JPH0639729B2 - 高撚セツト性、高シボ立て性ポリエステル繊維 - Google Patents

高撚セツト性、高シボ立て性ポリエステル繊維

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JPH0639729B2 JP58198076A JP19807683A JPH0639729B2 JP H0639729 B2 JPH0639729 B2 JP H0639729B2 JP 58198076 A JP58198076 A JP 58198076A JP 19807683 A JP19807683 A JP 19807683A JP H0639729 B2 JPH0639729 B2 JP H0639729B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高撚セット性、高シボ立て性を有するポリエス
テル繊維に関する。ポリエステル強撚織編物を製造する
場合、織編工程あるいは、その準備工程等における糸の
取扱いを容易にするため強撚糸条は、高温の熱で撚固定
(撚止めセット)されるのが普通である。しかしながら
かかる高温での一時的熱固定処理によって撚止めセット
すると、高温熱処理による繊維の微細構造変化にともな
いシボ発現に必要となる歪が緩和し、シボ発現性が低下
して、満足のいく高品質のシボ織編物を得るのが困難で
あった。特にポリエステル強撚糸を生産性の高いウォー
タージェットルーム(WJL)で製織する場合、一般の有
杼織機での製織に比べ更に高度の撚固定が必要なため、
その分だけ更に高温で撚止めセットをすることになる。
かかる高温での撚止めセットにより、シボ発現に必要な
残留歪の緩和も著しくなり、目的とするシボ立て性は満
足に得られないのが現状である。この問題を解決する1
つとして低温で高度のセット性を有するポリエステルフ
イラメント糸が、特開昭57−193537号公報に例示される
が、該例示の場合は、全量の20〜90wt%のポリエチ
レンテレフタレートとポリトリメチレンテレフタレート
又はポリテトラメチレンテレフタレートの共重合又は共
重合およびブレンドされてなるポリエステルフイラメン
ト糸が開示されており、ここでポリエチレンテレフタレ
ートの量が90wt%を超えると低温セット性が失われて
しまう欠点を有し、さらに優れたセット性及びシボ立て
性の両方を同時に満足するといった面ではまだ不充分な
ものであった。
本発明者らは上記欠点を解決するべく鋭意研究の結果、
ポリエステル繊維に特定の微細構造を形成せしめること
により、高撚セット、高シボ立て性を付与できることを
知見して遂に本発明に到達した。即ち、本発明はポリエ
ステルを溶融紡糸するに際し、紡出糸条が結晶化発現し
た高配向未延伸糸となるように引取り、次いで得られた
結晶化未延伸糸を破断伸度の90%以上の延伸倍率で延
伸し、次いで高温で8%以上のリラックス熱処理をする
ことにより得られる繊維であり、繰り返し単位の90モ
ル%以上がエチレンテレフタレートからなり、広角X線
回折より求められる100面の見掛けの結晶サイズが50
Å以上、力学的損失正接(Tanδ)のピーク温度(T
α)が140℃以下であってS−S曲線に変曲点(2次降
伏点)を有することを特徴とする高撚セット性、高シボ
立て性ポリエステル繊維である。
本発明のポリエステル繊維は、次の4要件よりなるもの
である。
繰り返し単位の90モル%以上がエチレンテレフタレ
ートよりなるポリエステル繊維であること、広角X線
回折より求められる100面の見掛けの結晶サイズが50
Å以上であること、力学点損失正接(Tanδ)のピー
ク温度(Tα)が140℃以下であること、S−S曲
線に変曲点(2次降伏点)を有すること。
本発明によれば前記する4要件が同時に満たされること
により、該ポリエステル繊維は強撚糸とした場合、従来
の技術においては達成することが困難とされていた低温
での高撚セット性が達成され、更に極めて優れたシボ立
て性を有するため、強撚織編物の連続シボ立て処理をも
可能となった。
本発明の繊維が低温で優れた高撚セット性及び高シボ立
て性を有する理由については、いまだ正確に解明されて
いないが、本発明者らの推測によれば、その理由として
次のことが考えられる。即ち、本発明繊維が有する特異
な微細構造に起因し、より完全で大きな結晶とよりラン
ダムな非晶が直列的に連らなった構造により、撚付与
時、シリーズ配列した非晶部が変形し、撚セットにより
変形した非晶部が一時点にセットされ、シボ発現処理に
より、一次セットが開放され、結晶組織に蓄えられた歪
エネルギーか開放され、良好なシボ立て性を示すものと
考えられる。
本発明の繊維が有する特異な微細構造を得るためには、
繊維は、繰り返し単位の90モル%以上、好ましくは9
6モル%以上がエチレンテレフタレートからなることが
肝要である。
本発明のポリエステル繊維は、前記条件を満足するポリ
エステルであれば何でも良く、ホモポリエステルおよび
/またはコポリエステルであっても良い。もちろん他の
繊維がブレンドされていても良い。ここで繰り返し単位
のエチレンテレフタレートが90モル%未満となる場合
にあっては本発明繊維の特異な微細構造が形成されず、
力学的特性が低下するといった欠点を生じ好ましくな
い。
本発明繊維は広角X線回折より得られる100面の見掛け
の結晶サイズが50Å以上、好ましくは55Å以上でか
つ、力学的損失正接のピーク温度(Tα)が140℃以下
とする必要がある。すなわち、繊維の微細構造を巨大な
結晶と低温での分子運動性が良好なランダム非晶の直列
構造とすることで始めて、高ヨリセット性と高シボ立て
性を兼備できる。ここで100面の見掛けの結晶サイズが
50Åより小さいと、結晶により拘束される歪が小さく
なり、シボ立て性が低下して好ましくない。
第1図は実施例1で得られた本発明の繊維(A)、比較例
1で得られた繊維(C)及び比較例2で得られた繊維(B)の
力学的損失正接(Tanδ)−温度(T)曲線を示す。
本発明で用いる力学的損失正接のピーク温度とは、第1
図に示す如く、力学的損失正接(Tanδ)−温度(T)曲
線に現われる非晶鎖の吸収ピークの温度を言う。
本発明繊維は力学的損失正接のピーク温度が140℃以
下、好ましくは135℃以下であることが必要であり、こ
こで力学的損失正接のピーク温度が140℃を超える場合
にあっては、低温下において、非晶部の分子運動性が低
下するためか非晶の変形が不充分となり、撚セット性が
低下し、更にシボ発現処理時、蓄えられた歪エネルギー
がシボ発現に寄与しないのでシボ発現性も低下する。
本発明繊維は、特異な微細構造を有するために、S−S
曲線(荷重−伸長曲線)に変曲点(2次降伏点)を有す
る。すなわち、本発明の繊維は、高速紡糸によって得ら
れる結晶と非晶が並列に配列された構造とは異なり、結
晶と非晶が直列に配列された構造を有することになる。
ここで2次降伏点を有しない繊維は撚セット性がきわめ
て不良となるので好ましくない。
第2図は単繊維引張試験でのS−S曲線(荷重−伸長曲
線)を示すグラフである。第2図中、曲線Dは変曲点が
存在する例(本発明例)、曲線Eは変曲点が存在しない
例(比較例)である。
本発明の繊維は、前記する4要件に加えて比重を1.390
以上、好ましくは1.400以上、かつ、160℃乾熱下の
収縮率(SHD160)を2%以下とすることによって、極め
てシボ立て性が向上することも判明している。
更に本発明の繊維は、熱収縮応力−温度曲線における熱
収縮応力のピークが50℃〜140℃の温度範囲に現われ
ず、更に好ましくは200℃以上で応力ピークを示すもの
は撚セット性、シボ立て性が同時に向上することも判明
している。
本発明の繊維は例えば次の方法によって製造される。通
常のポリエステル例えば固有粘度0.65(フエノール/テ
トラクロルエタン=6/4の混合溶媒中30℃で測定)
のポリエステルを常法により溶融紡糸するに際し紡出糸
条が配向結晶化する引取速度で引き取る。この時配向結
晶化を判断する簡易メジャーである乾熱160℃の収縮率
(SHD160)が5%以下、好ましくは4%以下の未延
伸糸とする。得られた未延伸糸は、大きな結晶が配向し
ているが、非晶と結晶が並列した構造のため、このまま
では撚セット性はきわめて悪い。ここで撚セット性を良
好にするには、並列構造を破壊する必要がある。このた
め、引き続いて行なう延伸は高倍率、例えば破断延伸倍
率の90%以上で延伸し、構造を破壊する。このときの
延伸温度は例えば、加熱ローラー75℃、加熱プレート
120℃と通常の条件で行う。
次いで高温で充分熱収縮させつつ、巨大な結晶を生長さ
せ直列構造を完成する。このときのリラックス率は8%
以上好ましくは10%以上とする。又、延伸後の熱処理
温度は、200℃以上好ましくは、220℃以上で、0.03秒以
上、好ましくは0.05秒以上加熱させる。このようにして
得られた巨大な結晶とよりランダムな非晶が連らなった
微細構造を有する繊維は高撚セット性かつ高シボ立て性
を有する。
かくして得られた繊維に例えば2500T/mの撚を付与
し、90℃×20分スチームで撚セットしたときの残留
トルクは、15T/10cm以下となる。次いで沸水で処
理したとき発現する残留トルクは、85T/10cm以上
となる。このような高撚セット性、高シボ立て性を有す
る繊維は、S、Z撚を付与の後、セットされて一越又は
三越に横打ち込みした平織物とし、シボ立てすることに
より該織物は絹織物ちりめん以上の良好なシボが得られ
る。又、3本撚としたものを二越としたものは、良好な
鬼シボが得られる。
本発明繊維は強撚糸とした場合、従来極めて困難とされ
ていたウォータージェットルーム(WJL)での製織が可能
となり、更に極めて優れたシボ立て性を有するため、強
撚織編物の連続シボ立て処理も可能である。又、従来知
られている共重合体又は、第3成分を10%以上ブレン
ドしたものにくらべ製糸性及び力学特性も優れたものと
なり、製造コストを大巾に低減することができ、シルク
のもつ弾発性と風合も得られる。
本発明に用いた物性の定義及び測定方法は以下による。
<100面の見掛けの結晶サイズ> 本発明にいう繊維の100面の見掛けの結晶サイズとは、
広角X線回折図における赤道回折曲線の回折強度の半価
巾よりSherrerの式を用いて算出〔詳細は丸善株式会社
発行「X線結晶学」(仁田勇監修)参照〕した結晶サイ
ズである。Sherrerの式とは、次式で表わされる。
<力学的損失正接(Tanδ)の測定法> 東洋ボールドウイン社製バイブロンDDVIIBを使用
し、試料長40mmデニール1500dとし、昇温速度1℃/
分で20℃から240℃まで測定して、損失正接(Tanδ)
が最大となる温度(Tα)を求める。
<単糸デニールの測定法> JIS−L1013(1981)に従って測定 <強度及び伸度の測定法> JIS−L1013(1981)に従って測定 <初期引張抵抗度> JIS−L1013(1981)に従って測定 <比 重> n−ヘプタンと四塩化炭素よりなる密度勾配管を作成
し、30℃±0.1℃に調温された密度勾配管中に十分
に脱泡した試料を入れ、5時間放置後の密度勾配管中の
試料位置を、密度勾配管の目盛りで読みとった値を、標
準ガラスフロートによる密度勾配管目盛〜比重キヤリブ
レーショングラフから比重値に換算し、n=4で測定。
比重値は原則として小数点以下4桁まで読む。
<160℃乾熱下の収縮率の測定法> JIS−L1013(1981)に従って測定 <熱収縮応力のピーク温度> 熱収縮応力の測定は、歪計(東洋ボールドウイン社製T
−I−550−360型)、増巾器(東洋ボールドウイン社製
PRE−AMPLIFIERSS−RP型)、X−Y・レコーダー(横河
電気製TYPE−PRO−11A型)、温度コントローラー真
空理工社製(AGNE・HPC−1500及びAGNESCR−BOX)を
用い、試料長5cm、20℃/分の昇温速度、20℃まで
の初荷重0.05g/デニール、にて溶断温度まで測定し、
収縮応力が最大となる点の温度を求める。
<撚セット後解撚トルク(TQ1)> 撚止めセット後の強撚糸を長さ20cm採取し、中央部に
5mg/dの荷重を加えた後、両端を合わせて発生する2
重撚数(T/10cm) <沸水発現解撚トルク(TQ2)> 撚止めセット後の強撚糸を長さ20cm採取し、中央部に
5mg/dの荷重を加えた後、両端を合わせて、沸水中に
30分浸漬した後、次いで乾燥60℃で30分乾燥後、
このときに発生する2重撚数(T/10cm) 次に実施例に基づき本発明について説明する。
実施例1 固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレートを285℃に
て孔径0.228mmのオリフィス、24孔を有するノズルよ
り単孔吐出量1.33g/分で吐出し、引取速度5000m/分
にて未延伸糸を得た。得られた未延伸糸のデニールは6
0デニール、複屈折度(△n)は0.098、SHD160は5%
であった。この未延伸糸を加熱ローラー80℃加熱プレ
ート150℃にて1.4倍に延伸し、次いで加熱ローラー1
90℃加熱プレート240℃でリラックス率16%にて0.05
秒間熱処理して延伸糸を得た。得られた延伸糸の特性を
第1表に示す。次いで得られた延伸糸の撚セット性及び
シボ発現性の評価をTQ1、TQ2で行った。この結果を第1
表に併記する。なお撚付与はイタリー撚糸機にてS撚25
00T/mの撚付与を行い蒸熱真空セッターを用いて、9
0℃のスチームで20分間撚止めセットした。
更に本発明延伸糸をS、Z撚で2500T/mの撚を付与後
撚止めセット(90℃で20分間)をスチームで行い、
これによって得られた強撚糸を緯糸とし、経糸には市販
のポリエステル糸(50デニール/24フイラメント)
を用いプリンスWJL LW−33(回転数300rpm)に
より、一越及び三越で製織した。得られた布帛を精練し
た後、ロータリーワッシャーにて20分間沸熱処理し、
シボ立てを行って幅出しセットした。得られた布帛は絹
織物の一越及び三越ちりめんと同等のシボ及び風合を有
した布帛であった。
製織性、シボ立て性の評価結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同一紡糸条件で得た未延伸糸を、加熱プレー
ト温度を210℃とした他は実施例1と同一延伸、熱処理
条件で延伸、熱処理をした。得られた延伸糸の特性を第
1表に示す。次いで得られた延伸糸の撚セット性及びシ
ボ発現性の評価を(TQ1)、(TQ2)で行なった。この結
果を第1表に併記する。なお、該延伸糸は実施例1と同
一条件で撚付与、撚セットを行ない、更に実施例1と同
一条件で製織した後、シボ立て、幅出しを行ない実施例
1と同様な製織性、シボ立て性の評価をした。結果を第
1表に示す。
本発明繊維は良好な撚セット性及びシボ立て性を示すこ
とが判る。
比較例1 実施例1と同一の紡糸条件で得た未延伸糸を、実施例1
と同一の延伸条件で1段目延伸を行ない、次いでリラッ
クス熱処理することなく延伸糸を得た。得られた延伸糸
の特性を第1表に示す。次いで得られた延伸糸の撚セッ
ト性及びシボ発現性の評価を(TQ1)、(TQ2)で行なっ
た。この結果を第1表に併記する。なお、該延伸糸は実
施例1と同一条件で撚付与、撚セットを行ない、更に実
施例1と同一条件で製織した後、シボ立て、幅出しを行
ない実施例1と同様な製織性、シボ立て性の評価をし
た。結果を第1表に示す。本発明の範囲を外れる本例は
シボ立て性が劣る。
比較例2 実施例1と同一の紡糸条件で得た未延伸糸を、実施例1
と同一の延伸条件で1段目延伸を行ない、次いで加熱ロ
ーラー190℃、加熱プレート240℃でリラックス率6%に
て、0.08秒間熱処理して延伸糸を得た。得られた延伸糸
の特性を第1表に示す。次いで得られた延伸糸の撚セッ
ト性及びシボ発現性の評価を(TQ1)、(TQ2)で行なっ
た。この結果を第1表に併記する。なお、該延伸糸は実
施例1と同一条件で撚付与、撚セットを行ない、更に実
施例1と同一条件で製織した後、シボ立て、幅出しを行
ない実施例1と同様な製織性、シボ立て性の評価をし
た。結果を第1表に示す。本発明の範囲を外れる本例は
シボ立て性が劣る。
比較例3 固有粘度1.05のポリエチレンテレフタレートを300℃に
て孔径0.228mmのオリフイス24孔を有するノズルより
単孔吐出量1.25g/分で吐出し、引取速度3000m/分に
て未延伸糸を得た。得られた未延伸糸のデニールは90
デニール、複屈折度(△n)は0.052、SHD160は12%で
あった。この未延伸糸を加熱ローラ80℃、加熱プレー
ト150℃にて1.95倍に延伸し、次いで加熱ローラー19
0℃、加熱プレート240℃でリラックス率16%にて0.05
秒間熱処理して延伸糸を得た。得られた延伸糸の特性を
第1表に示す。次いで得られた延伸糸の撚セット性及び
シボ発現性の評価を(TQ1)、(TQ2)で行なった。この
結果を第1表に併記する。なお、該延伸糸は実施例1と
同一条件で撚付与、撚セットを行ない、更に実施例1と
同一条件で製織した後、シボ立て、幅出しを行ない実施
例1と同様な製織性、シボ立て性の評価をした。結果を
第1表に示す。本発明の範囲を外れる本例な撚セットが
不充分で製織性が極めて良くなかった。
比較例4 固有粘度0.64のポリエチレテレフタレートを280
℃にて単孔吐出量0.57g/分で48孔を有するノズ
ルより吐出し、引取速度3400m/分で引取った。得
られた未延伸糸を200℃のヒート・プレートを用いて
定長熱処理し、次いで200℃で−900m/分の速度
で2%のリラックス熱処理を行なった。得られた延伸糸
の特性および撚セット性、シボ立て性の評価結果を第1
表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた本発明の繊維(A)、比較例
1で得られた繊維(C)及び比較例2で得られた繊維(B)
の力学的損失正接(Tanδ)−温度(T)曲線を示す。第
2図は本発明例の繊維(D)と比較例繊維(E)の単繊維引
張試験でのS−S曲線(荷重−伸長曲線)を示すグラフ
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステルを溶融紡糸するに際し、紡出
    糸条が結晶化発現した高配向未延伸糸となるように引取
    り、次いで得られた結晶化未延伸糸を破断伸度の90%
    以上の延伸倍率で延伸し、次いで高温で8%以上のリラ
    ックス熱処理をすることにより得られる繊維であり、繰
    り返し単位の90モル%以上がエチレンテレフタレート
    からなり、広角X線回折より求められる100面の見掛
    けの結晶サイズが50Å以上、力学的損失正接(Tan
    δ)のピーク温度(Tα)が140℃以下であってS−
    S曲線に変曲点(2次降伏点)を有することを特徴とす
    る高撚セット性、高シボ立て性ポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】比重が1.390以上、160℃乾熱下の
    収縮率(SHD160)が2%以下である特許請求の範囲
    第1項記載の高撚セット性、高シボ立て性ポリエステル
    繊維。
  3. 【請求項3】熱収縮応力−温度曲線における熱収縮応力
    のピークが50℃〜140℃の温度範囲に現われない特
    許請求の範囲第1項乃至第2項のいずれかに記載の高撚
    セット性、高シボ立て性ポリエステル繊維。
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