JP7368698B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
このように重荷重用空気入りタイヤのウェットトラクション性と操縦安定性は二律背反の関係にある。
すなわち本発明は以下の通りである。
前記ジエン系ゴム100質量部中、前記ブタジエンゴムの配合割合が40質量部以上であり、
前記ジエン系ゴム100質量部に対し、前記カーボンブラックの配合割合が30質量部以上であり、
タイヤ接地面を構成するキャップトレッドゴムの硬度が55以上であり、かつ
前記キャップトレッドゴムの硬度(CAP硬度)と前記サイドウォールゴムの100%モジュラス(SIDE M100)の積が下記式を満たし、かつ
前記サイドウォールゴムの厚みが、3mm~20mmである
ことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
80≦(CAP硬度)×(SIDE M100)≦190
2.前記カーボンブラックの配合量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、35~60質量部であることを特徴とする前記1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
3.前記ジエン系ゴム100質量部中、前記ブタジエンゴムの割合が50~70質量部であることを特徴とする前記1または2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
4.前記ブタジンゴム中、シンジオタクチック-1,2-ポリブタジエンの割合が、10質量%以上であることを特徴とする前記1~3のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
5.前記サイドウォールゴムが、カーカス層よりもタイヤ幅方向外側に配置されることを特徴とする前記1~4のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
本発明では、サイドウォールゴムの組成、キャップトレッドゴムの硬度、前記キャップトレッドゴムの硬度とサイドウォールゴムの100%モジュラスの関係、およびサイドウォールゴムの厚みの範囲を特定化したので、キャップトレッドゴムがウェットトラクション性を高める役割を担い、操縦安定性をサイドウォールゴムが補完し、結果として操縦安定性を維持しつつ、十分なウェットトラクション性を有する重荷重用空気入りタイヤを提供できる。
(サイドウォールゴム)
本発明の重荷重用空気入りタイヤ(以下、単に空気入りタイヤと言うことがある)に用いられるサイドウォールゴムは、カーカス層よりもタイヤ幅方向外側に配置される。なおタイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に対し平行な方向であり、タイヤ幅方向外側とはタイヤ回転軸から離れる方法を指す。
本発明では、サイドウォールゴムの組成が特定される。すなわち、前記サイドウォールゴムは、ブタジエンゴムを含むジエン系ゴムおよび窒素吸着比表面積(N2SA)が60~100m2/gのカーボンブラックを含有し、前記ジエン系ゴム100質量部中、前記ブタジエンゴムの配合割合が40質量部以上であり、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、前記カーボンブラックの配合割合が30質量部以上である。
(1)前記ジエン系ゴム100質量部中、前記ブタジエンゴム(BR)の配合割合は50~70質量部が好ましい。
(2)前記ジエン系ゴムは、天然ゴム(NR)を含むのが好ましく、前記ジエン系ゴム100質量部中、NRの配合割合は30~60質量部が好ましい。
(3)前記ジエン系ゴム100質量部に対し、前記カーボンブラックの配合割合は35~60質量部が好ましい。
(4)前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は65~95m2/gが好ましく、70~90m2/gがさらに好ましい。なおカーボンブラックは2種類以上をブレンドして用いてもよい。
なお本発明でいうNRは、合成ポリイソプレンゴム(IR)を含むものとする。また、窒素吸着比表面積(N2SA)は、JIS K 6217-2:2001「第2部:比表面積の求め方-窒素吸着法-単点法」にしたがって測定した値である。
例えば、ジエン系ゴム、シリカやカーボンブラック等の各種充填剤、カップリング剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤、酸化亜鉛などのキャップトレッドゴムに一般的に配合されている各種成分を配合することができる。また加硫の際は、公知の加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤を制限なく使用できる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
キャップトレッドゴムの硬度は、55~80が好ましい。
なお本発明で言う硬度は、JIS K6253に準拠して20℃にて測定される。
例えばその他の部材のゴム組成物として、ジエン系ゴム、各種充填剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤、酸化亜鉛等の一般的に配合されている各種成分を配合することができる。また加硫の際は、公知の加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤を制限なく使用できる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
前記(SIDE M100)は、JIS K6251に準拠し、23℃、500mm/分にて引張り試験を行い100%伸長時の応力を測定した値(MPa)とする。
また本発明の効果がさらに向上するという観点から、(CAP硬度)×(SIDE M100)は、80~170が好ましい。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を16リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練し、ゴムをミキサー外に放出して室温冷却した。次いで、該ゴムを同ミキサーに再度入れ、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、各種サイドウォールゴムを得た。
前記サイドウォールゴムと、前記キャップトレッドゴムとを組み込み、タイヤサイズ275/80R22.5 151/148Jの各種試験タイヤを製造した。またサイドウォールゴムおよびキャップトレッドゴム以外の各部材の条件は、各種試験タイヤ間で同一とした。
5:「3」点に対し、操縦安定性に顕著な向上が見られる。
4:「3」点に対し、操縦安定性に向上が見られる。
3:基準
2:「3」点に対し、操縦安定性に劣っていた。
1:「3」点に対し、操縦安定性に顕著に劣っていた。
*2:BR(日本ゼオン(株)製Nipol BR1220)
*3:VCR(宇部興産(株)製UBEPOL VCR412。なお表1では、シンジオタクチック-1,2-ポリブタジエン量を示した)
*4:カーボンブラック(東海カーボン社製商品名シースト3、N2SA=80m2/g)
*5:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*6:ステアリン酸(千葉脂肪酸(株)製工業用ステアリン酸N)
*7:老化防止剤(精工化学(株)製オゾノン6C)
*8:アロマオイル(出光興産(株)製ダイアナプロセスNH-60
*9:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーNS-P)
*10:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄)
比較例1は、キャップトレッドゴムの硬度が本発明で規定する下限未満であるので、ウェットトラクション性および操縦安定性が悪化した。
比較例2は、(CAP硬度)×(SIDE M100)が本発明で規定する上限を超えているので、ウェットトラクション性が悪化した。
比較例3は、サイドウォールゴムの厚みが本発明で規定する上限を超えているので、ウェットトラクション性が悪化した。
比較例4は、サイドウォールゴムの厚みが、本発明で規定する下限未満であるので、操縦安定性が悪化した。
比較例5は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、操縦安定性が悪化した。
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッションゴム
Claims (4)
- サイドウォールゴムが、ブタジエンゴムを含むジエン系ゴムおよび窒素吸着比表面積(N2SA)が60~100m2/gのカーボンブラックを含有し、
前記ジエン系ゴム100質量部中、前記ブタジエンゴムの配合割合が40質量部以上であり、
前記ジエン系ゴム100質量部に対し、前記カーボンブラックの配合割合が30質量部以上であり、
タイヤ接地面を構成するキャップトレッドゴムの硬度が55以上であり、かつ
前記キャップトレッドゴムの硬度(CAP硬度)と前記サイドウォールゴムの100%モジュラス(SIDE M100)の積が下記式を満たし、かつ
前記サイドウォールゴムの厚みが、3mm~20mmである
ことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
80≦(CAP硬度)×(SIDE M100)≦190 - 前記カーボンブラックの配合量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し、35~60質量部であることを特徴とする請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記ジエン系ゴム100質量部中、前記ブタジエンゴムの割合が50~70質量部であることを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
- 前記サイドウォールゴムが、カーカス層よりもタイヤ幅方向外側に配置されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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