらの平
均値が算出される。この副走査平均濃度データ949は
マルチプレクサ951の一方の入力となる。マルチプレ
クサ951には固定的な初期除去レベルデータ663も
入力されるようになっており、タイミング回路952か
ら供給される選択信号953によって2つの入力のうち
の一方を選択して初期除去レベルデータ955としてウ
ィンドウコンパレータ693に供給するようになってい
る。ウィンドウコンパレータ693にはこの他に、絶対
白レベルデータ661、絶対黒レベルデータ662およ
び濃度データ103の供給が行われるようになってい
る。
【0174】タイミング回路952には、ライン同期信
号945の他にビデオクロック信号694およびページ
同期信号917が供給されるようになっている。また、
ウィンドウコンパレータ693以降の回路については既
に説明したものと同一なのでこれらの説明を省略する。
【0175】以上のような構成の地肌除去処理部931
は、例えば図15に示したような主走査方向に複数分割
した画像処理に適している。すでに説明したように、こ
のように複数のブロックに分割した場合には、分割した
各ラインの先頭位置での初期除去レベルデータ663が
適切なものでないとブロックの境界位置で地肌が画像と
して表われたり、画像がかすれる等の不都合を発生させ
る。この第3の変形例では、これらの分割した各ブロッ
クの走査ラインの先頭位置で濃度データ945を第1〜
第4のラッチ回路941〜944でラッチさせる。そし
て、これを基にしてこれら副走査方向の画素の平均濃度
を求め、副走査平均濃度データ949としてマルチプレ
クサ951に送出する。マルチプレクサ951はこれを
選択して初期除去レベルデータ955としてウィンドウ
コンパレータ693に供給し、走査ラインの先頭におけ
る初期除去レベルを適性なものにしている。
【0176】また、このように副走査平均濃度データ9
49が求められるまでの最初の数ラインでは、それらの
先頭位置でタイミング回路952から初期除去レベルデ
ータ663を選択させるように選択信号953を制御し
ている。通常の場合には、原稿の先端が余白部分となっ
ていることが多い。このため、最初の数ラインをこのよ
うに固定的な初期除去レベルデータ663で処理して
も、一般にこれによる不都合は生じない。しかもこの地
肌除去処理部931では、副走査方向の処理が進むたび
に副走査平均化回路948は平均値をとる走査ラインを
順次副走査方向に移動させていく。このため、副走査方
向の濃度分布に応じた地肌処理が行われることになる。
【0177】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、所定の濃度範囲の画素を地肌検出用画素とし
て抽出した後、これらの画素を地肌基準濃度の演算のた
めにサンプリングする際に、サンプリングの周期を外部
から調整できるようにした。この結果、濃度データの変
化に対する応答性の良否を調整することができるように
なり、原稿に応じた調整が可能になって、地肌をきれい
にしつつ画像情報の欠落を防止することができる。ま
た、濃度範囲設定手段が1つなので、回路の構成が簡単
であり、実用上の効果が大きい。
【0178】また、請求項2記載の発明によれば、画素
の濃度範囲を複数組設定する濃度範囲設定手段を配置し
て、それぞれで原稿上の該当する濃度範囲の画素を読み
取らせ、濃度範囲ごとに計数させるようにした。通常の
原稿では地肌の部分が文字等の部分よりも専有率が広い
ので、この計数手段で最大の計数値を示した濃度範囲が
地肌検出用の濃度範囲として設定され、各種の原稿に対
して適切な地肌基準濃度を実現することができる。
【0179】更に請求項3記載の発明では、請求項2記
載の画像処理装置についてもサンプリング周期を所定の
範囲内で調整することができるようにしたので、各種の
原稿により良く対応することができるという効果があ
る。
【0180】また、請求項4記載の発明では、請求項2
記載の画像処理装置で各走査ラインごとに最大の計数値
を示した濃度範囲に切り換えることにして、原稿の副走
査方向の画像の状態の変化に対応した地肌レベルの処理
を行うことができる。
【0181】更に、請求項5〜請求項7記載の発明で
は、濃度データの平均値を算出できない状態で予め定め
た初期値を使用したり、前ラインの濃度データを使用し
たり、同一主走査位置での副走査方向の濃度データを参
考にしたりすることにしたので、原稿を主走査方向に複
数のブロックに分割して処理するような場合にも、ブロ
ックの境界における画像の消えや地肌の記録といった不
都合を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例におけるディジタル複写機
の原理的な構成を表わしたブロック図である。
【図2】 本実施例における自己診断システムを備えた
ディジタル複写機の外観を示した斜視図である。
【図3】 本実施例でイメージスキャナ部の構成を表わ
したブロック図である。
【図4】 本実施例でプリント部の具体的な構成を表わ
したブロック図である。
【図5】 図3に示したイメージスキャナ部の原稿読取
部分を表わした概略構成図である。
【図6】 図5に示した基準板の構成の一部を表わした
斜視図である。
【図7】 本実施例で使用されるイメージセンサの配置
構造を表わした平面図である。
【図8】 本実施例のイメージセンサを構成するチップ
における画素配列の様子を表わした平面図である。
【図9】 本実施例の第1のCPU基板の回路構成を具
体的に表わしたブロック図である。
【図10】 本実施例のアナログ基板の回路構成を具体
的に表わしたブロック図である。
【図11】 本実施例の第1のビデオ基板の回路構成を
具体的に表わしたブロック図である。
【図12】 本実施例でCCDギャップ補正部の出力す
る画素データ列を表わした説明図である。
【図13】 本実施例でRGBセパレーション部の出力
を表わした説明図である。
【図14】 本実施例の第2のビデオ基板の回路構成を
具体的に表わしたブロック図である。
【図15】 本実施例で主走査方向における出力画像デ
ータの分割の様子を表わした説明図である。
【図16】 本実施例のカラー基板の回路構成を具体的
に表わしたブロック図である。
【図17】 本実施例の領域認識基板の回路構成を具体
的に表わしたブロック図である。
【図18】 本実施例のディジタルフィルタ基板の回路
構成を具体的に表わしたブロック図である。
【図19】 本実施例の中間調処理基板の回路構成を具
体的に表わしたブロック図である。
【図20】 本実施例でブロック−ラインパラレル変換
部の変換前の画像データの様子を表わした説明図であ
る。
【図21】 本実施例でブロック−ラインパラレル変換
部の変換後の画像データの様子を表わした説明図であ
る。
【図22】 本実施例の編集基板の回路構成を具体的に
表わしたブロック図である。
【図23】 本実施例でマーカで囲んで領域を指定する
場合を表わした説明図である。51
【図24】 本実施例で座標で領域を入力する方法を表
わした説明図である。
【図25】 本実施例でミラー編集部における画像処理
の様子を表わした説明図である。
【図26】 本発明の画像処理装置の第1の変形態様を
表わしたブロック図である。
【図27】 本発明の画像処理装置の第2の変形態様を
表わしたブロック図である。
【図28】 本発明の画像処理装置の第3の変形態様を
表わしたブロック図である。
【図29】 ディジタル複写機の地肌除去処理を行う地
肌除去処理部の回路構成を表わしたブロック図である。
【図30】 本実施例のデータロードインターフェイス
回路を具体的に表わした回路図である。
【図31】 原稿と絶対白レベルを考慮しなかった場合
の記録画像を表わした平面図である。
【図32】 本実施例で図29に示した地肌レベル検出
回路の具体的な回路構成を表わしたブロック図である。
【図33】 本実施例の地肌除去回路の具体的な構成を
表わしたブロック図である。
【図34】 本実施例で濃度データの一例を表わした説
明図である。
【図35】 図34に示した濃度データの処理後の濃度
データとしての地肌除去回路の出力を表わした説明図で
ある。
【図36】 白色の用紙にローコントラストな細線が画
像として描かれた原稿の濃度状態をアナログ的に表わし
た濃度特性図である。
【図37】 図36に示した原稿で毎画素をサンプリン
グした場合の地肌基準濃度の変化を表わした特性図であ
る。
【図38】 図36に示した原稿で16画素に1つずつ
のサンプリングを行った場合を表わした特性図である。
【図39】 原稿の読取結果としての細線と細線の間の
画像の“うまり”を表わした特性図である。
【図40】 図39と同一の原稿について毎画素のサン
プリングを実行した場合の“うまり”の除去を示す特性
図である。
【図41】 本発明の第1の変形例におけるディジタル
複写機の地肌除去処理部の回路構成を表わしたブロック
図である。
【図42】 第1の変形例のデータロードインターフェ
イス回路を具体的に表わしたブロック図である。
【図43】 第1の変形例で使用される3種類の絶対白
レベルデータと3種類の絶対黒レベルデータの表わす濃
度レベルの関係を表わした説明図である。
【図44】 第1の変形例における濃度検出部の構成を
表わしたブロック図である。
【図45】 本発明の第2の変形例におけるディジタル
複写機の地肌除去処理を行う地肌除去処理部の原理的な
回路構成を表わしたブロック図である。
【図46】 第2の変形例で地肌除去回路を除いた地肌
除去処理部を具体的に表わしたブロック図である。
【図47】 本発明の第3の変形例におけるディジタル
複写機の地肌除去処理を行う地肌除去処理部の要部を表
わしたブロック図である。
【図48】 従来提案された画像処理装置の原理的な構
成を表わしたブロック図である。
【図49】 ある濃度データと応答性のよい地肌基準濃
度の関係を示す説明図である。
【図50】 ある濃度データと応答性の悪い地肌基準濃
度の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
101…原稿、102…画像読取手段、103…濃度デ
ータ、104、633…地肌濃度検出手段、105…オ
フセット設定手段、106…地肌基準濃度作成手段、1
07…地肌除去手段、108…画像形成手段、231…
イメージセンサ、331…CPU、332…タイマ、3
33…ROM、334…RAM、339…クロック発生
部、602…地肌基準濃度作成手段、604…周期設定
手段、605…地肌基準濃度、621、632…初期除
去レベル決定手段、652、821…地肌レベル検出回
路、653…検出地肌レベル、654…地肌除去回路、
656、802…データロードインターフェイス回路、
671、821、941…第1のラッチ回路、672、
822、942…第2のラッチ回路、673、823、
943…第3のラッチ回路、674、824、944…
第4のラッチ回路、681、683…原稿、687…記
録画像、693…ウィンドウコンパレータ、695…サ
ンプリング周期可変回路、697〜699…第2〜第4
のフリップフロップ回路、705…平均化回路、711
…加算回路、713…比較回路、715、857、95
1…マルチプレクサ、825…第5のラッチ回路、82
6…第6のラッチ回路、827…第7のラッチ回路、8
28…第8のラッチ回路、829…第9のラッチ回路、
840…濃度検出部、841…第1の比較ゲート回路、
842…FIFOメモリ、847…カウンタ回路、84
5…レベル設定器、851、912、952…タイミン
グ回路、855…コンパレータ、859…第2の比較ゲ
ート回路、903…メモリ、911…ライン選択回路、
948…副走査平均化回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素の濃度範囲を1組設定する濃度範囲
    設定手段と、 原稿上の画素を各走査ラインに沿って時系列的に読み取
    る読取手段と、 この読取手段によって読み取られた画素のうち前記濃度
    範囲のもののみを地肌検出用画素として順次摘出する地
    肌検出用画素摘出手段と、 得られた地肌検出用画素のサンプリング周期を所定の範
    囲内で調整するサンプリング周期調整手段と、 サンプリングによって得られた地肌検出用画素を基にし
    て前記原稿の地肌基準濃度を演算する地肌基準濃度演算
    手段と、 演算された地肌基準濃度以下の画素を地肌を表わした画
    素として予め設定された地肌濃度に固定する地肌部分濃
    度固定手段とを具備することを特徴とする画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 画素の濃度範囲を複数組設定する濃度範
    囲設定手段と、 原稿上の画素を各走査ラインに沿って時系列的に読み取
    る読取手段と、 この読取手段によって読み取られた画素のうちそれぞれ
    の濃度範囲のものを地肌検出用画素として順次摘出しこ
    れらを個別に計数する計数手段と、 この計数手段で最大の計数値を示した濃度範囲を選択す
    る濃度範囲選択手段と、 前記選択された濃度範囲における地肌検出用画素をサン
    プリングするサンプリング手段と、 サンプリングによって得られた地肌検出用画素を基にし
    て前記原稿の地肌基準濃度を演算する地肌基準濃度演算
    手段と、 演算された地肌基準濃度以下の画素を地肌を表わした画
    素として予め設定された地肌濃度に固定する地肌部分濃
    度固定手段とを具備することを特徴とする画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 サンプリング周期を所定の範囲内で調整
    するサンプリング周期調整手段を具備することを特徴と
    する請求項2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 濃度範囲選択手段は各走査ラインごとに
    最大の計数値を示した濃度範囲を選択することを特徴と
    する請求項2記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 各走査ラインの先頭箇所では、予め定め
    た初期値を用いて地肌基準濃度を演算することを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 2ライン目以降の各走査ラインの先頭箇
    所では、前ラインの先頭箇所の地肌濃度を反映させた地
    肌基準濃度を演算することを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 各走査ラインの先頭箇所では、前記読取
    手段ですでに読み取った複数の走査ラインの先頭箇所の
    濃度データを用いて地肌基準濃度を演算することを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
JP4196612A 1992-07-23 1992-07-23 画像処理装置 Pending JPH0646255A (ja)

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