JP2004276699A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】インナーライナーの空気不透過性を維持しつつ、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離を抑制してランフラット耐久性を向上させたランフラットタイヤを提供する。
【解決手段】インナーライナー6と、一対の断面三日月状サイド補強ゴム層7とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記インナーライナー6に用いるゴム組成物の60℃での空気透過係数が6.0×10−10cm・cm/cm・sec・cmHg以下であり、前記サイド補強ゴム層7と前記インナーライナー6との剥離抗力が3.5N/mm以上であることを特徴とする空気入りタイヤである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤ、特にパンク時にも安全に走行できる空気入りランフラットタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パンク等によりタイヤの内圧が低下した状態でも、ある程度の距離を安全に走行することが可能なタイヤ、所謂ランフラットタイヤとして、タイヤのサイドウォール部のカーカスの最内側面に断面三日月状のサイド補強ゴム層を配置して、サイドウォール部の剛性を向上させた、サイド補強タイプのランフラットタイヤ(特許文献1参照)が知られている。
【0003】
ここで、上記サイド補強タイプのランフラットタイヤは、通常のタイヤよりもサイド部のゲージが厚くなるため、加硫速度の速いゴム組成物をサイド補強ゴム層に適用して、生産性の低下を抑制している。しかしながら、サイド補強ゴム層用ゴム組成物の加硫速度を速くすると、該サイド補強ゴム層に隣接するインナーライナーとの加硫速度の差が大きくなり、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの共加硫性が低下してしまう。その結果、パンク等によりタイヤの内圧が低下した状態での走行(以降、ランフラット走行)時に、サイド補強ゴム層とインナーライナーとが容易に剥離し、ランフラット耐久性に問題があった。
【0004】
これに対し、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離を抑制するために、インナーライナー用ゴム組成物のゴム成分としてブチルゴムと天然ゴムとのブレンドを一般に用いているが、この場合、インナーライナーの加硫速度を比較的速くできるものの、インナーライナーの空気不透過性が低下し、更には、タイヤの各部材の経年による物性変化が大きくなったり、ベルトの耐久性が低下する等の問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−103925号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、インナーライナーの空気不透過性を維持しつつ、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離を抑制してランフラット耐久性を向上させたランフラットタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の空気透過係数を有するゴム組成物をインナーライナーに適用し、更に、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離抗力を特定の範囲とすることにより、インナーライナーの空気不透過性を維持しつつ、ランフラット耐久性を向上させたタイヤが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在して、これら各部を補強するラジアルカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向内側に配置したインナーライナーと、前記サイドウォール部の前記カーカスの最内側面と前記インナーライナーとの間に配置した一対の断面三日月状サイド補強ゴム層とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記インナーライナーに用いるゴム組成物の60℃での空気透過係数が6.0×10−10cm・cm/cm・sec・cmHg以下であり、前記サイド補強ゴム層と前記インナーライナーとの剥離抗力が3.5N/mm以上であることを特徴とする。
【0009】
本発明の空気入りタイヤの好適例においては、前記インナーライナー用ゴム組成物が、ゴム成分としてブチルゴムを含む。ここで、該インナーライナー用ゴム組成物は、ゴム成分中のブチルゴムの含有量が80質量%以上であるのが更に好ましい。
【0010】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記インナーライナー用ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対してアスペクト比が5〜30の無機充填剤を15質量部以上配合してなる。
【0011】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記サイド補強ゴム層に用いるゴム組成物と前記インナーライナー用ゴム組成物との下記式(I)で表される加硫速度差Δが、加硫温度160℃において13.5以下である。
Δ=|{Tc(90)−Tc(10)}−{Tc(90)−Tc(10)}| ・・・ (I)
(式中、Tc(90)はゴム組成物の90%加硫時間(分)で、Tc(10)はゴム組成物の10%加硫時間(分)で、Iはインナーライナー用ゴム組成物で、Sはサイド補強ゴム層用ゴム組成物である。)
【0012】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記サイド補強ゴム層と前記インナーライナーとの剥離抗力が5.5N/mm以上である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在して、これら各部を補強するラジアルカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向内側に配置したインナーライナーと、前記サイドウォール部の前記カーカスの最内側面と前記インナーライナーとの間に配置した一対の断面三日月状サイド補強ゴム層とを備え、前記インナーライナー用ゴム組成物の60℃での空気透過係数が6.0×10−10cm・cm/cm・sec・cmHg以下であり、前記サイド補強ゴム層と前記インナーライナーとの剥離抗力が3.5N/mm以上であることを特徴とする。
【0014】
上記インナーライナーには、60℃での空気透過係数が6.0×10−10cm・cm/cm・sec・cmHg以下のゴム組成物を適用するため、空気不透過性が従来に比べ維持されている。ここで、インナーライナー用ゴム組成物の60℃での空気透過係数が6.0×10−10cm・cm/cm・sec・cmHgを超えると、インナーライナーの空気不透過性が従来に比べ低下して、タイヤの空気保持性が悪化し、また、タイヤの各部材の経年による物性変化が大きくなったり、ベルトの耐久性が低下したりする。なお、タイヤの空気保持性を更に向上させ、タイヤ部材の経時劣化を確実に抑制する観点から、インナーライナー用ゴム組成物の60℃での空気透過係数は5.0×10−10cm・cm/cm・sec・cmHg以下が好ましい。
【0015】
また、上記サイド補強ゴム層と上記インナーライナーとの剥離抗力が3.5N/mm以上であるため、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離が充分に抑制され、タイヤのランフラット耐久性が向上している。ここで、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離を確実に抑制してタイヤのランフラット耐久性を更に向上する観点から、上記サイド補強ゴム層と上記インナーライナーとの剥離抗力は5.0N/mm以上であるのが好ましく、5.5N/mm以上であるのが更に好ましい。
【0016】
上記サイド補強ゴム層に用いるゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)及びクロロプレンゴム(CR)等のジエン系合成ゴムが挙げられ、これらゴム成分は、一種単独で用いても、二種以上のブレンドとして用いてもよい。
【0017】
一方、上記インナーライナーに用いるゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び、ブチルゴム(IIR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の合成ゴムが挙げられる。なお、上記ブチルゴムは、ハロゲン化されていてもよい。これらゴム成分は、一種単独で用いても、二種以上のブレンドとして用いてもよい。ここで、上記インナーライナー用ゴム組成物のゴム成分は、ブチルゴムを含むのが好ましい。インナーライナー用ゴム組成物のゴム成分がブチルゴムを含む場合、該ゴム組成物の空気不透過性を向上させることができる。また、インナーライナー用ゴム組成物の空気不透過性を確実に向上させる観点から、該ゴム組成物のゴム成分中のブチルゴムの含有量は80質量%以上であるのが更に好ましい。
【0018】
上記インナーライナー用ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対してアスペクト比が5〜30の無機充填剤を15質量部以上配合してなるのが好ましい。ゴム成分にアスペクト比が5〜30で偏平な無機充填剤を配合してなるゴム組成物は、該偏平無機充填剤が空気の透過を阻害するため、空気不透過性が高い。無機充填剤のアスペクト比が5未満では、上記インナーライナーの空気不透過性を向上させる効果が小さく、30を超えると、ゴム組成物の加工性が悪化する。上記偏平無機充填剤のアスペクト比は、インナーライナーの空気不透過性を向上させ、且つゴム組成物の加工性を良好に維持する観点から、5〜20であるのが更に好ましい。ここで、上記アスペクト比は、上記偏平無機充填剤の厚みに対する長径の比をさす。また、上記偏平無機充填剤の配合量が、ゴム成分100質量部に対して15質量部未満では、上記インナーライナーの空気不透過性を向上させる効果が小さい。上記インナーライナーの空気不透過性を確実に向上させる観点から、上記偏平無機充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して20質量部以上であるのが更に好ましい。
【0019】
上記偏平無機充填剤は、層状又は板状の鉱物であって、アスペクト比が5〜30で偏平である限り特に制限はなく、天然品であっても、合成品であってもよい。該鉱物としては、カオリンクレー,マイカ,長石,シリカ及びアルミナの含水複合体、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト、バーミキュライト、ハロイサイト等が挙げられる。これらの中でも、カオリンクレー及びマイカが好ましく、特にカオリンクレーが好ましい。これら鉱物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、市販品を好適に使用することができる。なお、上記偏平無機充填剤は、粒径が通常0.2〜2μmであるのが好ましい。
【0020】
上記サイド補強ゴム層用ゴム組成物及びインナーライナー用ゴム組成物には、上述のゴム成分及び偏平無機充填剤の他、カーボンブラック等の充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、軟化剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、シランカップリング剤等のゴム業界で通常使用される配合剤を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択し配合することができる。これら配合剤は、市販品を好適に使用することができる。なお、上記ゴム組成物は、ゴム成分と、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
【0021】
上記サイド補強ゴム層用ゴム組成物と上記インナーライナー用ゴム組成物との下記式(I)で表される加硫速度差Δは、加硫温度160℃において13.5以下であるのが好ましい。
Δ=|{Tc(90)−Tc(10)}−{Tc(90)−Tc(10)}| ・・・ (I)
(式中、Tc(90)はゴム組成物の90%加硫時間(分)で、Tc(10)はゴム組成物の10%加硫時間(分)で、Iはインナーライナー用ゴム組成物で、Sはサイド補強ゴム層用ゴム組成物である。)
【0022】
サイド補強ゴム層用ゴム組成物と上記インナーライナー用ゴム組成物との160℃における上記加硫速度差Δが13.5を超えると、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの共加硫性が低下し、その結果、ランフラット走行時にサイド補強ゴム層とインナーライナーとが容易に剥離して、タイヤのランフラット耐久性が低下する。ここで、タイヤのランフラット耐久性を更に向上させる観点から、上記加硫速度差Δは、160℃において13以下であるのが更に好ましい。なお、加硫速度は、加硫剤、加硫促進剤、充填剤及びその他の配合剤の種類及び配合量を調節することにより、適宜変化させることができる。
【0023】
本発明の空気入りタイヤは、上記の物性を満たすサイド補強ゴム層用ゴム組成物とインナーライナー用ゴム組成物とを、サイド補強ゴム層及びインナーライナーに夫々用い、常法により製造することができる。なお、本発明の空気入りタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスを用いることができる。
【0024】
次に、本発明のタイヤの実施態様を図面に基づき説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤの一実施態様を示す断面図である。図1に示すタイヤは、左右一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とを有し、前記一対のビード部1間にトロイド状に延在して、これら各部1,2,3を補強するラジアルカーカス4と、該カーカス4のタイヤ半径方向外側に配置された少なくとも2枚のベルト層からなるベルト5と、上記カーカス4のタイヤ半径方向内側に配置したインナーライナー6と、前記サイドウォール部2の前記カーカス4の最内側面と前記インナーライナー6との間に配置した一対の断面三日月状サイド補強ゴム層7と、前記ビード部1内に夫々埋設したリング状のビードコア8のタイヤ半径方向外側に配置したビードフィラー9とを備える。
【0025】
図示例のタイヤにおいて、ラジアルカーカス4は、折り返しカーカスプライ4a及びダウンカーカスプライ4bとからなり、折り返しカーカスプライ4aの両端部は、ビードコア8の周りに折り返され、折り返し端部を形成している。なお、ラジアルカーカス4の構造及びプライ数は、これに限られるものではない。
【0026】
本発明の空気入りタイヤにおいては、上記インナーライナー6に特定の空気透過係数を有するゴム組成物を適用し、該インナーライナー6と上記サイド補強ゴム層7との剥離抗力を上述の範囲に設定することにより、空気不透過性を維持しつつ、タイヤのランフラット耐久性を向上させることができる。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0028】
表1に示す配合処方のサイド補強ゴム層用ゴム組成物を調製し、下記の方法で加硫速度を評価した。結果を表1に示す。また、表2に示す配合処方のインナーライナー用ゴム組成物を調製し、同様に加硫速度を評価し、また、下記の方法で空気透過係数を測定した。結果を表2に示す。
【0029】
(1)加硫速度
JIS K6300−2:2001に準拠して、ゴム組成物の加硫曲線を、ジェイエスアール(株)製のキュラストメーターを用いて、160℃で測定した。加硫曲線におけるトルクの最大値(Fmax)と最小値(Fmin)を測定し、{(Fmax−Fmin)×0.1+Fmin}のトルクに達するまでの時間(分)を10%加硫時間(Tc(10))とし、{(Fmax−Fmin)×0.9+Fmin}のトルクに達するまでの時間(分)を90%加硫時間(Tc(90))とし、その差を加硫速度の指標とした。
【0030】
(2)空気透過係数
各ゴム組成物を160℃で30分間加硫して得たサンプルについて、空気透過試験機M−C1(東洋精機(株)製)を用いて、60℃での空気透過係数を測定した。
【0031】
【表1】
Figure 2004276699
【0032】
【表2】
Figure 2004276699
【0033】
また、表1のゴム組成物及び表2のゴム組成物を表3に示す組み合わせでサイド補強ゴム層及びインナーライナーに夫々適用し、図1に示す構造を有し且つサイズ215/45ZR17のラジアルタイヤを常法に従って製造し、下記に示す方法で剥離抗力及びランフラット耐久性を測定した。結果を表3に示す。
【0034】
(3)剥離抗力
サイド補強ゴム層とインナーライナーとをはりあわせて加硫し、幅20mmの短冊状のサンプルを作製した。該サンプルのサイド補強ゴム層とインナーライナーとの界面で剥離試験を実施し、その時発生する力を測定した。
【0035】
(4)ランフラット耐久性
各試作タイヤを常圧でリム組みし、空気を内圧230kPaで封入してから38℃の室温中に24時間放置後、バルブのコアを抜き内圧を大気圧として、荷重4.17kN、速度89km/h、室温38℃の条件でドラム走行テストを行った。この際の故障発生までの走行距離を測定し、比較例1を100として指数表示し、ランフラット耐久性の指標とした。指数値が大きい程、ランフラット耐久性が良好であることを示す。
【0036】
【表3】
Figure 2004276699
【0037】
比較例1のタイヤは、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離を抑制するために、天然ゴムの含有量が多いゴム組成物をインナーライナーに適用しているため、空気保持性が問題となる。また、比較例2のタイヤは、空気不透過性の高いゴム組成物をインナーライナーに用いているが、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離抗力が小さいため、ランフラット耐久性が著しく低下していた。
【0038】
一方、実施例のタイヤは、空気不透過性の高いゴム組成物をインナーライナーに用いつつ、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離抗力が本発明で規定する範囲にあるため、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離が充分に抑制されており、ランフラット耐久性が比較例1に比べ大きく向上していた。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の空気透過係数を有するゴム組成物をインナーライナーに適用し、更に、サイド補強ゴム層とインナーライナーとの剥離抗力を特定の範囲とすることにより、インナーライナーの空気不透過性を維持しつつ、ランフラット耐久性を向上させたタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一実施態様を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 ラジアルカーカス
4a 折り返しカーカスプライ
4b ダウンカーカスプライ
5 ベルト
6 インナーライナー
7 サイド補強ゴム層
8 ビードコア
9 ビードフィラー

Claims (6)

  1. 一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在して、これら各部を補強するラジアルカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向内側に配置したインナーライナーと、前記サイドウォール部の前記カーカスの最内側面と前記インナーライナーとの間に配置した一対の断面三日月状サイド補強ゴム層とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記インナーライナーに用いるゴム組成物の60℃での空気透過係数が6.0×10−10cm・cm/cm・sec・cmHg以下であり、前記サイド補強ゴム層と前記インナーライナーとの剥離抗力が3.5N/mm以上であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記インナーライナー用ゴム組成物が、ゴム成分としてブチルゴムを含むことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記インナーライナー用ゴム組成物は、ゴム成分中のブチルゴムの含有量が80質量%以上であることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記インナーライナー用ゴム組成物が、ゴム成分100質量部に対してアスペクト比が5〜30の無機充填剤を15質量部以上配合してなることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記サイド補強ゴム層に用いるゴム組成物と前記インナーライナー用ゴム組成物との下記式(I)で表される加硫速度差Δが、加硫温度160℃において13.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
    Δ=|{Tc(90)−Tc(10)}−{Tc(90)−Tc(10)}| ・・・ (I)
    (式中、Tc(90)はゴム組成物の90%加硫時間(分)で、Tc(10)はゴム組成物の10%加硫時間(分)で、Iはインナーライナー用ゴム組成物で、Sはサイド補強ゴム層用ゴム組成物である。)
  6. 前記サイド補強ゴム層と前記インナーライナーとの剥離抗力が5.5N/mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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