JPH0639575B2 - チタニルフタロシアニン結晶の製造法 - Google Patents
チタニルフタロシアニン結晶の製造法Info
- Publication number
- JPH0639575B2 JPH0639575B2 JP61163330A JP16333086A JPH0639575B2 JP H0639575 B2 JPH0639575 B2 JP H0639575B2 JP 61163330 A JP61163330 A JP 61163330A JP 16333086 A JP16333086 A JP 16333086A JP H0639575 B2 JPH0639575 B2 JP H0639575B2
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- JP
- Japan
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- titanyl phthalocyanine
- type
- present
- phthalocyanine crystal
- producing
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は顔料として有用なチタニルフタロシアニンの新
規な製造法に関する。
規な製造法に関する。
「従来の技術」 チタニルフタロシアニンに、製造条件により少なくとも
準安定なα型と安定なβ型の2種の結晶型が存在するこ
とはPB85172等によつて知られている。これらの
チタニルフタロシアニンの結晶型は機械的ひずみ、有機
溶剤及び熱の影響下に、相互に結晶型が転移することも
知られている。例えばα型チタニルフタロシアニンはジ
クロルベンセン等の芳香族溶剤の接触によつて常温にお
いてもβ型に転移することは一般によく知られている。
準安定なα型と安定なβ型の2種の結晶型が存在するこ
とはPB85172等によつて知られている。これらの
チタニルフタロシアニンの結晶型は機械的ひずみ、有機
溶剤及び熱の影響下に、相互に結晶型が転移することも
知られている。例えばα型チタニルフタロシアニンはジ
クロルベンセン等の芳香族溶剤の接触によつて常温にお
いてもβ型に転移することは一般によく知られている。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明は従来知られていなかつた新規な結晶型を有する
チタニルフタロシアニン及びその製造法の提供しようと
するものであり、本発明にかかるチタニルフタロシアニ
ンは従来のものと同様に顔料として有用であるのみなら
ず、結晶転移を利用する光ディスク用など記録材料への
応用が期待されるものである。
チタニルフタロシアニン及びその製造法の提供しようと
するものであり、本発明にかかるチタニルフタロシアニ
ンは従来のものと同様に顔料として有用であるのみなら
ず、結晶転移を利用する光ディスク用など記録材料への
応用が期待されるものである。
「問題点を解決するための手段」 本発明は酸ペースト法によつて得られたα型チタニルフ
タロシアニンの水性懸濁液に塩素化ベンゼン溶剤を添加
し、50〜100℃で1〜5時間加熱処理することを特
徴とするCukα線(λ=1.542Å)を用いたX線回
折図において、回折角2θが27.3度に強い線を示すチ
タニルフタロシアニン結晶の製造法である。
タロシアニンの水性懸濁液に塩素化ベンゼン溶剤を添加
し、50〜100℃で1〜5時間加熱処理することを特
徴とするCukα線(λ=1.542Å)を用いたX線回
折図において、回折角2θが27.3度に強い線を示すチ
タニルフタロシアニン結晶の製造法である。
本発明にいう懸濁液はα型チタニルフタロシアニン顔料
の分散可能な範囲であればよく、好ましくは顔料分2〜
50wt%である。塩素化ベンゼン溶剤としてはモノクロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン等
があげられる。この塩素化ベンゼン溶剤は懸濁液の水に
対して50wt%以下、好ましくは5〜10wt%である。又
場合によつては懸濁液に界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤はカチオン系、ノニオン系、アニオン系のい
ずれでもよくその添加量はチタニルフタロシアニンの1
0wt%以下、好ましくは5〜1wt%である。
の分散可能な範囲であればよく、好ましくは顔料分2〜
50wt%である。塩素化ベンゼン溶剤としてはモノクロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン等
があげられる。この塩素化ベンゼン溶剤は懸濁液の水に
対して50wt%以下、好ましくは5〜10wt%である。又
場合によつては懸濁液に界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤はカチオン系、ノニオン系、アニオン系のい
ずれでもよくその添加量はチタニルフタロシアニンの1
0wt%以下、好ましくは5〜1wt%である。
本発明を行う際の反応条件の加熱処理温度は50〜10
0℃であり、加熱処理時間は1〜5時間あれば充分であ
る。
0℃であり、加熱処理時間は1〜5時間あれば充分であ
る。
「作用」 本発明方法によればα型チタニルフタロシアニンはβ型
に転移することなく添付のX線回折図(使用機器:理学
電機(株)製ミニフレックス、Cukα線(λ=1.54
2Å))1にみられるように、回折図2θが27.3度に
強い線を示すものである。X線回折図2及び3は夫々α
型、β型のチタニルフタロシアニンのものである。また
本発明のチタニルフタロシアニン結晶はα型及びβ型と
は異なつた挙動を示すものである。例えばジクロルメタ
ン、シクロヘキサノン等の有機溶剤に接触させた場合α
型及びβ型は結晶転移を起さないが、本発明にかかるも
のはβ型に転移するものである。従つて本発明にかかる
チタニルフタロシアニンは不安定な結晶型と推定され
る。
に転移することなく添付のX線回折図(使用機器:理学
電機(株)製ミニフレックス、Cukα線(λ=1.54
2Å))1にみられるように、回折図2θが27.3度に
強い線を示すものである。X線回折図2及び3は夫々α
型、β型のチタニルフタロシアニンのものである。また
本発明のチタニルフタロシアニン結晶はα型及びβ型と
は異なつた挙動を示すものである。例えばジクロルメタ
ン、シクロヘキサノン等の有機溶剤に接触させた場合α
型及びβ型は結晶転移を起さないが、本発明にかかるも
のはβ型に転移するものである。従つて本発明にかかる
チタニルフタロシアニンは不安定な結晶型と推定され
る。
「実施例」 実施例にて本発明を詳細に説明するが、これらの例は本
発明を限定するものではない。実施例中「部」は重量部
である。
発明を限定するものではない。実施例中「部」は重量部
である。
実施例1 通常の酸ペースト法によつて得られた含水α型チタニル
フタロシアニンペースト(顔料分20wt%)10部を水
20部中に懸濁し、ジクロルベンゼン2部を添加し50
〜60℃にて1時間熱処理し続いて過、メタノール洗
浄、水洗し乾燥した。こうして得られたチタニルフタロ
シアニンはX線回折図より本処理によりα型からβ型に
転移はなく回折角2θが27.3度に強い線を示す、チタ
ニルフタロシアニンである。
フタロシアニンペースト(顔料分20wt%)10部を水
20部中に懸濁し、ジクロルベンゼン2部を添加し50
〜60℃にて1時間熱処理し続いて過、メタノール洗
浄、水洗し乾燥した。こうして得られたチタニルフタロ
シアニンはX線回折図より本処理によりα型からβ型に
転移はなく回折角2θが27.3度に強い線を示す、チタ
ニルフタロシアニンである。
実施例2 実施例1に更にノニオン系界面活性剤0.1部を添加し、
他は全く同様の処理を行つた。こうして得られたチタニ
ルフタロシアニンは実施例1と同様回折角2θが27.3
度に強い線を示すチタニルフタロシアニンである。
他は全く同様の処理を行つた。こうして得られたチタニ
ルフタロシアニンは実施例1と同様回折角2θが27.3
度に強い線を示すチタニルフタロシアニンである。
「発明の効果」 本発明は顔料としても有用であり結晶転移性を有するこ
とから新規な用途が期待されるチタニルフタロシアニン
を、簡単な方法で提供できるという効果を示すものであ
る。
とから新規な用途が期待されるチタニルフタロシアニン
を、簡単な方法で提供できるという効果を示すものであ
る。
第1図はX線回折図であり、図中の1は本発明にかかる
チタニルフタロシアニン結晶の、2及び3は夫々公知の
α型及びβ型のチタニルフタロシアニン結晶の図であ
る。
チタニルフタロシアニン結晶の、2及び3は夫々公知の
α型及びβ型のチタニルフタロシアニン結晶の図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】酸ペースト法によつて得られたα型チタニ
ルフタロシアニンの水性懸濁液に塩素化ベンゼン溶剤を
添加し、50〜100℃で1〜5時間加熱処理すること
を特徴とするCukα線(λ=1.542Å)を用いたX
線回折図において、回折角2θが27.3度に強い線を示
すチタニルフタロシアニン結晶の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61163330A JPH0639575B2 (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | チタニルフタロシアニン結晶の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61163330A JPH0639575B2 (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | チタニルフタロシアニン結晶の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6320365A JPS6320365A (ja) | 1988-01-28 |
JPH0639575B2 true JPH0639575B2 (ja) | 1994-05-25 |
Family
ID=15771804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61163330A Expired - Lifetime JPH0639575B2 (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | チタニルフタロシアニン結晶の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0639575B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6291120B1 (en) | 1999-05-14 | 2001-09-18 | Sharp Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photoreceptor and coating composition for charge generating layer |
Families Citing this family (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5183886A (en) * | 1989-05-22 | 1993-02-02 | Mitsubishi Kasei Corporation | Process for preparation of crystalline oxytitanium phthalocyanine showing A,B or C form |
US5272264A (en) * | 1989-05-22 | 1993-12-21 | Mitsubishi Kasei Corporation | Process for preparation of crystalline oxytitanium phthalocyanine |
JPH0655908B2 (ja) * | 1989-10-19 | 1994-07-27 | キヤノン株式会社 | オキシチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法 |
JPH07103322B2 (ja) * | 1990-03-20 | 1995-11-08 | 富士ゼロックス株式会社 | チタニルフタロシアニン結晶の製造方法 |
JP2584682B2 (ja) * | 1990-03-20 | 1997-02-26 | 富士ゼロックス株式会社 | チタニルフタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体 |
US5166339A (en) * | 1990-06-04 | 1992-11-24 | Xerox Corporation | Processes for the preparation of titanium phthalocyanines |
US5153094A (en) * | 1990-06-14 | 1992-10-06 | Xerox Corporation | Processes for the preparation of photogenerating pigments |
JPH0463476A (ja) * | 1990-07-03 | 1992-02-28 | Mitsubishi Kasei Corp | 画像読み取り素子 |
US5290928A (en) * | 1990-11-22 | 1994-03-01 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Process for preparing oxytitanium phthalocyanine hydrate crystal |
JP2548051B2 (ja) * | 1991-05-22 | 1996-10-30 | 日東化学工業株式会社 | アクリルアミド水溶液の安定化法 |
US5182382A (en) * | 1991-05-28 | 1993-01-26 | Xerox Corporation | Processes for the preparation of titaniumphthalocyanine type x |
JP3569422B2 (ja) * | 1996-12-26 | 2004-09-22 | シャープ株式会社 | 結晶型オキソチタニルフタロシアニン及びそれを用いた電子写真感光体並びに画像形成方法 |
US6225015B1 (en) | 1998-06-04 | 2001-05-01 | Mitsubishi Paper Mills Ltd. | Oxytitanium phthalocyanine process for the production thereof and electrophotographic photoreceptor to which the oxytitanium phthalocyanine is applied |
DE69928896T2 (de) | 1998-10-28 | 2006-08-24 | Sharp K.K. | Elektrophotographischer Photorezeptor, der kristallines Oxotitanylphthalocyanin enthält |
JP2000206710A (ja) | 1999-01-08 | 2000-07-28 | Sharp Corp | 電子写真感光体及び電子写真画像形成法 |
JP2007233351A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-09-13 | Yamanashi Electronics Co Ltd | 電子写真感光体及び電子写真装置 |
WO2007108488A1 (ja) | 2006-03-20 | 2007-09-27 | Mitsubishi Chemical Corporation | フタロシアニン結晶、並びにそれを用いた電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6267094A (ja) * | 1985-09-18 | 1987-03-26 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 結晶型オキシチタニウムフタロシアニンおよび電子写真用感光体 |
-
1986
- 1986-07-11 JP JP61163330A patent/JPH0639575B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6291120B1 (en) | 1999-05-14 | 2001-09-18 | Sharp Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photoreceptor and coating composition for charge generating layer |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6320365A (ja) | 1988-01-28 |
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