JPH0639360B2 - 6h型および4h型炭化珪素単結晶の成長方法 - Google Patents

6h型および4h型炭化珪素単結晶の成長方法

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JPH0639360B2 JP11116390A JP11116390A JPH0639360B2 JP H0639360 B2 JPH0639360 B2 JP H0639360B2 JP 11116390 A JP11116390 A JP 11116390A JP 11116390 A JP11116390 A JP 11116390A JP H0639360 B2 JPH0639360 B2 JP H0639360B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は6H型(Hは結晶型が六方形であることを示
し、6は原子積層が6層で一周期である結晶構造を示
す。)および4H型(Hは結晶形が六方形であることを
示し、4は元素積層が4層で一周期である結晶構造を示
す。)炭化珪素単結晶の成長方法に関するものである。
詳しく述べると本発明は、青色発光ダイオードや紫色発
光ダイオード等の応用面に有用な6H型および4H型炭
化珪素単結晶を成長させる方法に関するものである。
(従来の技術) 炭化珪素(SiC)単結晶は物理的、化学的に安定で、
しかも高温、放射線に耐える素材であるため、耐環境性
半導体素子材料として注目されている。また、炭化珪素
結晶には多くの結晶構造があるが、なかでも6H型炭化
珪素単結晶はエネルギーギャップが3.0evと大きく青
色発光ダイオード等の材料として供されている。一方、
4H型炭化珪素単結晶は6H型単結晶よりもさらにエネ
ルギーギャップが大きく紫色発光ダイオードの材料とし
て注目されつつある。これら炭化珪素の塊状単結晶成長
には主に昇華再結晶法が採用されている。
ジャーナル オブ クリスタル グロウス 43(1978)20
9〜212ページ[Journal of Crystal Growth 43(1978)209
-212]には、炭化珪素種結晶として(0001)面を使
用し、種結晶の温度を1800℃〜2600℃とし温度
勾配を30℃/cmとし成長速度を1.6〜2mm/hとし
て昇華再結晶法により6H型炭化珪素単結晶を成長させ
る方法が述べてあり、また、得られる炭化珪素単結晶の
殆どが6H型単結晶であること以外に、15R型(Rは
結晶形が菱面体形であることを示し、15は原子積層が
15層で一周期である結晶構造を示す。)と4H型の単
結晶ができることが述べてある。しかし、この成長条件
では、所望の結晶構造を持つ炭化珪素単結晶を効率良く
得る目的には不十分である。
アイイーイーイー トランスアクションズ オン エレ
クトロン デバイシズ、ボリュウム.イーディー30、
ナンバー4、エプリル1983、277〜281ページ[IEEE TRAN
SACTIONS ON ELECTRON DEVICES,VOL.ED-30,NO.4,APRIL
1983,P277〜281]には、種結晶に6H型炭化珪素単結晶
の(0001)面を使用し種結晶の温度を2200℃に
し種結晶付近の温度勾配を15℃/cmにし雰囲気圧力を
2mbarとし成長速度を4mm/hとして6H型炭化珪素単
結晶を成長させる方法が示されており、さらに、成長で
きる単結晶の結晶構造は種結晶の結晶構造に強く依存す
ることが示されている。しかし、この従来法では結晶成
長速度が大きく柱状の多結晶になりやすく、品質の良い
単結晶を得るには問題がある。さらに、6H型および4
H型単結晶を作り分ける具体的な成長方法は提示されて
いない。
また、特開昭62−66,000号公報には種結晶の温
度を2200℃〜2400℃にし種結晶付近の温度勾配
を5〜20℃/cmにし、雰囲気圧力を1〜10Torrにし
結晶成長速度を1〜2mm/hにして結晶成長を行い6H
型炭化珪素単結晶を得る方法を開示されている。たしか
に、この従来法を用いれば6H型炭化珪素単結晶はでき
るが、品質の良い6H型および4H型炭化珪素単結晶を
効率良く作り分けるにはまだ問題が残る。
(発明が解決しようとする課題) 上記の如く、従来技術では6H型および4H型の炭化珪
素単結晶を効率良く作り分けるにまだ問題があるため、
本発明は、これらの課題を解決し6H型と4H型の所望
の結晶構造を持つ炭化珪素単結晶を効率良く製造するた
めの炭化珪素単結晶成長方法を提供することを目的とす
るものである。
(課題を解決するための手段) 上記の目的は、黒鉛製の坩堝内において炭化珪素原料粉
末を不活性気体雰囲気中で昇華させ、原料よりやや低温
になっている炭化珪素基板(種結晶)上に炭化珪素単結
晶を成長させる昇華再結晶法において、種結晶として6
H型炭化珪素単結晶の(0001)面の炭素面を使用し
この種結晶の温度を2300℃〜2400℃とするとと
もに、前記種結晶と前記原材料との間の温度勾配を10
〜40℃/cmとし、結晶成長速度を0.3〜1.2mm/
hとすることを特徴とする6H型炭化珪素単結晶成長方
法と、種結晶として6H型炭化珪素単結晶の(000
1)面の炭素面を使用しこの種結晶の温度を2150℃
〜2250℃とするとともに、前記種結晶と前記原材料
との間の温度勾配を40〜70℃/cmとし、結晶成長速
度を0.3〜1.2mm/hとすることを特徴とする4H
型炭化珪素単結晶成長方法とによって達成される。
(作用) 本発明の炭化珪素単結晶の成長方法は、黒鉛製の坩堝内
において炭化珪素原料粉末を不活性気体雰囲気中で昇華
させ、坩堝の上端開口部を覆う黒鉛製の坩堝蓋体に配置
され原料粉末よりやや低温に保持されている炭化珪素種
結晶上に、昇華した炭化珪素ガスから炭化珪素単結晶を
堆積成長させるものであるが、本発明においては、炭化
珪素種結晶の両方位および面極性を限定し炭化珪素単結
晶の成長条件すなわち温度、温度勾配、成長速度を限定
することにより、所望の結晶構造を持つ炭化珪素単結
晶、すなわち、6H型あるいは4H型の炭化珪素単結晶
を成長させることができる。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明する。
第1図は本発明の炭化珪素単結晶の成長方法において好
適に用いられる単結晶成長装置の一例を示すものであ
る。
第1図に示されるように、該単結晶成長装置に使用され
る黒鉛製の坩堝は、有底の坩堝本体1と、炭化珪素種結
晶5の取り付け部4を有しかつ前記坩堝本体1の開口部
を覆う黒鉛製の坩堝蓋体3とにより構成され、坩堝本体
1と坩堝蓋体3の外周面および上下は黒鉛フェルト製の
断熱材7により覆われており、さらに真空排気装置(図
示せず)により真空排気でき内部雰囲気をアルゴンガス
などの不活性ガスで大気圧から1Torr程度まで制御でき
る容器(図示せず)に入れられている。また、この容器
には、例えば容器外に巻装した高周波誘導コイルなどの
ような坩堝を加熱する加熱手段(図示せず)が設けられ
ている。さらに、坩堝の外周面および上下を覆う前記黒
鉛製のフェルト7には、坩堝の上下および側壁各部に相
応する位置に直径3mm程度の測定穴8が設けられてお
り、この測定穴8を通して、坩堝の各部の温度が放射温
度計にて測定できるようになっている。
第1図に模式するような単結晶成長装置を用いて炭化珪
素単結晶を成長させるには、まず、坩堝本体1内に炭化
珪素原料粉末2を収容し、一方、坩堝蓋体3の炭化珪素
種結晶取り付け部4には種結晶5をその炭素面を結晶成
長面6として坩堝蓋体3と反対側に向けて取り付ける。
炭化珪素種結晶5を取りつけた坩堝蓋体3を、炭化珪素
粉末2を収容してなる坩堝本体1にかぶせた後、黒鉛製
の断熱フェルト7を適当に取り付け真空に保持できる容
器内に設置し、系内を真空排気装置(図示せず)により
高真空に排気し、不活性ガスを導入して不活性ガス雰囲
気とし、その後加熱手段(図示せず)により坩堝本体1
を加熱し、炭化珪素粉末2を昇華させて炭化珪素粉末2
よりやや低温になっている種結晶成長面6上に炭化珪素
単結晶9の成長を行う。この際希望する温度勾配は、断
熱のために使用する黒鉛製のフェルト7の厚さを変更す
るとにより作りだすことができ、温度測定用穴8より温
度を測定して調整する。
次に、種結晶5について述べると、種結晶としては、例
えば炭化珪素研磨材を工業的に製造するときに副産物と
して得られる不定形の6H型炭化珪素単結晶あるいは昇
華再結晶法でできた6H型炭化珪素単結晶を整形、研磨
し、面判定後、ふっ酸による酸洗浄ののち乾燥させた単
結晶基板が用いられる。本発明において用いられる種結
晶5の面方位および面極性としては、入手が比較的容易
である6H型単結晶の(0001)面の炭素面を使用す
る。結晶成長温度が2150〜2400℃の範囲では、
種結晶5の炭素面で成長した炭化珪素単結晶9は、珪素
面で成長した単結晶に比べ透明度が高く、結晶欠陥密度
が低い。一方、珪素面で成長させた炭化珪素単結晶9
は、透明度が低く結晶欠陥密度が高いばかりでなく6H
型、15R型あるいは4H型の結晶構造の混在した結晶
になりやすい。したがって、6H型および4H型の所望
の結晶構造の単結晶を得るためには、種結晶の成長面と
して炭素面を使用することが望ましい。炭素面または珪
素面は、例えば水蒸気酸化あるいは溶融アルカリエッチ
ングによる面判定法により判定する。
単結晶成長条件としての温度について述べると、前記の
坩堝構成においては種結晶5の温度が2150℃未満で
は多結晶化しやすくまた低温で成長するといわれる3C
型(Cは結晶形が立方形であることを示し、3は原子積
層が3層で一周期である結晶構造を示す。)の微結晶が
付きやすくなる。一方2400℃を越えるものであると
炭化珪素の成長が阻害させれるので好ましくない。さら
に、種結晶温度が2150〜2250℃の間では4H型
の単結晶が成長し易く、2300〜2400℃の間では
6H型の単結晶が成長し易い。また、種結晶の2300
〜2400℃の間において種結晶と原料粉末の間の温度
勾配が40℃/cmを越えると、温度勾配が10〜40℃
/cmのときに比べて4H型単結晶が成長し易くなる。ま
た同様の条件で温度勾配が10℃/cm未満の場合は、必
要な結晶成長速度を得ることが難しくなる。一方、種結
晶の温度が2150〜2250℃/cmの範囲において種
結晶と原料粉末の間の温度勾配が40〜70℃/cmのと
きは、温度勾配が40℃/cm未満の時に比べて4H型単
結晶が成長し易い。同じ条件で温度勾配が70℃/cmを
越える場合は、結晶成長速度が大きすぎ多結晶になりや
すい。
また、結晶成長速度について述べると、前記温度条件に
て結晶成長の雰囲気圧力を変化させて結晶成長速度を変
化させる訳であるが、結晶成長速度が0.3mm/h未満
であることは成長が遅く単結晶成長の効率が悪いことと
炭化珪素の昇華ガスが不十分な状態で種結晶を高温に曝
すことになるため種結晶または成長した単結晶の成長面
が熱によるエッチングを受けやすく、一方結晶成長速度
が1.2mm/hを越えると柱上の多結晶になりやすいこ
とと3C型の多結晶が単結晶に付着することが多くなる
ことがあげられる。したがって、結晶成長速度は、6H
型または4H型炭化珪素単結晶のいずれを成長させる場
合においても、0.3〜1.2mm/hとすることが望ま
しい。
上記の成長条件をまとめると、前記の結晶成長方法にお
いて、種結晶として6H型炭化珪素単結晶(0001)
面の炭素面を使用し種結晶の温度を2300℃〜240
0℃とするとともに種結晶と原材料との間の温度勾配を
10〜40℃/cmとし、成長速度が0.3〜1.2mm/
hとなるように雰囲気圧力を調整して結晶成長を行うこ
とにより6H型の炭化珪素単結晶を効率良く得ることが
できる。また、特に限定されるものではないが、6H型
の炭化珪素単結晶を成長させる場合におけるより好まし
い成長条件としては、種結晶の温度2300℃〜235
0℃、種結晶と原材料との間の温度勾配20〜40℃/
cm、成長速度0.5〜1.0mm/hが挙げられる。
一方、種結晶として6H型炭化珪素単結晶の(000
1)面の炭素面を使用し種結晶の温度を2150℃〜2
250℃とするとともに種結晶と原材料との間の温度勾
配を40〜70℃/cmとし、成長速度が0.3〜1.2
mm/hになるように雰囲気圧力を調整して結晶成長を行
うことにより4H型単結晶を効率良く得ることができ
る。なお、特に限定されるものではないが、4H型の炭
化珪素単結晶を成長させる場合におけるより好ましい成
長条件としては、種結晶の温度2180℃〜2250
℃、種結晶と原材料との間の温度勾配40〜60℃/c
m、成長速度0.5〜1.0mm/hが挙げられる。
以上の如く、炭化珪素単結晶成長条件を限定して結晶成
長を行うことにより6H型および4H型の所望の結晶構
造を持つ炭化珪素単結晶を成長させることができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
第1図に示すような構成の単結晶成長装置を用いて、炭
化珪素単結晶の成長を試みた。
まず、種結晶である炭化珪素単結晶基板5は、炭化珪素
研磨材を工業的に製造する過程で副産物として得られた
不定形の6H型炭化珪素単結晶を整形したものを研磨
し、面判定を水蒸気酸化法にて行ったのち、ふっ酸によ
る酸洗浄して純水洗浄を行い乾燥させたものを用いた。
面判定に用いた水蒸気酸化は、種結晶を1100℃に加
熱し90℃での飽和水蒸気を含む純酸素を流した雰囲気
中で3時間の熱処理を施すことにより行い、酸化膜の厚
い面を炭素面と判定した。また、(0001)面の判定
は、X線背面ラウエ法により行った。上記の如く前処理
を行った単結晶基板5の珪素面を黒鉛製の坩堝蓋体3の
側に向け、すなわち炭素面を結晶成長面6とし坩堝蓋体
3の種結晶取り付け部4に取り付けた。その後、炭化珪
素原料粉末2を入れた黒鉛製の坩堝本体1に、炭化珪素
の種結晶5を取り付けた坩堝蓋体3を被せ、周囲および
上下に黒鉛製のフェルト7を取り付け、該坩堝系を石英
製の真空に保持できる容器内に設置し、6×10-7Torr
の高真空に排気し、不純物となる残留ガスを取り除い
た。次に、容器内に高純度アルゴンガスを導入し、高周
波誘導加熱により種結晶の温度に近い坩堝蓋体3の温度
を2320℃となるように成長炉系を加熱した。また、
温度勾配は30℃/cmとなるように黒鉛製のフェルト7
の厚さを調整するかあるいは坩堝と高周波加熱コイルと
の相対位置を調整した。さらに、成長容器内の雰囲気圧
力を40Torrに調整し、結晶成長速度が0.6mm/hに
なるようにして結晶成長を行った。この結果、第1表の
如く20個の塊状単結晶成長のうち全体が完全な6H型
である塊状単結晶が得られる個数の割合は95%(19
個)となり、残り5%は4H型の塊状単結晶になった。
結晶構造の固定は、X線回析とラマンスペクトル測定と
波長200〜900nmでの光透過率の測定とによって行
った。
同様にして、種結晶5に近い坩堝蓋体3の温度を232
0℃となるように加熱し、温度勾配が本発明範囲外の5
0℃/cmとなるように調整し、さらに成長容器内の雰囲
気圧力が40Torr、結晶成長速度が0.6mm/hとなる
ようにして結晶成長を行った結果、20個の結晶成長の
うち一個が完全な6H型単結晶の得られる個数の割合は
50%となり、残りの50%は4H型単結晶になった。
一方、種結晶5の結晶成長面6に6H型単結晶の(00
01)面の炭素面を使用し、坩堝蓋体3の温度を220
0℃となるように加熱し、温度勾配が50℃/cmになる
ように黒鉛フェルト7を調整し、さらに成長容器内の雰
囲気圧力を10Torrに調整し、結晶成長速度が0.8mm
/hになるようにして結晶成長を行った。20個の塊状
単結晶成長の結果、一個が完全な4H型の塊状単結晶の
得られる個数の割合は80%(16個)となり、残り2
0%は6H型単結晶となった。
同様にして、種結晶に近い坩堝蓋体3の温度を2200
℃となるように加熱し、温度勾配が本発明範囲外の30
℃/cmになるように調整し、さらに成長容器内の雰囲気
圧力が10Torr、結晶成長速度が0.8mm/hとなるよ
うにして結晶成長を行った結果、20個の結晶成長のう
ち一個が完全は6H型単結晶の得られる割合は40%と
なり、残りの60%は4H型単結晶になった。
第1表は、上記のような各結晶成長条件で炭化珪素単結
晶を成長させた場合においてそれぞれ得られる6H型と
4H型炭化珪素単結晶との割合の結果をまとめたもので
ある。
なお、本発明の結晶成長条件は上記実施例の成長条件の
みに限定されるものではなく、前記成長条件の範囲で成
長を行えば上記と同様な効果が得られる。
また、種結晶の結晶成長面6として6H型単結晶(00
01)面の炭素面を使用し、坩堝蓋体3の温度を225
0℃とし温度勾配を50℃/cmとし雰囲気圧力7Torrで
結晶成長速度が1.5mm/hで結晶成長を行った結果、
3C型結晶の混じった多結晶になった。さらに、種結晶
成長面6に6H型単結晶(0001)面の珪素面を使用
し、坩堝蓋体3の温度を2200℃、温度勾配を50℃
/cm、圧力を10Torr、成長速度を0.8mm/hとして
成長を行った結果、6H型結晶と15型結晶の混在した
結晶になった。また、530℃の溶融水酸化カリウム中
で2分間エッチングにより結晶欠陥を観察した結果、炭
素面を使用し他の成長条件を上記と同じにして成長させ
たものにおいては結晶欠陥密度が8×104個/cm2であ
るのに比較し、この珪素面を使用して成長させたものに
おいては結晶欠陥密度が5×106個/cm2であった。
(発明の効果) 以上述べたように本発明は、昇華再結晶法による炭化珪
素単結晶成長方法において、種結晶の成長面を限定しか
つ単結晶の結晶成長条件すなわち温度、温度勾配、成長
速度を限定して結晶成長を行うことにより4H型および
6H型炭化珪素単結晶を作る方法であるから、本発明を
用いることにより効率良く所望の結晶構造を持つ塊状の
炭化珪素単結晶を得ることができ、炭化珪素単結晶を用
いた青色発光ダイオードあるいは紫色発光ダイオードな
どの各種応用面に有用な6H型および4H型炭化珪素ウ
ェハの供給を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の炭化珪素単結晶の成長方法において用
いられる単結晶成長装置の一例の構造を使用段階におい
て模式的に示す断面図である。 1……有底坩堝本体、2……炭化珪素粉末、 3……坩堝蓋体、4……種結晶取り付け部、 5……種結晶、6……種結晶成長面、 7……断熱フェルト、8……温度測定穴、 9……炭化珪素単結晶。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 雄一郎 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式會社第1技術研究所内 (56)参考文献 特開 平3−501118(JP,A) 特公 昭63−57400(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】黒鉛製の坩堝内において炭化珪素原料粉末
    を不活性気体雰囲気中で昇華させ、原料よりやや低温に
    なっている炭化珪素基板(種結晶)上に炭化珪素単結晶
    を成長させる昇華再結晶法において、種結晶として6H
    型炭化珪素単結晶の(0001)面の炭素面を使用しこ
    の種結晶の温度を2300℃〜2400℃とするととも
    に、前記種結晶と前記原料との間の温度勾配を10〜4
    0℃/cmとし、結晶成長速度を0.3〜1.2mm/hと
    することを特徴とする6H型炭化珪素単結晶成長方法。
  2. 【請求項2】黒鉛製の坩堝内において炭化珪素原料粉末
    を不活性気体雰囲気中で昇華させ、原料よりやや低温に
    なっている炭化珪素基板(種結晶)上に炭化珪素単結晶
    を成長させる昇華再結晶法において、種結晶として6H
    型炭化珪素単結晶の(0001)面の炭素面を使用しこ
    の種結晶の温度を2150℃〜2250℃とするととも
    に、前記種結晶と前記材料との間の温度勾配を40〜7
    0℃/cmとし、結晶成長速度を0.3〜1.2mm/hと
    することを特徴とする4H型炭化珪素単結晶成長方法。
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