JPH0634461A - トルク検出装置 - Google Patents

トルク検出装置

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JPH0634461A
JPH0634461A JP4223067A JP22306792A JPH0634461A JP H0634461 A JPH0634461 A JP H0634461A JP 4223067 A JP4223067 A JP 4223067A JP 22306792 A JP22306792 A JP 22306792A JP H0634461 A JPH0634461 A JP H0634461A
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torque
rotary shaft
magnetic
position signal
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浩之 中村
Yoriichi Tsuji
頼一 辻
Toshimi Okazaki
俊実 岡崎
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    • G01L3/00Measuring torque, work, mechanical power, or mechanical efficiency, in general
    • G01L3/02Rotary-transmission dynamometers
    • G01L3/04Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft
    • G01L3/10Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating
    • G01L3/109Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating involving measuring phase difference of two signals or pulse trains
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    • G01L3/104Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating involving magnetic or electromagnetic means involving permanent magnets

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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転軸部材の回転速度が変動する場合でも高
いトルク検出精度が得られるトルク検出装置を提供す
る。 【構成】 軸線方向に所定間隔をおいて配置された磁気
ヘッド14a,14bを介して磁気記録層12a,12
bに位置信号を記録し、その再生位置信号相互間の位相
差Δtを検出する。また、磁気ヘッド14aに対して周
方向に所定角度θ0 をおいて磁気ヘッド14cを配置
し、両磁気ヘッド14a,14cからの再生位置信号相
互間の時間差tを検出する。この時間差tと上記位相差
Δtとから回転軸部材10の捩れ角θ、さらにはトルク
Tを算出する。トルク検出に、位相差Δtと時間差t
(回転速度ではなく)とを用いているので、信号記録時
の回転軸部材10の回転速度やその変動による影響を受
けずに、所定角度θ0 を基準として直接トルクTを検出
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の動力伝達軸
のような回転軸部材に作用するトルクを検出するための
トルク検出装置に関し、特に、回転軸部材の捩れ角から
トルクを算出するトルク検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等におけるトルク検出の必
要性は増大しつつある。特に、四輪駆動における前後輪
のトルク配分においては、走行状態に対する特性曲線を
設定し、推定による間接的な制御を行う制御手段を用い
ており、車両による特性のばらつき等に伴いその精度は
必ずしも十分なものとはいえない。同様な問題は、自動
変速機をはじめとする出力軸を有する車両の各機構部に
おいても生じている。
【0003】これに対し、回転軸部材に作用するトルク
を直接検出するようにしたトルク検出装置として、トル
ク負荷による回転軸部材の捩れ角を測定し、その捩れ角
からトルクを求めるトルク検出装置が、従来より広く知
られている。より具体的には、測定対象である回転軸部
材に少なくとも2つのロータリーエンコーダを配設した
ものが知られている。すなわち、個々のエンコーダから
の検出信号の位相差Δtから捩れ角を求め、トルクに換
算するというものである。
【0004】上記エンコーダの種類としては、光学的手
段を用いたもの、磁気的手段を用いたものがある(例え
ば特開昭62−239031号公報には磁気式エンコー
ダを配設したものが開示されている)が、これらを自動
車用等のトルク検出装置に適用するには、いずれの手段
も、捩れ角を検出するために回転軸部材にスリット、歯
車等を設ける必要があり、装置が大きく重くなるととも
にロータリーエンコーダを取り付ける作業を行う際に不
可避の取付誤差を生じるという問題、さらには回転軸部
材に捩れ歪が残留して蓄積されると、2つのエンコーダ
の相対位置が徐々にずれて、トルク検出精度が経時劣化
するという問題があった。
【0005】上記以外にも、回転軸部材の捩れ角に基づ
いてトルクを検出する方法としては、歪みにより電気抵
抗が変化する歪みゲージ式、応力の作用により磁化が変
化する磁歪効果を用いる磁歪式などがあるが、歪みゲー
ジ式においては歪みゲージの接着方法や信号の取出方法
に問題があり、磁歪式においては回転軸部材に磁歪材料
を接着したり、軸部材そのものに溝を設ける等の機械加
工を施さねばならないという問題があった。
【0006】このような問題を解決するために、特開平
3−115940号公報に開示されているようなトルク
検出装置が提案されている。
【0007】上記公報に記載されたトルク検出装置は、
回転軸部材に、その軸線方向に所定の間隔Lをおいて第
1および第2の磁気記録媒体(例えば磁気ディスク)を
取付け、各磁気記録媒体に対向する位置にそれぞれ磁気
ヘッドを配置し、回転軸部材が無負荷状態にあるときに
両磁気記録媒体に同一位相の周期信号を記録するととも
に、回転軸部材に負荷が作用しているとき上記周期信号
を再生し、各磁気ヘッドからの再生信号相互間の位相差
Δtを検出し、この位相差Δtに基づいて式(1)によ
り回転軸部材に作用するトルクTを算出しようとするも
のである。
【0008】 T=π2 Gd4 ・Δt・(f/f0 )・N0 /16L (1) ここで、Gは回転軸部材の横弾性係数、dは回転軸部材
の直径である。fは再生信号の周波数、f0 は記録信号
の周波数、N0 は信号記録時の回転軸部材の回転数であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のトルク検出
装置においては、周期信号を随時書き換えることが可能
であり、取付け時の誤差や経時変化に基づく誤差の無い
正確なトルク検出が可能となるが、別の問題を有してい
る。すなわち、磁気記録媒体に周期信号を記録する際
に、回転軸部材の回転速度が変動していると、正確な周
期信号を記録することができなくなり、演算の結果得ら
れたトルク値には誤差を含んでしまうという問題があ
る。一般に、車両等の駆動系の回転軸部材は、回転速度
が頻繁に変動しており、その変動を抑えて回転速度を正
確に制御することは困難である。
【0010】本発明は上述のような事情に鑑みてなされ
たもので、その第1の目的とするところは、小型で簡単
な構成を有し、かつ位置信号を随時書き替えることが可
能であり、しかも取付け時の誤差や経年変化に基づく誤
差のない正確なトルク検出を可能にしたトルク検出装置
を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、上記第1の目的に
加えて、回転軸部材の回転速度が変動する場合であって
も高いトルク検出精度を得ることが可能なトルク検出装
置を提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的は、上記目的に加え
て、回転軸部材に作用するトルクを、回転軸部材に作用
する負荷の方向にかかわりなく、精度良く検出できるト
ルク検出装置を提供することにある。
【0013】本発明の第4の目的は、上記目的に加え
て、回転軸部材に作用する負荷の方向を容易に判別する
ことが可能なトルク検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトルク検出
装置は、回転軸部材の軸線方向に所定間隔をおいて第1
および第2磁気ヘッドを配置し、これら第1および第2
磁気ヘッドを介して記録再生された位置信号相互間の位
相差Δtを検出するのみならず、第1磁気ヘッドに対し
て回転軸部材の周方向に所定角度θ0 をおいて第3の磁
気ヘッドを配置し、これら第1および第3磁気ヘッドか
らの再生位置信号相互間の時間差tを検出し、この時間
差tと上記位相差Δtとを用いて、回転軸部材の捩れ角
θさらにはこれに作用するトルクTを算出するように構
成することにより、上記目的達成を図るようにしたもの
である。
【0015】すなわち、請求項1に記載したように、回
転軸部材に作用するトルクを検出するトルク検出装置で
あって、前記回転軸部材の周面部に形成された磁気記録
層と、この磁気記録層と対向するように前記回転軸部材
の周面に近接して該回転軸部材の軸線方向に所定間隔を
おいて配置された第1および第2磁気ヘッドと、前記磁
気記録層と対向するように前記回転軸部材の周面に近接
して前記第1磁気ヘッドに対して前記回転軸部材の周方
向に所定角度θ0 をおいて配置された第3磁気ヘッド
と、前記第1および第2磁気ヘッドを介して前記磁気記
録層に位置信号を記録する記録手段と、前記各磁気ヘッ
ドを介して位置信号を再生する再生手段と、この再生手
段により再生された前記第1および第2磁気ヘッドから
の位置信号相互間の位相差Δtを検出する位相差検出手
段と、前記再生手段により再生された前記第1および第
3磁気ヘッドからの位置信号相互間の時間差tを検出す
る時間差検出手段と、前記所定角度θ0 、位相差Δtお
よび時間差tに基づいて、前記回転軸部材の捩れ角θを
算出する捩れ角算出手段と、この捩れ角θに基づいて、
前記回転軸部材に作用するトルクTを算出するトルク算
出手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0016】上記「回転軸部材の周面部に形成された磁
気記録層」は、請求項2に記載したように、回転軸部材
の周面上に塗布あるいはプラズマ溶射等により磁性材料
を付着させることにより形成した磁気記録層であっても
よいことはもちろんであるが、請求項3に記載したよう
に、回転軸部材自体を磁性材料で構成することにより形
成した磁気記録層であってもよい。
【0017】上記第1および第3磁気ヘッドは、請求項
4に記載したように、2つのギャップを有するマルチギ
ャップ磁気ヘッドによって一体的に構成されたものであ
ってもよい。
【0018】また、本発明によるトルク検出装置は、請
求項5に記載したように、請求項1の構成に加えて、回
転軸部材の回転速度Vを検出する回転速度検出手段と、
この回転速度Vに応じて、磁気記録層に記録される位置
信号の特性を変える特性変更手段とを備えてなることを
特徴とするものである。
【0019】上記特性変更手段によって変えられる記録
位置信号特性としては、請求項6、7、8に記載したよ
うに、位置信号の出力間隔、位置信号のパルス幅あるい
は信号強度を採用することができる。
【0020】上記回転速度検出手段としては、ロータリ
エンコーダ等を用いてもよいことはもちろんであるが、
請求項9に記載したように、上記回転軸部材の周面部に
形成された磁気記録層に磁気ヘッドを介して位置信号を
記録するとともに磁気ヘッドを介してこの位置信号を再
生し、この再生された位置信号に基づいて回転速度検出
を行うように構成されたものを用いることが好ましい。
【0021】その場合、請求項10に記載したように、
回転速度検出手段は、回転軸部材の周方向に所定角度を
おいて配置された一対の磁気ヘッドを介してそれぞれ再
生される位置信号の時間差と、上記一対の磁気ヘッドの
なす所定角度とに基づいて上記回転軸部材の回転速度を
演算する速度演算手段を設ければよい。
【0022】上記一対の磁気ヘッドとしては、請求項1
1に記載したように、上記第1および第3磁気ヘッドを
兼用してもよいが、請求項12に記載したように、トル
ク検出装置本体とは別に、回転軸部材の周面部に新たな
磁気記録層を設けるとともに、この新たな磁気記録層に
対向させて、回転軸部材の周方向に所定角度をおいて記
録用の第4磁気ヘッドと再生用の第5磁気ヘッドを配置
してもよい。また、上記第4および第5の磁気ヘッドを
記録再生用の1個の磁気ヘッドに代えてもよい。
【0023】さらに本発明によるトルク検出装置は、請
求項13に記載したように、請求項5の構成に加えて、
上記第2磁気ヘッドを介して磁気記録層に記録される位
置信号を所定時間遅延させて、上記第1および第2磁気
ヘッドを介してそれぞれ再生される位置信号間にあらか
じめ所定の初期位相差をもたせる記録信号遅延手段を備
えていることを特徴とするものである。
【0024】またさらに、本発明によるトルク検出装置
は、請求項14に記載したように、請求項13の構成に
加えて、回転軸部材に作用する負荷の方向を判別する負
荷方向判別手段を備えてなることを特徴とするものであ
る。
【0025】この負荷方向判別手段としては、請求項1
5に記載したように、上記第1および第2磁気ヘッドを
介してそれぞれ再生される2つの位置信号間の位相差と
上記初期位相差との比較に基づいて、上記負荷の方向を
判別するように構成されたものでもよいし、あるいは請
求項16に記載したように、上記第1および第2磁気ヘ
ッドを介してそれぞれ再生される2つの位置信号の検出
時間差と、上記第2および第3磁気ヘッドを介してそれ
ぞれ再生される2つの位置信号の検出時間差との比較に
基づいて、上記負荷の方向を判別するように構成された
ものでもよい。
【0026】さらに、本発明によるトルク検出装置は、
請求項17に記載したように、請求項1の構成に加え
て、第1、第2および第3磁気ヘッドを介してそれぞれ
再生される位置信号のうち、最初に検出される位置信号
と最後に検出される位置信号とに同期して、上記位相差
検出手段および上記時間差検出手段に対する検出タイミ
ング制御を行なう検出タイミング制御手段を備えてなる
ことを特徴とするものである。
【0027】この検出タイミング制御手段としては、請
求項18に記載したように、上記位相差検出手段および
上記時間差検出手段がそれぞれ備えているカウンタを制
御するカウンタ制御手段とすることができる。
【0028】さらに本発明によるトルク検出装置は、請
求項19に記載したように、請求項17の構成に加え
て、回転軸部材に作用する負荷の方向を判別する負荷方
向判別手段を備えてなることを特徴とするものである。
【0029】この負荷方向判別手段としては、請求項2
0に記載したように、上記第1および第2磁気ヘッドを
介してそれぞれ再生される位置信号の検出タイミングに
応じて、回転軸部材に作用する負荷の方向を判別するフ
ラグを出力する手段とすることができる。
【0030】
【発明の作用および効果】本発明によるトルク検出装置
は、回転軸部材の周面部に形成された磁気記録層に、該
回転軸部材の軸線方向に所定間隔をおいて配置された第
1および第2磁気ヘッドを介して位置信号を記録し、そ
して、各磁気ヘッドにより再生された位置信号相互間の
位相差Δtを検出し、この検出された位相差Δtに基づ
いて、回転軸部材の捩れ角θさらにはこれに作用するト
ルクTを算出するようになっているので、つまり、回転
軸部材の周面を利用して位置信号を記録再生することに
よりトルク検出を行うようになっているので、従来のよ
うに、トルク検出のために回転軸部材に機械加工や表面
処理を施したりスリップリング等の余分な機構部品を付
加する必要がない。
【0031】したがって、本発明によれば、小型で簡単
な構成のトルク検出装置を実現することができるととも
に取付作業や経年変化によるトルク検出誤差をなくすこ
とができる。また、回転軸部材に生じる捩れ残留歪によ
り両磁気ヘッド間で初期位相にずれが生じても、記録の
更新が可能であるため、このずれを容易に修正すること
ができる。
【0032】しかも、上記構成に示すように、第1磁気
ヘッドに対して回転軸部材の周方向に所定角度θ0 をお
いて第3の磁気ヘッドが配置され、これら第1および第
3磁気ヘッドからの再生位置信号相互間の時間差tが検
出され、そして、従来用いていた回転速度に代えてこの
時間差tを用いて回転軸部材のトルクTが算出されるよ
うになっているので、回転軸部材の回転速度が変動して
もその影響を受けずにトルク検出を行うことができる。
【0033】これについて詳述すると、回転軸部材の捩
れ角θは、式(2)により算出することができ、 θ=(Δt/t)・θ0 (2) 回転軸部材のトルクTは、式(3)により算出すること
ができるが、 T=2πGd4 ・θ/64L (3) 上記式(2)において、(Δt/t)により時間因子は
相殺されるので、たとえ位置信号が正確な周期信号とし
て記録されていなくても誤差なくトルク検出を行うこと
ができる。つまり、信号記録時の回転軸部材の回転速度
やその変動による影響を受けずに、第1および第3磁気
ヘッドのなす角度θ0 を基準として直接トルク検出を行
うことができる。
【0034】上記第1および第2磁気ヘッドを介して磁
気記録層に記録する位置信号は、同一位相の位置信号で
あってもよいことはもちろんであるが、異なる位相の位
置信号であってもよく、このようにした場合にも同様の
作用効果を得ることができる。
【0035】上記構成に加え、請求項4に記載したよう
に、上記第1および第3磁気ヘッドを、2つのギャップ
を有するマルチギャップ磁気ヘッドで一体的に構成すれ
ば、次のような効果がある。すなわち、より小型で簡単
な構成のトルク検出装置を実現できるとともに、基準角
度に対する時間差を検出するための機構部品として複雑
な磁気ヘッドを設ける必要がない。また、マルチギャッ
プ磁気ヘッドにおいては、ギャップ間隔を回転軸部材の
直径に比べ十分小さく設定することができ、かつこのギ
ャップ間隔をμm単位の高精度で管理することが可能で
あるため、取付作業による構造上の誤差をなくし、精度
良く回転軸部材に作用するトルクを検出することができ
る。
【0036】上記回転軸部材の周面部の磁気記録層に記
録する位置信号は、原理的には単一の位置信号であって
もよいが、再生位置信号に基づくトルク演算を行う際の
サンプリングタイム、検出精度、回転軸部材の回転速度
等を考慮すると、実用上はできるだけ多くの位置信号を
記録することが好ましい。この場合、各位置信号の角度
間隔が上記第1および第3磁気ヘッドの角度間隔θ0
りも大きくなるように位置信号記録を行わないと、時間
差tを正しく検出することができなくなる。
【0037】このような点に鑑み、上記構成に加え、請
求項5に記載したように、上記回転軸部材の回転速度V
を検出する回転速度検出手段と、この回転速度Vに応じ
て上記磁気記録層に記録される位置信号の特性を変える
特性変更手段と、を備えてなる構成とすれば、記録位置
信号特性を適当に変えることにより、回転軸部材の回転
速度が変動した場合であっても、誤差なくトルク検出を
行うことができる。具体的には、上記特性変更手段によ
って変えられる記録位置信号特性として、請求項6に記
載したように、位置信号の出力間隔を採用すれば、この
出力間隔が上記第1および第3磁気ヘッドの間隔よりも
狭くならないようして回転変動に対する補正を行うこと
ができる。
【0038】また、この回転変動に対する補正を別の観
点からとらえ、上記特性変更手段によって変えられる記
録位置信号特性として、請求項7、8に記載したよう
に、位置信号のパルス幅あるいは信号強度を採用すれ
ば、再生位置信号の波形がいびつにならないようにする
ことができる。
【0039】上記回転速度検出手段として、請求項9に
記載したように、上記回転軸部材の周面部に形成された
磁気記録層に磁気ヘッドを介して位置信号を記録すると
ともに磁気ヘッドを介してこの位置信号を再生し、この
再生された位置信号に基づいて回転速度検出を行うよう
に構成されたものを採用することにより、小型で簡単な
構成でかつ精度の良い回転速度検出を行うことができ
る。
【0040】その場合、請求項10に示すように、上記
回転速度検出手段として、回転軸部材の周方向に所定角
度をおいて配置された一対の磁気ヘッドを介してそれぞ
れ再生される2つの位置信号間の時間差と、上記一対の
磁気ヘッドのなす上記所定角度とに基づいて回転軸部材
の回転速度を演算する演算手段を備えたものとすること
により、回転速度Vを下記の式(4)から求めることが
できる。
【0041】 V=θ1 ・d/2t0 (4) ここでθ1 は一対の磁気ヘッドをなす所定角度(但し単
位はradian)、t0 は上記一対の磁気ヘッドからそれぞ
れ再生される位置信号間の時間差である。
【0042】そして、上記一対の磁気ヘッドとして、請
求項11に示すように、上記トルク検出用の第1、第3
磁気ヘッドを兼用する場合は、上記(4)式のθ1 をθ
0 とすればよい。また、請求項12に示すように、トル
ク検出装置本体とは別に、回転軸部材の周面部に新たな
磁気記録層を設けるとともに、この新たな磁気記録層に
対向させて、回転軸部材の周方向に所定角度θ1 をおい
て記録用の第4磁気ヘッドと再生用の第5磁気ヘッドを
配置した場合は、これら磁気ヘッドとしてトルク検出装
置本体の第1および第3磁気ヘッドを兼用する場合に比
較して、速度検出用に記録した位置信号をトルク検出に
先立って消去する手間が不要になる。
【0043】さらに、請求項13に記載したように、請
求項5の構成に加えて、上記第2磁気ヘッドを介して磁
気記録層に記録される位置信号を所定時間遅延させて、
上記第1および第2磁気ヘッドを介してそれぞれ再生さ
れる位置信号にあらかじめ初期位相差をもたせる信号遅
延手段を設けることにより、回転軸部材に作用するトル
クの正負にかかわらず、すなわち負荷の方向の如何にか
かわらず、第2磁気ヘッドを介して再生される位置信号
の検出時点を、常に第1および第3磁気ヘッドを介して
それぞれ再生される2つの位置信号の検出時点の間に介
在させることが可能になり、信号処理すべき3つの再生
位置信号の組合せを常に正しく選択することができる利
点がある。
【0044】さらに請求項14に記載したように、請求
項13の構成に加えて、回転軸部材に作用する負荷の方向
を判別する負荷方向判別手段を設けたことにより、負荷
の方向の判別をも含めた正確なトルクの検出が可能にな
る。
【0045】そして、上記負荷方向判別手段を、請求項
15に記載したように、第1および第2磁気ヘッドを介
してそれぞれ再生される位置信号間の位相差と、上記初
期位相差との比較に基づいて、上記回転軸部材に作用す
る負荷の方向を判別するように構成した場合、式(2)
であらわされる回転軸部材の捩れ角θは、下記の式
(5)に従って算出される。
【0046】 θ=K・(Δt/t)・θ0 (5) 但し、上記初期位相差をΔt0 、第1および第2磁気ヘ
ッドを介してそれぞれ再生される位置信号間の位相差
(検出時間差)をΔt12として、Δt12≧Δt0の場合
はK=1、Δt12<Δt0 の場合はK=−1となる。そ
してこの場合の位相差Δtは、Δt12とΔt0 との差の
絶対値に等しくなる。
【0047】また、Δt0 を前記時間差tの1/2に設
定した場合は、上記負荷方向判別手段を、請求項16に
記載したように、上記第1および第2磁気ヘッドを介し
てそれぞれ再生される位置信号の検出時間差Δt12と、
上記第2および第3磁気ヘッドを介してそれぞれ再生さ
れる位置信号の検出時間差Δt23との比較に基づいて、
上記回転軸部材に作用する負荷の方向を判別するように
構成することができる。その場合、式(5)のKは、 Δt12≧Δt23 であれば K=1 Δt12<Δt23 であれば K=−1 さらに、請求項17に記載したように、請求項1の構成
に加えて、上記第1、第2および第3磁気ヘッドを介し
てそれぞれ再生される位置信号のうちの、最初に検出さ
れる位置信号と最後に検出される位置信号とに同期し
て、上記位相差検出手段および上記位相差検出手段に対
する検出タイミングを制御する検出タイミング制御手段
を設けることにより、回転軸部材に作用する負荷の方向
にかかわりなく、検出される位相差Δtと時間差tとを
1対1で対応させることが可能になり、これにより、回
転軸部材に作用するトルクを精度良く検出することがで
きる。
【0048】そして上記検出タイミング制御手段とし
て、請求項18に記載したように、上記位相差検出手段
および上記時間差検出手段がそれぞれ備えているカウン
タを制御するカウンタ制御手段とすることにより、タイ
ミング制御を容易なものとすることができる。
【0049】この場合も、請求項19に記載したよう
に、請求項17の構成に加えて、回転軸部材に作用する
負荷の方向を判別する負荷方向判別手段を設けることに
より、負荷の方向の判別をも含めた正確なトルクの検出
が可能になる。
【0050】そして、上記負荷方向判別手段を、請求項
20に記載したように、上記第1および第2の磁気ヘッ
ドを介してそれぞれ再生される位置信号の検出タイミン
グに応じて、回転軸部材に作用する負荷方向の判別フラ
グを出力するように構成し、この判別フラグを、第1磁
気ヘッドからの位置信号が検出された後に第2磁気ヘッ
ドからの位置信号が検出されたときには負荷方向が正の
フラグ(K=1)、その反対のときには負荷方向が負の
フラグ(K=−1)とすることにより、負荷の方向の判
別をきわめて容易に行なうことができる。
【0051】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例について説明する。
【0052】図1は、本発明に係るトルク検出装置の第
1実施例を示す概略的構成図である。
【0053】このトルク検出装置は、左端部が駆動源、
右端部が負荷に接続された回転軸部材10(例えば自動
車用自動変速機の出力軸)に作用するトルクを検出する
トルク検出装置であって、回転軸部材10の外周面上の
2箇所にリング状に形成された磁気記録層12a,12
bと、これら磁気記録層12a,12bと対向するよう
に回転軸部材10の外周面に近接して該回転軸部材10
の軸線方向に所定間隔Lをおいて配置された第1および
第2磁気ヘッド14a,14bと、磁気記録層12aと
対向するように回転軸部材10の外周面に近接して第1
磁気ヘッド14aに対して回転軸部材10の回転方向に
所定角度θ0 (本実施例においては10゜に設定されて
いる。)をおいて配置された第3磁気ヘッド14cと、
第1および第2磁気ヘッド14a,14bを介して回転
軸部材10に同一位相の位置信号SW を記録する記録回
路16(記録手段)と、各磁気ヘッド14a,14b,
14cを介して位置信号を再生する増幅器18、フィル
タ回路20および波形整形回路22(再生手段)と、こ
れらにより再生された位置信号のうち、第1および第2
磁気ヘッド14a,14bからの位置信号相互間の位相
差Δtを検出する位相差検出回路24(位相差検出手
段)と、第1および第3磁気ヘッド14a,14cから
の位置信号相互間の時間差tを検出する時間差検出回路
26(時間差検出手段)と、上記所定角度θ0 、位相差
Δtおよび時間差tに基づいて、回転軸部材10の捩れ
角θを算出するとともに、この捩れ角θに基づいて、回
転軸部材10に作用するトルクTを算出するトルク演算
回路28(捩れ角算出手段、トルク算出手段)とを備え
ている。
【0054】上記各磁気記録層12a,12bは、例え
ば、エポキシ系などの樹脂バインダ中にフェライトなど
の磁気粉末を分散させた磁気塗料を、回転軸部材10の
外周面上の2箇所にリング状に塗布することにより、あ
るいは、金属コバルトなどの磁性膜を回転軸部材10の
外周面の所要部位にメッキすることにより形成すること
ができる。
【0055】上記各磁気ヘッド14a,14b,14c
と回転軸部材10の外周面とのクリアランスは約10μ
mに設定されている。
【0056】次に、本実施例の作用について説明する。
【0057】回転軸部材10が負荷から解放されて回転
している無負荷状態で、記録回路16は、所定の記録用
パルス信号を発生させて第1および第2磁気ヘッド14
a,14bに同時に送り、各磁気ヘッド14a,14b
を介して回転軸部材10の磁気記録層12a,12b上
に同一位相の位置信号(磁気パターン)を記録する。こ
のとき、回転軸部材10の周方向に等間隔となるように
位置信号を記録する必要はなく、第1磁気ヘッド14a
および第3磁気ヘッド14cがなす角度θ0 によって定
まる間隔よりも広い間隔であれば、位置信号は任意の間
隔で記録可能である(原理的には位置信号として単一パ
ルス信号を記録するだけでも足りるが、後のトルク算出
を行う際のサンプリングタイム、検出精度、回転軸部材
10の回転速度等を考慮すると、実用上は、できるだけ
等間隔で数多くのパルスを記録することが好ましい)。
【0058】上記無負荷状態では、第1および第2磁気
ヘッド14a,14bを介して各磁気記録層12a,1
2bに記録されている位置信号を再生したときの再生信
号Sa1,Sb1は、図2に示すように、同一位相の波形と
なる。
【0059】一方、回転軸部材10に負荷(トルク)が
加わった負荷状態において、各磁気ヘッド14a,14
bを介して各磁気記録層12a,12bに記録されてい
る位置信号を再生したときの再生信号Sa1,Sb1は、図
3に示すように、位相がΔtだけずれた波形となる。ま
た、このとき、磁気ヘッド14cを介して磁気記録層1
2cに記録されている位置信号を再生したときの再生信
号Sc1は、図3に示すように、再生信号Sa1に対して時
間差tをもった波形となる。これら各再生信号Sa1,S
b1およびSc1は、それぞれ増幅器18に入力される。増
幅器18に入力された信号は該増幅器18において増幅
された後、フィルタ回路20において高周波ノイズ成分
をカットされ、さらに波形整形回路22において矩形波
信号Sa2,Sb2およびSc2(図3には図示を省略)に波
形整形される。さらに、これら矩形波信号のうち、磁気
ヘッド14aおよび14bでそれぞれ再生され、かつ波
形整形された矩形波信号Sa2およびSb2は位相差検出回
路24へ送出される。また、磁気ヘッド14aおよび1
4cでそれぞれ再生され、かつ波形整形された矩形波信
号Sa2およびSc2は時間差検出回路26へ送出される。
位相差検出回路24においては、矩形波信号Sa2および
Sb2の位相差Δtが検出され、この検出信号S3はトル
ク演算回路28へ送出される。時間差検出回路26にお
いては、矩形波信号Sa2およびSc2の時間差tが検出さ
れ、この検出信号S4はトルク演算回路28へ送出され
る。
【0060】トルク演算回路28においては、所定角度
θ0 、位相差Δtおよび時間差tに基づいて、回転軸部
材10の捩れ角θを算出するとともに、この捩れ角θに
基づいて、回転軸部材10に作用するトルクTを算出す
る。
【0061】回転軸部材10の捩れ角θは、前述の式
(2)により算出され、回転軸部材のトルクTは、前述
の式(3)により算出される。
【0062】以上詳述したように、本実施例において
は、回転軸部材10の外周面上に形成された磁気記録層
12a,12bに、該回転軸部材10の軸線方向に所定
間隔Lをおいて配置された第1および第2磁気ヘッド1
4a,14bを介して位置信号を記録し、そして、各磁
気ヘッド14a,14bにより再生された位置信号相互
間の位相差Δtを検出し、この検出された位相差Δtに
基づいて、回転軸部材10に作用するトルクTを算出す
るようになっているので、つまり、回転軸部材10の外
周面を利用して位置信号を記録再生することによりトル
ク検出を行うようになっているので、従来のように、ト
ルク検出のために回転軸部材10に機械加工や表面処理
を施したりスリップリング等の余分な機構部品を付加す
る必要がない。
【0063】したがって、本実施例によれば、小型で簡
単な構成のトルク検出装置を実現することができるとと
もに取付作業や経年変化によるトルク検出誤差をなくす
ことができる。また、回転軸部材に生じる捩れ残留歪に
より両磁気ヘッド14a,14b間で初期位相にずれが
生じても、記録の更新が可能であるため、このずれを容
易に修正することができる。
【0064】しかも、本実施例においては、第1磁気ヘ
ッド14aに対して回転軸部材10の周方向に所定角度
θ0 をおいて第3磁気ヘッド14cが配置され、これら
第1および第3磁気ヘッド14a,14cからの位置信
号相互間の時間差tが検出され、そして、従来用いられ
ていた回転速度に代えてこの時間差tを用いて回転軸部
材10のトルクTが算出されるようになっているので、
信号記録時の回転軸部材10の回転速度やその変動によ
る影響を受けずに、第1および第3磁気ヘッド14a,
14cのなす角度θ0 を基準として直接トルク検出を行
うことができる。したがって、たとえ位置信号が正確な
周期信号として記録されていなくても誤差なくトルク検
出を行うことができる。
【0065】なお、本実施例においては、記録再生に用
いる第1および第2磁気ヘッド14a,14bが図1に
示すように周方向に対して同一位置に配置されている
が、必ずしもこのように配置する必要はなく、第1磁気
ヘッド14aに対して第2磁気ヘッド14bを回転軸部
材10の周方向にずれた位置に配置することも可能であ
る。
【0066】さらに、本実施例においては、回転軸部材
10の外周面上の2箇所に磁気記録層12a,12bが
形成されているが、両磁気記録層12a,12bを連続
して一体で形成してもよい。また、回転軸部材10自体
が磁性材料で構成されている場合(例えば構造用鋼であ
るS45Cの焼入れ材からなる場合)には、このような
磁気記録層12a,12bを新たに形成することを必要
とすることなく、回転軸部材10に対して直接的に位置
信号の記録再生を行うことができる。
【0067】ところで、上記第1実施例においては、各
磁気ヘッド14a,14b,14cが、図4に示すよう
に、1つのギャップ32を有する1つのコア34に1つ
のコイル36が巻かれた通常の磁気ヘッドで構成されて
いるが、これに代えて、第1および第3磁気ヘッド14
a,14cを、図5に示すように、2つのギャップ38
a、38cを有するマルチギャップ磁気ヘッド40で一
体的に構成してもよい。両ギャップ38a、38cの中
間位置にはシールド板42が介装されており、そのギャ
ップ間隔wは、約200μmに設定されている。図6
は、このマルチギャップ磁気ヘッド40の使用状態を示
す図である。図中参照符号Sは、マルチギャップ磁気ヘ
ッド40の記録用のギャップ38aで記録された位置信
号を示す。なお、図から明らかなように、両ギャップ3
8a、38cのなす角度θ0 は、θ0 =2tan-1(w
/d)によって定まる。
【0068】このようなマルチギャップ磁気ヘッド40
を採用することにより、より小型で簡単な構成のトルク
検出装置を実現できるとともに、基準角度に対する時間
差tを検出するための機構部品として複雑な磁気ヘッド
を設ける必要がない。また、マルチギャップ磁気ヘッド
40においては、ギャップ間隔wを回転軸部材10の直
径dに比べ十分小さく設定することができ、かつこのギ
ャップ間隔wをμm単位の高精度で管理することが可能
であるため、取付作業による構造上の誤差をなくし、精
度良く回転軸部材10に作用するトルクTを検出するこ
とができる。
【0069】なお、上記マルチギャップ磁気ヘッド40
は、両ギャップ38a、38cの中間位置にシールド板
42が介装された、いわゆるスリーインワンヘッド型で
あるが、図7に示すように、上記シールド板42が介装
されていない、いわゆるツーギャップ型のマルチギャッ
プ磁気ヘッド40′を用いるようにしてもよい。
【0070】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0071】図8は、本実施例に係るトルク検出装置を
示す概略的構成図である。
【0072】上述したように、磁気記録層12aに記録
する位置信号は、実用上はできるだけ多くの等間隔の位
置信号を記録することが好ましいが、一方、この場合、
各位置信号の角度間隔が上記第1および第3磁気ヘッド
14a,14cの角度間隔θ0 よりも大きくなるように
位置信号記録を行わないと、時間差tを正しく検出する
ことができなくなる。
【0073】本実施例においては、このような点に鑑
み、図1に示した本発明の第1実施例の構成に加えて、
回転軸部材10の回転速度Vを検出する回転速度検出回
路52(回転速度検出手段)が設けられるとともに、上
記記録回路16に、この回転速度Vに応じて磁気記録層
12aに記録される位置信号の特性を変える特性変更手
段としての機能が与えられており、これにより、回転軸
部材の回転速度が変動した場合であっても、誤差なくト
ルク検出を行うことができるようになっている。
【0074】本実施例の作用について具体的に説明する
と次のとおりである。
【0075】すなわち、図8において、記録回路16
は、回転軸部材10が負荷から解放されて回転している
無負荷状態で、図9に示すような単パルス信号を基準信
号SW′として発生させて第1磁気ヘッド14aに出力
し、該第1磁気ヘッド14aを介して回転軸部材10の
磁気記録層12aに基準信号SW ′を記録する。その
際、上記基準信号SW ′は、回転速度検出回路52にも
同時に出力される。回転速度検出回路52では、この基
準信号SW ′入力時を基準として時間計測用のカウンタ
が動作を開始する。磁気記録層12aに記録された基準
信号SW ′は、回転軸部材10の回転に伴い第3磁気ヘ
ッド14cを介して再生され、図9に示すような再生信
号SR ′として回転速度検出回路52に入力される。
【0076】回転速度検出回路52では、この再生信号
R ′入力時を基準としてカウンタの動作を停止し、回
転軸部材10が所定角度θ0 回転する間の経過時間t0
を計測し、前述の式(4)で示される経過時間t0 に比
例した回転速度Vをあらわす速度信号を記録回路16に
出力する。
【0077】上記記録回路16には、上記所定角度θ0
よりも大きい角度間隔で位置信号SW が記録されるよう
に設定されており(本実施例においてはn=12)、記
録回路16は、第1磁気ヘッド14aを介して上記基準
信号SW ′をDC消去するとともに、回転速度検出回路
52からの速度信号と、予め設定された回転軸部材10
の1回転当たりの記録パルス数nとに応じて、図10に
示すように、磁気記録層12aに記録すべき位置信号S
W の出力間隔(周期)I、パルス幅Wおよび信号強度H
を決定し、第1および第2磁気ヘッド14a,14bを
介して回転軸部材10の磁気記録層12a,12bに複
数の等間隔の位置信号SW (n1 〜n12)を同一位相で
記録する。
【0078】このようにして、回転軸部材10の無負荷
状態において、図2と同様の再生信号Sa1,Sb1を第1
および第2磁気ヘッド14a,14bから得ることがで
きる。
【0079】以降の動作は、前述した第1実施例と同様
であるから、重複する説明は省略するが、本実施例の場
合、位置信号SW の出力間隔(周期)Iおよび1回転当
りの数nを下記の式(6)、(7)を満足するように設
定することにより、記録された位置信号SW の回転軸部
材10上の間隔が、上記第1,第3磁気ヘッド14a,
14cのなす所定角度θ0 よりも狭くなることなく、す
なわち、時間差tを誤検出することなく、トルク検出を
することができる。
【0080】 I>θ0 ・d/(2・V) (=t0 ) (6) n<2π/θ0 (7) 以上詳述したように、本実施例によれば、位置信号SW
の出力間隔が第1および第3磁気ヘッド14a,14b
の間隔よりも狭くならないように、回転軸部材10の回
転速度Vに応じて位置信号SW の出力間隔(周期)Iを
決定するようになっているので、記録時の回転軸部材1
0の回転状況の如何にかかわらず、トルクを精度良くよ
く検出することができる。
【0081】また、位置信号SW のパルス幅W、信号強
度Hについても、回転軸部材10の回転速度Nに応じて
これらを決定するようになっているので、記録時の回転
軸部材10の回転状況にかかわらず、記録するパルス信
号のパルス幅が広すぎたり、記録信号強度が強すぎたり
することによって、再生位置信号の波形がいびつになる
のを防止することができる。
【0082】なお、本実施例においては、基準信号
W ′として単パルス信号を用いたが、もちろんこれに
限定されるわけではなく、複数のパルス信号を基準とし
たり、連続波信号を用い、その再生周波数を基準とする
ようにしてもよい。
【0083】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。
【0084】図11は、本実施例に係るトルク検出装置
を示す概略的構成図である。
【0085】上記第2実施例においては、回転軸部材1
0の回転速度Vの検出が、第1および第3磁気ヘッド1
4a,14cに接続された回転速度検出回路52によっ
て行われるように構成されているが、本実施例において
は、トルク検出装置本体とは独立して設けられた回転速
度検出装置62により、回転軸部材10の回転速度Vの
検出を行うようになっている。
【0086】この回転速度検出装置62は、上記回転軸
部材10の外周面上にリング状に新たに形成された磁気
記録層112と、これら磁気記録層112と対向するよ
うに回転軸部材10の外周面に近接して該回転軸部材1
0の周方向に所定角度θ1 をおいて配置された第4およ
び第5磁気ヘッド114d,114eと、第4磁気ヘッ
ド114dを介して回転軸部材10に基準信号Sd1を記
録する記録回路116と、各磁気ヘッド114d,11
4eを介して検出された上記基準信号を再生信号Sd2,
Se2として再生する増幅器118、フィルタ回路120
および波形整形回路122と、これらにより再生された
信号相互間の時間差t0 を検出する時間差検出回路12
6と、上記所定角度θ1 および時間差t0 に基づいて、
回転軸部材10の回転速度Vを算出する回転速度演算回
路64とを備えている。
【0087】上記磁気記録層112、第4磁気ヘッド1
14d、第5磁気ヘッド114e、記録回路116、増
幅器118、フィルタ回路120、波形整形回路122
および時間差検出回路126は、第1および第2実施例
における磁気記録層12、第1磁気ヘッド14a、第3
磁気ヘッド14c、記録回路16、増幅器18、フィル
タ回路20、波形整形回路22および時間差検出回路2
6と、それぞれ同様の構成となっている。
【0088】図12および13は、時間差検出回路12
6および回転速度演算回路64をそれぞれ示す回路図で
ある。
【0089】図11に示された磁気ヘッド14dを介し
て再生された再生信号Sd1が波形整形回路122で波形
整形されて得られる矩形波信号Sd2は、図12に示され
た時間差検出回路126のフリップフロップ76のセッ
ト端子に入力され、かつ磁気ヘッド14eを介して再生
された再生信号Se1が波形整形回路122で波形整形さ
れて得られる矩形波信号Se2は、上記フリップフロップ
76のリセット端子に入力される。
【0090】フリップフロップ76の出力端子はフリッ
プフロップ78のセット端子に接続され、フリップフロ
ップ78のQ端子は、クロック発振器66からの10M
Hzの基準クロックが一方の入力端子に印加されるAN
D回路80の他方の入力端子に接続されている。AND
回路80の出力端子はカウンタ70のクロック端子に接
続されている。カウンタ70は、矩形波信号Sd2とSe2
との時間差t0 を基準クロックで計数し、その結果を1
2ビットパラレル信号で図13の回転速度演算回路64
へ出力するようになっている。
【0091】本実施例における回転軸部材10の回転速
度Vの検出ロジックを、図14に示すフローチャートに
基づいて説明する。
【0092】まず、電源が投入されると、回転速度演算
回路64のマイクロコンピュータ68は初期化処理を行
った後、時間差検出回路126のカウンタ70に計数開
始信号(START)を送る。カウンタ70は、この信
号によりリセットされ、基準信号Sd2と信号Se2との時
間差t0 の計数を開始する。マイクロコンピュータ68
は、カウンタ70からの計数終了信号(STOP)が送
られるまで待ち、計数終了信号を受信するとインターフ
ェースIC72を介して時間差t0 (12bit)を読
み取る。そして、この時間差t0 に基づき、回転速度V
を前述の式(4)によって演算する。
【0093】次にこの演算結果をD/Aコンバータ74
に転送し、これをアナログ出力する。その後、マイクロ
コンピュータ68は、再びカウンタ70に計数開始信号
(START)を送り、上記動作を繰り返すようになっ
ている。
【0094】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。
【0095】図15は本発明に係るトルク検出装置の第
4実施例を示す概略的構成図である。
【0096】前述の各実施例においては、記録回路16
から第1および第2磁気ヘッド14a,14bを介して
各磁気記録層12a,12bに同一位相の位置信号SW
が記録されるように構成されているが、両記録位置信号
は必ずしも同一位相とする必要はない。
【0097】むしろ、第1磁気ヘッド14aからの記録
位置信号SW に対して第2磁気ヘッド14bからの記録
位置信号SW の位相を所定時間だけ意識的に遅らせるよ
うにすることが望ましい。
【0098】この点について詳述すると、仮に、第1お
よび第2磁気ヘッド14a,14bを介して各磁気記録
層12a,12bに同一位相の位置信号を記録するよう
にした場合、回転軸部材10に正のトルクが作用した状
態では、図16に示すように、第1磁気ヘッド14aか
らの再生位置信号Sa1に対して第2磁気ヘッド14bか
らの再生位置信号Sb1の位相は位相差Δtだけ遅れる。
この位相遅れは、再生位置信号Sa1に対する第3磁気ヘ
ッド14cからの再生位置信号Sc1の位相遅れ(時間差
t分だけ遅れる)に対して十分小さい。したがって、回
転軸部材10が順方向に回転している場合には再生位置
信号Sa1を、逆方向に回転している場合には再生位置信
号Sc1を基準として、1組の再生位置信号Sa1,Sb1,
Sc1を選択し、これを信号処理すれば、特に問題はない
のであるが、回転軸部材10に負のトルクが作用した状
態では、図17に示すように、再生位置信号Sa1に対し
て再生位置信号Sb1の位相は位相差Δtだけ進むため、
上記基準により、1組の再生位置信号Sa1,Sb1,Sc1
を選択すると、信号処理すべき組合せを誤ってしまうこ
ととなる。
【0099】このため、本実施例においては、図15に
示すように、図8に示した第2実施例の構成に加えて遅
延回路54(記録信号遅延手段)を設け、第1磁気ヘッ
ド14aからの再生位置信号Sa1に対して第2磁気ヘッ
ド14bからの再生位置信号Sb1の位相が無負荷状態に
おいて所定時間Δt0 だけ遅れるよう、第1磁気ヘッド
14aからの記録位置信号に対して第2磁気ヘッド14
bからの記録位置信号の位相を所定時間Δt0 だけ意識
的に遅らせている。これにより、回転軸部材10に作用
するトルクの正負にかかわらず、信号処理すべき1組の
再生位置信号Sa1,Sb1,Sc1の組合せを常に正しく選
択することができるようにしている。
【0100】図18は、図15に示すトルク検出装置に
おける回転軸部材10に負荷が加わっていないときに各
磁気ヘッド14a〜14cから再生される位置信号Sa1
〜Sc1の検出タイミングを示す。すなわち、本実施例で
は、第2磁気ヘッド14bを介して位置信号SW を磁気
記録層12bに記録する際に、この位置信号SW の位相
をΔt0 だけ遅延させて初期位相差を設けることによ
り、回転軸部材10に負荷が加わっているときも含め常
に位置信号Sb1が位置信号Sa1とSc1との間に存在する
ようにしている。
【0101】このようにすれば、位置信号Sa1(トルク
検出時の回転軸部材10の回転方向によっては位置信号
Sc1)を検出した後に位置信号Sb1を検出した場合のみ
を正しい検出であると判断でき、位置信号Sa1の次に位
置信号Sc1を検出した場合には組合わせが誤りであると
してリセットをかけることが可能になり、上述の問題を
容易に解決することができる。
【0102】但しこの場合、再生位置信号Sa1に対する
再生位置信号Sb1の意識的な位相遅延時間Δt0 を一定
値にすると、回転軸部材10の回転速度Vによっては、
信号処理すべき1組の再生位置信号Sa1,Sb1,Sc1の
組合せを正しく選択することができなくなってしまう場
合がある。すなわち、各再生位置信号Sa1,Sb1,Sc1
の出力周期は回転速度Vが大きくなると短くなるため、
これら出力周期に対して位相遅延時間Δt0 は相対的に
長くなる。そして、回転速度Vが所定値以上になると、
図19に示すように、ある再生位置信号Sa1に対応する
再生位置信号Sb1が次の再生位置信号Sa1よりも遅く出
力されることとなり、この場合には、組合せを誤ってし
まうこととなる。
【0103】このため、本実施例においては、さらに、
上記位相遅延時間Δt0 が、回転速度Vに応じて設定さ
れるようになっている。この位相遅延時間Δt0 として
は、再生位置信号Sa1の出力周期よりも短く設定すれば
よいのであるが、再生位置信号Sb1が常に再生位置信号
Sa1とSc1との間に位置するように(つまり0<Δt0
<tとなるように)位相遅延時間Δt0 を設定すること
が、より好ましい。すなわち、このようにすれば、回転
軸部材10が順方向(逆方向)に回転している場合に
は、Sa1(Sc1)の検出後Sc1(Sa1)を検出する前に
Sb1を検出したときのみ正しい組合せで検出がなされた
と判断し、Sa1(Sc1)の検出後Sb1を検出する前にS
c1(Sa1)を検出したときには組合せに誤りがあるとし
て信号処理をリセットすることが可能となり、上記問題
を容易に解決することができる。
【0104】本実施例では、前記式(4)で示される回
転速度Vをあらわす速度信号が、回転速度検出回路52
から遅延回路54に出力される。遅延回路54では、入
力された速度信号と、上記所定角度θ0 とに基づいて位
相遅延時間(初期位相差)Δt0 を決定し、記録回路1
6から与えられる位置信号SW をΔt0 だけ遅延させて
磁気ヘッド14bに出力するように構成されている。
【0105】この場合の上記位相遅延時間Δt0 として
は、例えばΔt0 =t/2に設定すれば、正負両方向の
トルクに対して位相差Δt検出範囲を均等に確保するこ
とができるが、回転軸部材10の特性によって適宜設定
すればよい。例えば、回転軸部材10の特性として、正
のトルクは大きなトルクが作用するが負のトルクはあま
り大きくならないようなものである場合には、位相遅延
時間Δt0 は、t/2よりやや小さく設定すればよい。
【0106】次に本発明の第5実施例について説明す
る。
【0107】図20は、本実施例に係るトルク検出装置
を示す概略的構成図である。
【0108】本実施例では、図15に示した本発明の第
4実施例の構成に加えて、回転軸部材10に作用する負
荷(トルク)の方向を判別するための符号判別回路(負
荷方向判別手段)56を備えていることを特徴とするも
のである。
【0109】符号判別回路56には、第1〜第3磁気ヘ
ッド14a〜14cを介してそれぞれ再生された位置信
号Sa1〜Sc1を波形整形回路22で波形整形した矩形波
信号Sa2〜Sc2が供給される。符号判別回路56の出力
は符号判別フラグFとしてトルク演算回路28に供給さ
れる。
【0110】符号判別回路56の一例構成を図21に示
す。また符号判別回路56の動作説明に供するタイミン
グチャートを図22〜図24に示す。この符号判別回路
56は、3個のフリップフロップ82,84,86と、
クロック発振器88と、2個のAND回路90,92
と、4個のNOT回路94,96,98,100と、ア
ップダウンカウンタ102とを備えている。
【0111】遅延回路54では、第2磁気ヘッド14b
に印加する位置信号SW の位相遅延時間(初期位相差)
Δt0 を、第1および第3磁気ヘッド14a,14cか
ら再生される位置信号間の時間差tの1/2に設定して
いる。したがって、回転軸部材10に負荷が作用してい
ない場合には、再生位置信号Sa1〜Sc1およびこれらか
ら派生される矩形波信号Sa2〜Sc2は図22に示すよう
な関係を有し、位置信号Sa1,Sb1間の位相差をΔ
12、位置信号Sb1,Sc1間の位相差をΔt23とすれ
ば、Δt12=Δt23=Δt0 =t/2となる。
【0112】図21のフリップフロップ82のセット端
子には、矩形波信号Sa2がNOT回路94を介して印加
され、フリップフロップ82のリセット端子およびフリ
ップフロップ84のセット端子には、矩形波信号Sb2が
NOT回路96を介して印加される。また、フリップフ
ロップ84のリセット端子には、矩形波信号Sc2がNO
T回路98を介して印加されるようになっている。
【0113】フリップフロップ82の出力は、クロック
発振器88の出力とともにAND回路90に供給され、
アンド回路90の出力はカウンタ102のアップカウン
ト端子に供給される。また、フリップフロップ84の出
力は、クロック発振器88の出力とともにAND回路9
2に供給され、アンド回路92の出力はカウンタ102
のダウンカウント端子に供給される。
【0114】さらに、矩形波信号Sa2がNOT回路10
0を介してカウンタ102のリセット端子およびフリッ
プフロップ86のリセット端子に供給され、カウンタ1
02のBorrow信号出力がフリップフロップ86のセット
端子に供給される。
【0115】矩形波信号Sa2が符号判別回路56に入力
されると、カウンタ102およびフリップフロップ86
がリセットされ、かつ直ちにカウンタ102がアップカ
ウントを開始する。そして続いて矩形波信号Sb2が入力
されると、カウンタ102のカウント動作は、アップカ
ウントからダウントカウントに切替わり、次に矩形波信
号Sc2が入力されると、ダウントカウント動作が終了す
る。
【0116】したがって、回転軸部材10に負荷が作用
しない場合には、Δt12=Δt23=Δt0 となり、図2
2に示すように、カウンタ102からBorrow信号が出力
されず、フリップフロップ86はリセットされたままと
なり、符号判別フラグFは「0」を保つ。
【0117】次に、回転軸部材10に負のトルクが作用
している場合には、図23に示すようにΔt12<Δt0
<Δt23となるから、カウンタ値が負となりBorrow信号
が発生してフリップフロップ86がセットされ、符号判
別フラグFは「1」となる。このように符号判別フラグ
Fが「1」となったことにより、回転軸部材10に作用
するトルクの方向を負と判別することができる。
【0118】一方、回転軸部材10に正のトルクが作用
している場合には、図24に示すように、Δt12>Δt
0 >Δt23となるから、カウンタ値は正となり、Borrow
信号は発生しない。したがって、フリップフロップ86
はリセットされたままとなり、符号判別フラグFは
「0」であるから、回転軸部材10に正のトルクが作用
していることが判別できる。
【0119】トルク演算回路28では、位相差Δt(Δ
tはΔt12とΔt0 との差の絶対値)時間差tおよび第
1,第3磁気ヘッド14a,14cのなす角度θ0 と、
符号判別回路56からの符号判別フラグF(符号判別フ
ラグFが「1」であればK=−1、「0」であればK=
1)により、前述の式(5)から回転軸部材10の捩れ
角θを求め、さらにこの捩れ角θに基づいて、回転軸部
材10に加わるトルクTを前述の式(3)から算出して
いる。
【0120】以上説明したように、本実施例のトルク検
出装置によれば、回転軸部材10に加わる負荷の方向の
判別をも含めた正確なトルクの検出が可能になる。
【0121】なお、本実施例においては、初期位相差Δ
0 =t/2の場合で説明したが、必ずしもΔt0 =t
/2とする必要はなく、設定した初期位相差Δt0 に応
じて符号判別回路56のカウンタ102の初期値を決定
すればよい。本実施例ではその初期値をゼロとしてい
る。
【0122】さらに本発明の第6実施例について説明す
る。
【0123】図25は、本実施例に係るトルク検出装置
を示す概略的構成図である。
【0124】前述した第1実施例において、トルク演算
回路28によるトルク算出に誤差が生じないようにする
ためには、位相差検出回路24で検出する位相差Δt
と、時間差検出回路26で検出する時間差tとを1対1
に対応させる必要がある。その結果、回転軸部材10に
対して、上記第1〜第3磁気ヘッド14a〜14cの取
付位置関係によって定まる特定の方向に負荷が作用した
場合にしかトルクを検出することができないという問題
が生じる。
【0125】本実施例は、このような点に鑑み、図1に
示した第1実施例の構成に加えて、カウンタ制御回路3
0を設けたものである。このカウンタ制御回路30に
は、第1〜第3磁気ヘッド14a〜14cからそれぞれ
再生される位置信号Sa1〜Sc1を波形整形回路22で波
形整形して得られる矩形波信号Sa2〜Sc2が入力され
る。カウンタ制御回路30は、上記位置信号Sa1〜Sc1
のうちの最初に検出された位置信号と最後に検出された
位置信号とに同期して、位相差検出回路24および時間
差検出回路26のカウンタの制御を行なうように構成さ
れている。
【0126】次に、本実施例におけるトルク検出動作に
ついて説明する。
【0127】図25に示す矢印方向、すなわち、第1磁
気ヘッド14aから第3磁気ヘッド14cの方向に回転
軸部材10が回転しているとする。
【0128】この場合、図26に示すように、回転軸部
材10に負荷が加わっていない状態で、第3磁気ヘッド
14cで検出する位置信号Sc1に同期してカウンタ制御
回路30はリセット信号を時間差検出回路26および位
相差検出回路24に出力する。この処理により、図26
に示すようにタイミングずれによるエラーが生じていて
も、リセット信号によりそれを除去し、正常なタイミン
グにする。
【0129】次に、図25に示す矢印方向と同方向に回
転軸部材10に捩れが生じるように、回転軸部材10に
負荷がかかると(負のトルク)、第1および第2磁気ヘ
ッド14a,14bを介して再生される位置信号Sa1,
Sb1には、図27に検出信号S3として示されているよ
うに、位相差Δtが生じる。一方、第1および第3磁気
ヘッド14a,14cによって第1磁気ヘッド14aを
介して記録された位置信号を読み出す際には、両磁気ヘ
ッド14a,14cの配置角度と再生時の回転軸部材1
0の回転速度に基づき、それぞれの再生信号Sa1,Sc1
には、図27に検出信号S4として示されているよう
に、時間差tが生じる。
【0130】第1,第2および第3磁気ヘッド14a,
14bおよび14cを介して再生された各再生信号Sa
1,Sb1,Sc1は、増幅器18で増幅され、フィルタ回
路20介して、波形整形回路22に入力され、波形整形
を受けて矩形波信号Sa2,Sb2,Sc3とされる第1およ
び第2磁気ヘッド14a,14bを介して再生された位
置信号Sa1,Sb1の処理信号である矩形波信号Sa2,S
b2は位相差検出回路24に入力され、第1および第3磁
気ヘッド14a,14cを介して再生された位置信号S
a1,Sc1の処理信号である矩形波信号Sa2,Sc2は時間
差検出回路26に入力される。また、矩形波信号Sa2〜
Sc2はカウンタ制御回路30に入力される。カウンタ制
御回路30では、位置信号Sa1〜Sc1のうちの、最初に
検出される位置信号と最後に検出される位置信号から、
図27に示されているように、カウンタ制御信号S5を
作り出し、位相差検出回路24および時間差検出回路2
6にそれぞれ出力する。
【0131】位相差検出回路24では、カウンタ制御信
号S5に同期して動作するカウンタにより位置信号Sa
1,Sb1間の位相差Δt(図27の検出信号S3)を検
出し、これをトルク演算回路28に与える。また、時間
差検出回路26でも、同様に、カウンタ制御信号S5に
同期して動作するカウンタにより位置信号Sa1とSc1と
の時間差t(図27の検出信号S4)を検出し、これを
トルク演算回路28に与える。
【0132】図1の実施例では、図3から明らかなよう
に位相差検出回路24が位置信号Sa1,Sc1の再生時間
差tに同期して動作するため、図27に示すように、位
置信号Sb1が位置信号Sa1よりも先に検出される場合は
位置信号Sa1,Sb1間の位相差Δtを検出することがで
きないが、本実施例においては、位相差信号S3がカウ
ンタ制御信号S5に同期しているため、位置信号Sa1,
Sc1の再生時間差tと位置信号Sa1,Sb1間の位相差Δ
tとを常に1対1に対応させて検出することが可能とな
る。
【0133】したがって、トルク演算回路28では、位
相差Δt、時間差tおよび第1および第3磁気ヘッド1
4a,14cのなす角度θ0 とにより式(1)によって
捩れ角θを求め、さらに、この捩れ角θを基に回転軸部
材10に加わったトルクTを式(2)により算出でき
る。
【0134】なお、本実施例の説明において、回転方向
を図25に示す矢印方向としたが、矢印と逆方向に回転
する場合は、タイミングずれによる検出エラーを防ぐた
めに無負荷時に出力するカウンタ制御回路30のリセッ
ト信号を第1磁気ヘッド14aが検出する位置信号Sa1
に同期させれば同様に動作する。また、負荷の作用する
方向を特定して説明したが、本実施例では回転軸部材1
0に作用する負荷の方向にかかわりなく、正確にトルク
を検出することができる。
【0135】以上詳述したように、本実施例において
は、第1,第2および第3磁気ヘッド14a,14b,
14cから再生される位置信号Sa1,Sb1,Sc1のうち
の、最初に検出される位置信号と最後に検出される位置
信号とに同期して、位相差検出回路24および時間差検
出回路26の検出タイミング制御が行われるようになっ
ているので、回転軸部材10に作用する負荷の方向にか
かわりなく、検出する位相差Δtと時間差tとを1対1
で対応させることが可能となり、これにより、回転軸部
材10に作用するトルクを精度よく、検出することが可
能となる。
【0136】このように、本実施例によれば、回転軸部
材10に作用する負荷の方向にかかわりなく、また、回
転軸部材10の回転速度あるいは回転変動に影響される
ことなく、回転軸部材10の捩れ角を誤差なく検出し、
正確にトルクを検出することが可能となる。
【0137】最後に本発明の第7実施例について説明す
る。
【0138】図28は、本実施例に係るトルク検出装置
を示す概略的構成図である。
【0139】本実施例は、図25に示した第6実施例の
構成に加えて、回転軸部材10に加わる負荷の方向を、
第1,第2磁気ヘッド14a,14bから再生された位
置信号Sa1,Sb1の検出タイミングに応じて判別できる
符号判別フラグFを出力する符号判別回路58を設けた
ことを特徴とするものである。
【0140】符号判別回路58には、上記位置信号Sa
1,Sb1が波形整形回路22で波形整形されて得られる
矩形波信号Sa2,Sb2が入力される。符号判別回路58
から出力された符号判別フラグFはトルク演算回路28
に入力される。
【0141】図29は符号判別回路58の構成を示すブ
ロック図で、符号判別フラグFを出力する1個のフリッ
プフロップ104と、このフリップフロップ104の2
つの入力端子にそれぞれ接続されたNOT回路106,
108とから構成されている。矩形波信号Sa2はNOT
回路106を介してフリップフロップ104のセット端
子に入力され、矩形波信号Sb2はNOT回路108を介
してフリップフロップ104のリセット端子に入力され
る。
【0142】次に、符号判別回路58の動作について、
図30および図31のタイミングチャートを参照しなが
ら説明する。
【0143】回転軸部材10に負のトルクが作用した場
合には、図30に示すように、位置信号Sa1よりも位置
信号Sb1が先に検出されるから、矩形波信号Sa2よりも
先に矩形波信号Sb2が符号判別回路58に入力される。
したがって、フリップフロップ104は矩形波信号Sb2
でリセットされた後、矩形波信号Sa2でセットされ、符
号判別フラグFが「1」のレベルでトルク演算回路28
に出力される。
【0144】一方、回転軸部材10に正のトルクが作用
した場合には、図31に示すように、位置信号Sb1より
も位置信号Sa1が先に検出されるから、フリップフロッ
プ104は矩形波信号Sa2でセットされた後、直ちに矩
形波信号Sb2でリセットされる。したがって、トルク演
算回路28に出力された符号判別フラグFは「0」レベ
ルとなる。
【0145】トルク演算回路28では、上記符号判別フ
ラグFをチェックし、フラグFが「1」であれば係数K
=−1、フラグFが「0」であればK=1にセットし、
位相差Δt、時間差tおよび第1,第3磁気ヘッド14
a,14cのなす角度θ0により、前述した式(5)か
ら回転軸部材10の捩れ角θを求め、さらにこの捩れ角
θに基づいて、回転軸部材10に加わるトルクTを前述
した式(3)から算出する。
【0146】以上説明したように、本実施例のトルク検
出装置によれば、前述した第6実施例と同様に、回転軸
部材10に加わる負荷の方向の判別を含め、正確にトル
クを検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルク検出装置の第1実施例を示
す概略的構成図
【図2】第1実施例の作用を示す、無負荷状態での位置
信号再生時のタイミングチャート
【図3】第1実施例の作用を示す、負荷状態での位置信
号再生時のタイミングチャート
【図4】第1実施例の磁気ヘッドを単品で示す図
【図5】第1実施例の磁気ヘッドの変形例を示す図
【図6】上記変形例の作用を示す図
【図7】第1実施例の磁気ヘッドの他の変形例を示す図
【図8】本発明に係るトルク検出装置の第2実施例を示
す概略的構成図
【図9】第2実施例の作用を示す、基準信号記録および
再生時のタイミングチャート
【図10】第2実施例の作用を示す、無負荷状態での位
置信号記録および再生時のタイミングチャート
【図11】本発明に係るトルク検出装置の第3実施例で
用いられる回転速度検出装置を示す概略的構成図
【図12】図11における時間差検出回路の一例構成を
示す回路図
【図13】図11における回転速度演算回路の一例構成
を示す回路図
【図14】図12および図13の回路の動作を示すフロ
ーチャート
【図15】本発明に係るトルク検出装置の第4実施例を
示す概略的構成図
【図16】第4実施例を提案するに至った理由を説明す
るための位置信号再生時のタイミングチャート
【図17】第4実施例を提案するに至った理由を説明す
るための位置信号再生時のタイミングチャート
【図18】第4実施例の作用を説明するための位置信号
再生時のタイミングチャート
【図19】第4実施例の作用を説明するための位置信号
再生時のタイミングチャート
【図20】本発明に係るトルク検出装置の第5実施例を
示す概略的構成図
【図21】図20の符号判別回路の一例構成を示す回路
【図22】回転軸部材に負荷が作用していない状態にお
ける図20の符号判別回路の動作を示すタイミングチャ
ート
【図23】回転軸部材に負のトルクが作用している状態
における図21の符号判別回路の動作を示すタイミング
チャート
【図24】回転軸部材に正のトルクが作用している状態
における図21の符号判別回路の動作を示すタイミング
チャート
【図25】本発明に係るトルク検出装置の第6実施例を
示す概略的構成図
【図26】図25のカウンタ制御回路におけるタイミン
グエラーの除去制御動作を示すタイミングチャート
【図27】第6実施例の負荷状態での作用を示すタイミ
ングチャート
【図28】本発明に係るトルク検出装置の第7実施例を
示す概略的構成図
【図29】図28における符号判別回路の一例構成を示
す回路図
【図30】回転軸部材に負のトルクが作用している状態
における図29の符号判別回路の動作を示すタイミング
チャート
【図31】回転軸部材に正のトルクが作用している状態
における図29の符号判別回路の動作を示すタイミング
チャート
【符号の説明】
10 回転軸部材 12a,12b 磁気記録層 14a 第1磁気ヘッド 14b 第2磁気ヘッド 14c 第3磁気ヘッド 16 記録回路(記録手段)、(特性変更手段) 18 増幅器(再生手段) 20 フィルタ回路(再生手段) 22 波形整形回路(再生手段) 24 位相差検出回路(位相差検出手段) 26 時間差検出回路(時間差検出手段) 28 トルク演算回路(捩れ角算出手段、トルク算出
手段) 30 カウンタ制御回路(検出タイミング制御手段) 40、40′ マルチギャップ磁気ヘッド 52 回転速度検出回路(回転速度検出手段) 54 遅延回路(記録信号遅延手段) 56,58 符号判別回路(負荷方向判別手段) 64 回転速度検出装置

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸部材に作用するトルクを検出する
    トルク検出装置であって、 前記回転軸部材の周面部に形成された磁気記録層と、 この磁気記録層と対向するように前記回転軸部材の周面
    に近接して該回転軸部材の軸線方向に所定間隔をおいて
    配置された第1および第2磁気ヘッドと、 前記磁気記録層と対向するように前記回転軸部材の周面
    に近接して前記第1磁気ヘッドに対して前記回転軸部材
    の周方向に所定角度θ0 をおいて配置された第3磁気ヘ
    ッドと、 前記第1および第2磁気ヘッドを介して前記磁気記録層
    に位置信号を記録する記録手段と、 前記各磁気ヘッドを介して位置信号を再生する再生手段
    と、 この再生手段により再生された前記第1および第2磁気
    ヘッドからの位置信号相互間の位相差Δtを検出する位
    相差検出手段と、 前記再生手段により再生された前記第1および第3磁気
    ヘッドからの位置信号相互間の時間差tを検出する時間
    差検出手段と、 前記所定角度θ0 、位相差Δtおよび時間差tに基づい
    て、前記回転軸部材の捩れ角θを算出する捩れ角算出手
    段と、 この捩れ角θに基づいて、前記回転軸部材に作用するト
    ルクTを算出するトルク算出手段と、を備えてなること
    を特徴とするトルク検出装置。
  2. 【請求項2】 前記磁気記録層が、前記回転軸部材の周
    面上に磁性材料を付着させることにより形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1記載のトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 前記磁気記録層が、前記回転軸部材を磁
    性材料で構成することにより形成されてなることを特徴
    とする請求項1記載のトルク検出装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第3磁気ヘッドが、2つ
    のギャップを有するマルチギャップ磁気ヘッドによって
    一体的に構成されてなることを特徴とする請求項1、2
    または3記載のトルク検出装置。
  5. 【請求項5】 前記回転軸部材の回転速度を検出する回
    転速度検出手段と、この回転速度に応じて、前記磁気記
    録層に記録される位置信号の特性を変える特性変更手段
    と、を備えてなることを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4記載のトルク検出装置。
  6. 【請求項6】 前記特性変更手段によって変えられる位
    置信号の特性が、該位置信号の出力間隔であることを特
    徴とする請求項5記載のトルク検出装置。
  7. 【請求項7】 前記特性変更手段によって変えられる位
    置信号の特性が、該位置信号のパルス幅であることを特
    徴とする請求項5記載のトルク検出装置。
  8. 【請求項8】 前記特性変更手段によって変えられる位
    置信号の特性が、該位置信号の信号強度であることを特
    徴とする請求項5記載のトルク検出装置。
  9. 【請求項9】 前記回転速度検出手段が、前記回転軸部
    材の周面部に形成された磁気記録層に磁気ヘッドを介し
    て位置信号を記録するとともに磁気ヘッドを介してこの
    位置信号を再生し、この再生された位置信号に基づいて
    回転速度検出を行うように構成されてなることを特徴と
    する請求項5、6、7または8記載のトルク検出装置。
  10. 【請求項10】 前記回転速度検出手段が、前記回転軸
    部材の周方向に所定角度をおいて配置された1対の磁気
    ヘッドを介してそれぞれ再生される位置信号の時間差
    と、前記1対の磁気ヘッドのなす前記所定角度とに基づ
    いて前記回転軸部材の回転速度を演算する速度演算手段
    を備えてなることを特徴とする請求項9記載のトルク検
    出装置。
  11. 【請求項11】 前記1対の磁気ヘッドとして、前記第
    1および第3磁気ヘッドが兼用されてなることを特徴と
    する請求項10記載のトルク検出装置。
  12. 【請求項12】 前記回転軸部材の周面部に新たな磁気
    記録層が形成され、前記1対の磁気ヘッドが、前記新た
    な磁気記録層に対向して、前記回転軸部材の周方向に所
    定角度をおいて配置され第4および第5磁気ヘッドより
    なることを特徴とする請求項10記載のトルク検出装
    置。
  13. 【請求項13】 前記第2の磁気ヘッドを介して前記磁
    気記録層に記録される位置信号を所定時間遅延させて、
    前記第1および第2磁気ヘッドを介してそれぞれ再生さ
    れる位置信号にあらかじめ所定の初期位相差をもたせる
    記録信号遅延手段を備えてなることを特徴とする請求項
    5記載のトルク検出装置。
  14. 【請求項14】 前記回転軸部材に作用する負荷の方向
    を判別する負荷方向判別手段を備えてなることを特徴と
    する請求項13記載のトルク検出装置。
  15. 【請求項15】 前記負荷方向判別手段が、前記第1お
    よび第2磁気ヘッドを介してそれぞれ再生される位置信
    号間の位相差と前記初期位相差との比較に基づいて、前
    記回転軸部材に作用する負荷の方向を判別するように構
    成されてなることを特徴とする請求項14記載のトルク
    検出装置。
  16. 【請求項16】 前記負荷方向判別手段が、前記第1お
    よび第2磁気ヘッドを介してそれぞれ再生される位置信
    号の検出時間差と、前記第2および第3磁気ヘッドを介
    してそれぞれ再生される位置信号の検出時間差との比較
    に基づいて、前記回転軸部材に作用する負荷の方向を判
    別するように構成されてなることを特徴とする請求項1
    4記載のトルク検出装置。
  17. 【請求項17】 前記第1、第2および第3磁気ヘッド
    を介してそれぞれ再生される前記位置信号のうちの、最
    初に検出される位置信号と最後に検出される位置信号と
    に同期して、前記位相差検出手段および前記時間差検出
    手段に対する検出タイミング制御を行なう検出タイミン
    グ制御手段を備えてなることを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載のトルク検出装置。
  18. 【請求項18】 前記検出タイミング制御手段が、前記
    位相差検出手段および前記時間差検出手段がそれぞれ備
    えているカウンタを制御するカウンタ制御手段よりなる
    ことを特徴とする請求項17記載のトルク検出装置。
  19. 【請求項19】 前記回転軸部材に作用する負荷の方向
    を判別する負荷方向判別手段を備えてなることを特徴と
    する請求項17または18記載のトルク検出装置。
  20. 【請求項20】 前記負荷方向判別手段が、前記第1お
    よび第2磁気ヘッドを介してそれぞれ再生される位置信
    号の検出タイミングに応じて、前記回転軸部材に作用す
    る負荷の方向を判別するフラグを出力する手段よりなる
    ことを特徴とする請求項19記載のトルク検出装置。
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