JP3023374B2 - 複写機の像域別画像処理装置 - Google Patents

複写機の像域別画像処理装置

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JP3023374B2
JP3023374B2 JP2288170A JP28817090A JP3023374B2 JP 3023374 B2 JP3023374 B2 JP 3023374B2 JP 2288170 A JP2288170 A JP 2288170A JP 28817090 A JP28817090 A JP 28817090A JP 3023374 B2 JP3023374 B2 JP 3023374B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、画像読取り手段と画像形成手段とを備えた
複写機において、原稿上の像域(少なくとも文字域と濃
淡画像域)を自動的に判別し、各領域で独立に画像処理
内容を指定入力し、像域別に所望のコピー画像を形成す
る複写機の像域別画像処理装置に関する。
従来の技術 近年、複写機の高級・多機能化は目覚ましいものがあ
り、画像加工処理等について種々の提案等がなされてい
る。
例えば、特開昭61−118071号公報によれば、エッジ検
出手段を備え、そのエッジ検出出力から平滑化処理を選
択的に行うようにしている。また、特開昭61−13877号
公報によれば、文字領域判別手段を備え、文字領域に対
して中間調処理を施さず、それ以外の画像領域に対して
中間調処理を施してコピー像を再生するようにしてい
る。この場合、文字領域判別手段は、原画データに基づ
いて行ういわゆる自動判別方式、領域指示方式、原画上
のマーク読取り方式の3通りが開示されている。また、
特開昭61−157072号公報によれば、領域選択手段を備
え、上記公報の場合と同様に画像処理するようにしてい
る。原画データに基づく領域自動選択以外にキーボード
からの領域入力も可能とされている。
さらに、特開昭61−161870号公報によれば網点画像部
の認識方法において、認識された網点画像にフィルタリ
ングするようにしている。また、特開昭62−163号公報
によれば、色画像検出手段を備え、黒文字は2値化で、
色文字はディザ処理で出力して原画の色情報をある程度
保存するようにしている。また、特開昭63−184886号公
報によれば、濃淡画像を2つの閾値で濃度変換し、文字
を残し、文字以外を消去するようにしている。
また、原画の特定領域に対して加工を施したいという
要望に対して、例えば特開平1−192263号公報によれ
ば、マーカでマークした範囲の画像部分(文字)に対し
て網掛け輪郭化などの処理を施すようにしている。即
ち、輪郭文字化や網点文字化したい文字をマーキング
し、マーキングした範囲を自動的に検出して、その領域
内だけに加工処理を施すというものである。
発明が解決しようとする課題 ところで、デジタル複写機では単純に原画像を標本
化、量子化してディザ法や多値ディザ法を用いてプリン
トアウトすると種々の問題を生ずる。例えば、文字がぼ
けるとか、黒い文字が若干色付くとか、文字部のコント
ラストを十分にすると写真部の階調が貧弱になるとか、
網点原稿に対してモワレが発生するといった問題があ
る。
この問題の解決策の一つとして、文字と濃淡画像部分
とを分けて、各々に最適な画像処理を施すという像域別
画像処理の考えが提案されている。像域を分離するに
は、オペレータがマニュアルでその範囲を指定するいわ
ゆる領域指定法と、画像データに基づき自動的に像域を
分けるいわゆる自動像域分離法とがあり、例えば前述し
た特開昭61−13877号公報に詳述されている。この中
で、前者の方法は大きなブロック単位で文字部と写真部
とが分かれている場合はよいが、写真中に文字が埋込ま
れているような場合には実質的に領域指定できない、と
いう問題がある。一方、後者によれば、このような問題
点をも解消し得るもので、かつ、操作も簡単である。
しかし、従来の自動像域分離画像処理では、統計的に
殆どの原稿における文字部や写真部に最適な処理を施し
得るものの、数量の上では比較的少ない特殊な原稿に対
しては必ずしも最適な処理が施されるとは限らない。例
えば、文字部と網点画像部分とに分離する自動分離手段
と空間フィルタリング手段を備え、分離結果に基づいて
文字部には鮮鋭化フィルタ処理を、網点画像部には平滑
化フィルタ処理を施すとする。このような場合、殆どの
網点原稿は150〜175線/インチであるので平滑化フィル
タの係数はモワレの発生を防止でき、かつ、画像ボケも
最小であると期待される数値が設定される。しかし、ご
くまれであっても新聞のように85線/インチ程度の粗い
原稿もあり、これをコピーすると上の条件で最適化され
た画像処理パラメータではモワレなどの不具合が発生す
る場合がある。この場合、平滑化フィルタリング処理の
度合いを強めれば、鮮鋭度は若干低下するもののモワレ
は解消され、コピーの総合品質を改善し得る。そこで、
複写機の自動分離画像処理の各々の処理パラメータのデ
フォルトは決まっているが、各々のパラメータを故意に
変えることを可能にすれば操作性を損なわず、かつ、よ
り多様な原稿に対処し得るといえる。
また、前述した特開平1−192263号公報に示されるよ
うに、原画文字に対して種々の加工を施したいという場
合もある。しかし、この方法は原画文字上にマークを付
すので、原稿を損なうことになり、また、濃淡画像中に
はめ込まれた文字に対してはタブレットなどを用いる方
法と同様に対応できないものとなってしまう。また、文
字はそのままで濃淡画像部にのみ積極的な画像加工を施
したという場合も多々ある。例えば、山岳地帯の地図は
濃い茶色の濃淡画像に各種色の文字が埋込まれている
が、これを単色の複写機でコピーすると全体が黒く、文
字が殆ど読めなくなり、たとえ濃度調整ボタンで画像濃
度を変えても全体のコントラストは改善されないことは
現実によく知られている。このようなケースでは、文字
の濃度はそのままで濃淡画像部分のみ画像濃度を下げれ
ば読みやすいコピーが得られるといえる。
さらに、上例では、文字と濃淡画像との2つだけに分
けた場合で説明したが、文字については黒い文字と色文
字とで、また、濃淡画像については銀塩写真のような連
続階調画像と印刷物やデジタル複写機のコピー画像のよ
うな中間調(網点)画像とではコピー再現に最適な画像
処理条件が異なり、また、原画の持つ情報の意味あいも
異なる場合が多いので、画像加工を施すにしても加工の
ための画像処理条件を別々に設定できるほうが都合がよ
いといえる。
このようなことから、第1の課題として、原画の像域
を自動分離し、分離された像域の各々の画像処理パラメ
ータに基づく画像処理を施すに際して、各々の処理パラ
メータをマニュアル調整可能とし、より多種類の原画に
対しても忠実コピー再現を可能とし、さらには、像域別
の積極的な画像加工を可能にし得ることが要望される。
第2の課題として、文字画像と濃淡画像とで複写倍率
又は像位置が異なるコピーを形成し得ることが要望され
る。
第3の課題として、文字部又は濃淡画像部を選択的に
モザイク画像化、ミラー画像化、斜形化(傾斜化)、影
付け画像化、輪郭画像化し得ることが要望される。
第4の課題として、文字部又は濃淡画像部を選択的に
所望レベルに平滑化画像又は所望レベルに鮮鋭化し得る
ことが要望される。
第5の課題として、文字部又は濃淡画像部を選択的に
空白化(トリミング)、ペイント(もし、文字部のみに
施せば、文字のみの色変換を実現する)、コントラスト
変換、階調変換(ネガ反転)、階調部分反転(ソラリゼ
ーション)又は階調省略(ポスタリゼーションや単純2
値画像化)をなし得ることが要望される。
第6の課題として、文字部又は濃淡画像部を選択的に
特定の色補正や下色除去(UCR)処理を施した画像、色
変換画像、モノカラー画像、アンダカラー画像を施した
画像が得られることが要望される。
第7の課題として、文字部又は濃淡画像部を選択的に
特定の網点形状(ディザパターン)、大きさ、方向性で
形成した画像が得られることが要望される。
さらに、第8の課題として、原画の像域を黒(無彩
色)文字領域、色(有彩色)文字領域、連続階調(コン
テニュアストーン)画像領域、網点(ハーフトーン)画
像領域の4領域に自動分割し、分離された像域に対し
て、各々固有の画像処理パラメータに基づく画像処理を
施すに際して、各々の処理パラメータをマニュアル調整
可能とし、より多種類の原画に対しても忠実コピーを再
現し得ることが要望される。
課題を解決するための手段 原画像を画素に分解して読取る画像読取り手段と、画
像データを可視像として記録媒体上に形成する画像形成
手段とを備えた複写機において、請求項1記載の発明で
は、前記画像読取り手段が読取った画像データから原画
の文字領域と濃淡画像領域との少なくとも2領域を分離
判定する自動画像領域認識手段と、前記画像読取り手段
が読取った原画データに対して前記自動画像領域認識手
段が認識した文字領域に対しては第1の画像処理、濃淡
画像領域に対しては第2の画像処理との少なくとも2種
類の画像処理を選択的に施す画像処理手段と、この画像
処理手段の第1の画像処理内容、又は第2の画像処理内
容を決定付けるパラメータを入力するための処理パラメ
ータ入力手段と、この処理パラメータ入力手段から入力
されたパラメータに応答して画像処理手段の第1の画像
処理内容又は第2の画像処理内容を選択的に変更付勢す
る制御手段とを設けた。
この際、請求項2ないし8記載の発明では、下記のよ
うに構成した。
まず、請求項2記載の発明では、画像処理手段中に、
自動分離された像域毎に所望変倍率の画像変倍、所望移
動量の像シフトの少なくとも一つの画像処理を行う変倍
・シフト手段を設け、像域毎の変倍率、像移動量の少な
くとも一つのパラメータを処理パラメータ入力手段から
入力設定するようにした。
請求項3記載の発明では、画像処理手段中に、自動分
離された像域毎に所望ピッチのモザイク化、ミラー画像
/非ミラー画像化、所望角度の画像斜形化、所望長さ・
色・濃度・形態の影付け処理、所望線幅・色の輪郭画像
化の少なくとも一つの画像処理を行う画像編集手段を設
け、像域毎のモザイクピッチ、ミラー選択、斜形化角
度、影付けパラメータ、輪郭化パラメータの少なくとも
一つのパラメータを処理パラメータ入力手段から入力設
定するようにした。
請求項4記載の発明では、画像処理手段中に、自動分
離された像域毎に所望平滑度の平滑化処理、所望鮮鋭度
の鮮鋭化処理などの画像処理を行うための任意フィルタ
リング係数による空間フィルタリング処理を各色別又は
全色共通に施す空間フィルタリング手段を設け、像域毎
のフィルタリングパラメータを処理パラメータ入力手段
から入力設定するようにした。
請求項5記載の発明では、画像処理手段中に、自動分
離された像域毎に空白化、任意色のペイント、コントラ
スト変換、濃度変換、階調反転、階調部分反転、階調省
略の少なくとも一つの画像処理を各色別又は全色共通に
施す階調処理手段を設け、像域毎の空白化選択、ペイン
ト色とその濃度、コントラスト、濃度、階調反転選択、
階調部分反転選択、階調省略選択とその階調数の少なく
とも一つのパラメータを処理パラメータ入力手段から入
力設定するようにした。
請求項6記載の発明では、画像処理手段中に、自動分
離された像域毎に所望補正係数の色補正処理、任意量の
下色除去、K版加刷処理、濃度変換、空白化、任意色の
ペイント、任意色の色変換、任意色の単色画像化、任意
色のアンダカラー付与の少なくとも一つの処理を行う色
処理手段を設け、像域毎の色補正の種類、下色除去の種
類と程度、濃度、空白化選択、ペイント色あいと濃度、
色変換の元の色と変換後の色、単色化の色あいと濃度、
アンダカラーの色あいと濃度の少なくとも一つのパラメ
ータを処理パラメータ入力手段から入力設定するように
した。
請求項7記載の発明では、画像処理手段中に、自動分
離された像域毎に所望疑似中間調表現のための網点状処
理、網点の大きさ、網点の方向などの中間調処理を各色
別又は全色共通に施す中間処理手段を設け、像域毎の中
間処理パラメータを処理パラメータ入力手段から入力設
定するようにした。
請求項8記載の発明では、自動画像領域認識手段が、
原画の文字領域では黒文字と色文字とで異なる信号を出
力し、原画の濃淡画像部分では連続階調画像と中間調画
像とで異なる信号を出力し、画像処理手段により黒文字
と色文字と連続階調画像と中間調画像とで各々異なる画
像処理を施し、各々の処理パラメータ中の少なくとも一
つのパラメータを処理をパラメータ入力手段から入力設
定するようにした。
作用 請求項1記載の発明によれば、処理パラメータ入力手
段により画像処理パラメータ入力が可能で、これらのパ
ラメータが入力されたときに画像処理手段の処理パラメ
ータが制御手段により変更設定されることになり、処理
パラメータの任意設定が可能で、画像加工内容の自由度
が向上する。
このような請求項1記載の発明において、請求項2記
載の発明によれば、画像処理手段が変倍・シフト手段を
有するので、文字画像と濃淡画像とで複写倍率又は像位
置が異なるコピーを形成し得るものとなる。
また、請求項3記載の発明によれば、画像処理手段が
画像編集手段を有するので、画像処理選択される像域毎
に、文字部又は濃淡画像部を選択的にモザイク画像化、
ミラー画像化、斜形化、影付け画像化、輪郭画像化した
コピーを形成し得るものとなる。
請求項4記載の発明によれば、画像処理手段がRGB又
はCMYK色別又は全色共通な空間フィルタリング手段を有
するので、文字部又は濃淡画像部を選択的に平滑化画像
又は所望レベルに鮮鋭化したコピーを形成し得るものと
なる。
請求項5記載の発明によれば、画像処理手段が階調処
理手段を有するので、文字部又は濃淡画像部を選択的に
空白化(トリミング)、ペイント、コントラスト変換、
階調変換、階調部分反転又は階調省略したコピーを形成
し得るものとなる。
請求項6記載の発明によれば、画像処理手段が色処理
手段を有するので、文字部又は濃淡画像部を選択的に特
定の色補正や下色除去処理を施した画像、色変換画像、
モノカラー画像、アンダカラー画像を施したコピー画像
を形成し得るものとなる。
請求項7記載の発明によれば、画像処理手段が中間調
処理手段を有するので、文字部又は濃淡画像部に選択的
に特定の網点形状、網点の大きさ、網点の方向性などを
指定された通りの中間調処理を施したコピー画像を得る
ことができる。
さらに、請求項8記載の発明によれば、原画の像域が
自動画像領域認識手段により黒文字領域、色文字領域、
連続階調画像領域、網点画像領域の4領域に分割され、
分離された像域に対して、各々固有の画像処理パラメー
タに基づく画像処理を施すに際して、各々の処理パラメ
ータをマニュアル調整が可能であり、より多種類の原画
に対しても忠実なコピーが再現される。
実施例 本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
本発明の適用される一例としてのデジタルカラー複写
機のシステムブロック図を第2図に示し、その配置構造
を第3図に示す。概略的には、スキャナユニット(画像
読取り手段)1と、イメージプロセッサ(画像処理手
段)2と、メモリユニット3と、プリンタ(画像形成手
段)4と、システムコントローラ(制御手段)5と、コ
ンソールユニット(像域指定手段&処理パラメータ入力
手段)6とデジタイザユニット7とソータユニット8と
ADFユニット9と外部機器インタフェース端子10と磁気
ディスクユニット11とよりなる。
これらの各ユニットの概略機能を以下に述べる。
《システムコントローラ5》 ストアドプログラム方式の32ビットマイクロコンピュ
ータシステムであり、複写機システム全体を制御する。
CPUやプログラムメモリ、ワークメモリ以外にスキャナ
1、イメージプロセッサ2、プリンタ4、コンソールユ
ニット6などの外部ユニットと通信するためのインタフ
ェース手段やハードウエア割込み処理を行うための割込
みコントローラなどを有している。このシステムコント
ローラ5は他のユニットの状態を監視するとともに、コ
ンソールユニット6から入力される各種コピーモードに
応じて機能すべき各ユニットの動作仕様を決定し、コピ
ー処理が開始される前に動作パラメータを各ユニットに
送信したり、また、処理開始信号や処理の最中に必要な
各種リアルタイム信号を他のユニットに供給する役目を
持つ。また、ワークメモリは課金管理情報などの重要な
情報を蓄えているので、常に電源はバックアップされて
いる。
《スキャナ1》 プラテン12上の原稿13をCCD14R,14G,14BでRGBに色
分解し、400dpiの標本化密度で標本化し、量子化レベル
を8ビットとする量子化を行い、デジタル画像信号S1
イメージプロセッサ2又は外部機器接続インタフェース
端子10に供給する。
《イメージプロセッサ2》 スキャナ1又は外部機器接続インタフェース端子10か
ら供給されたRGB原画像信号S1に色補正やディザ処理な
どの種々の画像処理を施し、最終的に、プリント信号で
あるCMYK画像信号S2に変換する画像加工機能を持つ。ま
た、原稿サイズや特定部分の色を検知しシステムコント
ローラ5にこの情報を提供する画像検知機能を持つ。さ
らに、各種模様や数字パターンを発生する画像発生機能
を持つ。これらの3つの機能を同時に作用させることが
可能で、例えばスキャナ1の画像中に数字パターンを合
成した画像を次段のメモリユニット3に送り、最終的に
プリンタ4で合成画像を形成させ得ることになる。
《メモリユニット3》 CMYK4色の画像信号S2をK(黒)データに対してC
(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)データを
各々所定時間遅延させてプリンタ4に供給する第1の動
作モード、CMY画像データS2を記憶する第2の動作モー
ド、第2の動作モードで記憶された画像データをKデー
タに対してC,M,Yデータを各々所定時間遅延させて読出
し信号S3としてプリンタ4に供給する第3の動作モード
との3つのモードが用意され、何れか一つの動作モード
を選択的に付勢し得る画像メモリ手段である。第2の動
作モードを複数回動作させることで画像合成や部分的に
書換えることでコピー画像中にイメージプロセッサ2で
発生した文字などを挿入し得る。
《磁気ディスクユニット11》 システムコントローラ5のアプリケーションプログラ
ムや複数ページ分の画像データの格納が可能な大容量磁
気ディスクドライブであり、ドライブはフロッピーディ
スクドライブ(a)とハードディスクドライブ(b)と
の2セットよりなる。
《プリンタユニット4》 CMYK4色の記録ステーションを有するレーザプリンタ
であり、イメージプロセッサ2から供給されるKデータ
及びメモリユニット3から供給されるCMY画像データS3
に基づき、感光体15BK,15C,15M,15Y上にレーザ走査
手段16BK,16C,16M,16Yの作用で静電潜像を形成し、
これらの潜像を現像器17BK,17C,17M,17Yで顕像して
可視像化し、転写チャージャ18BK,18C,18M,18Yの作
用により、給紙台19から給送されて転写ベルト20で搬送
される転写紙21上にフルカラープリント像を転写し、定
着器22で定着して排紙させる。
《コンソールユニット6》 512×512ドットマトリクスの液晶表示手段と、この表
示手段上に積載された128×128個のマトリクス状透明タ
ッチスイッチ手段と、10キーやスタートボタンなどのボ
タン類からなる。表示手段には任意図形、文字の表示が
可能でオペレータは本複写機からの出力情報を得ること
ができるとともに、所定のアイコン表示上のスイッチを
タッチすることで所望の動作仕様を複写機に与えること
ができる。
《デジタイザユニット7》 0.2mm間隔でペン入力座標位置情報を得るための手段
で、オペレータが原稿の特定部分を指定したり、文字列
をコピー画像中に挿入する時の挿入位置を入力するため
のものとなる。
《ソータユニット8》 コピーされた転写紙21をソーティングするためのもの
である。
《ADFユニット9》 原稿13をプラテン12上に自動供給させるためのもので
ある。
《外部機器インタフェース端子10》 例えば、汎用コンピュータなどの外部機器に画像デー
タを供給したり、外部機器から画像データを受取ったり
する他、各種情報を交換するための多ピン接続端子であ
る。
なお、スキャナ1、メモリユニット3、プリンタ4及
びコンソールユニット6の構成、作用、動作は、例えば
特開昭64−25673号公報等に開示されたようなものでよ
く、ここでは詳細を省略する。また、ADFユニット9や
ソータユニット8、デジタイザユニット7、磁気ディス
クユニット11、システムコントローラ5に関しても従来
からよく知られた技術で構成されたユニットであり、こ
れらの詳細も省略する。
以下には、イメージプロセッサ2の各種実施例及び関
連ユニットの説明を中心に説明する。
〔第1例〕…第1図参照 本例は、文字部と濃淡画像部とで画像処理を切換え、
それらの画像処理パラメータを別々にコンソールユニッ
ト6から入力可能とし、文字部と濃淡画像部とで独立な
画像処理効果を持つコピーが得られるようにしたもので
ある。
第1図中で、イメージプロセッサ2に含まれる回路
は、画像処理回路30と自動画像領域認識回路(手段)31
である。
自動画像領域認識回路31にはスキャナ1からのRGB画
像信号S1が入力されており、原画の文字部分では「0」
を、原画の濃淡画像部分では「1」を認識信号S31とし
て出力する。認識は画素単位で行われ、認識信号S31
出力も1画素単位で切換えられる。画像処理回路30はス
キャナ1から送られてくるRGB画像信号S1に種々の画像
処理操作を加え、最終的にはCMYK画像信号S2に変換して
メモリユニット3に送り出す。画像処理回路30は第1の
画像処理を実行する第1処理部30aと第2の画像処理を
実行する第2処理部30bとで構成され、スキャナ1から
のRGB画像信号S1は両処理部30a,30bに共通に入力され
る。どちらの画像処理を施すかは、前記自動画像領域認
識回路31の認識信号S31によって決まり、認識信号S31
値が「0」の時には第1処理部30aによる画像処理が選
択され、「1」の時には第2処理部30bによる画像処理
が選択される。これらの処理部30a又は30bによる処理結
果がCMYK画像信号S2として出力される。よって、認識信
号S31が「0」の時には第1処理部30aによる処理結果が
CMYK画像信号S2となり、「1」の時には第2処理部30b
による処理結果がCMYK画像信号S2となる。処理部30a,30
bが施す画像処理は可変であり、処理パラメータはこれ
らの処理部30a,30b内部のパラメータレジスタ群に設定
可能である。処理パラメータはシステムコントローラ5
が設定し、この設定データS5a,S5bの移動方向を破線矢
印で示す。処理パラメータはこのように任意設定可能で
あるが、デフォルトも決められており、システム電源ス
イッチ23を投入した時はシステムコントローラ5はプロ
グラム中の定数データテーブルを参照して所定の初期設
定パラメータを設定する。この初期設定パラメータは第
1処理部30aの内部レジスタ群には文字に適する処理パ
ラメータが、第2処理部30bの内部レジスタ群には濃淡
画像に適する処理パラメータは、各々選択される。
特殊な原稿をコピーする場合や、積極的に画像加工を
施したコピーを得たいときには、このような処理パラメ
ータを変更する。オペレータがコンソールユニット6で
処理パラメータ変更画面を開き、画面内のアイコンや各
種ボタンをタッチすることで、所望の文字用処理パラメ
ータと濃淡画像用処理パラメータとを独立して入力可能
とされている。オペレータの入力操作でコンソールユニ
ット6は操作入力信号S6を発し、システムコントローラ
5がこれを解読し、所定の処理パラメータを処理部30a,
30bに各々設定する。
〔第2例〕…第4図参照 本例は、タブレットで入力される領域内の文字部と濃
淡画像部とで画像処理内容を異ならせ得るようにしたも
のである。
第4図でイメージプロセッサ2に含まれる回路は、画
像処理回路30と自動画像領域認識回路31との他、画像領
域指定回路(手段)32と画像処理選択回路(手段)33と
である。
自動画像領域認識回路30は前述したものと同様に、ス
キャナ1からのRGB画像信号S1の入力を受け、原画の文
字部分では「0」、濃淡画像部分では「1」となる認識
信号S31を出力するもので、画素単位で行われる。
オペレータは領域入力手段であるデジタイザユニット
7から特定の領域形状を入力することができる。システ
ムコントローラ5はデジタイザユニット7からの座標デ
ータS7より領域形状データを生成するとともに、領域が
複数存在するケースに備えて、どの領域であるかを識別
するために領域番号を各領域毎に自動的に付与する。こ
の後、システムコントローラ5は領域形状データと領域
番号とを画像領域指定回路32にロードする。この設定処
理はシステムコントローラ5が信号S5Cを通じて行う。
原稿走査が開始されると、画像領域指定回路32には走査
線毎に同期信号LSYNCと画素単位のビデオ同期信号VCLK
とが入力され、画像領域指定回路32はこれをカウントす
ることで、現在の原画走査位置を特定し、その座標に対
応する、先にセットされた領域識別番号を信号S32とし
て出力する。
画像処理選択回路33は信号S31,S32を入力とし、1ビ
ットの信号S33を出力する組合せ論理回路である。よっ
て、画像処理選択回路33は単純なルックアップテーブル
で実現可能で信号S31,S32の組合せで単一の出力が決定
される。テーブルはいわゆるRAMであり、テーブルの内
容はシステムコントローラ5により書換え可能である。
コピー動作時には信号S31,S32をテーブルRAMのアドレ
ス入力につなぎ、RAMの動作はデータ読出しモードでア
クセスする。また、テーブルデータを書換える必要があ
る時には、コピー待ちの状態とし、アドレス、データ線
ともスイッチ手段(図示せず)によりシステムコントロ
ーラ5側に切換えて書込みモードでアクセスすればよ
い。
画像処理回路30の構成、作用は第1図の場合と同じで
ある。もっとも、第1,2処理部30a,30bの何れの画像処理
を施すかの選択は、画像処理選択回路33の出力信号S33
により行われ、この信号S33が「0」の時は第1処理部3
0aによる第1処理、「1」の時は第2処理部30bによる
第2処理が施され、各々選択された処理結果がCMYK画像
信号S2として出力される。よって、例えば画像処理選択
回路33の総入力ビッチ数が「2」で、上位ビットには信
号S31が入力され、下位ビットには信号S33が入力されて
いるとし、オペレータが入力した特定領域の識別番号が
「1」、残りの領域を「0」とした場合において、領域
内の文字部分にのみ第1処理部30aによる画像処理を施
し、領域外と領域内の濃淡画像部とには第2処理部30b
による画像処理を施したいとすると、画像処理選択回路
33のテーブルデータは「01」入力に対しては「0」、他
の組合せ入力に対しては「1」が出力されるように設定
しておけばよい。
〔第3例〕…第5図参照 本例は、前例と同様にタブレットで入力される領域内
の文字部と濃淡画像部とで画像処理内容を異ならせる
が、その際に変化させる画像処理内容の範疇を細やかに
調整し得るようにしたものである。
基本的な構成は、第2例のもと類似であるが、本例で
は画像処理を処理内容別にnなる複数個の処理ステップ
に分割することにより、第5図に示すように画像処理回
路301,302,〜,30nとしたものである。これらの画像
処理回路301,302,〜,30nは、特に図示しないが、各
処理ステップ毎に第1図や第4図の場合と同様に第1,2
処理部(30a,30b)を有する。よって、出力信号もS21
S22,〜,S2nの如く出力される。また、画像処理選択回
路33の出力も画像処理回路30のステップ数nに合わせて
増大されており、画像処理選択回路33に対する入力信号
S31,S32に応じて出力信号S331,S332,〜,S33nとして
任意のものが得られるようにされている。
〔第4例〕…第6図参照 本例は、第4図及び第5図の内容を組合せたものであ
る。即ち、タブレットで入力される領域内の文字部と濃
淡画像部とで画像処理内容を変えるとともに、変化させ
る画像処理内容の範疇を細やかに調整し得るようにした
ものである。かつ、各範疇の処理内容をコンソールユニ
ット6から指定し得るものでもある。システムコントロ
ーラ5は画像処理回路301,302,〜,30nとn個の処理
ステップ各々の2組の画像処理パラメータを信号S5C
設定可能とされている。
〔第5例〕…第7図参照 本例は、前述した第1例〜第4例で説明した機能を全
て含み、かつ、イメージプロセッサ2をより具体的に構
成したものである。
まず、信号S1,S2の入出力間にはカテゴリの異なる複
数の画像処理回路34〜41が直列に設けられ、画像データ
はパイプライン処理され得るように構成されている。こ
の間の各々の処理回路34〜41は複数種類の処理を並列し
て実行し得る能力を持つ。また、本例では領域指定処理
が可能であるので、例えばある形状の領域のみを他と異
なる処理を施すことで部分的に特殊画像処理効果を得る
ことができ、領域形状が仮に文字様であれば、原稿にそ
のような文字が存在しなくてもあたかも文字のような視
覚的効果を持つ画像をコピー上に形成することも可能と
なる。また、自動画像領域認識回路31も設けられている
ので、文字部分と濃淡画像部分とで異なる画像処理を実
行することや、指定領域と自動認識像域との組合せで画
像処理の選択を可能とすることもできる。さらに、これ
らの各種編集処理を並列でなく、直列的とした構造とす
ることも可能である。
まず、処理回路34は複数種類の移動量の画像移動と複
数の変倍率の変倍とを同時に行う変倍・シフト手段であ
る。文字と濃淡画像とで、指定領域の内外、又はそれら
の組合せで画像の移動量の像シフトと画像変倍率の異な
る拡大縮小処理を行い得る。
処理回路35は画像編集手段となるもので、画像のミラ
ーリング、複数角度の傾斜化、複数ピッチのモザイク、
複数形態の影付け、複数形態の輪郭画像化などの編集処
理を並行して行い得るものである。これは、前の処理回
路34と同様に原画の画素位置に応じてこれらの処理を選
択的に施し得る。
処理回路36は複数の空間フィルタが並列に配されて空
間フィルタリング手段となるもので、RGB原画信号S1
対して各種フィルタリング操作を加える。各フィルタ係
数は任意の値がシステムコントローラ5よりロードされ
るので、画像の平滑化、平均化、鮮鋭化、1次部分画像
化、2次微分画像化等の処理を行い得る。さらに、係数
操作で画像濃度変換を行うことも可能である。
処理回路37は並列に配された複数の階調変換処理を同
時に行い得る。さらに、係数操作で画像濃度変換を行う
階調処理手段を構成するもので、変換方式としてはRAM
を用いたテーブルルックアップ方式である。従って、シ
ステムコントローラ5がこのテーブルを書換えることで
原画像信号に応じた階調補正やネガポジ反転、濃度変
換、コントラスト変換、ポスタリゼーションなどの階調
省略、ソラリゼーションと呼ばれる階調の部分反転、テ
ーブル値を全て「0」にすることによって空白化、テー
ブル値を全て「0」以外の一定値とすることによって得
られるペイントなどの操作を行い得る。
処理回路38は複数種の色補正処理を同時に実行する色
処理手段を構成するもので、RGB画像信号S1をCMYK画像
信号S2に変換する。変換演算のパラメータがシステムコ
ントローラ5により任意設定可能な構造であるので、色
補正やUCR処理、色変換や単色化処理や空白化や明度変
換やカラーペイントやアンダカラーなどの各種画像加工
処理を施すことができる。
処理回路39はCMYKガンマ補正回路で、階調処理手段の
一部を構成し、プリンタ4の濃度階調特性に適したγに
修正する。内部回路や機能は処理回路37と同様である。
処理回路40はCMYK空間フィルタ回路で、空間フィルタ
リング手段の一部を構成し、C,M,Y,K色別のフィルタリ
ング処理を施す。機能的には、処理回路36と同様であ
る。
処理回路41は複数のディザ処理を同時に行うディザ処
理回路で中間調処理手段を構成する。ディザパターンは
任意設定可能で、種々の網点密度、網点形状、網点サイ
ズ、スクリーン角度の中間調処理を施すことができる。
これらのカテゴリの異なる各画像処理ステップを行う
処理回路34〜41の各々は、複数の異なる処理を並列して
行い得る能力があり、複数処理の一つの結果の信号だけ
が次段の処理回路に送られる。また、複数処理の処理内
容は各々可変であり、処理パラメータはシステムコント
ローラ5と接続されたバスライン42を通じてシステムコ
ントローラ5から各処理回路34〜41にダウンロードされ
る。例えば、画像編集用の処理回路35は2種類の異なる
色の影付け処理、2種のモザイク処理、2種の輪郭化処
理、1種のミラーリング処理、無加工処理を並行して行
い得るが、モザイクのピッチ寸法、影の幅や色は動作パ
ラメータとしてシステムコントローラ5からこの処理回
路35に原稿走査に先立ってダウンロードされ、原稿走査
時には8種の処理結果の一つだけが次段の空間フィルタ
リング用の処理回路36に送られることになる。
この仕組みを第8図を参照して説明する。第8図は処
理回路34〜41中の全てに共通する構成を概念モデルとし
て表したもので、indataは当該処理回路に対して前段の
処理回路等から送られてくる画像データであり、当該処
理回路が処理回路34〜38の何れかであればRGB画像デー
タ、処理回路39〜41の何れかであればCMYK画像データと
いうことになる。まず、p0〜pmは(m+1)個の並列処
理回路であり、同一の画像データindataが入力される。
これらの並列処理回路p0〜pmの出力は、pout0〜pout m
で表される。並列処理の個々について、処理パラメータ
が予め決められている場合と、可変である場合との2通
りがある。可変処理の場合、画像処理動作を開始する前
に動作パラメータがシステムコントローラ5に直結され
る内部バスbusを通じて内部のレジスタにロードされ
る。内部レジスタは一般に複数あるので、これらの選択
にはbus信号中のアドレス信号の一部をアドレスデコー
ダdecデコードし、デコードされた信号線の各々を内部
レジスタの一つ一つに接続させることで達成できる。
このような並列処理結果はマルチプレクサmupxの入力
ポートIN0〜INmに各々入力される。マルチプレクサmupx
はこれらの複数組の入力データ中から1組だけを出力ポ
ートOUTから選択的に出力する。どの入力データを選択
するかは、SEL端子に対する入力コードに依存し、
「0」ならIN0、「1」ならIN1、〜、「m」ならINm対
応の入力を出力ポートOUTから出力する。
adecは画像処理選択手段であり、第5図に示した画像
処理選択回路33に相当する。もっとも、第5図図示例の
画像処理選択回路33はイメージプロセッサ2内で1個で
あったが、本例においては、この機能がカテゴリの異な
る各画像処理ステップ毎、即ち、各処理回路34〜41毎に
持つ形式とされている。仕組みは、ルックアップテーブ
ル回路である。物理的には、RAMを用い、入力信号はこ
のRAMのアドレス線につながれ、RAMのリード出力データ
はD outとして使用される。即ち、a0(1sb)からc(ms
b)までの8ビットの入力値に対して所定の値をD out端
子からマルチプレクサmupxのSEL端子に出力する。出力
する値は「0」から「m」の範囲である。ルックアップ
テーブル内容は、バス42と直結された内部バスbusを通
じてシステムコントローラ5により任意に書換えられ
る。
ここに、a0〜a3の4ビットは画像領域指定回路32から
の信号S32中のものである。また、C,CC,H,Pは自動画像
領域認識回路31からの認識信号S31であり、Cは黒色文
字部分と認識された時「1」でそれ以外は「0」なる値
となる。同様に、CCは黒以外の色文字が認識された時、
Pは銀塩写真のように連続階調画像が認識された時、H
は印刷や複写機のように網点画像が認識された時に各々
「1」なる値となり、それ以外は「0」なる値となる。
従って、ルックアップテーブルadecの内容を適当な値に
設定しておけば原画の種類や指定の領域に応じて並列処
理回路p0〜pmでの処理結果を選択的に次段の画像処理回
路に送り込むことができる。
この組合せは入力が8ビットであるので、256通りと
なる。また、並列処理回路p0〜pmの数(m+1)が256
個より少ない時にはテーブルデータはmより小さい数値
を設定する。このようなケースでは当然異なる入力に対
して同一の出力となる場合が生じ、(m+1)=256で
あっても同じデータを設定する場合もある。
例えば、画像処理選択手段adecの入力バイナリ値で
「1000XXXX(Xは1又は0)」でのテーブルデータを
「0」としておけば、黒文字部分の処理は指定領域の如
何に拘らず、pout0が選択されることになる。「XXXX000
1」でのデータを5として設定してあれば原画の種類に
拘らず処理選択信号が「1」の時には並列処理回路p5の
処理結果が選択される。
並列処理結果の選択は1画素単位で可能である。即
ち、1枚の原稿13中で任意の部分に任意の処理を施すこ
とが可能である。
ここに、自動画像領域認識回路31は、第9図に示すよ
うに原画RGB信号S1の1画素1画素について、原画が黒
文字、色文字、写真、網点画像の4種の何れに属するか
を認識し、信号S31としてC,CC,H,Pに各々「1」「0」
を適宜出力する。認識のアルゴリズムについては公知で
あるので省略するが、画像濃度の微分値、均一濃度部分
の連続度、濃度分布の周期性、最低濃度部分の連続性、
空間周波数特性、同一濃度画素の連接状態などをRGB各
色毎に分析し、総合判定する。
また、画像領域指定回路32は32ビット処理選択信号S
32を処理回路34〜41に対して出力するものである。ただ
し、この中の1ビット(最下位ビットb0)はメモリオー
バライト信号としてメモリユニット3に対しても供給さ
れる。画像領域指定回路32は原画の所望部分に対して選
択的に画像処理を切換えるために出力信号を発する機能
を持つ。オーバライトするかしないかの切換えは、画素
単位で可能である。ここに、画像領域指定回路32は2つ
の目的で使用される。一つは、オペレータがデジタイザ
ユニット7を用いて所望領域に特別な画像処理を加える
場合であり、従来から複写機のエリア指定処理としてよ
く知られている。他の一つは、オペレータが領域を指定
せずともシステムコントローラ5がその内部のメモリデ
ータや検知回路の検知出力値やオペレータが入力する文
字コード情報に基づいて領域データを自動的に生成し
て、この領域データを本画像領域指定回路32にダウンロ
ードし、転写紙21上にこの領域形状のペイントや空白化
など特殊な画像処理を施し、あたかも文字や図形やグラ
フの如きパターン画像形成する場合である。よって、こ
の領域形状をアルファベット列や数字列や絵文字にして
おけば、オペレータに意味ある情報が複写機よりオペレ
ータにハードコピーの形で提供されることになる。回路
構成の詳細は後述する。
また、第7図において、本例のイメージプロセッサ2
中には原稿サイズ検知回路43、原稿色検知回路44が設け
られている。即ち、原稿走査によって得られた検知結果
は各々の回路に属する内部レジスタ(スタティクレジス
タ)に蓄えられ、システムコントローラ5はバス42を通
じていつでもこれらのレジスタ内容を参照し得るように
構成されている。さらに、データ圧縮回路45も設けられ
ている。このデータ圧縮回路45はRGB画像データS1を圧
縮し、その圧縮結果をデータS45として磁気ディスクユ
ニット11に送る。逆に、磁気ディスクユニット11から送
られてくる圧縮画像データS11を元のRGB画像データに復
元するためのデータ伸長回路46が設けられ、復元された
画像データS46は当初の画像データS1と同様に変倍・シ
フト回路34に入力される。
上述した各処理回路には、回路別に、各回路の動作を
決定するレジスタ群(これを、便宜的にコマンドレジス
タ、パラメータレジスタ等と称する)と各回路の動作結
果情報を蓄えるレジスタ群(これを、便宜的にスタティ
クレジスタと称する)が備えられている。
なお、システムコントローラ5に接続されるバス42の
構成は、一般の32ビッマイクロプロセッサのバスと同様
である。即ち、データバス幅とアドレスバス幅は各々32
ビットで、これに制御信号である。リード信号、ライト
信号を加えた合計66本の信号線を基本とする。アドレス
バス信号はデコードされ、処理回路と内部レジスタの選
択に用いられる。アドレスバスの上位23ビットはイメー
ジプロセッサ2内のデコーダ(図示せず)でデコードさ
れ処理回路34〜41、回路45,46の選択に用いられる。ア
ドレスバスの下位9ビットは上記各回路内部の各々のデ
コーダでデコードされて各々の回路内のコマンドレジス
タ群及びスタティクレジスタ群の中の一つのレジスタ選
択を行うために用いられる。即ち、各回路は最大512個
のレジスタを持つことができる。これは、一般的な周辺
素子のチップセレクト及びチップ内レジスタセレクトの
手法と同じである。また、回路選択デコーダをシステム
コントローラ5側に設けてもよい。
従って、システムコントローラ5はバス42を通してイ
メージプロセッサ2内の各処理回路内部のレジスタ群の
中の一つを選択的に自由にアクセスできる。つまり、シ
ステムコントローラ5から見て各処理回路や内部レジス
タはCPUバスに接続されたメモリと同じと見做すことが
できる。よって、システムコントローラ5は各回路コマ
ンドレジスタに動作パラメータをダウンロードしたり、
スタティクレジスタから処理結果の成否(エラー情報)
やサイズや色の検知結果を得る処理を極めて高速に実行
し得ることになる。
〔画像領域指定回路32の詳細説明〕 画像領域指定回路32の詳細回路構成を第10図に示す。
本回路には、内部バスライン50が設けられており、イメ
ージプロセッサ2のバスライン42に直結されている。ま
た、内部レジスタ類が複数あり、アドレスデコーダがこ
れらの選択のために設けられているが、図示を省略す
る。
まず、a,b,c,dで示す4レジスタからなる領域レジス
タ群51が設けられている。これらの4つのレジスタは何
れも同一構造であり、そのその一つのレジスタ構成を示
すと、第11図に示すようになる。即ち、本レジスタのワ
ード長は32ビットで、1枚のコピー画像を複数領域に分
割し、各領域別に異なる画像処理を施す際の領域処理選
択データを保持する役割を持つ。正確には、前述したよ
うに、処理回路34〜41における各回路での並列処理結果
の一つを選択的に次段の回路に送る時の選択データであ
る。本レジスタは機能的には各4ビット毎に区切られ、
その区切り単位で各処理回路34〜41の処理を選択するた
めの選択番号が納められる。例えば、ビット12からビッ
ト15は色処理回路38に接続されている。なお、ビット0
だけは特殊で、この信号はディザ処理回路41につながれ
ると同時にメモリユニット3にも出力される。メモリユ
ニット3は第2の動作モード(記憶モード)である時、
このビット0の信号が「0」であればオーバライトせ
ず、「1」であればオーバライトする。つまり、メモリ
内の画像データを部分的に書換える処理を行う。4本あ
る領域レジスタは、その中の一つが画素単位で選択さ
れ、そのレジスタデータが各処理回路34〜41に出力され
ることで領域別の画像処理が可能となる。
また、32ビット入力、2ビット出力のマルチプレクサ
52が設けられている。このマルチプレクサ52から出力さ
れる2ビットの出力が領域レジスタ群51中の一つのレジ
スタ選択信号として用いられる。
また、1走査線全画素分の領域レジスタ選択データを
記憶する機能を持つトグルメモリ53,54が設けられてい
る。各トグルメモリ53,54は297ワード×32ビット構成
で、1ワードで16画素分のレジスタ選択情報を保持す
る。即ち、全メモリ量は400dpi(約16ドット/mm)の画
素密度で画素毎に2ビットの情報を持たせた時の1走査
線297mm分のメモリサイズ(297×16×2)に相当する。
2つのトグルメモリ53,54はトグルで動作し、一方が書
込み動作している時には他方が読出し動作を行う。この
トグル切換えは1走査線単位である。これらのトグルメ
モリ53,54には書込み・読出しコントローラ55が接続さ
れている。即ち、バス50からの297ワード分の書込みデ
ータをトグルメモリ53又は54にバスサイクルに同期して
Aポートから書込み、書込み中ではないほうのメモリ54
又は53からはデータを読出しBポートから出力する機能
を持つ。この書込み・読出しコントローラ55にはフリッ
プフロップ56が接続されている。このフリップフロップ
56は走査線毎に1回出力されるライン同期パルスLSYNC
で反転を繰返し、その出力が書込み・読出しコントロー
ラ55のX,Y書込み・読出し切換え、即ちトグル信号とし
て利用される。
また、1/16分周回路57とリセッタブルカウンタ58とが
設けられており、16画素毎に書込み・読出しコントロー
ラ55のBポートに与えるメモリアドレスBaddが生成され
る。つまり、リセッタブルカウンタ58は1走査線の走査
に先立って発せられるライン同期パルスLSYNCでクリア
され、画素毎に1つ出力されるビデオ同期信号VCLKが16
入力される毎にカウントアップされ、「0」から「29
6」まで計数する。即ち、0から296ワード目までメモリ
リードアクセスを行い、メモリデータはBポートのデー
タ線B dataを経由して前記マルチプレクサ52に与えられ
る。
また、16進カウンタ59が設けられている。この16進カ
ウンタ59は最初はカウントからビデオ同期信号VCLKの1
パルス毎にインクレメントされ、15までカウントアップ
すると、次のパルスでまた0に戻る。このカウンタ59の
出力値はマルチプレクサ52によるメモリ出力1ワード32
ビットテータ中の連続する2ビットを選択するための選
択情報SEL信号と利用される。単純にいって、32ビット
を2ビットずつ16区画に区切り、区切られた2ビットを
順に画素クロックVCLKに同期して領域レジスタ群51に供
給される。ここに、前記領域レジスタ群51は、マルチプ
レクサ52から供給される信号が「0」の時はレジスタ
a、「1」の時はレジスタb、「2」の時はレジスタ
c、「3」の時はレジスタdを各々選択し、選択したレ
ジスタ内のデータを選択信号S32として各処理回路34〜4
1に送信する。
第12図はこのような画像領域指定回路32の動作を説明
す説明図でる。転写紙21上に示す11,12,〜,1m,〜,(11
−1),11は走査線である。走査線は実際にはA3サイズ
で6720本と多数であるが、ここでは少ない本数で図示す
る。また、転写紙21上、「4」字状の部分は一つの指定
領域であり、この領域以外(「4」の字形を除いた部
分)は他の一つの指定領域である。前者を領域1、後者
を領域0と名付ける。走査線11,12では領域0のみが存
在するが、走査線13ではX0からX1までの画素は領域0、
X1からX2までの画素は領域1、X2からX3までの画素は領
域0、X3からX4までの画素は領域1、X4からXnまでの画
素は領域0に属する。この後、しばらくの副走査の間は
主走査方向については同じ領域切換えが継続し、走査線
14に達するとX0からX1までの画素は領域0、X1からX5ま
での画素は領域1、X5からXnまでの画素は領域0に属す
る、といった具合になる。ここで、領域0,1などの数字
を領域番号と称するものとする。
次に、領域番号別に領域選択信号S32を発生し、領域
選択番号S32別に画像処理動作が行われる点について説
明する。領域指定回路32にはこれらの領域番号列データ
が32ビット×297ワードデータの型式で走査線毎にシス
テムコントローラ5から与えられる。与えられたデータ
列は領域指定回路32について前述したように、次のタイ
ミングの走査線において走査画素位置に応じてシリアル
な領域番号に展開し、領域レジスタ群51に与えられる。
この領域レジスタ群51の内部の制御手段の働きで、領域
番号に対応する領域レジスタa〜dの何れか一つが選択
され、そのレジスタ内のデータを処理選択信号S32とし
て出力し続ける。つまり、システムコントローラ5が与
えるデータを2ビット単位で区切り、走査画素位置に対
応させた時、区切られた2ビットデータに対応する領域
レジスタ内のデータが走査位置に応じて出力される。
領域レジスタ群51のデータはコピー動作が開始される
前に予めシステムコントローラ5からロードされてお
り、領域レジスタ群51の保持データを互いに異ならせて
おけば、領域番号別に異なる処理選択信号S32が得られ
る。また、仮に4つの領域レジスタのデータを同一とし
た場合には、結果として同じ処理選択信号S32が得られ
る。
処理回路34〜41は処理選択信号S32に応じて、各々の
回路における複数並列画像処理結果の一つを次段に出力
し、指定領域別の画像処理が行われることになる。最終
的にはコピーされた転写紙21上に領域0と領域1とで異
なった画像が得られることになる。
詳細について再度説明すると、コピー動作に先立ち、
システムコントローラ5からバス42を通して領域レジス
タ群51の4領域分(a〜d)、この例では2領域である
ので、少なくともa,b2つの領域レジスタに画像処理内容
に応じたデータを書込む。コピー動作が開始されると、
システムコントローラ5は1走査線毎に297ワードの32
ビットデータを領域指定回路32に送り続ける。送られた
データはバス42を通してトグルメモリ53又は54に交互に
書込まれ、かつ他方のトグルメモリ54又は53からは16画
素毎に1ワードずつデータを読出し、読出された1ワー
ド32ビットデータを下位ビットから2ビット単位で区切
って、画素クロックVCLKに同期して領域レジスタ群51に
供給される。この2ビットは領域レジスタ群51を構成す
るレジスタa〜dの一つを選択するので、例えば走査線
13ではこの2ビットデータ列の値をX0からX1の間は全て
「0」、X1からX2の間は全て「1」、X2からX3の間は全
て「0」、X3からX4の間は全て「1」、X4からXnの間は
全て「0」にしておけばよい。なお、システムコントロ
ーラ5が画像領域指定回路32に送るデータ単位はこの2
ビットデータを16組並べた32ビットデータである。
また、書込まれたトグルメモリ53又は54のデータは、
再書込みされるまで保持されるので、領域番号データが
同じ走査線が継続する時は走査線毎の297ワードデータ
の書込みを省ける場合がある。換言すると、矩形のよう
な単純な領域はシステムコントローラ5のデータ送信処
理が6720本の走査線の中でほんの数回でよく、また、円
のように滑らかな曲線からなる領域を得るには殆ど走査
線毎に新しい領域データを送る必要がある。ただ、同一
の単純な回路構成で円のような曲線領域処理を画素単位
の滑らかさで実現し得る。
〔色補正回路38の詳細説明〕 色補正回路38の内部構成を第13図に示す。まず、4組
の色補正演算回路60a〜60dが設けられている。これらの
色補正演算回路60a〜60dは各々RGB各8ビット入力に対
して色補正演算を施し、CMYK各8ビット値の出力を出す
ものである。これらの色補正演算回路60a〜60dの出力側
には出力データを選択的に次段回路に送るためのマルチ
プレクサ回路61が接続されている。SE1はその選択信号
入力線である。また、システムコントローラ5のバスと
同じ機能を有する内部バス62と、内部レジスタ選択機能
を持つアドレスデコーダ63とが設けられている。
ところで、前記4組の色補正演算回路60a〜60dは同一
構成のものであり、その一つを示すと例えば第14図のよ
うに構成されている。即ち、係数レジスタ部と積和演算
部とからなる。係数レジスタ部はan xyの添字nは4種
の並列複数処理a,b,c,dの何れかを表し、xとyは色補
正マトリクス計算の行番号と列番号である。
色補正演算回路60は下記の積和演算式を実行する。
この式は、一般にマスキング方程式としてよく知られ
ており、係数の値を適当に設定することで、CYKのトナ
ーに含まれる不正成分を相殺して美しいフルカラー画像
を得ることができる。また、フカラー原画のモノカラー
化したり、色変換することや原画に拘らず特定色で塗り
つぶすペイントも可能なことは、上式からも容易に判
る。例えば、an x1からan x4の係数を同一にすれば、CM
YK出力はRGBに均一に依存しモノカラー出力となり、例
えば、an1yをある値にしてan2yからan4yまでの全てを0
とすればCのみの単色コピーとなる。
また、一例として、an14,an24,an34,an44を0以外の
値とし、他の全ての係数を0とすれば、原画RGBデータ
には全く依存せず、常に一定のCMYKデータが演算出力さ
れる。即ち、ペイントされる。ペイントの色は4つのan
x1の割合に依存し、例えばan14とan24が1で他が0な
らCとMとが等量なので青でペイントされる。
係数レジスタは1組の演算回路につき16個、よって、
4組で合計64個あるが、これらのデータはシステムコン
トローラ5で任意に書込えされ得る。
いま、一例として第12図に示した「4」の字状部分を
ペイントし、残りの部分は通常のフルカラー処理を施す
場合を考える。この場合、まず、コピー動作に先立ちシ
ステムコントローラ5が色補正演算回路60aの16個の係
数レジスタにはフルカラー処理係数を、色補正演算処理
回路60bの16個の係数レジスタにはペイントの係数を設
定しておく。また、領域指定回路32に領域レジスタ51a
の色処理選択に関わるビットb15〜b12のビットに
「0」、領域レジスタ51bの色処理選択に関わるビットb
15〜b12の4ビットに「1」を設定しておく。次に、コ
ピー動作が開始された後は前述したように走査線毎に
「4」の字状に相当する領域切換えデータ297ワードを
送り続ける。このようにすれば、領域指定回路32から色
補正回路38に対して第12図のx0で「0」、x1で「1」、
x2で「0」、x3で「1」、x4で「0」というように信号
が送られ、「4」の字の内部はペイントされ、残りは通
常のフルカラー処理が施されることになる。
〔色検知回路44の詳細説明〕 色検知回路44の内部構成を第15図に示す。まず、バス
42に直結された内部バス65が設けられている。また、色
検知すべき副走査位置データを保持する位置レジスタ66
a〜66d、検知した色情報を蓄える色レジスタ67a〜67dが
内部バス65を介して接続されている。
このような構成で、位置レジスタ66で指定された副走
査位置における4本の走査線のRGBデータを色レジスタ6
7にストアし、ストアしたデータをシステムコントーラ
5で任意に読出す。また、位置レジスタ67にはシステム
コントローラ5から任意の値をセットし得る。
スキャナ1から送られてくるRGB信号は色レジスタ群6
7に入力される。また、各位置レジスタ66a〜66d内部に
はライン同期信号LSYNCをカウントするカウンタとこの
カウンタ出力値とレジスタにセットされている位置デー
タとを比較照合するコンパレータが内蔵されており、両
者が一致した字に対応するサフィックスの色レジスタに
対してデータ取込み開始のトリガ信号を発する。トリガ
された色レジスタは1走査線4752画素分のRGBデータを
記憶する。システムコントローラ5は任意のレジスタ
を、任意時に読出すことが可能であるので4本の走査線
の原画RGBデータを得ることができる。
〔領域指定と自動画像領域認識と複数画像処理の選択に関する説明〕
処理回路34〜41について、各々の回路は複数種類の処
理を並列して実行し、その中の一つの結果のみが次の処
理回路に送り込まれること、及びどれが選択されるかは
画像処理選択手段adecに入力される8ビット信号に依存
することは前述したが、この8ビット信号と選択との関
係について詳述する。
要点は、従来であれば、オペレータが画像処理内容を
指定できるのは指定領域の中の全ての画素に均一である
か、又は、自動画像領域認識結果に基づいて自動的に画
像処理内容を切換えるかの何れかであったが、本例で
は、両者の信号の組合せ形式で画像処理内容を決定し得
るようにした点である。
a.オペレータが原画像の全面に特定の加工を施す場合 例えば、従来であれば全面に色変換処理を施すとする
と、領域内の網点階調画像も文字も全て色変換されてし
まう。これに対して、本例では階調処理部分に対しては
同様に色変換処理を施すが、文字に対しては指定領域内
であっても元の色を保存したコピーを形成させ得るもの
である。この場合、下記のようにすればよい。まず、コ
ピーを開始する前に、第13図に示した色補正演算回路60
aの係数レジスタ群には通常のフルカラー処理の値を、
色補正演算回路60bの係数レジスタ群には色変換処理の
値をシステムコントローラ5でセットする。さらに、ル
ックアップテーブル64のデータは入力「1000XXXX」に対
応して「0」を、「0100XXXX」に対応して「0」を、
「00XXXXXX」に対応して「1」をセットしておく。次
に、コピー動作が開始された後は、色補正処理回路38の
C,CC,H,P信号には自動画像領域認識回路31から認識した
原画の種類に対応してC,CC,H,Pの何れかの1ビットが
「1」で残り3ビットが「0」であるデータが送られて
くる。この時、色補正演算回路60a,60bは並列に通常処
理と色変換処理を行っている最中であり、何れかの処理
結果がルックアップテーブル64に入力される8ビットの
信号に従いダイナミックに切換えられ、次段の処理回路
39に送られる。送られたデータはルックアップテーブル
64の値が「1」となるのが「00XXXXXX」の時、即ち、黒
文字でも色文字でもない部分である。このようにして、
絵柄部分のみが色変換されたコピーが得られる。
b.オペレータが原画像の指定領域に特定の加工を施す場
合 例えば、従来であれば、領域をタブレットで指定して
指定領域内に色変換処理を施すとすると、領域内の網点
階調画像も文字も全て色変換されてしまう。これに対し
て、本例では、階調画像部分に対しては同様に色変換処
理を施すが、文字に対しては指定領域内であっても元の
色を維持したコピーを可能とするものである。この場
合、下記のようにすればよい。
まず、コピーを開始する前に、色補正演算回路60aの
係数レジスタ群には通常のフルカラー処理の値を、色補
正演算回路60bの係数レジスタ群には色変換処理の値を
システムコントローラ5でセットする。さらに、ルック
アップテーブル64のデータは入力「1000XXXX」に対応し
て「0」を、「0100XXXX」に対応して「0」を、「00XX
0000」に対応して「0」を、「00XXXXXX」に対応して
「1」をセットしておく。また、領域レジスタ51aの色
補正処理回路38に出力される4ビットb15〜b12の値を
「0」に、領域レジスタ51bの4ビットb15〜b12の値を
「1」にセットしておく。
次に、コピーが開始された後は、システムコントロー
ラ5が領域指定回路32に対して色変換しない領域には
「0」、色変換する領域には「1」である領域切換えデ
ータを走査線毎に送り続ける。すると、色補正処理回路
38の領域指定信号a3,a0には当然色変換なしの領域では
「0」、色変換対象領域では「1」のデータが送られて
くる。また、これとは独立して自動画像領域識別回路31
からは認識した原画の種類に対応してC,CC,H,Pの何れか
の1ビットが「1」で残り3ビットが「0」であるデー
タが送られてくる。この時、色補正演算回路60a,60bは
並列に通常処理と色変換処理を行っている最中であり、
何れかの処理結果が、ルックアップテーブル64に入力さ
れる8ビットの信号に従いダイナミックに切換えられ、
次段の処理回路39に送られる。送られるデータはルック
アップテーブル64の値が「1」なのは「00XX0000」の
時、即ち、指定領域内であり、かつ、黒文字でも色文字
でもない部分である。このようにして、指定領域内の絵
柄部分のみが色変換されたコピーが得られる。
これらは、ほんの一例であり、黒い文字だけの指定の
モノカラー変換、黒い文字だけの指定の白抜き(白色に
変換)など、種々の加工ができる。また、色補正処理回
路38以外の処理回路でも同様であり、例えば変倍・シフ
ト回路34では文字と絵柄部とで異なる倍率、画像編集回
路35では文字に対してのみ傾斜化処理を施し絵柄部には
モザイク処理を施し、階調処理回路37では文字部にはラ
プラシアンフィルタ、網点画像部にはスムージングフィ
ルタ処理を施し、色補正回路38では色文字のみ反転処
理、黒文字はハイコントラスト処理、写真部はソラリゼ
ーション処理、網点画像部は軟調化処理などが可能であ
る。
〔コンソールユニット6の説明〕 コンソールユニット6のパネル面にはスタートボタ
ン、10キーボタン、クリアボタンなどのプッシュボタン
類(図示せず)とともに、第16図に示すようにドットマ
トリクス表示器70とその上に配された透明マトリクス型
タッチスイッチ71とからなる。第16図は複写機の特定モ
ードにおける表示状態の一例を示すもので、この図を参
照してコンソールユニット6を説明する。図示例の7つ
の文字列(「log〕「test」等)及びボタン様の模様は
ドットマトリクス表示部70に表示されているパターンで
ある。ボタン模様はオペレータがタッチ入力可能である
ことを表す。タッチして複写機が入力操作を可として認
めた場合は、第16図中の左最上位の「logボタン」のよ
うに色が変わるようになっている。パネル表示体系は階
層化されており、「backボタン」をタッチすれば1つ上
位の階層の画面が現れる。また、同じ階層内で画面サイ
ズの制約で表示しきれない画面部分は「moreボタン」の
タッチで得られる。この2つのボタン以外をタッチする
と、さらに下の階層画面がある場合は下の階層が現れ
る。下に階層がなく、そのボタンが最終指示ボタンであ
る場合は、「logボタン」のように色が変わり、複写機
は所定の動作を開始する。
第16図に示す画面は、主に装置のメンテナンスに関わ
る人々が利用するサービスモード画面で、この画面に関
わる複写機の動作状態をサービスモードと称するものと
する。ここに、「logボタン」はコピー枚数の集計や故
障回数を転写紙21にプリントアウトさせるための指令ボ
タン、「testボタン」は回路43,44の検知結果などをプ
リントアウトさせるための指令ボタン、「adj.ボタン」
は装置内部の各種調整個所、例えば帯電チャージャの出
力電圧調整値などをプリントアウトさせるための指令ボ
タン、「sampleボタン」はオペレータが設定可能な設定
値、例えばコピー濃度や色あいについてこれらの設定画
面(濃度設定画面や色あい設定画面)によらず、自動的
に変化させたコピーを1枚の転写紙21中に作成させるた
めの指令ボタン、「dataボタン」は通常コピー中に画像
処理パラメータを重ねてプリントアウトさせるための指
令ボタン、「c−dataボタン」は通常コピー中にタイト
ル文字などを挿入させるためのボタンである。
〔サービスモードにおける各種動作の説明〕
まず、オペレータはコンソールユニット6の階層的表
示画面中から第16図に示すようなサービスモード画面を
選択する。ついで、この中の希望する範疇のデータ指定
ボタンをタッチし、スタートボタンを押すことで各種デ
ータがプリントアウトされる。
《「logボタン」での動作》 第17図は各種集計データとその流れ、及びこれらのデ
ータを取扱うプログラムなどを示すデータフロー図であ
り、第18図は集計データをプリントアウトする際の全体
の処理を示すフローチャート、第19図は集計データをプ
リントアウトするためのシステムコントローラ5内のプ
ログラムを示すフローチャートである。
まず、第17図において、システムコントローラ5中に
は、装置全体の制御を行うためのオペレーティングシス
テム(OS)プログラム75、集計データや調整設定値をプ
リントアウトするための出力プログラム(このプログラ
ム名を「log」と呼ぶ)76、装置のシーケンス制御や各
種タイミング制御を行う制御プログラム77がある。
そこで、集計データ78はコピーや故障の度にOSプログ
ラム75によりデータ更新や管理が行われる。また、OSプ
ログラム75がlogプログラム76に渡す引数79としては、l
ogプログラム76の処理の範疇を指定するための値が入れ
られる。logプログラム76がOSプログラム75に戻すリタ
ーン値80としては、logプログラム76がOSプログラム75
に要求する内容の識別コードやエラーコードが入れられ
る。81はlogプログラム76が制御プログラム77に渡す動
作制御のための制御データである。これらのデータ78〜
81はシステムコントローラ5内部のバッテリバックアッ
プされたRAM内に存在する。82はlogプログラム76が用い
る、文字発生用のパターンデータ、棒グラフ、円グラ
フ、折線グラフなど各種グラフ発生用の基礎データであ
り、ROM内に格納されている。ここに、例えば文字デー
タはベクトル形式であり、ビットマップ形式と比べ極め
て少ないデータ量で済み、また、文字形状やサイズを任
意に変えて出力させ得る。
第20図は集計データ中から特定のデータのみをプリン
トアウトさせるための原稿83を示し、第21図には集計デ
ータの転写紙21上へのプリントアウト例を示す。第20図
に示す原稿83と第21図に示すプリントアウトとを対比す
れば、原稿画像中での白黒パターン84は転写紙21上へは
プリントアウトされず、かつ、他の部分は拡大されてコ
ピーされ、原稿83中には存在しない太い角型の数字列85
が新たに挿入されている。これらの数字列85は集計デー
タを人が読めるような数字形状に可視像化したものであ
る。即ち、プリントアウトされた転写紙21は原画(原稿
83画像)の拡大画像と自動発生された数字列との合成コ
ピーである。
以下、このようなプリントアウトを得るための動作に
ついて説明する。第16図に示すようなサービスモード画
面で「logボタン」を押すと、ボタン内側の色が変化
し、log出力モードに移行したことがオペレータに判
る。この後、第18図に示した処理を行うことにより第21
図に示すようなプリントアウトが得られる。本図を参照
すれば、オペレータは「logボタン」を押した後で第20
図に示すような原稿83を選び、スキャナ1のプラテン12
上に置き、後はスタートボタンを押すことで第21図に示
すようなプリントが得られる。
なお、これらの原稿83をログカードと称するものとす
る。第20図は本複写機がそれまでにコピーを形成したサ
イズ別の枚数を出力させるためのログカードで、原稿83
の先端に8ビットの白黒パターンコード84が付してあ
り、また、他の部分にはサイズ別集計データをプリント
アウトする際に合成してプリントさせるためのプレ印刷
が施されている。カード(原稿83)の載置の方向は8ビ
ットパターンの並び方向が走査線の走査方向に一致する
ようにする。同様に、部位別の故障集計出力のためのロ
グカードなども可能であり、この場合には白黒パターン
コード84が各々異なったものとなる。
スタートボタンを押すと、システムコントローラ5内
のOSプログラム75は、この時、サービスモードのlog動
作であることを把握しているので、まず、引数79を集計
データ出力の要求コードに設定してlogプログラム76を
コールし、実行させる。なお、1枚の集計データのプリ
ントアウトにはlogプログラム76を複数回コールし、実
行させる必要がある。logプログラム76は複数回のコー
ルで異なる処理を行う。このコール回数別の処理内容は
第19図に示される。
1回目コールされたlogプログラム76は制御プログラ
ム77に色検知動作に必要な制御変数81を計算して渡す。
また、色検知回路44に原稿83の先端からパターンコード
84までの距離データを与える。つまり、副走査位置デー
タを色検知回路44の色レジスタ67a〜67dの一つにセット
する。最後に、OSプログラム75に原画走査動作の要求を
リターン値80として返す。
リターン値80を受取ったOSプログラム75はスキャナ1
にスキャン動作指令を与え、原画(原稿83)1枚の読取
り動作が完了した後、再びlogプログラム76をコールす
る。
第19図を参照すれば、2回目にコールされたlogプロ
グラム76は原稿走査を終えた色検知回路44の色レジスタ
67a〜67dの一つには前述した副走査位置における1読取
り走査線全画素のRGBデータが蓄えられた状態にあるの
で、色レジスタ内のデータを読み、マークパターンコー
ドを調べ、コードの正、不正を判別する。原稿83の黒を
「1」、白を「0」とすれば、例えば第20図に示すコー
ドは「10100101」と判読し得る。コードが不正な場合
は、エラーコードをリターン値80として返す。不正な場
合とは、集計データの出力対象のコードが検出できない
場合である。例えば、ログカードのパターンコードは読
取れたが「10100101」に該当しない時やパターンコード
が検出できない(「00000000」)場合等、いくつかの種
類がある。
不正コードを受取ったOSプログラム75はコンソールユ
ニット6に「ログカードが正しくありません」なる旨の
表示を行わせ、オペレータに再操作を促す。もし、オペ
レータが正しいログカードを持っていない場合には複写
機内部の情報78を得ることはできない。
パターンコード84が正しいと判別された場合には、判
別されたコードに対応する出力すべき情報を判別し特定
する。例えば、コードが「10100101」の場合には、サイ
ズ別のコピー集計枚数という具合である。サイズ別のコ
ピー集計データは78中に存在し、これらのデータを目に
見えるように特別の色のペイントパターンを発生し、メ
モリユニット3に一旦記憶させる(又は、直接プリント
アウトさせることも可能である)。つまり、集計データ
78から第21図に示す数字列85のようなペイントパターン
を作るための、所望色の数字列ペイントのための色処理
係数を色補正回路38の色補正演算回路60a中の係数レジ
スタにセットし、数字列の背景となる部分を白(空白に
するために、同様に、色補正演算回路60b中の係数レジ
スタに白ペイトのための係数、即ち、「0」を全てにロ
ードする。また、領域指定回路32の領域レジスタ51のビ
ットb15〜b13には空白化領域(無色でペイント)と所望
色のペイント領域とを選択できるように値「0」と
「1」をロードしておく。また、これらの2つの領域を
適宜切換えるためには、画面処理が開始された後、領域
切換えデータを走査線単位で与える必要があるが、これ
らの全走査線分の領域切換えデータはlogプログラム76
が予め計算し、制御データ82として用意する。
最後に、logプログラム76は識別したログカードのID
番号(識別番号)、画像処理動作の要求コードをリター
ン値80としてOSプログラム75に返す。
ログカードのID番号と画像処理要求とを受取ったOSプ
ログラム75は、まず、コンソールユニット6に集計デー
タ78中でこのID番号に該当するデータ部分のみを表示制
御し、次に、制御プログラム77をコールし、1ページ分
の画像処理サイクルを行う。この1ページの画像処理動
作の間、制御プログラム77は制御データ82に基づいて領
域切換え信号を領域指定回路32に与え続ける。すると、
色補正回路38に入力される画像データに関わらず数字列
パターンの領域は前に色補正回路38に設定した色にペイ
ントされ、数字の下地は空白になる。また、このように
画像処理された画像データS2はメモリユニット3に蓄え
られる。なお、メモリユニット3はOSプログラム75の指
令操作で第2の動作モードである記憶モードとして動作
する。この処理が完了すると、OSプログラム75は3回目
のlogプログラム76のコールを行う。
3回目にコールされたlogプログラム76は、もし、そ
れ以上の数字列がない時はメモリユニット3のCMY画像
読取り及び原画走査K画像データ合成コピーサイクルの
動作要求をリターン値80としてOSプログラム75に返す。
イメージプロセッサ2の変倍・シフト回路34にはログカ
ードのパターンコード84部分が転写紙21外に出て削除さ
れるような移動パラメータ、及び、倍率が2倍のパラメ
ータをセットしておく。
さらに別の数字列をメモリユニット3に重ね書きした
い場合は、第2回目にコールされた場合と同様の処理を
行い、さらに領域レジスタ群51のメモリオーバライト信
号となる最下位ビットb0を「1」にセットして、前述し
た場合と同様なリターン値80を戻して終了すればよい。
このようなケースは、例えば色補正回路38が同時に4種
類の色処理が可能であるのに対して、集計データのプリ
ントアウトの数字ペイントの色をそれ以上の種類(4種
類以上)にして塗り分けたいといった場合に生ずる。即
ち、例えば5種類の色のペイントの場合、最初は3種類
の色のペイントと空白化、次に残りの2種類のペイント
と空白化を施し、各々の別の色でペイントされた数字列
パターンをメモリユニット3で合成すればよい。
OSプログラム75は、もし、リターン値80が前回のコー
ル時と同様に画像処理要求であれば、前のコール時と同
じ処理を繰返す。
リターン値80がメモリユニット3のCMY画像データと
原画のKデータとの合成コピーの要求であれば、スキャ
ナ1とプリンタ4に動作指令信号を出力し、また、メモ
リユニット3を第3の動作モードであるデータ読出しモ
ードに付勢しておく。さらに、動作開始後は制御プログ
ラム77をコールしてメモリユニット3内のCMYデータと
原稿のK(黒)データとを合成した可視像を転写紙21上
に形成する。なお、Kデータは変倍・シフト回路34が2
倍拡大のパラメータに設定されているので、原画K画像
は拡大され、メモリユニット3内のCMY画像はそのまま
で合成される。
上例では、原稿の読取りステップ、パターンコード認
識とCMY色の文字列発生及びメモリに記憶するステッ
プ、原稿の再読取りによるK画像とメモリ内のCMY画像
の読出しを行いK画像とCMY画像とを合成してプリント
アウトするステップとの最低限3ステップを要してい
る。これは、システムコントローラ5のプログラム実行
速度が比較的遅くても間に合うこと、イメージプロセッ
サ2の並列複数処理の数、例えばペイント色数を越える
画像を1枚の転写紙21上に形成したい要求があることと
を満たすためである。
もし、このような制限や要求がない場合であれば、も
っと単純かつ素速く行わせることも可能である。つま
り、メモリユニット3を第1のモード(CMY画像データ
各々の遅延動作)に付勢し、スキャナ1、プリンタ4を
動作させる。そして、スキャナ1が原稿先端のパターン
コード84部分を走査し、色検知回路44に原画データ1走
査線分が蓄えられると直にこれを解読し、出力すべき集
計データを判定し、集計値を記録すべき位置まで副走査
が進む直前までに数字列パターン発生のための色処理パ
ラメータ、領域処理パラメータ設定、領域切換えデータ
生成処理を完了し、数字列発生位置に達した後から原画
走査の終わりまでは領域切換え信号を与え続ければよ
い。
また、ログカードのパターンコードに部門コードなど
を含ませておけば部門別の課金管理情報を出力させるこ
とも容易である。図示例のパターンコード84は説明を簡
単にするため白黒8ビットのコードとしたが、色検知回
路44の色検知能力は4走査線分であるので、プラテン12
にログカード(原稿83)を載置する時の若干のずれを考
慮するにしても数百ビットの情報を持たせることは容易
であり、ログカードを試行錯誤で偽造することは実質的
に不可能となる。特に、RGBの色別検知機能を活かし、
ログカードのパターン部に色情報を持たせればさらに完
璧となる。
このようにして、ログカードのコード部を複雑にした
時は、さらに違う操作方法で複写機内の情報78をコンソ
ールユニット6に表示出力させたり、プリントアウトさ
せることが可能となる。これには、上述したように複雑
なパターンコード画像が一般のコピー対象原稿には確率
的に殆ど存在しないという性質を利用している。そし
て、コンソール画面を前述したようなサービスモード画
面に切換えなくても、一般コピーモードのままで最初に
原稿情報読取りのための原稿走査を行い、パターンコー
ド認識を行い、ログカードでなかったら第2回目の走査
とともにコピー画像を形成し、ログカードと判断された
場合にはそこに含まれるID番号に該当する情報を出力す
るようにすればよい。原稿情報を読取るための走査は、
一般に、プレキャン方式と呼ばれ、原稿サイズ検知等に
広く活用されている。
なお、上述したプリントアウトのパターン態様につい
ては、数字パターン発生例としたが、グラフなどであっ
てもよい。要は、オペレータにとって正確かつ容易に判
読可能な形状や色や模様であることが肝要である。ま
た、これらの様々な処理は処理回路34〜41に適当なパラ
メータを設定することで可能である。
《「testボタン」での動作》 第16図に示したサービスモード画面において、オペレ
ータが「testボタン」にタッチすると、テスト対象の複
数センサが表示され、この中の一つが指定可能であるセ
ンサ指定画面に変わり、testモードに移行したことが判
るようになっている。このtestモードは複写機の各種検
知手段の検知動作の精度の善し悪しをオペレータ(サー
ビスマン)が容易に判断できるように、検知手段の動作
結果をプリントアウトするモードである。
検知手段の対象として、ここでは、色検知回路44とサ
イズ検知回路43と感光体15の電位センサ(図示せず)を
取上げ、testモードでのプリントアウト結果を第22図に
示す。
まず、「testボタン」にタッチし、センサ指定画面を
表示させ、センサ指定ボタンの一つにタッチした後、ス
タートボタンを押せばシステムコントローラ5は指定さ
れたテスト対象のセンサの検知動作を付勢し、そのセン
サの検知結果を読取り、プリントアウトする。例えば、
センサ指定画面でタッチ入力されたセンサが感光体電位
センサであった時は、システムコントローラ5はプリン
タ4に1回の作像プロセス動作、電位読取り指令のコマ
ンドをS4を通して発し、これを終えた後でプリンタ4か
ら電位検知の時系列データを受取る。次に、このデータ
をグラフ、文字、数字様に展開するプログラムを実行
し、イメージプロセッサ2に白地に相当する画像処理パ
ラメータとグラフや文字になる部分の画像処理パラメー
タをロードし、グラフ形状や文字、数字形状に相当する
領域切換えデータを算出しておく。次にイメージプロセ
ッサ2とプリンタ4とを動作させ、イメージプロセッサ
2の領域指定回路32には先に用意した領域切換えデータ
を順次出力して、転写紙21上に第22図(c)に示すよう
なプリントアウトを形成する。
また、例えばセンサ指定画面でタッチ指定されたセン
サが原稿センサ類であった場合には、スタートボタンが
押されるとスキャナ1は都合3回の走査を繰返す。第2
回と第3回目の原稿走査時にはこれと同期してプリンタ
4も動作し、第2回目の走査完了時には第22図(a)に
示すような色検知回路44の動作結果のプリントアウトが
得られ、第3回目の走査完了時には第22図(b)に示す
ようなサイズ検知回路43の動作結果のプリントアウトが
得られる。なお、スタートボタンを押す前に検知対象の
原稿はプラテン12上にセットしておく。
第22図(a)を参照すると、色検知結果情報は「Ctes
t1」で示すテストコードをペイントした見出し86、文字
列87a〜90aの各々で示されるRGBの見出しと値とからな
るペイント文字列、87b〜90bで示される検知位置を中心
とする4角形のペイント枠として出力される。なお、こ
れらのペイントされる部分以外はプラテン12上の原稿と
同じ画像がコピーされる。即ち、原画と検知情報とが合
成された画像が得られる。ペイント枠87bの中心は、第
1の検知位置と一致しており、その色は検知した色でペ
イントされている。ペイント文字列87aは検知結果デー
タのRGB成分別の値である。ペイント枠88bの中心は原稿
のコピーであるので、ペイント枠88bの枠内とペイント
枠87b自体とを目視で比較し、一致していれば検知回路
が正しく動作したことが判り、仮に異なっていれば色検
知回路44や枠をペイントする色補正回路38の故障を発見
し得る。このようなケースでは、さらにペイント文字列
87aのRGB別のペイントされた数字列のデータを調べ、色
検知回路44が誤動作したか、或いは色補正回路8が故障
したかを特定できる。検知個所は、この地、3個所あ
り、前の部分と同様に情報が出力される。
第22図(b)を参照すると、サイズ検知結果の情報
は、テスト項目をペイントした見出し91、プラテン12の
平面形状を示すペイント枠92、主走査、副走査各々の方
向に関する検知結果のサイズ(画素数)を数字模様列に
ペイントして示す部分93a,93b、検知データをペイント
枠92と同一の比例尺度でペイントした部分94とがプリン
トアウトされる。従って、オペレータはこれらのペイン
トされた模様や数字列とプラテン12上の実際の原稿とを
比較すれば、検知精度の良否を判断できる。
なお、95は原稿13をプラテンペイント枠92と同率の比
例尺度コピーした画像部分である。なお、プラテンペイ
ント枠92の一つの隅とコピー画像の一つの隅とを一致さ
せるべく変倍・シフト回路34を用いて像移動処理を施し
てある。従って、図示例では便宜上、画像ペイント部分
95を黒塗で示すが、実際は原画と同様な画像である。こ
のようにすれば、プラテン12上の実際の原稿13とプリン
トアウト結果とを見比べる必要もなく、複数回異なる原
画でテストする場合もまとめて調査するに好都合とな
る。
次に、動作を説明する。
まず、testボタンが押されると、システムコントロー
ラ5は予め決められた色検知位置の副走査位置パラメー
タを色検知回路44に与え、サイズ検知回路43内部にある
サイズレジスタ(図示せず)をクリアする。
スタートボタンが押されると、システムコントローラ
5はスキャナ1に走査開始指令を出力し、スキャナ1は
原稿13を走査する。走査を完了すると、色検知回路44の
色レジスタ67a〜67dには各々予め位置レジスタ66a〜66d
にセットされた副走査位置に対応した各1走査線分のRG
Bデータが蓄えられ、サイズ検知回路43のサイズレジス
タには主走査方向の原稿サイズ値(画素数)と副走査方
向のサイズ値とが検知結果としてセットされる。
これらの色レジスタ67やサイズレジスタの値はシステ
ムコンローラ5が任意読出し可能であるので、これを読
出して一旦システムコントローラ5内のワークメモリで
あるRAMに格納する。しかる後、色検知結果情報を転写
紙21上にプリントアウトするための処理を行う。
情報のプリントアウトは、領域指定回路32が数字列や
文字列や枠などの形状領域信号を出力し、これを受ける
色補正回路38が当該領域を所定の色でペイントすること
で得られる。この処理については前述した「logボタ
ン」操作時における動作の場合と同様であるので詳細な
説明は省略する。簡単に説明すれば、システムコントロ
ーラ5はワークメモリ内の色検知データから文字列や数
字パターンや枠形状を演算算出し、領域切換えデータと
してワークメモリ内に蓄える。また、色補正回路38を通
常処理とペイント処理のパラメータに設定し、領域指定
回路32の領域レジスタには通常色処理選択とペイント処
理選択番号をセットしておく。
このような処理を終えた後で、システムコントローラ
5は再びプリンタ4に最初の動作開始指令を発し、一連
のコピーサイクルを行わせる。イメージプロセッサ2が
画像処理最中にシステムコントローラ5は事前に用意し
てあるワークメモリ内の領域切換えデータを領域指定回
路32に走査線毎に更新しながら与え続ける。このサイク
ルが完了すると、第22図(a)に示すようなプリントア
ウトが得られる。
この後、ワークメモリ内のサイズ検知データから生成
すべき数字列、文字列、枠の形状を演算し、前サイクル
と同様に色補正回路38、領域指定回路32にパラメータを
ロードする。また、変倍・シフト回路34には所定の倍率
と移動量のパラメータをセットする。
これらの準備処理が完了すると、システムコントロー
ラ5はスキャナ1には第3回目の走査指令を発し、プリ
ンタ4には第2回目のプリント走査指令を発してコピー
サイクルを実行し、第22図(b)に示すようなプリント
アウトが得られる。
《「adj.ボタン」での動作》 オペレータが第16図の「adj.ボタン」をタッチし、図
示しない特定原稿(ログカード83のようなもの)をプラ
テン12上に載置し、スタートボタンを押すと第22図
(c)に示すようなプリントアウトが得られる。これ
は、複写機の調整個所の調整値を可視像化して記録した
ものである。例えば、メモリユニット3の第1の動作モ
ードにおけるM,Y,C画像データの基準遅延量から変位、
即ち遅延量の調整設定値を表す目盛やレジスタタイミン
グの調整値の目盛などである。この場合の原稿はadj.カ
ードと称され、その先端には白黒のパターン、黒を
「1」、白を「0」として8ビットに相当するコードが
設けられている。このようなadj.カードは複数種類あ
り、各々は互いに白黒コードが異なるように設定されて
いる。また、各adj.カードにはコード部分の他に文字や
メモリが印刷されている。これらの印刷部分は転写紙21
上でのプリントとしては拡大コピーとなる。要するに、
adj.カードの拡大画像と調整値と対応付けられて内部で
発生させたペイントパターンとの合成コピーとなる。
操作手順及び処理手順は、「logボタン」での動作の
場合と殆ど同じである。即ち、第17図中のlogプログラ
ム76は調整値を出力する機能も兼ね備えており、データ
78にはこれら出力すべきデータを追加したデータ構造を
採る。OSプログラム75はこれらのデータ78を管理すると
ともにlogプログラム76をコールする際に引数79を集計
データ出力の時とは異なり調整値出力の範疇であること
を示す値でなくてはならない。これ以外は、基本的には
「logボタン」での動作の場合と同じであり、説明を省
略する。
《「dataボタン」での動作》 第16図中に示す「dataボタン」にタッチすると、この
ボタンの内側の色が変わり、再度タッチすると元の色に
戻る。色が変わっている時がdataモードに付勢されてい
ることを示す。上述した他のサービスモードでは、原稿
がコピーされることがあってもそれ自体が主目的ではな
く、内部の情報をペイント機能でプリントアウトするこ
とを主目的としている。これに対し、このdataモードで
は通常のコピー作業と同様に倍率や濃度や色あいなどを
調整してコピーしながら、これらの調整値をコピー画像
に付加することを目的としている。従って、第16図のコ
ンソール画面で「dataボタン」の色が変わった状態で、
「backボタン」にタッチし、これより上位の階層画面に
移行しても、dataモード属性は維持されたままとなるよ
うに設定されている。dataモード属性が付いた状態で普
通のコピー動作を行わせると、第22図(d)に示すよう
に右上に色あいの調整値100がプリントされる。この調
整値100は他のモードと同様に色補正回路38のペイント
機能を用いたもので、調整値100以外の各プリント部分1
01等は全く通常の原画コピー画像となる。本例では、色
あい調整値のみが出力され、濃度や倍率など他の調整値
が出力されていないのは標準値に設定されたままである
からである。全部出力させてもよいが、煩雑である欠点
を生ずる。
《「c−dataボタン」での動作》 第16図の「c−dataボタン」は左右2つの部分に分
れ、左側はコピーに付加する文字情報を入力させる画面
用でアルファベット、数字、記号ボタンを並べたタイプ
ライタのキーボードと同様な画面が現れ、付加すべき文
字列の入力が可能となる。このボタンの右側にタッチす
ると、第23図(a)に示すような画面が現れ、入力文字
列のプリント態様を決定付ける文字列修飾入力が可能と
なる。これらの画面を用いて入力された付加文字列は、
第22図(d)に示した「TITLE」101というようなパター
ンとなる。
まず、オペレータが第16図の画面で「c−dataボタ
ン」の左側にタッチすると、文字列入力画面が現れ、キ
ーボード画面以外に「プリント位置をタブレットで指定
して下さい」なる旨のメッセージが表示される。そこ
で、オペレータがタブレットでこれから入力する文字列
の左上の1点を入力し、つづいて「TITLE」という文字
列を入力する。ついで、同画面内の「backボタン」にタ
ッチすると第16図の画面に戻る。今度は、「c−dataボ
タン」の右側にタッチすると、第23図(a)に示すよう
な文字列修飾画面が現れる。ここで、102で示されるコ
ピー用紙の範囲と先に入力した文字列103、同指定位置1
04が表示され、確認可能となる。文字の書体や大きさな
どはシステムコントローラ5がデフォルトとして持つ修
飾情報で決定付けられている。このままでよい場合は、
スタートボタンを押すとこの文字列がコピー画像に合成
されたプリントが得られる。
もし、変更したいときは第23図(a)に示す修飾項目
に対応するx1〜x4なる修飾ボタン105をタッチし、修飾
操作を施す。第23図(c)で106は文字列サイズを可変
させる場合の修飾項目見出し、107はサイズの目盛と現
在値、108,109は縮小・拡大ボタンである。
《各種の像域別画像処理コピーの操作と動作》 第24図は画像加工モードにおける第1レベルのコンソ
ールユニット6の表示画面を示すもので、加工内容の種
別を指定入力するための加工種別指定画面となる。図
中、111は輪郭化、112は影付き文字化、113は太字化、1
14は斜体化、115は網掛け文字化、116は倍角文字化を各
々指示するボタンである。即ち、自動画像領域認識回路
31が認識した文字部分にのみ自動的にこれらの画像加工
処理を施す入力手段である。また、117はソラリゼーシ
ョン、118はポスタリゼーション、119はハイキー、120
はハイキー粗粒子化、121はミラー、122は疑似カラー化
用のボタンであり、自動画像領域認識回路31が認識した
連続階調画像部と網点画像部、即ち濃淡部分にのみこれ
らの画像加工を施すための指示手段となる。123は色変
換、124はネガ反転、125は像域変倍、126は削除(空白
化)、127はモノカラー化、128はシャープネス用のボタ
ンで、文字部か濃淡画像部をオペレータの選択でこれら
の画像加工を施すための指示手段である。
上述した各種加工処理は、加工仕様が予め定められた
もの(例えば、ネガ反転)と、加工の詳細仕様がオペレ
ータ指定が可能なもの(例えば、シャープネス)とに分
類される。詳細仕様が指定可能であり、かつ、加工像域
が決められてボタン、例えばハイキー粗粒子化ボタン12
0をタッチしたときは直ちに加工詳細仕様画面に移行
し、像域の選択可能なボタン、例えば色変換ボタン123
をタッチしたときは一旦第25図(a)に示すような像域
選択画面を経由して加工詳細仕様画面に移行する。
まず、第25図(a)は加工モードにおける画像加工の
下位レベルのコンソール画面であり、第1レベルでボタ
ン123〜128の加工種別を指定したときに現れる。この画
面は、特定画像加工処理を黒文字、色文字、連続階調
部、網点画像部のどこに施すかを各々C,CC,P,Hのボタン
130で指定するための画面である。
また、同図(b)は画像加工モードにおける異なる下
位レベルのコンソール画面例を示し、第1レベルで加工
種別指定した加工の詳細仕様を指示入力するための加工
詳細仕様画面となる。つまり、詳細仕様指定が可能な加
工種別の数だけこの詳細仕様画面は存在する。図中、13
1は黒文字、色文字、連続階調部、網点画像部のどこに
加工を施すかの表示部分であり、図示例では「P,H」と
表示されているので連続階調部又は網点画像部にのみ加
工が施される。
同図(c)はデジタイザユニット7で領域を入力した
時の領域画面を示す。
a.自動画像領域認識の結果に基づく画像処理内容の指定 自動画像領域認識結果に基づく画像領域別に画像処理
内容を異ならせ得ることは前述した通りである。ここで
は、このような異なる画像処理内容をどのように指定す
るかについて説明する。
まず、第24図の画像加工種別画面で加工の種別を指定
する。像域が定められ、かつ、詳細仕様指定不要(デフ
ォルトでよいか、又は指定できないもの)の場合は、こ
こでスタートボタンを押せば加工コピーが得られる。
像域を指定する種別の加工では、第25図(a)のコン
ソール画面において自動認識画像領域の認識像域を表現
しているC,CC,P,Hのボタン130で希望するものをタッチ
する。これらのボタン130は各々黒文字、色文字、写
真、網点画像領域を表す。この中で色が反転したボタン
は標準画像処理以外の加工処理が施されることを表す。
本画面では4つのボタン130の何れか一つにタッチすれ
ばそのボタンが示す画像領域の加工詳細仕様指定画面に
移行する。
第25図(b)は第23図のコンソール画面において、ハ
イキー粗粒子化ボタン124を押した時に現れる詳細仕様
画面である。連続調画像(写真)と網点画像部とにのみ
加工が施されることは表示部分131の「P,H」という表示
で確認できる。この画面でx1からx8のボタン132は階調
処理、空間フィルタ処理、網点化処理などの処理範疇別
に細分化されたハイキー粗粒子化に必要な処理の細分指
定ボタンである。これらのボタン132の一つにタッチす
ると、そのボタンと同じ印133、目盛&指針134、指針13
4を左右に動かすためのボタン135,136が現れる。図示例
では階調処理ボタンにタッチされて目盛&指針134が最
高画像濃度目盛とハイキー粗粒子化のデフォルト濃度を
示す指針が表示されている例である。つまり、指針がか
なり左に振れているので標準処理での中央より濃度がか
なり下がることが確認できる。デフォルトでなく左右に
変位させたい場合には、+,−のボタン135又は136を操
作すればよい。非標準処理が指定された処理指定ボタン
は色が反転する。また、「backボタン」にタッチし、第
25図(a)の画面に復帰した際に一つでも非標準状態の
画像加工項目があればその領域のボタン色は反転した表
示となる。
このようにして、画像領域毎に、画像領域別の画像処
理範疇別に画像処理内容を指定し、それを目視で確認可
能となる。
この後、スタートボタンを押せば、システムコントロ
ーラ5が所定の画像処理パラメータをイメージプロセッ
サ2にロードし、領域別に異なった画像処理のコピーが
得られることになる。
b.自動画像領域認識結果と指定領域との組合せによる画
像処理内容の指定 オペレータがデジタイザユニット7のタブレットを用
いて領域を指定すると、領域形状はコンソール画面に表
示される。第25図(c)は円形領域137と4角形領域138
との2領域を入力した例を示す。これらの領域137,138
にはシステムコントローラ5が自動的にa1,a2の名称
(領域番号)を付し、領域形状表示のほぼ中央に表示さ
れる。この2領域以外の領域にはa0という領域名が付さ
れ、139で示すように表示される。これらのa0〜a2領域
表示の内側をタッチすると、第24図に示した画面に変わ
り、特定の指定領域にあってはさらに特定の画像加工種
別を指定し得るものとなる。第24図は第25図(c)の円
形領域137であるa1にタッチしたケースを示し、もし、
指定領域が存在しない場合は何の表示もなかった部分13
9に「a1」と表示され、特定加工を施す領域であるこ
と、及びその領域番号が確認可能となる。この画面で、
C,CC,P,Hボタン130の何れかにタッチすれば領域指定が
ない場合と同様に第25図(b)に示す画像処理範疇別の
指定画面となり、前と同様の操作を行うことができる。
このようにして、指定領域別に、特定指定領域内の黒
文字、色文字、写真、網点画像毎に異なる画像処理を指
定して、その結果であるコピー画像を得ることが可能と
なる。
なお、上記のa.とb.とを画像で表すと以下のようにな
る。まず、第26図は濃淡画像部141、濃淡画像部141中の
赤い楕円142、赤い文字列143を有する原稿13の例を示
す。こののような原稿13を用いて、上記a.のモードで濃
淡画像部のみ赤/青の色変換加工を施すと、第27図
(a)に示すようななコピー画像、即ち、文字部143は
元の赤のままの画像144、赤の楕円142は青色楕円画像14
5aとしてコピーされる。また、第26図の原稿13を用いて
上記b.のモードで領域146内の濃淡画像部のみ赤/青の
色変換加工を施すと、第27図(b)に示すように、たと
え領域146内であっても文字列143部分は元の赤のままの
画像144となり、赤い2つの楕円142中で指定領域146内
に存在するものは赤い楕円画像145aとなるが、領域146
外のものは赤いままの楕円画像145bとなる。
発明の効果 本発明は、上述したように構成したので、請求項1記
載の発明によれば、像域処理パラメータ入力手段が画像
処理手段の第1の処理内容又は第2の処理内容を決定付
けるパラメータを入力し、制御手段がこのパラメータ入
力手段から入力されたパラメータに応答して画像処理手
段の第1の処理内容又は第2の処理内容を選択的に変更
付勢するので、像域別の画像加工内容が任意設定可能と
なり、多種類の原画に対して忠実コピー再現可能なよう
に画像加工内容の自由度を高めることができる。
この場合、請求項2記載の発明によれば、処理パラメ
ータ入力手段が像域毎の変倍率、像移動量のパラメータ
を入力し、制御手段がこのパラメータに基づいて画像処
理手段を付勢し、画像処理手段中の変倍・シフト手段が
複数種類の異なる変倍処理、像移動処理を施し、画像処
理選択手段が指定領域内の選択信号を発生するので、指
定領域内の文字と濃淡画像とで複写倍率又は複写位置の
異なるコピーを形成することができ、自由度が増すもの
となる。
同様に、請求項3記載の発明によれば、処理パラメー
タ入力手段が像域毎のモザイクピッチ、ミラー選択、斜
形化角度、影付けパラメータ、輪郭化パラメータを入力
し、制御手段がこのパラメータに基づいて画像処理手段
を付勢し、画像処理手段中の画像編集手段が互いに異な
るピッチのモザイク化、ミラー画像化/非ミラー画像
化、異なる角度の画像斜形化、異なる長さ・色・濃度・
形態の影付け処理、異なる線幅・色の輪郭画像化等の処
理を複数種類同時に行い、画像処理選択手段が指定領域
内の選択信号を発するので、指定領域内の文字と濃淡画
像部とでモザイク画像化、ミラー画像化、斜形化、影付
け画像化、輪郭画像化の様態の異なるコピーを形成で
き、自由度が増すものとなる。
また、請求項4記載の発明によれば、処理パラメータ
入力手段が像域毎のフィルタリングパラメータを入力
し、制御手段がこのパラメータに基づいて画像処理手段
を付勢し、画像処理手段中の空間フィルタリング手段が
種々異なる平滑度の平滑化処理、種々異なる鮮鋭度の鮮
鋭化処理など、異なるフィルタリング係数の空間フィル
タリング処理を同時に行い、画像処理選択手段が指定領
域内の選択信号を発するので、指定領域内の文字と濃淡
画像部とで平滑度合いや鮮鋭度合いなどのフィルタ効果
の異なるコピーを形成でき、自由度が増すものとなる。
また、請求項5記載の発明によれば、処理パラメータ
入力手段が像域毎の空白化選択、ペイント色と濃度、コ
ントラスト、濃度、階調反転選択、階調部分反転選択、
階調省略選択と階調数のパラメータを入力し、制御手段
がこれらのパラメータに基づいて画像処理手段を付勢
し、画像処理手段中の階調処理手段が複数の異なる空白
化、任意色のペイント、コントラスト変換、濃度変換、
階調反転、階調部分反転、階調省略を行い、画像処理選
択手段が指定領域内の選択信号を発するので、指定領域
内の文字と濃淡画像とで空白化、ペイント、コントラス
ト変換、階調変換、階調反転、階調部分反転、階調省略
に関して異なるコピーを形成でき、自由度が増すものと
なる。
請求項6記載の発明によれば、処理パラメータ入力手
段が像域毎の色補正の種類、下色除去の種類と程度、濃
度、空白化選択、ペイント色と濃度、色変換の元の色と
変換後の色、単色化の色と濃度、アンダカラーの色と濃
度のパラメータを入力し、制御手段がこれらのパラメー
タに基づいて画像処理手段を付勢し、画像処理手段中の
色処理手段が複数の異なる色処理を行い、画像処理選択
手段が指定領域内の選択信号を発するので、指定領域内
の文字と濃淡画像部とで異なる特定の色補正や下色除去
処理を施した画像、色変換画像、モノカラー画像、アン
ダカラーを施した画像や空白化、任意色のペイントが異
なるコピーを形成でき、自由度が増すものとなる。
請求項7記載の発明によれば、処理パラメータ入力手
段が像域毎の中間処理パラメータを入力し、制御手段が
このパラメータに基づいて画像処理手段を付勢し、画像
処理手段中の中間調処理手段が複数の相異なる網点形状
処理、網点の大きさ、網点の方向を形成し、画像処理選
択手段が指定領域内の選択信号を発するので、指定領域
内の文字と濃淡画像部とで網点形状、大きさ、スクリー
ン方向性の異なるコピーを形成でき、自由度を増すこと
ができる。
さらに、請求項8記載の発明によれば、処理パラメー
タ入力手段が像域毎の画像処理パラメータを入力し、制
御手段がこれらのパラメータに基づいて画像処理手段を
付勢し、画像読取り手段が読取った画像データと領域信
号とから、画像処理選択手段が指定領域内の黒文字領
域、色文字領域、連続階調画像領域、網点画像領域の各
々で各々異なる第1〜4の画像処理の選択信号を発する
ので、指定領域内の黒文字部分と色文字部分と連続階調
画像部分と網点画像部分とで各々指定されたパラメータ
通り像域別に画像処理を施したコピー画像を得ることが
でき、自由度を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明の一実施例を示すもので、第1図はイメ
ージプロセッサ付近の構成の第1例を示すブロック図、
第2図は全体構成を示すシステムブロック図、第3図は
複写機の全体構成を示す概略正面図、第4図はイメージ
プロセッサ付近の構成の第2例を示すブロック図、第5
図はイメージプロセッサ付近の構成の第3例を示すブロ
ック図、第6図はイメージプロセッサ付近の構成の第4
例を示すブロック図、第7図はイメージプロセッサの構
成の第5例を示すブロック図、第8図は各処理回路の共
通概念を示すブロック図、第9図は自動画像領域認識手
段のブロック図、第10図は画像領域指定回路のブロック
図、第11図はその領域レジスタ構成を示すブロック図、
第12図は画像領域指定回路の動作を説明するための説明
図、第13図は色補正回路のブロック図、第14図はその色
補正演算回路のブロック図、第15図は色検知回路のブロ
ック図、第16図はコンソールユニットのサービスモード
画面を示す平面図、第17図は処理を示すデータフロー
図、第18図及び第19図はフローチャート、第20図はログ
カード例を示す平面図、第21図はそのログモードによる
プリントアウト例を示す平面図、第22図は各種プリント
アウト例を示す平面図、第23図ないし第25図は各種コン
ソール画面例を示す平面図、第26図は原稿例を示す平面
図、第27図はそのプリントアウト例を示す平面図であ
る。 1…画像読取り手段、2…画像処理手段、4…画像形成
手段、5…制御手段、6…像域指定手段、処理パラメー
タ入力手段、21…記録媒体、31…自動画像領域認識手
段、32…画像領域指定手段、34…変倍・シフト手段、35
…画像編集手段、36,40…空間フィルタリング手段、37,
39…階調処理手段、38…色処理手段、41…中間調処理手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/387 - 1/393

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原画像を画素に分解して読取る画像読取り
    手段と、画像データを可視像として記録媒体上に形成す
    る画像形成手段とを備えた複写機において、前記画像読
    取り手段が読取った画像データから原画の文字領域と濃
    淡画像領域との少なくとも2領域を分離判定する自動画
    像領域認識手段と、前記画像読取り手段が読取った原画
    データに対して前記自動画像領域認識手段が認識した文
    字領域に対しては第1の画像処理、濃淡画像領域に対し
    ては第2の画像処理との少なくとも2種類の画像処理を
    選択的に施す画像処理手段と、この画像処理手段の第1
    の画像処理内容、又は第2の画像処理内容を決定付ける
    パラメータを入力するための処理パラメータ入力手段
    と、この処理パラメータ入力手段から入力されたパラメ
    ータに応答して画像処理手段の第1の画像処理内容又は
    第2の画像処理内容を選択的に変更付勢する制御手段と
    を設けたことを特徴とする複写機の像域別画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】画像処理手段中に、自動分離された像域毎
    に所望変倍率の画像変倍、所望移動量の像シフトの少な
    くとも一つの画像処理を行う変倍・シフト手段を設け、
    像域毎の変倍率、像移動量の少なくとも一つのパラメー
    タを処理パラメータ入力手段から入力設定するようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の複写機の像域別画像
    処理装置。
  3. 【請求項3】画像処理手段中に、自動分離された像域毎
    に所望ピッチのモザイク化、ミラー画像/非ミラー画像
    化、所望角度の画像斜形化、所望長さ・色・濃度・形態
    の影付け処理、所望線幅・色の輪郭画像化の少なくとも
    一つの画像処理を行う画像編集手段を設け、像域毎のモ
    ザイクピッチ、ミラー選択、斜形化角度、影付けパラメ
    ータ、輪郭化パラメータの少なくとも一つのパラメータ
    を処理パラメータ入力手段から入力設定するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の複写機の像域別画像処
    理装置。
  4. 【請求項4】画像処理手段中に、自動分離された像域毎
    に所望平滑度の平滑化処理、所望鮮鋭度の鮮鋭化処理な
    どの画像処理を行うための任意フィルタリング係数によ
    る空間フィルタリング処理を各色別又は全色共通に施す
    空間フィルタリング手段を設け、像域毎のフィルタリン
    グパラメータを処理パラメータ入力手段から入力設定す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の複写機の
    像域別画像処理装置。
  5. 【請求項5】画像処理手段中に、自動分離された像域毎
    に空白化、任意色のペイント、コントラスト変換、濃度
    変換、階調反転、階調部分反転、階調省略の少なくとも
    一つの画像処理を各色別又は全色共通に施す階調処理手
    段を設け、像域毎の空白化選択、ペイント色とその濃
    度、コントラスト、濃度、階調反転選択、階調部分反転
    選択、階調省略選択とその階調数の少なくとも一つのパ
    ラメータを処理パラメータ入力手段から入力設定するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の複写機の像域
    別画像処理装置。
  6. 【請求項6】画像処理手段中に、自動分離された像域毎
    に所望補正係数の色補正処理、任意量の下色除去、K版
    加刷処理、濃度変換、空白化、任意色のペイント、任意
    色の色変換、任意色の単色画像化、任意色のアンダカラ
    ー付与の少なくとも一つの処理を行う色処理手段を設
    け、像域毎の色補正の種類、下色除去の種類と程度、濃
    度、空白化選択、ペイント色あいと濃度、色変換の元の
    色と変換後の色、単色化の色あいと濃度、アンダカラー
    の色あいと濃度の少なくとも一つのパラメータを処理パ
    ラメータ入力手段から入力設定するようにしたことを特
    徴とする請求項1記載の複写機の像域別画像処理装置。
  7. 【請求項7】画像処理手段中に、自動分離された像域毎
    に所望疑似中間調表現のための網点形状処理、網点の大
    きさ、網点の方向などの中間調処理を各色別又は全色共
    通に施す中間調処理手段を設け、像域毎の中間調処理パ
    ラメータを処理パラメータ入力手段から入力設定するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の複写機の像域
    別画像処理装置。
  8. 【請求項8】自動画像領域認識手段が、原画の文字領域
    では黒文字と色文字とで異なる信号を出力し、原画の濃
    淡画像部分では連続階調画像と中間調画像とで異なる信
    号を出力し、画像処理手段により黒文字と色文字と連続
    階調画像と中間調画像とで各々異なる画像処理を施し、
    各々の処理パラメータ中の少なくとも一つのパラメータ
    処理パラメータ入力手段から入力設定するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の複写機の像域別画像処理
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7751761B2 (en) 2005-12-13 2010-07-06 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming apparatus
US7881526B2 (en) 2005-12-17 2011-02-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Image processing performing color conversion on an input image
US8311367B2 (en) 2006-09-14 2012-11-13 Fujitsu Limited Image processing device

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