JPH06328912A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH06328912A JPH06328912A JP5145420A JP14542093A JPH06328912A JP H06328912 A JPH06328912 A JP H06328912A JP 5145420 A JP5145420 A JP 5145420A JP 14542093 A JP14542093 A JP 14542093A JP H06328912 A JPH06328912 A JP H06328912A
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- Japan
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- rubber
- tire
- outer layer
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- cut
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C13/00—Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof
- B60C13/04—Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof having annular inlays or covers, e.g. white sidewalls
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C1/00—Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
- B60C1/0025—Compositions of the sidewalls
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C13/00—Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof
- B60C2013/005—Physical properties of the sidewall rubber
- B60C2013/006—Modulus; Hardness; Loss modulus or "tangens delta"
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C13/00—Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof
- B60C13/04—Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof having annular inlays or covers, e.g. white sidewalls
- B60C2013/045—Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof having annular inlays or covers, e.g. white sidewalls comprising different sidewall rubber layers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 タイヤの諸性能の低下を来たすことなく、耐
サイドカット性の大幅に改善された空気入りラジアルタ
イヤを提供することにある。 【構成】 タイヤの両側面を覆っているサイドウォール
が外層と内層とからなる２層ゴム構造を有しており、上
記外層のゴムに融点８０〜１６０℃のシンジオタクチッ
ク−１，２−ポリブタジエンがジエン系ゴム１００重量
部に対して３〜３０重量部配合され、かつ上記外層のゴ
ム硬度（ＨA ）と上記内層のゴム硬度（ＨB ）との比
（ＨA ／ＨB ）が次式、 １＜ＨA ／ＨB ＜１．２５ で表せる関係を満足する空気入りラジアルタイヤであ
る。
サイドカット性の大幅に改善された空気入りラジアルタ
イヤを提供することにある。 【構成】 タイヤの両側面を覆っているサイドウォール
が外層と内層とからなる２層ゴム構造を有しており、上
記外層のゴムに融点８０〜１６０℃のシンジオタクチッ
ク−１，２−ポリブタジエンがジエン系ゴム１００重量
部に対して３〜３０重量部配合され、かつ上記外層のゴ
ム硬度（ＨA ）と上記内層のゴム硬度（ＨB ）との比
（ＨA ／ＨB ）が次式、 １＜ＨA ／ＨB ＜１．２５ で表せる関係を満足する空気入りラジアルタイヤであ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は耐サイドカット性が改善
された空気入りラジアルタイヤに関し、特に大型建設車
両用やトラック・バス用の重荷重用空気入りラジアルタ
イヤに関するものである。
された空気入りラジアルタイヤに関し、特に大型建設車
両用やトラック・バス用の重荷重用空気入りラジアルタ
イヤに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】悪路走行に供する空気入りラジアルタイ
ヤにおいては、突起乗越等の過大な歪み入力を受けるこ
とが多い。かかる突起入力をトレッドのショルダー部で
受けるとトレッド部のみならず、サイドウォール部にま
で外傷が進み、タイヤのゲージが最も薄いサイドウォー
ル部でバーストを生じやすくなる。
ヤにおいては、突起乗越等の過大な歪み入力を受けるこ
とが多い。かかる突起入力をトレッドのショルダー部で
受けるとトレッド部のみならず、サイドウォール部にま
で外傷が進み、タイヤのゲージが最も薄いサイドウォー
ル部でバーストを生じやすくなる。
【０００３】また、ダンプトラックのように原石などを
積載し、運搬する車両においては、運転中に荷台からの
落石によりサイドウォール部が外傷を受けることが多々
ある。このような場合にも最終的にバーストまで至るこ
とになる。
積載し、運搬する車両においては、運転中に荷台からの
落石によりサイドウォール部が外傷を受けることが多々
ある。このような場合にも最終的にバーストまで至るこ
とになる。
【０００４】このようなサイドウォール部の損傷を抑え
るために、サイドウォール部のゲージを上げたり、耐サ
イドカット性に対して良好な高硬度のゴムをサイドウォ
ールゴム部に配置する等が試みられてきた。
るために、サイドウォール部のゲージを上げたり、耐サ
イドカット性に対して良好な高硬度のゴムをサイドウォ
ールゴム部に配置する等が試みられてきた。
【０００５】また、特開昭５５−１５２６０５号公報に
開示されているように、複数のカーカスのプライ間また
は最外層プライの外側に融点が１８０℃以上のシンジオ
タクチック−１，２−ポリブタジエン（以下「ｓｙｎ−
１，２ＰＢ」と称する）を配合したサイド補強層を設
け、これによりサイドウォール部のゲージを高めること
なく耐サイドカット性を改善する試みもなされている。
開示されているように、複数のカーカスのプライ間また
は最外層プライの外側に融点が１８０℃以上のシンジオ
タクチック−１，２−ポリブタジエン（以下「ｓｙｎ−
１，２ＰＢ」と称する）を配合したサイド補強層を設
け、これによりサイドウォール部のゲージを高めること
なく耐サイドカット性を改善する試みもなされている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、耐サイ
ドカット性を改善するために従来採られてきた手段は必
ずしも満足し得るものではなかった。
ドカット性を改善するために従来採られてきた手段は必
ずしも満足し得るものではなかった。
【０００７】すなわち、例えばサイドウォール部のゲー
ジを上げると耐サイドカット性は向上するものの、タイ
ヤのバネ特性に変化を来すのみならず、タイヤサイド部
の発熱が上昇し、ケースの耐久性を損なうことになる。
ジを上げると耐サイドカット性は向上するものの、タイ
ヤのバネ特性に変化を来すのみならず、タイヤサイド部
の発熱が上昇し、ケースの耐久性を損なうことになる。
【０００８】また、耐サイドカット性を改良し得る高硬
度のゴムをサイドウォール部に使用すると、カットは入
りにくくなるが、一旦カットが入ると亀裂の進展が速
く、バーストに至り易いという問題がある。
度のゴムをサイドウォール部に使用すると、カットは入
りにくくなるが、一旦カットが入ると亀裂の進展が速
く、バーストに至り易いという問題がある。
【０００９】さらに、特開昭５５−１５２６０５号公報
に開示されているように、融点１９０℃以上のｓｙｎ−
１，２ＰＢを配合したサイド補強層を設けると、確かに
耐サイドカット性は向上するものの、該サイド補強層が
不均一系であるために、耐サイドカット性の向上の程度
は必ずしも十分に満足し得るものではなく、更なる改善
が望まれていた。
に開示されているように、融点１９０℃以上のｓｙｎ−
１，２ＰＢを配合したサイド補強層を設けると、確かに
耐サイドカット性は向上するものの、該サイド補強層が
不均一系であるために、耐サイドカット性の向上の程度
は必ずしも十分に満足し得るものではなく、更なる改善
が望まれていた。
【００１０】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
問題点を解決し、タイヤの諸性能の低下を来たすことな
く耐サイドカット性の大幅に改善された空気入りラジア
ルタイヤを提供することにある。
問題点を解決し、タイヤの諸性能の低下を来たすことな
く耐サイドカット性の大幅に改善された空気入りラジア
ルタイヤを提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、サイドウォール部の外傷からバーストに
まで至ったタイヤの解析を行ったところ、以下のことが
判明した。
を解決すべく、サイドウォール部の外傷からバーストに
まで至ったタイヤの解析を行ったところ、以下のことが
判明した。
【００１２】すなわち、サイドウォール部のカット受傷
がバースト部分に限らず、周上で数多く見られる。ま
た、サイドウォール部のカットバーストは、一発のカッ
ト貫通では発生せず、カット部分から深さ方向に亀裂が
進展して発生する。
がバースト部分に限らず、周上で数多く見られる。ま
た、サイドウォール部のカットバーストは、一発のカッ
ト貫通では発生せず、カット部分から深さ方向に亀裂が
進展して発生する。
【００１３】この結果、耐サイドカット性を改善するた
めには、カットの受傷を抑えると同時に、カット傷から
の亀裂の進展をも抑えることが重要なポイントであるこ
とを突き止めた。
めには、カットの受傷を抑えると同時に、カット傷から
の亀裂の進展をも抑えることが重要なポイントであるこ
とを突き止めた。
【００１４】そこで本発明者らはかかる点に鑑みさらに
鋭意検討を行った結果、サイドウォール部を２層ゴム構
造とし、外層に上記従来技術においてサイド補強層に配
合した融点１８０℃以上のｓｙｎ−１，２ＰＢよりも融
点の低いｓｙｎ−１，２ＰＢを配合し、かつ外層と内層
とのゴムの硬度比を所定範囲とすることにより、上記課
題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
鋭意検討を行った結果、サイドウォール部を２層ゴム構
造とし、外層に上記従来技術においてサイド補強層に配
合した融点１８０℃以上のｓｙｎ−１，２ＰＢよりも融
点の低いｓｙｎ−１，２ＰＢを配合し、かつ外層と内層
とのゴムの硬度比を所定範囲とすることにより、上記課
題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【００１５】すなわち、本発明の空気入りラジアルタイ
ヤは、タイヤの両側面を覆っているサイドウォールが外
層と内層とからなる２層ゴム構造を有しており、上記外
層のゴムに融点８０〜１６０℃のシンジオタクチック−
１，２−ポリブタジエンがジエン系ゴム１００重量部に
対して３〜３０重量部配合され、かつ上記外層のゴム硬
度（ＨA ）と上記内層のゴム硬度（ＨB ）との比（ＨA
／ＨB ）が次式、 １＜ＨA ／ＨB ＜１．２５ で表せる関係を満足することを特徴とするものである。
ヤは、タイヤの両側面を覆っているサイドウォールが外
層と内層とからなる２層ゴム構造を有しており、上記外
層のゴムに融点８０〜１６０℃のシンジオタクチック−
１，２−ポリブタジエンがジエン系ゴム１００重量部に
対して３〜３０重量部配合され、かつ上記外層のゴム硬
度（ＨA ）と上記内層のゴム硬度（ＨB ）との比（ＨA
／ＨB ）が次式、 １＜ＨA ／ＨB ＜１．２５ で表せる関係を満足することを特徴とするものである。
【００１６】本発明においてサイドウォール部を構成す
るジエン系ゴムは、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエ
ンゴムあるいは他のジエン系ゴム等の単体もしくはこれ
らの混合物であり、必要に応じてカーボンブラック、シ
リカ等の無機充填剤、アロマ油、スピンドル油等の軟化
剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤
等、通常配合される適当量の配合剤を適宜配合すること
ができるのは勿論のことである。
るジエン系ゴムは、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエ
ンゴムあるいは他のジエン系ゴム等の単体もしくはこれ
らの混合物であり、必要に応じてカーボンブラック、シ
リカ等の無機充填剤、アロマ油、スピンドル油等の軟化
剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤
等、通常配合される適当量の配合剤を適宜配合すること
ができるのは勿論のことである。
【００１７】また、融点が上記範囲内の本発明に係るｓ
ｙｎ−１，２ＰＢは市場で入手することができ、例えば
日本合成ゴム（株）にて商品名ＲＢ８０５、ＲＢ８４０
等として市販されている。かかるｓｙｎ−１，２ＰＢの
分子量は好ましくは３万〜５０万、更に好ましくは５万
〜２０万の範囲内である。
ｙｎ−１，２ＰＢは市場で入手することができ、例えば
日本合成ゴム（株）にて商品名ＲＢ８０５、ＲＢ８４０
等として市販されている。かかるｓｙｎ−１，２ＰＢの
分子量は好ましくは３万〜５０万、更に好ましくは５万
〜２０万の範囲内である。
【００１８】次に、本発明の一例空気入りタイヤを図面
に基づき説明する。図１に示す本発明の一例大型建設車
両用ラジアルタイヤ（ＯＲＲ）１において、サイドウォ
ール部は外層２と内層３の２層構造となっており、タイ
ヤ側面の軟スティッフナー４およびカーカス５を覆って
いる。なお、図中、６はベルト部である。
に基づき説明する。図１に示す本発明の一例大型建設車
両用ラジアルタイヤ（ＯＲＲ）１において、サイドウォ
ール部は外層２と内層３の２層構造となっており、タイ
ヤ側面の軟スティッフナー４およびカーカス５を覆って
いる。なお、図中、６はベルト部である。
【００１９】本発明においては、上記外層２と内層３と
のゲージ比は、好ましくは１：１〜２：１である。
のゲージ比は、好ましくは１：１〜２：１である。
【００２０】
【作用】空気入りラジアルタイヤにおいて、サイドウォ
ール部の全てを本発明における外層ゴムとすることも考
えられるが、本発明においては、サイドウォール部を２
層ゴム構造とし、その外層に上記ｓｙｎ−１，２ＰＢを
配合することで耐外傷性を向上させ、一方内層には外層
よりもゴム硬度の低いゴムを配置することでカット傷を
受けた後の亀裂の進展を抑え、これによりタイヤの寿命
を著しく向上せんとするものである。
ール部の全てを本発明における外層ゴムとすることも考
えられるが、本発明においては、サイドウォール部を２
層ゴム構造とし、その外層に上記ｓｙｎ−１，２ＰＢを
配合することで耐外傷性を向上させ、一方内層には外層
よりもゴム硬度の低いゴムを配置することでカット傷を
受けた後の亀裂の進展を抑え、これによりタイヤの寿命
を著しく向上せんとするものである。
【００２１】ところで、サイドウォール部を２層構造と
して外層を単に高硬度にし耐サイドカット性を向上させ
るだけであるなら、従来技術に基づき考えられる手法が
いくつかある。
して外層を単に高硬度にし耐サイドカット性を向上させ
るだけであるなら、従来技術に基づき考えられる手法が
いくつかある。
【００２２】例えば、内層よりも外層にカーボンブラッ
ク、シリカ等の無機充填剤を高充填する。あるいは、ゴ
ム分子鎖中に網目を形成させることによりゴム分子鎖を
拘束する等の手法がある。
ク、シリカ等の無機充填剤を高充填する。あるいは、ゴ
ム分子鎖中に網目を形成させることによりゴム分子鎖を
拘束する等の手法がある。
【００２３】しかし、例えばカーボンブラックやシリカ
等の無機充填剤の高充填による補強では、確かに外層ゴ
ムの硬度は高くなるが、低発熱特性が悪化するという欠
点が存在し、かつ充填剤自身の比重が高いため、サイド
ウォール部のゴム組成物自体の比重が大きくなるという
欠点を合わせ持つ。
等の無機充填剤の高充填による補強では、確かに外層ゴ
ムの硬度は高くなるが、低発熱特性が悪化するという欠
点が存在し、かつ充填剤自身の比重が高いため、サイド
ウォール部のゴム組成物自体の比重が大きくなるという
欠点を合わせ持つ。
【００２４】また、ゴム分子鎖中に網目を形成させる補
強では、ある程度の網目の増加は外層ゴムの強度を高く
し、かつ低発熱特性をも改良するが、現在実際に一般に
使用されている網目密度よりも密度を高くすると、ゴム
の硬度はさらに高くなるものの、破壊強力や破断時の伸
びが大幅に低下してしまう。
強では、ある程度の網目の増加は外層ゴムの強度を高く
し、かつ低発熱特性をも改良するが、現在実際に一般に
使用されている網目密度よりも密度を高くすると、ゴム
の硬度はさらに高くなるものの、破壊強力や破断時の伸
びが大幅に低下してしまう。
【００２５】本発明に係るサイドウォール部の外層のゴ
ム材料は上述の問題点を有しておらず、ゴムの硬度を高
めることで加硫ゴムの耐破壊特性を改善することがで
き、異方性の少ないゴム組成物でる。
ム材料は上述の問題点を有しておらず、ゴムの硬度を高
めることで加硫ゴムの耐破壊特性を改善することがで
き、異方性の少ないゴム組成物でる。
【００２６】本発明においてはｓｙｎ−１，２ＰＢの融
点が８０〜１６０℃の範囲内であることを要する。この
ｓｙｎ−１，２ＰＢの融点が８０℃未満の場合には十分
なゴムの硬度が得られず、カット受傷を抑えることが困
難であるだけでなく、例えば耐クリープ特性、低発熱特
性が悪くなる。一方、融点が１６０℃を超えると、十分
なゴムの硬度が得られるものの、混練時にｓｙｎ−１，
２ＰＢがゴム中に溶解せず分散不良を起こすために耐破
壊特性の低下を来してしまう。従って、悪路走行に供さ
れる空気入りラジアルタイヤにおいては、踏面からの突
起入力に対してサイドウォール部が受ける歪み入力がか
なり大きなものであることから、耐久性の面で問題とな
る。
点が８０〜１６０℃の範囲内であることを要する。この
ｓｙｎ−１，２ＰＢの融点が８０℃未満の場合には十分
なゴムの硬度が得られず、カット受傷を抑えることが困
難であるだけでなく、例えば耐クリープ特性、低発熱特
性が悪くなる。一方、融点が１６０℃を超えると、十分
なゴムの硬度が得られるものの、混練時にｓｙｎ−１，
２ＰＢがゴム中に溶解せず分散不良を起こすために耐破
壊特性の低下を来してしまう。従って、悪路走行に供さ
れる空気入りラジアルタイヤにおいては、踏面からの突
起入力に対してサイドウォール部が受ける歪み入力がか
なり大きなものであることから、耐久性の面で問題とな
る。
【００２７】ｓｙｎ−１，２ＰＢの融点は好ましくは９
０〜１４０℃であり、さらに好ましくは１１０〜１４０
℃の範囲内である。融点が１１０℃以上の場合には、タ
イヤ使用条件温度での物性を十分に維持することが可能
である。
０〜１４０℃であり、さらに好ましくは１１０〜１４０
℃の範囲内である。融点が１１０℃以上の場合には、タ
イヤ使用条件温度での物性を十分に維持することが可能
である。
【００２８】また、かかるｓｙｎ−１，２ＰＢの配合部
数がジエン系ゴム１００重量部に対して３重量部〜３０
重量部の範囲内であることを要する。３重量部未満では
十分なゴムの硬度が得られず、耐サイドカット性の十分
な改善効果が見られず、一方３０重量部を超えると十分
なゴム硬度は得られるものの、破断伸びが低下して耐破
壊特性が低下するのみならず、耐屈曲性および耐クリー
プ性が悪化する。
数がジエン系ゴム１００重量部に対して３重量部〜３０
重量部の範囲内であることを要する。３重量部未満では
十分なゴムの硬度が得られず、耐サイドカット性の十分
な改善効果が見られず、一方３０重量部を超えると十分
なゴム硬度は得られるものの、破断伸びが低下して耐破
壊特性が低下するのみならず、耐屈曲性および耐クリー
プ性が悪化する。
【００２９】なお、本発明においては、ｓｙｎ−１，２
ＰＢの分子量が３万未満であると耐サイドカット性の効
果が十分ではなく、一方５０万を超えると作業性に問題
が出てくる。よって、ｓｙｎ−１，２ＰＢの分子量は好
ましくは３万〜５０万、更に好ましくは５万〜２０万の
範囲内である。
ＰＢの分子量が３万未満であると耐サイドカット性の効
果が十分ではなく、一方５０万を超えると作業性に問題
が出てくる。よって、ｓｙｎ−１，２ＰＢの分子量は好
ましくは３万〜５０万、更に好ましくは５万〜２０万の
範囲内である。
【００３０】次に本発明においては、サイドウォール部
の外層のゴム硬度（ＨA ）と内層のゴム硬度（ＨB ）と
の比（ＨA ／ＨB ）が次式、 １＜ＨA ／ＨB ＜１．２５ で表せる関係を満足することを要する。タイヤケースは
定歪入力であるため、サイドウォール部の外層に比し内
層の硬度を低くした方が応力集中を防ぐことができるた
め、上記比を１よりも大きくする必要がある。しかし、
この比が１．２５を超えると外層と内層の界面に応力集
中を生じ、層界面近傍で故障を生じ易くなる。好ましく
は１．２以下とする。
の外層のゴム硬度（ＨA ）と内層のゴム硬度（ＨB ）と
の比（ＨA ／ＨB ）が次式、 １＜ＨA ／ＨB ＜１．２５ で表せる関係を満足することを要する。タイヤケースは
定歪入力であるため、サイドウォール部の外層に比し内
層の硬度を低くした方が応力集中を防ぐことができるた
め、上記比を１よりも大きくする必要がある。しかし、
この比が１．２５を超えると外層と内層の界面に応力集
中を生じ、層界面近傍で故障を生じ易くなる。好ましく
は１．２以下とする。
【００３１】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により具体
的に説明する。下記の表１および表２に示す配合処方に
て、図１に示す大型建設車両用ラジアルタイヤ（１８．
００Ｒ３３）のサイドウォール部用のゴム組成物を調製
した。
的に説明する。下記の表１および表２に示す配合処方に
て、図１に示す大型建設車両用ラジアルタイヤ（１８．
００Ｒ３３）のサイドウォール部用のゴム組成物を調製
した。
【００３２】下記の表１および表２に示すように、コン
トロールとしての比較例１においては、サイドウォール
部がｓｙｎ−１，２ＰＢを配合していないゴム組成物の
みの単一層からなるタイヤを試作した。これに対し、実
施例１〜３および比較例２〜７は、内層に比較例１のゴ
ム組成部を配置し、外層に表１に示すゴム組成物を配置
した２層ゴム構造のサイドウォール部を有するタイヤを
試作した。この際、外層の未加硫ゴムシートの平均厚を
８ｍｍ、内層の未加硫ゴムシートの平均厚を９ｍｍと
し、両者を張り合せた後加硫した。
トロールとしての比較例１においては、サイドウォール
部がｓｙｎ−１，２ＰＢを配合していないゴム組成物の
みの単一層からなるタイヤを試作した。これに対し、実
施例１〜３および比較例２〜７は、内層に比較例１のゴ
ム組成部を配置し、外層に表１に示すゴム組成物を配置
した２層ゴム構造のサイドウォール部を有するタイヤを
試作した。この際、外層の未加硫ゴムシートの平均厚を
８ｍｍ、内層の未加硫ゴムシートの平均厚を９ｍｍと
し、両者を張り合せた後加硫した。
【００３３】また、比較例８として、サイドウォール部
がすべて実施例１のゴム組成物の単一層からなるタイヤ
を試作した。これら試作タイヤにつき、悪路にて実車試
験を行い、６０〜８０％の摩耗率に至ったタイヤについ
てサイドウォール部のチェックを行った。評価は、車両
外側のサイドウォール部の周上のカット受傷数を比較例
１のコントロールタイヤを１００として指数で表示し
た。数値が大きい程カット受傷数が少ないことを示す。
がすべて実施例１のゴム組成物の単一層からなるタイヤ
を試作した。これら試作タイヤにつき、悪路にて実車試
験を行い、６０〜８０％の摩耗率に至ったタイヤについ
てサイドウォール部のチェックを行った。評価は、車両
外側のサイドウォール部の周上のカット受傷数を比較例
１のコントロールタイヤを１００として指数で表示し
た。数値が大きい程カット受傷数が少ないことを示す。
【００３４】また、同様に、カット成長量を各カット部
分の深さがどれくらいかを測定することにより評価し、
比較例１のコントロールタイヤを１００として指数で表
示した。数値が大きい程カットの深さが浅く、カット受
傷から亀裂の進展が抑えられていることを示す。得られ
た結果を下記の表１および表２に示す。
分の深さがどれくらいかを測定することにより評価し、
比較例１のコントロールタイヤを１００として指数で表
示した。数値が大きい程カットの深さが浅く、カット受
傷から亀裂の進展が抑えられていることを示す。得られ
た結果を下記の表１および表２に示す。
【００３５】
【表１】
【００３６】１）ＲＳＳ＃３ ２）ＢＲ０１（日本合成ゴム（株）製ブタジエンゴム） ３）シースト６（東海カーボン（株）製） ４）ＲＢ８４０（日本合成ゴム（株）製ｓｙｎ−１，２
ＰＢ，Ｔｍ＝１１０℃） ５）ＲＢ８０５（日本合成ゴム（株）製ｓｙｎ−１，２
ＰＢ，Ｔｍ＝７０℃） ６）ＶＣＲ４１２（宇部興産（株）製，ブタジエンゴム
中にＴｍ＝２００℃のｓｙｎ−１，２ＰＢが１２％含ま
れている） ７）ＪＩＳスプリング式硬さ（Ａ型）計にて測定 ８）５００ｍｍ／分の条件にて、ＪＩＳ＃３引張試験に
準拠して測定
ＰＢ，Ｔｍ＝１１０℃） ５）ＲＢ８０５（日本合成ゴム（株）製ｓｙｎ−１，２
ＰＢ，Ｔｍ＝７０℃） ６）ＶＣＲ４１２（宇部興産（株）製，ブタジエンゴム
中にＴｍ＝２００℃のｓｙｎ−１，２ＰＢが１２％含ま
れている） ７）ＪＩＳスプリング式硬さ（Ａ型）計にて測定 ８）５００ｍｍ／分の条件にて、ＪＩＳ＃３引張試験に
準拠して測定
【００３７】
【表２】
【００３８】上記表１および表２に示す試験結果から以
下のことが確かめられた。すなわち、本発明の条件を全
て満たしている実施例１〜３においては、カット受傷を
生じにくく、例えカット傷を生じてもその成長が抑えら
れ、耐サイドカット性が良好に改善される。
下のことが確かめられた。すなわち、本発明の条件を全
て満たしている実施例１〜３においては、カット受傷を
生じにくく、例えカット傷を生じてもその成長が抑えら
れ、耐サイドカット性が良好に改善される。
【００３９】これに対し、比較例２においてはサイドウ
ォール部の外層へのｓｙｎ−１，２ＰＢの配合量が少な
過ぎるために耐サイドカット性の改善効果が認められ
ず、一方比較例３においては逆に配合量が多過ぎるため
にカット受傷は抑えられるが、外層と内層との間に硬度
差があるために層間近傍で故障を併発してカット成長量
が増大し、結果として耐サイドカット性の改善効果は不
十分である。
ォール部の外層へのｓｙｎ−１，２ＰＢの配合量が少な
過ぎるために耐サイドカット性の改善効果が認められ
ず、一方比較例３においては逆に配合量が多過ぎるため
にカット受傷は抑えられるが、外層と内層との間に硬度
差があるために層間近傍で故障を併発してカット成長量
が増大し、結果として耐サイドカット性の改善効果は不
十分である。
【００４０】比較例４においては、外層に配合するｓｙ
ｎ−１，２ＰＢの融点が低過ぎるために外層の硬度が内
層よりも却って低くなり、カット受傷数およびカット成
長量ともに増大し、耐サイドカット性が悪化する。
ｎ−１，２ＰＢの融点が低過ぎるために外層の硬度が内
層よりも却って低くなり、カット受傷数およびカット成
長量ともに増大し、耐サイドカット性が悪化する。
【００４１】比較例５においては、融点（Ｔｍ）が２０
０℃のｓｙｎ−１，２ＰＢが１２％配合されているブタ
ジエンゴム（ＶＣＲ４１２）を５０重量部用いている。
この場合、かかるｓｙｎ−１，２ＰＢの融点が高すぎる
ためにカット受傷数は低下するが、カット成長量が増大
する。
０℃のｓｙｎ−１，２ＰＢが１２％配合されているブタ
ジエンゴム（ＶＣＲ４１２）を５０重量部用いている。
この場合、かかるｓｙｎ−１，２ＰＢの融点が高すぎる
ためにカット受傷数は低下するが、カット成長量が増大
する。
【００４２】比較例６および７においては、ｓｙｎ−
１，２ＰＢを用いる代わりに前者がカーボンブラックの
配合量を高めることにより、また後者が硫黄の配合量を
高めることにより夫々サイドウォール部の外層の硬度を
高めている。これらの場合、いずれもカット成長量が増
大し、耐サイドカット性の十分な改善は図れない。
１，２ＰＢを用いる代わりに前者がカーボンブラックの
配合量を高めることにより、また後者が硫黄の配合量を
高めることにより夫々サイドウォール部の外層の硬度を
高めている。これらの場合、いずれもカット成長量が増
大し、耐サイドカット性の十分な改善は図れない。
【００４３】比較例８においては、サイドウォール部を
すべて実施例１のゴム組成物からなる単一層としたが、
この場合カット受傷数は実施例１と同様に大幅に低減す
るが、カット成長量を抑えることはできない。
すべて実施例１のゴム組成物からなる単一層としたが、
この場合カット受傷数は実施例１と同様に大幅に低減す
るが、カット成長量を抑えることはできない。
【００４４】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の空気
入りラジアルタイヤにおいては、サイドウォール部を２
層ゴム構造とし、外層に特定融点範囲のｓｙｎ−１，２
ＰＢを配合し、かつ外層と内層とのゴムの硬度比を所定
範囲としたことにより、従来技術に比し、タイヤの諸性
能の低下を来たすことなく大幅に耐サイドカット性を改
善することができるという効果が得られる。
入りラジアルタイヤにおいては、サイドウォール部を２
層ゴム構造とし、外層に特定融点範囲のｓｙｎ−１，２
ＰＢを配合し、かつ外層と内層とのゴムの硬度比を所定
範囲としたことにより、従来技術に比し、タイヤの諸性
能の低下を来たすことなく大幅に耐サイドカット性を改
善することができるという効果が得られる。
【図１】本発明の一例大型建設車両用ラジアルタイヤの
断面図である。
断面図である。
１ 大型建設車両用ラジアルタイヤ ２ サイドウォール部外層 ３ サイドウォール部内層 ４ 軟スティッフナー ５ カーカス ６ ベルト部
Claims (1)
- 【請求項１】 タイヤの両側面を覆っているサイドウォ
ールが外層と内層とからなる２層ゴム構造を有してお
り、上記外層のゴムに融点８０〜１６０℃のシンジオタ
クチック−１，２−ポリブタジエンがジエン系ゴム１０
０重量部に対して３〜３０重量部配合され、かつ上記外
層のゴム硬度（ＨA ）と上記内層のゴム硬度（ＨB ）と
の比（ＨA ／ＨB ）が次式、 １＜ＨA ／ＨB ＜１．２５ で表せる関係を満足することを特徴とする空気入りラジ
アルタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5145420A JPH06328912A (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5145420A JPH06328912A (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06328912A true JPH06328912A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=15384842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5145420A Pending JPH06328912A (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06328912A (ja) |
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1993
- 1993-05-26 JP JP5145420A patent/JPH06328912A/ja active Pending
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