JPH0618340A - トルク検出装置 - Google Patents

トルク検出装置

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Publication number
JPH0618340A
JPH0618340A JP24635591A JP24635591A JPH0618340A JP H0618340 A JPH0618340 A JP H0618340A JP 24635591 A JP24635591 A JP 24635591A JP 24635591 A JP24635591 A JP 24635591A JP H0618340 A JPH0618340 A JP H0618340A
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JP
Japan
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shaft member
torque
magnetic
rotary shaft
phase difference
Prior art date
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Pending
Application number
JP24635591A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakamura
浩之 中村
Yoriichi Tsuji
頼一 辻
Toshimi Okazaki
俊実 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で簡単な構成で、取付作業や経年変化に
よりトルク検出誤差が生じるのを防止することのでき、
しかも高いトルク検出精度を得ることができるトルク検
出装置を提供する。 【構成】 回転軸部材10の外周面上に磁気記録層12
a、12bを形成し、この磁気記録層を利用した位置信
号の記録再生でトルク検出を行う。これにより、小型で
簡単な構成で、取付作業や経年変化によりトルク検出誤
差が生じるのを防止する。さらに、磁気記録層12a、
12bに所定周波数で所定波数の位置信号を記録する。
これにより、この位置信号波列内における各波形相互の
位置関係が特定される。したがって、従来のように回転
軸部材10の外周面上における位置信号のつなぎめの不
連続性に起因する問題を考慮する必要がなく、このた
め、記録時における回転軸部材10の回転速度を厳密に
制御しなくても高いトルク検出精度を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の動力伝達軸
のような回転軸部材に作用するトルクを検出するための
トルク検出装置に関し、特に、回転軸部材のねじれ角か
らトルクを算出するトルク検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等におけるトルク検出の必
要性は増大しつつある。特に、四輪駆動における前後輪
のトルク配分においては、走行状態に対する特性曲線を
設定し、推定による間接的な制御を行う制御手段を用い
ており、車両による特性のばらつき等に伴いその精度は
必ずしも十分なものとはいえない。同様な問題は、自動
変速機をはじめとする出力軸を有する車両の各機構部に
おいても生じている。
【0003】これに対し、回転軸部材に作用するトルク
を直接検出するようにしたトルク検出装置として、トル
ク負荷による回転軸部材のねじれ角を測定し、そのねじ
れ角からトルクを求めるトルク検出装置が、従来より広
く知られている。より具体的には、測定対象である回転
軸部材に少なくとも2つのロータリーエンコーダを配設
したものが知られている。すなわち、個々のエンコーダ
からの検出信号の位相差Δtからねじれ角を求め、トル
クに換算するというものである。
【0004】上記エンコーダの種類としては、光学的手
段を用いたもの、磁気的手段を用いたものがある(例え
ば特開昭62−239031号公報には磁気式エンコー
ダを配設したものが開示されている)が、これらを自動
車用等のトルク検出装置に適用するには、いずれの手段
も、ねじれ角を検出するために回転軸部材にスリット、
歯車等を設ける必要があり、装置が大きく重くなるとと
もに構造上組付けの精度を要し、また回転軸部材にねじ
れ歪が残留して蓄積されると2つのエンコーダの相対位
置が徐々にずれてしまい、トルク検出精度が経時劣化す
るという問題がある。
【0005】このような問題を解決するため、次のよう
なトルク検出装置が考えられる。すなわち、回転軸部材
の周面上に磁気記録層を形成し、この磁気記録層と対向
するように回転軸部材の周面に近接して該回転軸部材の
軸線方向に所定間隔をおいて1組の磁気ヘッドを配置
し、これら各磁気ヘッドを介して磁気記録層に位置信号
を記録するとともに再生し、各磁気ヘッドからの再生位
置信号相互間の位相差を検出し、この位相差に基づいて
回転軸部材に作用するトルクを算出するトルク検出装置
が考えられる。このようなトルク検出装置を用いれば、
磁気記録層に記録された位置信号は適宜その書換えが可
能であることから、上記問題を解決することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記トルク検出装置を
自動車の動力伝達軸等のトルク検出に実際に適用するた
めには、別の問題を解決する必要がある。すなわち、上
記構成のトルク検出装置においては、(1) 式 T=(π2 Gd4 /16L)ΔtNo f/fo ……(1) G :回転軸部材の横弾性係数 d :回転軸部材の直径 L :2磁気記録層間の距離 Δt:位相差 No :記録時の回転軸部材の回転速度 f :再生時の信号周波数 fo :記録時の信号周波数 に従って回転軸部材にかかるトルクを検出するが、その
ためには信号を記録する際の回転軸部材の回転速度No
を正確に把握し、磁気記録層上に記録する信号のピッチ
を全周で一定にすることが必要となる。特に回転軸部材
が1周して磁気記録層上に信号を記録し終えるつなぎめ
を所定ピッチに合わせるにはかなりの精度で回転速度N
o を把握する必要がある。
【0007】しかし、現実的には自動車などの回転軸部
材において、その回転速度を正確に制御することは困難
であり、記録時に磁気記録層全周上に所定間隔のピッチ
の信号を正確に記録することは困難となる。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、小型で簡単な構成で、取付作業や経年変
化によりトルク検出誤差が生じるのを防止することので
き、しかも高いトルク検出精度を得ることができるトル
ク検出装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトルク検出
装置は、回転軸部材の周面上に磁気記録層を形成し、こ
の磁気記録層を利用した位置信号の記録再生でトルク検
出を行うことにより、小型で簡単な構成のトルク検出装
置を実現するとともに取付作業によるトルク検出誤差を
なくし、また、適宜記録更新可能として経年変化による
トルク検出誤差を修正できるようにし、さらに、位置信
号の記録方法あるいは再生方法に工夫を施すことによ
り、記録時における回転軸部材の回転速度を厳密に制御
しなくても高いトルク検出精度を得ることができるよう
にしたものである。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明は、回転軸
部材に作用するトルクを検出するトルク検出装置であっ
て、前記回転軸部材の周面上に形成された磁気記録層
と、この磁気記録層と対向するように前記回転軸部材の
周面に近接して該回転軸部材の軸線方向に所定間隔をお
いて配置された1組の磁気ヘッドと、これら各磁気ヘッ
ドを介して前記磁気記録層に、所定周波数で所定波数の
位置信号を記録する記録手段と、前記各磁気ヘッドを介
して位置信号を再生する再生手段と、この再生手段によ
り再生された前記各磁気ヘッドからの位置信号のうち少
なくともいずれか一方により前記回転軸部材の回転速度
を検出する回転速度検出手段と、前記再生手段により再
生された前記各磁気ヘッドからの位置信号相互間の位相
差を検出する位相差検出手段と、この位相差検出手段に
より検出された位相差および前記回転速度検出手段によ
り検出された回転速度に基づいて、前記回転軸部材に作
用するトルクを算出するトルク算出手段と、を備えてな
ることを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2記載の発明は、回転軸部材
に作用するトルクを検出するトルク検出装置であって、
前記回転軸部材の周面上に形成された磁気記録層と、こ
の磁気記録層と対向するように前記回転軸部材の周面に
近接して該回転軸部材の軸線方向に所定間隔をおいて配
置された1組の磁気ヘッドと、これら各磁気ヘッドを介
して前記磁気記録層に位置信号を記録する記録手段と、
前記各磁気ヘッドを介して位置信号を再生する再生手段
と、この再生手段により再生された前記各磁気ヘッドか
らの位置信号のうち少なくともいずれか一方の信号レベ
ルを検出する再生信号レベル検出手段と、前記再生手段
により再生された前記各磁気ヘッドからの位置信号相互
間の位相差を検出する位相差検出手段と、この位相差検
出手段により検出された位相差および前記再生信号レベ
ル検出手段により検出された再生信号レベルに基づい
て、前記回転軸部材に作用するトルクを算出するトルク
算出手段と、を備えてなることを特徴とするものであ
る。
【0012】上記請求項1記載の発明において、「所定
周波数」および「所定波数」は、所定周波数で所定波数
の位置信号を記録したとき、この位置信号波列の先端と
後端とが重複しない長さ範囲にあれば、特定の周波数お
よび波数に限定されるものではない。
【0013】
【発明の作用および効果】上記構成に示すように、回転
軸部材の周面上に形成された磁気記録層に、該回転軸部
材の軸線方向に所定間隔をおいて配置された1組の磁気
ヘッドを介して位置信号を記録し、そして、各磁気ヘッ
ドにより再生された位置信号相互間の位相差を検出し、
この検出された位相差に基づいて、回転軸部材に作用す
るトルクを算出するようになっているので、つまり、回
転軸部材の周面を利用して位置信号を記録再生すること
によりトルク検出を行うようになっているので、従来の
ように、トルク検出のために回転軸部材に機械加工や表
面処理を施したりスリップリング等の余分な機構部品を
付加する必要がない。
【0014】したがって、本発明によれば、小型で簡単
な構成のトルク検出装置を実現することができるととも
に取付作業によるトルク検出誤差をなくすことができ
る。
【0015】しかも、請求項1記載の発明においては、
磁気記録層への位置信号記録が、所定周波数で所定波数
の位置信号を記録するようになっているので、この位置
信号波列内における各波形相互の位置関係が特定される
こととなる。したがって、従来のトルク検出装置のよう
に回転軸部材の周面上における位置信号のつなぎめの不
連続性に起因する問題を考慮する必要がなく、このた
め、記録時における回転軸部材の回転速度を厳密に制御
しなくても高いトルク検出精度を得ることができる。
【0016】また、請求項2記載の発明においては、再
生手段により再生された各磁気ヘッドからの位置信号の
うち少なくともいずれか一方の信号レベルを検出して、
これをトルク算出に供するようになっているが、この信
号レベルは磁気ヘッドの特性から回転軸部材の回転速度
が大きいほど大きくなる。したがって、この信号レベル
を再生時における回転軸部材の回転速度として代用する
ことができ、このため、記録時における回転軸部材の回
転速度を厳密に制御しなくても高いトルク検出精度を得
ることができる。
【0017】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例について説明する。
【0018】図1は、本発明に係るトルク検出装置の第
1実施例を示す概要構成図である。
【0019】このトルク検出装置は、回転軸部材10
(例えば自動者用自動変速機の出力軸)に作用するトル
クを検出するトルク検出装置であって、回転軸部材10
の外周面上の2箇所にリング状に形成された磁気記録層
12a、12bと、これら磁気記録層12a、12bと
対向するように回転軸部材10の外周面に近接して該回
転軸部材10の軸線方向に所定間隔Lをおいて配置され
た第1および第2磁気ヘッド14a、14bと、これら
各磁気ヘッド14a、14bを介して回転軸部材10に
位置信号を記録する記録回路16a、16b(記録手
段)と、各磁気ヘッド14a、14bを介して位置信号
を再生する増幅器22a、22b、フィルタ回路24
a、24bおよび波形整形回路26a、26b(再生手
段)と、この再生手段のフィルタ回路24aにより再生
された第1磁気ヘッド14aからの位置信号により回転
軸部材10の回転速度を検出する回転速度演算器28
(回転速度検出手段)と、波形整形回路26a、26b
により再生された位置信号相互間の位相差を検出する位
相差検出回路18(位相差検出手段)と、この位相差検
出回路18により検出された位相差および回転速度演算
器28により検出された回転速度に基づいて回転軸部材
10に作用するトルクを算出するトルク演算回路20
(トルク算出手段)と、各磁気ヘッド14a、14bに
消去信号を出力する消去回路30、とを備えてなってい
る。
【0020】回転軸部材10は、図の左端において図示
しない駆動源に、右端において負荷にそれぞれ連結され
ている。各磁気記録層12a、12bは、例えばエポキ
シ系等の樹脂バインダ中にフェライト等の磁性粉末を分
散させた磁性塗料を回転軸部材10の外周面に塗布する
ことにより形成されている。第1および第2磁気ヘッド
14a、14bは、いずれも記録再生用の誘導型の磁気
ヘッドであって、図示しないハウジングに固定されてい
る。本実施例においては、回転軸部材10と各磁気ヘッ
ド14a、14bとのクリアランスは20μmである。
これら磁気ヘッド14a、14bは記録回路16a、1
6b、消去回路30および増幅器22a、22bに接続
されており、増幅器22a、22bはさらにフィルタ回
路24a、24bおよび波形整形回路26a、26bを
経て位相差検出回路18に接続されている。
【0021】次に、本実施例の作用について説明する。
【0022】回転軸部材10が負荷から解放されて回転
しているとき、まず、磁気記録層12a、12bに信号
が記録されている場合には消去回路14が消去信号を磁
気ヘッド14a、14bに送り、磁気記録層12a、1
2bに記録されていた信号の消去を行う。その後、記録
回路16aが磁気記録層12aに所定の周波数で所定の
波数からなる位置信号(波列信号)を発生、記録する。
その記録信号波形の一例を図2aに示す(周波数1kH
z・波数10の場合)。一方、これに同期して記録回路
16bが磁気記録層12bに波数の少ない信号を発生、
記録する。その記録信号波形の一例を図2bに示す。
【0023】次に回転軸部材10に負荷がかかり、トル
クを検出するときには、磁気記録層12a、12bに記
録されている上記信号を磁気ヘッド14a、14bによ
り読み取る。その再生信号S1a、S1bの一例を図3に示
す。その信号S1a、S1bは増幅器22a、22b、フィ
ルタ24a、24b、波形整形回路26a、26bを介
して位相差検出回路18に入力される。位相差検出回路
18はこれらの再生信号から図3に示す位相差Δtを検
出し、位相差信号S2をトルク演算回路20に出力す
る。
【0024】一方、磁気ヘッド14aで読み取った再生
信号S1aは増幅器22a、フィルタ24aを介して回転
速度演算器28に入力され、回転軸部材10の回転速度
に対応した回転速度信号S3をトルク演算回路20に出
力する。ここで、再生信号S1aより回転速度Nを求める
方法について説明する。図3に示すように再生信号S1a
のA、Cは記録時の特性のために波形が歪んでおり、ピ
ッチが不揃いである。Bの領域はピッチが安定してお
り、このB領域のピッチから回転速度Nを算出する。回
転速度Nの算出方法としては、B領域の時間を計測する
方法あるいはB領域のピッチの周期平均を求める方法な
どがある。
【0025】トルク演算回路20は、入力された位相差
信号S2と回転速度信号S3に基づき、(2) 式に従って
駆動トルクを算出する。
【0026】 T=(π2 Gd4 /16L)ΔtN ……(2) 本実施例においては、一方の磁気記録層12aに所定の
周波数で所定の波数からなる波列信号を1つ記録するこ
とでトルク検出を行っているが、所定の周波数で所定の
波数からなる波列信号を回転軸部材10の周上に2つ以
上、あるいは両方の磁気記録層12a、12bにそれぞ
れに所定の周波数で所定の波数からなる波列信号を記録
することで、さらに精度良くトルク検出することができ
る。また、本実施例では、単一の磁気ヘッドで消去・記
録・再生を行っているが、消去のみ専用ヘッド、あるい
はすべて専用ヘッドを設けるようにしてもよい。
【0027】次に、本実施例の効果について説明する。
【0028】仮に、図4に示すように、矢印方向に回転
する回転軸部材10の磁気記録層12a、12bの全周
に、磁気ヘッド14a、14bにより所定数の同期信号
を記録する場合を考える。
【0029】この場合、回転軸部材10の回転速度が変
動することを考慮すると、記録された磁気点Mp 間の間
隔は図4に示すように不規則となる。特に、回転軸部材
10が1周して記録を終える信号のつなぎ目を所定ピッ
チにすることは困難であり、ここの間隔が他のピッチ間
隔と大きくずれる。このとき、これらの磁気点Mp を読
み取って得られた再生信号は図5に示すように周波数が
変動したものになる。したがって、回転軸部材10にト
ルクがかかった場合、2つの磁気記録層12a,12b
から読みだした信号にはトルク量に応じた位相差Δtが
生じるが、(1)式に基づいて回転軸部材10にかかるト
ルクを算出すると、記録された磁気点Mp の間隔が不規
則なため、(1) 式のNo (f/fo )の項が定まらず、
このために算出値に大きな誤差を含むこととなる。
【0030】本実施例においては、図6に示すように、
磁気記録層12a、12bの全周ではなく、一部に所定
の周波数で所定の波数からなる波列信号を位置信号とし
て記録する。この場合、回転軸部材10の回転速度が変
動したとしても、従来のようなつなぎめの問題は生じな
い。また、自動車などの場合、回転軸部材10の回転変
動が1周のあいだに細かにしかも大きく変動することは
ないため、上記信号内のピッチ間隔が不規則になること
はない。
【0031】したがって、再生時にこの信号に基づく回
転速度演算器28により再生時の回転速度Nを検出し、
(2) 式に基づくトルク算出を行うことで、上述したよう
な記録時における回転軸部材10の回転変動に起因する
誤差を除外することができる。
【0032】なお、本実施例においては、回転軸部材1
0に記録する位置信号として連続波形信号用いたが、こ
れに限られるものではなく、位相差Δtを精度良く検出
できる信号であればその波形形状の如何を問うものでは
なく、パルス状波形信号であってもよい。
【0033】また、記録再生に用いる2つの磁気ヘッド
12a、12bの設置位置は図1に示すように両ヘッド
を揃えて配置する必要はなく、一方の磁気ヘッドに対し
て他方の磁気ヘッドを回転軸部材10の円周方向にずれ
た位置に配置することも可能である。
【0034】さらに、本実施例においては、回転軸部材
10の外周面上の2箇所に磁気記録層12a、12bが
形成されているが、両磁気記録層12a、12bを連続
して一体で形成してもよいことはいうまでもない。
【0035】図7は、本発明に係るトルク検出装置の第
2実施例を示す概要構成図である。
【0036】本実施例に係るトルク検出装置は、第1実
施例に係るトルク検出装置の構成に対して、記録回路1
6a、16bおよび消去回路30(図示せず)について
は同様の構成であるが、回転速度演算器28の代わりに
ピーク電圧検出回路32(再生信号レベル検出手段)を
備えている点で異なる。
【0037】このピーク電圧検出回路32は、第2磁気
ヘッド14bを介して再生された位置信号S1bのレベル
としてピーク電圧Ep−p(図8参照)を検出し、この
検出信号をトルク演算回路20へ出力するようになって
いる。
【0038】次に、本実施例の作用について説明する。
【0039】各磁気ヘッド14a、14bから出力され
る信号は増幅器22a、22b、フィルタ24a、24
b、波形整形回路26a、26bを通して矩形波信号に
変換される。その後の位相差検出回路18は2つの矩形
波信号の立ち上がりあるいは立ち下がりのタイミングの
時間差に比例したパルス幅の矩形波信号を出力する。
【0040】一方、第2の磁気ヘッド14bの信号電圧
は、図9に示すように、回転軸部材10の回転速度Nの
大きさに比例して、6dB/octで増加する。したが
って、ピーク電圧検出回路32で出力電圧をEp−p計
測し、これをもとにトルク演算回路20において回転速
度Nを算出し、先の矩形波信号のパルス幅時間Δtの算
出とともにねじれ角、さらにトルク値として出力する。
【0041】各部の波形を図8に示す。
【0042】次に、本実施例の効果について説明する。
【0043】回転軸部材の相対的なねじれ角を検出する
磁気記録型トルク検出装置において、そのねじれ角を計
測するために、2つの磁気ヘッドからの再生信号の電気
位相ずれを計測するものが従来より知られている。
【0044】従来の方法では、回転軸部材に形成した磁
気記録層上に、回転軸部材の円周方向に等間隔に着磁し
て、磁気スケールを形成する。そして磁気ヘッドからの
信号のタイミングのずれ時間Δtと信号周期Tを計測
し、次式でねじれ角を算出している。
【0045】 ねじれ角θ(deg)=Δt・360/(T・M) M:軸一周あたりのピッチ数 しかしながら、このような従来の磁気記録型トルク検出
装置においては、磁気スケールを随時書換え更新する際
に、駆動軸回転変動が生じた場合、磁気スケールは等間
隔にならなくなり、前述の信号周期Tを用いたねじれ角
の算出に重大な誤差を生むことになる。
【0046】これに対し、本実施例によれば、磁気スケ
ールの等間隔が保たれないときでも、高精度に駆動伝達
トルクを検出することができる。
【0047】すなわち、本実施例に係るトルク検出装置
の磁気ヘッド14a、14bは、誘導型磁気ヘッドであ
り、電磁誘導効果から起電力を得ている。よって磁気ヘ
ッド14a、14bと鎖交する磁束φの変化の速さに比
例して再生電圧の大きさは式(3) に示すように増加す
る。
【0048】 再生電圧Ep−p=−k(dφ/dt) ……(3) k:比例定数 磁束φの変化の速さは、回転軸部材10の回転速度Nに
比例することから、再生信号電圧は回転軸部材10の回
転速度の大きさに比例して増加することとなる。
【0049】本実施例では、磁気ヘッド14bからの再
生信号レベルの大きさを用いて回転軸部材の回転速度を
検出する。そして、この回転速度情報N′(rps)
と、各磁気ヘッド14a,14bからの電気信号の位相
差時間Δt(sec)をもとにねじれ角を式(4) により
算出する。
【0050】 ねじれ角θ(deg)=N′・Δt・360 ……(4) このように、本実施例によれば、第2磁気ヘッド14b
を介して再生された位置信号S1bのレベルを再生時にお
ける回転軸部材10の回転速度として代用することがで
き、このため、記録時における回転軸部材10の回転速
度を厳密に制御しなくても高いトルク検出精度を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルク検出装置の第1実施例を示
す概要構成図
【図2】第1実施例の作用を示す、位置信号記録時の波
形図
【図3】第1実施例の作用を示す、位置信号再生時の波
形図
【図4】従来例の作用を示す、位置信号記録方法の説明
【図5】従来例の作用を示す、位置信号再生時の波形図
【図6】第1実施例の作用を示す、位置信号記録方法の
説明図
【図7】本発明に係るトルク検出装置の第2実施例を示
す概要構成図
【図8】第2実施例の作用を示す、位置信号再生時の波
形図
【図9】第2実施例の作用を示すグラフ
【符号の説明】
10 回転軸部材 12a、12b 磁気記録層 14a 第1磁気ヘッド 14b 第2磁気ヘッド 16a、16b 記録回路(記録手段) 18 位相差検出回路(位相差検出手段) 20 トルク演算回路(トルク算出手段) 22a、22b 増幅器(再生手段) 24a、24b フィルタ回路(再生手段) 26a、26b 波形整形回路(再生手段) 28 回転速度演算器(回転速度検出手段) 32 ピーク電圧検出回路(再生信号レベル検出手
段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸部材に作用するトルクを検出する
    トルク検出装置であって、 前記回転軸部材の周面上に形成された磁気記録層と、 この磁気記録層と対向するように前記回転軸部材の周面
    に近接して該回転軸部材の軸線方向に所定間隔をおいて
    配置された1組の磁気ヘッドと、 これら各磁気ヘッドを介して前記磁気記録層に、所定周
    波数で所定波数の位置信号を記録する記録手段と、 前記各磁気ヘッドを介して位置信号を再生する再生手段
    と、 この再生手段により再生された前記各磁気ヘッドからの
    位置信号のうち少なくともいずれか一方により前記回転
    軸部材の回転速度を検出する回転速度検出手段と、 前記再生手段により再生された前記各磁気ヘッドからの
    位置信号相互間の位相差を検出する位相差検出手段と、 この位相差検出手段により検出された位相差および前記
    回転速度検出手段により検出された回転速度に基づい
    て、前記回転軸部材に作用するトルクを算出するトルク
    算出手段と、を備えてなることを特徴とするトルク検出
    装置。
  2. 【請求項2】 回転軸部材に作用するトルクを検出する
    トルク検出装置であって、 前記回転軸部材の周面上に形成された磁気記録層と、 この磁気記録層と対向するように前記回転軸部材の周面
    に近接して該回転軸部材の軸線方向に所定間隔をおいて
    配置された1組の磁気ヘッドと、 これら各磁気ヘッドを介して前記磁気記録層に位置信号
    を記録する記録手段と、 前記各磁気ヘッドを介して位置信号を再生する再生手段
    と、 この再生手段により再生された前記各磁気ヘッドからの
    位置信号のうち少なくともいずれか一方の信号レベルを
    検出する再生信号レベル検出手段と、 前記再生手段により再生された前記各磁気ヘッドからの
    位置信号相互間の位相差を検出する位相差検出手段と、 この位相差検出手段により検出された位相差および前記
    再生信号レベル検出手段により検出された再生信号レベ
    ルに基づいて、前記回転軸部材に作用するトルクを算出
    するトルク算出手段と、を備えてなることを特徴とする
    トルク検出装置。
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