JPH0636948Y2 - くじ材 - Google Patents

くじ材

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JPH0636948Y2
JPH0636948Y2 JP1985021135U JP2113585U JPH0636948Y2 JP H0636948 Y2 JPH0636948 Y2 JP H0636948Y2 JP 1985021135 U JP1985021135 U JP 1985021135U JP 2113585 U JP2113585 U JP 2113585U JP H0636948 Y2 JPH0636948 Y2 JP H0636948Y2
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正 松口
昇 松口
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大松化学工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案はくじ材に関し、特に、第1の層と第2の層と
を引き剥がし、その表面に形成されたくじ画線層をみて
吉凶,勝敗,等級等を決定することができる、くじ材に
関する。
(従来の技術) 従来のくじ片としては、第11図に示すように、紙などか
らなる第1の層101と第2の層103とを、三角形状などの
ような適宜な形状に切断し、その第1の層101と第2の
層103とを周縁に形成された糊層105をもって、その周縁
部分において貼着し、第1の層101または第2の層103の
内面側に、くじの当たり,はずれを印刷したものが存す
る。
そして、くじの当たり,はずれを決定する場合には、そ
のくじの周縁部分を引きちぎり、糊層105を切除して、
第1の層101と第2の層103とを分離できるようにし、そ
の内面の当たり,はずれを見て、当たり,はずれを決定
するものである。
(考案が解決しようとする問題点) この従来のくじ片は、その周縁部分においてのみ、第1
の層101と第2の層103とが貼着されているものであるた
めに、その他の大部分は、貼着されておらず、たとえ
ば、パッケージ等の表面や角部に貼って、その商品を流
通させ、たとえば小売店等の店頭において、児童等にそ
のくじ片の当たり,はずれを第1の層101と第2の層103
とを引き剥がし、見せようとしたような場合には、別々
の紙で形成された第1の層101と第2の層103とが嵩張
り、商品のパッケージの表面に貼着するには不適であ
り、また輸送途上において第1の層101と第2の層103と
が引き剥がれてしまう恐れもある。
したがって、このような構造の従来のくじ片の場合は、
その用途が限定され、くじ片単独として用いる場合に
は、くじ片としての役割を果たすことができるが、それ
以外の用途に利用するには適合しない構造である。
それゆえに、この考案の主たる目的は、第1の層と第2
の層が密着して、外見からは、1枚のくじ片と変わらぬ
ものとなり、その厚さも薄く、商品パッケージ等に貼着
して用いても、その表面が嵩高く盛り上がったりして梱
包等においての支障をきたすことがなく、様々な用途に
用いることができる、くじ材を提供することである。
(問題点を解決するための手段) この考案は、第1の層と、第1の層の裏面に積層された
剥離層と、前記剥離層上に、合成樹脂をコーティングす
るかまたは合成樹脂フィルムを重ね合わせて積層された
第2の層と、少なくとも第1の層の裏面または第2の層
の表面あるいは裏面に形成されたくじ画線層と、第2の
層の裏面に積層された接着剤層とを含む、くじ材であっ
て、第1の層を剥離層にて第2の層から剥離せしめるの
に要する力をaとし、接着剤層の被貼着材との接着力を
bとしたとき、下記式 a<b を満足する、くじ材である。
(作用) 第1の層は、くじ材の初期状態を保持するとともに、第
2の層が切れたり引き裂かれたりするのを防いでいる。
剥離剤層は、第2の層と第1の層とを剥離が容易なよう
にしている。
(考案の効果) この考案によれば、剥離剤層を介して、第2の層と第1
の層とが仮着されているので、くじ材の吉凶,勝敗,等
級等を見ようとするときには、第1の層を第2の層より
引き剥がし、第1の層または第2の層に形成されたくじ
画線層を見ることができ、くじ材の初期状態において
は、第1の層と第2の層とが剥離剤層を介して密着して
いるので、1枚の紙等からなるくじ材と全く変わりない
外観を呈し、第2の層の裏面に接着剤層が形成されてい
るので、パッケージ等の表面に貼着してくじ材としての
役割を果たさせることができる。
したがって、パッケージ等の表面においても、嵩張るこ
となく、パッケージ等の利用という面からみても、何等
支障を生じることなく、輸送途次においても第1の層と
第2の層とが引き剥がれるということは少なく、くじと
して興味を、そのパッケージに与えることができる。
この考案の上述の目的,その他の目的,特徴および利点
は、図面を参照して行なう以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
(実施例) 第1図はこの考案の一実施例を示す断面図である。この
実施例のくじ材10は、第9図に示す如く、くじテープ10
Aの上にくじテープ10Bが巻き重ねられるといったよう
に、ロール状に巻かれている。そして、第1の層12の裏
面に、剥離層14が積層され、該剥離層14の裏面に、第2
の層16が積層され、該第2の層16の裏面にさらに、接着
剤層18が積層されてなる。そして、第1の層12の裏面に
は、くじの吉凶,勝敗,等級等を表わすくじ画線層23が
形成され、さらに、巻き重ねられるくじテープ10Bの接
着剤層18に接合するくじテープ10Aの第1の層12の表面
には、第2の剥離層26が形成され、以下、順次同様に形
成されている。
また、第1の層12の表面には、印刷層24が形成され、第
2の層16の裏面にも印刷層22が形成されている。したが
って、第1の層12の印刷層24および第2の層16の印刷層
22によって、隠ぺい力が増して、第1の層12側および第
2の層16側よりくじ画線層23を透視することができる。
またくじ画線層23によって、剥離層14の塗膜安定性を図
ることができる。もっとも、印刷層22,24は形成しなく
てもよい。
また、第2の層16を透明な層とし、その第2の層16の裏
面に形成された印刷層22に代えてくじ画線層23を形成
し、第1の層12を第2の層16から引き剥がすと、第2の
層16を通してくじ画線層23を透視し得るようにしてもよ
い。
なお、この明細書においては、それぞれの場合に応じて
最適なものを挙示して、シート,フィルムおよびその均
等物を総称し、「シート」または「フィルム」と表現し
ている。また、「シート」といっても枚葉型のもののみ
指称するのではなく、巻取型(ウェブ)のものも含まれ
ることは、勿論である。
そして、長尺帯状のくじテープ10は、所定間隔をおいて
ミシン目等の切目28が穿設され、所定のくじ片に切断し
得るように構成されている。
第1の層12は、外表面からくじ画線層23を見ることがで
きないようにするとともに、第2の層16が切れたり引き
裂かれたりするのを防止するために形成されたものであ
り、剥離層14を介して第2の層16が仮着されている。な
お、第1の層12の例としては、たとえば紙,合成紙,セ
ロファン,ポリスチレン,ポリエステル等のフィルム又
はアルミホイルなどのシート状物があげられるが、この
くじテープ10を、所定形状の細片に切り離してなるくじ
片10aを、折り曲げて貼着部分に貼着するようなときに
は、第2の層16の接着力に抗して、第1の層12が元の状
態に復元しようとして剥離しないような比較的柔軟なも
のを選択するとよい。
剥離層14は、第2の層16と第1の層12とを再貼着不可能
な状態に剥離することが容易になるように形成されたも
のであり、たとえばシリコン樹脂,フッ素樹脂,ワック
スなどの剥離剤を塗布してなり、第2の層16と第1の層
12との間に形成される。
第2の層16は、ウレタン樹脂やEVA樹脂、その他PVA、塩
酢ビ、アクリル、塩化ビニル、ナイロン等の樹脂を剥離
層14の表面にコーティングして形成される。
接着剤層18は、くじ材10が所定形状に成形されてなるく
じ片10aに接着力を与えるものであり、たとえば感圧型
接着剤などの接着剤からなり、第2の層16の裏面に形成
される。
なお、このくじ材10は、第1の層12を剥離層14にて第2
の層16から剥離せしめるのに要する力をaとし、接着剤
層18がパッケージ等の被貼着材に接着されたときの被貼
着材との接着力をbとし、巻き重ねられたくじ材10にお
いて、隣接するくじテープ10Aと10Bのうち、くじテープ
10Bの接着剤層18をそれと接合したくじテープ10Aの第2
の剥離層26より剥離せしめるのに要する力をcとする
と、各々の部分の剥離に要する力が、式c<a<bを満
たすように構成する。
使用するには、まず、ロール状のくじ材10を引き出し、
隣接するくじテープ10Aより剥がしつつ所定長さを引き
出した後、ミシン目等の切目28において所定のくじ片10
aに切り離し、接着剤層18によって、たとえば、第10図
に示す如く、キャラメル等のパッケージの表面等に貼着
する。
このように、第1の層12および第2の層16などからなる
くじ片10aが貼着されたパッケージのくじの当たり,は
ずれ等を見るために、第1の層12を剥がすときには、第
1の層12が第2の層16に剥離層14を介して弱く仮着さ
れ、一方、第2の層16がパッケージの貼着部分に接着剤
層18で強く接着されているので、くじ片10aを剥がそう
とすれば第1の層12しか剥がすことができず、第2の層
16が接着剤層18とともに貼着部分に貼着されたまま残
る。したがって、第1の層12の内側面に形成されたくじ
画線層23が現れ、吉凶,勝敗,等級等を見ることができ
る。
以下、この考案の実施例を、より一層明らかにするため
に、この考案にかかるくじ材の製法の一例に基づいて説
明する。
第2図および第3図は、この考案の実施例に用いる積層
体を製造するための装置の一例を示す図解図である。
この積層体30は、第1の層12の裏面に、剥離層14および
第1の層16を、その順序で積層したものである。
装置100は、ウェブ状の第1の層12を形成する基材12aを
ロール状に保持するための保持ローラ102を含む。保持
ローラ102に保持された基材12aは、その一端がときほど
かれて、剥離剤塗布装置104に導かれる。
剥離剤塗布装置104は、基材12aの裏面に、たとえば、シ
リコン樹脂,フッ素樹脂などの剥離剤14aを印刷塗布す
るためのものであり、2つのローラ104aおよび104bを含
む。ローラ104aは、その下部がパン104cに溜めた剥離剤
14aに浸漬されている。したがって、ローラ104aおよび1
04bを回転させることによって、それらの間に導かれた
基材12aの裏面に剥離剤14aが、印刷塗布される。なお、
剥離剤塗布装置104としては、グラビアロールコータ
ー,リバースロールコーター,エアーナイフコーター等
の塗布装置を用いてもよく、又、オフセット印刷機,ス
クリーン印刷機などの公知の印刷機を用いてもよい。
そして、剥離剤14aが印刷塗布された基材12aは、たとえ
ばヒータを含むドライヤー106に導かれる。ドライヤー1
06では、基材12aに印刷塗布された剥離剤14aが乾燥され
て剥離層14として形成される。このように剥離層14が形
成された基材12aは、巻き取り装置108に導かれる。
次に、再び、巻き取り装置108に巻き重ねられたロール
状の基材12aを、剥離剤塗布装置104の保持ローラ102に
装填する。そして、前記したと同様に、第1の層12の表
面に、前記剥離層14の剥離力と比較して軽い剥離力の剥
離剤を塗布して、第1の剥離層26を形成する。
このように、この実施例では、剥離力を基材12aの両面
において、異ならしめている。すなわち、剥離層14の方
が、第2の剥離層26より重い剥離力としているが、これ
は、例えば剥離剤の成分を異ならせて剥離力に差異をつ
けたり、あるいは、剥離剤の塗布量を変えて差異をつけ
る。
そして、更に第2の剥離層26が形成され、ロール状に巻
き重ねられた基材12aは、第2の層16を形成するため
に、第3図に示された別の樹脂16aの積層装置110に装填
される。
積層装置110は、2つのローラ112および114を含む。ロ
ーラ112は、その下部がパン116に溜めたウレタン樹脂ま
たはEVA樹脂等の樹脂16aに浸漬されている。したがって
ローラ112および114を回転させることによって、それら
の間に導かれた基材12aの裏面に、樹脂16aが印刷塗布さ
れる。そして、樹脂16aがコーティングされた基材12a
は、さらにドライヤー120に導かれ、乾燥固化される。
これによって、第1の層12の裏面の剥離層14の裏面上
に、樹脂16aがコーティングされて、第2の層16が形成
された積層体30が形成される。そして、この積層体30
は、つぎの印刷装置130に送られる。印刷装置130は、た
とえばオフセット印刷機などの公知の印刷機からなり、
積層体30の移送経路に設けられる。そして、この印刷装
置130によって第2の層16の裏面に、くじ画線層23を第
2の層16側より透視し得ることができないように、銀刷
等の印刷したベタ印刷層22が形成される。また、例えば
パッケージ等の被貼着材の表面にあらかじめくじの当た
り,はずれ等を構成するくじの一部の画線を印刷してお
き、第1の層12を剥がしたとき、第2の層16を通して、
被貼着材に形成されたくじを構成する画線を透視し得る
ようにし、くじ画線層23との相関関係により、吉凶,勝
敗,等級等の結果がわかるくじとすれば、印刷層22を形
成しなくてもよい。
次に、積層体30を切取り用ミシン目等の切目28を形成す
る切目形成装置136に導く。切目28は、多数の同一の配
列を分割するようにして形成されくじ片10aを1枚づつ
に分割することを容易にするためのものである。この切
目形成装置136は、このような切目28の形状に対応する
形状の切り刃を有する。そして、この切目形成装置136
としては、切り刃ローラを含む装置等を用いてもよい。
もっとも、切目28を形成しないくじ材の場合には、切目
形成装置136で切目28を形成しなくてもよいことは当然
である。
このようにして印刷層22が形成された積層体30は、巻き
取りローラ140によってロール状に巻き取られ保持され
る。
第4図は第3図に示した積層体30を用いて、さらに接着
剤層18を積層するための装置の一例を示す図解図であ
る。
装置150は、塗布装置152を含む。
塗布装置152は、積層体30の第2の層16の裏面に接着剤1
8aを塗布するためのものであり、メインローラ154と該
メインローラ154に対向して設けられたローラ156を含
む。そして、メインローラ154はその下部がパン158に溜
められた接着剤18aに浸漬されており、メインローラ154
とローラ156とに挟まれている積層体30の第2の層16の
裏面に、メインローラ154で接着剤18aが塗布される。
そして、接着剤18aが印刷塗布された積層体30は、たと
えばヒータを含む乾燥機122に導かれる。乾燥機122で
は、積層体30に印刷塗布された接着剤18aが乾燥されて
接着剤層18として形成される。そして、接着剤層18と積
層体30が積層されてなるくじ材10は、巻き取りローラ16
0に導かれる。
このようにして、製造されたくじ材10をもってくじ片化
するためには、積層体30を印刷装置等を含むくじ片を製
造するために装置に装填すればよい。
前記実施例においては、第2の剥離層26を形成する前
に、「販売業者」「キャラクター」等の適宜な画線を第
1の層12の表面に印刷してなる印刷層24が形成されてい
る。もっとも、これらの印刷層22,24は、単独もしくは
2層以上の組み合わせとして形成してもよく、また全く
形成しなくてもよい。
なお、くじ画線層23を第1の層12の裏面に形成する場合
には、剥離層14を形成する前に、印刷しておく必要があ
ることは勿論である。
ここで、更に具体例を挙げて述べると、つぎの如くであ
る。
(1)第1の層として厚さ5〜100μ程度の東レ株式会
社製ポリエステルフィルムを用い、そのフィルムの裏面
にくじ画線層を印刷形成し、その裏面に剥離層14を形成
する剥離剤として東レ株式会社製シリコン樹脂を用
い、硬化剤とともにコーティングした後、ドライヤーに
て焼付して剥離層を形成する。そして、再び、第2の剥
離層26を形成する剥離剤として剥離力が前記シリコン樹
脂より軽い東レ株式会社製シリコン樹脂(塗布量:固
形分0.3〜2g/m2)を用い、硬化剤とともにコーティング
した後、ドライヤーにて焼付して第2の剥離層26を形成
する。つぎに、この剥離層14の上に第2の層を形成する
下記の表−1のEVA樹脂を主成分とするホットメルト
を、厚さ約5〜50μとなるようにコーティングする。こ
のときEVA樹脂をコーティングしてなる第2の層を剥離
層より剥がすのに要した力(a)は100gであった。この
ようにして作成された第1の層と第2の層の積層体に、
東洋インク製アクリル粘着剤(BPS−5127)を乾燥被膜
厚5〜50μとなるようにコーティングして接着剤層を形
成した。しかる後、積層体をロール状に巻き重ねた。こ
のとき粘着剤層にてくじ材10を、巻き重ねられた内側の
くじ材10から剥がすのに要する力(c)は20gであっ
た。かくして構成されたくじ材をくじ片化して被貼着材
(紙函、プラスチック等)に貼り付けた。このときの被
貼着材への接着力(b)は1,000gであった。貼り付けら
れたくじ片を被貼着材より剥がそうとしたところ、第1
の層のポリエステルフィルムのみが先に剥がされてしま
い、くじ画線層があらわれた。
また、武田薬品株式会社製ウレタン樹脂を第2の層とし
てコーティングし、その他は前記例と同様にしたときも
同じような結果が得られた。
(2)第1の層として厚さ5〜100μ程度の東レ株式会
社製ナイロンフィルムを用い、くじ画線層を印刷形成
し、その裏面に剥離層を形成する剥離剤としてワックス
を塗布乾燥させた。つぎにこのワックスの上に第2の層
を形成するウレタン樹脂またはEVA樹脂等を厚さ約5〜5
0μとなるようにコーティングする。このときウレタン
樹脂またはEVA樹脂をワックス面より剥がすのに要した
力(a)は100gであった。このようにして作成された第
1の層と第2の層との積層体に東洋インク株式会社製粘
着剤を乾燥被膜厚5〜50μとなるようにコーティングし
た。しかる後、積層体をロール状に巻き重ねたところ、
このとき第2の剥離層から粘着剤部分を剥がすのに要す
る力(c)は20gであった。かくして構成されたくじ材
をくじ片化して被貼着材(紙函、プラスチック等)に貼
り付けた。このときの被貼着材への接着力(b)は1,00
0gであった。貼り付けられたくじ片を無理に被貼着材よ
り剥がそうとしたところ、第1の層のナイロンフィルム
の方が先に剥がされてしまい、くじ画線層があらわれ
た。
第6図はこの考案の他の実施例を示す断面図である。こ
の実施例のくじ材10は、特に、第2の層16を形成する樹
脂層が、前記第1図の実施例と異なって剥離層14にコー
ティングされて形成されたのではなく、第2の層16の表
面に形成された接着層16bの接着力をもって、剥離層14
に重ね合わせ接着されている。
第2の層16は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ウレタン等の樹脂からなるフィルムをもって形
成され、接着層16bは、接着剤層18より接着力の弱い、
接着剤16b′をもって形成されたものである。
第5図は、第2図および第3図で示した第1の層12と剥
離層14および第2の剥離層26との積層材32を用いて、第
6図に示した第1の層12、剥離層14および第2の層16か
らなる積層体30を製造するための装置の一例を示す図解
図である。
この装置において、第3図に示した装置とは異なり、樹
脂16aをコーティングする積層装置110に代えて、フィル
ム16′を第1の層12の表面の剥離層14表面上に、重ね合
わせ積層する積層装置110′が設けられている。
積層装置110′は、接着剤16b′を積層体30の剥離層14の
表面に塗布する装置117と、フィルム16′を巻き重ねた
巻き重ね体を装填する装置118を含む。接着剤塗布装置1
17は、ローラ112′と接着剤16b′を貯めるパン116′を
含み、供給装置より引き出され導かれた積層材32の剥離
層14の裏面に、接着剤16b′をローラ112′の回転に伴い
塗布した後、巻き重ね体を装填する装置118より別途導
かれたフィルム16′が、前記接着剤16b′の裏面に重ね
合わせ接着する。
このように積層材32の剥離層14の裏面に接着層16bを介
してフィルム16′が積層された積層体30は、接着装置11
9へ導かれる。接着装置としては、接着剤16b′として、
PVA系、酢ビ系、アクリル系等の水溶性樹脂を含む接着
剤あるいは塩酢ビ、ウレタン、アクリル等からなる溶剤
型接着剤を用いる場合は、「乾燥器」を用い、ゴム系、
EVA系のホットメルト型接着剤を用いる場合は、「冷却
器」を用いる。
このようにフィルム16′が重ね合わされ第2の層16が形
成されてなる積層体30は、つぎに切取り用ミシン目等を
形成する切目形成装置136に導く。切目28は、多数の同
一の配列を分割するようにして形成されたくじ材10を、
1枚づつ分割することを容易にする。
このように切目28が形成された積層体30は、印刷装置13
0に導かれ、第2の層16の裏面に適宜な画線を印刷装置1
30にて印刷し巻き取りローラ140に巻き取る。
そしてつぎに、このように巻き取りローラ140に巻き重
ねられた積層体30は、前記実施例と同様に、例えば第4
図に示す接着剤18aの塗布装置158に装填し、前記実施例
と同様に接着剤18aを塗布して、接着剤層18を形成す
る。
なお、このときの接着剤層18を形成する接着剤18aは、
前記実施例と同様な感圧型接着剤を用いてもよいが、第
7図に示すような枚葉型(シート状)のくじ材10を形成
するときには、感圧型接着剤では、不用意に接着するの
で、水で濡らすと直ちに溶解して強い接着力を示すよう
な再湿型接着剤を塗布すればよい。
この再湿型接着剤としては、たとえば水溶性ポリエチレ
ンやポバール(PVA)や澱粉糊等の澱粉系の接着剤を用
いる。なおこのような、枚葉型(シート状)のくじ材10
の場合には、第6図に示すような、くじ材10とは異なっ
て、剥離層26を第1の層12の表面に形成することなく、
第1の層12の表面上に、第7図に示すように「販売業
者」「キャラクター」等の画線を適宜印刷して印刷層24
aを形成してもよい。
また、切目も、第7図に示すように、ミシン目からなる
幅方向の切目28aと長さ方向の切目28bとにより幅広のシ
ート状くじ材10を所定の大きさに区画し、切目28aおよ
び28bにて切り離すことにより、適宜な大きさのくじ片1
0aを形成するようにしてもよい。
また、接着剤層18を形成する接着剤18aとしては、常温
では表面に粘着性がないが、加熱すると活性化し粘着力
を生じる感熱タイプの接着剤を用いてもよい。感熱タイ
プの接着剤としては、加熱により接着剤が活性化する、
例えば、ポリエチレンのような熱溶融性樹脂を主体とし
た粘着性を有し冷却されることで接着される接着剤を用
いてもよい。かかる接着剤を積層体30の第2の層16の裏
面に塗布する場合には、たとえば、第8図に示すよう
な、適宜な温度に加熱しながら接着剤を塗布する塗布装
置158を用いて塗布すればよく、接着剤18aが印刷塗布さ
れた積層体30は、冷風を吹き出す装置を含む乾燥器124
に導き、接着剤18aを乾燥して接着剤層18を形成する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す断面図である。 第2図および第3図は、この考案の実施例に用いる積層
体を製造するための装置の一例を示す図解図である。 第4図は第3図に示した積層体30を用いて、さらに接着
剤層18を積層するための装置の一例を示す図解図であ
る。 第5図は、第3図に示した積層体30を用いて、第6図に
示したくじ材10を製造するための装置の一例を示す図解
図である。 第6図はこの考案の他の実施例を示す断面図である。 第7図はこの考案の他の実施例を示す斜視図である。 第8図は、接着剤層18を積層するための他の装置を示す
図解図である。 第9図は、この考案の一実施例を示す斜視図である。 第10図は、この考案にかかるくじ材の使用方法を示す斜
視図である。 第11図は従来例を示す図解図である。 図において、10はくじ材、10A,10Bはくじテープ、10aは
くじ片、12は第1の層、14は剥離層、14aは剥離剤、16
は第2の層、16′はフィルム、18は接着剤層、18aは接
着剤、22は印刷層、23はくじ画線層、24は印刷層、26は
第2の剥離層、30は積層体、102は保持ローラ、104は剥
離剤塗布装置、104a,104bはローラ、104cはパン、106は
ドライヤー、108は巻き取り装置、110,110′は積層装
置、120はドライヤー、122は乾燥装置、130は印刷装
置、136は切目形成装置、140は巻き取りローラ、150は
装置、152は塗布装置、154はメインローラ、156はロー
ラ、158はパン、160は巻き取りローラを示す。

Claims (20)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の層と、 第1の層の裏面に積層された剥離層と、 前記剥離層上に、合成樹脂をコーティングするかまたは
    合成樹脂フィルムを重ね合わせて積層された第2の層
    と、 少なくとも第1の層の裏面または第2の層の表面あるい
    は裏面に形成されたくじ画線層と、 第2の層の裏面に積層された接着剤層とを含む、くじ材
    であって、 第1の層を剥離層にて第2の層から剥離せしめるのに要
    する力をaとし、接着剤層の被貼着材との接着力をbと
    したとき、下記式 a<b を満足する、くじ材。
  2. 【請求項2】くじ画線層は、第1の層の裏面に形成され
    た、実用新案登録請求の範囲第1項記載のくじ片。
  3. 【請求項3】くじ画線層は、第2の層の裏面に形成され
    た、実用新案登録請求の範囲第1項記載のくじ材。
  4. 【請求項4】くじ材は、ロール状に巻き重ねられたもの
    を含む、実用新案登録請求の範囲第1項から第3項のう
    ちいずれか1項に記載のくじ材。
  5. 【請求項5】前記第1の層は、表面に形成された第2の
    剥離層を含み、 第1の層を剥離層にて第2の層から剥離せしめるのに要
    する力をaとし、接着剤層の被貼着材との接着力をbと
    し、ロール状に巻き重ねられたとき接合された第1の層
    の第2の剥離層と接着剤層とを剥離せしめるのに要する
    力をcとしたとき、下記式 c<a<b を満足する、実用新案登録請求の範囲第4項記載のくじ
    材。
  6. 【請求項6】前記くじ材はシート状のものを含む、実用
    新案登録請求の範囲第1項記載のくじ材。
  7. 【請求項7】前記第1の層は、紙を含む、実用新案登録
    請求の範囲第1項から第5項のうちいずれか1項に記載
    のくじ材。
  8. 【請求項8】前記第1の層は、合成樹脂フィルムを含
    む、実用新案登録請求の範囲第1項から第5項のうちい
    ずれか1項に記載のくじ材。
  9. 【請求項9】前記第1の層は、セロファンを含む、実用
    新案登録請求の範囲第8項記載のくじ材。
  10. 【請求項10】前記第2の層はウレタン樹脂をコーティ
    ングした第2の層を含む、実用新案登録請求の範囲第1
    項記載のくじ材。
  11. 【請求項11】前記第2の層は、EVA樹脂をコーティン
    グした第2の層を含む、実用新案登録請求の範囲第1項
    記載のくじ材。
  12. 【請求項12】前記剥離層は、シリコン樹脂をコーティ
    ングした層を含む、実用新案登録請求の範囲第1項から
    第11項のうちいずれか1項に記載のくじ材。
  13. 【請求項13】前記剥離層は、フッソ樹脂をコーティン
    グした層を含む、実用新案登録請求の範囲第1項から第
    11項のうちいずれか1項に記載のくじ材。
  14. 【請求項14】前記剥離層はワックスをコーティングし
    た層を含む、実用新案登録請求の範囲第1項から第11項
    のうちいずれか1項に記載のくじ材。
  15. 【請求項15】前記接着剤層は、感圧型接着剤を塗布し
    てなる接着剤層を含む、実用新案登録請求の範囲第1項
    から第14項のうちいずれか1項に記載のくじ材。
  16. 【請求項16】前記接着剤層は再湿型接着剤を塗布して
    なる接着剤層を含む、実用新案登録請求の範囲第1項か
    ら第14項のうちいずれか1項に記載のくじ材。
  17. 【請求項17】前記接着剤層は感熱型接着剤を塗布して
    なる接着剤層を含む、実用新案登録請求の範囲第1項か
    ら第14項のうちいずれか1項に記載のくじ材。
  18. 【請求項18】前記感熱型接着剤層は、熱溶融性樹脂を
    主体とした接着剤層を含む、実用新案登録請求の範囲第
    17項記載のくじ材。
  19. 【請求項19】前記第1の層の表面に形成された印刷層
    を含む、実用新案登録請求の範囲第1項から第18項のう
    ちいずれか1項に記載のくじ材。
  20. 【請求項20】前記第2の層の表面に形成された印刷層
    を含む、実用新案登録請求の範囲第1項から第19項のう
    ちいずれか1項に記載のくじ材。
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