JPH0638342A - ケーブル用のクランプ装置 - Google Patents

ケーブル用のクランプ装置

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JPH0638342A
JPH0638342A JP4210774A JP21077492A JPH0638342A JP H0638342 A JPH0638342 A JP H0638342A JP 4210774 A JP4210774 A JP 4210774A JP 21077492 A JP21077492 A JP 21077492A JP H0638342 A JPH0638342 A JP H0638342A
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宏行 高橋
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譲 佐藤
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Takigen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブルをワンタッチで着脱でき、より強固
に保持固定できるクランプ装置を得る。 【構成】 断面半円状の一対のクランプ腕2・2を枢軸
18で屈折自在に連結し、各クランプ腕2・2を枢軸1
8と平行な腕軸17・17を介してベース枠1で揺動自
在に支持する。腕軸17の一方は長溝状の支持孔11で
スライド変位可能に支持する。抱持されたケーブルCと
ベース枠1との間に、ケーブルCを押し出し付勢する放
出ばね4を設ける。クランプ腕2とベース枠1との間
に、枢軸18と係合してクランプ腕2・2の抱持姿勢を
固定保持するロック体3を設け、これをばね28で係合
付勢する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、通信用や電力用のケ
ーブルを床や壁に固定するためのクランプ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のケーブルクランプとして、例え
ば実開平3−50916号公報や、実開平3−3840
9号公報が公知である。前者は、レバーリンクで操作さ
れる押さえ板と取付パネル面との間にケーブルを挟み固
定しており、後者は、四角形のベースで受け止めたケー
ブルを、一対のクランプ片で抱持状に固定保持してい
る。一対のクランプ片は、一体成形ヒンジを介してベー
スと一体化されており、圧嵌係合構造によって抱持状態
を維持する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えばケーブルの交換
を行うとき、前者クランプでは、クランプ金具をパネル
面から取り外して再装着する必要があり、交換作業に多
くの手間を要する。この点、後者クランプは、一対のク
ランプ片の係合を解除するだけでケーブル交換を行え
る。しかし、一方のクランプ片をケーブルに当て付けた
後、他方のクランプ片を前記クランプ片に圧嵌係合し、
ケーブルをベースに押し付けた状態で抱持するので十分
な保持力が得られにくい。例えば、ケーブルに外力が作
用すると軸心方向へずれ動くおそれがある。場合によっ
ては、クランプ片の係合が解除されることもある。
【0004】この発明の目的は、ケーブルの着脱をワン
タッチで行うことができ、ケーブルの敷設作業や交換作
業等を能率良く行えるクランプ装置を得ることにある。
この発明の他の目的は、ケーブルを強固に固定保持で
き、ケーブルに作用する外力によってクランプ状態が解
除されることのない、信頼性に優れたクランプ装置を得
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のクランプ装置
は、ベース枠1と、凹んだ抱持面16を有する一対のク
ランプ腕2・2と、クランプ腕2の抱持姿勢を固定保持
するロック体3を備えていること、一対のクランプ腕2
・2は、抱持面16が対向する状態で隣接端どうしが枢
軸18で連結されていること、両クランプ腕2・2のそ
れぞれが、枢軸18と平行に配置した腕軸17・17を
介してベース枠1で揺動自在に支持されていること、腕
軸17・17の少なくともいずれか一方が、枢軸18と
腕軸17・17の間隔変化を吸収する向きへ移動可能に
ベース枠1で支持されていること、クランプ腕2・2と
ベース枠1との間に、枢軸18と係合してクランプ腕2
・2の開放方向への変位を阻止するロック体3が設けら
れ、ばね28で係合姿勢に移動付勢されていることを要
件とする。さらにこの発明のクランプ装置は、クランプ
腕2・2で抱持固定されたケーブルCとベース枠1との
間に、ケーブルCをクランプ腕2・2の外方へ向かって
押し出し付勢する放出ばね4が設けられていること、ク
ランプ腕2・2がキックばね5で開放方向へ揺動付勢さ
れていることを要件とする。
【0006】
【作用】開放状態において、一対のクランプ腕2・2は
アラビア数字の3が横臥した姿勢になっている。この状
態からケーブルCをクランプ腕2・2の連結部内面に押
し付けると、クランプ腕2・2はそれぞれの腕軸17・
17を中心にして、抱持面16・16どうしが近付く向
きに揺動し、ケーブルCの周面を挟持する。クランプ腕
2・2の変位に伴って、枢軸18はベース枠1の側へ接
近移動するが、この移動ストロークの終端寄りにおい
て、ロック体3が枢軸18に自動的に係合して、クラン
プ腕2・2を抱持姿勢のままで保持固定する。ロック体
3をばね28に抗して変位操作すると、枢軸18の係合
が解除されるのでクランプ腕2・2は開く。
【0007】このように、本発明のクランプ装置は、ケ
ーブルCをクランプ腕2・2に当て付けて単に押し込み
操作し、あるいはロック体3を変位操作するだけで、ケ
ーブルCをワンタッチで着脱できる。クランプ腕2・2
がケーブルCを抱持した状態において、ロック体3が枢
軸18と機械的に係合してその状態を保持するので、圧
嵌係合構造によって抱持状態を保持する従来のクランプ
形態に比べて、ケーブルCを強固に固定保持できる。放
出ばね4はケーブルCをクランプ腕2・2に密接させて
保持力を向上することに役立つ。さらに、キックばね5
はクランプ腕2・2を開放方向へ揺動付勢して、開放時
のクランプ腕2・2を完全な拡開姿勢に維持する。
【0008】
【発明の効果】この発明のクランプ装置によれば、ケー
ブルCをクランプ腕2・2に当て付けて単に押し込み操
作し、あるいはロック体3を操作するだけのワンタッチ
操作でケーブルCの着脱を行える。従って、ケーブルC
の敷設作業や交換作業を能率良く行って、この種作業の
施工費用や施工期間を減少できることとなった。装着状
態において、ケーブルCをクランプ腕2・2で抱持固定
し、その状態をロック体3で維持するので、作業者の熟
練度や体力差とは無関係に常に一定の力でケーブルCを
固定保持でき、施工品質を均一化できる点でも有利であ
る。
【0009】ロック体3が枢軸18と機械的に係合する
ことで、ケーブルCを固定保持しクランプ腕2・2の抱
持姿勢を維持するので、圧嵌係合構造によってケーブル
Cを単に挟み保持する従来形態に比べて、より強固にケ
ーブルCを固定保持できる。例えば、ケーブルCに大き
な外力が作用する場合にでも、ケーブルCが軸方向へず
れたり、クランプ腕2・2のクランプ状態が解除される
ことを解消して、クランプ装置の信頼性を向上できる。
【0010】
【実施例】図1ないし図5はこの発明に係るクランプ装
置の実施例を示す。図1において、クランプ装置は床や
壁に装着されるベース枠1と、ベース枠1に支持されて
ケーブルCを抱持固定する一対のクランプ腕2・2と、
クランプ腕2・2の抱持姿勢を固定保持するロック体
3、および放出ばね4、キックばね5などで構成する。
【0011】図3において、ベース枠1は、四隅にビス
穴が通設してある底壁6と、底壁6から折り起こされた
一対の側壁7・7と、各側壁7・7に隣接する立壁8・
8とを一体に形成した、ステンレス製のプレス成形品か
らなる。ケーブルCは側壁7・7と直交する状態でクラ
ンプする。そのために、両側壁7・7の中央部に逃げ凹
部9を設け、逃げ凹部9の両側にクランプ腕2・2を支
持するための支持孔10・11を通設する。
【0012】クランプ腕2はステンレス板材を半円筒状
に形成したプレス成形品からなり、その下端に連結ボス
13を、その筒壁の接線上に軸受ボス14をそれぞれ一
体に折り曲げ形成する。一対のクランプ腕2・2のう
ち、一方は連結ボス13の間に軸受ボス14を形成し、
他方は軸受ボス14の間に連結ボス13を形成する。両
クランプ腕2の上端に、対向するクランプ腕2に向かっ
て突出する突片15を設けるが、この突片15も一対の
クランプ腕2・2間で互い違いになるよう形成する。
【0013】一対のクランプ腕2・2は、抱持面16が
対向する状態でベース枠1に組み付ける。詳しくは、軸
受ボス14に挿通した腕軸17の両端を支持孔10・1
1で支持し、各クランプ腕2・2を腕軸17を中心にし
て揺動自在に支持する。さらに、両クランプ腕2・2の
連結ボス13を枢軸18で連結し、両クランプ腕2・2
を屈折自在に連結する。一方のクランプ腕2が腕軸17
を中心にして揺動するとき、他方のクランプ腕2の腕軸
17と枢軸18との水平間隔が大小に変化する。この水
平間隔変化を吸収するために、一方の支持孔11を横長
の長溝で形成し、腕軸17を支持孔11に沿ってスライ
ド変位可能に支持している。
【0014】クランプ腕2・2は、図1に示す開放姿勢
と、図2に示す抱持姿勢との間で変位でき、クランプ腕
2・2の開放姿勢を維持するためにキックばね5を設け
ている。キックばね5は捻りコイルばねからなり、その
コイル部を枢軸18に外嵌し、コイル部から延びる2個
のばね腕のそれぞれを腕軸17に掛止する。キックばね
5は枢軸18を介してクランプ腕2・2を開放方向へ揺
動付勢する。
【0015】クランプ腕2・2と協同してケーブルCを
強固に抱持固定するために放出ばね4を設けている。図
3において放出ばね4はステンレス板材製の板ばねから
なり、ベース枠1の底壁6にリベットで固定されるコ字
形断面の脚部20と、脚部20に連続して部分円弧状に
張り出された一対の受壁21とを有する。受壁21の内
面にはすべり止め用の凹凸部30を形成する。自由状態
における受壁21は、抱持姿勢にあるクランプ腕2・2
の抱持面16より内方に位置している。クランプ腕2を
開放するとき、枢軸18が放出ばね4の中央部を上下方
向へ移動する関係上、図4に示すように受壁21は連結
ボス13を避けて交互に突設する。脚部20の一端寄り
の上縁にキックばね5との干渉を避ける逃げ溝22を設
け、他端寄りの下部にロック体3用のガイド溝23を設
ける。
【0016】ロック体3は上記のガイド溝23で保持さ
れる帯状の基部24を有し、基部24の一端に操作片2
5を、他端にばね受片26をそれぞれ一体に設け、ばね
受片26に隣接して係合爪27を突設したステンレス板
材製のプレス成形品からなる。ロック体3は、放出ばね
4のガイド溝23とベース枠1の底壁6とで保持され
て、側壁7と平行にスライド変位でき、ばね受片26と
一方の立壁8との間に配置したばね28で、係合爪27
が放出ばね4の内部中央へ進入する向きへ移動付勢され
ている。ばね28による移動限界は、操作片25が立壁
8と接当することで規定する(図2参照)。クランプ腕
2・2が抱持姿勢に切り換わるとき枢軸18を自動的に
係合保持するために、係合爪27の上縁に下り傾斜状の
接当部29を設けている(図5参照)。
【0017】クランプ装置は、ベース枠1をケーブルC
の敷設位置に沿って一定間隔おきに取り付けた後、全て
のクランプ腕を開放姿勢に開いた状態にしてケーブルC
を装着する。詳しくは、ケーブルCをクランプ腕2の連
結部内面に当て付け、図5に示すようにベース枠1へ向
かって押し込む。押し込み操作されたクランプ腕2はそ
れぞれ腕軸17を中心に揺動しながら枢軸18を中心に
して屈折し、ケーブルCの周面を抱持する。この抱持動
作に伴って片方の腕軸17と枢軸18の水平間隔が変化
するが、腕軸17が支持孔11に沿ってスライド移動す
ることで間隔変化を吸収する。
【0018】クランプ腕2・2の屈折動作によって、枢
軸18はベース枠1側へ下降してロック体3の係合爪2
7に設けた接当部29と接当し、以後はロック体3の全
体をばね28に抗して移動させる。枢軸18が接当部2
9の下端を通り過ぎると、ロック体3はばね28に押し
戻されて元の状態へ戻ろうとする。従ってクランプ腕2
がケーブルCを完全に抱持した状態では、係合爪27は
放出ばね4およびキックばね5のばね力に抗して枢軸1
8の上面に係合し、図2に示すようにクランプ腕2を抱
持姿勢のままで保持固定する。
【0019】抱持途中に、ケーブルCは放出ばね4の受
壁21と接当して、放出ばね4の全体を拡開変化させ
る。そのため、抱持状態におけるケーブルCは、受壁2
1とクランプ腕2の抱持面16に密着して強固に固定保
持される。併わせて凹凸部30がケーブルCの表面にく
い込むことにより、軸方向への移動をさらに確実に防止
する。ケーブルCをクランプ装置から取り外すときは、
ロック体3の操作片25をばね28に抗して押し込み、
その係合爪27と枢軸18の係合を解除する。係合を解
かれた枢軸18は、キックばね5で上向きに押し出され
る。さらに、放出ばね4がケーブルCを介してクランプ
腕2を開放方向へ押し開く。そのため、クランプ腕2は
急速に拡開揺動し、横臥した3字状に大きく開放され
る。
【0020】図5に示すように、ケーブルCの外面を保
護カバー31で覆うときは、ベース枠1を保護カバー3
1の取付枠として利用でき、ケーブルCと平行な立壁8
に係合溝32を設け、これに保護カバー31の係合リブ
33を圧嵌係合する。
【0021】上記以外に、クランプ装置は1個のベース
枠1に二対のクランプ腕2・2を配置し、ケーブルCを
平行に敷設することができる。キックばね5は省略する
ことができ、必ずしも必要ではない。一対のクランプ腕
2・2をばね材で形成し、抱持状態における抱持面16
の内直径をケーブルCの直径より僅かに小さく設定する
と、さらに強固にケーブルCを固定保持できる。この場
合は放出ばね4を省略してもよい。放出ばね4を省略す
る場合には、ベース枠1にロック体3用のガイドを設け
る。クランプ腕2の抱持面16の形状は必ずしも部分円
弧状である必要はなく、例えば断面V字状にすることが
できる。支持孔10・11はそれぞれ溝状に形成するこ
とができる。キックばね5は各クランプ腕2に対応して
個別に設けてもよく、さらに捻りコイルばねである必要
はない。ロック体3は揺動変位して枢軸18と係合し、
あるいは係合解除する形態をとることができる。凹凸部
30に換えてすべり止め体を別途形成し、これを受壁2
1に接着ないしかしめ固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クランプ腕を開放した状態のクランプ装置の縦
断側面図である。
【図2】クランプ腕を閉じた状態のクランプ装置の縦断
側面図である。
【図3】クランプ装置の分解斜視図である。
【図4】クランプ腕を開放した状態のクランプ装置の平
面図である。
【図5】抱持途中状態のクランプ装置の縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース枠 2 クランプ腕 3 ロック体 4 放出ばね 5 キックばね 16 抱持面 17 腕軸 18 枢軸 28 ばね C ケーブル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース枠1と、凹んだ抱持面16を有す
    る一対のクランプ腕2・2と、クランプ腕2の抱持姿勢
    を固定保持するロック体3を備えており、 一対のクランプ腕2・2は、抱持面16が対向する状態
    で隣接端どうしが枢軸18で連結されており、 両クランプ腕2・2のそれぞれが、枢軸18と平行に配
    置した腕軸17・17を介してベース枠1で揺動自在に
    支持されており、 腕軸17・17の少なくともいずれか一方が、枢軸18
    と腕軸17・17の間隔変化を吸収する向きへ移動可能
    にベース枠1で支持されており、 クランプ腕2・2とベース枠1との間に、枢軸18と係
    合してクランプ腕2・2の開放方向への変位を阻止する
    ロック体3が設けられ、ばね28で係合姿勢に移動付勢
    されているケーブル用のクランプ装置。
  2. 【請求項2】 クランプ腕2・2で抱持固定されたケー
    ブルCとベース枠1との間に、ケーブルCをクランプ腕
    2・2の外方へ向かって押し出し付勢する放出ばね4が
    設けられており、 クランプ腕2・2がキックばね5で開放方向へ揺動付勢
    されている請求項1記載のケーブル用のクランプ装置。
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