JPH06152933A - 網かけおよび塗り潰し編集処理装置 - Google Patents

網かけおよび塗り潰し編集処理装置

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JPH06152933A
JPH06152933A JP4302227A JP30222792A JPH06152933A JP H06152933 A JPH06152933 A JP H06152933A JP 4302227 A JP4302227 A JP 4302227A JP 30222792 A JP30222792 A JP 30222792A JP H06152933 A JPH06152933 A JP H06152933A
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JP
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image
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Application number
JP4302227A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Kamijo
裕義 上條
Shigeki Yamashita
茂樹 山下
Hiroshi Kojima
浩 小島
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像情報の所望の領域に視覚的に互いに区別
できる各種の網かけパターンや塗り潰しパターンを適用
したり、装置の備えている数以上の数の色で塗り潰しを
行う。 【構成】 画像情報の所定領域を塗り潰すためには塗り
潰しモードの表示画面を表示させて塗り潰しを行う色を
指定すると共に、インジケータ785で濃度の設定を行
う。塗り潰しの色として「混色」を指定した場合には装
置に備わっている記録色を混ぜた色(黒色と赤色の場合
には茶色)で塗り潰しが行われる。網かけを行う場合に
は、そのパターンを選択して濃度の設定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像情報に網かけを行
ったり塗り潰しを行うための網かけ編集処理装置および
塗り潰し編集処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータやワードプロセッサ等の情
報処理装置で作成した文章を部分的に強調する場合等に
網かけ処理や塗り潰し処理が広く行われている。
【0003】図72は、従来行われたこのような網かけ
処理の一例を表わしたものである。この例では、文字T
の余白部11にハッチング12が施されている。このよ
うに網かけ処理を行うと、処理を行っていない部分と区
別することができ、文字の色と異なる色でマーキングを
行った場合と同様に重要な箇所等を強調することができ
る。
【0004】このような網かけ編集処理装置としては、
特開平1−177274号公報に開示されたものがあ
る。この装置では、書き換え可能な記憶手段を用意して
おき、ここに網発生用の基本パターンを予め書き込むよ
うにしている。そして、画像読取手段によって画像の読
み取りを行い、この読み取りに同期して記憶手段から記
憶内容を繰り返し読み出し、原稿の画像を加工するよう
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の網か
け編集処理装置では、図72で示したようなハッチング
等の網かけパターンを文字や図形の余白部分に限定して
発生させるようにしていた。網かけパターンは幾つか選
択できるようになっていることが多い。しかしながら、
1つの文書に各種の網かけを行おうとして網かけパター
ンを幾つか選択しても、これらは微細な模様では異なる
ものの、一目見たときに視覚上明確に区別できるほど差
別化されたものではない。したがって、1つの文書に多
数の網かけを行おうとすると、これらの網かけパターン
の選択に苦労し、しかもこれらの網かけパターンの間で
は視覚的に十分な差異を出すことができないといった問
題があった。
【0006】以上、所定の領域に網かけを行う場合につ
いて説明したが、所定の領域を塗り潰す塗り潰し処理に
ついても同様の問題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、画像情報の所望の
領域に視覚的に互いに区別できる各種の網かけパターン
をかけることのできる網かけ編集処理装置を提供するこ
とにある。
【0008】本発明の他の目的は、画像情報の所定の領
域に視覚的に互いに区別できる各種の塗り潰しを行うこ
とのできる塗り潰し編集処理装置を提供することにあ
る。
【0009】本発明の更に他の目的は、記録装置側に記
録色として用意されている色よりも多い数で画像情報の
塗り潰し処理を行うことのできる塗り潰し編集処理装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、原稿上の画像情報を読み取る読取手段と、網かけを
行う網かけパターンを指定する網かけパターン指定手段
と、この指定された網かけパターンの出力時の濃度を指
定する濃度指定手段と、画像情報に対して網かけパター
ンで網かけを行う領域を指定する網かけ領域指定手段と
を網かけ編集処理装置に具備させる。
【0011】すなわち請求項1記載の発明では、網かけ
パターンを出力する際の濃度を指定させることによっ
て、各種の濃度の網かけパターンを出力できるようにし
て網かけパターンを視覚的に区別できやすいようにして
いる。
【0012】請求項2記載の発明では、原稿上の画像情
報を読み取る読取手段と、塗り潰しを行う塗り潰しパタ
ーンを指定する塗り潰しパターン指定手段と、この指定
された塗り潰しパターンの出力時の濃度を指定する濃度
指定手段と、画像情報に対して塗り潰しパターンで塗り
潰しを行う領域を指定する塗り潰し領域指定手段とを塗
り潰し編集処理装置に具備させる。
【0013】すなわち請求項2記載の発明では、塗り潰
しパターンを出力する際の濃度を指定させることによっ
て、各種の濃度の塗り潰しパターンを出力できるように
して塗り潰しパターンを視覚的に区別できやすいように
している。
【0014】請求項3記載の発明は、原稿上の画像情報
を読み取る読取手段と、画像情報に対する塗り潰しを行
う領域を指定する塗り潰し領域指定手段と、塗り潰しの
色を指定する色指定手段と、この指定された色が所定の
複数の記録色の混色として実現するとき、それらの記録
色と混色を実現するための記録用のパターンとを選択す
る混色用選択手段とを塗り潰し編集処理装置に具備させ
る。
【0015】すなわち請求項3記載の発明では、記録色
として用意された色以外にこれらを混合することによっ
て得られる混色を使用する。混色が指定された場合には
その色を実現するための記録色とそれらの記録用のパタ
ーンとを選択させて混色で塗り潰しを行うための編集を
行う。
【0016】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0017】(ディジタル複写機の概要)
【0018】図2は本発明の一実施例の網かけ編集処理
装置および塗り潰し編集処理装置を使用したディジタル
複写機の外観を表わしたものである。このディジタル複
写機は、フルカラーイメージセンサで図示しない原稿を
読み取り、種々の画像処理、画像編集を行った画像デー
タを蓄えるページメモリ(図示せず)を搭載したイメー
ジスキャナ部220と、このイメージスキャナ部220
で蓄えられた画像データを2色でプリントするプリント
部221とで構成されている。イメージスキャナ部22
0には、コピー枚数や種々の画像処理・編集機能等をユ
ーザが指定するためのコントロールパネルが設けられて
おり、これによる指定によって所望のコピーを得ること
ができるようになっている。
【0019】(イメージスキャナ部の構成)
【0020】図3はイメージスキャナ部の構成を表わし
たものである。イメージスキャナ部220は、電荷結合
素子(以下、CCDと記す。)を用いたイメージセンサ
231を有している。イメージセンサ231はCCDド
ライブ基板232上に取り付けられている。CCDドラ
イブ基板232の後段には順に、アナログ基板233、
第1のビデオ基板234、第2のビデオ基板235、カ
ラー基板236、ディジタルフィルタ基板(DF基板)
237および中間調処理基板238が設けられている。
また、カラー基板236には領域認識基板239が接続
され、中間調処理基板238には画像編集を行うための
編集基板241が接続されている。
【0021】また、第1のビデオ基板234から中間調
処理基板238、領域認識基板239および編集基板2
41とこれらを制御する第1のCPU(中央処理装置)
基板244とは、システムバスの規格の一つであるVM
Eバス245によって互いに接続されるており、イメー
ジプロセッサシステム(IPS)ラック246内に収納
されている。
【0022】イメージプロセッサシステムラック246
の最後尾に配置された中間調処理基板238の次段に
は、データ処理基板251が接続されている。このデー
タ処理基板251には、第2のCPU基板252および
ページメモリを配置したページメモリ基板253が接続
されている。また、第2のCPU基板252には前記し
たオペレータによる操作用のコントロールパネル254
が接続されている。データ処理基板251は処理後の画
像データ255をプリント部221(図2参照)に出力
すると共に、プリント部221からの制御信号256を
入力するようになっている。また、第2のCPU基板2
52は制御データ線257を介して第1のCPU基板2
44と接続されていると共に、制御データ線258を介
して後に説明するプリント部の制御部に接続されてい
る。
【0023】図4はプリント部の具体的な構成を表わし
たものである。プリント部221は、イメージスキャナ
部220からの画像データ255を入力するデータ分離
部261を備えている。データ分離部261の次段には
第1色画像データメモリ262と第2色画像データメモ
リ263が備えられており、それぞれ第1色と第2色に
よる画像データを格納するようになっている。第1色画
像データメモリ262の後段には第1色レーザ駆動部2
64が、また第2色画像データメモリ263の後段には
第2色レーザ駆動部265がそれぞれ配置されており、
それぞれの色によるレーザの駆動を行うようになってい
る。制御部266は、制御データ線267を介してイメ
ージスキャナ部220の第2のCPU基板252(図
3)に接続されている。また、制御信号256をイメー
ジスキャナ部220のデータ処理基板251(図3)へ
送るようになっている。
【0024】図5は図3に示したイメージスキャナ部の
概略を表わしたものである。イメージスキャナ部220
は、原稿搬送路の上側に所定の間隔をおいて配置された
原稿フィードローラ302、303と、原稿搬送路の下
側にこれらに対応して配置されたローラ304、305
とを備えている。原稿306はこれらのローラ302〜
306に挟まれて図で左方向に搬送されるようになって
いる。原稿搬送路のほぼ中央位置にはプラテンガラス3
07が配置されており、この上にプラテンローラ308
がこれに転接する形で配置されている。
【0025】プラテンガラス307の下側には原稿30
6の読取位置を照明するための光源309と、原稿の反
射光をイメージセンサ231上に結像させる収束性ロッ
ドレンズアレイ310が配置されている。イメージセン
サ231は、図3に示したCCDドライブ基板232上
に取り付けられている。また、このイメージスキャナ部
220の原稿挿入部には原稿306の挿入を検出するセ
ンサ315が設けられている。更に、プラテンローラ3
08の周囲には、複数の平面を有し、プラテンローラ3
08の中心軸を中心として回転可能な基準板312が設
けられている。
【0026】図6は、この基準板の構成を表わしたもの
である。基準板312は、画像読み取り時の黒レベルの
基準となる黒色面313と、白レベル(背景)の基準と
なる白色面314とを有している。これら黒色面313
および白色面314は、プラテンガラス307とプラテ
ンローラ308の間に選択的に介装できるようになって
いる。
【0027】図7はイメージセンサの配置構造を表わし
たものである。本実施例で使用されるイメージセンサ2
31はフルカラーの密着型センサであり、千鳥状に配列
された第1〜第5のライン型のセンサチップ321〜3
25からなっている。
【0028】本実施例で第1、第3および第5のセンサ
チップ321、323、325のグループと残りの第2
および第4のセンサチップ322、324のグループと
は、グループの境目で主走査方向における画像の読み取
りが途切れることのないようになっている。第1、第3
および第5のセンサチップ321、323、325と残
りの第2および第4のセンサチップ322、324の間
では、それらの配置位置が走査方向と直交する方向に間
隔Δxだけずれている。これら5つのライン型のセンサ
チップ321〜325によって読み取られた画像データ
を原稿306(図5)の同一ラインを読み取った画像デ
ータに直す処理は、後述する第1のビデオ基板234内
の回路で行っている。
【0029】図8はイメージセンサを構成するチップに
おける画素配列の様子を表わしたものである。フルカラ
ーを実現するために、図7で示した第1〜第5のライン
型のセンサチップ321〜325は、青の画像データ読
取用のピクセル326B、緑の画像データ読取用のピク
セル326Gおよび赤の画像データ読取用のピクセル3
26Rがこれらの順に繰り返し配置された構造となって
いる。
【0030】(第1のCPU基板の説明)
【0031】図9は第1のCPU基板の構成を具体的に
表わしたものである。第1のCPU基板244は、CP
U331、タイマ332、リード・オンリ・メモリ(以
下、ROMと記す。)333、ランダム・アクセス・メ
モリ(以下、RAMと記す。)334、VMEバスイン
タフェース(以下、VMEバスI/Fと記す。)33
5、出力制御部336、入力制御部337およびシリア
ル通信部338を備えてる。これらはバス339によっ
て互いに接続されている。VMEバスI/F335はV
MEバス245(図3参照)に接続され、シリアル通信
部338は制御データ線257(図3参照)に接続され
ている。
【0032】第1のCPU基板244は、RAM334
をワークエリアとして、ROM333に格納されたプロ
グラムを実行することで、イメージプロセッサシステム
ラック246内の各基板の制御および第2のCPU基板
252(図3参照)との通信を行うようになっている。
なお、第1のCPU基板244にはその各部にクロック
信号を供給するためのクロック発生部340が備えられ
ている。
【0033】図3等と共に説明を行う。図3に示したイ
メージスキャナ部220では、ユーザが所望のコピー枚
数や各種の画像処理・編集をコントロールパネル254
から指定すると、第2のCPU基板252上のCPUが
制御データ線257を通して第1のCPU基板244上
のCPU331に対して、コントロールパネル254で
選択されている各種の画像処理・編集情報を送る。ま
た、第2のCPU基板252上のCPUは、コントロー
ルパネル254によって選択されている用紙サイズ等の
情報を制御データ線267(図4)を通してプリント部
221の制御部266に送る。
【0034】図9に示した第1のCPU基板244で
は、制御データ線257を通して送られてきた各種の画
像処理・編集情報を、シリアル通信部338を介して第
1のCPU基板244に取り込み、CPU331によっ
て解読する。CPU331は画像処理・編集情報に対応
した各種のパラメータ(制御データ)をVMEバスI/
F335および図3に示すVMEバス245を通してイ
メージプロセッサシステムラック246内の各基板23
4〜241の所定のレジスタやRAMに設定する。
【0035】次に、図5に示したイメージスキャナ部2
20でオペレータが原稿306を挿入すると、センサ3
15がオンする。CPU331は、図9の第1のCPU
基板244の入力制御部337を通してこれを検知す
る。そして、図示しない原稿フィード用のモータを駆動
し、原稿306が原稿フィードローラ302、303に
よって搬送される。搬送状態の原稿306がプラテンロ
ーラ308に達すると、光源309によって照射され原
稿306の反射光がイメージセンサ231に入射する。
この状態で、図3に示したCCDドライブ基板232に
よって駆動されるイメージセンサ231によって原稿が
読み取られ、CCDビデオ信号341がアナログ基板2
33によって順次処理されていく。
【0036】(アナログ基板の説明)
【0037】図10は図3に示したアナログ基板を具体
的に表わしたものである。アナログ基板233は、CC
Dドライブ基板232(図3)からのCCDビデオ信号
341を入力し、これから有効な画像信号を抽出するサ
ンプルホールド部351と、このサンプルホールド部3
51の後段に順に設けられたゲインコントロール部35
2、ダーク補正部353、オフセットコントロール部3
54およびアナログ−ディジタル変換(以下、A/D変
換と記す。)部355と、第1のビデオ基板234(図
3)からのディジタル−アナログ変換(以下、D/A変
換と記す。)データ356をD/A変換してゲインコン
トロール部352およびオフセットコントロール部35
4に対して設定するD/A変換部357とを備えてい
る。A/D変換部355から出力される画像データ35
8は図3に示したイメージプロセッサシステムラック2
46に入力されるようになっている。
【0038】ところで、このディジタル複写機では原稿
の読み込み開始に先立ち、図5に示したイメージスキャ
ナ部220の電源オン時に、プラテンガラス307上に
図6に示す基準板312の黒色面313を出し、これを
読み取るようになっている。そして、このときの読み取
り値が所定の値になるように、オフセットコントロール
部354(図10)のオフセット値をCPU331から
D/A変換部357に対して自動的に設定しておく(自
動オフセット制御:AOC)。
【0039】次に、プラテンガラス上に図6に示す基準
板312の白色面314を出してこれを読み取り、この
ときの読み取り値が所定の値になるように、ゲインコン
トロール部352のゲイン値をCPU331からD/A
変換部357に対して自動的に設定しておく(自動利得
制御:AGC)。このような調整が予め行われているの
で、実際の原稿読み取りデータは、飽和することのない
十分なダイナミックレンジを持ったビデオデータとな
り、A/D変換部355でディジタル化され、画像デー
タ358として順次第1のビデオ基板234(図3)へ
送られていく。また、ダーク補正部353は、イメージ
センサ231のシールドビット(遮光画素)の出力信号
を用いてその暗電流による出力変化を除去するようにな
っている。
【0040】(第1のビデオ基板の説明)
【0041】図11は図3に示した第1のビデオ基板を
具体的に表わしたものである。第1のビデオ基板234
は、図3に示したアナログ基板233から出力される画
像データ358を入力し、図7に示した第1〜第5のラ
イン型のセンサチップ321〜325のギャップを補正
するCCDギャップ補正部361を備えている。CCD
ギャップ補正部361の後段には、順にRGBセパレー
ション部362と暗シェーディング補正部363が設け
られている。また、この第1のビデオ基板234にはこ
れら各部361〜363を制御する制御部364と、こ
れらにクロック信号を供給するクロック発生部365と
が備えられている。
【0042】制御部364はVMEバス245に接続さ
れており、これを介して図10に示したアナログ基板2
33(図3)に対してD/A変換データ356を送ると
共に、後段の第2のビデオ基板235に対して制御信号
367を出力するようになっている。また、クロック発
生部365はアナログ基板233に対してドライブクロ
ック信号368を送るようになっている。ドライブクロ
ック信号368はアナログ基板233を経てCCDドラ
イブ基板232(図3)に送られるようになっている。
【0043】すでに説明したように、本実施例で使用さ
れているイメージセンサ231は図7に示すように千鳥
状に配列された5つのセンサチップ321〜325から
構成されている。そして、2つのチップ群が間隔Δxだ
けずれている。そこで5つのセンサチップ321〜32
5によって読み取られたデータを原稿の同一ラインを読
み取ったデータに直す処理を行うのがCCDギャップ補
正部361である。CCDギャップ補正部361では、
具体的には第2および第4のセンサチップ322、32
4で読み取ったデータをメモリを使って遅延させ、同一
ラインの読み取りデータに直している。
【0044】図12は、CCDギャップ補正部の出力す
る画素データ列を表わしたものである。図9で示した各
ピクセル326B、326G、326Rのそれぞれが出
力する画素データをB1 、G1 、R1 、B2 、G2 、R
2 、……BN 、GN 、RN とすると、これらはこの図1
2に示したようにB(青)、G(緑)、R(赤)の順に
繰り返されている。
【0045】図13は、これに対してRGBセパレーシ
ョン部の出力を表わしたものである。ここで同図(a)
はRGBセパレーション部362から出力される青の画
素データ列であり、同図(b)は緑の画素データ列であ
る。更に同図(c)は赤の画素データ列を表わしてい
る。このように図12で示したB、G、Rのシリアルな
画像データをそれぞれB、G、Rごとの画素データ列に
直す処理を行うのがRGBセパレーション部362であ
る。
【0046】B、G、Rに分離された画素データは、図
11における暗シェーディング補正部363へ順次送ら
れ、暗シェーディング補正が行われる。暗シェーディン
グ補正は、原稿の読み取りに先立って、イメージスキャ
ナ部220(図4)の電源オン時に自動オフセット制
御、自動利得制御動作を行った後、黒色面313を読み
取った画像データを各画素ごとに内蔵のメモリに記憶し
ておき、実際に原稿を読み取ったときの各画素の画像デ
ータから各画素ごとに記憶していた黒色面読み取りデー
タを減算する処理である。このようにして順次第1のビ
デオ基板234で処理された画像データ369は第2の
ビデオ基板235に送られる。
【0047】(第2のビデオ基板の説明)
【0048】図14は第2のビデオ基板の構成を具体的
に表わしたものである。第2のビデオ基板235は、第
1のビデオ基板234(図3)からの画像データ369
を入力する明シェーディング補正部371と、この明シ
ェーディング補正部371の後段に順に設けられたRG
B位置ずれ補正部372、センサ位置ずれ補正部373
およびデータブロック分割部374と、上記各部371
〜374を制御する制御部376と、これら各部371
〜374にクロック信号を供給するクロック発生部37
7とを備えている。制御部376はVMEバス245に
接続されていると共に、第1のビデオ基板234(図
3)からの制御信号367を入力し、またカラー基板2
36に対して制御信号378を送るようになっている。
また、クロック発生部377は後段の各基板に対して制
御用クロック信号379を送るようになっている。
【0049】第2のビデオ基板235に送られてきた画
像データ369は、まず明シェーディング補正部371
で明シェーディング補正が行われる。明シェーディング
補正は、暗シェーディング補正と同様に自動オフセット
制御、自動利得制御動作後に、白色面314を読み取っ
た画像データを各画素ごとにメモリに記憶しておき、実
際に原稿を読み取ったときの各画素の画像データを記憶
していた各画素ごとの白色面読み取りデータで正規化
(除算)する処理である。
【0050】明シェーディング補正および暗シェーディ
ング補正が行われた画像データは、光源309(図5)
の光量分布の影響や各画素ごとの感度のばらつきの影響
のない画像データとなる。また、CPU331(図9)
によって自動オフセット制御、自動利得制御のオフセッ
ト値、ゲイン値を設定できると共に、明シェーディング
補正部371および暗シェーディング補正部363のメ
モリはVMEバス245を介してCPU331から読み
書きできるようになっているため、自動オフセット制
御、自動利得制御および明、暗シェーディング補正のコ
ントロールをCPU331が行い得るのである。
【0051】また、本実施例で使用されているイメージ
センサ231(図3)は、図8に示すように各ピクセル
326B、326G、326Rが主走査方向に順に配列
されているため、B、G、R間で実際の原稿読み取り位
置がずれている。このことは、次段のカラー基板236
で色を判断する場合に誤判断を生じるので、R、G、B
の読み取り位置が同一仮想点となるような補正が必要で
ある。この補正を行うのがRGB位置ずれ補正部372
である。RGB位置ずれの補正は、例えば図8における
ピクセル326G2 の位置を基準とした場合、ピクセル
326G2 の位置の仮想Bデータ、仮想Rデータを、そ
れぞれピクセル326B2 、B3 の画像データの演算
と、ピクセル326R1 、R2 の画像データの演算から
求めるものである。
【0052】ここまでの動作説明は、イメージセンサ2
31が一つであるかのように行ってきたが、すでに説明
したように実際は、広幅の原稿を読み取るために3つの
イメージセンサ2311 〜2313 を使用している。こ
れら3つのイメージセンサ2311 〜2313 は原稿の
同一ライン(同一副走査位置)を読み取れるように調整
して取り付けてはいるが、実際には、副走査方向にずれ
を生じる。このずれを補正するのがセンサ位置ずれ補正
部373である。センサ位置ずれ補正は、CCDギャッ
プ補正と略同様の考え方で、各センサの画像データをそ
れぞれメモリを使って任意の時間だけ遅らせることで、
3つのイメージセンサ2311 〜231 3 の画像データ
がそのつなぎ目で原稿上の主走査方向の隣接画像となる
ようにするものである。
【0053】ところで、高速広幅のディジタル複写機の
場合には、画像データを高速で処理する必要がある。し
かしながら、RAMやディジタル集積回路等は高速動作
にも限界がある。そこで、本実施例ではセンサ位置ずれ
補正部373の出力画像データを、データブロック分割
部374で主走査方向に複数のブロックに分割するよう
にしている。
【0054】図15は、主走査方向における出力画像デ
ータの分割の様子を表わしたものである。ここでは、例
えば1つのイメージセンサ231の出力画像データを2
つのブロックに分割し、図15に示すように原稿306
の読み取りデータを計6個のブロックb1 〜b6 に分割
して、次段ではブロックb1 〜b6 ごとのパラレル処理
を行うことになる。このようにしてブロックb1 〜b6
に分割された画像データ382は順次カラー基板236
に送られる。
【0055】(カラー基板の説明)
【0056】図16はカラー基板を具体的に表わしたも
のである。カラー基板236は、図3に示した第2のビ
デオ基板235からの画像データ382を入力する色相
判断部391と、この色相判断部391の後段に順に設
けられたゴーストキャンセル部392、バッファメモリ
393、色編集部394および濃度補正部395を備え
ている。制御部396は、これらの各部391〜395
を制御するようになっている。制御部396はVMEバ
ス245に接続されていると共に、図14に示した第2
のビデオ基板235からの制御信号378と、領域認識
基板239(図3)からの制御信号401とを入力し、
ディジタルフィルタ基板237(図3参照)と領域認識
基板239に対してそれぞれ制御信号411、412を
送るようになっている。
【0057】カラー基板236に入力される画像データ
382は、R、G、Bのカラー画像信号であり、色相判
断部391で原稿上の画像の色の判断が行われ、コード
化されたカラーコード信号と濃度データとが生成され
る。次段のゴーストキャンセル部392は、色相判断部
391で生成されたカラーコード信号の補正を行うもの
である。これは、第2のビデオ基板235(図3)にお
けるRGB3色の位置ずれ補正の結果、例えば原稿上の
黒画像のエッジ部等で誤った色相判断が行われ、無彩色
以外のカラーコードを発生する場合があるからである。
ゴーストキャンセル部392は、このような誤った色相
判断の行われたカラーコード(ゴースト)を無彩色のカ
ラーコードに直す処理を行う。ゴーストが発生したとき
のカラーコードの変化パターンは予め分かっているの
で、このパターンと一致したときにカラーコードを無彩
色に直すようにしている。
【0058】このようにして生成された濃度データおよ
びカラーコード信号は、順次バッファメモリ393に格
納されていく。一方、ゴーストキャンセル部392から
得られたカラーコード信号421は図3に示した領域認
識基板239に送られる。本実施例では、マーカペンを
用いて原稿上に書かれたマーカで囲まれた領域に対して
種々の編集をリアルタイムで行うことができるようにな
っており、このマーカで囲まれた領域を検出するのが領
域認識基板239である。
【0059】この領域認識基板239の説明を行った後
に、カラー基板236の残りの部分について説明する。
【0060】(領域認識基板の説明)
【0061】図17は領域認識基板を具体的に表わした
ものである。領域認識基板239は、図16で説明した
カラー基板236からカラーコード信号421を入力す
るマーカフラグ生成部431を備えている。マーカフラ
グ生成部431の後段には、順にパラレル−シリアル変
換(以下、PS変換と記す。)部432、領域認識部4
33およびシリアル−パラレル変換(以下、SP変換と
記す。)部434が配置されている。制御部436はこ
れら各部431〜434の制御を行うようになってい
る。制御部436はVMEバス245に接続されている
と共に、カラー基板236からの制御信号信号412を
入力し、またカラー基板236に対して制御信号401
を送るようになっている。
【0062】カラー基板236から順次送られてきたカ
ラーコード信号421は、各ブロックごとの信号になっ
ている。まず、マーカフラグ生成部431では、カラー
コードからマーカの画像であるか否かを判断し、マーカ
の画像である場合にマーカフラグを生成する。次に、ブ
ロック処理されたマーカフラグを1ラインの信号に直す
のがPS変換部432である。このようにして得られた
1ラインのマーカフラグからマーカで囲まれた領域を認
識するのが領域認識部433であり、ここで領域内を示
す領域信号が生成される。この生成された領域信号はS
P変換部434で再び各ブロックごとに分割され、領域
信号438として図16に示したカラー基板236の色
編集部394に順次出力される。
【0063】このカラー基板236にバッファメモリ3
93が設けられている理由は、領域認識基板236で領
域を認識するのに時間がかかるため、この間カラーコー
ド信号と濃度データを記憶しておき領域認識基板236
からの領域信号438とタイミングを合わせるためであ
る。
【0064】このように領域認識基板239から送出さ
れたブロック分割された領域信号438は色編集部39
4に入力される。また、図17の制御部436から送出
される制御信号401は制御部396に入力される。制
御部396は、領域信号438と同期して、対応する画
素の濃度データとカラーコード信号をバッファメモリ3
93から読み出し、色編集部394に送る。
【0065】本実施例のディジタル複写機は2色複写機
であり、サブカラーフラグによって原稿上のどの色を2
色のうちのどちらの色でプリントするかの指定ができる
ようになっている。また、ドロップカラーフラグによっ
て原稿上のどの色の画像を消すか等の指定もできるよう
になっている。この機能を用いることにより、例えばマ
ーカそのものを読み取った画像データは再現する必要が
ないので暗黙的に消去される。2色の指定あるいはドロ
ップカラーに関する機能は、マーカで指定された領域内
あるいは領域外に対してのみ行うことも可能である。ま
た、地肌除去のオン、オフをコントロールするバックグ
ラウンドイネーブルフラグを生成して、次段で行う地肌
除去を領域内、外について行うか否かの指定もできる。
これらのフラグの生成を行うのが色編集部394であ
る。
【0066】このようにして生成されたフラグと濃度デ
ータおよびカラーコード信号は、順次濃度補正部395
に送られる。濃度補正部395はドロップカラーフラグ
の立っている画素の濃度データを白にしたり(消した
り)、原稿上の色ごとに(カラーコードごとに)独立し
た濃度調整ができるようにするためのものである。この
ようにして処理されたサブカラーフラグ、バックグラウ
ンドイネーブルフラグ、領域信号、濃度データ等の出力
439は、ディジタルフィルタ基板237(図3)に順
次送出されることになる。
【0067】(ディジタルフィルタ基板の説明)
【0068】図18はディジタルフィルタ基板を具体的
に表わしたものである。ディジタルフィルタ基板237
は、図16に示したカラー基板236からの出力439
を入力する地肌除去部441と、この地肌除去部441
の後段に順に設けられたディジタルフィルタ442およ
びサブカラーフラグ補正部443と、これら各部441
〜443を制御するための制御部444とを備えてい
る。制御部444はVMEバス245に接続されている
と共に、カラー基板236からの制御信号411を入力
すると共に、中間調処理基板238(図3)に対して制
御信号446を送るようになっている。
【0069】ディジタルフィルタ基板237では、順次
地肌除去部441で、バックグラウンドイネーブルフラ
グの立っている部分の原稿の地肌部を白くすると共に、
バックグラウンドフラグを生成する。次に、ディジタル
フィルタ442では、選択されている画像モードに応じ
てエッジ強調やスムージング処理が行われる。また、サ
ブカラーフラグ補正部443は、スムージング処理によ
って画像エッジ部の地肌濃度が持ち上がった場合に、そ
の持ち上がった地肌画素のサブカラーフラグを画像部の
サブカラーフラグと同じにする補正を行い、これによ
り、例えば原稿の色文字の周りの黒輪郭の発生を防止す
る。こうして処理されたサブカラーフラグ、濃度デー
タ、領域フラグおよびバックグラウンドフラグ等の出力
448は、図3に示した中間調処理基板238に順次送
られる。
【0070】(中間調処理基板の説明)
【0071】図19は中間調処理基板を具体的に表わし
たものである。中間調処理基板238では、図18に示
したディジタルフィルタ基板237の出力448をブロ
ック−ラインパラレル変換部451に入力するようにな
っている。ブロック−ラインパラレル変換部451の後
段には、縮拡大部452と、編集基板241(図3)か
らの画像データ453を入力する濃度調整部454と、
中間調処理部455および4値化データ変換部456が
順に配置されている。4値化データ変換部456には、
その出力データ457を記憶する診断用メモリ458が
接続されている。制御部461は、これら各部451、
452、454〜456、458を制御するようになっ
ている。また、クロック発生部462はこれらにクロッ
ク信号を供給するようになっている。制御部461はV
MEバス245に接続されていると共に、図18に示し
たディジタルフィルタ基板237からの制御信号446
と編集基板241からの制御信号464を入力し、編集
基板241とデータ処理基板251(図3)に対してそ
れぞれ制御信号465、466を送るようになってい
る。
【0072】ところで、本実施例のディジタル複写機で
は、副走査方向の画像の縮拡大はアナログ複写機と同様
に原稿の搬送スピードを変えて行うが、主走査方向の縮
拡大はディジタル的な画像処理によって行うようになっ
ている。この場合に、ブロックごとの並列処理では、こ
の処理が非常に複雑になる。そこで、中間調処理基板2
38のブロック−ラインパラレル変換部451では、合
計6ブロックからなるブロックごとの画像データ列をラ
インごとの並列処理ができる画像データ列に変換してい
る。
【0073】図20はブロック−ラインパラレル変換部
の変換前の画像データの様子を表わしたものである。こ
の図の(a)〜(f)に示したように変換前の画像デー
タは第1〜第6のブロックb1 〜b6 ごとに第1ライン
1 、第2ラインL2 、……の順に画像データが配列さ
れている。
【0074】図21は、これに対してブロック−ライン
パラレル変換部の変換後の画像データの様子を表わした
ものである。この図の(a)〜(d)に示したように4
ライン並列の画像データ列に変換されることになる。し
たがって、例えば同図(a)では、第1ラインL1 につ
いての第1〜第6のブロックb1 〜b6 の画像データが
順に配列され、続いて第5ラインL5 、第9ライン
9 、……というように画像データの組み替えが行われ
る。同図(b)については同様に第2ラインL2 、第6
ラインL6 、第10ラインL10、……というように画像
データの組み替えが行われる。以下同様である。
【0075】このようにして図19のブロック−ライン
パラレル変換部451で変換された画像データ、バック
グラウンドフラグ、サブカラーフラグは、縮拡大部45
2に送られる一方、領域フラグ(領域信号)471は編
集基板241(図3)に送られる。また、縮拡大部45
2から出力される画像データ472も編集基板241に
送られる。
【0076】ここで、編集基板241の説明を行った後
に、中間調処理基板238の残りの部分について説明す
る。
【0077】(編集基板の説明)
【0078】図22は編集基板の具体的な構成を表わし
たものである。編集基板241は、図19に示した中間
調処理基板238からの領域フラグ(領域信号)471
を入力する矩形領域認識部481と、中間調処理基板2
38からの画像データ472を入力するミラー編集部4
82と、このミラー編集部482の後段に順に設けられ
たネガポジ編集部483、濃度調整部484および網か
け編集部485と、これらの各部481〜485を制御
する制御部486とを備えている。網かけ編集部485
は図19に示した濃度調整部454に画像データ453
を出力するようになっている。制御部486はVMEバ
ス245に接続されていると共に、図19に示した中間
調処理基板238からの制御信号465を入力し、中間
調処理基板238に対して制御信号464を送るように
なっている。
【0079】また、矩形領域認識部481は領域フラグ
(領域信号)489を図19に示した縮拡大部452に
送出するようになっている。この領域フラグ489に関
連して領域の指定方法について説明する。本実施例のデ
ィジタル複写機では、領域の指定を幾つかの方法で行う
ことができる。
【0080】図23は、領域指定方法の最初のものとし
て、マーカで囲んで領域を指定する様子を表わしたもの
である。原稿306上にマーカで4点をマーキングする
と、それぞれの4点に対応する4911 〜4914 が検
出され、これを基にして矩形が認識され、例えばその内
部に対する種々の編集処理が行われることになる。
【0081】図24は、領域指定方法の他のものとして
座標で領域を入力する方法を表わしたものである。この
方法では、原稿306上の2点A、Bの原稿左上端から
の距離xA ,yA 、xB ,yB を図3に示したコントロ
ールパネル254から入力することで、これらを対角線
の2点とする矩形領域を認識し、これに対して種々の編
集を行うことができる。
【0082】本実施例のディジタル複写機では、これら
の領域指定方法の他に、原稿上に3点あるいは4点のマ
ーキングを行って領域を指定する方法が採用されてい
る。これについては後に詳しく説明する。
【0083】これらの矩形領域の認識および矩形領域内
の画素それぞれに対応して領域フラグ(領域信号)を生
成するのが矩形領域認識部481である。矩形領域認識
部481で順次処理された領域フラグ(領域信号)48
9は、図19に示した中間調処理基板238の縮拡大部
452に送られる。縮拡大部452では、バックグラウ
ンドフラグ、サブカラーフラグ、濃度データと共に縮拡
大処理が行われる。縮拡大処理が行われた画像データ4
72は、図22に示した編集基板241のミラー編集部
482に順次送られる。編集基板241では、順次送ら
れてくる画像データ472に対してリアルタイムで編集
を行うようになっている。
【0084】図25は、ミラー編集部における画像処理
の様子を表わしたものである。ミラー編集部482は同
図(a)で示すような矩形領域501内で、あるいは画
像の全領域に対して鏡像編集処理を行い、同図(b)に
示すような鏡像を得るようになっている。
【0085】図22における次段のネガポジ編集部48
3は、白と黒が反転したネガポジ反転画像を得るように
なっている。更に次段に配置されたの濃度調整部484
はコントロールパネル254(図3)上のコピー濃度調
整機能に対応したものであり、出力色の2色のそれぞれ
について数種類の濃度変換カーブを選択できる。次段の
網かけ編集部485は、コントロールパネル254から
選択されたあみパターンで画像に網かけ処理を行う。更
に、領域内を消去(マスキング)したり、領域外を消去
(トリミング)したりする機能も、この網かけ編集部4
85で行う。なお、ネガポジ編集および網かけ編集も、
マーカで囲んだ領域あるいは画像全体に対して行うこと
ができることは言うまでもない。こうして順次処理され
た画像データ453は図19における中間調処理基板2
38に送られることになる。
【0086】図19に示した中間調処理基板に戻って説
明を続ける。図22で説明した編集基板241から送ら
れてきた画像データ453は、濃度調整部454に入力
される。濃度調整部454の機能は、編集基板241
(図22)の濃度調整部484と同等である。編集基板
241はオプション基板になっている。そこで、この編
集基板241が搭載されていない場合には、中間調処理
基板238の濃度調整部454で濃度調整を行う。編集
基板241が搭載されている場合は、この濃度調整部4
54で何も処理しない。すなわち本実施例のディジタル
複写機では、編集基板241が搭載されている場合に
は、これを用いてコントロールパネル254から網かけ
パターンの濃度を選択できる。このため、この選択した
濃度がコントロールパネル254のコピー濃度調整で変
化しないようにするために、網かけ編集処理以前に濃度
調整を行うようにし、この結果として編集基板241搭
載時にはこの内部の濃度調整部484を用いて濃度調整
を行うようになっている。
【0087】さて、図19の中間調処理部455では、
多値画像データを面積階調による4値化データに変換し
ている。この4値化とは、1画素の濃度を白、第1のグ
レー、この第1のグレーよりも黒い第2のグレー、およ
び黒の4階調にすることである。このようにして処理さ
れたデータは、4値化データ変換部456で複数画素分
の画像データ(4値の濃度データとサブカラーフラグ)
をまとめた出力データ457に変換され、図3に示すよ
うにイメージプロセッサシステムラック246外のデー
タ処理基板251に対して順次出力される。また、診断
用メモリ458は自己診断のために4値化データ変換部
456の出力データ457を記憶するものである。
【0088】図3のデータ処理基板251は、中間調処
理基板238から送られてきた画像データをページメモ
リ基板253に送り、そのページメモリに記憶する。こ
のようにして原稿を全て読み終えたら、図9に示す第1
のCPU基板244内のCPU331は、制御データ線
257を通して第2のCPU基板252(図3)のCP
Uに情報を送る。すると、第2のCPU基板252のC
PUは、制御データ線267を通してプリント部221
(図4)の制御部266に用紙の搬送の指示とページメ
モリ内に画像データが記憶されていることを連絡する。
【0089】図4におけるプリント部221の制御部2
66は、所定の用紙を搬送すると共に、制御信号256
によってデータ処理基板251(図3)からページメモ
リ内の画像データ255を所定のタイミングで読み出
す。読み出された画像データ255はデータ分離部26
1(図4)に送られる。データ分離部261はサブカラ
ーフラグによって濃度データを振り分ける機能を持って
おり、例えばサブカラーフラグが“0”のときは濃度デ
ータを第1色画像データメモリ262に送り、第2色画
像データメモリ263には白データを送る。また、サブ
カラーフラグが“1”のときは濃度データを第2色画像
データメモリ263に送り、第1色画像データメモリ2
62には白データを送る。プリント部221はゼログラ
フィ技術を用いてプリントするものであり、現像器等は
第1色用と第2色用の2つを持っている。そして、感光
体(ドラム)上の2色画像を用紙に同時に転写し、定着
を行う。露光用の半導体レーザも、第1色用と第2色用
がそれぞれ設けられている。これらを画像データを基に
駆動制御するのが、第1色レーザ駆動部264および第
2色レーザ駆動部265である。
【0090】(網かけ編集処理)
【0091】以上、本実施例のディジタル複写機の全体
的な構成について説明した。次にこのディジタル複写機
の網かけ編集処理および塗り潰し編集処理を行う回路部
分について説明を行う。
【0092】図1は、網かけパターンや塗り潰しパター
ンの格納と読み出しを行うパターン処理回路を表わした
ものである。このパターン処理回路601は、網かけパ
ターンや塗り潰しパターン(以下適宜網かけパターンと
いう。)を格納するパターンメモリ602と、これに対
するアドレスを供給するための副走査カウンタ603お
よび主走査カウンタ604ならびにアドレスバッファ6
05と、データの書き込みを行うためのデータバッファ
606とから構成されている。
【0093】ここで副走査カウンタ603は、ライン同
期信号611をそのクロック入力端子に供給して、副走
査方向のライン数をアドレス情報612としてアドレス
バス613に供給するようになっている。アドレスバス
613はパターンメモリ602のアドレス入力端子Aに
接続されている。主走査カウンタ604は、ビデオクロ
ック614をそのクロック入力端子に供給して、主走査
方向の画素数をアドレス情報615としてアドレスバス
613に供給するようになっている。パターンメモリ6
02のアドレス入力端子Aには、後に(図27、図28
参照)説明するように、これらのアドレス情報612、
615が与えられることになる。
【0094】以上のアドレス情報612、615は、パ
ターンメモリ602に書き込まれている網かけパターン
の読み出しの際のアドレスの指定に用いられるようにな
っている。パターンメモリ602に網かけパターンを書
き込む場合には、アドレスバス607に接続されたアド
レスバッファ605から出力されるアドレス情報608
がアドレスバス613を介してパターンメモリ602に
供給されることになる。この際には、データバス619
に接続されたデータバッファ606から出力される網か
けパターン用のデータ621が、パターンメモリ602
のデータ入出力端子D側に接続されたデータバス622
に送り出され、網かけパターンの格納が行われる。この
際には、パターンメモリ602のライト端子Wに供給さ
れるRAMライト信号624がアクティブとなるように
なっている。
【0095】以上説明したパターン処理回路601は、
パターンメモリ602に網かけパターンを書き込むモー
ドと、網かけパターンの読み出しを行うモードとの2つ
のモードがあるので、これらのモード切り替えが行われ
る必要がある。このために、アウトプットイネーブル信
号626と、これと常に論理が反転したアウトプットイ
ネーブルネガティブ信号627が用いられている。
【0096】アウトプットイネーブル信号626は、ア
ドレスバッファ605とデータバッファ606の双方に
供給されるようになっている。これに対して、アウトプ
ットイネーブルネガティブ信号627は副走査カウンタ
603および主走査カウンタ604と、パターンメモリ
602のリード端子Rとに供給されるようになってい
る。これらの信号626、627はそれぞれL(ロー)
レベルのときにアクティブとなり、パターンメモリ60
2に対する網かけパターンの書き込みまたは読み出しの
制御が行われることになる。
【0097】図26は、網かけパターンをパターンメモ
リに書き込む際の各種タイミングを表わしたものであ
る。網かけパターンの書込モードでは、同図(イ)に示
したようにアウトプットイネーブルネガティブ信号62
7はH(ハイ)レベルとなっており、同図(ロ)に示す
ようにアウトプットイネーブル信号626はLレベルと
なっている。この状態で、アドレスバッファ605およ
びデータバッファ606はイネーブルの状態となってお
り、図26(ハ)に示したアドレスバス617に現われ
たアドレス情報“A1”、“A2”、……がパターンメ
モリ602のアドレス入力端子Aに順次供給される。ま
た、これに同期して図26(ニ)に示したデータバス6
19に現われた網かけパターンを構成するデータ“D
1”、“D2”、……がパターンメモリ602のデータ
入出力端子Dに順次供給される。図26(ホ)に示すよ
うにこれら各供給タイミングでRAMライト信号624
が立ち上がり、それぞれのデータが所定のアドレスに格
納されることになる。
【0098】なお、本実施例のパターンメモリ602は
合計4種類の網かけパターンを格納できるようになって
おり、このディジタル複写機の電源投入時にはよく使用
される4種類の網かけパターンが予め格納されるように
なっている。
【0099】図27は、図1に示したパターン処理回路
の読み出し時における副走査カウンタの動作タイミング
を具体的に表わしたものである。同図(イ)に示したラ
イン同期信号611に同期してアドレスバス613の上
位5ビットを構成するアドレス情報612“A00”、
“A01”……が出力される。
【0100】一方、図28は、パターン処理回路の読み
出し時における主走査カウンタの動作タイミングを具体
的に表わしたものである。網かけパターンの読出モード
では、同図(イ)に示したようにアウトプットイネーブ
ルネガティブ信号627はLレベルとなっており、同図
(ロ)に示すようにアウトプットイネーブル信号626
はHレベルとなっている。この状態で、同図(ハ)に示
すビデオクロック614に同期して同図(ニ)に示すア
ドレス情報615が出力される。このアドレス情報61
5はアドレスバス613の下位7ビットを構成するよう
になっている。パターンメモリ602はこれらのアドレ
ス情報612、615の組合わせによって、網かけパタ
ーンの読出位置を特定されることになる。
【0101】図29は、パターン処理回路から読み出さ
れた網かけパターン用のデータを用いて網かけ処理を行
う網かけ処理回路を表わしたものである。図1に示した
パターンメモリ602のデータ入出力端子D側にその一
端を接続されたデータバス622は、他端を網かけ処理
回路630内のモード判定回路631に接続されてお
り、ここに網かけパターンを構成する網かけパターンデ
ータが供給されるようになっている。モード判定回路6
31には、この他に、モード信号632と地肌信号63
3が供給されるようになっている。地肌信号633は、
地肌と認識された画素を後段の回路に伝達するために使
用される信号であり、そのような画素に対しては地肌フ
ラグが付加されるようになっている。地肌信号633を
生成するための回路部分については後に図33で詳しく
説明する。
【0102】モード判定回路631は、モード信号63
2によって設定される処理モードに応じて、網かけパタ
ーンデータおよび地肌信号633から領域別の濃度選択
信号634、出力濃度選択信号635、出力強制“0”
信号636およびサブカラーフラグ信号637を生成す
るようになっている。このうちの濃度選択信号634
は、出力濃度記憶回路638に入力され、この結果とし
て設定濃度データ639がマルチプレクサ641に供給
される。出力濃度選択信号635と出力強制“0”信号
636は、マルチプレクサ641に供給される。マルチ
プレクサ641には、原画像濃度データ642が供給さ
れるようになっており、設定濃度データ639との間で
選択が行われ、出力データ643として後段の回路に送
出されるようになっている。
【0103】ここで出力濃度選択信号635は、原画像
の濃度と設定された濃度のいずれかを選択させるための
信号である。出力強制“0”信号636は、後に説明す
る所定の条件のもとでマルチプレクサ641から出力さ
れる出力データ643の出力濃度を強制的に“0”にす
るための信号である。
【0104】図30は、モード判定回路の判定する各種
処理モードとそれらにおける出力条件を表わしたもので
ある。モード判定回路631には3ビットのモード信号
632が供給されるようになっており、これが“00
0”のときには「加工せず」モードに、“001”のと
きには「文字部ハッチング文字部塗り潰し」モードに、
“010”のときには「余白部ハッチング余白部塗り潰
し」モードに、“011”のときには「文字部白抜き・
余白部ハッチング余白部塗り潰し」モードに、そして
“100”のときには「上書きモード」にそれぞれ設定
されるようになっている。
【0105】ここで「ハッチング」と「塗り潰し」の違
いについて説明する。「ハッチング」とは所定の線また
は点からなるパターンを用いて原画像を加工することを
いい、「塗り潰し」とは本実施例のディザ複写機では2
56段階の濃度のうちの所望の濃度で原画像を加工する
ことをいう。そこで、図31と図32を用いながら図3
0に示した各モードの処理内容を説明することにする。
【0106】まず、「加工せず」モードは、原画像にな
んらの加工も行わないという処理モードである。原画像
は文字部等の画像部分とそれ以外の地肌部分とに分ける
ことができ、地肌部分についてもある程度の濃度が存在
する場合がある。そこで、「地肌」部分についても「パ
ターン」として“0”の部分(印字ドットではない部
分)と“1”の部分(印字ドットの部分)が存在する
が、「加工せず」モードは、原画像になんらの加工も行
わないので、それぞれが「原画像」のまま出力データ6
43(図29)として出力される。「画像」部分におけ
る“0”および“1”のパターンについても同様であ
り、それぞれ「原画像」そのものが出力されることにな
る。
【0107】図30における「SCF選択」とは、「サ
ブカラーフラグ選択」のことをいう。「加工せず」モー
ドではすべて「原画像」の画素ごとに付加されているサ
ブカラーフラグが選択される。すなわち、赤色が原画像
の色として指定されている場合にはこの色が選択され、
黒色が原画像の色とされている場合にはこの色が選択さ
れる。
【0108】次に、「文字部ハッチング文字部塗り潰
し」モードについて説明する。図31は、網かけの第1
の手法として原画像に対してハッチングを施す場合を表
わしたものである。この例では原画像651として
「T」の文字を示しており、ハッチングパターン652
として所定間隔で引かれた横線からなるパターンを示し
ている。ここで、「文字部ハッチング」とは、処理後画
像653として示したように、余白自体にはハッチング
を行わず、文字「T」の部分をハッチングパターン65
2に置き換えたものである。
【0109】図32は網かけの第2の手法として原画像
に対して塗り潰しを行う場合を表わしたものである。こ
の例では原画像651として「T」の文字を示してお
り、塗り潰しパターン661として所定の濃度の灰色を
表わしたディザパターン(一種の網点画像)が例示され
ている。この例で「文字部塗り潰し」とは、処理後画像
662として示したように、余白自体は塗り潰さず、文
字「T」の部分を塗り潰したものである。
【0110】このような「文字部ハッチング文字部塗り
潰し」モードでは、図30に示したように「地肌」の部
分についてはその「パターン」が“0”か“1”である
かを問わず出力データ643として「白」色を示すデー
タが出力される。文字等の「画像」の部分については、
ハッチングまたは塗り潰しのための「パターン」が
“0”の場合には「白」色を示すデータが出力され、
“1”の場合には設定された濃度を実現するためのデー
タが出力される。
【0111】「SCF選択」については、図30に示し
た通りになる。ただし、ここで「×」印はドント・ケア
を示しており、「原画像」でも「設定SC(サブカラ
ー)」でも良いことを意味している。なお、「出力デー
タ」が「白」の場合にはサブカラーとしてどの色が指定
されても、結果はこれらの色を出力しない(白色)こと
になり、同一となる。「設定SC」とは、サブカラーと
して設定されたものが選択されることを意味している。
【0112】次に、「余白部ハッチング余白部塗り潰
し」モードについて説明する。図31で処理後画像65
4として示したように、余白部ハッチングでは文字
「T」以外の余白部をハッチングパターン652で置き
換えるようになっている。一方、余白部塗り潰しについ
ては、図32で処理後画像663として示したように、
文字「T」以外の余白部を塗り潰しパターン661で塗
り潰している。
【0113】このような「余白部ハッチング余白部塗り
潰し」モードでは、地肌と判別された部分でハッチング
または塗り潰しのための「パターン」が“0”の箇所に
ついて、「白」色を示すデータが出力データ643とし
て出力される。“1”の箇所では予め設定された設定濃
度が出力データ643として出力される。文字等の「画
像」の部分については、加工が行われないので、「パタ
ーン」が“0”であるか“1”であるかを問わず、原画
像のままになる。「SCF選択」については、すでに説
明した通りとなる。
【0114】次に、「文字部白抜き・余白部ハッチング
余白部塗り潰し」モードについて説明する。図31で処
理後画像655として示したように、文字部白抜き・余
白部ハッチングでは文字「T」を白抜きとし、余白部を
ハッチングパターン652で置き換えるようになってい
る。一方、図32では処理後画像664として示したよ
うに、余白部塗り潰しでは文字「T」を白抜きとし、余
白部を所定の濃度の塗り潰しパターン661で塗り潰す
ようになっている。
【0115】このような「文字部白抜き・余白部ハッチ
ング余白部塗り潰し」モードでは、画像と判別された部
分について白抜きを行うので、その「パターン」が
“0”であるか“1”であるかを問わず「出力データ」
は「白」色となる。地肌と判別された部分については、
ハッチングまたは塗り潰しのための「パターン」が
“0”の箇所について、「白」色を示すデータが出力デ
ータ643として出力される。“1”の箇所では予め設
定された設定濃度が出力データ643として出力され
る。「SCF選択」については、すでに説明した通りと
なる。
【0116】最後に「上書きモード」について説明す
る。図31で処理後画像656として示したように、上
書きモードではハッチングパターン652の上書きが行
われ、全面がハッチングとなる。このため、原画像65
1として「T」の文字は消えてしまうことになる。図3
2に示した塗り潰しの場合も同様である。すなわち、処
理後画像665として示したように、所定の濃度の塗り
潰しパターン661で原画像651を塗り潰すことにな
り、原画像651は消滅する。
【0117】このような「上書きモード」では、地肌と
判別された部分も画像と判別された部分も共にハッチン
グまたは塗り潰しのための「パターン」にそった「出力
データ」となる。すなわち、「パターン」が“0”の部
分で出力データ643は「白」色となり、“1”の部分
で予め設定された設定濃度が出力データ643となる。
「SCF選択」については、すでに説明した通りとな
る。
【0118】なお、この「上書きモード」は画像の抽
出、削除および置換の処理に使用することができる。す
なわち、塗り潰しパターン661の濃度を“0”にして
特定がの画像のまわりの不要な画像部分を塗り潰せば、
その特定の画像だけが抽出されることになる。また、塗
り潰しパターン661の濃度を“0”にして特定の領域
を塗り潰せば、その部分が全面「白」色となって画像の
削除が行われることになる。更に、特定の領域を所定の
濃度の塗り潰しパターン661あるいはハッチングパタ
ーン652に置き換えれば、その領域を他の領域と区別
するための置換(ペイント)が行われることになる。
【0119】(地肌信号の生成)
【0120】図33は、図29に示した地肌信号を生成
する地肌生成回路を表わしたものである。地肌生成回路
671は、第1および第2のコンパレータ6721 、6
722 と、それらの比較出力の論理をとるアンドゲート
673と、このアンドゲート673の出力と後に説明す
る地肌除去回路(図36参照)からの地肌フラグ675
および地肌フラグ選択信号676とを入力して地肌信号
633を出力するマルチプレクサ677と、サブカラー
フラグ678の論理を反転して第1のコンパレータ67
1 に供給するインバータ679から構成されている。
第2のコンパレータ6722 にはサブカラーフラグ67
8がそのまま入力されるようになっている。
【0121】このような地肌生成回路671では、第1
および第2のコンパレータ6721、6722 に原画像
濃度データ681が供給され、第1のコンパレータ67
1には比較用としてサブカラーのスレッシュホールド
データ682が、また第2のコンパレータ6722 には
比較用としてメインカラーのスレッシュホールドデータ
683がそれぞれ供給されるようになっている。これら
スレッシュホールドデータ682、683は地肌除去が
“オフ”となっているときに供給され、比較の程度を強
・中・弱の3段階のいずれかのレベルに設定できるよう
になっている。また、第1および第2のコンパレータ6
721 、6722 はいずれか一方が動作するようになっ
ており、その制御にサブカラーフラグ678が使用され
る。
【0122】第1および第2のコンパレータ6721
6722 では、原画像濃度データ681をサブカラーあ
るいはメインカラーのスレッシュホールドデータ68
2、683と比較し、それらよりも大きくない場合に地
肌フラグ685あるいは686をアンドゲート673を
介してマルチプレクサ678の第1の入力端子Aに供給
するようになっている。マルチプレクサ678は第2の
入力端子Bに地肌フラグ675の供給を受けており、地
肌フラグ選択信号676によっていずれかの地肌フラグ
を選択するようになっている。
【0123】ここで、後者の地肌フラグ675は、図3
に示したイメージプロセッサシステムラック246内の
ディジタルフィルタ基板(DF基板)237内で作成さ
れたものである。図18はディジタルフィルタ基板を具
体的に表わしたものであるが、その地肌除去部441
で、地肌イネーブルフラグの立っている部分の原稿の地
肌部を白くすると共に、地肌フラグを生成するようにな
っている。
【0124】すなわち、図33の地肌生成回路671で
は、この網かけ編集を行う回路部分で作成された地肌フ
ラグ685あるいは686とディジタルフィルタ基板2
37内で作成された地肌フラグ675とを選択して地肌
信号633として出力するようになっている。
【0125】図34は、余白部ハッチングを例にとって
原画像とハッチングパターンとの濃度関係を表わしたも
のである。濃度を“0”から“255”の256段階で
表現するものとし、同図(a)に示したように原画像に
おける「T」という文字691の画像濃度が“200”
で、その周囲の余白部分692である地肌濃度が“3
0”であったとする。一方、同図(b)に示すようにハ
ッチングパターンはその線画部分693の設定濃度が
“255”であったとする。なお、このような濃度表現
を実現するために、本実施例ではディザ法に代表される
擬似中間調処理を行っている。すなわち、例えば文字6
91の部分では画像濃度“200”を実現させる擬似中
間調処理を行い、線画部分693では設定濃度“25
5”を実現させる擬似中間調処理を行うようになってい
る。
【0126】同図(c)は、この余白部ハッチングの場
合の処理後を表わしたものである。「T」という文字6
95の画像濃度は処理前と同一の“200”のままであ
り、ハッチングの行われた領域におけるそのハッチング
を構成する線画部分696はその設定濃度が処理前と同
一の“255”である。文字もパターンも存在しない地
肌部分697は、処理前の段階で“30”であったの
が、ハッチングパターンと置き換えられたことによって
“0”となっている。すなわち、この図34に示した処
理では、地肌部分の濃度が“0”に変化したことにな
る。
【0127】ところで、通常の場合には、原稿に忠実な
画像が得られることが好ましい。しかしながら、図34
で説明した通り、原稿の地肌の部分は現実には真白であ
るとはいえない場合が多く、ある程度の濃度を持ってい
るのが通常である。このような原稿の地肌をそのまま出
力装置で出力すると、この部分が“かぶった”ように見
えてしまう。また、ジアゾあるいはIZEと呼ばれる茶
色の原稿についての複写を考えてみると、それらの地肌
の濃度は非常に高い。このため、これらの原稿を忠実に
再現しようとすると、文字や図形と背景の部分とが区別
が付かなくなるような出力画像が得られてしまう。
【0128】このような不具合を無くすために、本実施
例のディジタル複写機では地肌の部分と画像の部分(文
字あるいは図形の部分)を判別している。そして、地肌
と認識された部分については画素の濃度を強制的に
“0”にさせる地肌除去機構を備えている。また、この
ように地肌と認識された部分については画素の濃度を強
制的に“0”にさせる代わりに、地肌と認識された画素
に対しては地肌フラグを付加して、後段の回路に伝達
し、その処理を委ねることもできるようになっている。
図33の地肌生成回路671は、地肌フラグを表わした
地肌信号633を生成しており、これが図29で説明し
た網かけ処理回路630で網かけ処理に使用されている
ことになる。
【0129】(地肌レベルの設定)
【0130】さて、地肌除去が“オン”となっていると
きには、前記した強・中・弱の3段階のスレッシュホー
ルドレベルの代わりにディジタル複写機自体が地肌レベ
ルを演算し、文字等の画像を区別するようになってい
る。これについて次に簡単に説明する。
【0131】図35は地肌レベルの検出を行う地肌レベ
ル検出回路の回路構成を表わしたものである。地肌レベ
ル検出回路701は、濃度データ702をラッチする第
1のフリップフロップ回路(FF)703と、このラッ
チされた濃度データ704を入力するウィンドウコンパ
レータ705を備えている。ウィンドウコンパレータ7
05には、ビデオクロック信号706を入力するサンプ
リング周期可変回路707からサンプルクロック信号7
08が入力されるようになっている。また、ウィンドウ
コンパレータ705は、図示しないデータロードインタ
ーフェイス回路から、絶対白レベルデータ711、絶対
黒レベルデータ712および初期除去レベルデータ71
3の供給も受けるようになっている。
【0132】ここでサンプリング周期可変回路707
は、ウィンドウコンパレータ705によって所定の濃度
範囲にあるとされた画素の列に対して周期設定データ7
15で指定された周期で画素をサンプリングするための
サンプルクロック信号708を出力するようになってい
る。例えば周期設定データ715が4画素に1画素の割
合で濃度データのサンプリングを行うことを指定してい
た場合には、所定の濃度範囲に存在する画素の4画素に
1画素の周期でこれらの濃度データをサンプリングする
ためのサンプルクロック信号708が出力されることに
なる。
【0133】ウィンドウコンパレータ705は、比較ゲ
ート回路によって構成されている。ウィンドウコンパレ
ータ705は、入力される各画素の濃度データ704が
絶対黒レベルと絶対白レベルとで決定される濃度範囲に
存在するかどうかの判定を行う。そして、この濃度範囲
に存在する画素のそれぞれの濃度データ704をサンプ
ルクロック信号716に同期してサンプリングする。
【0134】ウィンドウコンパレータ705の出力側に
は、第2〜第4のフリップフロップ回路717〜719
が直列接続されている。これらのフリップフロップ回路
717〜719には、サンプルクロック信号716がク
ロック信号として供給されている。第2〜第4のフリッ
プフロップ回路717〜719によって合計4クロック
分だけ時間的にずれた4画素分の濃度データ721〜7
24は、平均化回路725に同時に入力されるようにな
っている。平均化回路725は、これら同時に入力され
た4画素分の濃度データ721〜724の平均をとる。
このような平均化処理は、4画素分の濃度データの加算
を行った後に、2ビット分だけ右方向にシフトさせるこ
とで実現することができる。濃度データ721〜724
の平均値は、検出地肌レベル726として後段の回路に
出力される。
【0135】このウィンドウコンパレータ705には、
初期除去レベルデータ713も供給されている。初期除
去レベルデータ713は、このようにして濃度データ7
21〜724の平均値が得られるまでの間、代って検出
地肌レベル726として後段の回路に出力されるように
なっている。
【0136】ウィンドウコンパレータ705から該当走
査ラインの濃度データ721〜724の平均値の出力が
開始された後は、濃度データ721〜724が4画素分
加算されるたびに、加算結果の平均値が検出地肌レベル
726として出力される。このようにしてその走査ライ
ンでの処理が主走査方向に順次移動して行く。
【0137】図36は、地肌除去回路の具体的な構成を
表わしたものである。地肌除去回路731は、検出地肌
レベル726とオフセットレベルデータ733とを入力
して加算する加算回路734を備えている。図35で平
均化回路725から順次出力される検出地肌レベル72
6は、ここでオフセット量が加算されて最終的な地肌除
去レベル(地肌基準濃度)735となる。この地肌基準
濃度735は、比較回路737で濃度データ702と比
較される。比較結果は、濃度データ702が地肌基準濃
度735以下のとき地肌フラグ675として出力される
他、マルチプレクサ738の制御入力となる。
【0138】マルチプレクサ738には濃度データ70
2が供給されるようになっている。マルチプレクサ73
8は地肌フラグ675が立っていない状態で濃度データ
702をそのまま修正後の濃度データ739として出力
する。地肌フラグ675が立っているときには、これを
白濃度(“0”)に修正して濃度データ739として出
力する。
【0139】以上の動作は走査ラインごとに繰り返し行
われる。そして、それぞれの走査ラインの先頭位置では
初期除去レベルデータ663を用いた処理が行われるこ
とになる。
【0140】(画像の処理例)
【0141】図37は、濃度データの一例を表わしたも
のである。縦軸は濃度レベルを示しており、“0”から
“255”の256段階で表わされている。図で点線7
41、742はそれぞれ絶対黒レベルと絶対白レベルを
表わしており、これらの範囲の濃度データが地肌の演算
を行う場合の対処範囲となる。他の点線743は、検出
地肌レベル726を表わしている。この初期値は、初期
除去レベルと一致している。この検出地肌レベル726
にオフセット量を加えたもの(点線で示した地肌基準濃
度735)が、地肌であるか画像であるかを判別するた
めの基準レベルとなる。
【0142】今、2画素に1画素の割合で該当する濃度
範囲の画素の濃度データをサンプリングするものとす
る。絶対黒レベル741と絶対白レベル742の間に存
在する画素は図でA、B、C、D、E、F、Gの5つで
ある。これを、画素Aを起点として2画素に1画素の割
合でサンプリングしていくと、画素A、C、E、Gの濃
度データがサンプリングされ、平均化処理の対象とな
る。
【0143】図38は、この図37の例における地肌除
去回路の出力を表わしたものである。地肌除去回路73
1は、絶対黒レベル741以上の濃度データをそのまま
の形で濃度データ739として出力し、絶対白レベル7
42以下については白濃度“0”に固定する。また、平
均化処理等によって得られた地肌基準濃度735以下の
画素A、B、C、F、Gの濃度データも白濃度“0”に
固定する。このようにして原稿上の地肌が除去されるこ
とになる。
【0144】なお、図37および図38の画素Aの処理
段階では、走査ラインの先頭の画素なので平均化を行う
ために必要な4つの画素が揃っていない。そこでこの場
合には初期除去レベル(初期段階の検出地肌レベル72
6)が3画素分だけセットされて、この場合の検出地肌
レベル726が算出される。この算出された検出地肌レ
ベル726をnI とし、画素Aの濃度をnA とすると、
検出地肌レベルdA は次の(1)式で求められる。
【0145】
【数1】
【0146】この(1)式の値にオフセット量OFFを加
えた値が地肌基準濃度735となる。このレベルをdTH
とすると、これは次の(2)式で表わされる。
【0147】
【数2】
【0148】この例ではこのようにして設定された地肌
基準濃度735のレベルdTHが画素Aの濃度nA よりも
大きいので、画素Aの濃度は白濃度“0”に修正される
ことになる。
【0149】絶対黒レベル741以下の濃度レベルで、
かつ地肌基準濃度735のレベルd TH以上の画素Dおよ
びEについては、そのままの濃度で濃度データ739と
して出力されることになる。なお、画素Eについての地
肌基準濃度735のレベルd THは次の(3)式で表わさ
れる。ただし、画素Cの濃度をnC とし、画素Eの濃度
をnE とする。
【0150】
【数3】
【0151】画素G以降の画素では、地肌基準濃度73
5が初期除去レベルに影響されないで設定され、これを
基にして地肌除去が行われることになる。
【0152】(網かけ編集の領域指定)
【0153】次に、このディジタル複写機で網かけ編集
処理を行う場合のその領域の指定について説明する。領
域は、(イ)マーカを用いて自由形として指定すること
もできるし、(ロ)所定数の点を指定して矩形の形で指
定することもできる。後者の矩形指定では、原稿上に矩
形を構成する点を記入して網かけを行う領域を指定する
こともできるし、コントロールパネル254(図3参
照)を用いて座標値を入力することで指定することも可
能である。本実施例のディジタル複写機では、自由形で
領域を指定する場合には、1つの原稿上で複数の指定が
可能であるが、矩形で指定を行う場合には1つの原稿上
で1つの指定しか行うことができない。ただし、これに
自由形で複数の領域指定を追加することは可能である。
【0154】図39は、本実施例で可能な各種の領域指
定の態様を表わしたものである。ここでは第1の処理モ
ードで指定された領域をAR1 とし、第2の処理モード
で指定された領域をAR2 とする。
【0155】同図(イ)では第1の処理モードで複数の
領域AR1 が自由形で指定されており、同図(ロ)では
第2の処理モードについて同様の指定が行われている。
同図(ハ)では自由形によって両方の領域AR1 、AR
2 がそれぞれ複数指定されている。同図(ニ)では矩形
指定で第1の処理モードの領域AR1 が1つ指定され、
同図(ホ)では矩形指定で第2の処理モードの領域AR
2 が1つ指定されている。同図(ヘ)では矩形指定で第
1の処理モードの領域AR1 が1つ指定され、自由形で
第2の処理モードの領域AR2 が複数指定されている。
同図(ト)ではこの逆の指定が行われている。
【0156】このように本実施例のディジタル複写機で
は、指定する領域の数に係わりなく、網かけ編集の処理
モードについては2種類の選択を行うことができる。2
種類の処理モードの指定を行ったとき、これらの領域が
重複した場合の取り扱いが問題となる。
【0157】図40は、領域が重複して指定された場合
の処理の仕方を表わしたものである。図の左側で斜線で
示した重複領域761は、これをいずれの処理モードで
処理するかを指定することができるようになっている。
第1の処理モードが指定された場合には同図右上に示し
たような処理が行われ、第2の処理モードが指定された
場合には同図右下に示したような処理が行われる。いず
れの指定も行われなかったような場合には、いずれか一
方を優先処理モードとして事前に指定しておけば、それ
に従った処理が行われることになる。また、後で指定し
た領域を優先させるような処理も可能である。
【0158】図41は、このディジタル複写機で以上説
明したような領域設定を行う際のコントロールパネルの
液晶ディスプレイの部分の初期状態を表わしたものであ
る。図3に示したコントロールパネル254には液晶デ
ィスプレイが配置されており、ここには装置の電源をオ
ンにした状態で初期画面が表示される。この初期画面で
は、今から行うことのできる各種作業が、引き出しの中
に収容された複数のフォルダに対応付けられて表示され
ている。オペレータはこの中の「編集」というフォルダ
771を指で押し、領域指定を行うので「部分編集」と
表示された箇所を次に押す。液晶ディスプレイの前面に
は押下位置を検出するためのタッチパネルが配置されて
おり、押された位置に応じて表示内容を次の部分編集を
行う段階に進めることになる。
【0159】図42は、部分編集を行う際の液晶ディス
プレイの表示内容を表わしたものである。ここでは、編
集領域と指示方法が選択される。オペレータが例えば第
1の処理モードとしての「自由形」を選択してその表
示箇所を押下したとする。なお、説明を簡単にするため
に、ここでは最も単純な指定形態を想定している。
【0160】図43は、自由形による第1の処理モード
が選択された際の液晶ディスプレイの表示内容を表わし
たものである。表示画面には指示用のウィンドウ772
が現われ、自由形が選択されたことと、指示方法を選
択することの催促文が表示される。オペレータがこの催
促文を無視して所定時間以上なんらのアクションも行わ
ないと、表示画面は再び図42で示した状態に戻る。
【0161】図44は、オペレータが指示方法の選択を
行った場合における液晶ディスプレイの表示内容を表わ
したものである。表示画面には領域の指示方法を指定す
るために複数のボタン773が表示される。例えばマー
キングの行われている箇所については、原稿上か、コピ
ー上か、あるいは領域指定用に用意された白紙上である
かといったボタンが表示される。
【0162】図45は、オペレータが指示方法の指定を
完了した時点における液晶ディスプレイの表示内容を表
わしたものである。選択的に押下されたボタンについて
は、表示内容が反転するようになっている。間違った選
択を行った場合には設定取消ボタン775を押して設定
をキャンセルすることができる。マーキング、マーカ色
および認識範囲の各項目の設定をすべて行った場合に
は、設定終了ボタン776を押して設定内容を確定させ
ることになる。図45に示した例では、マーキングは原
稿上で行われ、マーカ色は紫色であり、認識範囲はマー
カを含んだ閉ループとなっている。
【0163】図46は、網かけ編集等の所定の作業を行
う際に液晶ディスプレイに表示される初期画面を表わし
たものである。網かけ編集は、図41に示した原稿全体
を選択した場合や、図42で編集領域を「自由形」、
「自由形」あるいは「矩形」として指定した場合に可
能になる。オペレータが網かけ編集を選択する場合に
は、表示された「網掛け/線掛け」ボタン778と「塗
り潰し」ボタン779のうちの前者のボタンの位置を押
下することになる。
【0164】図47は、「網掛け/線掛け」ボタンが押
された場合の液晶ディスプレイの表示内容を表わしたも
のである。ここには、網の各種パターンが表示される
他、これらの網の荒さや色および余白部の濃度を選択す
るためのスケールが表示される。オペレータの指定作業
を助けるために、オペレータが通常指定するような内容
1つずつが予めデフォルト値として選択されており、こ
れらが初期的に指定された状態となっている。
【0165】図48は、オペレータがモードならびに濃
度以外の網かけの各種設定を終了させた状態における液
晶ディスプレイの表示内容を表わしたものである。網の
各種パターンについては、指定されたもののみが外枠が
太くなっている。また、荒さと色については指定された
ものが反転表示されている。オペレータがモードならび
に濃度の調整を行う場合には、「モード/濃度」ボタン
781を押すことになる。
【0166】図49は、オペレータが「モード/濃度」
ボタンを押した場合の液晶ディスプレイの表示内容を表
わしたものである。この場合には、モードを設定するた
めのモード設定ボタン783と、濃度を設定するための
濃度ボタン784が新たに表示される。濃度ボタン78
4の上には濃度インジケータ785が拡大表示される。
【0167】図50は、オペレータがモード設定ボタン
の1つを押下した場合の液晶ディスプレイの表示内容を
表わしたものである。この場合には、「文字部白抜き/
余白部」と表示されたモード設定ボタン783が押され
ている。これにより、初期的に設定された「余白部」か
ら「文字部白抜き/余白部」へ反転表示が切り替わる。
この状態でオペレータは濃度インジケータ785に表示
されたパターンの濃度を濃度ボタン784によって調整
する。これらの調整が終了したらオペレータはセットボ
タン787を押すことになる。
【0168】図51は、セットボタンが押された場合の
液晶ディスプレイの表示内容を表わしたものである。こ
の状態で、今まで設定した内容か液晶ディスプレイ上に
確認のために表示される。オペレータが設定取消ボタン
788を押せば、設定内容の取り消しが行われる。設定
終了ボタン789を押せば、以上の設定内容が確定す
る。
【0169】図52は、所定の領域を塗り潰す場合の操
作画面の一例を表わしたものである。塗り潰しを行う場
合にも、網かけを行う場合とほぼ同様の操作を行うこと
になる。ただし、塗り潰す色の選択は、「黒色」と「単
色」の他に「混色」が可能である。例えば「単色」が赤
色の場合には、「混色」を選択することによって茶色の
再現が可能になっている。塗り潰しを行う場合には、網
かけを行う場合と異なり、パターンの選択を行う必要が
ないことは当然である。「混色」を選択した場合の詳細
は後に説明する。
【0170】(編集処理のための回路の詳細)
【0171】図53は、図40で説明した領域を重複し
て指定した場合の重複指定処理回路を表わしたものであ
る。この重複指定処理回路801は、モード・パターン
レジスタ802とマルチプレクサ803とによって構成
されている。モード・パターンレジスタ802は、図2
2に示した制御部486から出力される制御信号464
を入力し、第1の処理モードによる第1の領域設定信号
804、第2の処理モードによる第2の領域設定信号8
05、領域重複部指定信号806および重複した領域以
外を設定するための領域外設定信号807を出力するよ
うになっている。マルチプレクサ803は、このうちの
第1の領域設定信号804、第2の領域設定信号805
および領域重複部指定信号806を入力して、モード・
パターン出力信号808を出力するようになっている。
【0172】すなわち、ディジタル複写機の電源が投入
されたり図3に示したコントロールパネル254からモ
ードの変更が指示されると、図9に示したCPU331
は変更されてたデータをROM333から読み出し、V
MEバスI/F335を介してVMEバス245に送り
出し、図19に示した中間調処理基板238からの制御
信号465と共に図22に示した編集基板241の制御
部486に送出する。制御部486は、モード・パター
ンレジスタ802に対して制御信号464を用いてデー
タの書き込みを行う。
【0173】モード・パターンレジスタ802から出力
される領域重複部指定信号806は、Lレベルのときに
重複領域761(図40)の第1の処理モードの領域A
1を指定し、Hレベルのときには第2の処理モードの
領域AR2 を指定するようになっている。マルチプレク
サ803は領域重複部指定信号806の信号レベルに応
じて第1の処理モードによる第1の領域設定信号804
あるいは第2の処理モードによる第2の領域設定信号8
05を選択しモード・パターン出力信号808として出
力することになる。モード・パターン出力信号808は
5ビットで構成されており、このうちの上位3ビットが
モードを表わし、下位2ビットはパターンを選択するた
めの信号となっている。
【0174】ところで図54は、マーカを用いて網かけ
処理等の領域指定を行う場合の指定される領域の各形態
を表わしたものである。マーカを用いて自由形で領域の
指定を行った場合、図3に示した領域認識基板239で
領域の認識が行われる。ところが、マーカは図54の
(イ)で示したように比較的太い線幅で原稿等に記され
ることになるので、オペレータの指定している領域が正
確にはどこなのかが問題となる。
【0175】すなわち、オペレータが指定している領域
は同図(ロ)に示したようにマーキングの行われたその
色の領域だけの場合もあるし、同図(ハ)に示したよう
にマーキングの行われたラインの外郭を外側とする円形
状の領域を指定している場合もある。更に、同図(ニ)
に示したようにマーキングの行われたラインの内郭を外
側とする円形状の領域を指定している場合もある。
【0176】このような3種類の態様は、図45に示し
たコントロールパネル254において選択して指定する
ことになる。すなわち、この図で「認識範囲」として表
示された3つの選択肢のうちから1つを選択すればよ
い。この図45に示した例では、認識範囲は「マーカ含
む閉ループ」であり、これは図54の(ハ)に対応す
る。なお、この例ではマーカ色は紫色が指定され、マー
キングは原稿上が指定されている。
【0177】図55は、領域ごとにパターンを切り替え
るためのパターン信号発生回路の構成を表わしたもので
ある。パターン信号発生回路821は、第1のマルチプ
レクサ822と第2のマルチプレクサ823とによって
構成されている。第1および第2のマルチプレクサ82
2、823の入力端子C1 には、図53に示した第1の
領域設定信号804が、入力端子C2 には第2の領域設
定信号805が、また入力端子C3 にはマルチプレクサ
803(図53)から出力されるモード・パターン出力
信号808がそれぞれ入力される。
【0178】また、入力端子C0 には図53のモード・
パターンレジスタ802から出力される領域外設定信号
807が供給され、入力端子AおよびBには、図22の
編集基板241の矩形領域認識部481から出力される
領域フラグ(領域信号)489が入力されるようになっ
ている。また、これら第1および第2のマルチプレクサ
822、823の出力端子Yからはパターン選択信号8
25が出力されるようになっている。
【0179】このような構成のパターン信号発生回路8
21で、パターン選択信号825は2ビット構成となっ
ている。このパターン選択信号825は、図1に示した
パターンメモリ602のアドレス入力端子Aに供給され
るアドレス情報612の上位2ビットを構成している。
そして、パターンメモリ602を4分割されて格納され
た4つのパターンのいずれを読み出すかの決定を行うよ
うになっている。
【0180】図56は、パターン選択信号とこれによっ
てパターンメモリから選択されて出力されるパターンと
の関係を表わしたものである。パターン選択信号825
が“00”であった場合には、パターンメモリ602内
の第1のパターン8271 が選択され、“01”であっ
た場合には第2のパターン8272 が選択される。“1
0”であった場合には第3のパターン8273 が選択さ
れ、“11”であった場合には第4のパターン8274
が選択されることになる。
【0181】第1および第2のマルチプレクサ822、
823は、2つの入力端子A、Bに供給される領域フラ
グ489に基づいて4つの入力端子C0 〜C3 に入力さ
れた信号807、804、805、808の中の1つを
選択するようになっている。
【0182】図57は、領域フラグの状態と図55に示
す2つのマルチプレクサの出力との関係を表わしたもの
である。領域フラグ489は第1の領域と第2の領域に
それぞれ1ビットを割り振った2ビット構成となってお
り、それぞれの領域に対応するビットが“1”のときに
その領域を示すようになっている。
【0183】すなわち、領域フラグ489が“00”の
ときには、第1および第2の領域が“オフ”となってい
るので、領域外を表わしている。このとき、第1および
第2のマルチプレクサ822、823の出力端子Yから
出力されるパターン選択信号825は入力端子C0 に入
力された領域外設定信号807となる。また、領域フラ
グ489が“01”のときには、第1の領域が“オ
ン”、第2の領域が“オフ”になっているので、第1の
領域を表わすことになる。この場合のパターン選択信号
825は入力端子C1 に入力された第1の領域設定信号
804になる。
【0184】同様に、領域フラグ489が“10”のと
きには、パターン選択信号825は入力端子C2 に入力
された第2の領域設定信号805になる。領域フラグ4
89が“11”のときには、第1および第2の領域が共
に“オン”になる。このとき、第1および第2のマルチ
プレクサ822、823から出力されるパターン選択信
号825は、入力端子C3 に入力された重複部指定の領
域のモード・パターン出力信号808となる。
【0185】図58は、領域ごとにモードを切り替える
ためのモード信号発生回路の構成を表わしたものであ
る。モード信号発生回路831は、第1〜第3のマルチ
プレクサ832〜834によって構成されている。第1
〜第3のマルチプレクサ832〜834に入力される信
号489、804、805、807、808は、図55
に示した第1および第2のマルチプレクサ822、82
3と同一であるが、モード信号632(図29参照)が
出力される点が異なる。
【0186】ここで、図29および図30の説明を補足
する。図29に示したモード判定回路631に接続され
たデータバス622は2ビット構成となっており、この
うち1ビットはパターンの有無を表わしている。残りの
1ビットはこれが“0”のときにメインカラー(黒)で
あることを示し、“1”のときにはサブカラーであるこ
とを示している。
【0187】この図29におけるモード判定回路631
は書き換えが可能な論理素子(PAL)を用いている。
そして、図30に示したような論理変換を実現してい
る。この図30では、モードによってある画素が地肌ま
たは画像と判断されたとき、パターンメモリ602の出
力側に接続されたデータバス622のデータにしたがっ
てモード判定回路631(図29)の出力としてのサブ
カラーフラグ信号637を決定するようになっている。
図30におけるモードは、3ビット構成のモード信号6
32で表わされる。地肌と画像の判定については、地肌
信号633が“0”のとき画像となり、“1”のときに
地肌となる。図30におけるモードは、各領域ごとに設
定されるものである。すなわち、第1の領域、第2の領
域、領域外のそれぞれについて異なったモード、パター
ンおよびパターン濃度の設定が可能である。
【0188】図59は、各領域ごとに網かけ処理を施す
ときにメインカラーとサブカラー双方で濃度を変更でき
るようにするための出力濃度記憶回路を具体的に表わし
たものである。図29にも示した出力濃度記憶回路63
8は、第1の領域サブカラー濃度設定レジスタ841、
第1の領域メインカラー濃度設定レジスタ842、第2
の領域サブカラー濃度設定レジスタ843、第2の領域
メインカラー濃度設定レジスタ844、領域外サブカラ
ー濃度設定レジスタ845および領域外メインカラー濃
度設定レジスタ846の合計6個のレジスタを備えてい
る。
【0189】図50で説明したようにオペレータが濃度
レベルを変化させると、図9に示したCPU331はV
MEバスI/F335を介してVMEバス245に濃度
データと制御信号465を図22の編集基板241の制
御部486に送出する。制御部486では、図59に示
した6つのレジスタ482〜487に対して濃度データ
と制御信号464を供給し、変更のあったレジスタに対
して濃度データの書き込みを行うようになっている。
【0190】このために、第1の領域サブカラー濃度設
定レジスタ841に対しては第1の領域サブカラー濃度
選択信号6341 (図29参照)が供給され、第1の領
域メインカラー濃度設定レジスタ842には第1の領域
メインカラー濃度選択信号6342 が供給され、第2の
領域サブカラー濃度設定レジスタ843には第2の領域
サブカラー濃度選択信号6343 が供給され、第2の領
域メインカラー濃度設定レジスタ844には第2の領域
メインカラー濃度選択信号6344 が供給され、領域外
サブカラー濃度設定レジスタ845には領域外サブカラ
ー濃度選択信号6345 が供給され、領域外メインカラ
ー濃度設定レジスタ846には領域外メインカラー濃度
選択信号6346 が供給されるようになっている。ま
た、各レジスタ842〜847のうち該当するものから
は設定濃度データ6391 〜639 6 のうちの対応する
ものが出力されるようになっている。
【0191】図60は、図59のレジスタ回路に入力さ
れる濃度選択信号を発生させるための濃度選択信号発生
部を表わしたものである。濃度選択信号発生部631A
は、図29に示したモード判定回路631の一部を構成
しており、この部分は書き換えが可能な論理素子(PA
L)を用いている。濃度選択信号発生部631Aの入力
側には、図19に示した領域フラグ489を具体化した
第1の領域フラグ4891 と第2の領域フラグ4892
と、サブカラーフラグ信号6371 (図29参照)およ
び領域重複部指定信号806(図53参照)が供給され
るようになっている。濃度選択信号発生部631Aの出
力側からは6種類の濃度選択信号634 1 〜6346
出力される。
【0192】図61は、図60に示した濃度選択信号発
生部による第1段階目の処理としての領域判定の論理を
表わしたカルノー図である。ここでは、領域重複部指定
信号806と第1および第2の領域フラグ4892 から
注目画素がどの領域に含まれるかを判定している。
【0193】図62は、濃度選択信号発生部による第2
段階目の処理としての濃度選択信号の発生論理を表わし
たカルノー図である。サブカラーフラグ信号6371
示されるサブカラーフラグと図61で判定された領域と
を用いて、図59の6種類の濃度選択信号6341 〜6
346 のいずれか1つがアクティブにされ、設定濃度デ
ータ6391 〜6396 のうちの対応するものが出力さ
れる。設定濃度データ6391 〜6396 はそれぞれ1
本ずつのバスラインに接続されており、全体として設定
濃度データ639となる。
【0194】(地肌検出レベルについての説明の補足)
【0195】図63は、ある画像の濃度特性と地肌とし
て処理されるレベルの関係を表わしたものである。すで
に説明したように原稿を読み取って得られた画像データ
851は濃度レベルが“0”(白)から例えば“25
5”までの256段階の濃度で表わされるが、地肌の部
分が濃度“0”として表わされる理想的な原稿は少な
い。そこで、例えば新聞紙の地肌やジアゾ式の複写機で
現像して得られた原稿の薄青い地肌等の各種地肌を強制
的に濃度“0”の地肌と見なして、記録時における背景
部分の汚れを除去するという地肌除去処理が採用される
ことになる。
【0196】このような地肌除去処理において、図35
で説明した地肌レベル検出回路701の検出した地肌レ
ベル852と網かけや塗り潰しを行う際に処理される地
肌レベル853が相違している場合を考える。画像デー
タ851はその処理の過程でローパス・フィルタを通過
する等の原因で、その濃度データが急峻に立ち上がった
り立ち下がるよりは、図63に示したように滑らかな濃
度変化を示すのが通常である。この結果として、両地肌
レベル852、853が相違すると、読み取った画像上
で地肌と地肌でない部分に検出位置誤差E1 、E2 が発
生することになる。
【0197】図64は、地肌部分の検出位置誤差による
網かけ処理の問題点を説明するためのものである。この
図では、文字(画像)“T”の余白部に斜線の網かけを
行っているが、同図(イ)に示すように文字“T”の境
界まで網かけが行われる代わりに、同図(ロ)に示した
ように文字“T”と網かけの行われる部分との間に白色
の隙間が発生している。
【0198】図63で示した2つの地肌レベル852、
853とは逆のレベル関係になると、文字(画像)の部
分に網かけパターンが食い込んでくることになる。した
がって、画像の濃度よりも網かけパターンの方の濃度が
高いような場合には、記録される画像に同様の不都合が
発生してしまうことになる。
【0199】図65は、本実施例のディジタル複写機で
採用されている地肌レベルを表わしたものである。本実
施例では、地肌レベル検出回路701の検出した地肌レ
ベル852と網かけや塗り潰しを行う際に処理される地
肌レベル853が等しくなっている。したがって、画像
データ851において地肌と地肌でない部分に検出位置
誤差が発生しない。このため、図64(イ)に示すよう
な理想的な網かけあるいは塗り潰しが行われることにな
る。
【0200】図66は、図3に示したコントロールパネ
ルにおける地肌除去の設定部分を表わしたものである。
コントロールパネル254には、自動(オート)モード
で使用する「オート」、「弱」、「中」、「強」の5つ
のキースイッチ861が縦一列に配置されている。ま
た、その右側には、マニュアルモードとしての濃度イン
ジケータ862と濃度調整用のキースイッチ863が配
置されている。オペレータが「オート」というキースイ
ッチ861を選択すると、地肌除去レベルは自動的に設
定される。この際に、そのレベルを「弱」、「中」、
「強」の3段階のいずれかに設定することができる。図
33で説明したように地肌生成回路671は、この3段
階の調整を行って地肌信号633を生成する。
【0201】オペレータがマニュアルモードを選択した
場合には、濃度調整用のキースイッチ863を操作する
ことによって25段階の地肌除去レベルを設定すること
ができる。マニュアルモードで地肌除去レベルが設定さ
れると、図9に示したCPU331はそのレベルに対応
したデータをROM333から読み出し、VMEバスI
/F335を介してVMEバス245に送り出し、図1
9に示した中間調処理基板238からの制御信号465
と共に図22に示した編集基板241の制御部486に
送出する。制御部486は、第1のコンパレータ672
1 に対して制御信号464を用いてデータの書き込みを
行う。
【0202】ところで、図67は地肌レベルよりも低い
画像データの部分を地肌として処理する様子を表わした
ものである。図36に示した地肌除去回路731はバッ
クグラウンドのレベルとしての地肌フラグ675を生成
している。そこで、この地肌フラグ675が“1”の部
分で図65に示した画像データ851の裾を切れば、地
肌が除去された画像データ855が得られることにな
る。
【0203】しかしながら、図33に示した地肌生成回
路671では地肌フラグ選択信号676によって、ある
固定スレッシュホールド値によって得られる地肌フラグ
685あるいは686と地肌除去回路731からの地肌
フラグ675とをマルチプレクサ677によって選択
し、地肌信号633として出力するようになっている。
この理由を次に説明する。
【0204】図68は、地肌レベルの高い原稿上に濃度
差のある画像が存在する場合を表わしたものである。画
像データ856は、濃度の高い第1の画像部分856A
と、濃度の低い第2の画像部分856Bの2つの画像部
分を有している。このような画像データ856を、比較
的高い地肌レベル857で処理すると、第2の画像部分
856Bは地肌として扱われ、画情報の欠落が生じてし
まう。また、比較的低い地肌レベル858で処理する
と、第1の画像部分856Aに対応する非画像部分まで
画像として処理されることになり、かぶった状態で画像
が再生されてしまうことになる。
【0205】このような問題を解決するために、本実施
例のディジタル複写機では自動モードを設けている。オ
ペレータが図66における「オート」というキースイッ
チ861を選択すると、図35で説明したように地肌レ
ベル検出回路701は地肌部をあるサンプリング周期で
サンプリングし、リアルタイムで演算を行って、スレッ
シュホールドレベルを逐次適正な値に設定して地肌除去
を行う。また、これと同時に地肌フラグ675を生成す
る。
【0206】図69は、自動モードにおける地肌フラグ
による画像データの処理の様子を表わしたものである。
画像データ856のそれぞれの画像部分856A、85
6Bに対して適切な地肌レベルが設定され、それらに基
づいて地肌フラグ675が生成される結果として、第1
の画像部分856Aのみならず第2の画像部分856B
も画像として再生される補正回路、それらの背景部分を
地肌として除去することができる。しかも、すでに説明
したように地肌フラグ675を用いて網かけ処理等の編
集処理を行うことにしているので、図63で説明したよ
うな字はタイミング除去レベルの差異に基づく不都合は
発生しない。
【0207】(混色についての説明の補足)
【0208】図70は図52に示した操作画面において
「混色」を指定した場合の編集処理から記録までの流れ
の概要を表わしたものである。「混色」を指定した後に
図52に示した操作画面の「設定終了」ボタン789が
押されると、(図70ステップS101;Y)、濃度イ
ンジケータ785の設定内容が読み取られ(ステップS
102)、濃度に対応した擬似中間調を実現するための
パターンが図3に示した中間調処理基板238において
発生される。中間調処理基板238から出力される出力
データ457(図19参照)はデータ処理基板251に
送られ、ページメモリ基板253の黒色および赤色に対
応するページメモリ領域に格納される。このとき、「茶
色」を発生させるための塗り潰しに、擬似中間調発生の
ためのパターンが書き込まれることになる(ステップS
104)。
【0209】図4に示したプリント部221では、ペー
ジメモリ基板253から読み出された画像データ255
のうち黒色に相当するデータを第1色画像データメモリ
262に格納し、第1色レーザ駆動部264で黒色記録
を実行する。また、赤色に相当するデータを第2色画像
データメモリ263に格納し、第2色レーザ駆動部26
5で赤色記録を実行する。このようにして「茶色」によ
る塗り潰しが行われることになる(ステップS10
5)。
【0210】図71は、プリント部で記録された「茶
色」の塗り潰し画像の部分を拡大したものである。この
ように黒色のドット901と赤色のドット902が用紙
903上にほぼ均等に配置されており、ある程度離れた
位置から見ると、これらの色が混ざって茶色として観察
される。なお、茶色を4段階(白、薄い茶色、通常の濃
さの茶色、濃い茶色)で表現するのであれば、各色のド
ットのサイズを単純に4段階に変化させるだけで足りる
ことになる。
【0211】また、本実施例では黒色のドット901と
赤色のドット902が均等に配置されることを前提とし
て説明したが、これらの占有される割合を変えることに
よって赤っぽい茶色や黒っぽい茶色等の各種の茶色を表
現することができ、濃度と併せて更に多くのパターンを
表現することができる。
【0212】もちろん、本実施例で説明した茶色は混色
の一例であり、黒色と他の有彩色あるいは2種類の有彩
色を記録色として使用することにより、色々な色を塗り
潰しパターンとして表現することができる。
【0213】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、画像情報の所定の領域に網かけを行うとき、
網かけパターンの濃度を指定することができるようにし
たので、密に配置されたパターンであってもその濃度を
低く設定することができる。したがって、文字等の画像
に網かけを行った場合でもこれらの画像の読み取りを容
易に行うことができるようになる。このように網かけパ
ターンの濃度を調整することで、画像部分の状態に応じ
た適切な網かけ処理を行うことができる。
【0214】また、請求項2記載の発明によれば、画像
情報の所定の領域に塗り潰しを行うとき、その塗り潰し
パターンの濃度を調整できるようにしたので、濃度の違
いによって塗り潰しパターンを幾種類も同一文書に使用
することができる。しかも、色分けした場合と異なり、
文書を単色現像の複写機で複写しても作成された文書そ
のものを再現することができるという利点がある。
【0215】更に請求項3記載の発明によれば、元々複
写機等の画像情報処理装置に備えられている色以外の色
も混色として使用できるようになったので、色の種類が
増えるばかりでなく、より視覚的に訴えることのできる
文書を作成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のディジタル複写機に使用
されるパターン処理回路を表わしたブロック図である。
【図2】 本実施例におけるディジタル複写機の外観を
示した斜視図である。
【図3】 本実施例でイメージスキャナ部の構成を表わ
したブロック図である。
【図4】 本実施例でプリント部の具体的な構成を表わ
したブロック図である。
【図5】 図3に示したイメージスキャナ部の原稿読取
部分を表わした概略構成図である。
【図6】 図5に示した基準板の構成の一部を表わした
斜視図である。
【図7】 本実施例で使用されるイメージセンサの配置
構造を表わした平面図である。
【図8】 本実施例のイメージセンサを構成するチップ
における画素配列の様子を表わした平面図である。
【図9】 本実施例の第1のCPU基板の回路構成を具
体的に表わしたブロック図である。
【図10】 本実施例のアナログ基板の回路構成を具体
的に表わしたブロック図である。
【図11】 本実施例の第1のビデオ基板の回路構成を
具体的に表わしたブロック図である。
【図12】 本実施例でCCDギャップ補正部の出力す
る画素データ列を表わした説明図である。
【図13】 本実施例でRGBセパレーション部の出力
を表わした説明図である。
【図14】 本実施例の第2のビデオ基板の回路構成を
具体的に表わしたブロック図である。
【図15】 本実施例で主走査方向における出力画像デ
ータの分割の様子を表わした説明図である。
【図16】 本実施例のカラー基板の回路構成を具体的
に表わしたブロック図である。
【図17】 本実施例の領域認識基板の回路構成を具体
的に表わしたブロック図である。
【図18】 本実施例のディジタルフィルタ基板の回路
構成を具体的に表わしたブロック図である。
【図19】 本実施例の中間調処理基板の回路構成を具
体的に表わしたブロック図である。
【図20】 本実施例でブロック−ラインパラレル変換
部の変換前の画像データの様子を表わした説明図であ
る。
【図21】 本実施例でブロック−ラインパラレル変換
部の変換後の画像データの様子を表わした説明図であ
る。
【図22】 本実施例の編集基板の回路構成を具体的に
表わしたブロック図である。
【図23】 本実施例でマーカで囲んで領域を指定する
場合を表わした説明図である。
【図24】 本実施例で座標で領域を入力する方法を表
わした説明図である。
【図25】 本実施例でミラー編集部における画像処理
の様子を表わした説明図である。
【図26】 本実施例で網かけパターンをパターンメモ
リに書き込む際の各種タイミングを表わしたタイミング
図である。
【図27】 本実施例でパターン処理回路の読み出し時
における主走査カウンタの動作タイミングを具体的に表
わしたタイミング図である。
【図28】 図1に示したパターン処理回路の読み出し
時における副走査カウンタの動作タイミングを具体的に
表わしたタイミング図である。
【図29】 本実施例の網かけ処理回路を表わしたブロ
ック図である。
【図30】 本実施例でモード判定回路の判定する各種
処理モードとそれらにおける出力条件を表わした説明図
である。
【図31】 図30に示した各モードについてハッチン
グを行った場合の処理状態を示す説明図である。
【図32】 図30に示した各モードについて塗り潰し
を行った場合の処理状態を示す説明図である。
【図33】 図29に示した地肌信号を生成する地肌生
成回路を表わしたブロック図である。
【図34】 余白部ハッチングを例にとって原画像とハ
ッチングパターンとの濃度関係を表わした拡大説明図で
ある。
【図35】 本実施例で地肌レベルの検出を行う地肌レ
ベル検出回路の回路構成を表わしたブロック図である。
【図36】 本実施例の地肌除去回路の具体的な構成を
表わしたブロック図である。
【図37】 原稿のある走査ラインの読み取りによって
得られた濃度データの一例を表わした波形図である。
【図38】 図37の例における地肌除去回路の出力を
表わした濃度データの波形図である。
【図39】 本実施例で可能な各種の領域指定の態様を
表わした平面図である。
【図40】 領域が重複して指定された場合の処理の仕
方を表わした説明図である。
【図41】 本実施例で領域設定を行う際のコントロー
ルパネルの液晶ディスプレイの部分の初期状態を表わし
た平面図である。
【図42】 本実施例で部分編集を行う際の液晶ディス
プレイの表示内容を表わした平面図である。
【図43】 本実施例で自由形による第1の処理モード
が選択された際の液晶ディスプレイの表示内容を表わし
た平面図である。
【図44】 本実施例でオペレータが指示方法の選択を
行った場合における液晶ディスプレイの表示内容を表わ
した平面図である。
【図45】 本実施例でオペレータが指示方法の指定を
完了した時点における液晶ディスプレイの表示内容を表
わした平面図である。
【図46】 本実施例で網かけ編集等の所定の作業を行
う際に液晶ディスプレイに表示される初期画面を表わし
た平面図である。
【図47】 本実施例で「網掛け/線掛け」ボタンが押
された場合の液晶ディスプレイの表示内容を表わした平
面図である。
【図48】 本実施例でモードならびに濃度以外の網か
けの各種設定を終了させた状態における液晶ディスプレ
イの表示内容を表わした平面図である。
【図49】 本実施例で「モード/濃度」ボタンを押し
た場合の液晶ディスプレイの表示内容を表わした平面図
である。
【図50】 本実施例でモード設定ボタンの1つを押下
した場合の液晶ディスプレイの表示内容を表わした平面
図である。
【図51】 本実施例でセットボタンが押された場合の
液晶ディスプレイの表示内容を表わした平面図である。
【図52】 本実施例で所定の領域を塗り潰す場合の操
作画面の一例を表わした平面図である。
【図53】 本実施例の重複指定処理回路の回路構成を
表わしたブロック図である。
【図54】 本実施例でマーカを用いて網かけ処理等の
領域指定を行う場合の指定される領域の各形態を表わし
た説明図である。
【図55】 本実施例で領域ごとにパターンを切り替え
るためのパターン信号発生回路の構成を表わしたブロッ
ク図である。
【図56】 本実施例でパターン選択信号とこれによっ
てパターンメモリから選択されて出力されるパターンと
の関係を表わした説明図である。
【図57】 領域フラグの状態と図55に示す2つのマ
ルチプレクサの出力との関係を表わした説明図である。
【図58】 本実施例でモード信号発生回路の回路構成
を表わしたブロック図である。
【図59】 本実施例で出力濃度記憶回路の回路構成を
具体的に表わしたブロック図である。
【図60】 図59のレジスタ回路に入力される濃度選
択信号を発生させるための濃度選択信号発生部を表わし
たブロック図である。
【図61】 図60に示した濃度選択信号発生部による
第1段階目の処理としての領域判定の論理を表わしたカ
ルノー図である。
【図62】 濃度選択信号発生部による第2段階目の処
理としての濃度選択信号の発生論理を表わしたカルノー
図である。
【図63】 ある画像の濃度特性と地肌として処理され
るレベルの関係を表わした波形図である。
【図64】 地肌部分の検出位置誤差が生じない場合と
生じた場合の文字に対する網かけの状態を表わした拡大
平面図である。
【図65】 本実施例のディジタル複写機で採用されて
いる地肌レベルを表わした波形図である。
【図66】 図3に示したコントロールパネルにおける
地肌除去の設定部分を表わした平面図である。
【図67】 地肌レベルよりも低い画像データの部分を
地肌として処理する様子を表わした波形図である。
【図68】 地肌レベルの高い原稿上に濃度差のある画
像が存在する場合を表わした波形図である。
【図69】 自動モードにおける地肌フラグによる画像
データの処理の様子を表わした波形図である。
【図70】 本実施例で混色が指定された場合のプリン
トまでの制御の流れの概要を表わした流れ図である。
【図71】 本実施例で茶色に塗り潰された画像の一部
を拡大した拡大説明図である。
【図72】 従来行われた網かけ処理の一例を拡大して
表わした平面図である。
【符号の説明】
231…イメージセンサ、238…中間調処理基板、2
39…領域認識基板、241…編集基板、254…コン
トロールパネル、331…CPU、333…ROM、3
34…RAM、335…VMEバスI/F、444、4
61、486…制御部、454…濃度調整部、481…
矩形領域認識部、484…濃度調整部、485…網かけ
編集部、602…パターンメモリ、603…副走査カウ
ンタ、604…主走査カウンタ、605…アドレスバッ
ファ、606…データバッファ、631…モード判定回
路、632…モード信号、634…濃度選択信号、63
5…出力濃度選択信号、638…出力濃度記憶回路、6
39…設定濃度データ、641、677、738、80
3、822、823…マルチプレクサ、643…出力デ
ータ、6721 、6722 …第1および第2のコンパレ
ータ、673…アンドゲート、705…ウィンドウコン
パレータ、707…サンプリング周期可変回路、785
…インジケータ、802…モード・パターンレジスタ、
841〜846…濃度設定レジスタ、901…黒色のド
ット、902…赤色のドット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿上の画像情報を読み取る読取手段
    と、 網かけを行う網かけパターンを指定する網かけパターン
    指定手段と、 この指定された網かけパターンの出力時の濃度を指定す
    る濃度指定手段と、 画像情報に対して前記網かけパターンで網かけを行う領
    域を指定する網かけ領域指定手段とを具備することを特
    徴とする網かけ編集処理装置。
  2. 【請求項2】 原稿上の画像情報を読み取る読取手段
    と、 塗り潰しを行う塗り潰しパターンを指定する塗り潰しパ
    ターン指定手段と、 この指定された塗り潰しパターンの出力時の濃度を指定
    する濃度指定手段と、 画像情報に対して前記塗り潰しパターンで塗り潰しを行
    う領域を指定する塗り潰し領域指定手段とを具備するこ
    とを特徴とする塗り潰し編集処理装置。
  3. 【請求項3】 原稿上の画像情報を読み取る読取手段
    と、 画像情報に対する塗り潰しを行う領域を指定する塗り潰
    し領域指定手段と、 塗り潰しの色を指定する色指定手段と、 この指定された色が所定の複数の記録色の混色として実
    現するとき、それらの記録色と混色を実現するための記
    録用のパターンとを選択する混色用選択手段とを具備す
    ることを特徴とする塗り潰し編集処理装置。
JP4302227A 1992-11-12 1992-11-12 網かけおよび塗り潰し編集処理装置 Pending JPH06152933A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7336399B2 (en) 2000-09-26 2008-02-26 Ricoh Company, Ltd. Document image scanning device that provides image of proper appearance while preserving image density
JP2009284550A (ja) * 2003-07-01 2009-12-03 Xerox Corp 走査されたドキュメントのためのデジタル・スクリーニング解除技術
JP2011203683A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Fujitsu Ltd 表示制御装置、表示制御プログラム及び表示制御方法

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